JPH09230676A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09230676A
JPH09230676A JP8061837A JP6183796A JPH09230676A JP H09230676 A JPH09230676 A JP H09230676A JP 8061837 A JP8061837 A JP 8061837A JP 6183796 A JP6183796 A JP 6183796A JP H09230676 A JPH09230676 A JP H09230676A
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JP
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image
charged
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image forming
forming apparatus
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JP8061837A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Suzuki
啓之 鈴木
Masahiro Inoue
雅博 井上
Takeo Yamamoto
武男 山本
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被帯電体1に電圧を印加した帯電部材2を当
接させて被帯電体の帯電を行ない、該帯電処理面に静電
潜像を形成し、現像装置によりトナー像として可視像化
して画像形成を実行する画像形成装置において、接触帯
電部材2にトナー粒子が付着・混入しても、そのトナー
粒子の接触帯電部材からの離脱・吐き出しを促進させる
ようにして接触帯電部材のトナー汚れを常に許容以下の
状態に維持させることで、接触帯電部材の過度のトナー
汚れによる帯電不良等の問題を解消して、良好な画質の
画像形成を長期に渡り安定に持続させること。 【解決手段】 帯電部材2と被帯電体1の接触状態を装
置の画像形成時と非画像形成時とで変えて非画像形成時
には電位コントラストを画像形成時よりも大きい状態に
変更制御して接触帯電部材からのトナー粒子の離脱・吐
き出し量が多くなる状態にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被帯電体に電圧を
印加した帯電部材を当接させて被帯電体の帯電を行な
い、該被帯電体の帯電処理面に静電潜像を形成し、その
静電潜像を現像装置によりトナー像として可視像化して
画像形成を実行する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式や静電記録方式の画
像形成装置において、電子写真感光体・静電記録誘電体
等の像担持体(被帯電体)を帯電処理(除電処理も含
む)する手段としてはコロナ帯電器が多用されていた。
【0003】これはコロナ帯電器を被帯電体に非接触に
対向配設し、コロナ帯電器で発生する放電コロナに被帯
電体面をさらすことで被帯電体面を所定の極性・電位に
帯電させるものである。
【0004】近年は、コロナ帯電器よりも低オゾン・低
電力等の利点を有することから、接触帯電装置(直接帯
電装置)が実用化されてきている。
【0005】これは、被帯電体に電圧を印加した帯電部
材を当接させて被帯電体面を所定の極性・電位に帯電さ
せるものである。
【0006】帯電部材として磁気ブラシ帯電器を用いる
接触帯電装置は帯電、接触の安定性等の点から好ましく
用いられる。この磁気ブラシ方式の接触帯電装置では、
導電性の磁性粒子を直接にマグネット、あるいはマグネ
ットを内包するスリーブ上に磁気ブラシとして磁気的に
拘束保持させ、この磁気ブラシを被帯電体面に停止ある
いは回転させながら接触させ、これに電圧を印加するこ
とによって、被帯電体の帯電が開始される。
【0007】又は導電性の繊維をブラシ状にしたもの
(ファーブラシ帯電器)、導電性ゴムをローラー状にし
た導電ゴムローラー(ローラー帯電器、帯電ローラー)
も接触帯電部材として好ましく用いられている。
【0008】特に、このような接触帯電部材を用い、被
帯電体として電荷注入帯電性のもの、例えば、通常の有
機(OPC)感光体上にSnO2 等の導電性微粒子を分
散させた表層をコーティングしたOCL感光体やアモル
ファスシリコン感光体(α−Si;非晶質シリコン感光
体)などを用いると、交流(AC)電圧の重畳の有無に
かかわらず、接触帯電部材に印加したバイアスのうちの
直流(DC)電圧とほぼ同等の帯電電位を被帯電体表面
に得ることが可能である。このような帯電方法のことを
注入帯電と称する。この注入帯電を用いれば、被帯電体
への帯電がコロナ帯電器を用いて行われるような放電現
象を利用しないので完全なオゾンレスかつ低電力消費型
帯電が可能となり注目されてきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接触帯
電方式は帯電部材を被帯電体に接触させるので、接触帯
電部材が被帯電体上の付着物を拾って汚れていきやす
い。接触帯電部材の過度の汚染は帯電ムラ等を生じさせ
て帯電性能を低下させる。
【0010】被帯電体(像担持体)の帯電を接触帯電に
て行い、該被帯電体の帯電処理面に目的の画像情報に対
応した静電潜像を形成し、その静電潜像を現像手段によ
りトナー像として可視像化して画像形成を実行する画像
形成装置においては、画像形成を重ねるにつれ、トナー
が接触帯電部材に付着・混入して蓄積していく。
【0011】転写部において被帯電体側のトナー像を転
写材に転写した後の被帯電体面に残留した転写残トナー
を被帯電体面から除去するクリーニング装置を具備させ
