JPH1082965A - 光走査装置および光走査方法 - Google Patents

光走査装置および光走査方法

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JPH1082965A
JPH1082965A JP25543296A JP25543296A JPH1082965A JP H1082965 A JPH1082965 A JP H1082965A JP 25543296 A JP25543296 A JP 25543296A JP 25543296 A JP25543296 A JP 25543296A JP H1082965 A JPH1082965 A JP H1082965A
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JP
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scanning
light
temperature
speed
motor
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JP25543296A
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Takayuki Iizuka
隆之 飯塚
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Pentax Corp
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単、かつ高精度に、走査光の走査幅変化が補
正できる光走査装置および光走査方法を提供すること。 【解決手段】走査光学系(4)による走査速度に影響を
及ぼす温度を検出する温度センサ(7)を設け、温度変
化に対応してポリゴンミラー(3)の回転速度を制御す
ることにより、前記光学特性の変動を相殺するように補
正する様にした。また、走査光学系(4)から射出され
た光束の移動速度を検出する速度検出手段(61、6
2、20)を設け、この移動速度が常に一定となるよう
に、前記偏向器の駆動制御を行う様にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法を利用
したレーザービームプリンタ等の画像形成装置に用いら
れる光走査装置およびその光走査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光走査装置は、電子写真法を利用した画
像形成装置、例えばレーザービームプリンタにおいて
は、感光ドラムをレーザー光で露光して、描画データに
対応した潜像を形成する目的で用いられている。光走査
装置は、半導体レーザ光源を描画データに基づいて変調
駆動し、変調されたレーザービームを、偏向器により、
所定の角速度で偏向した後、結像光学系を構成するfθ
レンズにより感光ドラムの受光面などの走査対象面上に
結像させて、走査対象面上を等速移動する走査光を形成
するようになっている。
【0003】光走査装置内に配置される結像光学系にお
いて、fθレンズを透明な樹脂材料で構成したものが知
られている。ところで、樹脂材料の線膨張係数はガラス
に比べて大きいため、樹脂製レンズの曲率半径はガラス
製レンズと比較して温度変化により大きく変化する。ま
た、温度変化による屈折率変化率も樹脂材料の方が、ガ
ラスよりも大きい。したがって、温度変化による樹脂製
レンズの焦点距離変化の度合いは、ガラスレンズのそれ
と比べて著しく大きくなる。
【0004】温度変化によって焦点距離が変化すると、
同じ入射角で入ってきたレーザ光であっても、走査対象
面上の走査方向における結像位置が異なってくる。した
がって、fθレンズの光軸に対して互いに対称の位置に
ある走査対象面上の走査領域の両端部における一端部の
位置と他端部とは、互いにfθレンズの光軸に対して接
離する様に変化するから、結局、温度の変化によって、
走査光の移動方向、すなわち、主走査方向における走査
幅が変化する。
【0005】一方、光走査装置内のポリゴンミラ−で偏
向されるレーザ光の角速度は一定であるから、走査幅の
変化は、結局、走査対象面上における走査光の走査速度
の変化も意味する。
【0006】ところで、レーザービームプリンタ用の光
走査装置においては、受光素子により、走査光が描画に
関与しない範囲の所定位置に達したことを検出し、この
検出時点から所定時間経過後にレーザ光源をオン・オフ
制御して光変調を開始し、1走査毎に順次、この変調動
作をおこなう方式をとっている。したがって、走査速度
が変化すると、走査幅が変化するだけでなく、描画開始
位置がずれてしまう。
【0007】このような問題を解決する目的で、特開昭
63-316016号公報には、光走査装置に温度検出手段を設
けるとともに、温度変化に基づいて、走査光の光源であ
る半導体レーザの変調周波数や駆動タイミングを制御す
る構成とした装置が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体レー
ザの変調駆動に用いられるタイミング信号は、数十MHz
程度の比較的高い周波数のクロック信号を分周して作り
出している。したがって、上述したような光源の駆動制
御で走査幅変化を補正しようとした場合、さらに周波数
の高いクロック信号を生成する回路が必要となり、装置
のコスト高や消費電力の増大を招くばかりでなく、光走
査装置を構成している各種回路も、クロック周波数の変
更に伴って、全体的に設計変更する必要が生じてしま
う。
【0009】また、特開昭63-316016号公報に開示の光
走査装置では、走査光の1走査単位の周期で精密に描画
の書き出し位置を制御できるが、温度変化による走査速
度の変化および走査幅の変化は、それほど短期的な周期
で生じるものではない。したがって、より安価かつ簡単
な構成で、走査速度の変化および走査幅の変化に対応し
得る光走査装置が望まれていた。本発明は、簡単な構成
で、必要かつ充分な走査幅変化の補正ができる光走査装
置および光走査方法を提供する事を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の走査光学装置に
おいては、上記の目的を達成させるため、光源と、光源
から発せられる光束を偏向させる偏向器と、この偏向器
からの光束を走査対象面上にて結像させるとともに、走
査対象面上での移動速度を等速にする結像光学系と、こ
の結像光学系に作用し、その変化が前記移動速度に影響
をおよぼす環境の変化を検出する検出手段と、この検出
手段からの検出情報に基づいて、前記環境の変化にかか
わらず、走査速度が一定となる様に前記偏向器の駆動制
御を行う偏向器駆動制御手段とから構成されることを特
徴としている。
【0011】ここで、検出手段は、特に光学特性に大き
な影響を与える温度を検出する手段であることが望まし
く、これにより、精度良く走査幅変化を補正することが
できる。
【0012】偏向器は、ポリゴンミラーと、これを回転
駆動するモータとから構成することができ、モータの回
転制御のみで走査幅の変化を補正することができる。
【0013】そして、偏向器駆動制御手段は、所定の温
度と、この温度に対応して設定されるモータ回転速度を
規定する値との組み合わせが複数個、テーブルデータと
して格納した記憶手段と、この記憶手段から前記温度検
出手段が検出した温度に対応した前記モータ回転速度を
規定する値を読み出すと共に、この値に基づいてモータ
の回転速度の設定値を変更する制御手段と、前記モータ
