JPH09232671A - 半導体レーザ素子およびその製造方法ならびに半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ素子およびその製造方法ならびに半導体レーザ装置

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JPH09232671A
JPH09232671A JP3918596A JP3918596A JPH09232671A JP H09232671 A JPH09232671 A JP H09232671A JP 3918596 A JP3918596 A JP 3918596A JP 3918596 A JP3918596 A JP 3918596A JP H09232671 A JPH09232671 A JP H09232671A
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真恵 瀧本
Hidetaka Karita
秀孝 苅田
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研一 上島
Satoshi Kawanaka
敏 川中
Toshiaki Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気容量低減型半導体レーザの高出力・長寿
命化。 【解決手段】 n型GaAs基板と、前記n型GaAs
基板の主面にn型GaAsバッファ層を介して設けられ
たn型AlGaInP光導波層と、前記n型AlGaI
nP光導波層上に設けられた活性層(GaInP/Al
X Ga1-X InP歪多重量子井戸構造活性層)と、前記
活性層上に設けられたp型AlGaInP光導波層と、
前記p型AlGaInP光導波層側から設けられかつ前
記活性層を貫いて前記n型AlGaInP光導波層の表
層部分にまで到達する2条の溝と、前記2条の溝に挟ま
れかつ光導波路を含む帯状の光導波路形成部とを有する
半導体レーザ素子であって、前記溝は前記光導波路形成
部の端側で屈曲し前記光導波路形成部の端部分の幅が他
の部分に比較して広くなっている。 【効果】 光導波路形成部の端での放熱性が高く高出力
化・長寿命化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体レーザ素子お
よびその製造方法ならびに半導体レーザ装置に関し、特
に電気容量低減のため半導体レーザ素子の素子幅よりも
光導波路形成領域を帯状に細くした電気容量低減型半導
体レーザ素子の製造技術に関し、たとえば、戻り光雑音
低減のために高周波重畳を掛けて使用する半導体レーザ
の製造に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信機器,光情報処理機器,光応用計
測機器等の光源として、半導体レーザが使用されてい
る。たとえば、高密度な光磁気ディスクや相変化光ディ
スクの光源として、680nm帯の赤色AlGaInP
半導体レーザが使用されている。680nm帯の赤色A
lGaInP半導体レーザは、780〜830nm帯の
赤外レーザに比べて集光スポット径が小さく、さらに光
ディスクの高密度化を図ることができる。
【0003】しかし、680nm帯の赤色AlGaIn
P半導体レーザは、赤外レーザに比較して戻り光雑音を
抑制するための高周波重畳が掛かり難く使用し難い。
【0004】一方、光導波路の両側に1対の分離溝(ダ
ブルチャンネル)を設けることによって電気容量を低減
して高周波重畳を掛けやすくした680nm帯の赤色A
lGaInP半導体レーザ(ダブルチャンネル構造半導
体レーザ)が提案されている。
【0005】ダブルチャンネル構造半導体レーザについ
ては、「テクニカルダイジェストオブ シンポジウム
オン オプティカル メモリ(technical digest of
Symposium on Optical Memory )」1994年7月、pp.95
〜96、あるいは「第55回応用物理学会学術講演会予稿
集」No.3,20p-S-14 、pp.9〜38(1994・9)に記載されて
いる。
【0006】また、株式会社新技術コミュニケーション
ズ発行、「オー プラス イー(Oplus E)」19
94年10月5日発行、P68〜P70には、一対の分離溝の間
隔を30μm(レーザの横幅300μm)とした場合、
電気容量は〜35pFとなり従来の1/3〜1/4とな
ること、遮断周波数測定値は2.5〜5.0mW(読出
し動作相当)において800MHzとなり従来の赤外レ
ーザの220MHzに比較して3倍以上に改善されるこ
と、長時間動作信頼性は60℃,30mW,CWで25
00時間以上安定すること等が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】光導波路の両側にそれ
ぞれ分離溝を設けた電気容量低減型AlGaInP半導
体レーザは、電気容量の低減から高周波重畳が効果的に
掛かり戻り光による雑音の低減が図れる。
【0008】しかし、このようなダブルチャンネル構造
の半導体レーザ(半導体レーザ素子そのものまたは半導
体レーザ素子を組み込んだ半導体レーザ装置)は、以下
のような問題があることが本発明者によってあきらかに
された。
【0009】(1)光導波路(共振器)の両側に分離溝
を設けるため、光導波路の端面部分の放熱性が低下し、
高出力化が図り難い。すなわち、一対の溝で挟まれた光
導波路形成部は、30μmと細い短冊状となるため、光
導波路を構成する活性層に近い電極(P電極)面を接合
材を介してサブマウント等の支持体に固定した場合、活
性層部分で発熱した熱は分離溝があることから素子の幅
方向に広がらず、狭い光導波路形成部を介してサブマウ
ントに伝達されることになり、放熱性の低下から高出力
化が図り難い。
【0010】(2)特に、光導波路の端(出射面)部分
は放熱経路が少なくなるため、光導波路の中央部分に比
較して放熱性が悪い。したがって、光出力を高めれば高
める程、光導波路の端面部分での光吸収が増加して端面
温度が上昇し、光学損傷が起き、素子が劣化し易くな
る。この結果、高光出力での使用において半導体レーザ
の長寿命化が図れなくなる。
【0011】(3)半導体レーザ素子の製造において
は、最終工程で半導体基板を縦横に分断(劈開)して矩
形状の半導体レーザ素子を製造するが、前記劈開時、前
記分離溝底に応力集中が生じ、分離溝の底で劈開した
り、あるいは分離溝の底にクラックが入ったりすること