ていても、接触帯電部材はそのクリーニング装置をわず
かに抜けるトナーを拾って汚れていきやすい。
【0012】特に、画像形成装置が、転写材に対するト
ナー像転写後の被帯電体面から転写残トナーを除去する
クリーニング装置を有しない所謂クリーナレスシステム
の装置である場合には、被帯電体上の転写残トナーがそ
のまま接触帯電部材に至って該帯電部材に付着・混入す
るため該帯電部材の汚れが顕著に発生していた。
【0013】通常、トナー粒子の電気抵抗は比較的高い
ものが用いられているので、接触帯電部材にトナー粒子
が過度に付着・混入してしまうと接触帯電部材全体ある
いは一部の抵抗が上昇してしまい、被帯電体を所望の電
位にまで帯電することができなくなったり、帯電むらが
生じたりしてしまい、画像不良が発生してしまう。
【0014】接触帯電部材として磁気ブラシ帯電器を用
いた場合には、導電性磁性粒子で構成される磁気ブラシ
部に対するトナーの混入により、該磁気ブラシ部の電気
抵抗が上昇していくとともに、磁気ブラシ部を構成して
いる導電性磁性粒子が押し出されて、接触不安定による
帯電ムラ、及び導電性磁性粒子が磁気ブラシ部から離脱
して被帯電体面に付着する現象を生じさせ、離脱した導
電性磁性粒子が現像装置に運ばれて現像器に混入するこ
とで異常画像が発生するという問題があった。
【0015】そこで本発明は、被帯電体に電圧を印加し
た帯電部材を当接させて被帯電体の帯電を行ない、該被
帯電体の帯電処理面に静電潜像を形成し、その静電潜像
を現像装置によりトナー像として可視像化して画像形成
を実行する画像形成装置において、接触帯電部材にトナ
ー粒子が付着・混入しても、そのトナー粒子の接触帯電
部材からの離脱・吐き出しを促進させるようにして接触
帯電部材のトナー汚れを常に許容以下の状態に維持させ
ることで、接触帯電部材の過度のトナー汚れによる上述
のような帯電不良等の問題を解消して、良好な画質の画
像形成を長期に渡り安定に持続させることを可能にした
画像形成装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする画像形成装置である。
【0017】(1)被帯電体に電圧を印加した帯電部材
を当接させて被帯電体の帯電を行ない、該被帯電体の帯
電処理面に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像装置
によりトナー像として可視像化して画像形成を実行する
画像形成装置において、帯電部材と被帯電体の接触状態
を装置の画像形成時と非画像形成時とで変える手段を有
していることを特徴とする画像形成装置。
【0018】(2)帯電部材と被帯電体の接触状態の変
更が帯電部材と被帯電体との接触幅の変更であり、その
接触幅が画像形成時において非画像形成時よりも広くな
るように変更制御されることを特徴とする(1)に記載
の画像形成装置。
【0019】(3)被帯電体が、感光層、及び表面層を
有し、該表面層が樹脂及び導電性微粒子を有することを
特徴とする(1)または(2)に記載の画像形成装置。
【0020】(4)導電性微粒子がSnO2 であること
を特徴とする(3)に記載の画像形成装置。
【0021】(5)被帯電体がシリコンの非晶質より成
る表面層を有することを特徴とする(1)または(2)
に記載の画像形成装置。
【0022】(6)被帯電体が表面に抵抗109 〜10
14Ω・cmの材質からなる層を有することを特徴とする
(1)または(2)に記載の画像形成装置。
【0023】(7)帯電部材が導電性の磁性粒子を有
し、該磁性粒子が被帯電体に接触していることを特徴と
する(1)ないし(6)の何れか1つに記載の画像形成
装置。
【0024】(8)帯電部材が導電性の繊維を有し、該
導電性の繊維が被帯電体に接触していることを特徴とす
る(1)ないし(6)の何れか1つに記載の画像形成装
置。
【0025】(9)現像手段が、被帯電体に対して現像
剤を接触させて潜像の現像を行う接触現像方式であるこ
とを特徴とする(1)ないし(8)の何れか1つに記載
の画像形成装置。
【0026】(10)現像手段に収容される現像剤は、
トナー粒子と磁性粒子からなる現像剤であることを特徴
とする(9)に記載の画像形成装置。
【0027】〈作 用〉即ち、帯電部材と被帯電体の接
触状態を変化させる、例えば帯電部材と被帯電体との接
触幅を変更することで、帯電部材に印加される直流電圧
成分と被帯電体の表面電位間の電位コントラストが変化
する。この電位コントラストの大きさと、接触帯電部材
に付着・混入したトナー粒子の接触帯電部材からの離脱
・吐き出し量との間には相関関係があり、電位コントラ
ストが大きいと、帯電均一性は悪くなるが、接触帯電部
材からのトナー粒子の離脱・吐き出し量が多くなる。
【0028】本発明はこのことから、帯電部材と被帯電
体の接触状態を装置の画像形成時と非画像形成時とで変
えて帯電部材と被帯電体間の電位コントラストをかえ
る。具体的には、画像形成時には均一帯電性を確保でき
る電位コントラスト状態に制御し、非画像形成時には電
位コントラストをそれよりも大きい状態に変更制御し
て、帯電均一性は悪くなるが、接触帯電部材からのトナ
ー粒子の離脱・吐き出し量が多くなる状態にすること
で、接触帯電部材にトナー粒子が付着・混入しても、そ
のトナー粒子の接触帯電部材からの離脱・吐き出しを促
進させるようにして接触帯電部材のトナー汚れを常に許
容以下の状態に維持させ、接触帯電部材の過度のトナー
汚れによる帯電不良等の問題を解消して、スジ等の画像
欠陥のない良好な画質の画像形成を長期に渡り安定に持
続させることを可能にしたものである。
【0029】接触帯電部材からの離脱・吐き出しトナー
は被帯電体で現像装置に運ばれて該現像装置に回収され
る。
【0030】
【発明の実施の形態】
〈実施形態例1〉(図1〜図6) 図1は本発明に従う画像形成装置例の概略構成図であ
る。本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用