の回転速度が前記制御手段によって変更されたモータの
回転速度の設定値と一致するようにモータを駆動するモ
ータ駆動手段とから構成することが望ましい。この構成
により、偏向器駆動制御手段の構成を簡単化できる。
【0014】また、記憶手段には、走査幅が所定の基準
値となる基準温度T0に対して最大限許容できる走査幅
変化量W分の走査幅変化を生じさせる温度幅t分ずつ離
間して設けた設定点温度とこの設定点温度毎にそれぞれ
対応した前記モータ回転速度を規定する値との組み合わ
せが、複数個、テーブルデータとして格納されている様
にしてもよい。この様な構成により、記憶手段に記憶す
るモータ回転速度を規定する値の数を減少でき、製造コ
ストを抑えられる。
【0015】また、制御手段は、前記温度手段による検
出温度が現在のモータ回転速度に対応した設定点温度に
対して±t/2の範囲を越えている場合、次に大きいか
または小さい設定点温度に対応したモータ回転速度を選
定する構成としてもよい。このような構成により、偏向
器駆動制御手段の処理が簡素化でき、処理速度を高めら
れる。
【0016】また、別の観点から、本発明の光走査装置
においては、光源と、光源から発せられる光束を偏向さ
せる偏向器と、偏向器からの光束を走査対象面上で結像
させると共に、その移動速度を等速にする結像光学系
と、この結像光学系から射出された光束の移動速度を検
出する速度検出手段と、この速度検出手段が検出する移
動速度が一定となるように偏向器の駆動制御を行う偏向
器駆動制御手段とから構成されることを特徴としてい
る。このような構成によれば、光束の移動速度を検出し
て偏向器を駆動制御して走査幅を補正しているので、高
精度に走査幅が補正できる。
【0017】ここで、速度検出手段が検出する「移動速
度」とは、光束の単位時間当たりの移動量、もしくは、
光束が単位距離移動するのに要する時間のいずれでもよ
いが、構成の簡単化の意味から、後者、すなわち、速度
検出手段は、結像光学系から射出される光束が移動する
領域中の異なる2箇所間と光学的に等価な2箇所間を前
記光束が通過する時間を計測する構成とするのが望まし
い。
【0018】この場合、速度検出手段は、特に走査対象
面上での走査光の移動速度を正確に検出すべく、前記走
査対象面上の所定の異なる2箇所と光学的に等価な位置
において前記光束が通過する時間を計測することが望ま
しく、結像光学系から射出される光束が移動する領域の
端部周辺の少なくとも異なる2箇所に到達する光束をそ
れぞれ反射する反射ミラーと、前記走査対象面と光学的
に等価な位置に配置され、前記反射ミラーで反射された
光束をそれぞれ受光して検出信号を出力する2つの受光
素子と、これら2つの受光素子が発生する検出信号の時
間差を計測する計時手段とから構成することができる。
【0019】光束の速度検出のために、上記2箇所の位
置に関しては、結像光学系から射出される光束が移動す
る領域のうちの一端部周辺の所定位置と光学的に等価な
位置にある第1の位置と、他端部周辺の所定位置と光学
的に等価な位置にある第2の位置の2箇所としても良い
し、また、いずれか一方の端部周辺と光学的に等価な位
置にある異なる2箇所としてもよい。そして、後者の場
合は、受光素子を単一としても良い。
【0020】また、本発明の光走査装置においては、光
源の点灯及び消灯駆動を行う光源駆動手段と、この光源
駆動手段による駆動のタイミングを制御する光変調制御
手段とを有し、この光変調制御手段は、前記2つの受光
素子のうち、少なくとも一方の受光素子の検出信号に基
づいて、前記光源駆動手段の動作開始のタイミングを決
定する構成としてもよい。このような受光素子の兼用化
により装置の簡略化が図れる。
【0021】また、本発明の光走査装置においては、光
源の点灯及び消灯駆動を行う光源駆動手段と、外部装置
から所望の描画データが入力され、この光源駆動手段に
よる駆動のタイミングを制御する光変調制御手段と、走
査対象面上におかれた感光体と、この感光体を駆動制御
し、前記偏向器駆動制御手段及び光変調制御手段と協働
して感光体上に走査光による潜像を描画させる一方、描
画を行っていない非動作時に動作待機中である旨の待機
信号を出力するドライバとを有し、偏向器駆動手段は、
このドライバから待機信号が入力されていることを条件
に前記偏向器の駆動制御を行う構成としても良い。この
ような構成により、描画動作中にモータの回転速度が変
化する事が防止されると共に、常に最適なモータ回転速
度となった状態で描画が開始され、常に描画幅すなわ
ち、走査幅の揃った描画が行える。
【0022】別の観点から、本発明の光走査方法におい
ては、光源からの光束を、偏向器で偏向させた後、結像
光学系を介して所定の走査対象面上にて結像させると共
に、所定方向に移動する走査光を形成して前記走査対象
面上を走査する光走査方法において、結像光学系周辺の
温度を検出し、その検出温度に基づいて、走査光の走査
対象面上での走査速度が一定となるように、前記偏向器
による偏向速度を変更することを特徴としている。この
ような方法によれば、温度変化に伴って偏向器の偏向速
度を変更させるだけで容易に走査幅を一定に維持でき
る。
【0023】さらに別の観点から、本発明の光走査方法
においては、光源からの光束を、偏向器で偏向させた
後、結像光学系を介して所定の走査対象面上にて結像さ
せると共に、所定方向に移動する走査光を形成して前記
走査対象面上を走査する光走査方法において、結像光学
系から射出される光束の移動速度を検出し、その移動速
度に基づいて、走査光の走査対象面上での移動速度が一
定となるように、前記偏向器による偏向速度を変更する
ことを特徴としている。このような方法によれば、光束
の移動速度を検出し、この移動速度に基づいて偏向器の
偏向速度を変化させているので、高精度な走査幅補正が
簡単に実現できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施形態に
ついて説明する。 [第1実施形態]図1は、第1実施形態の光走査装置1
00の概略構成を示す上面図である。図1においては、
通常時に光走査装置100のハウジング200の上面を
覆う蓋部材(図示せず)を取り外した状態を示してい
る。レーザー光源部1は、ハウジング200の側内壁に
取付けられており、レーザ光源部1から若干離れて、シ
リンドリカルレンズ2がハウジング200の底面に形成
された支持部材(図示せず)によって支持されている。
モータ11も同様にハウジング200の底面に取り付け
られ、さらにポリゴンミラー3がモータ11に回転自在
に支持されている。これらモータ11とポリゴンミラー
3とで偏向器が構成されている。
【0025】レーザ光源部1からは、図示せぬコリメー
トレンズにより平行なレーザ光束が射出される。この平
行なレーザ光束は、シリンドリカルレンズ2を介してポ
リゴンミラー3の近傍で、図1の紙面垂直方向(副走査
方向)において一旦結像し、ポリゴンミラー3へ入射す
るように構成されている。なお、図1において、ポリゴ
ンミラー3は、時計回りに回るものとする。
【0026】回転駆動されるポリゴンミラー3で反射、
偏向されたレーザー光は、第1レンズ4a、第2レンズ
4b、第3レンズ4cの3枚から構成されるfθレンズ
4に入射し、このfθレンズ4を介して、感光ドラムの
受光面などの走査対象面5上に結像し、走査対象面5上
を、図1中上側から下側へ向かう方向(主走査方向)に
等速移動するスポット光(走査光)が形成される。
【0027】fθレンズ4を構成する第1レンズ4a、
第2レンズ4b、第3レンズ4cは、それぞれ、ハウジ
ング200の底面に不図示の固定部材を介して固定され
ている。また、第1レンズ4a及び第2レンズ4bに隣