がある。これにより、半導体レーザ素子の製造歩留りの
低下を引き起こしたり、あるいは半導体レーザ素子の信
頼性を低下させる原因となる。特に、半導体基板を光導
波路に直交する方向に沿って劈開して短冊体とした後、
この短冊体の下縁にカッター等によって外力を加えて劈
開を行って半導体レーザ素子とする場合、前記分離溝底
での劈開やクラックが入り易い。不所望位置の劈開は製
品不良を引き起こし、クラックは活性層破壊等によって
半導体レーザ特性を劣化させる。
【0012】本発明の目的は、電気容量低減型の半導体
レーザ素子および半導体レーザ装置の高出力化を図るこ
とにある。
【0013】本発明の他の目的は、電気容量低減型の半
導体レーザ素子および半導体レーザ装置の長寿命化を図
ることにある。
【0014】本発明の他の目的は、信頼性の高い電気容
量低減型半導体レーザ素子を高歩留りで製造する方法を
提供することにある。
【0015】本発明の前記ならびにそのほかの目的と新
規な特徴は、本明細書の記述および添付図面からあきら
かになるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0017】(1)化合物半導体基板と、前記化合物半
導体基板の主面側に直接または所望の化合物半導体層を
介して設けられた化合物半導体層からなる第1導電型光
導波層と、前記第1導電型光導波層上に設けられた化合
物半導体層からなる活性層と、前記活性層上に設けられ
た化合物半導体層からなる第2導電型光導波層と、前記
第2導電型光導波層側から設けられかつ前記活性層を貫
いて前記第1導電型光導波層の表層部分にまで到達する
2条の溝と、前記2条の溝に挟まれかつ光導波路を含む
帯状の光導波路形成部とを有する半導体レーザ素子であ
って、前記溝は前記光導波路形成部の端側で屈曲し前記
光導波路形成部の端部分の幅が他の部分に比較して広く
なっている。前記活性層は複数個の量子井戸層による量
子井戸構造となっている。前記溝の側面はいずれの結晶
方向においても順メサ構造となり、前記溝上には絶縁膜
が設けられかつ一部の絶縁膜上には電極が形成されてい
る。前記第1導電型光導波層,活性層および第2導電型
光導波層はAlGaInP層またはGaInP層で形成
されている。
【0018】(2)化合物半導体基板の主面に直接また
は所望の化合物半導体層を介して化合物半導体層からな
る第1導電型光導波層,化合物半導体層からなる活性
層,化合物半導体層からなる第2導電型光導波層等を順
次重ねて形成する工程と、前記第2導電型光導波層側か
ら前記活性層を貫いて前記第1導電型光導波層の表層部
分にまで到達する2条の溝を形成して前記2条の溝によ
って挟まれかつ光導波路を含む帯状の光導波路形成部を
形成する工程とを有する半導体レーザ素子の製造方法で
あって、前記溝を所定の形状として前記光導波路形成部
の端部分の幅が他の部分に比較して広くなるように形成
する。たとえば、光導波路形成部の端部分は半導体レー
ザ素子の幅一杯または幅に近似した幅に広げて形成す
る。前記溝の形成時、前記溝の側面がいずれの結晶方向
においても順メサ構造になるようなエッチング方法でエ
ッチングする。前記活性層は複数個の量子井戸層を有す
る量子井戸構造となっている。前記第1導電型光導波
層,活性層および第2導電型光導波層をAlGaInP
層またはGaInP層で形成する。
【0019】(3)支持体と、前記支持体に接合材を介
して固定される半導体レーザ素子とを有し、前記半導体
レーザ素子は化合物半導体基板の主面側に光導波路を形
成する活性層等が設けられるとともに、前記化合物半導
体基板の主面側に設けられた電極面が接合材を介して前
記支持体に固定され、かつ前記化合物半導体基板の主面
側に設けられ前記活性層を貫く2条の溝間に光導波路を
含みかつ帯状となる光導波路形成部を有することを特徴
とする半導体レーザ装置であって、前記半導体レーザ素
子の前記溝は前記光導波路形成部の端側で屈曲し前記光
導波路形成部の端部分の幅が他の部分に比較して広くな
っている。
【0020】前記(1)の手段によれば、2条の溝によ
って帯状の光導波路形成部を形成して電気容量を低減
し、高周波重畳が掛かり易くして戻り光による雑音が発
生し難くした半導体レーザ素子において、前記溝を屈曲
させて前記光導波路形成部の両端部分を幅広くすること
から、光導波路の端部分(出射面部分)の放熱性が向上
する。このため、光出力の向上を図ることができる。ま
た、光導波路の出射面部分の熱に伴う光学損傷を防ぐこ
とができるため、半導体レーザ素子の長寿命化が達成で
きる。
【0021】前記(2)の手段によれば、2条の溝によ
って帯状の光導波路形成部を形成して電気容量を低減
し、高周波重畳が掛かり易くして戻り光による雑音が発
生し難くした半導体レーザ素子の製造方法において、前
記溝を屈曲させて前記光導波路形成部の両端部分を幅広
くすることから、光導波路の端部分(出射面部分)の放
熱性を向上できる半導体レーザ素子を製造することがで
きる。したがって、光出力を高くできる半導体レーザ素
子を製造することができる。また、光導波路の出射面部
分の熱に伴う光学損傷を防ぐことができるため、寿命の
長い半導体レーザ素子を製造することができる。また、
半導体基板を縦横に分断(劈開)して半導体レーザ素子
を製造する場合、光導波路形成部の幅が広い部分を劈開
させるため、劈開時の応力集中によって半導体レーザ素
子の劈開不良やクラック発生を防止でき、信頼性の高い
半導体レーザ素子を高歩留りで製造することができる。
【0022】前記(3)の手段によれば、高周波重畳が
掛けやすい構造からなる半導体レーザ素子は光導波路形
成部上に設けられる電極を支持体に接合材を介して固定
するが、光導波路形成部の両端部分は幅広となっている
ことから、光導波路の端面である出射面部分での放熱性
が向上するため、半導体レーザ装置の高出力化が達成で
きるとともに、長寿命化が達成できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、発明の実施の形態を
説明するための全図において、同一機能を有するものは
同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0024】図1乃至図5は本発明の一実施形態である
半導体レーザ素子に係わる図であって、図1は半導体レ
ーザ素子の斜視図、図2は図1のA−A線に沿う断面
図、図3は半導体レーザ素子における多重量子井戸活性
層の構造を示す一部の断面図、図4は図1のB−B線に