のレーザビームプリンタである。
【0031】Aはレーザビームプリンタ、Bはこのプリ
ンタの上に搭載した画像読み取り装置(イメージスキャ
ナ)である。
【0032】(1)画像読み取り装置B 画像読み取り装置Bにおいて、10は固定の原稿台ガラ
スであり、この原稿台ガラスの上面に原稿Gを複写すべ
き面を下側にして載置しその上に不図示の原稿圧着板を
被せてセットする。
【0033】9は原稿照射用ランプ9a・短焦点レンズ
アレイ9b・CCDセンサ9c等を配設した画像読み取
りユニットである。このユニット9は、不図示のコピー
ボタンが押されることで、原稿台ガラス10の下側にお
いて該ガラスの左辺側のホームポジションから右辺側に
ガラス下面に沿って往動駆動され、所定の往動終点に達
すると復動駆動されて始めのホームポジションに戻され
る。
【0034】該ユニット9の往動駆動過程において、原
稿台ガラス10上の載置セット原稿Gの下向き画像面が
ユニット9の原稿照射用ランプ9aにより左辺側から右
辺側にかけて順次に照明走査され、その照明走査光の原
稿面反射光が短焦点レンズアレイ9bによってCCDセ
ンサ9cに結像入射する。
【0035】CCDセンサ9cは受光部、転送部、出力
部より構成されている。CCD受光部において光信号が
電荷信号に変えられ、転送部でクロックパルスに同期し
て順次出力部へ転送され、出力部において電荷信号を電
圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出力す
る。このようにして得られたアナログ信号を周知の画像
処理を行なってデジタル信号に変換してプリンタAに送
る。
【0036】即ち、画像読み取り装置Bにより原稿Gの
画像情報が時系列電気デジタル画素信号(画像信号)と
して光電読み取りされる。
【0037】(2)プリンタA プリンタAにおいて、1は像担持体としての回転ドラム
型の電子写真感光体(感光ドラム)である。この感光ド
ラム1は中心支軸を中心に所定の周速度(プロセススピ
ード)をもって矢示の時計方向aに回転駆動され、その
回転過程において、磁気ブラシ帯電器2により本例の場
合は負極性の一様な帯電処理を受ける。
【0038】そして該回転感光ドラム1の一様帯電面に
対して、レーザ走査部(レーザスキャナ)3から出力さ
れる、画像読み取り装置BからプリンタA側に送られた
画像信号に対応して変調されたレーザ光による走査露光
Lがなされることで、回転感光ドラム1面には画像読み
取り装置Bにより光電読み取りされた原稿Gの画像情報
に対応した静電潜像が順次に形成されていく。
【0039】その回転感光ドラム1面の形成静電潜像が
現像装置4により順次にトナー像として、本例の場合は
反転現像されていく。
【0040】一方、給紙カセット5内に収納の転写材P
が給紙ローラー5aにより一枚宛繰り出されて給送さ
れ、レジストローラー5bにより所定の制御タイミング
にて感光ドラム1と転写手段としての転写ベルト装置6
の転写ベルト6aとの接触ニップ部である転写部6bに
給紙され、転写材P面に感光ドラム1面側のトナー像が
静電転写される。
【0041】転写部6bを通りトナー像の転写を受けた
転写材Pは感光ドラム1の面から順次に分離されて定着
装置7へ搬送され、トナー像の熱定着を受けてコピーも
しくはプリントとして出力される。
【0042】転写材Pに対するトナー像転写後の回転感
光ドラム1面はクリーニング装置(クリーナ)8のクリ
ーニングブレード8aによって転写残トナーが除去され
て清掃され繰り返して作像に供される。
【0043】(3)感光ドラム1 像担持体としての感光ドラム1としては、通常用いられ
ている有機感光体等を用いることができるが、望ましく
は、有機感光体上にその抵抗が109 〜1014Ω・cm
の材質を有する表面層を持つものや、アモルファスシリ
コン感光体など非晶質のシリコンを有する表面層からな
るものを用いると、電荷注入帯電を実現でき、オゾン発
生の防止、ならびに消費電力の低減に効果がある。ま
た、帯電性についても向上させることが可能となる。
【0044】本例においては、負帯電の有機感光体であ
り、直径30mm・長さ300mmのアルミニウム製の
ドラム基体1a(図2)上に下記の第1〜第5の5つの
層を下から順に設けて感光体層1bとした感光ドラム1
を100mm/secの回転速度で回転させて用いた。
【0045】.第1層;下引き層であり、アルミニウ
ム基体1aの欠陥等をならすために設けられている厚さ
20μmの導電層である。
【0046】.第2層;正電荷注入防止層であり、ア
ルミニウム基体1aから注入された正電荷が感光体表面
に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果た
し、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって
106 Ω・cm程度に抵抗調整された厚さ1μmの中抵
抗層である。
【0047】.第3層;電荷発生層であり、ジスアゾ
系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層で露光
を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0048】.第4層;電荷輸送層であり、ポリカー
ボネート樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型
半導体である。従って感光体表面に帯電された負電荷は
この層を移動することができず電荷発生層で発生した正
電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
【0049】.第5層;電荷注入層であり、絶縁性樹
脂のバインダーに導電性微粒子としてSnO2 超微粒子
を分散した材料の塗工層である。具体的には絶縁性樹脂