接して、fθレンズ4の光学特性、この例では、焦点距
離を変動させる温度を検出する温度センサ7が配置され
ており、光走査装置内の温度、特にfθレンズ4周辺の
温度を検出する。温度センサ7もまたハウジング200
の底面に固定されている。
【0028】反射ミラー51は、ハウジング200内の
所定位置に配設されており、走査対象面5上における走
査光の全走査範囲のうち、実際の描画に用いられる走査
範囲Pの外側に位置する未描画領域において、走査方向
を遡る側の領域の端部周辺に達した光束を反射する機能
を持っている。そして、反射された走査光は、ハウジン
グ200の内側壁に取付けられた受光素子61に導かれ
る。
【0029】受光素子61は、反射ミラー51を介し
て、走査対象面5と光学的に等価な位置に配置されてい
る。また、受光素子61の受光面上には、遮光板61a
が設けられており、走査光が点Aの位置に達してから出
力信号が得られる様になっており、受光素子61の出力
信号の立ち上がりを検出することで走査光が点Aの位置
に達したことを検出するに構成されている。
【0030】回路基板300は、光走査装置の動作制御
をおこなうための各種回路が実装された回路基板であ
り、ハウジング200の外側壁にネジで固定されてい
る。また、レーザ光源部1、モータ11、温度センサ
7、受光素子61は、いずれも、回路基板300を介し
て各種回路と接続されている。
【0031】次に、回路基板300に実装されている各
種回路の構成について説明する。図2は、第1実施形態
の回路構成を示したブロック図である。水晶発振回路1
0は、各種回路の動作に用いられる基準クロック信号を
生成する回路であり、基準クロック信号は、モータ駆動
回路6、制御回路8、光源駆動回路13にそれぞれ供給さ
れる。この水晶発振回路の発振周波数は、後述するよう
に、レーザ光源部1の光変調に利用できる程度の発振周
波数であればよく、特別に高い発振周波数を出力可能な
回路とする必要はない。
【0032】次に、モータ11の構成について具体的に
説明する。ポリゴンミラー3と一体に回転駆動されるロ
ータ11aには、ステータ11bと対向する側の面の円
周方向に沿って、中心角90゜ごとに指標が形成され、ス
テータ11b側に配置されている反射型フォトインタラ
プタ11eで、この指標による明暗の変化を検出して、
ロータ11aの回転速度信号としてのFGパルス信号を出
力する様に構成されている。
【0033】すなわち、本実施形態においては、FGパル
ス信号は1/2πラジアン回転する毎に1パルス出力され、
ロータ11aの1回転、すなわち、ポリゴンミラー3の
1回転で4つのパルス信号が出力される。
【0034】モータ駆動回路6は、分周器としてのカウ
ンタ回路6a、PLL(Phase LockedLoop)制御回路6
b、モータ駆動信号生成回路6cから構成され、FGパル
ス信号を参照してモータ11の回転速度が所望の回転数
となるようにフィードバック制御する。
【0035】カウンタ回路6aは、水晶発振回路10か
らの基準クロック信号の立ち上がり回数をカウントし、
予め設定されている参照カウント値に達する度にクロッ
ク信号を出力するもので、基準クロック信号を分周して
モータ駆動制御に適当な周波数のモータ用クロック信号
を得る。なお、モータ用クロック信号については後述す
る。
【0036】PLL制御回路6bは、モータからのFGパル
ス信号とモータ用クロック信号のパルス間隔に基づいて
両者の周波数及び位相差を比較し、FGパルスのモータ用
クロック信号に対する誤差信号を出力する。
【0037】モータ駆動信号生成回路6cは、PLL制御
回路6bからの誤差信号が、FGパルスがモータ用クロッ
ク信号よりも遅れている事を示している場合はモータ駆
動電圧を増大させてモータの回転速度が上昇する様に制
御する一方、逆にFGパルスがモータ用クロック信号より
も進んでいる事を示している場合は、モータ駆動電圧を
減少させてモータの回転速度が低下する方向に制御す
る。
【0038】制御回路8は、温度センサ7からの検出温
度と、書き換えが可能なEEPROMなどの不揮発性メモリ9
に予め格納されているテーブルデータとに基づいて、前
述のカウンタ回路6aに温度変化による走査幅の変化を
相殺するモータ回転数に対応したカウント値をセットし
て、モータの回転速度を所望の速度に制御する。
【0039】さらに、制御回路8は、受光素子61から
の検出信号に基づいて、光源部1の光変調を開始するタ
イミングをとるための同期信号を生成するとともに、光
源駆動回路13へこの同期信号を供給する。
【0040】プリンタドライバ500は、走査対象面上
に配置された感光ドラム及び記録紙の搬送機構等(何れ
も不図示)の駆動制御を行ない、制御回路8と協働して
感光ドラム上に描画データに対応した潜像を形成させ
る。プリンタドライバ500から制御回路8へは、記録
紙1頁分の描画の開始が可能であることを示す待機信号
とパソコンなどの外部装置から入力される描画データと
が入力される一方、制御回路8からプリンタドライバ5
00へは、記録紙の搬送機構や感光ドラム(いずれも不
図示)の駆動を許可するイネーブル信号が出力される。
【0041】なお、制御回路8とプリンタドライバ50
0の具体的動作や不揮発性メモリ9内に格納されている
テーブルデータについては後述する。
【0042】光源駆動回路13は、制御回路8からの同
期信号に同期して、プリンタドライバ500を介してパ
ーソナルコンピュータ等の外部装置(図示せず)から送
られてきた画像データに基づいて、レーザ光源部1の点
灯制御を行い、走査対象面5上に配置された感光ドラム
(図示せず)には、所望の画像に対応した潜像が形成さ
れる。
【0043】以上説明した内容を要約すると、第1実施
形態においては、従来の光走査装置では固定値であった
ロータ11aの単位時間当たりの回転数を、検出した温
度に対応させて、走査速度および走査幅が一定となるよ
うなロータ11aの単位時間当たりの回転数に変更し
て、走査幅変化を補正しているのである。
【0044】ここで、走査幅変化を相殺するモータの回
転速度の算出原理について説明する。
【0045】ポリゴンミラーによって反射した光束がf
θレンズの光軸と交わる角度θは、時間t及びポリゴン
ミラーの回転角速度ωであらわすと式(1)の様になる。
【数1】θ=2ωt …(1)
【0046】ここで、角速度ωは、ポリゴンミラーの単
位時間あたりの回転数νで表すと、ω=2πνとなるの
で、角度θは式(2)となる。
【数2】θ=4πνt …(2)
【0047】一方、fθレンズによる理想像高y(走査対
象面上におけるfθレンズの光軸からレーザ光の結像点
までの距離)は、焦点距離をfとして式(3)で表せ
る。
【数3】y=f・θ …(3)
【0048】したがって、式(2)及び(3)より像高yをポ
リゴンミラーの単位時間あたりの回転数νで表すと、以
下の式(4)で表せる。
【数4】y(t)=f・4πν・t …(4)
【0049】式(4)より、温度変化で焦点距離fが変化す
ると像高yも変化することが理解できる。また、像高y
は、走査対象面上のfθレンズの光軸に対するレーザ光
の結像点までの距離であるから、結局、走査幅全体で
は、最大像高における変化量の2倍分変化することがわ
かる。
【0050】ここで、温度T1のとき、fθレンズの焦点
距離f1、ポリゴンミラー回転数ν1で駆動制御し、温度
がT2となって、焦点距離がf2に変化した場合を考える
と、像高yが一定となるための条件は式(5)の様になる。
【数5】 y(t) =f 1・4πν1・t = f2・4πν2・t …(5)
【0051】式(5)を変形して、温度T2の時のポリゴン
