JP2000258943A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000258943A
JP2000258943A JP5791999A JP5791999A JP2000258943A JP 2000258943 A JP2000258943 A JP 2000258943A JP 5791999 A JP5791999 A JP 5791999A JP 5791999 A JP5791999 A JP 5791999A JP 2000258943 A JP2000258943 A JP 2000258943A
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JP
Japan
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image
charging
forming apparatus
photosensitive drum
charge injection
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JP5791999A
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English (en)
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Hiroyuki Suzuki
啓之 鈴木
Nobuyuki Ito
展之 伊東
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Canon Inc
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面に電荷注入層が設けられた像担持体1を帯
電し、その帯電面にドット分布静電潜像を形成して画像
形成を実行する画像形成装置において、静電潜像のなま
りによる画像性の低下を抑えること。 【解決手段】表面に電荷注入層が設けられた像担持体1
を帯電し、その帯電面にドット分布静電潜像を形成して
画像形成を実行する画像形成装置において、前記像担持
体の電荷注入層の層厚をT(μm)、前記ドット分布静
電潜像の1ドットの最小記録単位長さをX(μm)とし
た場合、T≦7.0×10-2×Xの関係式を満たすこと
を特徴とする画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に電荷注入層
が設けられた像担持体を帯電し、その帯電面にドット分
布静電潜像を形成して画像形成を実行する画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式や静電記録方式等を用いた
画像形成装置は電子写真感光体や静電記録誘電体等の像
担持体面を帯電手段で所定の極性・電位に一様に帯電処
理し、その像担持体の帯電処理面を像露光手段や除電手
段で選択的に除電して静電潜像を形成して画像形成を実
行するものである。
【0003】像担持体の帯電手段としては、近時は、像
担持体に電圧を印加した接触帯電部材(導電性部材)を
当接させて帯電する接触タイプの帯電装置(接触帯電装
置)が非接触タイプであるコロナ帯電器(コロナ放電
器)に比べて低オゾン・低電力等の利点があることから
実用化されてきている。
【0004】接触帯電部材としては、導電性ローラ(帯
電ローラ)、ファーブラシローラ、磁性粒子を担持させ
たマグネットローラ(磁気ブラシローラ)、帯電ブレー
ド等がある。
【0005】接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム)
には、放電帯電機構と、注入帯電機構が混在しており、
どちらが支配的であるかにより各々の特性が現れる。
【0006】注入帯電は、接触帯電部材が被帯電体とし
ての像担持体の表面に接触して、放電現象を介さず、つ
まり放電機構を基本的に用いないで、像担持体の表面に
直接に電荷注入を行なって像担持体の表面を帯電させる
ものである。
【0007】像担持体として通常の有機感光体に電荷注
入層として導電性微粒子を分散させた表層を具備さたも
の等を用いると注入帯電機構が支配的となり、接触帯電
部材に印加したバイアスのうちの直流成分とほぼ同等の
帯電電位を像担持体表面に得ることが可能である。この
注入帯電を用いれば、像担持体への帯電がコロナ帯電器
を用いて行われるような放電現象を利用しないので、完
全なオゾンレス、かつ低電力消費型帯電が可能となり注
目されてきている。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、前記のよ
うに像担持体の表層に設けられた電荷注入層は下層に設
けられた有機感光層に比べて、抵抗値が低いため静電潜
像が形成される過程及び形成後に、電荷注入層内の電界
によって感光体の厚さ方向だけでなく、横方向への電荷
の移動が発生し、現像行程以前に像露光分布よりも潜像
がなまってしまう現象が発生する場合がある。潜像にな
まりが生じると現像時にトナーによって形成されるドッ
ト径が安定して再現されず、デジタル的な面積階調が行
えなくなる。そのため小さな文字や細線がぼやけた感じ
になるなど、アナログ的な画像になってしまう。
【0009】そこで本発明は、表面に電荷注入層が設け
られた像担持体を帯電し、その帯電面にドット分布静電
潜像を形成して画像形成を実行する画像形成装置におい
て問題の上記の静電潜像のなまりによる画像性の低下を
抑えることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする画像形成装置である。
【0011】(1)表面に電荷注入層が設けられた像担
持体を帯電し、その帯電面にドット分布静電潜像を形成
して画像形成を実行する画像形成装置において、前記像
担持体の電荷注入層の層厚をT(μm)、前記ドット分
布静電潜像の1ドットの最小記録単位長さをX(μm)
とした場合、 T≦7.0×10-2×X の関係式を満たすことを特徴とする画像形成装置。
【0012】(2)前記像担持体の表面の電荷注入層は
109 〜1014Ω・cmの材質からなる層であることを
特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0013】(3)前記像担持体の表面の電荷注入層は
1011〜1013Ω・cmの材質からなる層であることを
特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0014】(4)前記像担持体が感光層及び電荷注入
層を有し、該電荷注入層が樹脂及び導電性微粒子を有す
ることを特徴とする(1)ないし(3)の何れかに記載
の画像形成装置。
【0015】(5)前記導電性微粒子がSnO2 である
ことを特徴とする(4)に記載の画像形成装置。
【0016】(6)前記像担持体を帯電する手段が接触
帯電手段であることを特徴とする(1)ないし(5)の
何れかに記載の画像形成装置。
