JP2005138073A - 廃棄物の安定化処理固化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストで安全性に優れ、高強度で、多用途への展開が可能な、有害物質が難溶化された安定化処理固化物を提供する。
【解決手段】 廃棄物に石灰系材と石膏と固化促進剤とを加えて水和反応を行うことにより、廃棄物に含まれる有害物質を難溶化する。必要に応じて、水和反応の後、有害物質の難溶化を促進するための養生を行う。養生は30〜98℃で1〜72時間行う。
【選択図】 なし

Description

この発明は、廃棄物の安定化処理固化物に関し、更に詳しくは、廃棄物に含まれる有害物質を難溶化して得られる、土木資材、農業資材等に利用可能な廃棄物の安定化処理固化物に関する。
従来、廃棄物の処理方法として、以下のような技術が提案されている。
(1)ごみ焼却飛灰等の廃棄物に水ガラスと水とを加え、混練し、養生固化することにより、安定化する技術(特許文献1)。
(2)重金属含有微粉状廃棄物を、消石灰等のカルシウム成分の存在下、珪石粉末等の固化促進剤又は塩化鉄等の還元剤を加え、成型し、オートクレーブ処理して固化体を製造する技術(特許文献2)。
(3)電着塗装廃液から発生する重金属を含む廃棄物に、固化処理剤(ケイ酸ナトリウム、塩化カルシウム、炭酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫化鉄及び/又は硫酸ナトリウム)を添加し、撹拌して固化する技術(特許文献3)。
しかしながら、特許文献1の技術では、水ガラスのみが添加されるので、Pb,Cd,Cr6+,Se,As,T−Hg(総水銀),F,B等の有害物質を同時に安定化(難溶化)することができない。また、特許文献2では、添加剤として石膏を用いていないので、安全性に優れた処理物とはならず、また、100℃以上のオートクレーブ処理を行うので、処理コストが高くなる。更に、特許文献3では、多種類の材料より構成される添加剤を用いているので、処理コストが高く、また、反応が完結しないために、安全性、強度において不十分であり、用途が限定される。
このように、上記従来技術では、廃棄物の処理コスト、得られる処理物の安全性及び強度、多目的利用等の点で問題点を抱えている。
特開平9−308871号公報(請求項1) 特開昭55−149673号公報(特許請求の範囲第1項) 特開2001−232339号公報(請求項1)
本発明は上記従来技術の問題点を解決するために為されたものであり、本発明の目的は、低コストで安全性に優れ、高強度を有し、多用途への展開が可能な有害物質が難溶化された安定化処理固化物を提供することである。
本発明の廃棄物の安定化処理固化物は、廃棄物に含まれる有害物質を難溶化した安定化処理固化物であって、廃棄物と、石灰系材と、石膏と、固化促進剤との水和反応により得られ、粒子径が0.05〜10mmであることを特徴とする。
上記において、前記安定化処理固化物の粒子形状は略球状又は不定形である。
上記に於いて得られる廃棄物の安定化処理固化物は、前記水和反応の後、有害物質の難溶化を促進するための養生を行うことが好ましい。また、前記養生は、30〜98℃で1〜72時間行うことが好ましい。
本発明の安定化処理固化物の修正CBRは5%以上であることが好ましい。
本発明の廃棄物の安定化処理固化物に於いては、前記廃棄物100重量部に対して、前記石灰系材の添加量が0.5〜10重量部、前記石膏の添加量が0.5〜10重量部、及び前記固化促進剤の添加量が0.1〜5重量部であることが好ましい。
本発明の安定化処理固化物に用い得る廃棄物としては、石炭灰、ごみ、製紙スラッジ、下水汚泥、煤塵、燃えがら、汚泥、汚染土壌、これらの混合物等を挙げることができる。
また、前記石灰系材としては、生石灰、消石灰、貝殻焼成粉末等を用いることができる。
