JP2005103464A - 製紙スラッジ灰含有造粒物およびその製造方法 - Google Patents

製紙スラッジ灰含有造粒物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製紙スラッジ灰の特性若しくは機能性の活用のための、製紙スラッジ灰を主体とする廃棄物リサイクルシステムの構築を実現する基本技術の提供。
【解決手段】廃棄物のリサクル技術に関し、安価・安定的に供給可能な製紙スラッジ灰の資源に着目し、該資源を資源とするに必要な形態と為し、循環型社会構築に資する技術を提供する。すなわち、製紙スラッジ灰、若しくは配合物を微粉砕処理し造粒物とする、製紙スラッジ灰、若しくは配合物の造粒物及びその製法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は廃棄物のリサイクル技術に関し、焼却灰若しくは炭化灰の有効利用を図る上での処理加工技術に関する。同時に工業分野、農業・畜産分野、土木建築分野から発生する廃棄物の処理とリサイクルを可能とする一連の技術分野に及ぶ。すなわち、製紙スラッジ焼却灰の粉砕〜造粒に係る灰造粒物製造システム分野に関するものであり、更には、該製造方法による造粒物の利用を図り得る分野として、排水処理用資材等に係る工業・産業に関する技術分野、普通肥料・特殊肥料等に係る農業資材技術分野、堆肥化処理・醗酵処理等に関する畜産資材分野、浚渫土処理用・路盤強化補助資材等に係る土木建築資材に関する技術分野と施工技術分野、緑化資材等の環境アメニティーに係る技術分野、ペット消臭材料等の日常雑貨に関する技術分野等に及び、循環型社会構築に資する技術一般に関する。
炭化物の少ない製紙スラッジ焼却灰、および蒸し焼きにより炭化物の比較的に多い製紙スラッジ炭化灰(本明細書ではこれらを総称して製紙スラッジ灰という)は、紙・パルプ製造工程等からの流出原料を、例えば、凝集沈殿処理・凝集浮上処理等により捕集し、若しくは活性汚泥として捕集し、脱水し、汚泥焼却炉若しくは汚泥炭化炉等により灰化したものである。したがって、含まれる成分は紙の製造原料として使用されるカオリナイト、セピオライト、ゼオライト、ムライト、アロフェン、フリップサイト、ガラス質、ベントナイト、タルク、クレー、珪藻土、酸性白土、活性白土、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、その他のカルシウム化合物、シリカ化合物、マグネシウム化合物等の有用な鉱物資源類を酸化物乃至は炭化物乃至はその他の化合物乃至は複合塩等により構成することから、製紙スラッジ灰の有効利用は広く模索されている。しかしながら、製紙スラッジ灰の潜在的特性若しくは機能性を充分に活用するに、更には、製紙スラッジ灰を主体とする廃棄物リサイクルシステム構築を実現する基本技術の開発は未だ為されていない。
例えば、製紙スラッジ灰の特徴である、水分・油分に対する親水性・親油性を兼ね備えた吸収・吸着性能に着目し、糞尿処理用乃至は浚渫土処理用の水分調節材料、或いは、脱臭補助資材としての利用、又は廃ペンキ・廃油吸収処理への利用を挙げることができる。、、、又は、製紙スラッジ灰のアルカリミネラル成分に着目し、醗酵処理用・圃場PH調整用アルカリ資材としての用途展開を挙げることができる。
このように、製紙スラッジ灰の有効利用については、多くの提案と実証試験が行われているが、飛散しやすく取り扱いに苦慮することから、そのほとんどは、バルク車等により収集・回収され、セメント原材料の成分補助資材として、若しくは、浚渫汚泥の水分調節材料として、若しくは、処分場の埋立て用として使用されているにすぎない。すなわち、製紙スラッジ灰を潜在的な特性又は機能を有する資源としての活用ではなく、単なる産業廃棄物として、処理費用軽減のみに従来技術が傾注した結果でもある。遍く、産業廃棄物処理に係る技術革新の1過程と捉えることもできる。当然に製紙スラッジ灰を造粒体と為し、その取扱い性を改善し、更なる用途展開を図る試みも為されてはいるが、実用化に至る技術開発には至っていない。
火山灰土壌に近い成分構成を示す製紙スラッジ灰を土壌に還元するに際し、火山灰土壌と同程度の、リン酸吸収係数を示すことから、リン酸化合物の添加等によりリン酸吸収係数を低下させる場合がある。一方、意図的にリン酸吸収係数を高めることにより、排水処理中のリン成分除去と除去物の圃場への還元が研究されているが、両者を組合せた技術開発は為されていない。(例えば、非特許文献1参照)。
廃棄物の最終処理形態として採用される堆肥製造分野においては、農業機械の大型化、広域空中散布技術の開発等に対応する造粒加工方法が開発されている。一例として、粒状鶏糞を形成するにダイス造粒→丸め整粒方式を挙げることができる。(例えば、特許文献1参照)
しかしながら、製紙スラッジ灰の排出された状態の形態では、微細な結晶物若しくは溶融物乃至は疎粒片等を多量に含むことから、加水注水のみによる自己粘結力はセメント系資材の特性に到底及ばない。したがって、簡易・簡便な機械である転動式或いは攪拌式造粒を行うに高価な滑剤、又はバインダー等の添加を必要とし、更には安定した粒度分布を有する造粒物を得る為の制御システムを必要とする。(例えば、特許文献2参照)。
加圧押出し造粒においても、そのままの形態では、僅かな加水注水では、ほとんど流動性を発現しないことから多量の加水注水と高価な滑剤、又はバインダー等の併用を必要とし、更には、多量の加水注水により、乾燥処理による不定形造粒体となる。この加水注水量又は滑剤、又はバインダー等を最小量とするに加圧ツインドラム成形若しくは加圧ダイス造粒を行うにしても、製紙スラッジ灰の非流動性、更には高磨耗性により、成形部若しくはダイスノズル部の強固な閉塞と急激な磨耗を引き起こし、連続生産に支障をきたす。
このように、製紙スラッジ灰は僅に配合されるだけでも造粒加工適正を著しく悪化させることから、含まれる有効成分に着目し、成分増量資材としての製紙スラッジ灰利用方法に関する用途展開も検討されている。
例えば、製紙スラッジ灰に含まれる、SiO2成分に着目した人工ゼオライト合成を挙げることができるが、該合成反応は、アルカリ金属類を主要合成反応を構成する要素として添加し、90℃以上の養生を必要とする。(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、製紙スラッジ灰を利用するゼオライト化学合成は、石炭灰の利用方法として開示されている土壌改良材料等への有効利用、すなわち、農業・畜産資材分野への有効利用可能性を示唆する。(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、該分野への利用に際しては、ゼオライト化反応を化学量論的に完遂することを必要とし、更には、特に過剰に添加したアルカリ金属類の洗浄除去と除去後の高アルカリ性対策として、置換除去処理等の改善を必要とする。(例えば、特許文献5参照)。
関連する技術として、石炭灰やカオリナイト組成分を含有する物質にアルカリ金属類を加え、微粉砕処理することにより、ゼオライト化反応を合理的に進行させる方法も開示されているが、当然に、製紙スラッジ灰固有の成分特性に言及したものではなく、メカノケミカル処理を化学量論的に捉えた技術であり、化学反応系メカニズムを説明するに留まるものである。更には、微粉砕処理と造粒養生処理を組み合わせた一連のシステム構成とするものではない。(例えば、特許文献6参照)。
一方、造粒養生について、石炭灰フライアッシュについて、アルカリ金属類を添加し、混練造粒方法により、造粒物内部でゼオライト化結晶を生成させる方法が開示されているが、当然に製紙スラッジ灰に言及したものではなく、アルカリ金属添加による水熱反応の利用に留まるものである。(例えば、特許文献7参照)。
このように、従来の技術は、製紙スラッジ灰微粉砕物が、例えば、家きん家畜糞尿醗酵処理用の水分調節材料等として利用された場合の製紙スラッジ灰に含まれるミネラル成分の結晶構造変化・化学的変化に着目したものではなく、あくまでも、製紙スラッジ灰を原料として、好ましい結晶構造体を化学的合成的手法により強制的に製造し、該製造物を、例えば、ゼオライトの利用方法として既に開示されている技術分野への利用展開を図ることを意図したもので、当然、常法によるゼオライト製造と比較し、製造コスト的にも有利と言えるものではない。
ゼオライトの利用技術として、例えば、ゼオライトのグアノ糞尿処理を挙げることができる。(例えば、特許文献8参照)。
循環型社会構築に向けての今日的主要課題である、廃棄物の堆肥化、及び、堆肥化物の利用に至る一連の技術開発に関し、微生物の関与する製紙スラッジ灰成分の結晶構造の変化・化学的・物理的特性及び機能性を検証するに足る、充分な規模での実用化試験が行なわれるには至っていない。
このことは、飛散し易く、多量の取扱いを困難にしている製紙スラッジ灰の取扱い性の改善、すなわち、製紙スラッジ灰、若しくは、製紙スラッジ灰配合物に適する造粒技術の開発が急務であることを示唆するものであり、実用化に向けた本格的な造粒技術の開発の遅れから、製紙スラッジ灰の用途開発研究についても化学量論としての技術展開に留まる。
このように、従来技術は利用者不在の技術開発であり、すなわち、完成品の使用利便性を構成するに重要な要素である造粒加工技術を含めた製紙スラッジ灰利用システムの構築に係る研究開発が切望されるところである。
翻るに、循環型社会構築に向けた取り組みも多く提唱されている。例えば、食品系廃棄物の有効利用に際しても、製紙スラッジ灰の配合により顕著な有効利用に係る展開を期待できるものであるが、僅かな灰成分の配合によっても造粒を困難とすることから、食品系廃棄物の有効利用に係る分野においても、製紙スラッジ灰の利用は実用化には至っていない。木質系廃棄物、堆肥等についても同様である。特に、製紙スラッジ灰を利用する廃棄物等の造粒処理乃至は造粒処理後の堆肥化処理等の養生処理・醗酵処理は有効な利用分野となる。したがって、安価安定供給可能な製紙スラッジ灰の配合による造粒加工適性の改善と、係る造粒方法及び造粒物に関する用途開発は、製紙スラッジ灰利用技術の新たな展開として、強く望まれるところである。
一方、農業分野においては、減農薬・減化成肥料に関する開発が強く求められている。更には、化学肥料等の土壌蓄積を回避することを目的とする資材開発等も強く望まれるところである。