【0017】(7)前記像担持体の帯電面を像露光手段
によって被記録画像信号に対応して選択的に除電してド
ット分布静電潜像を形成することを特徴とする(1)な
いし(6)の何れかに記載の画像形成装置。
【0018】(8)前記像担持体の帯電面に形成された
ドット分布静電潜像が現像手段によりトナー像として現
像されることを特徴とする(1)ないし(7)の何れか
に記載の画像形成装置。
【0019】(9)前記像担持体の帯電面に形成された
ドット分布静電潜像が現像手段によりトナー像として現
像され、該トナー像が転写材に転写されることを特徴と
する(1)ないし(7)の何れかに記載の画像形成装
置。
【0020】〈作 用〉前記の静電潜像のなまりは、本
発明者らが検討を行った結果、像担持体の電荷注入層が
厚いほど発生しやすくなり、またドット分布静電潜像の
1ドットの最小記録単位長さが長く、解像度が低くなる
に従い影響は小さくなることがわかった。
【0021】そして、像担持体の電荷注入層の層厚をT
(μm)、ドット分布静電潜像の1ドットの最小記録単
位長さをX(μm)とした場合、 T≦7.0×10-2×X の関係式を満たすこと、すなわち記録密度に対応して電
荷注入層の膜厚を制御することにより、電荷の拡散の影
響を最小限に抑え静電潜像のなまりによる画像性の低下
を抑えることが可能となることを見出してこの発明を完
成した。
【0022】
【発明の実施の形態】〈実施例1〉(図1〜図10) 図1は本発明に従う画像形成装置例の概略構成図であ
る。
【0023】本例の画像形成装置は、転写式電子写真プ
ロセス利用、注入帯電方式、反転現像方式のレーザービ
ームプリンターである。
【0024】Aはプリンター本体、Bはその上に搭載設
置したイメージリーダー(画像読取装置)である。
【0025】(1)イメージリーダーB イメージリーダーBにおいて、10は固定の原稿台(ガ
ラス等の透明板)であり、この原稿台の上面に原稿Gを
複写すべき面を下側にして載置し、その上に不図示の原
稿圧着板を被せてセットする。
【0026】11は原稿照射用ランプ11a・短焦点レ
ンズアレイ11b・CCDセンサー11c等を配設した
画像読取ユニットである。このユニット11は、コピー
開始信号が入力されると、原稿台10の下側において該
原稿台の左辺側のホームポジションから右辺側に原稿台
下面に沿って往動駆動され、所定の往動終点に達すると
復動駆動されて始めのホームポジションに戻される。
【0027】該ユニット11の往動駆動過程において、
原稿台10上の載置セット原稿Gの下向き画像面がユニ
ット11の原稿照射用ランプ11aにより左辺側から右
辺側にかけて順次に照明走査され、その照明走査光の原
稿面反射光が短焦点レンズアレイ11bによってCCD
センサー11cに結像入射する。
【0028】CCDセンサー11cは受光部、転送部、
出力部より構成されている。CCD受光部において光信
号が電荷信号に変えられ、転送部でクロックパルスに同
期して順次出力部へ転送され、出力部において電荷信号
を電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出
力する。このようにして得られたアナログ信号は周知の
画像処理がなされてデジタル信号に変換されプリンター
本体Aに送られる。
【0029】即ち、イメージリーダーBにより原稿Gの
画像情報が時系列電気デジタル画素信号(被記録画像信
号)として光電読取りされる。
【0030】(2)プリンター本体A a)1は第1の像担持体としての回転ドラム型の電子写
真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。この感光
ドラム1は中心支軸を中心に所定の周速度(プロセスス
ピード)をもって矢示の時計方向aに回転駆動される。
本例の感光ドラム1は直径略30mmの電荷注入帯電性
・負帯電性の有機感光体であり、周速度100mm/s
ecで回転駆動される。この感光ドラム1の層構成につ
いては後記(3)項で詳述する。
【0031】b)該感光ドラム1はその回転過程におい
て接触帯電手段2によりその外周面が略−650Vに一
様に注入帯電処理される。本実施例において接触帯電手
段2は磁気ブラシ帯電器である。これについては後記
(4)項で詳述する。
【0032】c)そして該回転感光ドラム1の一様帯電
面に対して、レーザー露光手段(レーザースキャナー)
3により、イメージリーダーB側からプリンター本体A
側に送られた被記録画像信号に対応して変調されたレー
ザー光Lによる走査露光がなされることで、回転感光ド
ラム1面にはイメージリーダーBにより光電読み取りさ
れた原稿Gの画像情報に対応したドット分布静電潜像が
順次に形成されていく。
【0033】レーザー露光手段3は、固体レーザー素子
3a、回転多面鏡(ポリゴンミラー)3b、f−θレン
ズ群3c、偏向ミラー3d等からなる。入力された被記
録画像信号に基づき発光信号発生器(不図示)により固
体レーザー素子3aが所定タイミングでON/OFF発
光制御される。固体レーザー素子3aから放射されたレ
ーザー光はコリメーターレンズ系により略平行な光束に
変換され、高速回転する回転多面鏡3bにより走査され
ると共にf−θレンズ群3c・偏向ミラー3dを介して
感光ドラム1にスポット状に結像される。
【0034】この様なレーザー光走査により感光ドラム
1には画像一走査分の露光分布が形成され、更に感光ド
ラム1が回転することによる副走査で、回転感光ドラム
面上に被記録画像信号に応じた露光分布が得られる。即
ち、回転感光ドラム1の一様帯電面に被記録画像信号に
対応してON・OFF発光制御される固体レーザー素子
3aの光を高速で回転する回転多面鏡3bによって走査
することにより回転感光ドラム1面には走査露光パター
ンに対応した静電潜像が順次に形成されていく。即ち、
回転感光ドラム1面には、レーザー光が照射された露光
部の電位が落ち(明部電位)、照射されなかった非露光
部の電位(暗部電位)とのコントラストにより、露光パ
ターンに対応した静電潜像が形成されていく。
【0035】d)その回転感光ドラム1面の静電潜像が
現像装置4により順次にトナー画像として本例の場合は
反転現像されていく。現像装置4の構成については後記
(5)項で詳述する。
【0036】e)一方、給紙カセット6内に積載収納さ
れている転写材(被記録材)Pが給紙ローラ6aにより
一枚宛繰り出されて給送され、レジストローラ6bによ
り所定の制御タイミングにて感光ドラム1と転写手段と
しての転写装置7との接触ニップ部である転写部7eに
給紙され、転写材P面に感光ドラム1面側のトナー画像
が静電転写される。本例における転写装置7はベルト転
写装置である。この転写装置7については後記(6)項
で詳述する。
【0037】f)転写部7eを通りトナー画像の転写を
受けた転写材Pは感光ドラム1の面から順次に分離され
て定着装置8へ搬送・導入され、トナー画像の熱定着を
受けてコピーもしくはプリントとして排紙トレイ9に排
出される。
【0038】g)本例のプリンター本体Aは転写材Pに
対するトナー画像転写後の回転感光ドラム1面に残留し
