JPH09230278A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JPH09230278A
JPH09230278A JP8032187A JP3218796A JPH09230278A JP H09230278 A JPH09230278 A JP H09230278A JP 8032187 A JP8032187 A JP 8032187A JP 3218796 A JP3218796 A JP 3218796A JP H09230278 A JPH09230278 A JP H09230278A
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time
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deflection angle
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Mitsuyoshi Watanabe
光由 渡▲なべ▼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏向面を正弦的に揺動させてレーザビームを
往復走査させる際の、偏向周波数の変動に起因する画質
の悪化を防止する。 【解決手段】 走査開始時期検出センサ26及び走査終
了時期検出センサ27により実際の走査に要した走査時
間Tを測定する。この走査時間Tと予め記憶された所望
の走査時間Tobj とを比較し、両者の差が許容範囲内で
なければ光偏向素子9のコイルパターンに流れる電流量
を調整することにより、光偏向素子9の全偏向角Aを調
整する。すると、実際の走査時間Tを所望の走査時間T
obj に一致させることができるので、常に出力画像の画
質は良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子計算機から送
られてくるコード化された信号を高速に印字出力する電
子写真方式の記録装置において、レーザビーム等のビー
ムを電子計算機等からの信号に応じて偏向、変調制御す
る光走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子計算機からの画像情報の記録
を担う記録装置として、電子写真方式による記録装置が
用いられている。以下、このような記録装置に用いられ
る従来の光走査装置について図11を用いて説明する。
図11は従来の光走査装置71を示す平面図である。
【0003】光走査装置71は、主として、筐体72と
感光ドラム73から成る。筐体72は、記録媒体である
感光ドラム73を照射するに必要なレーザビームを形成
する全ての部材、即ちレーザユニット76、シリンドリ
カルレンズ77、ポリゴンミラー78、結像レンズ7
9、ビーム検出器ユニット80を備えている。
【0004】レーザユニット76は、半導体レーザ74
とコリメータレンズ75とから構成されている。このう
ち、半導体レーザ74は、レーザビームを水平方向に発
振するものである。また、コリメータレンズ75は、半
導体レーザ74から発振されたレーザビームを入射可能
に設置されている。このコリメータレンズ75を通過し
たレーザビームは、コリメータレンズ75の光軸と一致
した平行ビームとなる。
【0005】シリンドリカルレンズ77は、コリメータ
レンズ75より出射されたレーザビームを、6面の反射
面を有する正六角形状のポリゴンミラー78の1つの反
射面上に入射させる。ポリゴンミラー78は、高精度の
軸受けに支えられた軸に取りつけられ、定速回転する図
示しないモータにより駆動される。このモータの駆動に
より回転するポリゴンミラー78によって、レーザビー
ムはほぼ水平に掃引されて等角速度で偏向される。尚、
ポリゴンミラー78は主にアルミニウムを材料として形
成されており、その作成の際には一般に切削加工法が用
いられる。また、モータの種類としては、公知のヒステ
リシスシンクロナスモータ、DCサーボモータ等が挙げ
られる。これらは、磁気駆動力により回転力を得ること
からコイルの巻線や、鉄板を含む磁気回路をモータ内に
形成することが必要となるため、その容積は比較的大き
なものとなる。
【0006】結像レンズ79は、fθ特性を有するレン
ズであり、ポリゴンミラー78によりほぼ水平に掃引さ
れて出射したレーザビームを感光ドラム73上にスポッ
ト光として結像させるものである。ビーム検出器ユニッ
ト80は、画像領域を妨げない範囲に設けられ、1個の
反射ミラー81と小さな入射スリットを有するスリット
板82と応答速度の速い光電変換素子基板83から成
る。上記ポリゴンミラー78により掃引されたレーザビ
ームがスリット板82を介して光電変換素子基板83に
入射すると、光電変換素子基板83はレーザビームの位
置を検出したことを表す検出信号を図示しないレーザビ
ーム出射制御装置に出力する。
【0007】図示しないレーザビーム出射制御装置は、
この検出信号により感光ドラム73上に画像データに応
じた光情報を与えるための半導体レーザ74への入力信
号のスタートタイミングを制御している。上記のごとく
画像信号に応じて変調されたレーザビームは感光ドラム
73に照射され、公知の電子写真プロセスにより顕像化
された後、普通紙等の転写材上に転写定着されハードコ
ピーとして出力される。
【0008】しかし、従来の光走査装置71では、上述
した通り、アルミニウム製のポリゴンミラーや、それを
駆動するためのヒステリシスシンクロナスモータ、DC
サーボモータ等を使用しているため、外形形状、重量と
も一般的に大きくなってしまい、この光走査装置を組み
込んだ記録装置の小型化に寄与し得ないという問題点が
あった。
【0009】この点に鑑み、特公昭60−57052号
公報、特公昭60−57053号公報、実公平2−19
783号公報、実公平2−19784号公報、実公平2
−19785号公報に記載されているような、水晶基板
を用いる機械振動子の表面にレーザビームを反射するた
めの反射鏡を形成してなる光偏向素子を有する光走査装
置も提案されている。
【0010】例えば、特公昭60−57052号には、
図12に示すように、バネ部92、93によってフレー
ム91に支持された可動部94と、この可動部94に設
けられた反射鏡95及びコイルパターン96とを備えた
光偏向素子90が開示されている。この光偏向素子90
は、コイルパターン96を磁界中に配置した状態でコイ
ルパターン96に電流を流すことにより偏向面即ち反射
鏡95の鏡面を正弦的に往復振動させ、反射鏡95に入
射する光ビームを偏向走査するものである。なお、この
往復振動の周波数を偏向周波数と称する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
60−57052号等に開示された光偏向素子90を用
いた光走査装置では、光偏向素子90を大量生産する際
に個々の光偏向素子が有する偏向周波数のばらつきが大
きくなってしまう。従って、光偏向素子90にて偏向さ
れる光ビームの偏向角速度は、各光偏向素子90によっ
て大きな個体差が出てしまうので、このような光偏向素
子90を用いた光走査装置を画像を記録する画像記録装
置に用いたときに、設計上の偏向角速度に従って出力さ
れる画像の位置と、実際の光偏向素子が有する偏向角速
度に従って出力される画像の位置とが異なってしまい、
原画像を正確に再現することができないという問題点が
あった。
【0012】上記問題点を具体例に基づいて説明する。
光偏向素子90は、上述した特公昭60−57052号
公報にも記載されている通り、単結晶水晶基板をエッチ
ングプロセスとフォトリソグラフィープロセスにより加
工したものからなるが、この水晶基板の厚みや、材質の
不均衡、あるいはエッチングプロセスの誤差により、通
常その偏向周波数の誤差は±3%程度であるため、大量
生産時には個々の光偏向素子90による偏向周波数のば
らつきが大きい。この偏向周波数のばらつきは、光偏向
素子90により偏向作用を受けたレーザビームが、図1
0に示すように、感光ドラム上の所定の走査開始位置S
から所定の走査終了位置Eへ至る時間、つまりレーザビ
ームの走査時間のばらつきとして表れてしまうため、以
下のような問題が起こる。
【0013】今、光源である半導体レーザ4を、画像情
報に従って一定クロックに従って変調したならば、各光
偏向素子毎の上述した走査時間のばらつきに応じて、所
定の走査終了位置Eに書き込まれるはずの画像情報の位
置が、走査方向に±3%の範囲でずれてしまい、結果的
に、出力画像の位置ズレを生じる。
【0014】数値例に従ってこれを具体的に説明する。
光偏向素子90の偏向周波数のばらつきが800Hz±
3%であり、所定の走査開始位置Sから所定の走査終了
位置Eへの距離を210mm(A4サイズの紙面に相
当)としたとき、偏向周波数800Hzにて所定の走査
開始位置Sから所定の走査終了位置Eへ解像度300d
piにて画像情報を書き込みするような設計値にて半導
体レーザ4を一定クロックに従って変調すると仮定す
る。
【0015】このとき、光偏向素子90に固有の偏向周
波数が800Hzと比較して3%低ければ、所定の走査
終了位置Eに書き込まれるはずの画像情報は図10の紙
面左方向に6.1mmずれた走査終了位置Eaの位置に
書き込まれてしまい、全体的に3%縮小された出力画像
となってしまう。逆に光偏向素子90に固有の偏向周波
数が800Hzと比較して3%高ければ、所定の走査終
了位置Eに書き込まれるはずの画像情報は図10の紙面
右方向に6.1mmずれた走査終了位置Ebの位置に書
き込まれてしまい、全体的に3%拡大された出力画像と
なってしまう。一般にレーザビームプリンタにおいて
は、A4紙面における走査終了位置のズレは±1.5m
m程度しか許されていないため、上述したような±6.