ミラーの回転数ν2は以下の式(6)になり、この回転数ν
2でポリゴンミラーを駆動すれば良いことになる。
【数6】ν2 =( f1/ f2)・ν1 …(6)
【0052】すなわち、温度変化に起因する焦点距離f
の変化分に対応して、ポリゴンミラーの単位時間あたり
の回転数νを制御すれば、走査幅及び走査対象面上の走
査速度を一定に維持できる。
【0053】なお、上記説明では、焦点距離fを用いて
モータの回転速度を求めたものであるが、これに限ら
ず、上記式(6)における焦点距離f1及びf2の部分を、
結像光学系に関係した、温度変化に伴って変化する何ら
かの固有値に置き換えても、全く同様に、モータ回転速
度を求められる。以下、この点について説明する。
【0054】実際のfθレンズ4の温度変化に対する像
高ずれの測定結果に基づいて、温度変化と走査幅変化と
の関係を考察してみる。
【0055】表1には、fθレンズ4の具体的な実施例
の数値構成を示す。表1中の記号fはfθレンズ4の主
走査方向の焦点距離、Rは主走査方向の曲率半径、Rz
は副走査方向の曲率半径(回転対称のときにはR=Rz
とし、表中では「-」で示す)、dは光軸上のレンズ厚
または空気間隔、nはレンズの屈折率である。表1中、
第1、第2面が第1レンズ4a、第3、第4面がレンズ
4b、第5、第6面が第3レンズ4cである。また、EP
は、fθレンズ4の入射瞳であり、ポリゴンミラー3の
反射面の位置に相当する。
【0056】第1レンズ4aの第1面は、光軸からの主
走査方向の高さがYとなる非球面上の座標点の非球面の
光軸上での接線からの距離(サグ量)をX、非球面の光軸
上での曲率(1/r)をC、円錐係数をK、4次、6次、8
次の非球面係数をA4,A6,A8として、以下の式7で
表される。なお、円錐係数K、非球面係数A4,A6,A
8を表2に示す。
【0057】
【数7】
【0058】
【表1】 f=179.68 面番号 R Rz d n EP ∞ - 55.00 1 1000.000(非球面) - 8.35 1.48479 2 -266.384 - 2.00 3 -1000.000 - 12.53 1.48479 4 -126.660 - 86.68 5 -744.000 28.850 5.0 1.48479 6 -704.000 - 85.44
【0059】
【表2】 K=0.43594 A4=-1.02285×10-7 A6=1.53885×10-11 A8=-1.22494×10-15
【0060】図3は、このfθレンズ4が摂氏20度及び
摂氏30度の環境下におかれた際の理想像高に対する像点
の直線性誤差を示す。図3より、摂氏20度における像点
と摂氏30度における像点との差分値Sは、光軸上の位置
から離れるほど徐々に増加しており、像高に対してほぼ
比例している。
【0061】また、このfθレンズ4の場合、光軸に対
して最も離れた像高101.6mmの両位置における差分値Sは
それぞれ約0.15mmであるから、温度が摂氏20度から摂氏
30度に上昇すると、走査幅が0.15×2=0.3mm大きくな
る。
【0062】fθレンズ4が収差の影響を無視した理想
的なfθレンズとして考えると、図3の直線誤差曲線は直
線近似することができ、像高yは、温度に対応した係数
を乗じた一次関数として簡略化できる。
【0063】図4は、この原理に基づいて簡略化し、像
高yを時間tの関数y(t)として表した図である。摂氏20度
の時の像高y(t)及び摂氏30度の時の像高y'(t)は、それ
ぞれの温度に対応した係数M、及びM’を乗じた直線式
として規定できるとともに、像高yの変化量は温度Tに比
例し、走査幅変化は所定の傾きを持った直線式とみなせ
る。なお、図4においては、走査対象面5上で最初に走
査光が現れる位置(走査開始位置)に走査光が位置して
いるときを時間t=0としている。
【0064】また、これらの係数MおよびM’は、式
(5)における焦点距離f1およびf2にそれぞれ対応して
いるとみなせるので、前述の式(6)と同様に、温度に
対応した係数の比で、モータの回転速度制御をすること
で像高yを一定に維持できることが理解できる。したが
って、前述の焦点距離の例に限らず、結像光学系に関係
した、温度変化に対応して変化する何らかの固有の値で
あれば、どんなものでも温度に対応した値を係数M及び
M’とすれば、これら係数の比から、式(6)の場合と
全く同様に、モータ回転速度を求めることができる。
【0065】以上が走査幅変化を相殺するモータ回転速
度の求め方に関する原理についての説明であるが、次
に、本第1実施形態における不揮発性メモリ9に格納さ
れているデータ及び制御回路8の動作について説明す
る。
【0066】第1実施形態においては、像高yの変化量
は温度Tに比例し、走査幅変化は所定の傾きを持った直
線式とみなせる点、および、走査幅の変化量にはある程
度の許容量がある点に着目して、以下に説明するよう
に、不帰発性メモリ9に格納するデータ数及び制御回路
8の動作を簡単化して、不揮発性メモリ9の低コスト化
と制御回路の処理の高速化を図っている。
【0067】図5は、本第1実施形態における制御様式
を説明するための図で、予め定めた使用温度範囲におけ
る基準温度T0時の走査幅L(走査幅変化量=0)を中心と
して、温度変化に対する走査幅変化量を図示したもので
ある。
【0068】また、ここでは説明のため、図5の横軸に
おいて、T-3、T-2、T-1、T0、T+1、T+2、T+3の各温度間
の温度差Uは、走査幅変化の許容量Wに対応する温度変
化の範囲tの1/2の温度と等しいことを前提としてい
る。別言すると、図5の縦軸に関し、温度T+3における走
査幅変化量ΔL+3と温度T+1における走査幅変化量ΔL+1
との格差は、走査幅変化量の許容量Wと等しいことを前
提としている。
【0069】したがって、温度T+1を越えてから温度T+3
までの範囲内においては、温度T+2となった時の走査幅
の増加変化量であるΔL+2を無くすようにモータの回転
数を低く制御すれば、その走査幅変化量を許容範囲W内
に抑えることができる。
【0070】ここで、温度T0時のモータの単位時間あた
りの回転数をν0、温度T0の時の走査幅をL0、温度がT+2
のときの走査幅をL2とすると、L2=L0+ΔL+2となる。し
たがって、走査幅がL0からL2=L0+ΔL+2に変化した分だ
けモータの回転数を落とせばよいから、T+2時のモータ
回転数ν+は以下の式(8)で表せる。
【数8】ν+ =(L0/(L0+ΔL+2))・ν0 …(8)
【0071】一方、温度T-1を下回ってから温度T-3まで
の範囲内においても同様に、温度T- 2の時の走査幅の減
少変化量ΔL-2(<0)を無くすように、モータの回転数
を増加させる制御すれば、走査幅変化量を許容できる範
囲W内に抑えることができ、演算式も同様に以下の式(9)
で表せる。
【数9】ν- =(L0/(L0+ΔL-2))・ν0 …(9)
【0072】すなわち、回転数ν+ とν-の2つの値で
モータ回転速度を制御して、図5の斜線部分の領域につ
いて走査線幅変化の温度補償ができる。
【0073】ちなみに、これら式(8)及び(9)にお
いて、L0+ΔL+2は温度T+2の時の走査幅L+2、L0+ΔL-2
温度T-2の時の走査幅L-2とすると、式(8)及び(9)
はそれぞれ式(10)及び(11)の様になり、前述の
式(6)の焦点距離fを走査幅Lに置き換えた式と同じ
となり、結像光学系に関係した、温度変化に伴って変化
する何らかの固有値の比を用いて走査幅を相殺するモー
タ回転速度が求められることが理解できる。
【数10】ν+ =(L0/L+2)・ν0 …(10)
【数11】ν- =(L0/L-2)・ν0 …(11)