に光透過性の導電フィラーであるアンチモンをドーピン
グして低抵抗化(導電化)した粒径0.03μmのSn
2 粒子を樹脂に対して70重量パーセント分散した材
料の塗工層である。このようにして調合した塗工液をデ
ィッピング塗工法、スプレー塗工法、ロール塗工法、ビ
ーム塗工法等の適当な塗工法にて厚さ約3μmに塗工し
て電荷注入層とした。
【0050】(4)磁気ブラシ帯電器2(図2) 図2は磁気ブラシ帯電器2の拡大模型図である。本例に
おける接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器2は、N
・S各2極(磁束密度は各々1000ガウス程度)を有
する、直径14mmの固定のマグネットローラー2a
と、このマグネットローラーに回転自由に外嵌させた直
径16mmの非磁性のSUSスリーブ2bと、該スリー
ブ2bの外周面にマグネットローラー2aの磁力で付着
保持させた磁性粒子(磁性キャリア)の磁気ブラシ層2
cからなるスリーブ回転タイプのものである。本例では
磁性粒子を40g付着させて磁気ブラシ層2cを形成さ
せた。
【0051】磁気ブラシ層2cを構成させる磁性粒子と
しては、平均粒径が10〜100μm、飽和磁化が20
〜250emu/cm3 、抵抗が1×102 〜1×10
10Ω・cmのものが好ましく、感光ドラム1にピンホー
ルのような絶縁欠陥が存在することを考慮すると1×1
6 Ω・cm以上のものを用いることが好ましい。
【0052】磁性粒子の抵抗値は、底面積が228mm
2 の金属セルに磁性粒子を2g入れた後、6.6kg/
cm2 で加重し、100Vの電圧を印加して測定してい
る。
【0053】磁性粒子の平均粒径は、水平方向最大弦長
で示し、測定法は顕微鏡法により、磁性粒子300個以
上をランダムに選び、その径を実測して算術平均をとる
ことによって平均粒径とした。
【0054】磁性粒子の磁気特性測定には理研電子株式
会社の直流磁化B−H特性自動記録装置BHH−50を
用いることができる。この際、直径(内径)6.5m
m、高さ10mmの円柱状の容器に磁性粒子を荷重約2
g重程度で充填し、容器内で磁性粒子が動かないように
してB−Hカーブから飽和磁化を測定する。
【0055】帯電性能を良くするにはできるだけ抵抗の
小さいものを用いる方がよいので、本例においては平均
粒径25μm、飽和磁化200emu/cm3 、抵抗5
×106 Ω・cmのものを用いた。
【0056】磁性粒子の構成としては、樹脂中に磁性材
料としてマグネットを分散し導電化、および抵抗調整の
ためにカーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリ
ア、あるいはフェライト等のマグネタイト単体表面を酸
化・還元処理して抵抗調整を行ったもの、あるいはフェ
ライト等のマグネタイト単体表面を樹脂でコーティング
し抵抗調整を行ったもの等が用いられ得る。
【0057】上記の磁気ブラシ帯電器2の磁気ブラシ層
2cを感光ドラム1面に接触させて配設する。nは磁気
ブラシ層2cと感光ドラム1の接触部(帯電ニップ部)
である。
【0058】20は磁気ブラシ帯電器2の全体を感光ド
ラム1に近づく方向と離れる方向に位置移動させてスリ
ーブ2bと感光ドラム1との間隔を変える帯電器位置変
更手段であり、例えば電磁ソレノイドを含む揺動機構で
ある。この帯電器位置変更手段20はプリンタのシーケ
ンス制御部21により制御される。
【0059】本例においては、画像形成時には磁気ブラ
シ層2cと感光ドラム1の帯電ニップ部である接触部n
の幅が6.0mmとなる位置に、非画像形成時には接触
部nの幅が2.5mmと狭くなる位置に、磁気ブラシ帯
電器2が位置変更されるように構成した。
【0060】スリーブ2bに帯電バイアス印加電源S1
より所定の帯電バイアスを印加し、スリーブ2bを接触
部nにおいて感光ドラム1の回転方向aとはカウンター
方向(逆方向)となる矢示の時計方向bに、感光ドラム
の回転速度100mm/secに対して周速度150m
m/secで回転駆動させることで、回転感光ドラム1
面が帯電バイアスの印加された磁気ブラシ層2cで摺擦
され、感光ドラム1の感光体層1bの表面が接触・注入
帯電方式で帯電処理される。
【0061】画像形成時には、磁気ブラシ層2cと感光
ドラム1の接触部nの幅が6.0mmとなる位置に磁気
ブラシ帯電器2を保持させることで、感光ドラム1面は
該磁気ブラシ帯電器2により、帯電均一性に問題なく、
所定の極性・電位に一様に帯電処理される。回転速度に
ついては速いほど帯電均一性が良好になる傾向にある。
【0062】非画像形成時には、磁気ブラシ帯電器2を
上記画像形成時における時よりも感光ドラム1から若干
離間させて磁気ブラシ層2cと感光ドラム1の接触部n
の幅が2.5mmとなる位置に、磁気ブラシ帯電器2が
位置変更されることにより、帯電均一性は悪くなるが、
磁気ブラシ帯電器2の磁気ブラシ層2cからのトナー粒
子の離脱・吐き出し量が多くなる。これについては後記
(8)項で詳述する。
【0063】(5)レーザスキャナ3(図3) 図3はレーザビーム走査露光方式の画像露光手段である
レーザスキャナ3の概略構成を示すものである。
【0064】このレーザスキャナ3により被走査面1
(回転感光ドラム面)をレーザー走査露光Lする場合に
は、まず入力された画像信号に基づき発光信号発生器3
aにより、固体レーザ素子3bを所定タイミングで明滅
(ON/OFF)させる。そして固体レーザ素子3bか
ら放射されたレーザ光は、コリメーターレンズ系3cに
より略平行な光束に変換され、更に矢印c方向に高速回
転する回転多面鏡3dにより矢印d方向に走査されると
共にfθレンズ群3e〜3gにより被走査面1にスポッ
ト状に結像される。この様なレーザ光走査により被走査
面1には画像一走査分の露光分布が形成され、更に各走
査毎に被走査面1を前記走査方向とは垂直に所定量だけ
スクロールさせれば、該被走査面1上に画像信号に応じ
