JPH09234223A

JPH09234223A - 車椅子

Info

Publication number: JPH09234223A
Application number: JP8043580A
Authority: JP
Inventors: Hidehito Sofue; 秀仁祖父江
Original assignee: Suzuki Motor Corp
Current assignee: Suzuki Motor Corp
Priority date: 1996-02-29
Filing date: 1996-02-29
Publication date: 1997-09-09

Abstract

(57)【要約】【課題】取扱説明書等の書類を、必要な時に直ぐに見
付けて取出せるように収納できる車椅子の提供。【解決手段】車椅子は、車輪１，２によって支持され
た車台３を備え、この車台３上に乗員用シート４が設け
られている。乗員用シート４は、下部シート５と、下部
シート５の後部から後上方へ傾斜して延びる背面シート
６とを有している。下部シート５の左右には、車台３か
ら上方に延びる一対の肘掛けフレーム７，８が設けら
れ、各肘掛けフレーム７，８の上部には肘掛けクッショ
ン９が取付けられている。肘掛けフレーム７に対応する
肘掛けクッション９の下方位置と、背面シート６後面の
略中央部に、それぞれ書類１５を収納する透明ポケット
１０，１１が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車椅子の乗員用シ
ート部分の構造に係り、とりわけ、取扱説明書等の書類
を収納するための構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】図５に示す従来の車椅子は、一対の前方
車輪１および一対の後方車輪２と、これらの車輪１，２
によって支持された車台３とを備え、この車台３上に乗
員用シート４が設けられている。この乗員用シート４
は、車台３上に略水平に取付けられた下部シート５と、
この下部シート５の後部から後上方へ傾斜して延びる背
面シート６とを有している。また、下部シート５の左右
には、上方に延びる一対の肘掛けフレーム７，８が設け
られている。また、各肘掛けフレーム７，８の上部に
は、肘掛けクッション９が取付けられている。なお、図
５に符号１７で示すのは、一対の乗員用フットレストで
ある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の車椅
子には、以下のような問題点がある。すなわち、車椅子
の使用方法等については一般に、最小限の事項が車体に
貼付けられたラベルに記載され、詳しい事項は取扱説明
書に別途記載されている。しかるに、従来の車椅子に
は、このような取扱説明書等の書類を収納するととも
に、必要なときに直ぐに見付けて取出すことのできるよ
うな適当な収納場所がない。このため、取扱説明書等の
書類が、車椅子での外出時に一緒に持ち運ばれなかった
り、必要な時に直ぐに取出すことができないという問題
がある。

【０００４】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、取扱説明書等の書類を、必要な時に直ぐに
見付けて取出せるように収納できる車椅子を提供するこ
とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明による車椅子は、
一対の前方車輪および一対の後方車輪と、これらの車輪
によって支持された車台と、この車台上に設けられ、車
台上に略水平に取付けられた下部シートと、この下部シ
ートの後部から後上方へ傾斜して延びる背面シートとを
有する乗員用シートと、前記下部シートの左右に設けら
れた一対の肘掛けフレームと、各肘掛けフレームの上部
に取付けられた肘掛け部材とを備え、前記肘掛け部材の
下方位置、または前記背面シートの後面に、透明ポケッ
トが設けられていることを特徴とする。

【０００６】この車椅子によれば、肘掛け部材の下方位
置、または背面シートの後面という目立つ箇所に透明ポ
ケットが設けられているので、ポケット内の収納物の視
認性に優れている。また、ポケットは肘掛け部材の下方
位置、または後上方へ傾斜して延びる背面シートの後面
に設けられているので、ポケットに上方からの雨水がか
かりにくくなる。

【０００７】また、本発明による車椅子は、上記透明ポ
ケットの中に挿入される反射板を備えていることが、夜
間における車椅子の視認性を向上させる上で好ましい。

【０００８】

【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。なお、図１乃至図３に示す
本発明の実施の形態において、図５に示す従来例と同一
の構成部分には同一符号を付して説明する。

【０００９】図１乃至図４は本発明の一実施形態を示す
図である。図１において、車椅子は、一対の前方車輪１
および一対の後方車輪２と、これらの車輪１，２によっ
て支持された車台３とを備え、この車台３上に乗員用シ
ート４が設けられている。この乗員用シート４は、車台
３上に略水平に取付けられた下部シート５と、この下部
シート５の後部から後上方へ傾斜して延びる背面シート
６とを有している。また、下部シート５の左右には、車
台３から上方に延びる一対の枠状の肘掛けフレーム７，
８が設けられている。また、各肘掛けフレーム７，８の
上部には、肘掛けフレーム７，８上部に沿って前後方向
に延びるとともに、肘掛けフレーム７，８上部から左右
に張出す肘掛けクッション（肘掛け部材）９が取付けら
れている（図３（ｂ）参照）。なお、図１に符号１７で
示すのは、一対の乗員用フットレストである。

【００１０】次に、図１及び図２に示すように、一対の
肘掛けフレーム７，８のうち、乗員用シート４の右側に
対応する肘掛けフレーム７には、その枠内を覆う側板１
３が取付けられている。そして、この側板１３の外面
（右側面）の、肘掛けクッション９の下方に位置する部
分に、例えば軟質塩化ビニル等の透明材料で作られた透
明ポケット１０が設けられている。また、背面シート６
の後面６ａの略中央部にも、このようなポケット１０と
同様の透明ポケット１１が設けられている。