また、前記石膏としては、排脱石膏、化学石膏、廃石膏ボード粉末、天然石膏粉末等を用いることができる。
前記固化促進剤としては、水ガラス、塩化カルシウム、シリカヒューム、これらの組み合わせ等を用いることができる。
本発明の廃棄物の安定化処理固化物は、廃棄物に石灰系材と石膏と固化促進剤とを加えて水和反応を行うことにより、また、必要に応じて養生を行うことにより得られるので、有害物質を難溶化した低コストで安全性に優れたものとなり、高い強度を有することとなる。従って、本発明の安定化処理固化物によれば、廃棄物を土木資材、農業資材などの多くの用途に展開することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、適宜図面を参照しながら説明する。なお、本発明は下記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更して実施可能なものである。
本発明の安定化処理固化物のコスト低減、安全性、高強度化及び多目的利用性は、以下のような作用機序によって確保される。
(コスト低減)
安価な添加剤である石灰系材料、石膏、固化促進剤を少量使用するため、原料コストを低減させることができる。また、100℃未満で養生を行うため、処理プロセスが簡素となり、また、固化促進剤を用いることで養生を短時間で行うことができ、プロセスコストの低減を図ることができる。
(安全性)
石灰系剤、石膏及び固化促進剤を加え、必要に応じて水を加えて混練後、養生処理を行うことにより、有害重金属を固定するエトリンガイト、C−S−H(カルシウム−シリケート−ハイドレート)等を多く生成させ、安全性の基準を満足させる。
(高強度化)
石灰系剤、石膏、固化促進剤を加え、養生を行うことにより、有害重金属を固定するエトリンガイト、C-S−Hを多く生成させる。特に、固化促進剤は、短時間の養生処理で、固化体の強度を大幅に向上させる。
(多目的利用性)
本発明の廃棄物の安定化処理固化物の粒子径は0.05〜10mmであり、略球状であるため、地盤改良材、園芸資材、法面緑化材、家畜糞尿処理材等に利用することができる。また、粒子の大きさが0.05〜10mmの不定形の安定化処理固化物は、修正CBR(Carifornia Bearing Ratio)が5%以上あり、土木用砂代替材として、埋戻し材、裏込材、盛土材、地盤改良材、透水材等、多方面に利用することができる。
本発明に於ける有害物質には、T−Hg,Cr6+,As,Se,Cd,Pb等の有害重金属や、F,B等の環境規制物質が含まれる。
本発明の廃棄物の安定化処理固化物では、石灰系材の添加量は、廃棄物100重量部に対して、0.5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。また、石膏の添加量は、廃棄物100重量部に対して、0.5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。固化促進剤の添加量は、0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部である。固化促進剤はそのまま添加してもよく、また、予め水に溶解又は分散させた後に添加してもよい。石灰系材、石膏及び固化促進剤の添加剤量が上記範囲より少ないと、有害物質の安定化(難溶化)及び固化が不十分となり、多くなるとコストアップとなる。
本発明に於いては、上記原料に加えて、必要に応じて水が加えられる。添加する水の量は、撹拌造粒工程に於ける撹拌造粒物の粒子径に応じて決められる。撹拌造粒物の粒子径は、例えば、CCDカメラ等により得た画像を画像処理することにより求めることができる。添加すべき水の量は、粒子径と水の添加量との関係を示す検量線を予め作成しておき、画像処理により求めた粒子径とこの検量線とに基づいて求めることができる。これにより、種々の廃棄物に適した水量を設定でき、得られる安定化処理固化物の大きさを一定にすることができる。