沿う断面図、図5は図1のC−C線に沿う断面図であ
る。
【0025】本実施形態1では、GaInP/AlX
1-X InP系の680nmの赤外半導体レーザに本発
明を適用した例について説明する。
【0026】最初に半導体レーザ素子の概略構造につい
て説明する。半導体レーザ素子1は、図1に示すよう
に、光導波路(共振器)2の両端(出射面)からレーザ
光3(図では前方光のみを示す)を出射する。半導体レ
ーザ素子1の大きさは、光導波路2の延在方向に沿う縦
が600μm、光導波路2と直交する方向の幅が300
μm、高さが100μmとなっている。
【0027】半導体レーザ素子1は、第1導電型の化合
物半導体基板5、たとえば、n型GaAs基板5の(1
00)面からなる主面にGaInP/AlX Ga1-X
nP系の多層成長層6を形成するとともに、この多層成
長層6内の活性層7を一対の溝10で分断し、帯状の光
導波路形成部11を形成した構造となっている。また、
前記光導波路形成部11の両端、すなわち、光導波路2
の端部分では、幅が広くなり、放熱部12を形成してい
る。したがって、前記光導波路形成部11は、その殆ど
の部分を構成する細幅部13と、この細幅部13の両端
にそれぞれ連なる幅広の放熱部12となる。前記細幅部
13は、たとえば、35μmとなり、放熱部12の幅は
180μmとなる。
【0028】また、半導体レーザ素子1の主面の両側に
は、縁に沿って一定幅の溝14が形成されている。この
溝14は、半導体基板を縦横に分断して半導体レーザ素
子を形成する際の半導体基板における劈開領域の一部で
あり、たとえば、120μm幅の劈開領域の中心を劈開
することによって生ずることから、60μmの幅とな
る。
【0029】前記光導波路形成部11を形成するための
2条の溝10は、その殆どの部分で35μmの間隔を隔
てて平行に延在するが、光導波路形成部11の両端部分
では相互に徐々に離れるように延在し、再び180μm
の間隔を隔てて平行に延在している。光導波路形成部1
1の広がり部分から端までの長さは、50μm程度とな
る。
【0030】前記溝10および溝14は、結晶方向の如
何を問わず、図1,図2および図4に示すように、その
側面は順メサ構造となっている。これは、溝形成時、B
rとCH3OHの混合液(たとえば、Br:CH3OH=
1:100)やHBr系のエッチング液によるウエット
エッチングによってGaInP/AlX Ga1-X InP
系化合物半導体をエッチングすることによって形成され
る。この結果、前記溝上には絶縁膜を介して電極が形成
されるが、溝が順メサ構造となり、垂直面や逆メサ構造
とならないことから、絶縁膜が途切れなくなり、電極と
化合物半導体層が直接接触するショートが防止でき、信
頼性の高い半導体レーザ素子となる。
【0031】本実施形態では、前記溝10によって活性
層7を分断することによって、半導体レーザ素子1の略
全面に電気容量を形成することなく、光導波路形成部1
1上にのみ電気容量が形成されるようにして電気容量低
減型としている。
【0032】一方、n型GaAs基板5の主面側にはア
ノード電極(p電極))16が設けられている。また、
n型GaAs基板5の裏面側にはカソード電極(n電
極)17が設けられている。
【0033】前記アノード電極16およびカソード電極
17間に所定の電圧を印加することによって、活性層7
の略中央部分に形成される光導波路2の端からレーザ光
3を出射する。
【0034】つぎに、半導体レーザ素子1の詳細な構造
について説明する。半導体レーザ素子1は、図2および
図5に示すように、厚さ100μm弱のn型GaAs基
板5の(100)面からなる主面上に、n型GaAsバ
ッファ層20,n型AlGaInP光導波層21,活性
層7,第2導電型(p型)AlGaInP光導波層2
2,p型GaInPバッファ層23が順次積層形成され
ている。
【0035】前記各層の不純物濃度および厚さ等の一例
を挙げると、n型GaAsバッファ層20はドナー濃度
Ndが1×1018cm~3で厚さが0.5μm、n型Al
GaInP光導波層21はドナー濃度Ndが5〜10×
1017cm~3で厚さが2μm、p型AlGaInP光導
波層22はアクセプタ濃度Naが3.5×1017cm~3
で厚さが1.4μm、p型GaInPバッファ層23は
アクセプタ濃度Naが1.0×1018cm~3で厚さが2
0nmとなっている。
【0036】また、活性層7はGaInP/AlX Ga
1-X InP多重量子井戸構造となり、図3に示すよう
に、2層の膜厚13nmのアンドープGaInP量子井
戸層30と、1層の膜厚4〜6nmのアンドープAlX
Ga1-X InP量子障壁層(x=0.3〜0.5)31
と、2層の膜厚5〜20nmのアンドープAlX Ga
1-X InPガイド層(x=0.4〜0.65)32によ
って形成されている。前記2層のアンドープGaInP
量子井戸層30間にアンドープAlX Ga1-X InP量
子障壁層31を挟み、全体をアンドープAlX Ga1-X
InPガイド層32で挟む構造となっている。
【0037】また、n型GaAs基板5の主面中央に
は、リッジ33が形成されている。このリッジ33は、
前記p型GaInPバッファ層23をエッチング除去す
るとともに、p型GaInPバッファ層23の下層のp
型AlGaInP光導波層22の表層部分に亘るエッチ
ングによって形成されている。リッジ33は、たとえ
ば、幅が4〜5μm程度となる。
【0038】一方、前記リッジ33の両側のエッチング
除去空間を埋めるように、前記p型AlGaInP光導
波層22上にはn型GaAs電流狭窄層24が設けられ
ている。このn型GaAs電流狭窄層24は、たとえ
ば、アクセプタ濃度Naが2×1018cm~3で厚さが
1.4μm程度となっている。また、前記リッジ33お
よびn型GaAs電流狭窄層24の上面はp型GaAs
コンタクト層25によって被われている。このp型Ga
Asコンタクト層25は、電極との間でオーミックをと
るため不純物濃度は1020cm~3程度の高不純物濃度と
なるとともに、膜厚は2.0μmとなっている。
【0039】また、前記n型GaAs基板5の主面側の
両側部分は、縁に沿って溝14が設けられている。この
溝14は、n型GaAs基板5の主面に設けられた多層
成長層6の一部をエッチングすることによって形成され
ている。すなわち、前記p型GaAsコンタクト層25
から前記活性層7を貫きn型AlGaInP光導波層2
1の表層部分に到達するようにエッチングがなされ、溝