畜産分野においては、家畜糞尿の適正な処理が求められ、従来の自然醗酵処理・堆積醗酵処理に代わる処理方式に関する開発も広く行われている。例えば、高速醗酵処理であり、炭化処理、灰化処理である。これらの方法は、クローズドシステムとして、今後の糞尿処理システムとして有効な方法であるが、処理物の有効利用に際し、臭気が強い、腐熟の程度が弱い等の課題を残し、合理的な最終加工処理方法が切望されている。
特開平09−142976公報 特開平05−238864公報 特開2001−220132公報 特開昭59−86687公報 特開平03−232716公報 特開平2000−072435公報 特開平03−040915公報 特開平05−070274公報
福川胎一郎、外5名、"結晶化法による豚舎汚水中リンの除去技術"、独立行政法人農業技術研究機構、畜産草地研究所、平成14年4月25日[2002年9月10日検索]、インターネット< http://www.naro.affrc.go.jp/top/press140425/tikusan.htmlhttp://www.naro.affrc.go.jp/top/press140425/tikusan.html http://www.naro.affrc.go.jp/top/press140425/tikusan.html>
発明が解決しようとする課題および解決手段
製紙スラッジ灰に含まれる潜在的特性、又は機能性を最大限に利用するに、適する廃棄物相互の組合せ、及び、用途展開するに、適する製紙スラッジ灰を主体とする資材開発も強く求められるところである。すなわち、成分資材として、SiO2/Al23及び炭素成分を所定の範囲とする造粒物であり、機能素材としては自己崩壊性造粒物、耐水性・軽量造粒物である。更に、これらを原料とした粉砕物・造粒物であり、これら資材の安価・安定供給が切望される。
本発明において、製紙スラッジ焼却灰とは、無機物が主体でありかつ炭化物が少ない(例えば5重量%以下の炭化物しか含まない)製紙スラッジ焼却灰および蒸し焼きにより炭化物を比較的に多量に含む製紙スラッジ炭化灰を意味する。
本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、現在広く利用されているセメント原料としての利用技術に鑑み、セメントの水和自己硬化反応に着目し、製紙スラッジ灰を微粉砕処理することにより、その後の造粒加工が格段に簡略されることを見出し、更には、堆肥醗酵処理等の微生物処理過程で製紙スラッジ灰の結晶構造が変化することに着目し、製紙スラッジ灰造粒物およびその製造方法を提供した。ここで製紙スラッジ灰含有造粒物とは、製紙スラッジ灰をも包含する。
更に、この製紙スラッジ灰造粒システムにより、食品系廃棄物・木質系廃棄物・堆肥等・肥料等の配合を可能とする造粒物を安価安定に提供し得るのみならず、循環型社会構築に大きく寄与し得る実用可能な発明として好ましい廃棄物の組合せを提供し、汎用性を有する用途開発に際し好ましい成分配合を提供し、本発明を有効に活用し得る新規な資源開発と再利用可能な資源を提供し、本発明を完成するに至る。
製紙スラッジ灰の有効利用については、上述の通り、多くの提案と実証試験が行われている。しかしながら、製紙スラッジ灰の排出される形態では、飛散しやすく、取り扱いに苦慮することから、そのほとんどは、セメント原材料の成分増量資材、浚渫汚泥の水分調節材料、若しくは処分場における埋め立て処分として扱われている。したがって、製紙スラッジ灰の取扱い性を改善し得る方法、すなわち、製紙スラッジ灰の造粒物およびその製造方法を提供することを課題とする。
更には、諸般の廃棄物資源の再資源化に際し、再利用を可能とする資源化処理技術に関し、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有物、を有効に活用する循環型社会の構築と、製紙産業の廃棄物である製紙スラッジ灰のライフサイクルを完成することを課題とする。
したがって、本発明の第1の課題は、廃棄物として、特に製紙スラッジ灰の有効利用を図るに際し、安価・安定に供給可能な製紙スラッジ灰、若しくは、製紙スラッジ灰含有物、の造粒物を、簡易・簡便・汎用性を有する形態で、且つ、安価・安定に提供することである。すなわち、製紙スラッジ灰の粉砕処理工程と造粒加工工程を組み合わせて製造される造粒物及びその製造方法を提供する。
本発明の第2の課題は、造粒物の製造に関し、従来必要とされていた、加水注水を含む造粒バインダー資材の添加を最小量に留め、更には、既設若しくは汎用の造粒機械を使用可能とし、安価・安定に提供し得る造粒物を供給可能とすることである。すなわち、製紙スラッジ灰固有のバインダー効果を最大限に引き出す造粒技術に関する。この課題は、製紙スラッジ灰の焼却された状態、又は焼成・炭化された状態(排出後と記載することもある)、すなわち、吸湿の少ない状態で、製紙スラッジ灰の微粉砕処理を行い、製紙スラッジ灰固有の水和バインダー効果を有効に造粒物の製造に結び付ける造粒物の製造方法及び該造粒物を提供することで解決される。
本発明の第3の課題は、本発明である、造粒物の製造方法の利用に関し、廃棄物の処理と有効利用の促進することである。この課題は、廃棄物として、食品系廃棄物、木質系廃棄物、堆肥等、又はそれらの堆肥化物、又はそれらの炭化物、又はそれらの灰化物、堆肥等、肥料等から選らばれる1種類以上の材料を配合し、それらを含む再資源化、乃至は、適正な有効利用を促進するに際し、製紙スラッジ灰又は製紙スラッジ灰含有物に、これら資材を配合し、混合物を微粉砕処理することによる、簡易簡便な造粒物の製造方法及び該造粒物によって解決される。
本発明の第4の課題は、廃棄物として食品系廃棄物を選択することである。この課題は、籾殻、麦殻、蕎麦殻、又はそれらの堆肥化物、又はそれらの炭化物、又はそれらの灰化物から選ばれる1種類以上の材料を使用することを特徴とする、製紙スラッジ灰含有造粒物によって解決される。
本発明の第5の課題は、廃棄物として木質系廃棄物を選択することである。この課題は、製材屑、チップ滓、廃材チップ、古紙、樹皮、又はそれらの堆肥化物、又はそれらの炭化物、又はそれらの灰化物から選ばれる1種類以上の材料を使用することを特徴とする、製紙スラッジ灰含有造粒物によって解決される。
本発明の第6の課題は、堆肥等を選択して製紙スラッジ灰含有造粒物を提供することである。この課題は、堆肥が家きん家畜糞尿由来の堆肥、家きん家畜糞尿、ヒト糞尿由来の堆肥、ヒト糞尿、又はそれらの堆肥化物、又はそれらの炭化物、又はそれらの灰化物から選択される少なくとも1種類の物質であることを特徴とする、製紙スラッジ灰含有造粒物によって解決される。
本発明の第7の課題は、肥料成分の希釈造粒に関し、更には、肥料成分を兼ねる工業薬品の配合に関し、廃棄物の処理過程若しくは最終形態として比較的多く散見されるチッソ成分の逸散と、それに伴う臭気発生を合理的に造粒物内で処理し、簡易簡便・有効性を有する製紙スラッジ灰含有造粒物を提供することである。この課題は、リン酸化合物およびマグネシウム化合物よりなる群から選択される1種類以上の材料を使用することを特徴とする、製紙スラッジ灰含有造粒物およびその製造方法によって解決される。
本発明の第8の課題は、本発明である造粒物の2次処理に関する。この課題は、本発明の製紙スラッジ灰含有造粒物の養生熟成処理、若しくは、醗酵熟成処理することによって解決される。
本発明の第9の課題は、本発明の造粒物において、製紙スラッジ灰の水熱反応を最大利用することに関する。この課題は成分比として、SiO2/Al23比を1〜5の範囲内とすることを特徴とする製紙スラッジ灰含有造粒物によって解決される。
本発明の第10の課題は、本発明の造粒物において、脱臭醗酵資材としての好ましい配合を提供することである。この課題は炭素成分として、該造粒物の乾燥重量を基準として、少なくとも20重量%(乾燥重量)含有することを特徴とする製紙スラッジ灰含有造粒物によって解決される。
本発明の第11の課題は、本発明の造粒物に好ましい機能を付与することである。この課題は、機能付与要素として自己崩壊機能を選択し、0.25mmアンダーに微粉砕を行ない50重量%以下の配合とすることによって該機能を有する製紙シラッジ灰含有造粒物によって解決される。
本発明の第12の課題は、本発明の造粒物に好ましい特性付与要素として軽量化を選択するものである。この課題は製紙スラッジ灰の未粉砕物を配合することにより、造粒物の乾燥状態での見掛け密度を1.5g/cm3以下とする製紙スラッジ灰含有造粒物によって解決される。
本発明の第13の課題は、本発明の造粒物の更なる機能性付与と付加価値を高めることである。この課題は、本発明の造粒物を焼成処理して、粒状体を維持する軽質炭酸カルシウム資材とすることによって解決される。
本発明の第14の課題は、本発明の造粒物を顔料、填料、充填剤料、希釈材料として使用できるものとすることである。この課題は、粒径として80μm以下に微粉砕処理する微粉砕物よりなる製紙スラッジ灰含有造粒物いよって解決される。
製紙スラッジ灰は、製紙工程から流出する紙原料を汚泥として回収し、焼却炉、焼成炉若しくは炭化炉で焼却・焼成された焼却灰、又は炭化灰(製紙スラッジ灰)として回収される。使用される焼却炉、又は炭化炉(以下、焼却炉等と記載する)としては、流動層炉、ストーカー炉、ロータリーキルン、多段炉等を挙げることができる。本発明は当然にこれらの焼却炉・焼成炉・炭化炉等の設備及び製造形態により制限を受けるものではない。
製紙スラッジ灰を構成する鉱物質成分は、吸湿の少ない状態で排出され、その形態の多くはシリカ・アルミナ系の非晶質(若しくは低結晶質)アロフェン態構造を為す。このアロフェン態構造は、国内の火山灰土壌に見られるが、この構造体を含む製紙スラッジ灰の水和反応として、カルシウムが関与する自硬化反応およびアルカリ金属類の介在によるゼオライト化反応を例示することができる。製紙スラッジ灰に含まれる成分そのものによる化学特性として、アルミニウムによるリン酸固定反応、マグネシウムの介在する硬化反応を例示することもできる。更には、マグネシウム・リン・アンモニウム系のリン酸マグネシウムアンモニウム化合物生成も例示することができる。しかしながら、土壌成分特性としての陽イオン交換容量はほとんど検出されない特徴を有する。以下、具体的に例示する。本発明は当然にこれらの反応形態による制限を受けるものではない。
カルシウムが関与する反応系として、例えば、セメント硬化反応の主体を為す遊離性の強いCaOによる、湿分下でのポゾラン効果反応がある。反応式は下記式(1)〜(3)に示すとおりであり、水和自硬化反応である。塩素の介在によるフリーデル氏塩(3CaO・Al23・CaCl2・10H2O)の存在も知られている。