た露光分布が得られる。
【0065】即ち、感光ドラム1の一様帯電面に画像信
号に対応してON・OFF発光される固体レーザ素子3
bの光を高速で回転する回転多面鏡3dによって走査す
ることにより回転感光ドラム1面には走査露光パターン
に対応した静電潜像が順次に形成されていく。
【0066】(6)現像装置4(図4) 一般的に静電潜像の現像方法は、非磁性トナーについて
はブレード等でスリーブ上にコーティングし、磁性トナ
ーは磁気力によってコーティングして搬送して感光ドラ
ムに対して非接触状態で現像する方法(1成分非接触現
像)と、上記のようにしてコーティングしたトナーを感
光ドラムに対して接触状態で現像する方法(1成分接触
現像)と、トナー粒子に対して磁性のキャリアを混合し
たものを現像剤として用いて磁気力によって搬送して感
光ドラムに対して接触状態で現像する方法(2成分接触
現像)と、上記の2成分現像剤を非接触状態にして現像
する方法(2成分非接触現像)との4種類に大別され
る。
【0067】画像の高画質化や高安定性の面から2成分
接触現像法が多く用いられている。
【0068】本例における現像装置4は2成分接触現像
装置(2成分磁気ブラシ現像装置)であり、図4はその
概略図である。図中、11は矢示の反時計方向eに回転
駆動される現像スリーブ、12は現像スリーブ11内に
固定配置されたマグネットローラー、13・14は撹拌
スクリュー、15は現像剤Tを現像スリーブ11の表面
に薄層形成するために配置された規制ブレード、16は
現像容器、17は補充用トナーホッパー部である。
【0069】現像スリーブ11は、少なくとも現像時に
おいては、感光ドラム1に対し最近接領域が約500μ
mになるように配置され、現像スリーブ11面に形成さ
れた現像剤の薄層Taが感光ドラム1に対して接触する
状態で現像できるように設定されている。
【0070】本例において用いた2成分現像剤は、トナ
ー粒子tは粉砕法によって製造された平均粒径6μmの
ネガ帯電トナーに対して平均粒径20nmの酸化チタン
を重量比1%外添したものを用い、キャリアcとしては
飽和磁化が205emu/cm3 の平均粒径35μmの
磁性キャリアを用いた。またこのトナーtとキャリアc
を重量比6:94で混合したものを現像剤Tとして用い
た。
【0071】ここで、前記静電潜像を上記の現像装置4
を用いて2成分磁気ブラシ法により顕像化する現像工程
と現像剤の循環系について以下説明する。まず、現像ス
リーブ11の回転に伴いN3 極で汲み上げられた現像剤
Tは、S2 極→N1 極と搬送される過程において、現像
スリーブ11に対して垂直に配置された規制ブレード1
5によって規制され、現像スリーブ11上に現像剤の薄
層Taが形成される。薄層形成された現像剤が現像主極
1 極に搬送されてくると磁気力によって穂立ちが形成
される。この穂状に形成された現像剤によって前記静電
潜像を現像し、その後N2 極、N3 極の反発磁界によっ
て現像スリーブ11上の現像剤は、現像容器16内に戻
される。
【0072】現像スリーブ11には電源S2から直流電
圧及び交流電圧が印加される。本例では、直流電圧とし
て−500V、交流電圧としてVpp=1500V,V
f=2000Hzが印加されている。
【0073】一般に2成分現像法においては交流電圧を
印加すると現像効率が増し、画像は高品位になるが、逆
にかぶりが発生しやすくなるという危険も生じる。この
ため、通常、現像装置4に印加する直流電圧と感光ドラ
ム1の表面電位間に電位差を設けることによって、かぶ
りを防止することを実現している。
【0074】(7)転写装置6(図1) 本例における転写装置6はベルト転写装置であり、無端
状の転写ベルト6aを駆動ローラー6c及び従動ローラ
ー6d間に懸架し、矢印の反時計方向fに感光ドラム1
の回転周速度と略同じ周速度で回動駆動させる。無端状
転写ベルト6aの内側には転写帯電ブレード6eを備
え、このブレード6eでベルト6aの上行側のベルト部
分の途中部を感光ドラム1面に接触させて転写ニップ部
6bを形成させてある。
【0075】転写材Pがベルト6aの上行側ベルト部分
の上面に乗って転写ニップ部6bに搬送される。その搬
送転写材Pの先端が転写ニップ部6bに進入する時点に
おいて転写帯電ブレード6eに不図示の転写バイアス印
加電源から所定の転写バイアスが給電されることで転写
材Pの裏側からトナーと逆極性の帯電がなされて感光ド
ラム1上のトナー画像が順次に転写材Pの上面に転写さ
れていく。
【0076】本例においては、ベルト6aとして膜厚7
5μmのポリイミド樹脂からなるものを用いた。ベルト
6aの材質としてはポリイミド樹脂に限定されるもので
はなく、ポリカーボネイト樹脂や、ポリエチレンテレフ
タレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレ
ンナフタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹
脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂な
どのプラスチックや、フッ素系、シリコン系のゴムを好
適に用いることができる。厚みについても75μmに限
定されるわけではなく、25〜2000μm、好ましく
は50〜150μmのものが好適に用いられ得る。
【0077】さらに転写帯電ブレード6eとしては抵抗
が1×105 〜1×107 Ωで、板厚が2mm、長さ3
06mmのものを用いた。この転写帯電ブレード6eに
+15μAのバイアスを定電流制御により印加して転写
を行った。
【0078】このようにして、感光ドラム1上に形成さ
れたトナー画像は、転写帯電ブレード6eによって転写
材P上に静電転写される。
【0079】転写ベルト6aは転写部6bから定着装置
7への転写材Pの搬送手段を兼ねさせてあり、転写部6
bを通過した転写材Pは回転感光ドラム1面から分離さ