1mmのずれが生じる構成は実用的であるとはいえな
い。
【0016】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、偏向面が正弦揺動して走査を行う際に
出力画像の位置ズレを生じることのない光走査装置を提
供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、請求項1記載の発明は、光ビームを出
射する光ビーム出射手段と、偏向面が正弦揺動すること
により前記光ビームを偏向させる光偏向手段と、前記光
偏向手段により偏向された光ビームが結像レンズを介し
て被走査媒体上を走査するように前記光ビーム出射手段
を制御する出射制御手段とを備えた光走査装置におい
て、前記光ビームが前記被走査媒体上における所定の走
査開始位置から所定の走査終了位置まで走査するのに要
する走査時間につき、所望の走査時間を設定する走査時
間記憶手段と、実際の走査時間が所望の走査時間と一致
するように、前記光偏向手段の偏向面が正弦揺動すると
きの最大角度(即ち全偏向角)を調整する全偏向角調整
手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】かかる請求項1記載の光走査装置では、光
ビーム出射手段により出射された光ビームは、光偏向手
段の偏向面に入射される。この偏向面は正弦揺動するた
め、入射した光ビームは偏向して被走査媒体に向かう。
出射制御手段は、光偏向手段により偏向された光ビーム
が結像レンズを介して被走査媒体上を走査するように光
ビーム出射手段を制御する。例えば、光偏向手段の偏向
面が正弦揺動して被走査媒体上の所定の走査開始位置に
光ビームを到達させ得る角度になったときに、出射制御
手段はそのタイミングで光ビーム出射手段により光ビー
ムを出射させる。すると、光ビームは偏向面に入射した
後、偏向して被走査媒体の所定の走査開始位置に照射さ
れ、光偏向手段の偏向面が正弦揺動するに従って光ビー
ムは被走査媒体を走査する。そして、光偏向手段の偏向
面が被走査媒体上の所定の走査終了位置に光ビームを到
達させ得る角度になったときに、そのタイミングで光ビ
ーム出射手段からの光ビームの出射を停止させる。これ
により走査が完了する。このようにして、出射制御手段
は、光ビームが被走査媒体上を走査するように光ビーム
出射手段を制御するのである。
【0019】ここで、請求項1記載の光走査装置では、
走査時間記憶手段は、光ビームが被走査媒体上における
所定の走査開始位置から所定の走査終了位置まで(即ち
一定の長さ)走査するのに要する時間(即ち走査時間)
につき、所望の走査時間を記憶する。この所望の走査時
間としては、例えば光偏向手段の偏向面が正弦揺動する
際、予め定めた所定の偏向周波数(例えば800Hz)
で正弦揺動するとしたときの、所定の走査開始位置から
所定の走査終了位置までに要する走査時間を記憶しても
よい。
【0020】また、全偏向角調整手段は、実際の走査時
間が所望の走査時間と一致するように、光偏向手段の偏
向面が正弦揺動するときの最大角度(即ち全偏向角)を
調整する。例えば、所望の走査時間を上記のように設定
した場合、光偏向手段の偏向面の実際の偏向周波数が所
定の偏向周波数からズレていれば、実際の走査時間は所
望の走査時間からズレる。具体的には、偏向周波数が所
定の偏向周波数よりも小さくなれば、偏向角速度が小さ
くなるため、実際の走査時間は所望の走査時間よりも大
きくなる。この実際の走査時間を所望の走査時間に一致
させるために、全偏向角調整手段は全偏向角を調整する
のである。というのは、このような光偏向手段を備えた
光走査装置では、走査時間は全偏向角の関数として表す
ことができるため、全偏向角を調整すれば走査時間を調
整することができるからである。
【0021】尚、全偏向角調整手段は、例えば、実際の
走査時間が所望の走査時間の許容範囲内になったとき、
実際の走査時間が所望の走査時間と一致したとしてもよ
い。このように、請求項1記載の光走査装置によれば、
偏向面が正弦揺動して被走査媒体上を走査する際、光偏
向手段の偏向面の偏向周波数が個体差によって異なって
いたり或は経時的に変化したとしても、常に安定した走
査時間に調整することができる。このため、出力画像の
位置ズレを生じることがないという効果が得られる。
【0022】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
走査装置であって、前記全偏向角調整手段は、下記式
(1)に基づいて全偏向角を調整することを特徴とす
る。
【0023】
【数5】
【0024】但し、Aは全偏向角、Bは前記所定の走査
開始位置から前記所定の走査終了位置まで走査される際
に前記光偏向手段の偏向面が偏向する角度(即ち実効偏
向角)、fは前記光偏向手段の偏向面が正弦揺動すると
きの偏向周波数、Tは走査時間である。
【0025】実効偏向角Bは光走査装置の仕様として、
結像レンズの焦点距離と所定の走査開始位置から所定の
走査終了位置までの距離とから予め設定されている。ま
た、所望の走査時間Tobj も、光走査装置の仕様として
予め設定されており、偏向周波数fが個体によってばら
つきがあっても、常に設定されたスペックの範囲内(許
容範囲内)に調整される必要がある。
【0026】ここで、全偏向角Aと走査時間Tの関係を
図9を参照しながら説明する。図9は全偏向角Aと走査
時間Tの関係を表すグラフであり、光偏向手段の偏向面
の偏向周波数が設計値どおりの値(例えば800Hz)
であった場合の全偏向角Aと走査時間Tの関係及び、偏
向周波数が±3%だけズレた776Hzの場合と824
Hzの場合の全偏向角Aと走査時間Tの関係を示した。
【0027】偏向周波数が設計値通りの値800Hzで
ある場合は、全偏向角Aをあらかじめ設定された標準値
A0に設定すれば、実際の走査時間Tは所望の走査時間
ob j に設定される。しかし、例えば偏向周波数が3%
だけ大きい(824Hz)場合には実際の走査時間Tが
所望の走査時間Tobj より短くなり、スペックからはず
れてしまうことがある。このとき、全偏向角Aを調整す
ることによって、実際の走査時間Tをスペックの範囲内
に調整することができる。同様に、偏向周波数が3%小
さい(776Hz)場合には、実際の走査時間Tが所望
の走査時間Tob j より長くなるため、全偏向角Aを小さ
くする方向に変化させ、実際の走査時間Tがスペックの
範囲内に調整された点で、調整を終了する。
【0028】かかる請求項2記載の光走査装置では、例
えば、実際の偏向周波数fを測定し、その値と所定の実
効偏向角B、所望の走査時間Tobj とから上記式(1)
より目標とする全偏向角Aを求め、かかる全偏向角Aと
なるように光偏向手段の偏向面を制御してもよい。この
ように、請求項2記載の光走査装置によれば、請求項1
と同様の効果を得ることができる。
【0029】ところで、実際の偏向周波数fを測定し、
その値と所定の実効偏向角B、所望の走査時間Tobj
から上記式(1)より目標とする全偏向角を求め、全偏
向角がかかる目標値となるように光偏向手段の偏向面を
制御すれば、実際の走査時間は所望の走査時間に一致す
るのであるが、全偏向角が目標値となるように光偏向手
段の偏向面を制御することは、一般的に困難な場合が多
い。というのは、光偏向手段の偏向面を正弦揺動させる
場合、例えば該偏向面の製造方法や環境温度・湿度によ
って、同じ条件で正弦揺動させた場合でも全偏向角の値
が異なることがあり、全偏向角が目標値となるように偏
向面を正弦揺動させることが難しいからである。この観
点から、下記の請求項3〜15では、全偏向角が目標値
となるように偏向面を制御するのではなく、そのほかの
手段により実際の走査時間が所望の走査時間と一致する
ように全偏向角を調整するようにしたものである。
【0030】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の光走査装置であって、前記走査時間を測定する走査
時間測定手段と、該走査時間測定手段により測定された
実際の走査時間と前記走査時間記憶手段により記憶され
た所望の走査時間とを比較する走査時間比較手段とを備
え、前記全偏向角調整手段は、前記走査時間比較手段の
結果に基づいて、実際の走査時間が所望の走査時間と一
致するように全偏向角を調整することを特徴とする。
【0031】かかる請求項3記載の光走査装置では、走
査時間測定手段が実際の走査時間を測定する。そして、
走査時間比較手段が、実際の走査時間と所望の走査時間
とを比較する。全偏向角調整手段は、走査時間比較手段
の結果に基づいて、実際の走査時間が所望の走査時間と
一致するように全偏向角を調整する。
【0032】即ち、請求項3記載の光走査装置は、全偏
向角が目標値となるように偏向面を制御するのではな
く、走査時間比較手段の結果に基づいて実際の走査時間
が所望の走査時間と一致するように全偏向角を調整する
ようにしたものである。かかる請求項3記載の光走査装
置によれば、請求項1と同様の効果を得ることができ
る。
【0033】請求項4記載の発明は、請求項3記載の光
走査装置であって、前記全偏向角調整手段は、前記走査
時間比較手段の結果、実際の走査時間の方が所望の走査
時間よりも大きいときには全偏向角が大きくなるように
調整し、実際の走査時間の方が所望の走査時間よりも小
さいときには全偏向角が小さくなるように調整すること
を特徴とする。
【0034】かかる請求項4記載の光走査装置では、実
際の走査時間の方が所望の走査時間よりも大きい場合に
は、上記式(1)より、全偏向角Aを大きくすれば実際
の走査時間は小さくなり、所望の走査時間に近づく。ま
た、実際の走査時間の方が所望の走査時間よりも小さい
場合には、上記式(1)より、全偏向角Aを小さくすれ