Ca2++Al24 2-→3CaO・Al23・3CaSO4・32H2O 式(1)
Ca2++SiO3 2-→珪酸カルシウム水和物 式(2)
Ca2++Al24 2-→アルミン酸カルシウム水和物 式(3)
ポルトランドセメントに準ずる強度発現に際しては、SiO2/Al23比が1〜5の範囲にあり、CaOは20〜30%含まれることを基準とする。
製紙スラッジ灰についても、ポゾラン効果は期待できるところであり、焼却炉等から排出後、吸水若しくは吸湿し、結果として、例えば、製紙スラッジ灰表面からの溶出成分により自硬化反応が進み疎粒化が進行する。しかしながら、製紙スラッジ灰の排出状態での形状は、疎粒片状であり、疎粒片の表面からの僅かな溶出成分によるポゾラン効果発現には、例えば数ヶ月以上の相当期間を必要とする。したがって、本発明では、製紙スラッジ灰を微粉砕処理することにより、硬化反応を短時間に実現することを特徴とする。粉砕処理は、砕料の大きさと粉砕物の大きさにより、粗砕・中砕・微粉砕・超粉砕に区別する方法を採用することができる。この区分に従い、本発明で使用する微粉砕処理とは、砕料として、数mm以下のサイズである製紙スラッジ灰を、それ以下のサイズ、好ましくは0.40mm以下、特に好ましくは0.30mm以下、なかでも0.25mm以下のサイズとする粉砕処理方法を示すものである。以下、製紙スラッジ灰の微粉砕処理による硬化反応を例示する。本発明は、当然に反応系により制限を受けるものではない。
非晶質(若しくは低結晶質)アロフェンは、その結晶構造を低結晶質としても、微細であることを特徴とする限りにおいて、製紙スラッジ灰の微粉砕処理は、これらのアロフェン構造体を剥きだしとすることにより、その特性を充分に活かす手段となる。更に、製紙スラッジ灰の粒度調整を篩処理のみにより行なう場合と比較し、破断面での表面エネルギーの増加及び表面積の増加により、造粒結合強度発現すなわち反応性を飛躍的に高める手段ともなる。
アルカリ金属類の介在によるシリカ・アルミナ反応系としては、ゼオライト化反応があり、式(4)に示す。
製紙スラッジ灰+NaOH→ゼオライト 式(4)
この反応系を利用することにより、陽イオン交換性能をほとんど持たない製紙スラッジ灰の陽イオン交換容量を増大させる有効な手段となる。
そもそも、製紙スラッジ灰は高いアルカリ性を示すものであり、製紙スラッジ灰を微粉砕処理する方法は、完全な形でのゼオライト化反応を期待できるものではないが、製紙スラッジ灰に含まれるアルカリ金属類を微粉砕処理し表面積を増大させることにより、水和造粒物として、式(4)に示す反応系に類似する反応系により陽イオン交換容量を増大させる手段となる。
リン酸化合物が関与する反応系としては、アルミニウムイオンによるリン酸固定反応を例示することでき、式(7)に例示する。
3P25+Al23+6H2O→2Al(H3PO43 式(7)
農用地に製紙スラッジ灰を施用するに、土壌PH4.5以下で、アルミニウムイオンによるリン酸吸収が懸念される。したがって、事前に、過燐酸石灰等によるリン酸成分添加によるアルミニウム封鎖等を採用することができる。若しくは、製紙スラッジ灰に含まれるカルシウム成分を利用し、事前の水和反応を完結させる方法は有効な手段となる。
更に、リン化合物と製紙スラッジ灰の混合物の高温度領域における焼成反応生成物は白色化傾向を示す。この反応系においては、製紙スラッジ灰の微粉砕処理と均一混合は重要な要素となる。
土壌中でのアルミニウムイオンによるリン酸吸収は、製紙スラッジ灰の焼成度を高めること、すなわちアルミニウムの酸化物化反応を高めることにより改善することができる。更には、陽イオン交換性能は、製紙スラッジ炭化灰についても、製紙スラッジ焼却灰と同様にほとんど認められないことから、製紙スラッジ灰として、好ましくは、製紙スラッジ焼却灰を利用することであり、用途により必要とする成分を補給することである。更には、製紙スラッジ炭化物の形状的特徴の一つである粒状体を為すに、炭化処理する事前処理として製紙スラッジ汚泥の造粒加工を要していることから、製紙スラッジ炭化物の更なる粉砕造粒処理は合理的ではない。
マグネシウム塩類が関与する反応系として、アルカリ性条件PH7.5〜11.0でのアンモニア性窒素の補足反応であることを特徴とするものであり、式(5)および式(6)に示す。
NH4 ++PO4 3-+Mg2++nH2O→MgNH4PO4・nH2O 式(5)
MgHPO4+NH4 ++nH2O→MgNH4PO4・nH2O+H+ 式(6)
製紙スラッジ灰には通常鉱物質由来のマグネシウムを含む。この成分に着目すると粉砕処理により、アンモニア性窒素の補足を最大可能とするに、製紙スラッジ焼却灰の微粉砕処理は有効な手段となる。更に、富マグネシウム資材若しくは富リン酸塩類の混合物とすることにより簡易なアンモニア補足用造粒物として用途拡大を図ることができる。富マグネシウム資材としては、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、苦汁結晶物(天然物由来の硫酸マグネシウム)等を利用することができる。
製紙スラッジ灰の排出後、吸湿の少ない状態での微粉砕物、数mm以下、好ましくは0.40mm以下、特に好ましくは0.30mm以下、なかでも0.25mm以下に微粉砕処理した場合、破断面の表面エネルギーの増加から、加水注水のみにより、急速に固化する。更には、発熱反応であり、水分減少にも寄与することからも、製紙スラッジ灰の粉砕処理は、以上に例示した反応系を有効に利用しうることを示唆するものである。
したがって、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有物の微粉砕処理は、本発明の重要な要素を構成する。
製紙スラッジ灰の粉砕設備としては、転動ボールミル・振動ボールミル・遊星ミル等のボールミル、若しくは、タワーミル等の攪拌ミル、若しくは、スクリーンミル・ターボミル・スーパーミクロンミル等の高速回転微粉砕機、若しくは、ジェットミル等のジェット粉砕機、若しくは、オングミル等のせん断ミル等を使用することができる。更には、高圧ニーダー・ミックスマーラー等の混練機械を利用することができる。
本発明はこれらの粉砕処理機械により制限を受けるものではないが、好ましくは、セメント製造工程で多く採用される、せん断ミルを使用する方法である。すなわち、既存の微粉砕処理設備を利用できることであり、製紙スラッジ灰の物理的性質に近いセメント製造技術を流用できることからも有利な選択となる。
焼却炉等からの排出後の処理形態として、飛散防止の観点から、水分30%前後となるように加水注水設備を設け、その後の飛散トラブルを回避する方法も採用されている。この含有水分領域では、不均一な塊を形成しながら排出されるが、焼却灰特有の飛散は緩和される。更には、微粉砕処理も可能であり、微粉砕物の造粒加工も当然に可能である。
好ましくは、製紙スラッジ灰の取りだしに容易な加水注水前の状態、すなわち、焼却炉等からの排出後の吸湿の少ない状態で使用することである。この状態では、製紙スラッジ灰は流動性の良好な状態を維持し、密閉搬送も可能である。例えば、粉砕・造粒処理を製紙スラッジ灰排出場所から離れた場所で処理する場合、バルク車の利用も可能とする。更に、製紙スラッジ灰の造粒加工の前処理として微粉砕処理を行うに際し、排出直後の湿分の少ない状態で粉砕することにより、最小量の加水注水により単時間で造粒強度を得ることができる。このことにより、その後の処理、例えば乾燥処理等を簡易に行うことができる。
乾燥処理方法としては、従来より採用されている、自然乾燥、キルン型乾燥機、高周波加熱乾燥機、流動乾燥炉、気流乾燥機、バグフィーダー、等を使用することができる。加熱方法としては、直接加熱、間接加熱、高周波加熱、等を採用することがきる。本発明は、当然に、乾燥方法により制限を受けるものではなく、本発明による造粒物は、多用な乾燥処理に対応し得る強度発現を速やかに実現することも可能となる。更には、養生熟成又は醗酵熟成等を併行して行う方法も採用することもできる。
このように、微粉砕された製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有物の造粒は、焼却灰固有の飛散トラブル回避のみならず、粒状内での反応を進行させることも可能となり、製紙スラッジ灰の有効利用のみならず、循環型社会構築に向けて、本発明の主要な要素を構成するものである。
造粒設備としては、攪拌造粒、パン型・キルン型に代表される転動式、押出し造粒、ダイス造粒、2軸プレス等を採用することができる。本発明は、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有物の粉砕処理と造粒処理を組み合わせることを特徴とする限りにおいて、当然に造粒設備の形態による制限を受けるものではないが、好ましくは、縦型攪拌式造粒設備を選択する方法である。該選択により、施設面積を最小とし得ること、容器本体は固定され、剥きだしの回転部を最小としうることから作業安全対策を講じやすいことを特徴とする。
製紙スラッジ灰を粉砕処理することにより、加水注水のみで強固な造粒物を得ることができる。すなわち、路盤材等の用途に対応可能な強度を発現するが、自己粘結性を有する材料、又はその他材料を配合する方法も採用できる。例えば、土壌の配合、又はセメント資材、セメント系固化材の配合、又はベントナイト、パーライト、ゼオライト等の鉱物系資材の配合、又はポリビニルアルコール・化学修飾セルロース・化学修飾リグニン、ポリアクリル酸ソーダ等の化学合成バインダーの配合、又は化学肥料の配合を採用することができる。本発明は、これらの土壌資材、セメント系資材、鉱物系資材、又は化学合成品の配合により制限を受けるものではなく、本発明によれば、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有物の造粒に使用されている資材を最小量とする手段とすることができる。
例えば、従来より浚渫土等の地盤強度改善を目的としたセメント系資材、又は無処理の製紙スラッジ灰の使用が行われているが、セメント系資材からの六価クロムの溶出を回避する有効な手段として、製紙スラッジ灰単独使用が検討されているが、無処理の製紙スラッジ灰では充分な強度発現には至らずセメント系資材の配合は不可避である。本発明によれば、製紙スラッジ灰微粉砕物に浚渫汚泥を配合し、造粒加工処理することにより、セメント系資材の使用を不用とする有効な手段となる。