れて転写ベルト6aで定着装置7へ搬送・導入される。
【0080】(8)磁気ブラシ層2cからの混入トナー
粒子の吐き出し a)転写部6bにおいて感光ドラム1側のトナー像を転
写材Pに転写した後の感光ドラム面に残留した転写残ト
ナーを感光ドラム面から除去するクリーニング装置8を
具備させていても、そのクリーニング装置をわずかに抜
けるトナーが接触帯電部材としての本例の場合は磁気ブ
ラシ帯電器2の磁気ブラシ層2cに混入することで耐久
の進行につれて磁気ブラシ層2cにトナーが蓄積し、磁
気ブラシ帯電器2の抵抗が上昇して帯電不良を引き起こ
す。
【0081】b)実際に、本例のプリンタにおいて、画
像形成時・非画像形成時にかかわらず、磁気ブラシ帯電
器2の磁気ブラシ層2cと感光ドラム1との接触部nの
幅を6.0mmに固定し、磁気ブラシ帯電器2のスリー
ブ2bに帯電バイアスとしてVdc=−700VのDC
定電圧を印加して画像形成を実行させた。
【0082】このとき、感光ドラム表面電位Vsとして
は Vs=−690V を得ることができた。即ちこのときの電位コントラスト
ΔVは ΔV=|Vdc−Vs|=10V であった。
【0083】そして、A4横で5万枚の画像形成を過ぎ
たあたりから出力画像上にスジが生じ始めた。
【0084】これは比較的画像濃度の高い部分の転写残
トナーが次第にクリーニング装置8のクリーニングブレ
ード8aをすり抜けて磁気ブラシ帯電器2の磁気ブラシ
層2cに混入したためである。トナーが混入した磁気ブ
ラシ層部分は抵抗上昇による感光ドラム表面電位Vsの
部分的な低下、および磁気ブラシ層から追い出された磁
性粒子が現像装置4に混入することで、現像スリーブ1
1上のトナーコーティングが乱されたためである。
【0085】画像形成7万枚を過ぎた時点では許容範囲
該の不良画像を生じ、磁気ブラシ帯電器2、現像装置4
の掃除、あるいは交換を行なう必要があった。
【0086】このとき、磁気ブラシ層2cを構成してい
る磁性粒子量は始めの40gが5g程度減少していた。
【0087】c)そこで本例では前記のように、画像形
成時には、磁気ブラシ層2cと感光ドラム1の接触部n
の幅が6.0mmとなる位置に、非画像形成時(本例で
は画像形成終了時の毎後回転時のみ)には、接触部nの
幅が2.5mmと狭くなる位置に、磁気ブラシ帯電器2
が位置変更されるように、シーケンス制御部21と帯電
器位置変更手段20にて制御し、磁気ブラシ帯電器2の
スリーブ2bに帯電バイアスとしてVdc=−700V
のDC定電圧を印加して画像形成を実行させた。
【0088】この場合において、画像形成時の、感光ド
ラム表面電位Vs及び電位コントラストΔVは Vs=−690V ΔV=|Vdc−Vs|=10V であるが、接触部nの幅を2.5mmと狭くした後回転
時(非画像形成時)の、感光ドラム表面電位Vs及び電
位コントラストΔVは Vs=−640V ΔV=|Vdc−Vs|=60V となった。これは後回転時には接触部nの幅が減少した
ことで、感光ドラム面が帯電ニップ部である接触部nを
通過する際に充分な帯電能が得られないことによるもの
である。
【0089】図5に示すように接触部nの幅が5〜10
mmでは帯電能は変わらないが、5.0mm以下にする
と、接触部nの幅が減少するにつれ電位コントラストΔ
Vは増加していく。
【0090】ところで本発明者らの検討によれば、本例
の系においては電位コントラストΔVが50Vを越えた
あたりから、磁気ブラシ帯電器2の磁気ブラシ層2cか
ら被帯電体としての感光ドラム1への混入トナー粒子の
吐き出しが顕著に開始される。図6に電位コントラスト
ΔVとトナー吐き出し量の関係を示す。
【0091】而して、このような系において画像形成を
行ったところ、A4横で5万枚の画像形成をすぎても画
像上にスジが生じることもなく、10万枚を過ぎても良
好な画像を得ることができた。また、10万枚時点で
の、磁気ブラシ層2cの磁性粒子の減少量は0.3グラ
ムであった。
【0092】画像形成時の電位コントラストΔVは40
V以上にしないのがよい。即ち電位コントラストΔVが
大きくなる程、帯電均一性が悪くなるためである。
【0093】具体的には本例の系では、画像形成時の電
位コントラストΔVが40〜50Vを越えた当たりか
ら、出力画像のハーフトーンなどの中間調の画像におい
て、帯電不均一が原因による微小な帯電ムラ(濃度ム
ラ)を生じることがあった。このため画像形成時には電
位コントラストΔVが小さくなるようにする必要があっ
た。
【0094】ただし、濃度ムラを生じ始める電位コント
ラストΔVの大きさは、本例の値に限定されるものでは
なく、プロセススピード、感光体の種類等の条件により
変化するものであり、全ての系に当てはまるものではな
い。
【0095】d)かくして、接触帯電部材としての磁気
ブラシ帯電器2の磁気ブラシ層2cにトナー粒子が付着
・混入しても、非画像形成時(本例では画像形成終了時
の毎後回転時)において、その混入トナー粒子の磁気ブ
ラシ層2cからの離脱・吐き出しが促進され磁気ブラシ
帯電器2の磁気ブラシ層2cのトナー汚れ状態が常に許
容以下の状態に維持されるもので、磁気ブラシ帯電器2
の過度のトナー汚れによる帯電不良等の問題が解消され
て、良好な画質の画像形成を長期に渡り安定に持続させ
ることができる。
【0096】磁気ブラシ層2cからの離脱・吐き出しト
ナーは回転する感光ドラム1で現像装置4に運ばれて該
現像装置に回収される。
【0097】〈実施形態例2〉(図7) 図7は上記実施形態例1の図1のプリンタからクリーニ
ング装置8をなくしてクリーナレスシステムのプリンタ
にしたものである。
【0098】a)このようなクリーナレスシステムのプ
リンタについて、実施形態例1のプリンタと同様に、画
像形成時には、磁気ブラシ層2cと感光ドラム1の接触
部nの幅が6.0mmとなる位置に、非画像形成時(画
像形成終了時の毎後回転時)には、接触部nの幅が2.