【0074】すなわち、走査線幅変化の許容量Wに対応
する温度変化の幅tの中心をモータ回転数(回転速度)
の設定点として考え、基準温度T0から走査幅変化が最大
限許容できる範囲Wに対応した温度幅t分変化した温度
(設定点温度Tnと定義する。)毎に走査幅補正用のモー
タ回転数を設定しておき、検出温度が設定点温度Tn±U
の範囲内であるか否かに基づいて補正用のモータ回転数
を適宜選択し、この選択されたモータ回転数でモータを
駆動すれば、走査幅変化を相殺できる。
【0075】図5の例では、走査幅変化の許容量Wが比
較的大きく、設定点温度がT+2およびT-2の2つであり、
これらに対応した2つの補正用回転数ν+ 、ν-で補正
可能であるが、これに限らず、走査幅変化の許容量Wに
応じて、上述したように、設定点温度を決め、設定点温
度毎に走査幅補正用のモータ回転数を設定しておけば、
条件を問わず、走査幅変化の補正ができる。
【0076】別言すると、設定点温度Tnは、Tn=T0+n
t(n=0、±1、±2、±3…)で表せ、基準温度T0
およびT-nからTnまでの2n個の各設定点温度のそれぞれ
に対応するモータ回転数(モータ回転速度)に対応する
値との組み合わせを、不揮発性メモリ 9内にテ
ーブルデータとして格納しておけば、あらゆる条件下に
も対応して走査幅の変化を補正できる。
【0077】以上説明した原理にしたがって、第1実施
形態においては、不揮発性メモリ9には、温度T0時のモ
ータ回転数ν0、式(8)の演算結果である温度T+2にお
けるモータ回転数ν+、式(9)の演算結果である温度T
-2におけるモータ回転数ν-のそれぞれに対応した3つ
の参照カウント値が格納されている。
【0078】すなわち、不揮発性メモリ9には、走査幅
変化が0の時の基準温度から、走査幅変化の許容量Wに
対応した温度変化幅t分だけ変化した設定点温度とこの
設定点温度毎に設定されたモータ回転速度情報との両者
の組み合わせが複数個(任意に設定した設定点温度の数
の分)、テーブルデータとして格納されている。
【0079】次に本第1実施形態の制御回路8の動作に
ついて説明する。制御回路8は、定期的に温度センサ7
からの温度情報をモニタし、待機信号が入力されている
こと(印刷動作中でないこと)を条件に、検出温度の状
態に基づいてカウンタ回路6aにセットする参照カウン
ト値を変更する。なお、温度センサ7からの温度情報を
参照する周期は、本光走査装置が搭載されるプリンタが
記録紙1頁分の印刷を行うのに要する時間よりも短い周
期、例えば、5秒程度に設定されている。
【0080】また、制御回路8はカウンタ回路6aにセ
ットした参照カウント値を数回前までさかのぼって記憶
しており、同一の参照カウント値が数回分続いてから、
モータの回転数が安定するまでの所定時間経過後に、イ
ネーブル信号を出力して、描画動作を許可する様に構成
されている。すなわち、温度検出は定期的に行われる
が、参照カウント値のセット動作は定期的には行われ
ず、待機信号が入力されているという条件付きで行わ
れ、かつ、モータの回転速度が所望の速度に安定するま
では、描画動作の開始が禁止される。
【0081】そして、制御回路8は、プリンタドライバ
500から待機信号が入力されている事を条件に、温度
センサ7による検出温度TがT-1からT+1の間にある場合
は、設定するモータの回転数を基準値であるν0とし、
ν0に対応した参照カウント値をカウンタ回路6aにセ
ットする。一方、温度センサ7による検出温度TがT+1
越えている場合、不揮発性メモリ9より回転数ν+に対
応したカウント値を読み出してカウンタ回路6aにセッ
トする。また、検出温度TがT-1を下回っている場合は、
不揮発性メモリ9より回転数ν-に対応した参照カウン
ト値を読み出してカウンタ回路6aにセットする。
【0082】すなわち、検出温度Tが、温度T0に対し、
走査幅変化の許容量Wに対応する温度変化の範囲tの1/
2の温度範囲(T-1乃至T+1)を越えている場合、モータ
回転数を、現在のモータ回転数ν0よりも次に大きいモ
ータ回転数ν+あるいは次に小さいモータ回転数ν-に変
更する。
【0083】なお、本第1実施形態においては、参照カ
ウント値は、FGパルス信号をPLL制御回路6bの比較信
号として直接用いるので、FGパルス信号がモータ1回転
で4パルス出力されることに対応させて、参照カウント
値はモータの回転数νに対応したカウント値の4倍の値
がセットされる。
【0084】制御回路8により参照カウント値が変更さ
れると、カウンタ回路6aから出力されるモータ用クロ
ック信号の周波数は、現在の温度に対応した周波数に変
更されて出力される。
【0085】そして、カウンタ回路6aの参照カウント
値の変更に伴って、PLL制御回路6bでは、変更後のモ
ータクロック信号とFGパルス信号とを比較する。
【0086】そして、FGパルス信号がモータクロック信
号に対して遅れて出力されている場合、ロータ11aの
回転速度がどの程度遅いのかを示す誤差信号を出力する
一方、逆に、FGパルス信号がモータクロック信号に対し
て速く出力されている場合、ロータ11aの回転速度が
どの程度速いのかを示す誤差信号を出力する。
【0087】モータ駆動信号生成回路6cでは、PLL制
御回路6bからの誤差信号の方向性および大きさに基づ
いてモータ11へ供給する駆動電圧を増減制御し、ロー
タ11aの駆動制御がなされる。すなわち、ロータ11
a(ポリゴンミラー3)の回転数が、回転数νnと一致
する駆動電圧を供給する。
【0088】その結果、ロータ11a(ポリゴンミラー
3)の回転数がνnに近づき、やがてνnと一致し、こ
の回転数が維持される。温度変化に起因する走査速度及
び走査幅の変化はポリゴンミラー3の回転速度の変化に
よって相殺され、走査速度および走査幅が一定の状態に
安定維持される。
【0089】PLL制御回路6bおよびモータ駆動信号生
成回路6cによるロータ11aの回転数のフィードバッ
ク制御と平行して、制御回路8はカウンタ回路6aにセ
ットした参照カウント値をモニタしており、参照カウン
ト値が複数回同一となった時点で、現在の温度に最適な
モータ回転数の目標値が安定したものと判断し、この時
点から、PLLフィードバック制御により実際のモータ回
転数が目標のモータ回転数にロックされて安定するのに
必要な所定時間が経過するのを待つ。
【0090】そして、この所定時間の経過後に、プリン
タドライバ500にイネーブル信号を出力すると共に、
プリンタドライバを介して入力される画像データ及び受
光素子61aからの検出信号の出力タイミングに基づい
て、光源駆動回路13を動作させてレーザ光源の変調駆
動を開始し、プリンタドライバ500と協働して描画動
作を開始する。
【0091】このように制御回路8はプリンタドライバ
500を介して、レーザプリンタの動作状態を把握し
て、モータ回転速度を制御するので、描画動作中にモー
タの回転速度が変化する事が防止されると共に、温度検
出の周期は1頁分の描画時間よりも短い周期で行われ
て、次頁の描画が有る場合においても、常に最適なモー
タ回転速度となった状態で描画が開始され、各頁毎で描
画幅(走査幅)の揃った描画がおこなえる。
【0092】ところで、一般的なポリゴンミラーの回転
数は1分間に1万回転程度で、1秒間では200回転弱と
なる。本実施形態の場合、ポリゴンミラー1回転で4パ
ルス出力されるFGパルス信号を用いているので、モータ
用クロック信号の周波数は、200×4=800Hz以上あればよ
い。
【0093】一方、カウンタ回路6aにセットされる参
照カウント値は、走査幅の補正精度に依存して決定され
る。例えば、走査幅の最小補正単位を、基準走査幅の0.