ば実際の走査時間は大きくなり、所望の走査時間に近づ
く。このように、走査時間比較手段の比較結果に基づき
全偏向角が増加又は減少する方向に光偏向手段の偏向面
の正弦揺動を微調整してフィードバック制御することに
より、実際の走査時間を所望の走査時間に一致させる。
かかる請求項4記載の光走査装置によれば、請求項1と
同様の効果が得られる。
【0035】請求項5記載の発明は、請求項1記載の光
走査装置であって、全偏向角内の所定位置に設けた光ビ
ーム検出手段と、前記光偏向手段の偏向面が1周期分正
弦揺動する際、前記光ビーム検出手段が光ビームを検出
した時から再び光ビームを検出する時までの往復時間の
うち短い方の往復時間(即ち短期往復時間)を測定する
短期往復時間測定手段と、前記光偏向手段の偏向面が正
弦揺動するときの偏向周波数を測定する偏向周波数測定
手段と、前記偏向周波数測定手段により測定された偏向
周波数及び前記走査時間記憶手段により記憶された所望
の走査時間から、適正な短期往復時間を算出する短期往
復時間算出手段と、前記短期往復時間測定手段により測
定された実際の短期往復時間と前記短期往復時間算出手
段により算出された適正な短期往復時間とを比較する短
期往復時間比較手段とを備え、前記全偏向角調整手段
は、前記短期往復時間比較手段の結果に基づいて、実際
の走査時間が所望の走査時間と一致するように全偏向角
を調整することを特徴とする。
【0036】かかる請求項5記載の光走査装置では、短
期往復時間測定手段が光ビーム検出手段の光ビームの検
出状態から実際の短期往復時間を測定する。また、偏向
周波数測定手段が実際の偏向周波数を測定し、短期往復
時間算出手段が実際の偏向周波数及び所望の走査時間か
ら適正な短期往復時間を算出する。そして、短期往復時
間比較手段が、実際の短期往復時間と適正な短期往復時
間とを比較する。全偏向角調整手段は、短期往復時間比
較手段の結果に基づいて、実際の走査時間が所望の走査
時間と一致するように全偏向角を調整する。
【0037】即ち、請求項5記載の光走査装置は、全偏
向角が目標値となるように偏向面を制御するのではな
く、短期往復時間比較手段の結果に基づいて実際の走査
時間が所望の走査時間と一致するように全偏向角を調整
するようにしたものである。かかる請求項5記載の光走
査装置によれば、請求項1と同様の効果を得ることがで
きる。
【0038】請求項6記載の発明は、請求項5記載の光
走査装置であって、前記短期往復時間算出手段は、下記
式(2)に基づいて適正な短期往復時間を算出すること
を特徴とする。
【0039】
【数6】
【0040】但し、tは短期往復時間、Bは実効偏向
角、Cは前記光ビーム検出手段に光ビームが入射すると
きの、前記偏向面で反射された光ビームの進行方向を示
す直線と前記偏向面の振動の中心線とがなす角度、fは
前記偏向面が正弦揺動するときの偏向周波数、Tは走査
時間である。かかる請求項6記載の光走査装置によれ
ば、請求項1と同様の効果が得られる。
【0041】請求項7記載の発明は、請求項5又は6記
載の光走査装置であって、前記全偏向角調整手段は、前
記短期往復時間比較手段の結果、実際の短期往復時間の
方が所望の短期往復時間よりも小さいときには全偏向角
が大きくなるように調整し、実際の短期往復時間の方が
所望の短期往復時間よりも大きいときには全偏向角が小
さくなるように調整することを特徴とする。
【0042】かかる請求項7記載の光走査装置では、実
際の短期往復時間の方が適正な短期往復時間よりも小さ
い場合には、上記式(2)より、全偏向角Aを大きくす
れば実際の走査時間は小さくなり、所望の走査時間に近
づく。また、実際の短期往復時間の方が適正な短期往復
時間よりも大きい場合には、上記式(2)より、全偏向
角Aを小さくすれば実際の走査時間は大きくなり、所望
の走査時間に近づく。このように、短期往復時間比較手
段の比較結果に基づき全偏向角が増加又は減少する方向
に光偏向手段の偏向面の正弦揺動を微調整してフィード
バック制御することにより、実際の走査時間を所望の走
査時間に一致させる。かかる請求項7記載の光走査装置
によれば、請求項1と同様の効果が得られる。
【0043】請求項8記載の発明は、請求項1記載の光
走査装置であって、全偏向角内の所定位置に設けた光ビ
ーム検出手段と、前記光偏向手段の偏向面が1周期分正
弦揺動する際、前記光ビーム検出手段が光ビームを検出
した時から再び光ビームを検出する時までの往復時間の
うち長い方の往復時間(即ち長期往復時間)を測定する
長期往復時間測定手段と、前記光偏向手段の偏向面が正
弦揺動するときの偏向周波数を測定する偏向周波数測定
手段と、前記偏向周波数測定手段により測定された偏向
周波数及び前記走査時間記憶手段により記憶された所望
の走査時間から、適正な長期往復時間を算出する長期往
復時間算出手段と、前記長期往復時間測定手段により測
定された実際の長期往復時間と前記長期往復時間算出手
段により算出された適正な長期往復時間とを比較する長
期往復時間比較手段とを備え、前記全偏向角調整手段
は、前記長期往復時間比較手段の結果に基づいて、実際
の走査時間が所望の走査時間と一致するように全偏向角
を調整することを特徴とする。
【0044】かかる請求項8記載の光走査装置では、長
期往復時間測定手段が光ビーム検出手段の光ビームの検
出状態から実際の長期往復時間を測定する。また、偏向
周波数測定手段が実際の偏向周波数を測定し、長期往復
時間算出手段が実際の偏向周波数及び所望の走査時間か
ら適正な長期往復時間を算出する。そして、長期往復時
間比較手段が、実際の長期往復時間と適正な長期往復時
間とを比較する。全偏向角調整手段は、長期往復時間比
較手段の結果に基づいて、実際の走査時間が所望の走査
時間と一致するように全偏向角を調整する。
【0045】即ち、請求項8記載の光走査装置は、全偏
向角が目標値となるように偏向面を制御するのではな
く、長期往復時間比較手段の結果に基づいて実際の走査
時間が所望の走査時間と一致するように全偏向角を調整
するようにしたものである。かかる請求項8記載の光走
査装置によれば、請求項1と同様の効果を得ることがで
きる。
【0046】請求項9記載の発明は、請求項8記載の光
走査装置であって、前記長期往復時間算出手段は、下記
式(3)に基づいて適正な長期往復時間を算出すること
を特徴とする。
【0047】
【数7】
【0048】但し、t2は長期往復時間、Bは実効偏向
角、Cは前記光ビーム検出手段に光ビームが入射すると
きの、前記偏向面で反射された光ビームの進行方向を示
す直線と前記偏向面の振動の中心線とがなす角度、fは
前記偏向面が正弦揺動するときの偏向周波数、Tは走査
時間である。かかる請求項9記載の光走査装置によれ
ば、請求項1と同様の効果を得ることができる。
【0049】請求項10記載の発明は、請求項8又は9
記載の光走査装置であって、前記全偏向角調整手段は、
前記長期往復時間比較手段の結果、実際の長期往復時間
の方が所望の長期往復時間よりも大きいときには全偏向
角が大きくなるように調整し、実際の長期往復時間の方
が所望の長期往復時間よりも小さいときには全偏向角が
小さくなるように調整することを特徴とする。
【0050】かかる請求項10記載の光走査装置では、
実際の長期往復時間の方が適正な長期往復時間よりも大
きい場合には、上記式(3)より、全偏向角Aを大きく
すれば実際の走査時間は小さくなり、所望の走査時間に
近づく。また、実際の長期往復時間の方が適正な長期往
復時間よりも小さい場合には、上記式(3)より、全偏
向角Aを小さくすれば実際の走査時間は大きくなり、所
望の走査時間に近づく。このように、長期往復時間比較
手段の比較結果に基づき全偏向角が増加又は減少する方
向に光偏向手段の偏向面の正弦揺動を微調整してフィー
ドバック制御することにより、実際の走査時間を所望の
走査時間に一致させる。かかる請求項10記載の光走査
装置によれば、請求項1と同様の効果が得られる。
【0051】請求項11記載の発明は、請求項5〜10
のいずれかに記載の光走査装置であって、前記光ビーム
検出手段は、前記被走査媒体上を走査される光ビームの
水平同期をとるための検出器を利用したことを特徴とす
る。かかる請求項11記載の光走査装置では、光ビーム
検出手段として、走査開始位置を揃えるために一般的な
光走査装置に装備されている検出器、即ち被走査媒体上
を走査される光ビームの水平同期をとるための検出器、
を利用している。このため、別途光ビーム検出手段を設
ける必要がなく、部品点数が削減され、コストが低減さ
れるという効果が得られる。
【0052】請求項12記載の発明は、請求項1記載の
光走査装置であって、前記光ビームの所定の走査点にお
ける走査速度を測定する走査速度測定手段と、前記光偏
向手段の偏向面が正弦揺動するときの偏向周波数を測定
する偏向周波数測定手段と、前記偏向周波数測定手段に
より測定された偏向周波数及び前記走査時間記憶手段に
より記憶された所望の走査時間から、前記所定の走査点
における適正な走査速度を算出する走査速度算出手段
と、前記走査速度測定手段により測定された実際の走査
速度と前記走査速度算出手段により算出された適正な走
査速度とを比較する走査速度比較手段とを備え、前記全
偏向角調整手段は、前記走査速度比較手段の結果に基づ
いて、実際の走査時間が所望の走査時間と一致するよう
に全偏向角を調整することを特徴とする。
【0053】かかる請求項12記載の光走査装置では、
走査速度測定手段が光ビームの所定の走査点における走
査速度を測定する。また、偏向周波数測定手段が実際の
偏向周波数を測定し、走査速度算出手段が実際の偏向周
波数及び所望の走査時間から適正な走査速度を算出す
る。そして、走査速度比較手段が、実際の走査速度と適
正な走査速度とを比較する。全偏向角調整手段は、走査
速度比較手段の結果に基づいて、実際の走査時間が所望