これらの原料の撹拌造粒を行った後、処理温度30〜98℃、好ましくは60〜95℃で、処理時間1〜72時間、好ましくは2〜10時間で養生を行う。養生に際してその処理温度が上記範囲より低いか又は処理時間が短いと、安定化及び固化が不十分となり、処理温度が高いか又は処理時間が長いと、コストアップとなる。
本発明に於いては、養生工程に於いて得られる固化物を破砕して砂状不定形粒子を得るように構成することができる。破砕方法として、養生機が破砕機を兼ねる場合、即ち固化物を養生機より排出する前に、撹拌速度を速くして破砕する方法、衝撃破砕機やロール式破砕機等を養生機の後に設置する方法等がある。
本発明に於いて使用し得る廃棄物には、石炭灰、ごみ、製紙スラッジ、下水汚泥、木屑等の煤塵、燃えがら、汚泥(建設汚泥、上水汚泥、廃水汚泥等)、汚染土壌、これらの混合物等が含まれる。ただし、水分の多い汚泥や汚染土壌の場合、乾燥状態にある廃棄物と組み合わせるか、石灰系材として生石灰を使用することが望ましい。また、同一工場内、近隣地域内で複数の廃棄物が発生する場合、水分の多い廃棄物と少ない廃棄物とを組み合わせて処理することが望ましい。
本発明に於ける石灰系材として、生石灰、消石灰、セメント、高炉スラグ粉末、貝殻焼成粉末等を使用することができ、特にCaOを40%以上含有する材料が好ましい。即ち、有害物質の安定化(難溶化)及び得られる安定化処理固化物の高強度化のためには、CaO含有量の高い生石灰、消石灰が優れており、低コスト化のためには、セメント、高炉スラグ粉末、貝殻焼成粉末が適している。
本発明に於ける石膏として、排脱石膏、リン酸、フッ酸工業等からの化学石膏、廃石膏ボード粉末、天然石膏粉末等を使用することができる。石膏の粒度は小さい方が望ましいが、平均粒径が100μm以下であれば問題なく使用することができる。また、水分は少ない方がよいが、10%以下であれば問題なく使用することができる。
本発明に於ける固化促進剤として、水ガラス、塩化カルシウム、シリカヒューム及びこれらの組み合わせ等を使用することができる。特に、水ガラスが安定化、高強度化等の点で優れている。
上記の廃棄物の安定化処理固化物を製造するための安定化処理装置について説明する。図1は安定化処理装置の一例を示す概略構成図である。この安定化処理装置は、図1に示すように、廃棄物供給機10、石灰系材供給機11、石膏供給機12、固化促進剤供給機13及び水供給機14の5台の原料供給機と、原料供給機10〜14から供給される原料の混練及び撹拌造粒を行う撹拌造粒機16と、撹拌造粒機16から排出される造粒物に含まれる有害物質の難溶化を促進する複数の養生機17とにより構成されている。安定化処理装置に於ける撹拌造粒機16には、造粒機能を有し撹拌翼が垂直の撹拌造粒機又は撹拌翼が水平の撹拌造粒機が用いられる。養生機17は、バッチ運転が可能な撹拌翼を有する逆円錐台型のものであり、ジャケット(図示せず)に水蒸気を導入することにより加熱することが可能となっている。養生機17として、バッチ運転が可能な撹拌翼を有する円筒型のものも用いることができる。なお、廃棄物が含水率の高い汚泥の場合や添加材が湿っている場合などは、原料供給機10〜13を使用することなく、直接撹拌造粒機16に投入する方がハンドリングトラブルが起こりにくい。
図2は、他の形式の安定化処理装置の概略構成を示している。この安定化処理装置では、固化促進剤供給機13から供給される固化促進剤と水供給機14から供給される水とを水溶液供給機15に供給して予め固化促進剤の水溶液を調製しておき、この水溶液を水溶液供給機15から直接直接撹拌造粒機16に投入するように構成したものである。このように予め固化促進剤の水溶液を調製しておく構成は、廃棄物の含水率が低い場合に、固化促進剤を廃棄物全体に行き渡らせるのに有効である。