5mmと狭くなる位置に、磁気ブラシ帯電器2が位置変
更されるように、シーケンス制御部21と帯電器位置変
更手段20にて制御し、磁気ブラシ帯電器2のスリーブ
2bに帯電バイアスとしてVdc=−700VのDC定
電圧を印加して画像形成を実行させた。
【0099】この場合は、A4横で7万枚の画像形成を
越えたあたりから画像上に軽微なスジが生じ始めた。
【0100】その後9万枚時点で許容範囲外の画像を生
じてしまった。このときの磁気ブラシ層2cの磁性粒子
の減少量は5グラムであった。これはクリーニング装置
8がないため常に転写残トナーが磁気ブラシ帯電器2の
磁気ブラシ層2cに混入するため、非画像形成時におけ
る磁気ブラシ帯電器2の磁気ブラシ層2cからのトナー
粒子の吐き出し量が追いつかないためである。
【0101】b)そこで、非画像形成時(画像形成終了
時の毎後回転時)の接触部nの幅を2.5mmからさら
に狭めて2.0mmに制御し、画像形成を10枚行うに
つき1回は前回転時(非画像形成時)にも接触部nの幅
を2.0mmに制御し、また磁気ブラシ帯電器2のスリ
ーブ2bに対する印加帯電バイアスVdcをVdc=−
720Vにして画像形成を実行させた。
【0102】この場合において、画像形成時の、感光ド
ラム表面電位Vs及び静電コントラストΔVは Vs=−690V ΔV= 30V 後回転時の感光ドラム表面電位Vs及び静電コントラス
トΔVは Vs=−640V ΔV= 80V となった。
【0103】10万枚過ぎまで良好な画像を得ることが
できた。また10万枚時点での、磁気ブラシ層2cの磁
性粒子の減少量は0.5グラムであった。
【0104】これは、磁気ブラシ層2cからの混入トナ
ーの吐き出しが、画像形成時にも顕著にではないが少量
ずつなされ、後回転時により多くなされるためである。
【0105】〈実施形態例3〉(図8) 本例は実施形態例1もしくは実施形態例2において、接
触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器2をファーブラシ
帯電器に変更したものである。
【0106】図8はそのファーブラシ帯電器2Aの構成
模型図である。本例のファーブラシ帯電器2Aは、外径
が10mmの芯金2dの外周に、毛足長さが3mm、抵
抗値が1×106 Ωの導電性繊維を10万本/inch
2 の密度で植毛してファーブラシ部2eを具備させた、
総外径16mmのローラー体である。
【0107】このファーブラシ帯電器2Aのファーブラ
シ部2eを感光ドラム1面に接触させて配設する。nは
ファーブラシ部2eと感光ドラム1の接触部(帯電ニッ
プ部)である。
【0108】このファーブラシ帯電器2Aを接触部nに
おいて感光ドラム1の回転方向aとはカウンター方向と
なる矢示の時計方向bに、感光ドラムの回転速度100
mm/secに対して周速度200mm/secで回転
駆動させて、回転感光ドラム1面をファーブラシ部2e
で摺擦するようにした。そして芯金2dに対して帯電バ
イアス印加電源S1より所定の帯電バイアスが印加され
ることで、感光ドラム1の表面が接触・注入帯電方式で
帯電処理される。
【0109】本例の場合もシーケンス制御部21と帯電
器位置変更手段20によりファーブラシ帯電器2Aを感
光ドラム1に近づく方向と離れる方向に位置移動させて
接触部nの幅を変更できる構成としてある。
【0110】ファーブラシ帯電器2Aにおいては、磁気
ブラシ帯電器2におけるような磁気ブラシ層からの磁性
粒子の欠落による現像装置4へ弊害というものは生じな
いが、やはりファーブラシ部2eへトナーが混入するに
つれて出力画像に異常をきたす。
【0111】そこで本例も、実施形態例1や実施形態例
2における場合と同様に、画像形成時と非画像形成時と
で接触部nの幅を、画像形成時は7mm、非画像形成時
は2.0mmにし、適当なタイミングでそれぞれ適切な
電位コントラストΔVが生じるようにしたところ、10
万枚の画像形成を過ぎても良好な画像を得ることができ
た。
【0112】また、ファーブラシ帯電器2Aにおいて
は、磁気ブラシ帯電器2におけるような磁気ブラシ層か
らの磁性粒子の欠落がないので、接触帯電部材としての
長寿命化を図ることができた。
【0113】〈その他〉 1)非画像形成時とは、具体的には、画像形成装置に電
源が投入されてから所定の装置ウォーミング動作が開始
されスタンバイ状態に入るまでのいわゆる「前多回転期
間」、スタンバイ状態においてコピースタート信号に基
づき所定の装置駆動がなされてから画像形成に入るまで
の間のいわゆる「前回転期間」、連続コピーモード実行
時における一の転写材の後端が転写部を通過してから次
の転写材の先端が転写部に到達するまでの間のいわゆる
「紙間」、所定の1枚または複数枚の画像形成が終了し
て後、スタンバイ状態に入るまでの間のいわゆる「後回
転期間」等である。
【0114】本発明においては、これらの非画像形成時
の少なくとも1つの期間内において少なくとも所定の時
間接触帯電部材と被帯電体の接触状態を画像形成時とは
変える制御をすることで、帯電部材から該帯電部材に付
着・混入のトナーの吐き出しを行なわせるものである。
【0115】2)接触帯電部材は実施形態例の磁気ブラ
シ帯電器やファーブラシ帯電器に限らず、導電性ゴムや
導電性スポンジを用いた帯電ローラー等であってもよ
い。回転しないタイプの接触帯電部材であってもよい。
【0116】磁気ブラシ帯電器2にしても、マグネット
ローラー2aが回転する系や、マグネットローラーのみ
の構成でマグネットローラー自体が回転する系であって
もローラー表面を導電性処理をすることにより実現可能
である。
【0117】3)接触帯電部材に対する印加帯電バイア
スは直流電圧のみを印加するDC印加方式であってもよ
いし、直流電圧と交流電圧との重畳電圧を印加するAC
印加方式であってもよい。
【0118】交流電圧の波形としては正弦波・矩形波・
三角波等適宜使用可能である。また直流電源を周期的に
オン/オフすることによって形成された矩形波であって
もよい。このように交流電圧の波形としては周期的にそ
の電圧値が変化するようなバイアスが使用できる。
【0119】4)被帯電体(像担持体)は、表面抵抗が
109 〜1014Ω・cmの低抵抗層を持つことが電荷注入
を実現できオゾンの発生防止の面から望ましいが、上記
以外の有機感光体等でも、帯電部材の汚染防止について
充分な効果が得られる。静電記録における誘電体等であ
ってもよい。
【0120】5)また現像方法としては実施形態例にお
いては2成分現像法についてのみ述べたが、他の現像方
法でも効果がある。好ましくは、現像剤が感光体に対し
て接触状態で現像する1成分接触現像や2成分接触現像
がより現像時の同時回収効果を高めるのに効果がある。
【0121】6)また、現像剤中のトナー粒子として重
合トナーを用いた場合には、上記の1成分接触現像や2
成分接触現像はもちろん1成分非接触現像や2成分非接
触現像などの現像方法においても充分な回収効果が得ら
れる。
【0122】7)転写手段はベルト転写装置に限らず、
転写ローラーや転写コロナ帯電器等であってもよい。更
には、転写ドラムや転写ベルトや、中間転写体などを用