の走査時間と一致するように全偏向角を調整する。
【0054】即ち、請求項12記載の光走査装置は、全
偏向角が目標値となるように偏向面を制御するのではな
く、走査速度比較手段の結果に基づいて実際の走査時間
が所望の走査時間と一致するように全偏向角を調整する
ようにしたものである。かかる請求項12記載の光走査
装置によれば、請求項1と同様の効果を得ることができ
る。
【0055】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の光走査装置であって、前記走査速度算出手段は、下記
式(4)に基づいて適正な走査速度を算出することを特
徴とする。
【0056】
【数8】
【0057】但し、Vは走査速度、Fは結像レンズの焦
点距離、Bは実効偏向角、Cは前記光ビーム検出手段に
光ビームが入射するときの、前記偏向面で反射された光
ビームの進行方向を示す直線と前記偏向面の振動の中心
線とがなす角度、fは前記偏向面が正弦揺動するときの
偏向周波数、Tは走査時間である。かかる請求項13記
載の光走査装置によれば、請求項1と同様の効果を得る
ことができる。
【0058】請求項14記載の発明は、請求項12又は
13記載の光走査装置であって、前記全偏向角調整手段
は、前記走査速度比較手段の結果、実際の走査速度の方
が所望の走査速度よりも小さいときには全偏向角が大き
くなるように調整し、実際の走査速度の方が所望の走査
速度よりも大きいときには全偏向角が小さくなるように
調整することを特徴とする。
【0059】かかる請求項14記載の光走査装置では、
実際の走査速度の方が適正な走査速度よりも小さい場合
には、上記式(4)より、全偏向角Aを大きくすれば実
際の走査時間は小さくなり、所望の走査時間に近づく。
また、実際の走査速度の方が適正な走査速度よりも大き
い場合には、上記式(4)より、全偏向角Aを小さくす
れば実際の走査時間は大きくなり、所望の走査時間に近
づく。このように、走査速度比較手段の比較結果に基づ
き全偏向角が増加又は減少する方向に光偏向手段の偏向
面の正弦揺動を微調整してフィードバック制御すること
により、実際の走査時間を所望の走査時間に一致させ
る。かかる請求項14記載の光走査装置によれば、請求
項1と同様の効果が得られる。
【0060】請求項15記載の発明は、請求項12〜1
4のいずれかに記載の光走査装置であって、前記走査速
度測定手段は、前記被走査媒体上を走査される光ビーム
の水平同期をとるための検出器を利用したことを特徴と
する。かかる請求項15記載の光走査装置では、走査速
度測定手段として、走査開始位置を揃えるために一般的
な光走査装置に装備されている検出器、即ち被走査媒体
上を走査される光ビームの水平同期をとるための検出
器、を利用している。このため、別途走査速度測定手段
を設ける必要がなく、部品点数が削減され、コストが低
減されるという効果が得られる。
【0061】請求項16記載の発明は、請求項1〜15
のいずれかに記載の光走査装置であって、前記光偏向手
段は、単一の絶縁基板をエッチングすることによって作
製した光偏向素子と該光偏向素子を正弦揺動させる駆動
部とを含んでなることを特徴とする。
【0062】かかる請求項16記載の光走査装置に用い
られる光偏向素子は、単一の絶縁基板(例えば単結晶水
晶基板など)をエッチングすることにより作製したもの
であるため、絶縁基板の厚みや、材質の不均衡、あるい
はエッチングプロセスの誤差により、通常その偏向周波
数の誤差は±3%程度となる。このため、大量生産時に
は個々の光偏向素子による偏向周波数のばらつきが大き
い。従って、このような光偏向素子を用いる従来の光走
査装置は偏向面が正弦揺動して走査を行う際に出力画像
の位置ズレを生じるおそれが大きいものである。このよ
うな光走査装置に請求項1〜15記載の発明の構成を採
用した場合には、その効果が顕著に発揮される。
【0063】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施例を
図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、
下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の
技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはい
うまでもない。 [第1実施例]図1は第1実施例の光走査装置の概略説
明図、図2は光偏向素子の斜視図である。
【0064】光走査装置1の筐体2には、被走査媒体で
ある感光ドラム3を照射するに必要なレーザビームを形
成する全ての部材、即ちレーザユニット25(本発明の
光ビーム出射手段)、偏向器10(本発明の光偏向手
段)、ビーム検出器14、制御ユニット50(本発明の
出射制御手段)が備えられている。
【0065】レーザユニット25は、筐体2の一部位で
ある円筒開口部6に一体化されて固定され、半導体レー
ザ4とコリメータレンズ5と鏡筒7とから構成されてい
る。このうち、半導体レーザ4は、外部から入力される
画像信号に従って強弱に変調されたレーザビームを出射
し、コリメータレンズ5に入射させる。また、コリメー
タレンズ5は、円筒形状のガラスレンズからなり、半導
体レーザ4から出射されたレーザビームを受けて平行な
レーザ光として鏡筒7の開口から出射させるものであ
る。このような円筒形状のレンズとしては、円筒軸垂直
方向に屈折率分布を持ったGRINレンズが知られてい
る。鏡筒7は、樹脂成型品からなり、コリメータレンズ
5を、鏡筒7の外形円筒面の中心軸と、コリメータレン
ズ5の光軸がほぼ一致するように保持するものである。
半導体レーザ4とコリメータレンズ5は、半導体レーザ
4の発光点がコリメータレンズ5の光軸に略一致し、ま
た半導体レーザ4の発光点がコリメータレンズ5の焦点
に一致するように調整される。これらを調整することに
より半導体レーザ4より放射されたレーザビームはコリ
メータレンズ5を通過後、コリメータレンズ5の光軸と
略一致した平行ビームとなり、鏡筒7の開口により平行
ビームの断面形状が所定の形状となるべく規制されて出
射される。
【0066】偏向器10は、光偏向素子9とその光偏向
素子9を正弦振動させるための駆動部11とからなり、
筐体2に配設されている。この光偏向素子9の構成につ
いて、図2を参照して説明する。光偏向素子9を構成す
るフレーム41には、上部及び下部に一体形成されたバ
ネ部42、43を介して可動部44が支持されている。
これら、フレーム41、バネ部42、43及び可動部4
4は単一の絶縁基板によって構成されており、またこれ
らの形状は、フォトリソグラフィ及びエッチングの技術
を利用して形成される。ここで、絶縁基板としては、例
えば厚さが5×10-5m程度の水晶基板が使用可能であ
る。なお、フレーム41は必ずしも必要ではない。ま
た、可動部44には反射鏡45とコイルパターン46と
がフォトリソグラフィ及びエッチングの技術を利用して
形成されている。この反射鏡45の表面精度は、結像時
のビーム形状を乱さないようにするために、半導体レー
ザ4より出射されるレーザビームの波長の1/4程度と
される。また、上部及び下部のバネ部42、43にはそ
れぞれコイルパターン46への導通のためのリード線4
7、48が設けられており、上部側のリード線47には
コイルパターン46を飛び越して接続されるジャンパ線
49が設けられている。尚、上述したフレーム41、バ
ネ部42,43及び可動部44の形成方法や反射鏡45
及びコイルパターン46の形成方法については、特公昭
60−57052号公報に詳細に記載されているので、
ここでの説明を省略する。また、偏向器10の駆動部1
1としては、例えば永久磁石が用いられ、所定のバイア
ス磁界を形成するように配置されている。
【0067】このように構成された本実施例の偏向器1
0では、光偏向素子9のコイルパターン46を駆動部1
1により与えられるバイアス磁界中に配置させ、リード
線47、48及びジャンパ線49を介してコイルパター
ン46に電流を流すことにより、可動部44が上部及び
下部のバネ部42、43を軸として正弦的に往復揺動運
動する。そして、可動部44がこのような往復揺動をす
ることにより、反射鏡45にて反射されるレーザビーム
が偏向作用を受けて水平に掃引されるのである。
【0068】ここで、可動部44の往復揺動によって、
レーザビームが偏向される最大角度を全偏向角A(図1
参照)と呼ぶ。また、実際に画像の書き込みに利用され
る角度、すなわち走査開始位置へレーザビームが入射す
る時点での偏向角から走査終了位置へレーザビームが入
射する時点での偏向角に至る角度を、実効偏向角(図1
参照)と呼ぶ。全偏向角Aは、例えば100゜程度であ
るが、実効偏向角はこれより小さく80゜程度となる。
【0069】筐体2には偏向器10の駆動をコントロー
ルするための偏向器ドライバ21が設置されており、偏
向器ドライバ21は、全偏向角Aを調整可能な全偏向角
調整トリマ22を備えている。結像レンズ12は、1枚
玉のプラスチックレンズからなり、偏向器10による偏
向作用を受けたレーザビームを感光ドラム3上に結像さ
せ、更に感光ドラム3上にてレーザビームによる走査線
が略等速で主走査方向に移動するようにF・arcsi
nθ特性を有している。ところで一般の結像レンズで
は、光線のレンズへの入射角がθの時、像面上での結像
する位置rについて、r=F・tanθ(Fは結像レン
ズの焦点距離)となる関係がある。しかし、本実施例の
ように、正弦揺動する偏向器10により反射されるレー
ザビームは結像レンズ12への入射角が、時間と共に三
角関数的に変化する。従って、一般の結像レンズを用い
ると共に一定時間間隔で半導体レーザ4をONすること
により間欠的にレーザビームを出射させて、そのビーム