図3は、更なる他の形式の安定化処理装置の概略構成を示している。この安定化処理装置は、図2の装置に水量制御装置20とCCDカメラ19とを設けたものである。CCDカメラ19は撹拌造粒機16の出口に於ける撹拌造粒物の撮像を行い、その画像を水量制御装置20に送る。水量制御装置20は、送られてきた撹拌造粒物の画像の画像処理を行って、撹拌造粒物の粒子径を求めるように構成されていている。即ち、添加すべき水の量は、粒子径と水の添加量との関係を示す検量線を予め作成しておき、画像処理により求めた粒子径とこの検量線とに基づいて決定される。このようにして決定された添加水量に基づいて、水量制御装置20は水供給機14からの水の供給量を制御する。
図4は、更なる他の形式の安定化処理装置の概略構成を示している。この安定化処理装置は、図1、図2又は図3の装置に加えて、養生機17の後に破砕機18を設けたものであり、養生機17及び破砕機18以外の部分は省略してある。破砕機としては、インパクトクラッシャー、ジュークラッシャー、ロールクラッシャー等が好適に使用される。
図5は、図1〜図4に於ける逆円錐台型の養生機17に代えて、略水平円筒容器型の養生機27を使用した安定化処理装置の概略構成を示しており、同図では撹拌造粒機16と略水平円筒容器型養生機27の部分のみを示してある。略水平円筒容器型の養生機27は、その内部に水平軸21と、水平軸21に取り付けられた多数の撹拌翼22とを有し、その外周にはジャケット23が設けられている。図5では水平軸21が1本のものを示したが、水平軸21は2本設けてもよい。図5の装置では、ジャケット23に水蒸気を導入しつつ撹拌を行うことにより、内部の混練物の養生が可能となっている。
図6は、図1〜図4に於ける逆円錐台型の養生機17に代えて、回転式の略水平円筒容器型の養生機37を使用した安定化処理装置の概略構成を示しており、同図では撹拌造粒機16と養生機37の部分のみを示してある。回転式略水平円筒容器型の養生機37には、セメント焼成炉などに用いられているロータリ型円筒容器が適している。図6の養生機37は、回転する円筒容器31を有しているが、撹拌翼を有していない。また、円筒容器31の外周にはジャケット32が設けられている。図6の装置に於いては、ジャケット32に水蒸気を導入しつつ円筒容器31の回転を行うことにより、内部の混練物の養生が可能となっている。
図7は、図1〜図4に於ける逆円錐台型の養生機17に代えて、上部が開放された複数の小容器とこれらの小容器を順次導入するトンネルとを有するトンネル式養生機47を使用した安定化処理装置の概略構成を示している。この装置では、トンネル式養生機47に加えて、養生された処理物の入った小容器41を持ち上げ、略水平方向に回転し、及び反転を行うことにより、処理物を排出する構造の反転機42を備えている。同図では撹拌造粒機16と養生機47と反転機42の部分のみを示してある。また、図7の装置では、小容器41は反転用の治具(図示せず)を有しており、また、トンネル式養生機47内に設けたレール43上を移動できるように、キャスター44を有している。また、トンネル式養生機47は断熱材で構成され、内部には温度と湿度を維持するための水蒸気吹き出し管45が設けられ、これにより、小容器41内の混練物の養生が可能となっている。
本発明の安定化処理固化物は、廃棄物と、石灰系材と、石膏と、固化促進剤との水和反応により得られ、その粒子径は0.05〜10mm、好ましくは0.1〜6mmである。安定化処理固化物が略球状の場合、粒子径が0.05mmより小さい粒子が多いとハンドリング時に粉塵が発生し、また、透水性、吸水性等が低下する。10mmより大きい粒子が多くなると、空隙が多くなり過ぎる等により締め固め特性等が低下する。また、安定化処理固化物が不定形の場合、安定化処理固化物に含まれる不定形粒子の割合が多くなると、内部摩擦角及び修正CBRが大きくなるので好ましくない。不定形粒子の大きさが上記範囲を外れると、締め固め特性が良くならず、透水性が適正な範囲を外れる等の問題を有する。