ている転写残りトナーはクリーニング手段(クリーナ
ー)5のクリーニングブレード5aによって掻き取られ
てクリーニング容器内に収容される。
【0039】転写残りトナーが除去されてクリーニング
された感光ドラム1は繰り返して作像に供される。
【0040】(3)感光ドラム1 像担持体としての感光ドラム1としては、通常用いられ
ている有機感光体上にその抵抗が109 〜1014Ω・c
m、特には1011〜1013Ω・cmの材質を有する表面
層を持つものが有効であり、前記のように、電荷注入層
を持つ感光体を用いると電荷注入帯電を実現でき、オゾ
ン発生の防止、ならびに消費電力の低減に効果がある。
また、帯電性についても向上させることが可能となる。
【0041】本例における感光ドラム1は電荷注入帯電
性・負帯電性の有機感光体であり、図2の層構成模型図
のように、直径30mmのアルミニウム製のドラム基体
(アルミ基体)1a上に下記の第1〜第5の5つの層1
b〜1fを下から順に設けてなるものである。
【0042】第1層1b;下引き層であり、ドラム基体
1aの欠陥等をならすために設けられている厚さ20μ
mの導電層である。
【0043】第2層1c;正電荷注入防止層であり、ド
ラム基体1aから注入された正電荷が感光体表面に帯電
された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、ア
ミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって1×1
6 Ω・cm程度に抵抗調整された厚さ1μmの中抵抗
層である。
【0044】第3層1d;電荷発生層であり、ジスアゾ
系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層で露光
を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0045】第4層1e;電荷輸送層であり、ポリカー
ボネート樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型
半導体である。従って感光体表面に帯電された負電荷は
この層を移動することができず、電荷発生層で発生した
正電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
【0046】第5層1f;電荷注入層であり、絶縁性樹
脂のバインダーに導電性微粒子としてSnO2 超微粒子
1gを分散した材料の塗工層である。具体的には絶縁性
樹脂に光透過性の絶縁フィラーであるアンチモンをドー
ピングして低抵抗化(導電化)した粒径0.03μmの
SnO2 粒子を樹脂に対して70重量パーセント分散し
た材料の塗工層である。このようにして調合した塗工液
をディッピング塗工法、スプレー塗工法、ロール塗工
法、ビーム塗工法等の適当な塗工法にて塗工して電荷注
入層とした。
【0047】この電荷注入層1fの形成によって感光体
表面の抵抗値は、電荷輸送層単体の場合1×1015Ω・
cmだったのに比べ、1×1012Ω・cmまで低下し
た。
【0048】ここで、電荷注入層1fの体積抵抗値は、
金属の電極を200μmの間隔で配し、その間に電荷注
入層の調合液を流入して成膜させ、電極間に電圧を10
0V印加して測定した値である。
【0049】本実施例においては、上記の第5層にあた
る電荷注入層1fを、1.0μm、1.5μm、2.0
μm、2.5μm、3.0μm、3.5μm、4.0μ
m、5.0μm、6.0μm、7.0μmと膜厚を変え
て塗工した。これについては後記(7)項で詳述する。
【0050】(4)接触帯電手段2 接触帯電手段2は本例の場合はスリーブ回転タイプの磁
気ブラシ帯電器である。
【0051】この磁気ブラシ帯電器2は、固定のマグネ
ットローラ2aと、このマグネットローラに同心に回転
自由に外嵌させて設けた外径16mmのアルミニウム等
の非磁性スリーブ2bと、該スリーブの外周面にマグネ
ットローラ2aの磁力でブラシ状に付着保持させた帯電
用磁性キャリア(磁性粒子)の磁気ブラシ層2c等から
なる、感光ドラム1の母線方向に長い横長部材であり、
ハウジング2dにマグネットローラ2aを固定して支持
させ、磁気ブラシ層2cを所定の接触幅をもって感光ド
ラム1面に接触させてある。本例では磁気ブラシ層2c
を感光ドラム1に接触させて形成される接触ニップ部n
をその幅が約6mmになるように調整した。接触ニップ
部nが帯電部である。
【0052】非磁性スリーブ2bは不図示の駆動系によ
り矢示の時計方向b、即ち磁気ブラシ層2cの感光ドラ
ム1との接触ニップ部nにおいて感光ドラム1の回転方
向aに対してカウンター方向に所定の周速度をもって回
転駆動される。本例においては感光ドラム1の回転周速
度100mm/secに対して非磁性スリーブ2bを1
50mm/secで回転駆動させている。この非磁性ス
リーブ2bの回転駆動に伴い該非磁性スリーブ2bの外
周面に磁気拘束されて保持されている磁気ブラシ層2c
も非磁性スリーブ2bとともに非磁性スリーブ2bと同
じ方向に回転して、ブレード2eで層厚の規制を受け、
接触ニップ部nにおいて感光ドラム1面を摺擦する。
【0053】非磁性スリーブ2bには帯電バイアス印加
電源E1により所定の帯電バイアスが印加される。非磁
性スリーブ2bに帯電電圧を印加することにより、磁気
ブラシ層2cを構成している帯電用磁性粒子から電荷が
感光ドラム1上に与えられ、帯電電圧に対応した電位に
近い値に帯電される。
【0054】本例では非磁性スリーブ2bに−650V
の直流バイアスVDCを印加して磁気ブラシ帯電器2によ
り回転感光ドラム1面を略−650Vに電荷注入接触帯
電させるようにした。
【0055】感光ドラム1と磁気ブラシ帯電器2の相対
回転速度については速いほど帯電均一性が良好になる傾
向にある。
【0056】磁気ブラシ層2cを構成させる磁性粒子と
しては、 平均粒径:10〜100μm、 飽和磁化:20〜250emu/cm3 、 抵 抗 :1×102 〜1×1010Ω・cm のものが好ましく、感光ドラム1にピンホールのような
絶縁欠陥が存在することを考慮すると1×106 Ω・c
m以上のものを用いることが好ましい。
【0057】帯電性能を良くするにはできるだけ抵抗の
小さいものを用いる方が良いので、本例においては、 平均粒径:25μm、 飽和磁化:200emu/cm3 、 抵 抗 :5×106 Ω・cm の磁性粒子を用いた。
【0058】ここで、帯電用磁性粒子の抵抗値は、底面
積が228mm2 の金属セルにキャリアを2g入れた
後、6.6Kg/cm2 で加重し、100Vの電圧を印加し
て測定している。
【0059】帯電用磁性粒子の平均粒径は、水平方向最
大弦長で示し、測定法は顕微鏡法により、磁性粒子30
0個以上をランダムに選び、その径を実測して算術平均
をとることによって平均粒径とした。
【0060】帯電用磁性粒子の磁気特性測定には理研電
子株式会社の直流磁化B−H特性自動記録装置BHH−
50を用いることができる。この際、直径(内径)6.