【００１１】これらのポケット１０，１１は、図１乃至
図３に示すように、上部が開口したポケット本体１２
と、ポケット本体１２の上部開口を覆うとともに、ポケ
ット本体１２に対してスナップ等の止め具２０（図３参
照）で固定可能となった雨蓋部１４とを有している。な
お、ポケット１０が設けられる上記側板１３は、側板１
３の裏面側（乗員側）からもポケット１０内を視認でき
るよう、例えばポリカーボネイト等の透明プラスチック
材で作られるていることが好ましい。

【００１２】そして、上記透明ポケット１０，１１のポ
ケット本体１２内には、例えば車椅子の取扱説明書等の
書類１５が挿入される。また、図４に示すように、書類
１５の裏表紙にはリフレクター（反射板）Ｒが設けられ
ていることが、夜間における車椅子の視認性を向上させ
る上で好ましい。この場合、書類１５はリフレクターＲ
が外側を向くようにポケット１０，１１内に挿入され
る。なお、書類１５とは別個のリフレクター部材（反射
板）を、ポケット１０，１１内に挿入してもよい。

【００１３】以上、肘掛けクッション９の下方位置、及
び背面シート６の後面６ａに設けられ二つの透明ポケッ
ト１０，１１について説明したが、必要に応じて、これ
らのポケット１０，１１のいずれか一方のみが設けられ
ていてもよい。また、乗員用シート４の右側（肘掛けフ
レーム７）に対応する肘掛けクッション９の下方位置に
ポケット１０を設けた場合について説明したが、これに
代えて、或いはこれに加えて、乗員用シート４の左側
（肘掛けフレーム８）に対応する肘掛けクッション９の
下方位置にポケット１０を設けてもよい。

【００１４】次に、このような構成よりなる本実施形態
の作用について説明する。本実施形態によれば、肘掛け
クッション９の下方位置、及び背面シート６の後面６ａ
という目立つ箇所に透明ポケット１０，１１が設けられ
ているので、ポケット１０，１１内の収納物の視認性に
優れている。このため、ポケット１０，１１内に収納し
た書類１５等を、必要な時に直ぐに見付けて取出すこと
ができる。また、ポケット１０，１１は各々、肘掛けク
ッション９の下方位置と、後上方へ延びる背面シート６
の後面６ａに設けられているので、ポケット１０，１１
に上方からの雨水がかかりにくくなる（図３の矢印参
照）。さらに、ポケット１０，１１は、そのポケット本
体１２の上部開口を覆う雨蓋部１４を有している。この
ため、ポケット１０，１１内に収納した書類１５等を、
雨水で濡れないように保護することができる。

【００１５】なお、車椅子の乗員は、一般に体の不自由
な人であり、各人に応じた介護を必要とする場合が多
い。このため、上記透明ポケット１０，１１に収納され
る書類１５に、車椅子の取扱説明とともに、その乗員に
ついての図解入りの介護方法や連絡先等を記載しておく
と便利である。また、車椅子の取扱説明書とは別途に、
このような介護方法等が記載されたノートのようなもの
を、上記透明ポケット１０，１１に収納してもよい。

【００１６】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、肘掛け部
材の下方位置、または背面シートの後面という目立つ箇
所に透明ポケットが設けられているので、ポケット内の
収納物の視認性に優れている。このため、ポケット内に
収納した物を、必要な時に直ぐに見付けて取出すことが
できる。また、ポケットは肘掛け部材の下方位置、また
は後上方へ傾斜して延びる背面シートの後面に設けられ
ているので、ポケットに上方からの雨水がかかりにくく
なる。このため、ポケット内の収納物を雨水で濡れない
ように保護することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による車椅子の一実施形態を示す斜視
図。

【図２】図１に示す車椅子を後方から一部省略して示す
斜視図。

【図３】（ａ）は、図１に示す車椅子の背面シートと透
明ポケットとの関係を示す縦断面図、（ｂ）図１に示す
車椅子の肘掛けクッションと透明ポケットとの関係を示
す横断面図。

【図４】図１及び図２に示す車椅子の透明ポケット内に
挿入される書類の例を示す斜視図。

【図５】従来の車椅子を示す斜視図。

【符号の説明】

１前方車輪２後方車輪３車台４乗員用シート５下部シート６背面シート６ａ背面シートの後面７，８肘掛けフレーム９肘掛けクッション（肘掛け部材）１０，１１透明ポケットＲリフレクター（反射板）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一対の前方車輪および一対の後方車輪と、これらの車輪によって支持された車台と、この車台上に設けられ、車台上に略水平に取付けられた
下部シートと、この下部シートの後部から後上方へ傾斜
して延びる背面シートとを有する乗員用シートと、前記下部シートの左右に設けられた一対の肘掛けフレー
ムと、各肘掛けフレームの上部に取付けられた肘掛け部材と、
を備え、前記肘掛け部材の下方位置、または前記背面シートの後
面に、透明ポケットが設けられていることを特徴とする
車椅子。
【請求項２】前記透明ポケットの中に挿入される反射板
を、更に備えたことを特徴とする請求項１記載の車椅
子。