いて、単色画像形成ばかりでなく、多重転写等により多
色、フルカラー画像を形成する装置にも適用できる。
【0123】8)被帯電体(像担持体)の帯電面に対す
る情報書き込み手段としての画像露光手段は、実施形態
例で示したデジタル的な潜像を形成するレーザー走査露
光手段に限定されるものではなく、通常のアナログ的な
画像露光やLEDなどの他の発光素子であっても構わな
いし、蛍光灯等の発光素子と液晶シャッタ等の組み合わ
せによるものなど、画像情報に対応した静電潜像を形成
できるものであるなら構わない。
【0124】被帯電体が感光体でなく、静電記録誘電体
などである場合にはその面を所定の極性・電位に一様に
帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除電手段で選択
的に除電して目的の画像情報の静電潜像を書き込み形成
する。
【0125】9)接触帯電部材は少なくとも被帯電体と
ともに画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカ
ートリッジに具備させた装置構成にすることもできる。
【0126】10)実施形態例1はクリーニング装置が
ある画像形成装置、実施形態例2はクリーナレスの装置
としたがこれに限定されるものではなく、接触帯電部材
と被帯電体の間隔を調整し接触ニップ幅を変えることに
より、どの実施例も全ての系に適用可能である。
【0127】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、被帯
電体に電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体の
帯電を行ない、該被帯電体の帯電処理面に静電潜像を形
成し、その静電潜像を現像装置によりトナー像として可
視像化して画像形成を実行する画像形成装置において、
帯電部材と被帯電体の接触状態を装置の画像形成時と非
画像形成時とで変えて、帯電部材に印加される直流電圧
成分と被帯電体の表面電位間の電位コントラストをかえ
る、具体的には、画像形成時には均一帯電性を確保でき
る電位コントラスト状態に制御し、非画像形成時には電
位コントラストをそれよりも大きい状態に変更制御して
接触帯電部材からのトナー粒子の離脱・吐き出し量が多
くなる状態にすることで、接触帯電部材にトナー粒子が
付着・混入しても、そのトナー粒子の接触帯電部材から
の離脱・吐き出しを促進させるようにして接触帯電部材
のトナー汚れを常に許容以下の状態に維持させ、接触帯
電部材の過度のトナー汚れによる帯電不良等の問題を解
消して、スジ等の画像欠陥のない良好な画質の画像形成
を長期に渡り安定に持続させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の画像形成装置の概略構成模型図
【図2】磁気ブラシ帯電器の構成模型図
【図3】レーザスキャナの構成模型図
【図4】現像装置の構成模型図
【図5】接触部(帯電ニップ部)nの幅と感光ドラムの
帯電電位の相関グラフ
【図6】電位コントラストΔVとトナー吐き出し量の相
関グラフ
【図7】実施形態例2の画像形成装置(クリーナレス)
の概略構成模型図
【図8】実施形態例3の画像形成装置におけるファーブ
ラシ帯電器部分の構成模型図
【符号の説明】
A プリンタ本体 B 画像読み取り装置(イメージスキャナ) 1 被帯電体としての像担持体(感光ドラム) 2・2A 接触帯電部材としての磁気ブラシまたはフ
ァーブラシ帯電器 3 レーザスキャナ 4 現像装置 6 転写装置 7 定着装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体に電圧を印加した帯電部材を当
    接させて被帯電体の帯電を行ない、該被帯電体の帯電処
    理面に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像装置によ
    りトナー像として可視像化して画像形成を実行する画像
    形成装置において、 帯電部材と被帯電体の接触状態を装置の画像形成時と非
    画像形成時とで変える手段を有していることを特徴とす
    る画像形成装置。
  2. 【請求項2】 帯電部材と被帯電体の接触状態の変更が
    帯電部材と被帯電体との接触幅の変更であり、その接触
    幅が画像形成時において非画像形成時よりも広くなるよ
    うに変更制御されることを特徴とする請求項1に記載の
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】 被帯電体が、感光層、及び表面層を有
    し、該表面層が樹脂及び導電性微粒子を有することを特
    徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 導電性微粒子がSnO2 であることを特
    徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 被帯電体がシリコンの非晶質より成る表
    面層を有することを特徴とする請求項1または2に記載
    の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 被帯電体が表面に抵抗109 〜1014Ω
    ・cmの材質からなる層を有することを特徴とする請求
    項1または2に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 帯電部材が導電性の磁性粒子を有し、該
    磁性粒子が被帯電体に接触していることを特徴とする請
    求項1ないし6の何れか1つに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 帯電部材が導電性の繊維を有し、該導電
    性の繊維が被帯電体に接触していることを特徴とする請
    求項1ないし6の何れか1つに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 現像手段が、被帯電体に対して現像剤を
    接触させて潜像の現像を行う接触現像方式であることを
    特徴とする請求項1ないし8の何れか1つに記載の画像
    形成装置。
  10. 【請求項10】 現像手段に収容される現像剤は、トナ
    ー粒子と磁性粒子からなる現像剤であることを特徴とす
    る請求項9に記載の画像形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008151928A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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JP2008151928A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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