スポット列を感光ドラム3上に結像させると、それらビ
ームスポット列の間隔は等間隔とはならなくなる。よっ
て、本実施例のように正弦揺動する偏向器10を用いる
光走査装置1においては、上述のような現象を避けるた
めに、結像レンズ12として、r=F・arcsinθ
なる特性を有するものが用いられる。このような結像レ
ンズ12をFアークサインθレンズと称する。
【0070】そして、結像レンズ12より出射されたレ
ーザビームは、感光ドラム3上への照射を妨げない領域
内でかつ往路の走査開始側に設けられた導光ミラー13
にて光路を折り返されて、筐体2の一部分として形成さ
れているナイフエッジ20を通過してビーム検出器14
に導かれる。
【0071】ビーム検出器14は、pinフォトダイオ
ード等の光電変換素子からなり、掃引されるレーザビー
ムを検出するものである。このビーム検出器14は、往
路における画像情報を半導体レーザ4へ入力するスター
トタイミングを制御するための検出信号を制御ユニット
50に出力する。これにより、偏向器10の可動部44
が正弦揺動する際の偏向角速度のムラによる水平方向の
信号の同期ズレを大幅に軽減でき、質のよい画像が得ら
れると共に偏向器10に要求される偏向角速度の精度の
許容範囲を大きくすることができる。
【0072】また、ビーム検出器14は、半導体レーザ
4と同一の一枚の基板17平面上に配設されている。こ
のため、ビーム検出器14と半導体レーザ4を駆動する
ための駆動回路との間の電気信号の経路を短くすること
ができるので、回路系が周囲電気ノイズによって誤動作
を起こす可能性を低くすることができる。さらに、ビー
ム検出器14と半導体レーザ4とが同一の一枚の基板1
7平面上に配設されており、両者の駆動回路が基板17
上に共存しているため、基板17の枚数が低減でき、基
板間を結線するハーネス18の本数を同時に低減するこ
ともできるという効果を合わせもっている。
【0073】基板17は、ネジにより筐体2に固定され
ており、ハーネス18伝い、または、直接の外力によ
り、基板17が力を受けて半導体レーザ4が筐体2から
抜けてしまったり、その位置がずれてしまったりするの
を防ぐという効果を持っている。
【0074】ナイフエッジ20は筐体2の一部分として
設けられている。なお、従来は、薄い金属を打ち抜き加
工した矩形スリット状の部品を位置調整して筐体2にネ
ジ等で固定して配設されていた。従って、本実施例のよ
うに、ナイフエッジ20を筐体2の一部分として形成し
たことにより、部品点数を低減できるという効果が得ら
れる。
【0075】筐体2は一般に広く用いられているガラス
繊維入りポリカーボネートにて形成されている。このた
め、各構成要素を位置精度よく担持し、振動による歪が
小さい。制御ユニット50は、周知のCPU51、RO
M52、RAM53、タイマカウンタ54及び入出力ポ
ート56を備え、これらがバス57で接続されたもので
ある。この制御ユニット50には、入出力ポート56を
介して、ビーム検出器14からの検出信号が入力可能に
接続され、レーザユニット25に制御信号(出射信号、
停射信号)を出力可能に接続され、偏向器10に電流を
流すための信号を出力可能に接続されている。
【0076】次に、上記光走査装置1を組立、調整する
工程における全偏向角調整処理について図3に基づいて
説明する。図3は第1実施例の全偏向角調整処理のフロ
ーチャートである。まず、所定の走査開始位置に相当す
る位置に走査開始時期検出センサ26を設置し、所定の
走査終了位置に相当する位置に走査終了時期検出センサ
27を設置する。これらのセンサ26、27は制御ユニ
ット50に検出信号を出力するように接続されている。
【0077】この状態で光走査装置1のスイッチがオン
されると、制御ユニット50は、光偏向素子9のコイル
パターン46に所定の電流を流し、また、レーザユニッ
ト25に出射信号を出力する(S10)。これにより、
光偏向素子9の反射鏡45は正弦揺動を開始し、レーザ
ユニット25はレーザビームを出射する。尚、制御ユニ
ット50のROM52には、予め設定された所望の走査
時間Tobj が記憶されている。
【0078】制御ユニット50は、光偏向素子9の反射
鏡45が安定して正弦揺動するまでの準備時間が経過し
たか否かを判断し(S11)、この準備時間が経過して
いなければ(S11でNO)、この準備時間が経過する
まで待機する。この準備時間が経過したならば(S11
でYES)、実際の走査時間Tを測定する(S12)。
この実際の走査時間Tの測定は、走査開始時期検出セン
サ26の検出信号が入力された時点から走査終了時期検
出センサ27の検出信号が入力された時点までの時間を
測定することにより行う。
【0079】実際の走査時間Tの測定終了後、この走査
時間Tと所望の走査時間Tobj との差の絶対値が許容範
囲内か否かを判定する(S13)。両者の差の絶対値が
許容範囲内でなければ(S13でNO)、続いてS14
で両者の大小関係を判定する。
【0080】S14で実際の走査時間Tが所望の走査時
間Tobj よりも大きければ(S14でYES)、全偏向
角Aが大きくなるように全偏向角調整トリマ22を回転
させて光偏向素子9のコイルパターン46に流れる電流
量を調整する(S15)。即ち、全偏向角Aと走査時間
Tの関係は、
【0081】
【数9】
【0082】で表されるため、実際の走査時間Tが所望
の走査時間Tobj よりも大きいときには全偏向角Aが大
きくなるように調整すれば、実際の走査時間Tは小さく
なり所望の走査時間Tobj に近づく。即ち、上記式
(1)より、偏向周波数fにばらつきがあったとして
も、偏向周波数fを測定することなく、実際の走査時間
Tが所望の走査時間Tobj に一致するように全偏向角A
の微調整を繰り返し行えば、実際の走査時間Tを所望の
走査時間Tobj に一致させることができることがわか
る。
【0083】S14で実際の走査時間Tが所望の走査時
間Tobjが小さければ(S14でNO)、全偏向角Aが
小さくなるように全偏向角調整トリマ22を回転させて
光偏向素子9のコイルパターン46に流れる電流量を調
整する(S16)。このように調整することで、実際の
走査時間Tは大きくなり所望の走査時間Tobj に近づ
く。
【0084】そして、S15又はS16で全偏向角調整
トリマ22を回転させてコイルパターン46に流れる電
流量を調整した後、再びS12以下の処理を繰り返す。
そして、S13で走査時間Tと所望の走査時間Tobj
の差の絶対値が許容範囲内となった時点で(S13でY
ES)、この処理を終える。
【0085】その後、走査開始時期検出センサ26、走
査終了時期検出センサ27を取り外す。このように、第
1実施例の光走査装置1は、組立、調整する工程におい
て実際の走査時間Tがスペックの範囲内になるように全
偏向角調整トリマ22を調整してあるため、反射鏡45
の偏向周波数が設計値通りでない場合でも、出力画像の
位置ズレを生じることがないという効果が得られる。特
に、光偏向素子9のように、単結晶水晶基板をエッチン
グプロセスとフォトリソグラフィプロセルにより加工し
たものは、水晶基板の厚みや材質の不均衡、あるいはエ
ッチングプロセスの誤差により、大量生産時に偏向周波
数のばらつきが大きいので、本実施例の上記効果が際立
って発揮される。また、全偏向角調整トリマ22を回転
させることで光偏向素子9のコイルパターン46に供給
する電流量を変化させて全偏向角Aを調整するため、調
整を迅速に行うことができる。
【0086】尚、制御ユニット50が本発明の走査時間
記憶手段、走査時間測定手段、走査時間比較手段、全偏
向角調整手段に相当する。また、S12が走査時間測定
手段の処理に、S13及びS14が走査時間比較手段の
処理に、S15及びS16が全偏向角調整手段の処理に
相当する。 [第2実施例]第2実施例の光走査装置は、リアルタイ
ムで走査時間を測定し制御するものである。図4は第2
実施例の光走査装置の概略説明図である。
【0087】第2実施例の光走査装置は、走査開始時期
検出センサ26が筺体2における感光ドラム3の所定の
走査開始位置に相当する位置に設けられ、走査終了時期
検出センサ27が筺体2における感光ドラム3の所定の
走査終了位置に相当する位置に設けられている点を除い
ては、第1実施例と同様であるため、同じ構成要素につ
いては同じ符号を付し、その説明を省略する。尚、両検
出センサ26、27は、検出信号を制御ユニット50に
出力可能に接続されている。
【0088】第2実施例の光走査装置は、第1実施例の
全偏向角調整処理と同様の処理を1頁分の画像を出力す
る前に行う。そして、この全偏向角調整処理が終了した
後、1頁分の画像を出力する。画像を出力する場合、制
御ユニット50は、レーザユニット25が画像情報に基
づいて点滅するレーザビームを出射するように制御す
る。これを受けた感光ドラム3は公知の電子写真プロセ
ス等により顕像化された後、普通紙または特殊紙より成
る転写材上に周知の転写機構及び定着機構により転写・
定着されハードコピーとして出力される。
【0089】第2実施例では1頁分の画像を出力する前
に全偏向角調整処理を行うため、光偏向素子9の個体差
を補正できるだけでなく、偏向周波数の温度、湿度等に
よる変動や経時的に変動した場合にも、実際の走査時間
Tが常にスペックの範囲内に収まるように制御できる。
このため、出力画像の位置ズレを生じることがないとい
う効果が得られる。
【0090】尚、第2実施例につき、走査開始時期検出
センサ26の検出信号を利用して偏向周期を測定し該偏
向周期から偏向周波数fを求めて、この偏向周波数fと
所望の走査時間を上記式(1)に代入して目標とする全
偏向角Aの値を算出し、直接全偏向角Aを例えば角度セ
ンサでモニターしながら、全偏向角調整トリマ22の回