1パーセント分のピッチで補正しようとすると、走査幅
変化が0の時の基準カウント値は、0.1×100=1000とな
り、0.1パーセント分の走査幅を補正する際の参照カウ
ント値は1000±1となる。
【0094】本実施形態の場合、fθレンズ4の温度T0
時の基準走査幅が203.2mmであり、これの0.1パーセント
分である約0.2mmピッチで走査幅を補正し、モータ用ク
ロック信号の周波数が800Hzであると仮定すると、基準
クロック信号の周波数は、800Hzの1000倍である800KHz
あればよいことになる。なお、走査幅の補正精度をもう
一桁、すなわち、走査幅の0.01パーセントのピッチで行
わせる場合は、800KHz×10倍=8MHzあれば良い。
【0095】結局、この様なモータの回転制御に用いら
れるモータ用クロック信号の設定周波数は、要求される
走査幅の補正精度に依存するが、本実施例においては、
約800Hzであり、実用上は、数MHz程度あれば充分であ
る。したがって、モータの回転制御に用いられるモータ
用クロック信号は、既存の光変調用クロック信号発生回
路から出力される数十MHzのクロック信号を分周する
ことで容易に得られる。
【0096】すなわち、第1実施形態においては、既存
の光走査装置の構成を、ほぼそのまま利用でき、ハード
ウェアとしては、温度センサ7および不揮発性メモリ9
を付加すると共に、制御回路8における処理動作とし
て、温度センサ7及び不揮発性メモリ9に格納された情
報に基づいてモータの回転速度を更新させる動作プログ
ラムを付加するだけで、温度変化による走査速度および
走査幅変化の補正が実現できる。
【0097】また、第1実施形態においては、温度変化
に伴う走査幅変化の許容量を考慮して、設定点温度に対
応したモータ回転数に対応した参照カウント値のデータ
のみを不揮発性メモリ9に格納しているため、不揮発性
メモリ9に格納しておくデータ数を最小限に抑えられ
る。
【0098】そして、不揮発性メモリ9に格納されてい
るデータは、上式(8)および(9)に、実際に計測し
て得られるΔL+2およびΔL-2の値、基準温度T0、基準温
度T0時のモータ回転数ν0を代入して得られるモータ回
転数から、これに対応した参照カウント値そのものとし
ているので、制御回路8においては演算処理が不要とな
り、単なる選択処理だけですみ、制御回路8における処
理の簡略化が図れる。
【0099】また、制御上、必要な各種データを格納す
るための記憶手段としてEEPROMなどの書き換え可能な不
揮発性メモリ9を用いているので、各装置毎のレンズの
特性に応じて情報を格納でき、同一の装置であっても経
年変化等によるレンズ特性の変化にも対応して格納情報
を更新でき、常に精度の高い補正が行える。
【0100】この様に、第1実施形態によれば、特別に
高い周波数を発生する信号発生回路などを用いることな
しに、既存の回路構成を利用した簡単な構成によって、
検出温度に対応して精度よく走査幅変化を補正できる。
【0101】[第2実施形態]次に第2実施形態につい
て説明する。上記第1実施形態は、走査幅変化が温度変
化に比例しているという性質を利用し、温度センサ7に
よる検出温度に基づいてモータの回転速度を制御するも
のであるが、本第2実施形態の光走査装置101におい
ては、温度センサ7は用いずに、走査光の走査速度を検
出し、走査速度の変化量に基づいてモータの回転速度を
制御する点で第1実施形態とは異なる。
【0102】図6および図7は、それぞれ第2実施形態
の光走査装置101の概略図と回路構成を示したブロッ
ク図である。なお、第1実施形態と同一の構成ものは、
これと同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0103】図6に示すように、反射ミラー51、52
は、走査対象面5上の2箇所の所定位置に向かう走査光
をそれぞれ反射して、受光素子61および62に導く目
的で、ハウジング201内の内側壁面の所定位置に設け
られている。
【0104】反射ミラー51および受光素子61と反射
ミラー52および受光素子62とは、fθレンズ4の光
軸Oに対して互いに対称な位置にあり、受光素子61、
62は光学的に走査対象面5と光学的に等価な位置で、
かつ、その受光面が入射光束に対して略垂直となるよう
にそれぞれ配設されている。
【0105】受光素子61は、前述した様に遮光板61
aにより、実際の描画に用いられる走査範囲Pの外側に
位置する2つの未描画領域において、走査方向を遡る一
方の領域端部周辺の第1の位置としての点Aに達した走
査光を検出したときに立ち上がる出力信号を出すように
構成されている。同様に、受光素子62にも、その受光
面上に遮光板62aが設けられており、受光素子62
は、点Aとは反対側の未描画領域の端部周辺の位置であ
る第2の位置としての点Bに達した走査光を検出したと
きに立ち上がる出力信号を出すように様に構成されてい
る。なお、本実施形態においては、点Bは、点Aと光軸O
に対して対称な位置となっている。
【0106】また、fθレンズから射出される光束の移
動速度が検出できれば、受光素子等の配置は任意である
が、特に走査対象面上での走査光の移動速度を正確に検
出する方が望ましい。したがって、本第2実施形態で
は、反射ミラーを配置して、前記走査対象面上の所定の
異なる2箇所と光学的に等価な位置において前記光束が
通過する時間を計測する形態をとっている。
【0107】受光素子61の検出信号は、第1実施形態
と同様に、制御回路8にも入力され、光源駆動部13に
よる光変調動作の開始タイミングを決定するためにも利
用できる様に構成されている。
【0108】なお、本第2実施形態においては、この様
な受光素子の兼用化を行って、部品点数を少なく抑えて
光走査装置の構成を簡素にしているが、目的に応じて、
反射ミラーや受光素子をそれぞれ独立して設けた構成と
してもよい。
【0109】受光素子61、62の両検出信号は、計時
回路20にそれぞれ入力され、走査光が所定距離を走査
するのに要する時間を計測する。図6において、ポリゴ
ンミラー3は、時計方向回りで回転するので、レーザ光
源1からの光束は走査対象面5を点Aから点Bに向かって
移動する走査光となる。この場合、計時回路20は、受
光素子61からの検出信号(立ち上がり検出)が来てか
ら受光素子62の検出信号(立ち上がり検出)が来るま
での時間間隔を計測し、その計時時間を制御回路8へ出
力するように構成されている。
【0110】図4に示されている様に、時間tの経過と
ともに、所定時間摂氏30度の時の像高y’は摂氏20度
の時の像高yよりも大きくなっており、温度の上昇によ
り走査対象面5上の走査速度も速まることが理解でき
る。ここで、点AB間の距離は設計上、決定する定数値で
あるから、結局、走査光が点ABの間を通過する時間を計
測することで、実質的に走査対象面5上の走査速度を検
出することが出来る。
【0111】なお、走査光の走査速度を検出するための
構成としては、所定時間内に走査光が移動する距離を計
測する方法も考えられるが、光変調動作の開始タイミン
グを決定するために用いる既存の受光素子を走査速度検
出用としても利用できるので、本実施形態のように、時
間計測により走査光の走査速度を把握する構成の方が簡
単で望ましい。
【0112】また、不揮発性メモリ9には、基準温度T0
におけるモータ回転数ν0としたときに、走査光が走査
対象面上の点A,B間の距離を走るのに要する時間データ
が基準時間データDとして格納されている。
【0113】制御回路8は、不揮発性メモリ9から基準
時間データDを読み出すと共に、計時回路20からの計
時時間と基準時間データDとを比較し、その比較結果に
基づいてモータ駆動回路6を介してロータ11aの回転
速度を制御する。また、制御回路8は、第1実施形態と
同様に、プリンタドライバ500、光源駆動回路13と
協働して描画動作を行う。
【0114】要約すると、第2実施形態の場合、走査光
が実際に走査対象面5上の所定区間を走査する時間を計
測することで、走査光の走査速度を把握し、所定の基準
時間との誤差量に基づいて、随時、モータの回転数をフ
ィードバック制御して走査対象面上の走査速度が一定と
なるように制御し、走査幅を一定に保つのである。
【0115】つぎに、本第2実施形態における制御回路
8の動作について説明する。電源が投入されると、制御
回路8は、初期設定値として、基準温度T0におけるモー
タ回転数ν0に対応する参照カウント値をカウンタ回路
6aにセットする。そして、プリンタドライバ500を
介して待機信号が入力された状態で、さらにコンピュー
タ等の外部装置から画像データが入力されると、カウン
タ回路6aにセットされたモータ回転数ν0に対応する
参照カウント値モータの回転駆動を開始するとともに、
光源駆動回路13を制御して光源部1を駆動して、光走
査動作を開始する。そして、モータ回転数がν0に安定
するのに必要な時間が経過してから、計時回路20によ
る走査光の走査速度の検出を行う。
【0116】そして、一走査毎に計時回路20から出力
される測定値(すなわち、走査光が点AB間を通過する時
間)を複数回に渡ってサンプリングした後、その平均値
を演算し、この平均値を最終的な測定値として、基準時