循環型社会構築に向けて、廃棄物として、特に、食品系廃棄物、木質系廃棄物、堆肥等又はそれらの炭化物、又はそれらの灰化物、堆肥等、肥料等、の資源化、乃至は、適正な有効利用は急務である。
これら廃棄物の処理最終形態として、本発明による製紙スラッジ灰含有物の造粒加工により、例えば、空中散布、乃至は、大型散布機の使用が可能となり、圃場での適正且つ均一な散布が容易となる。更には、例えば、水分・油分を含む食品系廃棄物、形状のバラツキの大きい木質系廃棄物、臭気を残す堆肥等、有効成分濃度の高い肥料等を配合・処理する方法は有効な手段となる。以下、詳細に説明する。
食品系廃棄物として、例えば、野菜屑、魚滓、肉滓、の処理に際しては、本発明では、該廃棄物に製紙スラッジ灰を配合し、粉砕処理を行い、併せて水分調節を行い造粒する方法を採用することができる。製紙スラッジ灰は、アルカリミネラル補給と水分調節材料として機能する。製紙スラッジ灰の臭気吸着性能はある程度認められるが、陽イオン交換性能はほとんど見られず、特に、アンモニア吸着は製紙スラッジ灰単独ではほとんど期待することができないことから、本発明による造粒加工を経て発酵熟成処理を行う方法も有効な手段となる。
食品系廃棄物等の多くは水分を多量に含み、含有する水分はそのままの形態で強固に維持され、その後の腐敗により水分は放出される。したがって、単なる攪拌処理では、水分放出までに時間を必要とする。したがって、製紙スラッジ灰と混合し、加圧粉砕処理を行う本発明による方法は合理的である。該方法により細胞内水分・油分を製紙スラッジ灰に吸着・吸収させ、同時に腐敗臭を抑制するアルカリ性調整を可能とする手段となる。このことにより、蝿やウジ等の害虫発生を抑制することができる。
食品系廃棄物として、圃場での廃棄野菜の処理に苦慮する場合が多い。特にタマネギに見られるように、腐熟の過程で強烈な臭気を発生する場合については、製紙スラッジ灰と混合粉砕を行い造粒物とすることにより、その後の醗酵処理は通気性を確保する状態で、臭気発生が弱められた状態で進めることが可能となる。
食品系廃棄物として、肉屑、魚滓等腐敗が急速に進行する処理場、又は廃棄物処理では、製紙スラッジ灰は、製紙スラッジ灰を配合し、脂身等の油吸着も容易とし、粉砕処理することにより、粒状化することにより、その後の堆肥化処理にも対応することができる有効な手段となる。
食品廃棄物の処理として、炭化処理が模索されている。これは、処理物の土壌還元を狙うものであるが、原材料特有の臭気発生は認められる。灰化物についても同様であり、更には、造粒適正を持たないことから、有効利用を阻害している。このような廃棄物資材についても、本発明は有効な手段となる。当然に、臭気抑制材料として、ゼオライト、木酢酸等の使用により、本発明は制限されるものではない。
このように、本発明は食品系廃棄物の種類、形態、又は配合物により制限を受けるものではないが、製紙スラッジ灰の粉砕処理および造粒加工を行うことを特徴とする本発明においては、好ましくは、多量に廃棄され、更には、比較的硬質な成分を含む食品系廃棄物からの選択である。すなわち、籾殻、麦殻、蕎麦殻、又はそれらの堆肥化物、又はそれらの炭化物、又はそれらの灰化物、又は貝殻、卵殻、又はそれらのそれらの炭化物、又はそれらの灰化物から選ばれる1種類以上の材料を選択することである。
この選択により、食品系廃棄物資材を資源として活用する有効な手段となる。
木質系資材は多方面で使用され、廃棄物としての形態も様々である。例えば、柱、ベニア、家具等であり、当然に本発明で利用できる資材であり、本発明は、これらの種類、形態により制限を受けるものではないが、製紙スラッジ灰の粉砕処理および造粒加工を行うことを特徴とする本発明においては、好ましくは、多量に廃棄され、更には、破砕物の形態を為す木質廃棄物からの選択である。すなわち、製材屑、チップ滓、廃材チップ、古紙、樹皮、又はそれらの堆肥化物、又はそれらの炭化物、又はそれらの灰化物、から選ばれる1種類以上の材料を選択することである。更に、形態としては、木材片、木粉、紙粉を挙げることができる。廃材とは、建築廃材・流木を含み、チップとは、広葉樹・針葉樹を、例えばチッパーにより粉砕した物を示し、同様に樹皮とは、広葉樹・針葉樹総ての樹種を含み剥皮の方法により制限を受けるものではない。古紙とは、新聞古紙・段ボール古紙・上質/中質古紙・色上古紙・包装古紙・粉砕廃棄紙幣等により例示することができる。
これらの材料は、臭気抑制型の水分調節用資材としても利用に供され、例えば、鋸屑・プレンナー屑・オガコ、裁断古紙・粉砕古紙、バーク、等の形態を為す。これら材料を畜糞水分調節材料等として利用するに、含まれるセルロース系成分、又はリグニン等の樹脂成分を含むことから腐熟に時間を要する。このような木質系廃棄物を製紙スラッジ灰と混合し、微粉砕処理を行うことにより、例えば、製紙スラッジ灰に含まれる成分の構造に由来する陽イオン交換能力の不足を補う目的、付随するアンモニア吸収性能の改善、水分吸収体とする目的等に対し、腐熟促進と併せ、有効な手段となる。更に、これらの木質系廃棄物を配合する、製紙スラッジ灰含有物の造粒物では、醗酵等について醗酵微生物の有効な坦持体となり、更には臭気抑制効果を発現する有効な手段となる。
木質系廃棄物の堆肥化物としては、例えば、オガコ等を使用したキノコ廃床、バーク堆肥を挙げることができる。又、炭化物としては、木炭、端材木炭、流木炭、竹炭、活性炭、を挙げることができる。灰化物としては、木灰・バーク灰を例示することができる。
本発明では、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有物に堆肥等を配合し、造粒物とすることもできる。例えば、食品系廃棄物の堆肥化物、又は木質系廃棄物の堆肥化物、又は河川除草堆肥、等の堆肥等を例示することができる。好ましくは、循環型社会構築に際し、課題となっている糞尿由来の堆肥、糞尿を選択することであり、すなわち、家きん家畜糞尿由来の堆肥、家きん家畜糞尿、ヒト糞尿由来の堆肥、ヒト糞尿、若しくは、それらの乾燥物、若しくは、それらの炭化物、若しくは、それらの灰化物、から選ばれる1種類以上の材料を選択することである。
選択される糞尿の処理形態として、嫌気消化醗酵処理、好気醗酵処理、堆積醗酵処理、メタン醗酵処理、高速醗酵処理、加熱乾燥処理、自然乾燥処理、炭化処理、灰化処理、等を挙げることができる。本発明はこれらの処理形態により制限を受けるものではなく、一連の糞尿処理工程の途中段階生成物を含め、更には未処理物を含める。
最終処理形態として、例えば、加熱乾燥処理として、家きん糞尿乾燥物を例示することができる。該乾燥処理物は、水分を25重量%以下に調整し袋詰めされ、肥料としての使用に供されている。本発明は、このような最終処理形態により制限を受けるものではない。
例えば、家きん糞尿乾燥物は、糞尿特有の臭気が強く保管にも苦慮するところであり、更には、圃場での散布に際しても、その臭気は強く漂う結果となる。しかしながら、糞尿自体の処理方法としては容易であり、自然醗酵処理設備と比較し、設備設置面積を極めて狭くすることができる特徴がある。したがって、本発明により、該乾燥処理糞と製紙スラッジ灰の配合物を粉砕処理し、必要により補助資材を配合し、加水注水により造粒物とし、臭気発生を抑制する状態で、その後の醗酵熟成処理、若しくは、乾燥処理に適する形態とすることができる。
家きん家畜・ヒト生糞尿そのものも、古くは堆肥と呼称された慣例から、本発明の堆肥等に含める。すなわち、生糞尿、又は、糞尿処理工程の中間生成物に、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有物、又は微粉砕製紙スラッジ灰、又は微粉砕製紙スラッジ灰含有物、を配合し水分調整を行なうことにより、速やかな水分調節と水和反応により、短時間に造粒物を形成することができ、その後の処理に適する形態とする有効な手段となる。
家きん家畜・ヒト糞尿処理物の最終形態として、炭化物、又は灰化物がある。炭化物、又は灰化物の臭気・形状はさまざまであるが、臭気は強く、灰化物は飛散しやすく、取り扱いには困難を極めている。したがって、製紙スラッジ焼却灰、又は、製紙スラッジ灰含有物、又は微粉砕製紙スラッジ灰、又は微粉砕製紙スラッジ灰含有物を配合し、必要により補助資材を配合し、例えば、混合微粉砕処理を行うことにより、造粒物とし、臭気抑制及び使用利便性付与を実現する有効な手段となる。当然に、本発明は、その他の補助資材により制限を受けるものではなく、更には、混合物の粉砕処理の方法、若しくは、有無により制限を受けるものではない。
化学薬品、又は化学肥料成分等としては、チッソ、リン、カリの主要成分の他に、マグネシウム成分、その他微量成分を挙げることができる。これらの成分は様々な化合物として、若しくは塩類として上市されている。本発明では、当然に、これらの工業薬品類を使用することもできる。
これら工業薬品類を、農地への還元、又は更なる用途拡大等を考慮した場合、肥料等から選択することは好ましい。更に好ましくは、リン酸化合物又はマグネシウム化合物から選ばれる1種類以上の材料を選択する方法である。
例えば、富リン酸成分の補給は、式(7)の反応系に例示される化合物を形成し、例えば、製紙スラッジ灰にふくまれるアルミニウムの固定を行う有効な手段とすることができる。
例えば、富マグネシウムの補給は、式(5)または式(6)の反応系に例示される化合物を形成し、例えば、リン除去用途として利用するに有効な手段とすることができる。
本発明による造粒加工処理は、造粒物に含まれる成分に係る反応促進、又は含まれる成分に係る腐熟促進を造粒物の形態で実施するのに有効な手段となる。すなわち、養生熟成処理、又は醗酵熟成処理を実現することである。
養生熟成処理としては、例えば、含まれるミネラル成分、若しくは、配合される成分による反応系であり、式(1)〜式(7)の反応系を例示することができる。醗酵熟成処理としては、例えば、含まれるミネラル成分・有機質成分、又は配合されるミネラル成分・有機質成分の醗酵を目的とした処理であり、例えば、造粒物の臭気抑制、微生物資材、醗酵処理用資材等への用途開発に有効な手段となる。本発明は、当然に用途による制限を受けるものではない。
消臭的醗酵を実現するのには、アルカリPH領域での処理が合理的方法である。腐植成分を多量に含む場合、PHは酸性に移行し酸敗臭を発生する。したがって、酸敗前若しくは醗酵処理物を利用する方法を採用することができる。
熟成処理方法としては、堆積熟成処理、攪拌熟成処理、乾燥併用養生熟成処理等を例示することができる。本発明は、これらの処理形態により制限を受けるものではない。