14が形成されている。
【0040】他方、前記光導波路形成部11を形成する
ために、n型GaAs基板5の主面側の多層成長層6の
一部をエッチングして溝10が形成されている。すなわ
ち、前記p型GaAsコンタクト層25から前記活性層
7を貫きn型AlGaInP光導波層21の表層部分に
到達するように2条の溝10が形成される。前記溝10
は、中間に前記リッジ33を位置させかつ35μm程度
離れた平行な2条の溝となるが、前記リッジ33の両端
部分では徐々に離れ、その後再び180μm程度の間隔
を隔てて平行に延在する。これによって、図2および図
4に示すように、光導波路形成部11は、光導波路形成
部11の両端部分の幅広の放熱部12と、幅の狭い細幅
部13とが形成される。前記溝10および溝14は、同
一のエッチングによって同時に形成されている。
【0041】また、前記n型GaAs基板5の主面側
は、前記リッジ33上のp型GaAsコンタクト層25
領域を除いてPSG/SiO2による絶縁膜層26で被
われている。また、前記露出するp型GaAsコンタク
ト層25上および絶縁膜層26上にはアノード電極16
が設けられている。たとえば、アノード電極16は、C
r/Auで形成されている。また、n型GaAs基板5
の裏面にはカソード電極17が設けられている。たとえ
ば、カソード電極17は、AuGeNi/Cr/Auで
形成されている。
【0042】なお、AlGaInP結晶は、GaAsと
同様に閃亜鉛鉱形結晶構造となるため、結晶方向(結晶
面)によってエッチング面は順メサ構造、または庇状の
逆メサ構造となる。そこで、本実施形態では、GaIn
P/AlX Ga1-X InPをエッチングする際、Brと
CH3OHの混合液(たとえば、Br:CH3OH=1:
100)やHBr系のエッチング液を使用してウエット
エッチングを行い、いかなる結晶方向でも溝の側面が順
メサ構造となるようにしてある。これによって絶縁膜層
26によるステップカバレッジ性が良好となり、前記絶
縁膜層26上に設けられたアノード電極16と、絶縁膜
層26の下のp型GaAsコンタクト層25やn型Ga
As電流狭窄層24等の化合物半導体層との電気的短絡
は発生しなくなり、半導体レーザ素子1の信頼性が高く
なる。
【0043】さらに、半導体レーザ素子1の両出射面は
コーティング膜によって被われている。すなわち、図5
に示すように、半導体レーザ素子1の端面には前方コー
ティング膜(ARコート)35または後方コーティング
膜(HRコート)36が設けられている。前方コーティ
ング膜35は、115nmの厚さのSiO2膜で形成さ
れ、反射率が5%程度となっている。また、後方コーテ
ィング膜36は、出射面にλ/4の厚さのSiO2膜を
付けた後それぞれλ/4の厚さのSiO2膜とa−S
i;H膜を交互に重ね、全体で4層となる膜となってい
て、反射率は94%程度となっている。
【0044】前記コーティング膜の構成によって、しき
い値,発光効率(スロープ効率)等は変化する。また、
遮断周波数(fc)特性は、しきい値が低くなる程、ま
た発光効率が高くなる程高くなることが実験的にも確認
されている。
【0045】本実施形態の半導体レーザ素子1は、支持
体にpダウンで固定してレーザ発振させた場合、しきい
値は46mA程度となり、発光効率は0.7mW/mA
程度となり、遮断周波数(fc)は800MHz程度と
高くなる。
【0046】本実施形態の半導体レーザ素子1は、2条
の溝10によって光導波路形成部11を形成する構造と
なることから、電気容量が低減される。たとえば、溝1
0を設けない構造の場合、CR時定数は800〜100
0pFΩであるが、本実施形態の半導体レーザ素子1の
場合、CR時定数は230pFΩと1/4程度に低減で
きる。これにより、戻り光雑音を低減するための高周波
重畳が掛けやすくなる。
【0047】つぎに、本実施形態の半導体レーザ素子の
製造方法について説明する。
【0048】最初に、図6および図7に示すように、4
00μm前後の厚さの第1導電型の化合物半導体基板、
たとえば、n型GaAs基板5を用意する。このn型G
aAs基板5は、その主面が(100)となっている。
【0049】つぎに、前記n型GaAs基板5の主面
に、MOCVD(Metalorganic Chemical Vapor Deposi
tion)法によって、n型GaAsバッファ層20,n型
AlGaInP光導波層21,活性層(多重量子井戸構
造活性層)7,p型AlGaInP光導波層22,p型
GaInPバッファ層23を順次積層形成する。
【0050】図7において、活性層7は黒塗りの層で示
してある。なお、図が不明瞭となることを避けるため、
多くの箇所のハッチングを省略し、一部のみにハッチン
グを施してある。
【0051】前記各層の1例を挙げればつぎの通りであ
る。n型GaAsバッファ層20は、ドナー濃度Ndが
1×1018cm~3であり、厚さが0.5μmである。
【0052】n型AlGaInP光導波層21は、ドナ
ー濃度Ndが5〜10×1017cm~3であり、厚さが2
μmである。
【0053】p型AlGaInP光導波層22は、アク
セプタ濃度Naが3.5×1017cm~3であり、厚さが
1.4μmである。
【0054】p型GaInPバッファ層23は、アクセ
プタ濃度Naが1.0×1018cm~3であり、厚さが2
0nmである。
【0055】また、活性層7は、GaInP/AlX
1-X InP多重量子井戸構造となり、図3に示すよう
に、n型AlGaInP光導波層21上にアンドープA
XGa1-X InPガイド層32が設けられるととも
に、このアンドープAlX Ga1-X InPガイド層32
上に膜厚13nmのアンドープGaInP量子井戸層3
0と、膜厚4〜6nmのアンドープAlX Ga1-X In
P量子障壁層(x=0.3〜0.5)31が交互に重な
り、前記アンドープGaInP量子井戸層30が2層と
なり、アンドープAlX Ga1-X InP量子障壁層31
が1層となる。また、最上層は前記アンドープGaIn
P量子井戸層30上に載るアンドープAlX Ga1-X
nPガイド層32となり、全体で5層となっている。
【0056】つぎに、図8に示すように、前記p型Ga
InPバッファ層23上に厚さ0.2μmのSiO2
を形成した後、このSiO2膜を選択的にエッチングし
て5〜6μm程度の幅の帯状のエッチングマスク40を
形成する。エッチングマスク40は、図では中央に示す
が、たとえば、300μm程度の間隔で多数平行に形成
される。これは幅300μmの半導体レーザ素子1を製