上記安定化処理固化物に含まれる粒子の好ましい修正CBRは5%以上である。このような修正CBRを有する不定形粒子の含有割合が30重量%である安定化処理固化物が好ましい。
上記の安定化処理固化物は、何れも図1〜図7の装置を用いて製造することができる。
(実施例1)
石炭灰100重量部に対し、生石灰3重量部、排脱石膏(水分8%)3重量部、及び水ガラス1重量部を添加した水25重量部を、撹拌軸が縦型の撹拌造粒機に投入して撹拌造粒を行い、粒子径が0.5〜4mmの造粒物を製造した。次に、逆円錐台型の養生機を用い、95℃で6時間養生を行って、粒状の安定化処理固化物を得た。この粒状の安定化処理固化物の安全性を確認するために、溶出試験(環境庁告示46号に準拠)を行ったところ、有害物質(T−Hg,Cr6+,As,Se,Cd,Pb,F,B)の溶出量は基準値を満たした。また、3mm粒子で圧壊強度(JIS Z8841、造粒物−強度試験法による圧壊試験方法に準拠)を測定したところ、20Nであった。更に、修正CBRは8%であった。
(実施例2)
実施例1の粒状の安定化処理固化体をロールクラッシャーを用いて破砕して、0.1〜4mmの不定形の粒子からなる安定化処理固化物の製造を行った。得られた安定化処理固化物の修正CBRは17%であった。
(実施例3)
ごみ焼却飛灰100重量部に対し、生石灰4重量部、排脱石膏(水分8%)4重量部、及び水ガラス2重量部を添加した水35重量部を、撹拌軸が横型の撹拌造粒機に投入して撹拌造粒を行い、粒子径が0.5〜5mmの造粒物を製造した。次に、逆円錐台型の養生機を用い、85℃で8時間養生を行って、粒状の安定化処理固化物を得た。この粒状の安定化処理固化物の安全性を確認するために、溶出試験(環境庁告示46号に準拠)を行ったところ、有害物質の溶出量は基準値を満たした。また、3mm粒子で圧壊強度を測定したところ、16Nであった。更に、修正CBRは6%であった。
(比較例1)
石炭灰100重量部に対し、生石灰3重量部、排脱石膏(水分8%)3重量部、及び水25重量部を、撹拌軸が縦型の撹拌造粒機に投入して撹拌造粒を行い、粒子径が0.5〜4mmの造粒物を製造した。次に、逆円錐台型の養生機を用い、95℃で6時間養生を行って、粒状の固化物を得た。この粒状の固化物の安全性を確認するために、溶出試験(環境庁告示46号に準拠)を行ったところ、一部の有害重金属(Cr6+,F,Se)の溶出量が基準値を超えた。また、3mm粒子で圧壊強度を測定したところ、低強度のため、測定困難であった。また、修正CBRも測定困難であった。
(比較例2)
ごみ焼却飛灰100重量部に対し、生石灰4重量部、排脱石膏(水分8%)4重量部、及び水ガラス2重量部を添加した水35重量部を、撹拌軸が横型の造粒機に投入して撹拌造粒を行い、粒子径が0.5〜5mmの造粒物を製造した。次に、常温(約20℃)で7日間養生を行って、粒状の固化物を得た。この粒状の固化物の安全性を確認するために、溶出試験(環境庁告示46号に準拠)を行ったところ、一部の有害重金属(Pb,Cr6+)の溶出量が基準値を超えた。また、3mm粒子で圧壊強度を測定したところ、低強度のため、測定困難であった。
(比較例3)
石炭灰100重量部に対し、生石灰3重量部、水ガラス2重量部を添加した水24重量部を、撹拌軸が縦型の造粒機に投入して撹拌造粒を行い、粒子径が0.5〜4mmの造粒物を製造した。次に、逆円錐台型の養生機を用い、95℃で6時間養生を行って、粒状の固化物を得た。この粒状の固化物の安全性を確認するために、溶出試験(環境庁告示46号に準拠)を行ったところ、一部の有害重金属(Cr6+,Se,F)の溶出量が基準値を超えた。また、3mm粒子で圧壊強度を測定したところ、4Nであった。更に、修正CBRは2%であった。