熟成処理に適する粒径サイズとして、例えば、4mmアンダー(平均粒径ではなく、最大粒子の粒径)を例示することができる。該サイズは、熟成処理物の利用に際し、大型機械散布にも適するサイズであり好ましい。本発明は、粒径サイズにより制限を受けるものではない。
製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有造粒物の有効利用を図るに際し、製紙スラッジ灰を構成する主要成分比である、SiO2/Al23比を調整することにより、例えば、飛散トラブル発生の少ない、取扱い性に優れたゼオライト化擬似反応用原料資材製造方法としての有効な手段となる。該成分に調整するに、例えば、本発明である廃棄物の利用であり、例えば、籾殻、籾殻炭、籾殻灰の利用である。
堆肥として使用するに際し、腐熟程度を判定する方法として、炭素成分量/窒素成分量(C/N比と記載する)は重要なファクターである。更に、本発明による造粒物の利用に関し、例えば、堆肥等の醗酵補助資材として利用するに関し、堆肥等の醗酵処理前のC/N比調整を目的とする、本発明による造粒物の配合も重要な要素を構成する。この場合、本発明による造粒物は、速やかな発酵を促進し、臭気発生の少ない醗酵堆肥を完成する手段として有効に機能し、例えば、家きん・家畜糞尿処理に際しては、悪臭を防止する材料として使用することができる。
本発明による造粒物中の炭素成分として、乾燥状態での該造粒物重量中、乾燥重量として20重量%以上配合されることが好ましい。炭素成分が乾燥重量として20重量%未満の場合、脱臭醗酵資材としての効果が薄れる結果となる。配合される炭素成分としては、食品系廃棄物、木質系廃棄物、堆肥等、肥料等、又はそれらの堆肥化物、又はそれらの炭化物、から選択される1種類以上の材料を使用することができる。本発明は、配合される炭素成分材料により制限を受けるものではない。
一方、圃場散布される時点で、ポゾラン反応が完結していない場合、散布された土壌中でのポゾラン反応による硬化は、数ヶ月若しくは数年かけて進行する。このポゾラン反応の主体はカルシウムである。農用地の土壌のPH調整として、カルシウム資材の投入は慣例化しており、製紙スラッジ灰も土壌中和用アルカリ資材として利用されている。しかしながら、カルシウム単味での連続施用は、ポゾラン反応の進行による土壌の硬磐化が危惧される限りにおいて、この硬化作用抑制するに、例えば、炭成分、又は有機腐植質、の配合は有効な手段となる。更に、本発明の造粒物により、自己崩壊性を有する造粒物を構成することができる。
微粉砕製紙スラッジ灰に軽量化資材を配合することにより軽量体を構成することができる。好ましくは、密度を1.6g/cm3以下とすることである。軽量化資材の配合方法として、製紙スラッジ灰、若しくは製紙スラッジ灰配合物、と該資材の混合粉砕→造粒処理を採用する方法、若しくは、製紙スラッジ灰、若しくは、製紙スラッジ灰配合物を微粉砕処理し、その後、軽量化資材を配合し、造粒処理を行う方法を採用することができる。
軽量化資材としては、プラスチック系資材として、発泡スチロール、発泡スチロールバルーン、発泡スチロールフィラー、アクリルニトリルバルーン、フェノールバルーン、を例示することができる。腐植質系資材としては、食品系廃棄物、木質系廃棄物、堆肥等、を使用することができる。無機質系資材として、微粉砕処理を行わない製紙スラッジ焼却灰、シラスバルーン、食品系廃棄物由来の灰化物、木質系由来の灰化物、堆肥由来の灰化物、化成肥料等を例示することができる。炭化物系資材としては、製紙スラッジ炭化物、食品系廃棄物由来の炭化物、木質系由来の炭化物、堆肥由来の炭化物を使用することができる。用途例として、屋上緑化用資材、等を挙げることができる。当然に、本発明は用途による制限を受けるものではない。
本発明による造粒物は、飛散トラブルを最小限に抑制することいが可能なことから、再度加工用原料として利用するに有効な手段となる。すなわち、搬送性・保管容易性を付与することにより、セメント向け以外に中間原料として利用することもができる。好ましくは、焼成処理・炭化処理を行うことである。例えば、食品系廃棄物の炭化処理にさいしても、食品系廃棄物を配合し、製紙スラッジ灰含有物の造粒物と為し、炭化処理することにより、容易に食品系廃棄物の炭化物を得る。更に、例えば、焼成処理により、セラミック化物を得る。
更に、例えば、本発明による製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰配合物を含む造粒物を焼成処理により、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰配合物を含む焼成物と為し、再度の焼成処理により、粒状体を維持する軽質炭酸カルシウム資材とする有効な手段とすることができる。本発明は、配合物により制限を受けるものではなく、本発明による造粒物を、焼成処理することを特徴とするものである。
食品系廃棄物、又は木質系廃棄物、又は堆肥等、又は肥料等を含有する、本発明による造粒物は、腐植有機質をその成分として含む場合、炭化処理により炭化物とすることができる。若しくは、焼成処理により、焼成物とすることができる。該炭化物、若しくは、該焼成物は、腐植質成分をほとんど含まない資材として活用することができる。用途としては、例えば、屋上緑化資材への利用を挙げることができる。当然に本発明は、該炭化物乃至は該焼成物の用途により制限を受けるものではない。
更に、無機カルシウムを含有することからも土壌PH調整としても好まれるものである。しかしながら、焼成カルシウム資材の効用も広く知られているところであり、特に高温度領域、例えば1160℃を越える貝殻焼成灰については、焼成による特性発現として、例えば、抗菌性発現も指摘されている。
900℃以上の焼成温度で製紙スラッジ灰の黒ずみ傾向が確認される。本発明に従って、リン酸塩を配合した造粒物を該温度領域で焼成することにより、この問題を回避することができる。この発明により、更なる製紙スラッジ灰の有効利用を可能とするものである。例えば、白色化焼成物としての利用を、例示することができる。
あらゆる廃棄物も焼却することにより、セメント原材料となりうることは明らかである。しかしながら、含まれる成分割合は変動し、汎用性を有するものではない。当然にベース素材となり得るものではない。製紙スラッジ灰は品質安定であり、安価・安定に供給し得るものである。したがって、造粒基材として使用し、造粒物と為し、焼成処理することにより、多くの廃棄物有効利用に関し、セメント資材への利用についても有効な手段となる。
本発明による造粒物の粒径を1〜80μmに微粉砕することにより、更に特性を付与する、乃至は、用途拡大を図ることができる。微粉砕処理の方式は、湿式、乾式何れの方法についても採用することができ、本発明は、これらの粉砕処理方法、又は処理形態により制限を受けるものではない。
本発明による焼成白色物を、1〜80μmに微粉砕処理することにより、顔料、又は、填料として利用することができる。このことは、製紙スラッジ灰の自己循環を示唆するものであり、製紙スラッジ灰の用途拡大に大きく寄与する手段となる。
本発明を更に実施例により説明する。本発明は当然に、以下に記載する実施例により制限を受けるものではない。
製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有物、の粉砕処理に際し、せん断ミルを使用し、該粉砕物の造粒処理に際し、縦型中央攪拌型造粒設備を使用し、造粒物の乾燥に際し、卓上乾燥設備を使用した。製紙スラッジ灰として、参考例1に示す成分を有する、クラフトパルプ製造から紙製造までの一貫工場における製紙スラッジ灰を使用した。
製紙スラッジ灰の造粒性発現は、含まれる成分の影響を受けるものの、製紙スラッジ灰排出後、水分を30重量%に調整した状態、若しくは、製紙スラッジ灰排出後の吸湿の少ない状態についても、比較例1及び比較例2に示すように、加水注水のみによる粒強度発現は少なく、製紙スラッジ灰排出後の吸湿の少ない状態で、例えば、0.25mmアンダーに篩処理した場合についても、粒強度発現は少ない。しかしながら、実施例1に示すように、製紙スラッジ灰排出後、水分を30重量%に調整した製紙スラッジ灰について、微粉砕処理を行うことにより、加水注水のみでも粒強度発現は改善される。
更に、実施例2に示すように、製紙スラッジ灰の排出後、吸湿の少ない状態で、同様に微粉砕処理を行ない、加水注水のみにより造粒物とすることにより、更に、造粒強度を強く発現する。
本発明に係る配合物として、例えば、食品系廃棄物を選択するに関し、例えば、スーパーマーケットから廃棄される野菜屑・魚屑・肉屑混合物を選択するに際し、排出後の製紙スラッジ灰を配合し、混合粉砕処理を行ない、含有水分55重量%の粒状物と為し、その後の処理乃至は取扱い性を改善する形態と為すことができる。実施例3により詳細に説明する。
同様に、例えば、格外圃場作物として多量に廃棄され、取扱いにも苦慮するタマネギ、ニラ等についても、製紙スラッジ灰含有造粒物として、その後の処理に適する形態と為す。実施例4により詳細に説明する。
同様に、例えば、食品加工副産廃棄物、例えば、廃糖蜜のように急激に腐敗が進行する廃棄物が多い。このような廃棄物についても、製紙スラッジ灰含有造粒物として、その後の処理に適する形態と為す。実施例5により詳細に説明する。
同様に、例えば、食品加工廃棄物の炭化処理物、例えば、澱粉質炭化物のように、焦げ臭を強く発散する廃棄物についても、製紙スラッジ灰含有造粒物として、その後の処理に適する形態と為す。実施例6により詳細に説明する。
同様に、例えば、食品製造工程廃棄物である炭化廃棄物、例えば、コーヒー滓のように、難分解性のリグニン等を含むことから、圃場散布可能とするに長期間の醗酵熟成を必要とする廃棄物についても、製紙スラッジ灰含有造粒物として、その後の処理に適する形態と為す。実施例7により詳細に説明する。
同様に、例えば、木質系廃棄物に近い強度と難腐熟性を示す廃棄物、例えば、籾殻廃棄物についても、製紙スラッジ灰含有造粒物として、その後の処理に適する形態と為す。実施例8により詳細に説明する。
本発明に係る配合物として、例えば、木質系廃棄物を選択するに関し、例えば、樹皮堆肥(バーク堆肥)を選択するに際し、製紙スラッジ灰を配合し、混合粉砕処理を行ない造粒物と為し、その後の圃場散布に適する形態とするのみならず、陽イオン交換容量を付与するに起因するアンモニア吸着等の機能性造粒物と為す。したがって、該造粒物は、例えば、悪臭を防止する醗酵処理用資材としても利用される。実施例9により詳細に説明する。