造するためである。
【0057】つぎに、前記エッチングマスク40をマス
クとしてエッチングを行う。エッチングは前記活性層7
を貫いて活性層7の下のn型AlGaInP光導波層2
1の表層部分に到達するまで行われる。この結果、前記
エッチング用マスク40の下には順メサ構造のリッジ3
3が形成される。このリッジ33の幅は4〜5μm程度
となる。なお、前記エッチングにおいて、n型AlGa
InP光導波層21は0.1〜0.2μm程度の厚さが
残留するようにエッチングする。
【0058】つぎに、図9に示すように、MOCVD法
によって、エッチングされたp型AlGaInP光導波
層22上にn型GaAs電流狭窄層24を形成して、リ
ッジ33の両側の窪みを埋め込む。GaAs電流狭窄層
24は不純物濃度が2×1018cm~3となり、厚さは、
約1.4μm程度となる。
【0059】つぎに、前記エッチングマスク40を除去
した後、図9に示すように、n型GaAs基板5の主面
側全域にp型GaAsコンタクト層25を形成する。こ
のp型GaAsコンタクト層25は、上面に形成される
電極との間でオーミックコンタクトをとるため、不純物
濃度が1020cm~3程度の高不純物濃度とされる。ま
た、厚さは2.0μmとなる。
【0060】つぎに、図10に示すように、前記p型G
aAsコンタクト層25上に0.3μmの厚さのSiO
2膜を形成した後、このSiO2膜を選択的にエッチング
してエッチングマスク41を形成し、このエッチングマ
スク41をマスクとして、エッチングを行い、活性層7
を貫きn型AlGaInP光導波層21の表層に到達す
る2条の溝10および2本の溝14を形成する。前記溝
14は、図11に示すように、二点鎖線で示される分割
線a,bで囲まれる単位素子形成領域42(幅W,長さ
L)の両側に沿って形成され、たとえば、その幅dは1
20μmとなる。前記単位素子形成領域42の幅は30
0μm、長さは600μmとなる。n型GaAs基板5
を分断して半導体レーザ素子1を製造する場合、前記幅
dの中心線に沿って劈開が行われる。
【0061】また、2条の溝10は、前記単位素子形成
領域42の長さ方向に沿って平行に延在し細幅部13を
形成するが、前記溝10は分割線bの近傍、すなわち、
半導体レーザ素子1の光導波路2の端近傍で徐々に離れ
て広がった後、再び平行となり幅広部43を形成する。
この幅広部43は前記細幅部13に比較して充分広く面
積が大きいことから放熱部12を形成する。たとえば、
前記細幅部13の幅は35μmとなり、幅広部43の幅
は180μmとなる。また、溝10の側面は前記幅広部
43の部分では溝14の側面と一致する。
【0062】GaInP/AlX Ga1-X InPは、閃
亜鉛鉱形結晶構造となることから、一般のエッチング手
法では、結晶方向によっては、比較的なだらかな順メサ
構造(順メサ形状)以外に、庇状の逆メサ構造や垂直面
構造となってしまう。すなわち、本実施形態では、前記
溝10は直線とはならず、途中で斜めに曲がったりする
ことから、溝10の全ての縁部分を順メサ構造とするこ
とができない。
【0063】そこで、本実施形態では、エッチングは、
BrとCH3OHの混合液(たとえば、Br:CH3OH
=1:100)やHBr系のエッチング液を使用したウ
エットエッチングによって行う。
【0064】したがって、前記溝10,14を被うよう
に絶縁膜を設けた場合、絶縁膜は溝の縁で途切れるよう
なこともなく、ステップカバレッジ性の高いものとな
る。この結果、前記絶縁膜上に電極を形成した場合、電
極と絶縁膜の下の化合物半導体との電気的絶縁は確実に
維持され、短絡が起きなくなる。
【0065】つぎに、図12に示すように、n型GaA
s基板5の主面側全域に厚さ0.2〜0.3μmのPS
G/SiO2からなる絶縁膜層26を形成するととも
に、常用のホトリソグラフィによって、前記リッジ33
上の絶縁膜層26を除去してコンタクト穴を形成する。
その後、表面ライトエッチを行い、露出するp型GaA
sコンタクト層25の表面の清浄化を図る。
【0066】つぎに、図13に示すように、前記n型G
aAs基板5の主面側に電極材料45を蒸着によって形
成する。たとえば、電極材料45として、Cr,Auを
順次蒸着する。その後、前記電極材料45上にホトレジ
スト膜を塗布した後、常用のホトリソグラフィによって
パターニングしてエッチングマスク46を形成する。つ
いで、前記エッチングマスク46をマスクとして前記電
極材料45をエッチングして、選択的にアノード電極
(p電極)16を形成する。図15には、p電極16を
ハッチングで示してある。
【0067】つぎに、前記エッチングマスク46を除去
する。その後、図14に示すように、前記n型GaAs
基板5の裏面を研磨(バックラップ)するとともに、エ
ッチング(バックエッチ)して、全体の厚さを100μ
m程度とする。その後、n型GaAs基板5の裏面に電
極材料を蒸着した後、前記電極材料を選択的にエッチン
グして所望パターンのカソード電極(n電極)17を形
成する。このカソード電極17は、たとえば、AuGe
Ni/Cr/Auで形成される。
【0068】つぎに、図15に示されるn型GaAs基
板5を、二点鎖線で示す分割線a,bに沿って縦横に分
断して半導体レーザ素子1を製造する。
【0069】具体的には、先ず、n型GaAs基板5を
光導波路に直交する分割線bに沿って分断、すなわち、
溝10や溝14に直交する方向に沿って劈開して短冊体
を製造する。
【0070】つぎに、前記短冊体の前記溝14の裏側縁
にカッターによって外力を加え、溝14の中心線(分割
線a)に沿って劈開を行って分断し、半導体レーザ素子
1を製造する。この際、前記溝14の中心線部分の裏側
にカッターで外力を加えても、前記幅広部43には溝1
0が存在しないことから、幅広部43には溝に掛かる応
力集中に起因する劈開やクラックが発生しなくなる。
【0071】また、短冊体の裏面の縁にカッターによっ
て劈開力が加えられるため、縁から外れた光導波路形成
部11の細幅部13を形成する溝10の部分での劈開や
クラックの発生は防止できる。
【0072】この結果、n型GaAs基板5の不所望部
分での劈開(分断)やクラックの発生がなくなるため、
半導体レーザ素子1の製造歩留りが向上するとともに、
製造された半導体レーザ素子1の信頼性が高くなる。
【0073】つぎに、レーザ光の発光特性の調整のた
め、常用の方法によって前記半導体レーザ素子1の両出
射面にコーティング膜を形成する。すなわち、図5に示