5mm、高さ10mmの円柱状の容器に磁性粒子を荷重
約2g重程度で充填し、容器内で磁性粒子が動かないよ
うにしてB−Hカーブから飽和磁化を測定する。
【0061】帯電用磁性粒子の構成としては、樹脂中に
磁性材料としてマグネットを分散し導電化、および抵抗
調整のためにカーボンブラックを分散して形成した樹脂
キャリア、あるいはフェライト等のマグネタイト単体表
面を酸化・還元処理して抵抗調整を行ったもの、あるい
はフェライト等のマグネタイト単体表面を樹脂でコーテ
ィングし抵抗調整を行ったもの等が用いられ得る。
【0062】本例においては、フェライト表面を酸化、
還元処理して抵抗調整を行ったものに対して、シリコン
系の樹脂に対してカーボンブラックを分散し抵抗調整さ
れたコート剤を1.0重量%コーティングしたものを用
いている。
【0063】(5)現像装置4 一般的に静電潜像の現像方法は次のような4種類に大別
される。
【0064】a.非磁性トナーについては、ブレード等
でスリーブ上にコーティングし、磁性トナーは磁気力に
よってコーティングして搬送して感光体ドラムに対して
非接触状態で現像する方法(1成分非接触現像)。
【0065】b.上記のようにしてコーティングしたト
ナーを感光体ドラムに対して接触状態で現像する方法
(1成分接触現像)。
【0066】c.トナー粒子に対して磁性のキャリアを
混合したものを現像剤として用いて磁気力によって搬送
して感光体ドラムに対して接触状態で現像する方法(2
成分接触現像)。
【0067】d.上記の2成分現像剤を非接触状態にし
て現像する方法(2成分非接触現像)。
【0068】本例における現像装置4は2成分接触現像
装置(2成分磁気ブラシ現像装置)である。
【0069】図4の装置模型図において、41は矢示の
時計方向dに回転駆動される現像スリーブ、42は現像
スリーブ41内に固定配置されたマグネットローラ、4
3・44は現像剤撹拌スクリュー、45は現像剤Dを現
像スリーブ41の表面に薄層に形成するために配置され
た規制ブレード、46は現像容器、47は補充用トナー
ホッパー部である。
【0070】現像スリーブ41は、少なくとも現像時に
おいては、感光体ドラム1に対し最近接領域が約500
μmになるように配置され、該現像スリーブ41の面に
形成された現像剤Dの薄層が感光体ドラム1に対して接
触する状態で現像できるように設定されている。eは感
光体ドラム1に対する現像剤接触領域(現像部)であ
る。
【0071】本例において用いた2成分現像剤Dは、ト
ナー粒子tは平均粒径6μmのネガ帯電トナーに対して
平均粒径20nmの酸化チタンを重量比1.5%外添し
たものを用い、現像用磁性キャリアcとしては飽和磁化
が205emu/cm3 の平均粒径35μmの磁性キャ
リアを用いた。
【0072】またこのトナーtと現像用磁性キャリアc
を重量比8:92で混合したものを現像剤Dとして用い
た。
【0073】現像スリーブ41は現像部eにおいて感光
ドラム1の回転方向aに対してカウンター方向である矢
示の時計方向dに所定の周速度で回転駆動される。その
回転に伴い、マグネットローラ42のN3極で現像容器
46内の現像剤Dが現像スリーブ41面に汲み上げられ
て搬送され、その搬送される過程において、現像スリー
ブ41に対して垂直に配置された規制ブレード45によ
って層厚が規制され、現像スリーブ41上に現像剤Dの
薄層が形成される。薄層として形成された現像剤が現像
部eに対応の現像極N1極に搬送されてくると磁気力に
よって穂立ちが形成される。この穂状に形成された現像
剤中のトナーtによって回転感光体ドラム1面の静電潜
像が現像部eにおいてトナー像として現像される。本例
においては静電潜像は反転現像される。taはそのトナ
ー像を表している。
【0074】現像部eを通過した現像スリーブ41上の
現像剤薄層は引き続く現像スリーブ41の回転に伴い現
像容器46内に入り、N2極・N3極の反発磁界によっ
て現像スリーブ41上から離脱して現像容器46内の現
像剤の溜りに戻される。
【0075】現像スリーブ41には電源E2から直流電
圧及び交流電圧が印加される。本例では、 直流電圧VDC;−480V 交流電圧VAC;Vpp=1500V,Vf=3000H
z が印加されている。