そもそも、樹皮堆肥は、醗酵処理過程でも悪臭を発生しない特徴を有する堆肥であり、安価・安定供給を可能とする資材である。しかしながら、そのほとんどは、土壌改良資材としての利用に留まるものであるが、陽イオン交換容量を有することを特徴とする。一方、製紙スラッジ灰は、焼却灰若しくは炭化灰何れにしても、陽イオン交換容量はほとんど検出されない欠点を有するが、実施例9に例示する造粒物は、バーク堆肥の配合割合に応じた陽イオン交換容量を示す。
同様に、例えば、ダム流木廃棄物を利用した流木炭を選択するに際し、製紙スラッジ灰を配合し、混合粉砕処理を行ない造粒物と為し、その後の圃場散布に適する形態とするのみならず、炭成分配合に起因する湿度調節、又は吸着、等の機能性造粒物と為す。実施例10により詳細に説明する。
木質系炭化廃棄物は、チップ化され炭化処理を経て炭化物を為す。しかしながら、該炭化物は、比較的柔らかく、飛散しやすく、汚れやすく、形状はさまざまであり、その利用に際しては取扱い性の改善を要する場合が多い。実施例10に示す造粒物は、その造粒物製造方法において簡易・簡便であり、該造粒物は取扱い性に優れる形態を為す。
同様に、例えば、古紙のリサイクルに関し、新聞古紙を選択するに際し、製紙スラッジ灰を配合し、混合粉砕処理を行ない造粒物と為し、その後の利用に適する形態とするのみならず、木質繊維成分配合に起因する湿度調節、又は吸水・吸油、又は、微生物坦持能、等の機能性造粒物と為す。実施例11により詳細に説明する。用途としては、例えばペット敷料、微生物資材、等を挙げることができる。
本発明に係る配合物として、例えば、堆肥等を選択するに関し、例えば、家きん糞尿乾燥物を選択するに際し、製紙スラッジ灰を配合し、混合粉砕処理を行ない造粒物と為し、その後の適正な処理に適する形態とするのみならず、臭気発生の少ない造粒物と為す。実施例12により詳細に説明する。
そもそも、例えば、家きん糞尿は、大別して採卵鶏糞とブロイラー糞に大別される。採卵鶏糞は通常多量の水分を含む状態で回収され、自然醗酵処理・加熱乾燥処理・高速醗酵処理等を経て乾燥鶏糞として回収される。一方、ブロイラー糞は表土とともに乾燥鶏糞として回収される。このような形態で回収される乾燥鶏糞に、製紙スラッジ灰を配合し、混合粉砕処理を行い、例えば、炭素比を10〜12に調整し、例えば、水分含量を35重量%〜50重量%の造粒物とすることにより、実施例12に例示するように、その後の簡易・簡便な処理を可能とする形態を為す。この造粒物は、その後の処理、例えば、醗酵熟成処理に適する形態を為す。
同様に、例えば、牛糞は、大別して搾乳牛糞尿と肉牛糞尿に大別される。搾乳牛糞尿は、例えば液肥として、又は消化汚泥として、又は敷料混合物として排出される。肉牛糞尿および馬糞尿の多くは、使用される多量の敷料とともに回収される。液状物については、例えば、製紙スラッジ灰により水分調節を行い醗酵乾燥処理後、該処理物を、粉砕処理→造粒処理により、若しくは、微粉砕処理された製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有物により水分調節を行ない造粒処理を行ない、造粒物と為し、その後の処理に適する形態とすることができる。
同様に、例えば、家きん・家畜糞尿由来の炭化物、又は灰化物の選択に関し、例えば、家きん糞尿灰化物の選択に際し、製紙スラッジ灰を配合し、混合粉砕処理を行ない造粒物と為し、その後の圃場散布に適する形態とするのみならず、臭気発生の少ない造粒物と為す。実施例13により詳細に説明する。
そもそも、家きん・家畜糞尿由来の炭化物、又は灰化物も、その廃棄形態として多く採用されている。しかしながら、糞尿由来の臭気発生は残存する場合が多い。すなわち、炭化・焼成処理物の微生物的酸素要求量は、炭化・焼成処理によっても、かなり高い数値を示すことから、直接圃場散布に適するものではなく、再度の醗酵処理を要するものである。このような堆肥等の形態に関しても、実施例13に示すように、簡易・簡便に処理することができる。
同様に、例えば、豚糞尿は、例えば液肥として、又は消化汚泥として、又は敷料混合物として排出される。実施の形態については、前記家きん糞尿、若しくは、牛糞尿に順ずる形態を為す。
本発明に係る配合物として、例えば、肥料等を選択するに関し、例えば、リン酸化合物、を選択するに際し、製紙スラッジ灰を配合し、混合粉砕処理を行ない造粒物と為し、その後の取扱い性を改善する形態とするのみならず、利用資源として、例えば、化学脱臭能を有する機能素材として、活用し得る造粒物と為す。実施例14により詳細に説明する。
そもそも、リン酸成分を含む化合物は、例えば、セメント系資材の硬化用として、或いは、家きん糞尿由来の廃棄物である家きん糞尿灰化物として、入手容易な資材であり、本発明の配合物としての選択は好ましいものである。
同様に、例えば、マグネシウム化合物を選択するに際し、製紙スラッジ灰を配合し、混合粉砕処理を行ない造粒物と為し、その後の取扱い性を改善する形態とするのみならず、利用資源として、例えば、化学脱臭能を有する機能素材として、活用し得る造粒物と為す。実施例15により詳細に説明する。
そもそも、マグネシム成分は、例えば、硫酸マグネシウム水和物として、天日塩製造過程での副産廃棄物である、苦汁液結晶物として、圃場使用されてきた成分でもあり、化学肥料としても、例えば、苦土石灰としても入手容易な資材であり、本発明の配合物としての選択は好ましいものである。
本発明による、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有造粒物、の後処理方法の選択に関し、養生熟成処理は、有効な形態を為す造粒物を提供する。
すなわち、実施例1、実施例2に例示する、本発明による造粒物の粒内での化学反応を充分に進行させることにより、その後の使用、例えば、圃場散布に際しても、予期せぬ自硬化反応を未然に防止しうる形態と為す。実施例16により詳細に説明する。
本発明による、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有造粒物の後処理方法の選択に関し、醗酵熟成処理は有効な形態を為す造粒物を提供する。
すなわち、本発明による配合物の選択に関し、例えば、食品系廃棄物として、例えば、易分解性腐植質を選択した造粒物を、圃場にそのまま散布した場合、急激な醗酵開始により、作物に対し窒素飢餓等の障害を与える。したがって、このような障害を回避する為、本発明による造粒加工を経て、更に造粒物醗酵処理を施した造粒物として圃場散布を行なうことが好ましい。このような易分解性腐植質としては、廃糖蜜を挙げることができる。順ずる易分解性腐植質として、オカラ、ビール滓、酒滓、焼酎滓等を挙げることができる。
同様に、木質系廃棄物、又は堆肥等を選択する場合にも、前記同様な処理、すなわち、本発明である造粒物を更に醗酵熟成処理を経た造粒物とする方法が好ましい。実施例16により詳細に説明する。
本発明による、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有造粒物に関する好ましい成分比の選択に関し、SiO2/Al23比として1〜5の範囲とする選択は、例えば、家きん糞尿醗酵処理資材として、有効な形態を為す造粒物を提供する。実施例17により詳細に説明する。
本発明による、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有造粒物に関する好ましい成分の選択に関し、炭素成分として、造粒物の乾燥重量あたり20乾燥重量%以上の範囲とする選択は、例えば、家きん糞尿醗酵処理資材として、有効な形態を為す造粒物を提供する。実施例18により詳細に説明する。
本発明による、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有造粒物に関する好ましい機能特性の選択に関し、水含浸による自己崩壊性機能の選択は、例えば糞尿醗酵処理資材として、又は圃場散布資材として、有効な形態を為す。実施例19により詳細に説明する。
製紙スラッジ灰の粉砕粒度により、該微粉砕物、若しくは、配合物の水和崩壊性、又は油溶性を調整することができる。実施の形態として、0.25mmアンダーに微粉砕を行ない50重量%以下の配合とすることにより速やかな水和溶解性を実現する。すなわち、自己崩壊性造粒物とすることができる。評価の方法として、造粒物1重量部に対し過剰量の水中に浸漬させ、静置状態での崩壊性を採用することができる。例えば、糞尿醗酵処理用として使用する場合、醗酵処理設備で充分な破砕処理を実現できない場合等に適する。更には、圃場散布においても有効な形態を為す。
本発明による、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有造粒物に関する好ましい特性の選択に関し、見掛け密度を1.6g/cm3以下とする軽量化特性の選択は、例えば、家きん糞尿醗酵処理資材として有効な形態を為す。
すなわち、例えば、製紙スラッジ灰粉砕物と未粉砕物を配合し、水和反応で形成した造粒物は軽量体を為す。実施例20により詳細に説明する。
本発明による、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有造粒物に関する好ましい後処理方法の選択に関し、焼成処理の選択は、例えば多孔質セラミック体として、又は白色化資材として、有効な形態を為す。実施例21により詳細に説明する。
本発明による、製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有造粒物、に関する好ましい後処理方法の選択に関し、本発明による造粒物の粉砕処理の選択は、例えば、本発明による焼成白色化造粒物の粉砕処理は、例えば、白色顔料、又は白色填料等の再利用に際し、有効な形態を為す。実施例22により詳細に説明する。
実施例
参考例1
成分分析例:
表1に製紙スラッジ焼却灰、籾殻、籾殻くん炭、ポルトランドセメントの主要成分例を示す。土壌については、粘土ハンドブックより引用した。石炭灰(フライアッシュ)については、「燃料協会誌」第58巻第630号(1979)より引用した。
表1:
Figure 2005103464
[比較例1]
製紙スラッジ灰排出後、含まれる水分を30重量%に調整し、24時間放置し、篩処理により0.25mmアンダーとし、供試サンプルとした。該供試サンプルを水分45重量%となるように、更に加水注水を行ない、5mmアンダーの造粒物を形成し、乾燥処理を行ない水分15重量%の造粒物を得た。該比較サンプルは、4mmの粒径で、圧潰強度は5kN/m2であり、水和自硬化性は認められるものの、実用に耐える強度を有するものではない。