すように、コーティング膜は、半導体レーザ素子1の前
方出射面には前方コーティング膜(ARコート)35が
形成され、後方出射面には後方コーティング膜(HRコ
ート)36が設けられる。
【0074】前方コーティング膜35は、115nmの
厚さの単層のSiO2膜からなり、出射面に直接形成さ
れる。この前方コーティング膜35の反射率は5%程度
となる。
【0075】また、後方コーティング膜36は、後方出
射面に直接形成される波長(λ)の1/4の厚さのSi
2膜と、このλ/4のSiO2膜上にλ/4の厚さのa
−Si;H膜とSiO2膜を交互に積層した層とからな
り、全体で4層の多層膜となる。後方コーティング膜3
6の反射率は94%程度となる。
【0076】製造された半導体レーザ素子1は、幅30
0μm,長さ600μm,厚さ100μmとなり、長さ
方向に680μmの波長のレーザ光を出射する。
【0077】本実施形態の半導体レーザ素子1は、たと
えば、図16に示すようなパッケージに組み込まれ半導
体レーザ装置となる。図16は本実施形態の半導体レー
ザ装置を示す一部を切り欠いた斜視図、図17は半導体
レーザ素子の固定状態を示す断面図である。
【0078】半導体レーザ装置は、図16に示されるよ
うに、それぞれアセンブリの主体部品となる板状のステ
ム50と、このステム50の主面側に気密固定されたキ
ャップ51とからなっている。前記ステム50は数mm
の厚さの円形の金属板となっていて、その主面(上面)
の中央部には銅製のヒートシンク52が鑞材等で固定さ
れている。このヒートシンク52の側面にはサブマウン
ト53を介して半導体レーザ素子1が固定されている。
この半導体レーザ素子1は、その上下端からレーザ光3
を発光する。
【0079】前記サブマウント53は、熱伝導性が良好
なSiCで形成されている。また、図17に示すよう
に、半導体レーザ素子1は、pダウン、すなわち活性層
7が近接するアノード電極(p電極)16の電極面が、
PbSnからなる接合材54を介してサブマウント53
に設けられたメタライズ層53a上に固定されている。
アノード電極16をサブマウント53に固定するpダウ
ン構造は、熱源となる活性層7までの距離が、数μmと
カソード電極17の場合に比較して大幅に短いことから
熱抵抗が低くなり放熱性が向上する。
【0080】しかし、電気容量を低減するために2条の
溝を設けた半導体レーザ素子は、前記溝が熱発生源から
の放熱の抵抗となるが、本実施形態の半導体レーザ素子
1は、熱が溜まりやすい光導波路の端部分を構成する光
導波路形成部11の端部分を幅広部43として放熱部1
2を構成しているため、放熱面積が増大し、光導波路の
端の部分の放熱性が高くなる。
【0081】これによって光出力の向上を高くすること
ができるとともに、光導波路の端部分が光学的損傷を受
け難くなるため半導体レーザ素子の長寿命化が図れる。
【0082】一方、前記ステム50の主面には半導体レ
ーザ素子1の下端から発光されるレーザ光3を受光し、
レーザ光3の光出力をモニターする受光素子55が固定
されている。また、前記ステム50には3本のリード5
6が固定されている。1本のリード56はステム50の
裏面に電気的および機械的に固定され、他の2本のリー
ド56はステム50を貫通し、かつガラスのような絶縁
体57を介してステム50に対し電気的に絶縁されて固
定されている。前記ステム50の主面に突出する2本の
リード56の上端は、それぞれワイヤ60を介して半導
体レーザ素子1および受光素子55の各電極に接続され
ている。
【0083】他方、前記ステム50の主面には窓61を
有する金属製のキャップ51に固定され、半導体レーザ
素子1およびヒートシンク52を封止している。前記窓
61はキャップ51の天井部に設けた円形孔を透明なガ
ラス板62で気密的に塞ぐことによって形成されてい
る。したがって、半導体レーザ素子1の上端から出射し
たレーザ光3は、前記透明なガラス板62を透過してス
テム50とキャップ51とによって形成されたパッケー
ジ外に放射される。なお、前記ステム50の外周部分に
は、相互に対峙して設けられる一対のV字状切欠部65
と、矩形状切欠部66が設けられ、組立時の位置決めに
使用されるようになっている。
【0084】本実施形態の半導体レーザ装置は、所定の
リード56に所定の電圧を印加することによって半導体
レーザ素子1からレーザ光3を発光する。
【0085】本実施形態の半導体レーザ素子は、2条の
溝10によって帯状の光導波路形成部11を形成して電
気容量を低減し、高周波重畳が掛かり易くして戻り光に
よる雑音が発生し難くした構造となっているが、前記溝
10は屈曲して前記光導波路形成部11の両端部分を幅
広くして放熱部12を形成してあることから、光導波路
(共振器)2の端部分(出射面部分)の放熱性を向上さ
せることができる。
【0086】本実施形態の半導体レーザ素子は、2条の
溝10によって帯状の光導波路形成部11を形成して電
気容量を低減し、高周波重畳が掛かり易くして戻り光に
よる雑音が発生し難くした構造となっているが、前記溝
10は屈曲して前記光導波路形成部11の両端部分を幅
広くして放熱部12を形成した構造となっていることか
ら、化合物半導体基板を縦横に分断して半導体レーザ素
子1を製造する場合、放熱部12の部分で劈開が発生し
たり、あるいはクラックが発生することがなくなり、半
導体レーザ素子1の信頼性が高くなる。
【0087】本実施形態の半導体レーザ素子の製造方法
においては、2条の溝10によって帯状の光導波路形成
部11を形成して電気容量を低減し、高周波重畳が掛か
り易くして戻り光による雑音が発生し難くした半導体レ
ーザ素子1の製造方法において、前記溝10を屈曲させ
て前記光導波路形成部11の両端部分を幅広くすること
から、光導波路2の端部分(出射面部分)の放熱性を向
上できる半導体レーザ素子1を製造することができる。
【0088】したがって、光出力を高くできる半導体レ
ーザ素子1を製造することができる。
【0089】また、光導波路2の出射面部分の熱に伴う
光学損傷を防ぐことができるため、寿命の長い半導体レ
ーザ素子1を製造することができる。
【0090】また、化合物半導体基板を縦横に分断(劈
開)して半導体レーザ素子1を製造する場合、光導波路
形成部11の幅が広い部分を劈開させるため、劈開時の
応力集中によって劈開不良やクラック発生を防止でき、
信頼性の高い半導体レーザ素子1を高歩留りに製造する
ことができる。
【0091】本実施形態の場合劈開時の端面ステップ発