転を調整してもよい。この場合にも、上記と同様の効果
が得られる。 [第3実施例]第3実施例の光走査装置の構成は、走査
開始時期検出センサ26及び走査終了時期検出センサ2
7を備えていない点を除いては第1実施例と同様の構成
であるため、その説明を省略する。
【0091】光偏向素子9の反射鏡45は正弦揺動する
ため、この反射鏡45によって偏向されるレーザビーム
は往復運動する。このため、ビーム検出器14には往復
それぞれ1回づつ、つまり1周期で2回づつレーザビー
ムが入射する。このときのタイムチャートを図5に示
す。ビーム検出器14は前述のように、感光ドラム3上
への照射を妨げない領域に設置された導光ミラー13で
折り返されたレーザビームが入射する位置に設置されて
おり、感光ドラム3側をレーザビームが往復する長期往
復時間t’と、感光ドラム3の反対側をレーザビームが
往復する短期往復時間tが交互に発生する。この長期往
復時間t’と短期往復時間tの和が偏向周期である。
【0092】この偏向周期から偏向周波数fを求めれ
ば、短期往復時間tと、所定の走査開始位置から所定の
走査終了位置までに要する時間即ち走査時間Tとは、下
記式(2)の関係により1対1に対応しているため、走
査時間Tの代わりに短期往復時間tをモニターしなが
ら、全偏向角Aを調整することで走査時間Tを所望の走
査時間Tと一致するように制御することが可能である。
尚、下記式(2)において、Cは、導光ミラー13にレ
ーザビームが入射するときの、光偏向素子9の反射鏡4
5で反射されたレーザビームの進行方向を示す直線と、
光偏向素子9の反射鏡45の振動の中心線とがなす角度
である(図1参照、以下同じ)。
【0093】
【数10】
【0094】この第3実施例の光走査装置における全偏
向角調整処理は、実際の走査時間Tを直接測定する代わ
りに、書き込み信号のスタートタイミングを制御するた
めのビーム検出器14の検出信号から実際の偏向周波数
fを求めると共に短期往復時間t(反射鏡45が1周期
分正弦揺動する際、ビーム検出器14がレーザビームを
受けた時から再びレーザビームを受ける時までの往復時
間のうち短い方の往復時間)を測定し、この短期往復時
間tに基づいて全偏向角Aを調整し、実際の走査時間T
を所望の走査時間Tobj に一致させるものである。
【0095】第3実施例の全偏向角調整処理について、
図6を参照しながら説明する。図6は第3実施例の全偏
向角調整処理のフローチャートである。尚、第3実施例
の光走査装置は、第2実施例と同様、この全偏向角調整
処理を1頁分の画像を出力する前に行う。そして、この
全偏向角調整処理が終了した後、1頁分の画像を出力す
る(画像出力については、第2実施例と同様にして行
う)。
【0096】光走査装置1のスイッチがオンされると、
制御ユニット50は、光偏向素子9のコイルパターン4
6に所定の電流を流し、また、レーザユニット25に出
射信号を出力する(S30)。これにより、光偏向素子
9の反射鏡45は正弦揺動を開始し、レーザユニット2
5はレーザビームを出射する。尚、制御ユニット50の
ROM52には、予め設定された所望の走査時間Tobj
が記憶されている。
【0097】制御ユニット50は、光偏向素子9の反射
鏡45が安定して正弦揺動するまでの準備時間が経過し
たか否かを判断し(S31)、この準備時間が経過して
いなければ(S31でNO)、この準備時間が経過する
まで待機する。この準備時間が経過したならば(S31
でYES)、実際の偏向周波数fを測定する(S3
2)。この実際の偏向周波数fの測定は、制御ユニット
50がビーム検出器14の検出信号を受けた時から次の
ビーム検出器14の検出信号を受けるまでの往復時間t
m1、及び、前記次のビーム検出器14の検出信号を受け
た時から更に次のビーム検出器14の検出信号を受ける
までの往復時間tm2を測定し、それぞれRAM53に記
憶する。そして、往復時間tm1と往復時間tm2の和即ち
偏向周期を求め、この偏向周期の逆数を算出して偏向周
波数fを求める。
【0098】続いて、適正な短期往復時間t1を上記式
(2)により算出する(S33)。即ち、上記式(2)
のTとして所望の走査時間Tobj 、fとしてS32で求
めた偏向周波数fを代入し、得られるtを適正な短期往
復時間t1とする。その後、RAM53に記憶した往復
時間tm1と往復時間tm2のうちいずれか短い方を実際の
短期往復時間tとしてRAM53に記憶し(S34)、
この実際の短期往復時間tと適正な短期往復時間t1と
の比較を行い、両者の差の絶対値が許容範囲内か否かを
判定する(S35)。両者の差の絶対値が許容範囲内で
なければ(S35でNO)、続いてS36で両者の大小
関係を判定する。
【0099】S36で実際の短期往復時間tが適正な短
期往復時間t1より小さければ(S36でNO)、全偏
向角Aが大きくなるように全偏向角調整トリマ22を回
転させて光偏向素子9のコイルパターン46に流れる電
流量を調整する(S37)。ここで、実際の短期往復時
間tが適正な短期往復時間t1よりも小さいということ
は、上記式(2)から実際の走査時間Tは所望の走査時
間Tobj より大きいので、S37のように調整すること
で、実際の走査時間Tを小さくして所望の走査時間T
obj に近づけるのである。
【0100】一方、S36で実際の短期往復時間tが適
正な短期往復時間t1よりも大きければ(S36でYE
S)、全偏向角Aが小さくなるように全偏向角調整トリ
マ22を回転させて光偏向素子9のコイルパターン46
に流れる電流量を調整する(S38)。ここで、実際の
短期往復時間tが適正な短期往復時間t1よりも大きい
ということは、上記式(2)から実際の走査時間Tは所
望の走査時間Tobj より小さいので、S38のように調
整することで、実際の走査時間Tを大きくして所望の走
査時間Tobj に近づけるのである。
【0101】そして、S37又はS38で全偏向角調整
トリマ22を回転させてコイルパターン46に流れる電
流量を調整した後、再びS32以下の処理を繰り返す。
そして、S35で実際の短期往復時間tと適正な短期往
復時間t1Tとの差の絶対値が許容範囲内となった時点
で(S35でYES)、この処理を終える。
【0102】このように、実際の短期往復時間tをフィ
ードバック制御することで、実際の走査時間Tを所望の
走査時間Tobj と一致するように制御することができ
る。このため、反射鏡45の偏向周波数が設計値通りで
ない場合でも、出力画像の位置ズレを生じることがない
という効果が得られる。また、第3実施例では、書き込
み信号のスタートタイミングを制御するための前記ビー
ム検出器14を用いて、走査時間を制御できるため、あ
らたに走査時間測定用の光電変換素子を備える必要がな
い。
【0103】尚、制御ユニット50が本発明の走査時間
記憶手段、短期往復時間測定手段、偏向周波数測定手
段、短期往復時間算出手段、短期往復時間比較手段、全
偏向角調整手段に相当する。また、S32が短期往復時
間測定手段及び偏向周波数測定手段の処理に、S33が
短期往復時間算出手段の処理に、S35及びS36が短
期往復時間比較手段の処理に、S37及びS38が全偏
向角調整手段の処理に相当する。 [第4実施例]第4実施例の光走査装置の構成は、第3
実施例と同様の構成であるため、その説明を省略する。
【0104】この第4実施例の光走査装置における全偏
向角調整処理は、実際の走査時間Tを直接測定する代わ
りに、書き込み信号のスタートタイミングを制御するた
めのビーム検出器14の検出信号から偏向周波数fを求
めると共に長期往復時間t’(反射鏡45が1周期分正
弦揺動する際、ビーム検出器14がレーザビームを受け
た時から再びレーザビームを受ける時までの往復時間の
うち長い方の往復時間)を測定し、この長期往復時間
t’に基づいて全偏向角Aを調整し、実際の走査時間T
を所望の走査時間Tobj に一致させるものである。
【0105】偏向周期から偏向周波数fを求めれば、長
期往復時間t’と、所定の走査開始位置から所定の走査
終了位置までに要する時間即ち走査時間Tとは、下記式
(3)の関係により1対1に対応しているため、走査時
間Tの代わりに長期往復時間t’をモニターしながら、
全偏向角Aを調整することで走査時間Tを所望の走査時
間Tobj と一致するように制御することが可能である。
【0106】
【数11】
【0107】第4実施例の全偏向角調整処理について、
図7を参照しながら説明する。図7は第4実施例の全偏
向角調整処理のフローチャートである。尚、第4実施例
の光走査装置は、第2、3実施例と同様、この全偏向角
調整処理を1頁分の画像を出力する前に行う。そして、
この全偏向角調整処理が終了した後、1頁分の画像を出
力する。
【0108】光走査装置1のスイッチがオンされると、
制御ユニット50は、上記S30〜S32と同様のS4
0〜S42の処理を行う。S42で実際の偏向周波数f
を測定した後、適正な長期往復時間t2を上記式(3)
により算出する(S43)。即ち、上記式(3)のTと
して所望の走査時間Tobj 、fとしてS42で求めた偏
向周波数fを代入し、得られるtを適正な長期往復時間
t2とする。
【0109】その後、RAM53に記憶した往復時間t
m1と往復時間tm2のうちいずれか長い方を実際の長期往
復時間t’としてRAM53に記憶し(S44)、この
実際の長期往復時間t’と適正な長期往復時間t2との
比較を行い、両者の差の絶対値が許容範囲内か否かを判
定する(S45)。両者の差の絶対値が許容範囲内でな
ければ(S45でNO)、続いてS46で両者の大小関
係を判定する。
【0110】S46で実際の長期往復時間t’が適正な
長期往復時間t2より大きければ(S46でYES)、
全偏向角Aが大きくなるように全偏向角調整トリマ22
を回転させて光偏向素子9のコイルパターン46に流れ