[比較例2]
製紙スラッジ灰排出後、水分が5重量%以下の状態で、篩処理により0.25mmアンダーとし、供試サンプルとした。該供試サンプルを水分45重量%となるように、加水注水を行ない、5mmアンダーの造粒物を形成し、乾燥処理を行ない水分15重量%の造粒物を得た。該サンプルは、4mmの粒径で、圧潰強度は5kN/m2であり、水和自硬化性は認められるものの、実用に耐える強度を有するものではない。
製紙スラッジ灰排出後、含まれる水分を30重量%に調整し、24時間放置し、微粉砕処理を行ない、更に、振動篩による篩処理により0.25mmアンダーとし、供試サンプルとした。粒度分布を表2に示す。
表2:
Figure 2005103464
該供試サンプルを水分45重量%となるように、更に加水注水を行ない、5mmアンダーの造粒物を形成し、乾燥処理を行ない水分15重量%の造粒物を得た。この造粒物の粒度分布を表3に示す。
表3:
Figure 2005103464
該サンプルの圧潰強度は20kN/m2であり、水和自硬化性は比較例1と比較し各段に強く認められる。
製紙スラッジ灰排出後、水分が5重量%以下の状態で、粉砕処理を行ない、更に、篩処理により0.25mmアンダーとし、供試サンプルとした。該供試サンプルを水分45重量%となるように、加水注水を行ない、5mmアンダーの造粒物を形成し、乾燥処理を行ない水分15重量%の造粒物を得た。該サンプルは、4mmの粒径で、圧潰強度は20kN/m2となり、水和自硬化性は比較例2と比較し各段に強く認められる。更に、実施例1と比較しても、水和硬化性は強く発現する。
未加工の野菜屑、魚屑、肉滓を利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ焼却灰600重量部に対し、野菜屑、魚屑、肉屑を、それぞれ有姿重量として100重量部加え、ピンミル粉砕を行い、含有水分20重量%の微粉砕物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.35mmアンダーを72重量%含み、微粉砕されていることを確認した。含有水分20重量%の粉砕物に加水注水を行い、含有水分を50重量%に調整し、縦型攪拌造粒機に投入し、造粒物サイズとして5mmアンダーを60重量%含む造粒物を得た。
タマネギを利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ焼却灰200重量部に対し、タマネギを有姿重量として100重量部加え、加圧混練機械により混合物を加圧混練粉砕処理し、含有水分35重量%の粉砕物とし、キルン型熱風乾燥により、水分5%以下の乾燥粉砕物とした。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.35mmアンダーを73重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この熱風乾燥微粉砕物に加水注水を行い、含有水分を50重量%に調整し、縦型攪拌造粒機に投入し、造粒物サイズとして5mmアンダーを60重量%含む造粒物を得た。
廃糖蜜を利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ焼却灰200重量部に対し、糖密生成で発生する糖密含有珪藻土をキルン型熱風乾燥により、水分5%以下の乾燥物を、有姿重量として100重量部を配合し、加圧混練機械により微粉砕処理した。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを89重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この熱風乾燥微粉砕物を篩処理し、0.25mmアンダーの微粉砕処理物とし、加水注水により水分45重量%に調整した。この微粉砕物をダブルスクリュウ投入機械を経由させ、キルン型造粒機械に投入し造粒した。造粒物サイズとして5mmアンダーを40重量%含む造粒物を得た。
米菓廃棄物の炭化物を利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ焼却灰200重量部に対し、米菓製造工程で発生する澱粉質廃棄物の炭化物を有姿重量として100重量部を配合し、ピンミル粉砕機械により微粉砕処理した。この粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを90重量%含み、微粉砕されていることを確認した。微粉砕物を篩処理し、0.40mmアンダーの微粉砕処理物とし、、加水注水により水分50重量%に調整した。この微粉砕物をそのまま縦型攪拌造粒機会により造粒し、造粒物サイズとして5mmアンダーを75重量%含む造粒物を得た。
コーヒー滓を利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ焼却灰200重量部に含有水分45重量%のコーヒー滓を有姿重量として100重量部を配合し、ピンミル粉砕機械により微粉砕処理し、含有水分15重量%の微粉砕処理物を得た。この微粉砕物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを86重量%含み、微粉砕されていることを確認した。微粉砕物を篩処理し、0.30mmアンダーの微粉砕処理物とし、加水注水により水分35重量%に調整し、デスク型加圧造粒機械により造粒し、造粒物サイズとして5mmアンダーを95重量%含む造粒物を得た。
籾殻を利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ焼却灰200重量部に含有水分10重量%の籾殻を有姿重量として100重量部を配合し、高速カッター微粉砕機械により微粉砕処理し微粉砕処理物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを86重量%含み、微粉砕されていることを確認した。微粉砕物を篩処理し、0.30mmアンダーの微粉砕処理物とし、加水注水により水分50重量%に調整した。この微粉砕物をそのまま縦型攪拌造粒機械により造粒し、造粒物サイズとして5mmアンダーを55重量%含む造粒物を得た。
バーク堆肥を利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ焼却灰200重量部と含有水分5重量%以下の籾殻炭100重量部に、含有水分65重量%の12mmアンダー広葉樹バーク堆肥を有姿重量として100重量部を配合し、ピンミル粉砕機械により微粉砕処理し微粉砕処理物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを90重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この微品再処理物を、加水注水により含有水分50重量%に調整し、縦型攪拌造粒機械により造粒し、造粒物サイズとして5mmアンダーを65重量%含む造粒物を得た。この陽イオン交換容量は28であった。
流木炭を利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ焼却灰200重量部に含有水分65重量%の粒径12mm流木炭を有姿重量として100重量部配合し、高速カッター粉砕機械により微粉砕処理し、含有水分43重量%の微粉砕物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを98重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この微品再処理物をそのまま縦型攪拌造粒機械により造粒し、造粒物サイズとして5mmアンダーを70重量%含む造粒物を得た。
新聞古紙を利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ焼却灰200重量部に含有水分6重量%の新聞古紙粗砕物を有姿重量として100重量部配合し、高速カッター粉砕機械により微粉砕処理物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.4mmアンダーを95重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この微粉砕物に加水注水を行ない含有水分を65重量%に調整し、ダブルスクリュウ投入機械を経由させ、キルン型造粒機械に投入し造粒した。造粒物サイズとして10mmアンダーを85重量%含む造粒物を得た。
乾燥家きん糞を利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ焼却灰200重量部、含有水分5重量%以下の籾殻炭100重量部、含有水分65重量%の12mmアンダー広葉樹バーク堆肥を有姿重量として100重量部に含有水分16重量%の乾燥家きん糞を有姿重量として900重量部配合し、ピンミル粉砕機械により微粉砕処理し、含有水分13重量%の微粉砕処理物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを89重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この微粉砕処理物に、加水注水を行い、含有水分を50重量%に調整し、縦型攪拌造粒機械により造粒した。造粒物サイズとして5mmアンダーを65重量%含む造粒物を得た。この造粒物の陽イオン交換容量(CFC)は39meq/100gであり、生物的酸素要求量(BOD)は65mg(O)/mgであった。
醗酵熟成処理を行なった造粒物例:
前記実施例12で製造した造粒物を38℃に設定したインキュベーター内にて、充分な空気量が維持される状態で、好気醗酵熟成を45日行ない、その後乾燥処理を行ない、含有水分12重量%の造粒物を得た。該造粒物の生物的酸素要求量(BOD)は、33mg(O)/mgであった。
リン酸化合物を利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ灰100重量部に対し、五酸化二リン酸を25重量%含む水溶液を10重量部配合し、チューブミル機械にて微粉砕処理物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを99重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この微粉砕処理物に、加水注水を行い、加水注水により含有水分を40重量%に調整し、縦型攪拌造粒機械により造粒した。造粒物サイズとして5mmアンダーを50重量%含む造粒物を得た。