生を100%防ぐことができる。
【0092】本実施形態の半導体レーザ装置において
は、高周波重畳が掛けやすい電気容量低減構造からなる
半導体レーザ素子1にあっては、光導波路形成部11上
に設けられる電極(アノード電極16)を支持体(サブ
マウント53)に接合材54を介して固定する構造とな
っているが、前記光導波路形成部11の両端部分は幅広
の放熱部12を構成していることから、熱伝達面積が多
くなり、光導波路2の端面である出射面部分での放熱性
が向上するため、半導体レーザ装置の高出力化が達成で
きるとともに、長寿命化が達成できる。
【0093】たとえば、光導波路形成部を設けない従来
の半導体レーザ素子(半導体レーザ装置)の場合、遮断
周波数(fc)は200〜300MHz、最大光出力4
0〜50mWであるが、本実施形態の半導体レーザ装置
(半導体レーザ素子)の場合、遮断周波数は800MH
zと4倍程度向上させることができるとともに、25℃
において80〜90mW、60℃において70〜80m
Wの最大光出力を得ることができた。
【0094】また、半導体レーザ素子1の出射面に非対
称コーティングを施すことにより、60℃において30
mW定出力で2000時間以上の安定動作が得られた。
【0095】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0096】すなわち、光導波路形成部の細幅部の幅は
前記実施例に限定されるものではなく、レーザ光の発光
特性や放熱特性等を勘案して決定すればよい。たとえ
ば、前記半導体レーザ素子1において、前記光導波路形
成部11の細幅部13の幅を60〜80μmとした半導
体レーザ素子の場合、遮断周波数(fc)は500MH
zとなり、最大光出力は25℃で80〜90mW、60
℃で70〜80mWとなる。また、信頼性に関しては、
60℃において30mWの定出力動作で2000時間以
上の安定動作が得られる。
【0097】また、光導波路形成部の両端の放熱部の幅
を半導体レーザ素子の幅一杯に広くしてもよい。この場
合、さらに放熱性が向上する。
【0098】また、図18に示すように、光導波路形成
部11の両側部分全体を低く形成してもよい。
【0099】また、前記実施形態では、活性層を多重量
子井戸構造としたが単一の量子井戸構造であっても前記
実施例同様な効果が得られる。
【0100】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるn型G
aAs基板上にGaInPやAlX Ga1-X InPによ
る多層成長層を形成した半導体レーザに適用した場合に
ついて説明したが、それに限定されるものではなく、た
とえば、他の化合物半導体による半導体レーザあるいは
長波長帯の半導体レーザにも同様に適用できる。
【0101】本発明は少なくともリッジ構造の半導体レ
ーザ素子の製造技術には適用できる。
【0102】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0103】(1)半導体レーザ素子は、2条の溝によ
って帯状の光導波路形成部を形成して電気容量を低減
し、高周波重畳が掛かり易くして戻り光による雑音が発
生し難くした構造となっているが、さらに前記溝は屈曲
して前記光導波路形成部の両端部分を幅広くして放熱部
を形成してあることから、光導波路の端部分の放熱性を
向上させることができる。
【0104】(2)光導波路の端部分の放熱性が向上す
ることから、光出力の増大を図ることができる。
【0105】(3)光導波路の端部分の放熱性が向上す
ることから、出射面部分の熱に伴う光学損傷を防ぐこと
ができるため、半導体レーザの長寿命化が達成できる。
【0106】(4)化合物半導体基板を分断して半導体
レーザ素子を製造する際、分断部分に細い溝が存在しな
いため、細い溝での劈開やクラック発生が防止でき、信
頼性の高い半導体レーザ素子を高歩留りで製造すること
ができる。この結果、半導体レーザ素子および半導体レ
ーザ装置のコストの低減が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である半導体レーザ素子を
示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】本実施形態の半導体レーザ素子における多重量
子井戸活性層の構造を示す一部の断面図である。
【図4】図1のB−B線に沿う断面図である。
【図5】図1のC−C線に沿う断面図である。
【図6】本実施形態の半導体レーザ素子の製造におい
て、化合物半導体基板の主面に所望の化合物半導体層を
積層形成した状態を示す断面図である。
【図7】図6の一部を示す拡大断面図である。
【図8】本実施形態の半導体レーザ素子の製造におい
て、リッジを形成した状態を示す断面図である。
【図9】本実施形態の半導体レーザ素子の製造におい
て、リッジの両側に電流狭窄層を形成し、かつリッジお
よび電流狭窄層上にキャップ層を形成した状態を示す断
面図である。
【図10】本実施形態の半導体レーザ素子の製造におい
て、メサエッチングを形成した状態を示す断面図であ
る。
【図11】本実施形態の半導体レーザ素子の製造におい
て、メサエッチングを形成した状態を示す平面図であ
る。
【図12】本実施形態の半導体レーザ素子の製造におい
て、半導体基板の主面側に絶縁膜を形成した状態を示す
断面図である。
【図13】本実施形態の半導体レーザ素子の製造におい
て、半導体基板の裏面側に電極を形成した状態を示す断
面図である。
【図14】本実施形態の半導体レーザ素子の製造におい
て、半導体基板の裏面側に電極を形成した状態を示す断
面図である。
【図15】本実施形態の半導体レーザ素子の製造におい
て、半導体基板の裏面側に電極を形成した状態を示す平
面図である。
【図16】本実施形態の半導体レーザ装置を示す一部を
切り欠いた斜視図である。
【図17】本実施形態の半導体レーザ装置における半導
体レーザ素子の固定状態を示す断面図である。
【図18】本発明の他の実施形態である半導体レーザ素
子を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…半導体レーザ素子、2…光導波路(共振器)、3…
レーザ光、5…化合物半導体基板(n型GaAs基
板)、6…多層成長層、7…活性層(GaInP/Al
X Ga1-X InP歪多重量子井戸構造活性層)、10…
溝、11…光導波路形成部、12…放熱部、13…細幅
部、14…溝、16…アノード電極、17…カソード電