る電流量を調整する(S47)。ここで、実際の長期往
復時間t’が適正な長期往復時間t2よりも大きいとい
うことは、上記式(3)から実際の走査時間Tは所望の
走査時間Tobj より大きいので、S47のように調整す
ることで、実際の走査時間Tを小さくして所望の走査時
間Tobj に近づけるのである。
【0111】一方、S46で実際の長期往復時間t’が
適正な長期往復時間t2より小さければ(S46でN
O)、全偏向角Aが小さくなるように全偏向角調整トリ
マ22を回転させて光偏向素子9のコイルパターン46
に流れる電流量を調整する(S48)。ここで、実際の
長期往復時間t’が適正な長期往復時間t2より小さい
ということは、上記式(3)から実際の走査時間Tは所
望の走査時間Tobj より小さいので、S48のように調
整することで、実際の走査時間Tを大きくして所望の走
査時間Tobj に近づけるのである。
【0112】そして、S47又はS48で全偏向角調整
トリマ22を回転させてコイルパターン46に流れる電
流量を調整した後、再びS42以下の処理を繰り返し行
う。そして、S45で実際の長期往復時間t’と適正な
長期往復時間t2との差の絶対値が許容範囲内となった
時点で(S45でYES)、この処理を終える。
【0113】このように、実際の長期往復時間t’をフ
ィードバック制御することで、実際の走査時間Tを所望
の走査時間Tobj と一致するように制御することができ
る。このため、反射鏡45の偏向周波数が設計値通りで
ない場合でも、出力画像の位置ズレを生じることがない
という効果が得られる。また、第4実施例では、第3実
施例と同様、書き込み信号のスタートタイミングを制御
するための前記ビーム検出器14を用いて、走査時間を
制御できるため、あらたに走査時間測定用の光電変換素
子を備える必要がない。
【0114】尚、制御ユニット50が本発明の走査時間
記憶手段、長期往復時間測定手段、偏向周波数測定手
段、長期往復時間算出手段、長期往復時間比較手段、全
偏向角調整手段に相当する。また、S42が長期往復時
間測定手段及び偏向周波数測定手段の処理に、S43が
長期往復時間算出手段の処理に、S45及びS46が長
期往復時間比較手段の処理に、S47及びS48が全偏
向角調整手段の処理に相当する。 [第5実施例]第5実施例の光走査装置の構成は、第3
実施例と同様の構成であるため、その説明を省略する。
【0115】この第5実施例の光走査装置における全偏
向角調整処理は、実際の走査時間Tを直接測定する代わ
りに、所定の走査点における走査速度Vを測定し、この
走査速度Vに基づいて全偏向角Aを調整することによ
り、実際の走査時間Tを所望の走査時間Tobj に一致さ
せるものである。
【0116】第5実施例の光走査装置において、ビーム
検出器14は、小さな入射スリットと応答速度の速い光
電変換素子基板から成る(例えば、図11の一対のスリ
ット板82、82により形成された入射スリットと応答
速度の速い光電変換素子基板83を参照)。この入射ス
リットのスリット幅は一定であるため、ビーム検出器1
4の入射スリットにレーザビームが入射し始めてからス
リット幅を通過するまでの時間ts(図5参照)を測定
すれば、導光ミラー13を設置した位置での走査速度V
が得られる。即ち、制御ユニット50が、ビーム検出器
14の検出信号の出力が開始された時点からその出力が
終了するまでの時間tsを測定すれば、導光ミラー13
を設置した位置における走査速度Vが求められる。
【0117】また、偏向周期から偏向周波数fを求めれ
ば、走査速度Vと、所定の走査開始位置から所定の走査
終了位置までに要する時間即ち走査時間Tとは、下記式
(4)の関係により1対1に対応しているため、走査時
間Tの代わりに走査速度Vをモニターしながら、全偏向
角Aを調整することで実際の走査時間Tを所望の走査時
間Tobj と一致するように制御することが可能である。
尚、下記式(4)中、Fは結像レンズ12の焦点距離で
ある。
【0118】
【数12】
【0119】第5実施例の全偏向角調整処理について、
図8を参照しながら説明する。図8は第5実施例の全偏
向角調整処理のフローチャートである。尚、第5実施例
の光走査装置は、第2〜4実施例と同様、この全偏向角
調整処理を1頁分の画像を出力する前に行う。そして、
この全偏向角調整処理が終了した後、1頁分の画像を出
力する。
【0120】光走査装置1のスイッチがオンされると、
制御ユニット50は、上記S30〜S31と同様のS5
0〜S51の処理を行う。S51で準備時間が経過した
ならば(S51でYES)、実際の走査速度Vを測定
し、RAM53に記憶する(S52)。この実際の走査
速度Vの測定は、制御ユニット50がビーム検出器14
の検出信号の出力が開始された時点からその出力が終了
するまでの時間tsを測定することにより、ビーム検出
器14の所定のスリット幅を通過するのに要する時間が
わかるため、導光ミラー13を設置した位置での走査速
度Vが求められる。
【0121】続いて、実際の偏向周波数fを測定する
(S53)。この処理は、第3実施例のS32と同様で
ある。続いて、適正な走査速度V1を上記式(4)によ
り算出する(S54)。即ち、上記式(4)のTとして
所望の走査時間Tobj 、fとしてS53で求めた偏向周
波数fを代入し、得られるVを適正な走査速度V1とす
る。
【0122】そして、実際の走査速度Vと適正な走査速
度V1との比較を行い、両者の差の絶対値が許容範囲内
か否かを判定する(S55)。両者の差の絶対値が許容
範囲内でなければ(S55でNO)、続いてS56で両
者の大小関係を判定する。S56で実際の走査速度Vが
適正な走査速度V1より小さければ(S56でNO)、
全偏向角Aが大きくなるように全偏向角調整トリマ22
を回転させて光偏向素子9のコイルパターン46に流れ
る電流量を調整する(S57)。ここで、実際の走査速
度Vが適正な走査速度V1より小さいということは、上
記式(4)から実際の走査時間Tは所望の走査時間T
obj より大きいので、S57のように調整することで、
実際の走査時間Tを小さくして所望の走査時間Tobj
近づけるのである。
【0123】一方、S56で実際の走査速度Vが適正な
走査速度V1より大きければ(S56でYES)、全偏
向角Aが小さくなるように全偏向角調整トリマ22を回
転させて光偏向素子9のコイルパターン46に流れる電
流量を調整する(S58)。ここで、実際の走査速度V
が適正な走査速度V1より大きいということは、上記式
(4)から実際の走査時間Tは所望の走査時間Tobj
り小さいので、S58のように調整することで、実際の
走査時間Tを大きくして所望の走査時間Tobjに近づけ
るのである。
【0124】そして、S57またはS58で全偏向角調
整トリマ22を回転させてコイルパターン46に流れる
電流量を調整した後、再びS52以下の処理を行う。そ
して、S55で実際の走査速度Vと適正な走査速度V1
との差の絶対値が許容範囲内となった時点で(S55で
YES)、この処理を終える。
【0125】このように、実際の走査速度Vをフィード
バック制御することで、実際の走査時間Tを所望の走査
時間Tobj と一致するように制御することができる。こ
のため、反射鏡45の偏向周波数が設計値通りでない場
合でも、出力画像の位置ズレを生じることがないという
効果が得られる。また、この第5実施例では、第3実施
例と同様、書き込み信号のスタートタイミングを制御す
るための前記ビーム検出器14を用いて、走査時間を制
御できるため、あらたに走査時間測定用の光電変換素子
を備える必要がない。
【0126】尚、制御ユニット50が本発明の走査時間
記憶手段、走査速度測定手段、偏向周波数測定手段、走
査速度算出手段、走査速度比較手段、全偏向角調整手段
に相当する。また、S52が走査速度測定手段の処理
に、S53が偏向周波数測定手段の処理に、S54が走
査速度算出手段の処理に、S55及びS56が走査速度
較手段の処理に、S57及びS58が全偏向角調整手段
の処理に相当する。 [上記実施例の変形例]上記各実施例にて示したような
光偏向素子9とバイアス磁界を与えるための駆動部11
としての永久磁石とからなる正弦揺動共振型偏向器のみ
でなく、たとえば、永久磁石の代わりの駆動部として積
層圧電素子と機械的変倍てこ機構を用いた正弦揺動共振
型偏向器や、電磁駆動型のガルバノミラーのうち、レー
ザビームを偏向する偏向手段の機械共振点にて偏向に作
用する素子が正弦的に揺動するような型のものであれ
ば、いずれのものでもその偏向周波数が個体間でばらつ
いたり、または、環境変動による偏向周波数の変化とい
う共通の問題点を持ち得るため、上述した本実施例の主
旨に添う構成をとることが可能となり、それにより得ら
れる効果は本実施例と同様に大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の光走査装置の概略説明図であ
る。
【図2】 第1実施例の光偏向素子の斜視図である。
【図3】 第1実施例の全偏向角調整処理のフローチャ
ートである。
【図4】 第2実施例の光走査装置の概略説明図であ
る。
【図5】 第3実施例のタイムチャートである。
【図6】 第3実施例の全偏向角調整処理のフローチャ
ートである。
【図7】 第4実施例の全偏向角調整処理のフローチャ
ートである。
【図8】 第5実施例の全偏向角調整処理のフローチャ
ートである。
【図9】 全偏向角Aと走査時間Tの関係を表すグラフ
である。
【図10】 出力画像の位置ズレを表す説明図である。
【図11】 従来の光走査装置の概略説明図である。
【図12】 従来の光偏向素子の斜視図である。
【符号の説明】
1・・・光走査装置、 2・・・筐体、3・
・・感光ドラム、 4・・・半導体レーザ、
5・・・コリメータレンズ、 9・・・光偏向素