間データDと比較する。すなわち、実際の走査光の走査
幅を時間で把握し、基準の走査幅と比較する。
【0117】比較の結果、測定値が基準時間データDよ
りも長い場合は、モータ回転速度を速めるように、現在
カウンタ回路6aにセットされている参照カウント値に
所定値分加算したカウント値をカウンタ回路6aにセッ
トする。逆に、計時時間が基準時間データDよりも短か
い場合は、モータ回転数を遅くするように、参照カウン
ト値から所定値分差し引いた値を、新たな参照カウント
値としてカウンタ回路6aにセットする。
【0118】PLL制御回路6bおよびモータ駆動信号生
成回路6cは、このカウンタ回路6aにセットされたカ
ウント値に基づいて動作し、ロータ11a、すなわち、
ポリゴンミラー3の回転数が所望の回転数に向けて変化
する。
【0119】また、制御回路8は、カウンタ回路6aに
参照カウント値をセットした後、モータ回転数が再び安
定する所定時間が経過するのを待って、再び、計数回路
20による計測動作を行い、以上説明してきた動作を、
所定の許容範囲内で測定値と基準準時間データDとが一
致するまで、繰り返し行う。
【0120】そして、参照カウント値が複数回同一とな
った時点で、制御回路8は、現在のモータ回転速度が所
望のモータ回転速度に安定したものと判断して、プリン
タドライバ500にイネーブル信号を出力すると共に、
入力される画像データ及び受光素子61aからの検出信
号の出力タイミングに基づいて、光源駆動回路13を介
してレーザ光源の変調駆動を開始し、プリンタドライバ
及びプリンタ内の各種装置(図示せず)と協働して描画
動作を開始する。
【0121】1ページ分の描画動作が終了し、再びプリ
ンタドライバ500から待機信号と次の描画データとが
入力されると、制御回路8は、現在カウンタ回路6aに
セットされている参照カウント値でモータ駆動を開始し
て、上述した走査光の走査幅の把握及びモータ回転速度
の増減制御を繰り返しおこなう。
【0122】このように、制御回路8は、プリンタドラ
イバ500を介してコンピュータ等の外部装置から画像
データが入力された時点、すなわち、描画動作の直前時
において、走査幅の状態をモニタしてモータ回転速度を
制御するので、常に最適なモータ回転速度となった状態
で描画が開始され、描画幅(走査幅)の揃った描画がお
こなえる。また、描画動作中などの待機信号が入力され
ていない状態では、モータ回転速度は変更されないの
で、各頁毎で描画幅(走査幅)の揃った描画がおこなえ
る。
【0123】以上制御回路8の動作について説明した
が、 第1実施形態の場合においては、温度という環境
を示す値に対応したモータ回転数が予め求められて、メ
モリ9内に格納されているので、制御回路8は単に目標
となるモータ回転数を直接選定して、あとは、モータ駆
動回路6でこの選定されたモータ回転数となるようにモ
ータの回転速度を制御するもので、制御系全体として
は、オープンループ制御の動作である。これに対して、
本第2実施形態の場合は、モータ駆動回路6によるフィ
ードバック制御動作を積極的に利用して、制御回路8で
は、レーザ光束が所定区間を通過する時間を計測し、こ
の計測値と所定値との誤差の方向(時間的に進んでるか
遅れているか)に基づいてモータ回転速度の増減設定を
しており、制御系全体がフィードバック制御であり、モ
ータ回転速度を実時間で制御している点で異なってい
る。
【0124】以上説明したように、第2実施形態の場
合、走査光の走査速度を、実際の走査光の走査位置と光
学的に等価な位置にて直接的に検出しているので、fθ
レンズの温度変化以外の様々な要因、例えば、湿度変化
による走査幅変化分も加味して、モータ回転速度を制御
することが出来るので、精度の高い走査幅変化補正が行
えるという利点がある。
【0125】また、2つ受光素子61、62がそれぞれ
検出する走査光の位置が互いにfθレンズの光軸を挟ん
で比較的離れているので、走査光の検出時間の幅を大き
くとれ、走査速度の変化量の検出が高精度に行える。さ
らに、走査幅検出用の2つの受光素子のうち、1つは既
存の光変調開始位置検出用の受光素子と兼用しているの
で、部品点数も抑えられて、コスト面でも大変有利であ
る。
【0126】[第3実施形態]次に第3実施形態につい
て説明する。図8は、本発明の第3実施形態の光走査装
置102の概略図である。第3実施形態の光走査装置1
03においては、2つの受光素子61、62が隣接して
設けられている点、反射ミラーが若干大きなものに変更
されている点、不揮発性メモリ9内に格納されている基
準時間データDの値が異なっている点の3点を除いて、
第2実施形態と同一であるので、回路構成は、第2実施
形態と同様の図7とし、また、動作も第2実施形態の場
合と同じなので、これら相違点以外の説明は省略する。
【0127】図8に示す様に、反射ミラー53は、その
寸法が第2実施形態の反射ミラー51および52よりも
若干大きなミラーであり、この反射ミラー53により、
描画に用いられない2つの走査領域のうち、走査方向を
遡る一方の領域端部周辺の走査光が反射される。そし
て、受光素子61及び62は、ハウジング202の内側
壁に配置され、遮光板61aおよび62aの作用によ
り、反射ミラー51で反射された走査光のうち、図8中
の走査対象面5上の点Aと点Bに達する走査光をそれぞれ
検出する。
【0128】すなわち、第3実施形態の光走査装置10
2の場合、描画に用いられない走査領域のうち、走査方
向を遡る一方の領域の端部周辺の所定の2箇所にそれぞ
れ達した走査光を受光素子61および62で検出して走
査速度を検出している。
【0129】したがって、第3実施形態の場合、反射ミ
ラー53を一つ設ければ良く、また2つ受光素子を並べ
て配置出来るので、装置が簡略化できる。
【0130】[第4実施形態]次に第4実施形態につい
て説明する。図9は、第4実施形態の光走査装置103
の概略図であり、また図10は、第4実施形態の回路構
成を示したブロック図である。第4実施形態において
は、第3実施形態における2つの受光素子61、62の
代わりに、受光面が比較的大きな単一の受光素子63を
配置した点を除いては、第3実施例と同一であるので、
相違点を除いて説明を省略する。
【0131】また、受光素子63の受光面側には、マス
ク63aが配置されており、反射ミラー53で反射され
る走査光のうち、走査対象面5上の点AB間を走査する走
査光のみが受光素子63の受光面に達するように入射光
の範囲が規制されており、受光素子63は、走査光が受
光面を通過している間、すなわち、走査光が走査対象面
5上の点AB間を走査する時間、検出信号を出力する様に
構成されている。
【0132】計時回路21は受光素子63と接続されて
おり、受光素子63が検出信号を出力している間の経過
時間を計測する。この計測値は、走査対象面5上の点AB
間の走査光の走査時間を示すものである。
【0133】また、第4実施形態の場合も、制御回路8
等の動作は、第2実施形態および第3実施形態と同じで
あるので、その説明を省略する。
【0134】第4実施形態においては、第3実施形態と
同様、装置の簡略化が図れる。さらに、走査幅の検出の
ための受光素子が一つで済むので、回路構成がより簡略
化され、低コスト化の点で有利である。
【0135】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、そ
の変化に伴って結像光学系による走査速度に影響を及ぼ
す環境の変化を検出し、その検出結果に基づいて、この
因子の変化に影響されずに、走査光の走査速度が一定と
なるように偏向器を駆動制御するので、特別な回路や部
品等を用いることなく、簡単な構成で、走査幅および走
査速度を一定に維持することが出来る。
【0136】また本発明によれば、結像光学系から射出
された光束の移動速度を検出する速度を検出し、この移
動速度が一定となるように、前記偏向器の駆動制御を行
う様にしたため、結像光学系の光学特性に影響を及ぼす
あらゆる要因を相殺した補正が可能となり、高精度に走
査光の走査幅および走査速度を一定に維持することが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態の回路構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】温度変化によるfθレンズの直線性誤差を示す
グラフである。
【図4】温度変化によるfθレンズの像高を時間の関数
として表したグラフである。
【図5】本発明の第1実施形態の動作を説明するための
グラフである。
【図6】本発明の第2実施形態を示す概略図である。
【図7】本発明の第2実施形態および第3実施形態の回
路構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示す概略図である。
【図9】本発明の第4実施形態を示す概略図である。
【図10】本発明の第4実施形態の回路構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源部 3 ポリゴンミラー 4 fθレンズ 5 走査対象面 6 モータ駆動回路 7 温度センサ 8 制御回路 9 不揮発性メモリ 10 水晶発振回路 11 モータ 13 光源駆動回路 20、21 計時回路 61、62、63 受光素子 64 検出信号生成回路