【0076】一般に2成分現像法においては交流電圧を
印加すると現像効率が増し、画像は高品位になるが、逆
にかぶりが発生しやすくなるという危険も生じる。この
ため、通常、現像装置4に印加する直流電圧と感光体ド
ラム1の表面電位間に電位差を設けることによって、か
ぶりを防止することを実現している。より具体的には、
感光体ドラム1の露光部の電位と非露光部の電位との間
の電位のバイアス電圧を印加する。
【0077】このかぶり防止のための電位差をかぶり取
り電位(Vback)と呼ぶが、この電位差によって回転感
光体ドラム1面の現像時に感光体ドラム1面の非画像領
域(非露光部)にトナーが付着するのを防止することが
できる。
【0078】現像容器46内の現像剤Dのトナー濃度を
検知する不図示のセンサによりトナー濃度が監視されて
おり、現像剤D内のトナーtが潜像の現像に消費されて
いくことでトナー濃度が所定の濃度レベルよりも低下す
ると、補充用トナーホッパー部47から現像容器46内
にトナー補充がなされる。このトナー補充動作により現
像剤Dのトナー濃度が常に所定のレベルに維持管理され
る。
【0079】(6)転写装置7 本例における転写装置7(図1)はベルト転写装置であ
り、無端状の転写ベルト7aを駆動ローラ7b及び従動
ローラ7c間に懸架し、矢印の反時計方向fに感光体ド
ラム1の回転周速度と略同じ周速度で回動駆動させる。
無端状転写ベルト7aの内側には転写帯電ブレード7d
を備え、このブレード7dでベルト7aの上行側のベル
ト部分の略中間部を感光体ドラム1面に接触させて転写
部(転写ニップ部)7eを形成させてある。
【0080】転写材Pがベルト7aの上行側ベルト部分
の上面に乗って転写部7eに搬送される。その搬送転写
材Pの先端が転写部7eに進入する時点において転写帯
電ブレード7dに不図示の転写バイアス印加電源から所
定の転写バイアスが給電されることで転写材Pの裏側か
らトナーと逆極性の帯電がなされて感光体ドラム1上の
トナー像ta(図4)が順次に転写材Pの上面に転写さ
れていく。
【0081】転写ベルト7aは転写部7eから定着装置
8への転写材Pの搬送手段を兼ねさせてあり、転写部7
eを通過した転写材Pは回転感光体ドラム1面から分離
されて転写ベルト7aで定着装置8へ搬送・導入され
る。
【0082】(7)T≦7.0×10-2×Xについて 本実施例においては、各記録密度において、感光ドラム
1の電荷注入層1fの膜厚を1.0μm、1.5μm、
2.0μm、2.5μm、3.0μm、3.5μm、
4.0μm、5.0μm、6.0μm、7.0μmと変
えた場合の画質を評価した。
【0083】画像評価の方法について説明する。まず評
価チャートは、図5に示すような1ドット1スペースの
パターンで、転写前の感光ドラム上のトナー像で評価し
た。このように、転写前で評価を行ったのは、純粋に感
光ドラムがつくる静電潜像が画像性に及ぼす影響を評価
したかったため、転写による飛び散り要因を排除して評
価した。
【0084】実際の評価方法は、帯電電位と現像バイア
スの直流成分の差である、Vbackを変化させて感光ドラ
ム上のドット径の直径の平均径を測定し、その変動量で
評価した。評価基準は、Vbackの変動に対してドット径
の変動が小さく、1ドットの最小記録単位長さ近傍で安
定している場合を画像性良好とし、変動が大きい場合を
画像性悪とした。
【0085】上記のようにドット径の変動が少なくVba
ckを高めてもドットが再現されるということは、潜像が
シャープで深く形成されていることを示しており、ドッ
ト径の変動が大きくVbackを高めるとドットが細ったり
消えてしまったりするということは、静電潜像がブロー
ドで浅いことを示している。
【0086】.図6は、記録密度が1200dpi
で、電荷注入層1fの膜厚が1.0μm、1.5μm、
2.0μm、2.5μm、3.0μmの場合 .図7は、記録密度が600dpiで、電荷注入層1
fの膜厚が2.0μm、2.5μm、3.0μm、3.
5μm、4.0μm、5.0μmの場合 .図8は、記録密度が400dpiで、電荷注入層1
fの膜厚が3.5μm、4.0μm、5.0μm、6.
0μmの場合 .図9は、記録密度が300dpiで、電荷注入層1
fの膜厚が4.0μm、5.0μm、6.0μm、7.