子、10・・・偏向器、 11・・・駆動
部、12・・・結像レンズ、 13・・・導光
ミラー、14・・・ビーム検出器、 17・・・
基板、19・・・オリカエシミラー群、 25・・・レ
ーザユニット、41・・・フレーム、 4
2、43・・・バネ部、44・・・可動部、
45・・・反射鏡、46・・・コイルパターン、
50・・・制御ユニット、

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを出射する光ビーム出射手段
    と、 偏向面が正弦揺動することにより前記光ビームを偏向さ
    せる光偏向手段と、 前記光偏向手段により偏向された光ビームが結像レンズ
    を介して被走査媒体上を走査するように前記光ビーム出
    射手段を制御する出射制御手段とを備えた光走査装置に
    おいて、 前記光ビームが前記被走査媒体上における所定の走査開
    始位置から所定の走査終了位置まで走査するのに要する
    走査時間につき、所望の走査時間を記憶する走査時間記
    憶手段と、 実際の走査時間が所望の走査時間と一致するように、前
    記光偏向手段の偏向面が正弦揺動するときの最大角度
    (即ち全偏向角)を調整する全偏向角調整手段とを備え
    たことを特徴とする光走査装置。
  2. 【請求項2】 前記全偏向角調整手段は、下記式(1)
    に基づいて全偏向角を調整することを特徴とする請求項
    1記載の光走査装置。 【数1】 但し、Aは全偏向角、Bは前記所定の走査開始位置から
    前記所定の走査終了位置まで走査される際に前記光偏向
    手段の偏向面が偏向する角度(即ち実効偏向角)、fは
    前記光偏向手段の偏向面が正弦揺動するときの偏向周波
    数、Tは走査時間である。
  3. 【請求項3】 前記走査時間を測定する走査時間測定手
    段と、 該走査時間測定手段により測定された実際の走査時間と
    前記走査時間記憶手段により記憶された所望の走査時間
    とを比較する走査時間比較手段とを備え、 前記全偏向角調整手段は、前記走査時間比較手段の結果
    に基づいて、実際の走査時間が所望の走査時間と一致す
    るように全偏向角を調整することを特徴とする請求項1
    又は2記載の光走査装置。
  4. 【請求項4】 前記全偏向角調整手段は、前記走査時間
    比較手段の結果、実際の走査時間の方が所望の走査時間
    よりも大きいときには全偏向角が大きくなるように調整
    し、実際の走査時間の方が所望の走査時間よりも小さい
    ときには全偏向角が小さくなるように調整することを特
    徴とする請求項3記載の光走査装置。
  5. 【請求項5】 全偏向角内の所定位置に設けた光ビーム
    検出手段と、 前記光偏向手段の偏向面が1周期分正弦揺動する際、前
    記光ビーム検出手段が光ビームを検出した時から再び光
    ビームを検出する時までの往復時間のうち短い方の往復
    時間(即ち短期往復時間)を測定する短期往復時間測定
    手段と、 前記光偏向手段の偏向面が正弦揺動するときの偏向周波
    数を測定する偏向周波数測定手段と、 前記偏向周波数測定手段により測定された偏向周波数及
    び前記走査時間記憶手段により記憶された所望の走査時
    間から、適正な短期往復時間を算出する短期往復時間算
    出手段と、 前記短期往復時間測定手段により測定された実際の短期
    往復時間と前記短期往復時間算出手段により算出された
    適正な短期往復時間とを比較する短期往復時間比較手段
    と、 を備え、 前記全偏向角調整手段は、前記短期往復時間比較手段の
    結果に基づいて、実際の走査時間が所望の走査時間と一
    致するように全偏向角を調整することを特徴とする請求
    項1記載の光走査装置。
  6. 【請求項6】 前記短期往復時間算出手段は、下記式
    (2)に基づいて適正な短期往復時間を算出することを
    特徴とする請求項5記載の光走査装置。 【数2】 但し、tは短期往復時間、Bは実効偏向角、Cは前記光
    ビーム検出手段に光ビームが入射するときの、前記偏向
    面で反射された光ビームの進行方向を示す直線と前記偏
    向面の振動の中心線とがなす角度、fは前記偏向面が正
    弦揺動するときの偏向周波数、Tは走査時間である。
  7. 【請求項7】 前記全偏向角調整手段は、前記短期往復
    時間比較手段の結果、実際の短期往復時間の方が所望の
    短期往復時間よりも小さいときには全偏向角が大きくな
    るように調整し、実際の短期往復時間の方が所望の短期
    往復時間よりも大きいときには全偏向角が小さくなるよ
    うに調整することを特徴とする請求項5又は6記載の光
    走査装置。
  8. 【請求項8】 全偏向角内の所定位置に設けた光ビーム
    検出手段と、 前記光偏向手段の偏向面が1周期分正弦揺動する際、前
    記光ビーム検出手段が光ビームを検出した時から再び光
    ビームを検出する時までの往復時間のうち長い方の往復
    時間(即ち長期往復時間)を測定する長期往復時間測定
    手段と、 前記光偏向手段の偏向面が正弦揺動するときの偏向周波
    数を測定する偏向周波数測定手段と、 前記偏向周波数測定手段により測定された偏向周波数及
    び前記走査時間記憶手段により記憶された所望の走査時
    間から、適正な長期往復時間を算出する長期往復時間算
    出手段と、 前記長期往復時間測定手段により測定された実際の長期
    往復時間と前記長期往復時間算出手段により算出された
    適正な長期往復時間とを比較する長期往復時間比較手段
    と、 を備え、 前記全偏向角調整手段は、前記長期往復時間比較手段の
    結果に基づいて、実際の走査時間が所望の走査時間と一
    致するように全偏向角を調整することを特徴とする請求
    項1記載の光走査装置。
  9. 【請求項9】 前記長期往復時間算出手段は、下記式
    (3)に基づいて適正な長期往復時間を算出することを
    特徴とする請求項8記載の光走査装置。 【数3】 但し、t2は長期往復時間、Bは実効偏向角、Cは前記
    光ビーム検出手段に光ビームが入射するときの、前記偏
    向面で反射された光ビームの進行方向を示す直線と前記
    偏向面の振動の中心線とがなす角度、fは前記偏向面が
    正弦揺動するときの偏向周波数、Tは走査時間である。
  10. 【請求項10】 前記全偏向角調整手段は、前記長期往
    復時間比較手段の結果、実際の長期往復時間の方が所望
    の長期往復時間よりも大きいときには全偏向角が大きく
    なるように調整し、実際の長期往復時間の方が所望の長
    期往復時間よりも小さいときには全偏向角が小さくなる
    ように調整することを特徴とする請求項8又は9記載の
    光走査装置。
  11. 【請求項11】 前記光ビーム検出手段は、前記被走査
    媒体上を走査される光ビームの水平同期をとるための検
    出器を利用したことを特徴とする請求項5〜10のいず
    れかに記載の光走査装置。
  12. 【請求項12】 前記光ビームの所定の走査点における
    走査速度を測定する走査速度測定手段と、 前記光偏向手段の偏向面が正弦揺動するときの偏向周波
    数を測定する偏向周波数測定手段と、 前記偏向周波数測定手段により測定された偏向周波数及
    び前記走査時間記憶手段により記憶された所望の走査時
    間から、前記所定の走査点における適正な走査速度を算
    出する走査速度算出手段と、 前記走査速度測定手段により測定された実際の走査速度
    と前記走査速度算出手段により算出された適正な走査速
    度とを比較する走査速度比較手段と、 を備え、 前記全偏向角調整手段は、前記走査速度比較手段の結果
    に基づいて、実際の走査時間が所望の走査時間と一致す
    るように全偏向角を調整することを特徴とする請求項1
    記載の光走査装置。
  13. 【請求項13】 前記走査速度算出手段は、下記式
    (4)に基づいて適正な走査速度を算出することを特徴
    とする請求項12記載の光走査装置。 【数4】 但し、Vは走査速度、Fは結像レンズの焦点距離、Bは
    実効偏向角、Cは前記光ビーム検出手段に光ビームが入
    射するときの、前記偏向面で反射された光ビームの進行
    方向を示す直線と前記偏向面の振動の中心線とがなす角
    度、fは前記偏向面が正弦揺動するときの偏向周波数、
    Tは走査時間である。
  14. 【請求項14】 前記全偏向角調整手段は、前記走査速
    度比較手段の結果、実際の走査速度の方が所望の走査速
    度よりも小さいときには全偏向角が大きくなるように調
    整し、実際の走査速度の方が所望の走査速度よりも大き
    いときには全偏向角が小さくなるように調整することを
    特徴とする請求項12又は13記載の光走査装置。
  15. 【請求項15】 前記走査速度測定手段は、前記被走査
    媒体上を走査される光ビームの水平同期をとるための検
    出器を利用したことを特徴とする請求項12〜14のい
    ずれかに記載の光走査装置。
  16. 【請求項16】 前記光偏向手段は、単一の絶縁基板を
    エッチングすることによって作製した光偏向素子と該光
    偏向素子を正弦揺動させる駆動部とを含んでなることを
    特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の光走査装
    置。
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