本発明の廃棄物の安定化処理物を製造するための安定化処理装置の概略構成を示す図である。 本発明の廃棄物の安定化処理物を製造するための他の形式の安定化処理装置の概略構成を示す図である。 本発明の廃棄物の安定化処理物を製造するための更なる他の形式の安定化処理装置の概略構成を示す図である。 本発明の廃棄物の安定化処理物を製造するための更なる他の形式の安定化処理装置の概略構成を示す図である。 略水平円筒容器型の養生機を使用した安定化処理装置の概略構成を示す図である。 回転式の略水平円筒容器型の養生機を使用した安定化処理装置の概略構成を示す図である。 上部が開放された複数の小容器とこれらの小容器を順次導入するトンネルとを有するトンネル式養生機を使用した安定化処理装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
10 廃棄物供給機
11 石灰系材供給機
12 石膏供給機
13 固化剤供給機
14 水供給機
15 水溶液供給機
16 撹拌造粒機
17 養生機
18 破砕機
19 CCDカメラ
20 水量制御装置
27 略水平円筒容器型養生機
21 水平軸
22 撹拌翼
23 ジャケット
37 養生機
31 円筒容器
32 ジャケット
47 トンネル式養生機
41 小容器
42 反転機
43 レール
44 キャスター
45 水蒸気吹き出し管

Claims (11)

  1. 廃棄物に含まれる有害物質を難溶化した安定化処理固化物であって、廃棄物と、石灰系材と、石膏と、固化促進剤との水和反応により得られ、粒子径が0.05〜10mmである廃棄物の安定化処理固化物。
  2. 前記安定化処理固化物の粒子形状が略球状である請求項1記載の廃棄物の安定化処理固化物。
  3. 前記安定化処理固化物の粒子形状が不定形である請求項1記載の廃棄物の安定化処理固化物。
  4. 前記水和反応の後、有害物質の難溶化を促進するための養生を行うことにより得られる請求項1乃至3の何れかに記載の廃棄物の安定化処理固化物。
  5. 前記養生を、30〜98℃で1〜72時間行うことを特徴とする請求項4記載の廃棄物の安定化処理固化物。
  6. 前記安定化処理固化物の修正CBRが5%以上である請求項1乃至5の何れかに記載の廃棄物の安定化処理固化物。
  7. 前記廃棄物100重量部に対して、前記石灰系材の添加量が0.5〜10重量部、前記石膏の添加量が0.5〜10重量部、及び前記固化促進剤の添加量が0.1〜5重量部である請求項1乃至6の何れかに記載の廃棄物の安定化処理固化物。
  8. 前記廃棄物は、石炭灰、ごみ、製紙スラッジ、下水汚泥、煤塵、燃えがら、汚泥、汚染土壌、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものである請求項1乃至7の何れかに記載の廃棄物の安定化処理固化物。
  9. 前記石灰系材は、生石灰、消石灰及び貝殻焼成粉末からなる群から選択されるものである請求項1乃至8の何れかに記載の廃棄物の安定化処理固化物。
  10. 前記石膏は、排脱石膏、化学石膏、廃石膏ボード粉末及び天然石膏粉末からなる群から選択されるものである請求項1乃至9の何れかに記載の廃棄物の安定化処理固化物。
  11. 前記固化促進剤は、水ガラス、塩化カルシウム、シリカヒューム及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものである請求項1乃至10の何れかに記載の廃棄物の安定化処理固化物。
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