0μmの場合 の1ドットの平均径とVbackの関係である。
【0087】図10は上記の図6・図7・図8・図9を
もとに画像性が良好なものを○、悪いものを×、微妙な
場合を△として表示したものである。
【0088】図10から判断すると、1ドットの最小記
録単位長さをX、電荷注入層1fの膜厚をTとすると、 T≦7.0×10- 2 ×X の関係を満たす場合に、画像性が良好であることが確認
できた。
【0089】上記の検討より、電荷注入層1fの膜厚T
が厚くなるに従い潜像のなまりが大きくなり、忠実にド
ットが再現できる記録密度が低下することがわかった。
また、その関係はほぼ比例関係であり、上記の関係を満
たすように、電荷注入層1fの膜厚Tを設定することに
より、画像性の低下を防ぐことが可能となった。
【0090】〈実施例2〉(図11〜図15) 前記実施例1においては、現像手投4(図4)として、
トナー粒子に対して磁性のキャリアを混合したものを現
像剤として用い、磁気力によって搬送し感光ドラムに対
して接触状態で現像する2成分接触現像方法(2成分磁
気ブラシ現像装置)を用いたが、本実施例においては、
非磁性トナーを弾性ブレード等でスリーブ上にコーティ
ングして搬送し感光ドラムに対して非接触状態で現像す
る方法である1成分非接触現像方法を用いた。その他の
画像形成装置構成は実施例1と同様である。
【0091】図11は本実施例において使用した、1成
分非接触現像装置4Aの構成模型図である。
【0092】現像容器414内には、非磁性トナーtが
格納されており、非磁性トナーtは矢印gの反時計方向
に回転駆動される現像スリーブ412に接触状態で配置
され、逆方向hに回転駆動される弾性ローラ413によ
って現像スリーブ412上に塗布され、現像容器開口部
方向に搬送される。
【0093】現像スリーブ412上に塗布された非磁性
トナーtは現像容器開口部において弾性ブレード411
で層厚規制され、現像スリーブ412には非磁性トナー
tの均一な薄層がコートされる。
【0094】現像スリーブ412に均一に薄層としてコ
ートされた非磁性トナーtは引き続く現像スリーブ41
2の回転により感光ドラム1と現像スリーブ412との
対向部である現像領域eに搬送される。現像スリーブ4
12は感光ドラム1に対し最近接領域が約300μmに
なるように配置されている。本実施例において用いたト
ナー粒子tは実施例1と同様に平均粒径6μmのネガ帯
電トナーに対して平均粒径20nmの酸化チタンを重量
比1.5%外添したものを用いた。
【0095】現像スリーブ412には電源E2から直流
電圧及び交流電圧が印加され、本実施例では、 直流電圧VDC;−480V 交流電圧VAC;Vpp=1500V,Vf=2000H
z を重畳したものを現像バイアスとした。
【0096】現像領域eにおいて現像スリーブ412側
の非磁性トナーtが現像スリーブ412と感光ドラム1
との間隙を振動的に飛翔することで感光ドラム1側の静
電潜像の現像がなされる(ジャンピング現像)。
【0097】このような現像装置4Aを用いて、感光ド
ラム1の電荷注入層1fの膜厚Tの違う各感光ドラムを
用いた場合の画像評価を行った結果が、図12、図1
3、図14、図15である。
【0098】.図12は、記録密度が1200dpi
で、電荷注入層1fの膜厚が1.0μm、1.5μm、
2.0μm、2.5μm、3.0μmの場合 .図13は、記録密度が600dpiで、電荷注入層
1fの膜厚が2.0μm、2.5μm、3.0μm、
3.5μm、4.0μm、5.0μmの場合 .図14は、記録密度が400dpiで、電荷注入層
1fの膜厚が3.5μm、4.0μm、5.0μm、
6.0μmの場合 .図15は、記録密度が300dpiで、電荷注入層
1fの膜厚が4.0μm、5.0μm、6.0μm、
7.0μmの場合 の1ドットの平均径とVbackの関係である。
【0099】本実施例においては、非接触の現像を行っ
たため、全体的に実施例1よりも悪い結果となってい
る。そこで、以下に行う評価も本実施例の中での相対的
な評価であり、同じ○であっても同等の画像性というわ
けではない。
【0100】実施例1と同様に画像性が良好なものを
○、悪いものを×、微妙な場合を△として表示したとこ
ろ、全体的に悪くなっているものの相対的には、実施例
1における図10と同様の関係を満たし、1ドットの最
小記録単位長さをX、電荷注入層1fの膜厚をTとする
と、 T≦7.0×10-2×X の関係を満たす場合に、画像性が良好であることが確認
できた。
【0101】本実施例の結果から、現像方法によって画
像性は変動するが、潜像のなまりが発生し画像性が大き
く悪化する電荷注入層膜厚と記録密度の関係は現像方法
に関わらず、上記の式を満たす場合、画像性の悪化が抑
えられることが確認された。
【0102】〈実施例3〉(図16) 実施例1、2においては、帯電手段2として磁性粒子を
用いた接触帯電方式(磁気ブラシ帯電器)を用いたが、
本実施例においては図16に示すのような構成のローラ
帯電器2Aを用いた。
【0103】この帯電器2A以外の構成は実施例1と同
様とし、現像方法として2成分接触現像法を用いた。
【0104】ローラ帯電器2Aにおいて、20は接触帯
電部材としての帯電ローラである。この帯電ローラ20
は芯金21上にゴムあるいは発泡体の中抵抗層22を形
成することにより作成される。中抵抗層22は樹脂(例
えばウレタン)、導電性粒子(例えばカーボンブラッ
ク)、硫化剤、発泡剤等により処方され、芯金21の上
にローラ状に形成した。その後必要に応じて表面を研磨
して直径12mmの弾性導電ローラを作成した。
【0105】本実施例の帯電ローラ20のローラ抵抗を
測定したところ、100kΩであった。このローラ抵抗
は、帯電ローラ20の芯金21に総圧1kgの加重がか
かるようφ30のアルミドラムに圧着した状態で、芯金
21とアルミドラムに100Vを印加し、計測した。
【0106】帯電ローラ20は電極として機能すること
が重要である。つまり、弾性を持たせて被帯電体に十分
な接触状態を得ると同時に、移動する被帯電体を充電す
るに十分低い抵抗を有する必要がある。一方では被帯電
体にピンホールなどの欠陥部位が存在した場合に電圧の
リークを防止する必要がある。被帯電体として電子写真
用感光体を用いた場合、十分な帯電性と耐リーク性を得
るには104 〜107Ωの抵抗が望ましい。
【0107】帯電ローラ20の中抵抗層22の材質とし
ては、弾性発泡体に限定するものでは無く、弾性体の材
料として、EPDM、ウレタン、NBR、シリコーンゴ
ムや、IR等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金