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、 光源から発せられる光束を偏向させる偏向器と、 この偏向器からの光束を走査対象面上にて結像させると
    ともに、前記走査対象面上での移動速度を等速にする結
    像光学系と、 この結像光学系に作用し、その変化が前記移動速度に影
    響をおよぼす環境の変化を検出する検出手段と、 この検出手段からの検出情報に基づいて、前記環境の変
    化にかかわらず、前記走査速度が一定となる様に前記偏
    向器の駆動制御を行う偏向器駆動制御手段とから構成さ
    れることを特徴とする光走査装置。
  2. 【請求項2】前記検出手段は温度検出手段であることを
    特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 【請求項3】前記偏向器は、ポリゴンミラーと、このポ
    リゴンミラーを回転させるモータとから構成され、前記
    偏光器駆動制御手段は前記モータの回転速度を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
  4. 【請求項4】前記偏向器駆動制御手段は、所定の温度
    と、この温度に対応して設定されるモータ回転速度を規
    定する値との組み合わせが複数個、テーブルデータとし
    て格納されている記憶手段と、 この記憶手段から前記温度検出手段が検出した温度に対
    応した前記モータ回転速度を規定する値を読み出すと共
    に、この値に基づいてモータの回転速度の設定値を変更
    する制御手段と、 前記モータの回転速度が前記制御手段によって変更され
    たモータの回転速度の設定値と一致するようにモータを
    駆動するモータ駆動手段とから構成されていることを特
    徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 【請求項5】前記記憶手段には、走査幅が所定の基準値
    となる基準温度T0に対して最大限許容できる走査幅変
    化量W分の走査幅変化を生じさせる温度幅t分ずつ離間
    して設けた設定点温度と、この設定点温度毎にそれぞれ
    対応したモータ回転速度を規定した値との組み合わせ
    が、複数個、テーブルデータとして格納されていること
    を特徴とする請求項4に記載の光走査装置。
  6. 【請求項6】前記制御手段は、前記温度手段による検出
    温度が現在のモータ回転速度に対応した設定点温度に対
    して±t/2の範囲を越えている場合、次に大きいある
    いは小さい設定点温度に対応したモータ回転速度を規定
    する値を選定することを特徴とする請求項5に記載の光
    走査装置。
  7. 【請求項7】光源と、 光源から発せられる光束を偏向させる偏向器と、 偏向器からの光束を走査対象面上で結像させると共に、
    その移動速度を等速にする結像光学系と、 この結像光学系から射出された光束の移動速度を検出す
    る速度検出手段と、 この速度検出手段が検出する移動速度が一定となるよう
    に前記偏向器の駆動制御を行う偏向器駆動制御手段とか
    ら構成されることを特徴とする光走査装置。
  8. 【請求項8】前記速度検出手段は、前記結像光学系から
    射出される光束が移動する領域中の異なる2箇所と光学
    的に等価な2箇所を前記光束が通過する時間を計測する
    ことを特徴とする請求項7に記載の光走査装置。
  9. 【請求項9】前記速度検出手段は、前記光束が前記走査
    対象面と光学的に等価な位置に配置された2箇所間を通
    過する時間を計測することを特徴とする請求項8に記載
    の光走査装置。
  10. 【請求項10】前記速度検出手段は、 前記結像光学系から射出される光束が移動する領域の端
    部周辺の異なる2箇所に到達する光束をそれぞれ反射す
    る反射ミラーと、 前記走査対象面と光学的に等価な位置に配置され、前記
    反射ミラーで反射された光束をそれぞれ受光して検出信
    号を出力する2つの受光素子と、 これら2つの受光素子が発生する検出信号の時間差を計
    測する計時手段とから構成されることを特徴とする請求
    項9に記載の光走査装置。
  11. 【請求項11】前記2箇所は、前記結像光学系から射出
    される光束が移動する領域のうちの一端部周辺の所定位
    置と光学的に等価な位置にある第1の位置と、他端部周
    辺の所定位置と光学的に等価な位置にある第2の位置の
    2箇所であることを特徴とする請求項10に記載の光走
    査装置。
  12. 【請求項12】前記2箇所は、前記結像光学系から射出
    される光束が移動する領域のうちの一端部または他端部
    の何れか一方の端部周辺と光学的に等価な位置における
    異なる2箇所であることを特徴とする請求項10に記載
    の光走査装置。
  13. 【請求項13】前記光源の点灯及び消灯駆動を行う光源
    駆動手段と、 この光源駆動手段による駆動のタイミングを制御する光
    変調制御手段とを有し、この光変調制御手段は、前記2
    つの受光素子のうち、少なくとも一方の受光素子の検出
    信号に基づいて、前記光源駆動手段の動作開始のタイミ
    ングを決定することを特徴とする請求項10に記載の光
    走査装置。
  14. 【請求項14】前記速度検出手段は、 前記2箇所は、前記結像光学系から射出される光束が移
    動する領域のうちの一端部または他端部の何れか一方の
    端部周辺と光学的に等価な位置における異なる2箇所で
    あり、 前記走査対象面と光学的に等価な位置に配置され、前記
    反射ミラーによって反射される前記2箇所間の領域を通
    過する光束を受光して検出信号を出力する単一の受光素
    子と、 この受光素子の検出信号に基づいて、走査光が前記2箇
    所間の領域を通過する時間を計測する計時手段とから構
    成されることを特徴とする請求項9に記載の光走査装
    置。
  15. 【請求項15】前記光源の点灯及び消灯駆動を行う光源
    駆動手段と、 外部装置から所望の描画データが入力されると共に、こ
    の光源駆動手段による駆動のタイミングを制御する光変
    調制御手段と、 前記走査対象面上におかれた感光体と、 この感光体を駆動制御し、前記偏向器駆動制御手段及び
    光変調制御手段と協働して前記感光体上に走査光による
    潜像を描画させる一方、描画を行っていない非動作時に
    動作待機中である旨の待機信号を出力するドライバとを
    有し、 前記偏向器駆動手段は、このドライバから待機信号が入
    力されていることを条件に前記偏向器の駆動制御を行う
    事を特徴とする請求項1ないし7に記載の光走査装置。
  16. 【請求項16】光源からの光束を偏向器で偏向させた
    後、結像光学系を介して所定の走査対象面上にて結像さ
    せると共に、所定方向に移動する走査光を形成して前記
    走査対象面上を走査する光走査方法において、 前記結像光学系周辺の温度を検出し、その検出温度に基
    づいて、前記走査光の走査対象面上での移動速度が一定
    となるように、前記偏向器による偏向速度を変更するこ
    とを特徴とする光走査方法。
  17. 【請求項17】光源からの光束を偏向器で偏向させた
    後、結像光学系を介して所定の走査対象面上にて結像さ
    せると共に、所定方向に移動する走査光を形成して前記
    走査対象面上を走査する光走査方法において、 前記結像光学系から射出される光束の移動速度を検出
    し、その移動速度に基づいて、前記走査光の走査対象面
    上での走査速度が一定となるように、前記角速度を変更
    することを特徴とする光走査方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002131646A (ja) * 2000-08-03 2002-05-09 Leica Microsystems Heidelberg Gmbh 走査型顕微鏡法における位置信号および検出信号の位相補正のための方法ならびに装置および走査型顕微鏡
US7259082B2 (en) 2002-10-03 2007-08-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method of manufacturing semiconductor device
US7400338B2 (en) * 2004-09-28 2008-07-15 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with temperature detection
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