マグネシウム化合物を利用した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ灰100重量部に対し、乾燥鶏糞100重量部、硫酸マグネシウム100重量部を配合し、チューブミル粉砕機械により微粉砕処理を行い微粉砕物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.35mmアンダーを93重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この微粉砕処理物に、加水注水により含有水分を40重量%に調整し、縦型攪拌造粒機械により造粒した。造粒物サイズとして5mmアンダーを50重量%含む造粒物を得た。
醗酵熟成造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ灰100重量部に対し、有姿重量として、乾燥発酵鶏糞100重量部、籾殻くん炭100重量部、広葉樹バーク100重量部を配合し、ピンミル粉砕機械により微粉砕を行なった微粉砕処理物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを82重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この微粉酸処理物に、加水注水により含有水分36重量%に調整し、デスク加圧造粒機械により4mmΦの造粒物を得た。該造粒物を、30℃に設定したインキュベーター内で5日間醗酵熟成を行い、水分25重量%の無臭造粒物を得た。
SiO2/Al23比を調整した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ灰200重量部に対し、有姿重量として、籾殻炭を100重量部配合し、高速カッター粉砕機械により微粉砕処理を行い、微粉砕処理物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを96重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この微粉砕処理物に、加水注水により水分37%とした。該粉砕物を攪拌型造粒機械により造粒し、該造粒物を乾燥し、水分7%の乾燥造粒物とした。該造粒物のSiO2/Al23比は1.5である。
炭素成分量を調整した造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ灰200重量部に対し、有姿重量として、爆砕籾殻100重量部・広葉樹バーク堆肥100重量部を配合し、ピンミル粉砕機械により微粉砕を行い微粉砕処理物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.4mmアンダーを97重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この微粉砕処理物に、加水注水により水分37%とし、縦型攪拌造粒機械により造粒し、粒サイズ5mmアンダー造粒物を60重量%含む造粒物とした。この造粒物を、含有水分74重量%の生鶏糞100重量部に対し、25重量部配合し、生鶏糞の含有水分を65重量%に調整し、炭素比を11に調整した。この調整物をデスク型押し出し造粒機械により、4mmΦの粒状物とし、60日間の好気醗酵熟成を行い、無臭に近い状態を維持した。
自己崩壊性を有する造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ灰100重量部に対し、有姿重量として、爆砕籾殻100重量部及び広葉樹バーク堆肥100重量部を配合し、ピンミル粉砕機械により微粉砕処理を行い微粉砕処理物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを82重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この微粉砕処理物に、加水注水により水分を38重量%に調整し、加圧スクリュウ造粒機械によりΦ5mmの造粒物とし、乾燥処理により含有水分15重量%とした。該造粒物を24時間水中に放置することにより、造粒物は液状化し、自己崩壊性を有するものであった。
微粉砕製紙スラッジ灰を使用する軽量造粒物例:
含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ灰をチューブミル粉砕機械により微粉砕処理し微粉砕処理物を得た。この微粉砕処理物の乾燥物粒度分布は、0.25mmアンダーを97重量%含み、微粉砕されていることを確認した。この微粉砕処理物の篩処理を行い、0.25mmアンダーとした。該微粉砕物200重量部に対し、含有水分5重量%以下の、排出後の製紙スラッジ灰の未粉砕物100重量部を配合し、加水注水により水分を38重量%に調整し、縦型攪拌造粒機械により造粒し、乾燥処理を行った。該造粒物は、含有水分6重量%、見掛け密度1.5g/cm3の軽量造粒物を得た。
リン酸化合物を使用した造粒物の焼成物例:
実施例14に示す、リン酸化合物を使用した造粒物の乾燥処理を行い、900℃で焼成処理を行い、粒サイズとして5mmアンダーを45重量%含む粒状焼成物を得た。
焼成造粒物の粉砕処理物例:
実施例21に示す、焼成造粒を、更に超微粉砕処理を行い、10μmアンダーとした。該粉砕物のハンター白色度は71%であった。
[発明の効果]
製紙スラッジ灰、又は製紙スラッジ灰含有物の微粉砕処理と造粒加工を組合せた造粒物を提供する本発明により、請求項1または15によれば、簡易・簡便に、更には安価・安定に造粒資材を提供することができる。更に請求項2によれば、製紙スラッジ灰固有の自己硬化性を充分に活かし、更に安価・安定に造粒資材を提供することができる。
請求項3によれば、循環型社会構築に向けての課題である廃棄物を使用し、簡易・簡便に、更には安価・安定に造粒資材を提供することができる。更に、請求項4、又は請求項5、又は請求項6、又は請求項7によれば、好ましい選択を提供する。
請求項8または16によれば、養生熟成、又は醗酵熟成処理物を簡易・簡便に、更には安価・安定に提供することができる。請求項9、又は請求項10によれば、好ましい成分選択を提供する。
更に、請求項11、又は請求項12によれば、好ましい物性の選択を提供し、請求項13、又は請求項14によれば、更に好ましい後処理加工の方法と造粒物、乃至は粉砕物を簡易・簡便に、更には安価・安定に提供することができる。


Claims (16)

  1. 製紙スラッジ灰の微粉砕処理物を含有することを特徴とする、製紙スラッジ灰含有造粒物。
  2. 吸湿の少ない状態の製紙スラッジ灰を微粉砕処理した微粉砕物を加水注水のみにより造粒加工したことを特徴とする製紙スラッジ灰含有造粒物。
  3. 製紙スラッジ灰に、食品系廃棄物、木質系廃棄物、それらの堆肥化物およびそれらの灰化物、堆肥および肥料よりなる群から選択される少なくとも1種類の物質を配合し、その配合物を微粉砕処理し、造粒加工したことを特徴とする、請求項1または2に記載の製紙スラッジ灰含有造粒物。
  4. 食品系廃棄物が、籾殻、麦殻、蕎麦殻、それらの堆肥化物、それらの炭化物およびそれらの灰化物、貝殻、卵殻、それらの炭化物およびそれらの灰化物よりなる群から選択される少なくとも1種類の物質であることを特徴とする、請求項3記載の製紙スラッジ灰含有物造粒物。
  5. 木質系廃棄物が、製材屑、チップ滓、廃材チップ、古紙、樹皮、それらの堆肥化物、それらの炭化物およびそれらの灰化物よりなる群から選択された少なくとも1種類の物質を使用することを特徴とする請求項3記載の製紙スラッジ灰含有造粒物。
  6. 堆肥が、家きん家畜糞尿由来の堆肥、家きん家畜糞尿、ヒト糞尿由来の堆肥、ヒト糞尿、それらの乾燥物、それらの炭化物およびそれらの灰化物よりなる群から選択された少なくとも1種類の物質であることを特徴とする、請求項3記載の製紙スラッジ灰含有造粒物。
  7. 肥料が、リン酸化合物およびマグネシウム化合物よりなる群から選択された少なくとも1種類であることを特徴とする、請求項3記載の製紙スラッジ灰含有造粒物。
  8. 造粒物が更に養生熟成処理又は醗酵熟成処理されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の製紙スラッジ灰含有造粒物。
  9. 造粒物中のSiO2/Al23比が1〜5の範囲であることを特徴とする、請求項1〜8記載の製紙スラッジ灰含有造粒物。
  10. 造粒物中の炭素成分を、該造粒物の乾燥重量を基準として、少なくとも20重量%(乾燥重量)含有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の製紙スラッジ灰含有造粒物。
  11. 0.25mmアンダーに微粉砕を行ない、それを50重量%以下配合することによって、自己崩壊性を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一つ記載の製紙スラッジ灰含有造粒物。
  12. 未粉砕の製紙スラッジ焼却灰を更に配合することにより、造粒物の乾燥状態での見掛け密度を1.5g/cm3以下として軽量化することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一つに記載の製紙スラッジ灰含有造粒物。
  13. 造粒物が焼成処理されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一つに記載の製紙スラッジ灰含有造粒物。
  14. 造粒物が80μm以下の粒径に微粉砕処理されていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一つに記載の製紙スラッジ灰含有造粒物。
  15. 製紙スラッジを焼却、焼成または炭化した後に得られる湿分の少ない状態の製紙スラッジ灰を加水注水だけによって造粒加工することを特徴とする、製紙スラッジ灰含有造粒物の製造方法。
  16. 請求項1〜7の造粒物を養生熟成処理するかまたは発行熟成処理することを特徴とする、請求項1に記載の製紙スラッジ灰含有造粒物の製造方法。


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