属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、またこれ
らを発泡させたものがあげられる。また、特に導電性物
質を分散せずに、イオン導電性の材料を用いて抵抗調整
をすることも可能である。
【0108】電荷注入層1fを持つ感光ドラム1を用い
た画像形成装置においては、上記のような帯電ローラ2
0を感光ドラム1に当接させ、電圧を印加することによ
り帯電が可能であるが、より好ましくは接触性を向上さ
せることと摩擦力を低下させるために、本実施例におい
ては帯電ローラ20に対して帯電促進を目的とした導電
性粒子m(以下、帯電促進粒子と称する)を塗布する構
成を取っている。
【0109】即ち、帯電ローラ20をハウジング23内
に収容して感光ドラム1に当接させて配設し、ハウジン
グの一部をなす規制ブレード24と帯電ローラ20との
なす空間部に帯電促進粒子mを貯留させる。
【0110】帯電ローラ20は感光ドラム1との接触ニ
ップ部nにおいて感光ドラム1の回転方向aとは逆方向
bに回転駆動させて感光ドラム1に対して速度差をもた
せて接触させた。
【0111】帯電ローラ20の回転に伴い該帯電ローラ
20の表面にはハウジング23内の帯電促進粒子mが規
制ブレード24によって塗布され、帯電ローラ20と感
光ドラム1の接触ニップ部nには帯電促進粒子mが常に
介存した状態になる。これにより、帯電ローラ20は感
光ドラム1と速度差をもって接触できると同時に、帯電
促進粒子mを介して密に感光ドラム1に接触して電荷を
直接注入できるのである。従って、帯電ローラのみの場
合よりも高い帯電効率を得られ、帯電ローラ20に印加
した電位とほぼ同等の電位を感光ドラム1に与えること
ができる。
【0112】本実施例では帯電促進粒子mとして、比抵
抗が106 Ω・cm、平均粒径3μmの導電性酸化亜鉛
粒子を用いた。
【0113】帯電促進粒子mの材料としては、他の金属
酸化物などの導電性無機粒子や有機物との混合物など各
種導電粒子が使用可能である。
【0114】粒子抵抗は粒子を介した電荷の授受を行う
ため比抵抗としては1010Ω・cm以下が望ましい。抵
抗測定は錠剤法により測定し正規化して求めた。すなわ
ち、底面積2.26cm2 の円筒内に凡そ0.5gの粉
体試料を入れ上下電極に15kgの加圧を行うと同時に
100Vの電圧を印加し抵抗値を計測、その後正規化し
て比抵抗を算出した。
【0115】また、粒径は良好な帯電均一性を得るため
に50μm以下が望ましい。粒径の下限値は、粒子が安
定して得られるものとして10nmが限界である。本発
明において、粒子が凝集体として構成されている場合の
粒径は、その凝集体としての平均粒径として定義した。
粒径の測定には、光学あるいは電子顕微鏡による観察か
ら、100個以上抽出し、水平方向最大弦長をもって体
積粒度分布を算出しその50%平均粒径をもって決定し
た。
【0116】帯電促進粒子mを帯電ローラ20と感光ド
ラム1の接触ニップ部nに均一に供給するために、前述
したような帯電ローラ20に対する帯電促進粒子塗布手
段を設けた。すなわち供給手段としては規制ブレード2
4を帯電ローラ20に当接し、帯電ローラ20と規制ブ
レード24間に帯電促進粒子mを保持する構成をとる。
そして、帯電ローラ20の回転にともない一定量の帯電
促進粒子mが帯電ローラ20に塗布される。より簡易な
構成としては、帯電促進粒子を含ませた発泡体あるいは
ファーブラシを感光ドラムに当接する方法などがある
が、本構成に限定するものでない。
【0117】本実施例では、帯電ローラ20を感光ドラ
ム1に対して速度差を持って回転させている。そのため
に、弾性体より構成される帯電ローラ20の接触ニップ
部n近傍は従動回転の場合に比べて大きく変形し、帯電
ローラ表面に付着している帯電促進粒子mは感光ドラム
1上に移行しやすく装置を使用するにつれて帯電ローラ
表面の帯電促進粒子mは減少してしまう。そこで、常に
一定量の帯電促進粒子mを供給する構成となっている。
【0118】上記したように、帯電ローラ20の回転に
伴いその表面に帯電促進粒子mが規制ブレード25によ
って塗布される。その後接触ニップ部nに到達する。帯
電ローラ20は接触ニップ部nにおいてローラ表面が感
光ドラム1と互いに逆方向に等速度で移動するように回
転駆動し、そのローラ芯金21に電源E1から−650
Vの直流電圧を印加した。
【0119】これにより、感光ドラム1表面は印加電圧
とほぼ等しい電位に帯電される。本実施例において帯電
は、帯電ローラ20と感光ドラム1の接触ニップ部nに
存在する帯電促進粒子mが感光ドラム表面を隙間無く摺
擦することで直接帯電が行われるのである。
【0120】上記のような帯電方法で感光ドラム1上を
帯電し、実施例1と同様の方法で、画像出力を行い各種
感光ドラムについて評価を行った。
【0121】結果は、ほぼ実施例1の図6〜図9と同様
の結果が得られ、帯電方式は画像性に対して影響を与え
ず実施例1や2と同様に、1ドットの最小記録単位長さ
をX、電荷注入層1fの膜厚をTとすると、 T≦7.0×10-2×X の関係を満たす場合に、画像性が良好であることが確認
できた。
【0122】〈その他〉 1)本発明の画像形成装置は、実施例1・2・3のよう
に転写残トナーを回収するクリーナー5があっても、そ
のような専用のクリーナー5を具備させないで現像装置
4が転写残りトナーを回収するクリーナーレスシステム
の装置であってもよい。
【0123】2)帯電方法についても、電荷注入層に対
して電荷が注入できるように導電性の物質が接触するこ
とが必要であるが、実施例1・2・3のような磁気ブラ
シ帯電器2やローラ帯電器2Aに限られるものではな
く、ファーブラシ帯電器やブレード帯電器などでも帯電
性が得られれば十分な画質を得ることが可能である。
【0124】3)現像方法としては、実施例において
は、2成分接触現像法、1成分非接触現像法について述
べたが、他の現像方法でもよい。反転現像方式でも、正
規現像方式でもよい。
【0125】4)帯電部材への印加バイアスについて
も、実施例においては直流バイアスを印加する場合につ
いてのみ述べたが、帯電均一性を高める観点からは、交
番バイアスを重畳することも有効である。交番バイアス
成分の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等適宜使
用可能である。また、例えば直流電源を周期的にON・
OFFすることによって形成された矩形波の電圧を含
む。この時交番バイアスを制御するとは、そのピーク間
電圧を制御すればよい。このように、交番バイアスは、
周期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用で