極、20…n型GaAsバッファ層、21…n型AlG
aInP光導波層、22…p型AlGaInP光導波
層、23…p型GaInPバッファ層、24…n型Ga
As電流狭窄層、25…p型GaAsコンタクト層、2
6…絶縁膜層、30…アンドープGaInP量子井戸
層、31…アンドープAlX Ga1- X InP量子障壁
層、32…アンドープAlX Ga1-X InPガイド層、
33…リッジ、35…前方コーティング膜、36…後方
コーティング膜、40,41…エッチングマスク、42
…単位素子形成領域、43…幅広部、45…電極材料、
46…エッチングマスク、50…ステム、51…キャッ
プ、52…ヒートシンク、53…サブマウント、53a
…メタライズ層、54…接合材、55…受光素子、56
…リード、57…絶縁体、60…ワイヤ、61…窓、6
2…ガラス板、65…V字状切欠部、66…矩形状切欠
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川中 敏 東京都国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 田中 俊明 東京都国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物半導体基板と、前記化合物半導体
    基板の主面側に直接または所望の化合物半導体層を介し
    て設けられた化合物半導体層からなる第1導電型光導波
    層と、前記第1導電型光導波層上に設けられた化合物半
    導体層からなる活性層と、前記活性層上に設けられた化
    合物半導体層からなる第2導電型光導波層と、前記第2
    導電型光導波層側から設けられかつ前記活性層を貫いて
    前記第1導電型光導波層の表層部分にまで到達する2条
    の溝と、前記2条の溝に挟まれかつ光導波路を含む帯状
    の光導波路形成部とを有する半導体レーザ素子であっ
    て、前記溝は前記光導波路形成部の端側で屈曲し前記光
    導波路形成部の端部分の幅が他の部分に比較して広くな
    っていることを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 前記光導波路形成部の端部分は半導体レ
    ーザ素子の幅一杯に広がっていることを特徴とする請求
    項1記載の半導体レーザ素子。
  3. 【請求項3】 前記活性層は単一の量子井戸層または複
    数個の量子井戸層による量子井戸構造で構成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体
    レーザ素子。
  4. 【請求項4】 前記溝の側面はいずれの結晶方向におい
    ても順メサ構造となり、前記溝上には絶縁膜が設けられ
    かつ一部の絶縁膜上には電極が形成されていることを特
    徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の半
    導体レーザ素子。
  5. 【請求項5】 前記第1導電型光導波層,活性層および
    第2導電型光導波層はAlGaInP層またはGaIn
    P層で形成されていることを特徴とする請求項1乃至請
    求項4のいずれか1項記載の半導体レーザ素子。
  6. 【請求項6】 化合物半導体基板の主面に直接または所
    望の化合物半導体層を介して化合物半導体層からなる第
    1導電型光導波層,化合物半導体層からなる活性層,化
    合物半導体層からなる第2導電型光導波層等を順次重ね
    て形成する工程と、前記第2導電型光導波層側から前記
    活性層を貫いて前記第1導電型光導波層の表層部分にま
    で到達する2条の溝を形成して前記2条の溝によって挟
    まれかつ光導波路を含む帯状の光導波路形成部を形成す
    る工程とを有する半導体レーザ素子の製造方法であっ
    て、前記溝を所定の形状として前記光導波路形成部の端
    部分の幅が他の部分に比較して広くなるように形成する
    ことを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記溝の形成時、前記溝の側面がいずれ
    の結晶方向においても順メサ構造になるようなエッチン
    グ方法でエッチングすることを特徴とする請求項6記載
    の半導体レーザ素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記活性層を単一の量子井戸層または複
    数個の量子井戸層による量子井戸構造で形成することを
    特徴とする請求項6または請求項7記載の半導体レーザ
    素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1導電型光導波層,活性層および
    第2導電型光導波層をAlGaInP層またはGaIn
    P層で形成することを特徴とする請求項6乃至請求項8
    のいずれか1項記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 支持体と、前記支持体に接合材を介し
    て固定される半導体レーザ素子とを有し、前記半導体レ
    ーザ素子は化合物半導体基板の主面側に光導波路を形成
    する活性層等が設けられるとともに、前記化合物半導体
    基板の主面側に設けられた電極面が接合材を介して前記
    支持体に固定され、かつ前記化合物半導体基板の主面側
    に設けられ前記活性層を貫く2条の溝間に光導波路を含
    みかつ帯状となる光導波路形成部を有することを特徴と
    する半導体レーザ装置であって、前記半導体レーザ素子
    の前記溝は前記光導波路形成部の端側で屈曲し前記光導
    波路形成部の端部分の幅が他の部分に比較して広くなっ
    ていることを特徴とする半導体レーザ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017037905A (ja) * 2015-08-07 2017-02-16 日亜化学工業株式会社 半導体レーザ素子の製造方法
WO2023145414A1 (ja) * 2022-01-31 2023-08-03 古河電気工業株式会社 光半導体素子、光集積素子、および光半導体素子の製造方法

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