きる。
【0126】現像装置に印加する現像バイアスに交番バ
イアス成分を含ませる場合のその交番バイアスについて
も上記と同様である。
【0127】5)像担持体は静電記録誘電体などであっ
てもよい。この場合は、該誘電体面を所定の極性・電位
に一様に一次帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除
電手段で選択的に除電して目的の画像情報に対応した静
電潜像を書き込み形成する。
【0128】6)転写方法としてはローラ転写、ブレー
ド転写、コロナ放電転写などであってもよい。転写ドラ
ムや転写ベルトなどの中間転写体を用いて、単色画像形
成ばかりでなく多重転写等により多色、フルカラー画像
を形成する画像形成装置にも適用可能である。
【0129】7)像担持体、帯電器、現像装置等の任意
のプロセス機器を画像形成装置本体に対して一括して着
脱交換自在のプロセスカートリッジ着脱式の装置構成の
ものにすることもできる。
【0130】また、像担持体として電子写真感光体や静
電記録誘電体を回動ベルト型にし、これに帯電・潜像形
成・現像の工程手段によりトナー像を形成させ、そのト
ナー像形成部を閲読表示部に位置させて画像表示させ、
像担持体は繰り返して表示画像の形成に使用する画像表
示装置(ディスプレイ装置)もある。本発明の画像形成
装置のはこのような画像表示装置も含む。
【0131】
【発明の効果】以上説明のように本発明によれば、表面
に電荷注入層が設けられた像担持体を帯電し、その帯電
面にドット分布静電潜像を形成して画像形成を実行する
画像形成装置において、像担持体の電荷注入層の層厚を
T(μm)、ドット分布静電潜像の1ドットの最小記録
単位長さをX(μm)とした場合、 T≦7.0×10-2×X の関係式を満たすこと、すなわち記録密度に対応して電
荷注入層の膜厚を制御することにより、電荷の拡散の影
響を最小限に抑え静電潜像のなまりによる画像性の低下
を抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の画像形成装置の概略構成図
【図2】 感光ドラムの層構成模型図
【図3】 磁気ブラシ帯電器の概略構成図
【図4】 2成分接触現像装置の概略構成図
【図5】 画像評価に用いたシャート(1ドット1スペ
ースのパターン)
【図6】 1200dpi時のドットの平均径とVback
の関係グラフ
【図7】 600dpi時のドットの平均径とVbackの
関係グラフ
【図8】 400dpi時のドットの平均径とVbackの
関係グラフ
【図9】 300dpi時のドットの平均径とVbackの
関係グラフ
【図10】 感光ドラムの電荷注入層の厚さと1ドット
の最小記録長さと画像性の関係を示すグラフ
【図11】 実施例2で用いた1成分非接触現像装置の
概略構成図
【図12】 1200dpi時のドットの平均径とVba
ckの関係グラフ
【図13】 600dpi時のドットの平均径とVback
の関係グラフ
【図14】 400dpi時のドットの平均径とVback
の関係グラフ
【図15】 300dpi時のドットの平均径とVback
の関係グラフ
【図16】 実施例3で用いたローラ帯電器の概略構成
【符号の説明】
Aはプリンター本体、Bはイメージリーダー、1は感光
ドラム(像担持体)、1fは電荷注入層、2・2Aは接
触帯電器、3はレーザー露光手段、4・4Aは現像装
置、5はクリーナー、6は給紙カセット、7は転写装
置、8は定着装置、9は排紙トレイ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に電荷注入層が設けられた像担持体
    を帯電し、その帯電面にドット分布静電潜像を形成して
    画像形成を実行する画像形成装置において、前記像担持
    体の電荷注入層の層厚をT(μm)、前記ドット分布静
    電潜像の1ドットの最小記録単位長さをX(μm)とし
    た場合、 T≦7.0×10-2×X の関係式を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記像担持体の表面の電荷注入層は10
    9 〜1014Ω・cmの材質からなる層であることを特徴
    とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記像担持体の表面の電荷注入層は10
    11〜1013Ω・cmの材質からなる層であることを特徴
    とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記像担持体が感光層及び電荷注入層を
    有し、該電荷注入層が樹脂及び導電性微粒子を有するこ
    とを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の画像
    形成装置。
  5. 【請求項5】 前記導電性微粒子がSnO2 であること
    を特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記像担持体を帯電する手段が接触帯電
    手段であることを特徴とする請求項1ないし5の何れか
    に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記像担持体の帯電面を像露光手段によ
    って被記録画像信号に対応して選択的に除電してドット
    分布静電潜像を形成することを特徴とする請求項1ない
    し6の何れかに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記像担持体の帯電面に形成されたドッ
    ト分布静電潜像が現像手段によりトナー像として現像さ
    れることを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載
    の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記像担持体の帯電面に形成されたドッ
    ト分布静電潜像が現像手段によりトナー像として現像さ
    れ、該トナー像が転写材に転写されることを特徴とする
    請求項1ないし7の何れかに記載の画像形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002162767A (ja) * 2000-11-24 2002-06-07 Fuji Xerox Co Ltd 像担持体及びこれを用いた画像記録装置、並びに画像記録方法

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