JPH09224930A - 物体の断層写真画像を発生するシステム及び体積測定式計算機式断層写真法装置 - Google Patents
物体の断層写真画像を発生するシステム及び体積測定式計算機式断層写真法装置Info
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Abstract
の画像スライスを発生させることのできる物体の断層写
真画像を発生するシステム及び体積測定式計算機式断層
写真法装置を提供する。 【解決手段】 本発明は、一形態では、4ビーム螺旋走
査によって取得されたデータを用いて画像再構成を行う
装置(10)である。画像の再構成において、投影デー
タ配列(54A、54B、54C、54D)が発生され
る。次いでこのような投影データは、加重係数によって
加重され(56A、56B、56C、56D)、加重済
投影データ配列(60A、60B、60C、60D)が
発生される。加重済投影データ配列(60A、60B、
60C、60D)は、フィルタ補正されると共に逆投影
され(62A、62B、62C、62D)、画像データ
配列(64A、64B、64C、64D)が発生され
る。次いで、各ビームについての画像データ配列を合計
して(66)、スライス画像データ配列(68)が発生
される。
Description
層写真法(CT)の作像に関し、更に具体的には、螺旋
走査によって収集された投影データからの画像の再構成
に関する。
成では、X線源は扇形の(ファン)ビームを投射し、こ
のビームは、デカルト座標系のX−Y平面であって、一
般的に「作像平面」と呼ばれる平面内に位置するように
コリメートされる。X線ビームは、患者等の被作像物体
を通過する。ビームは、物体によって減衰された後に、
放射線検出器の配列に入射する。検出器配列において受
け取られる減衰したビーム放射線の強度は、物体による
X線ビームの減衰量に依存している。配列内の各々の検
出器素子は、検出器の位置におけるビームの減衰量の測
定値である個別の電気信号を発生する。すべての検出器
からの減衰測定値を個別に収集し、透過プロファイル
(断面)を形成する。
及び検出器配列は、X線ビームが物体と交差する角度が
定常的に変化するように、作像平面内で被作像物体の周
りをガントリと共に回転する。1つのガントリ角度にお
ける検出器配列からの1群のX線減衰測定値、即ち投影
データを「ビュー」と呼ぶ。物体の「スキャン」は、X
線源及び検出器の1回転の間に様々なガントリ角度で形
成された1組のビューで構成されている。軸方向走査の
場合には、投影データを処理して、物体から切り取られ
た2次元スライスに対応する画像を構成する。1組の投
影データから画像を再構成する1つの方法は、当業界で
フィルタ補正逆投影(filtered backprojection)法と
呼ばれている。この方法は、あるスキャンからの減衰測
定値を、「CT数」又は「Hounsfield単位」と呼ばれる
整数に変換し、これらの整数を用いて、陰極線管表示装
置上の対応するピクセルの輝度を制御する。
総走査時間を短縮するために、「螺旋」走査を実行する
ことができる。「螺旋」走査を実行するためには、所定
の数のスライスについてのデータが収集されている間に
患者を移動させる。螺旋走査において取得されたデータ
から画像を再構成するのに利用され得る画像再構成アル
ゴリズムは、1995年5月9日に出願され本出願と共
通の譲受人に譲渡された米国特許出願第08/436,
176号に記載されている。
た投影データをP(θ,γ,z)と表記することができ
る。ここで、θは、何らかの基準(例えば、y軸)に対
するファン・ビームの中心レイ(central ray)の角度
であり、γは、中心レイに対するファン・ビーム内の特
定のレイの角度であり、zは、測定の行われた時刻にお
けるガントリの軸方向位置である。実際の投影データが
取得されない各々の位置z0 については、慣用されてい
ると共に公知である螺旋再構成アルゴリズムが、z方向
の1次補間を用いることにより位置z0 におけるスライ
スについての生データを発生する。具体的には、P
(θ,γ,z0 )を発生するためには、同じθ及びγに
おける投影データであって、z0 になるべく近接してい
るが、zに関して両側にある投影データが用いられる。
例えば、z1 及びz2 が、P(θ,γ,z)を知ること
のできるzの値であり、z1 ≦z0 ≦z2 であるとすれ
ば、P(θ,γ,z0 )は、P(θ,γ,z1 )及びP
(θ,γ,z2 )から以下の式を用いた1次補間によっ
て推定され得る。
イが2回測定されるので、即ち、P(θ,γ,z)=P
(θ+2γ+180°,−γ,z)であるので、zサン
プリングは実効的には2重化されている。このようにサ
ンプリングが増大しているので、総走査時間を短縮する
ことができる。
て取得されたデータから、アーティファクトが低レベル
であり又は少数である高品質の画像を提供する方式で画
像を再構成することが望ましい。又、このような画像を
再構成する総所要時間が短縮されることが望ましい。更
に、データは必ずしもあらゆる軸方向位置で取得されな
いことがあるので、このような投影データを高品質の画
像の発生を可能にする方式で推定するアルゴリズムを提
供することも又、望ましい。
のようなシステムで達成され得る。即ち、本システム
は、一実施例では、4ファン・ビーム螺旋走査における
各々のファン・ビームによって収集された投影データか
ら、投影空間データ配列を発生する。次いで、各々の配
列内のデータは、患者の並進移動を補正すると共にデー
タの冗長効果を相殺するようにシステムによって加重さ
れる。その後、加重されたデータを用いて画像を再構成
する。
ステムは、作像されるスライスに関連するデータ平面に
対応した投影データ配列を発生する。次いで、システム
によって加重係数がデータ配列に対して適用されて、各
々の特定のデータ要素に対して加重を割り当てる。次い
で、加重された投影データ配列は、フィルタ補正される
と共に逆投影されて、画像データ配列を発生する。その
後、画像データ配列を合計して、スライス画像データ配
列を発生する。
定のz0 位置における特定のスライスについてのスライ
スの再構成に関して、一実施例では、特定のz0 に最も
近接しているが、特定のz0 の両側にあるz位置につい
ての投影データが同定される。次いで、同定されたz位
置において収集された投影データを用いて、スライスに
ついての投影データが推定される。その後、このような
推定された投影データを用いてスライス画像を再構成す
ることができる。
り、患者の総走査時間が短縮されるという利点が得られ
る。更に、上述した画像再構成アルゴリズムにより、患
者を載せたテーブルの並進速度が増大しても、高品質の
画像スライスを発生することができるという利点が得ら
れる。
真法(CT)作像システム10は、「第3世代」CTス
キャナにおいて典型的なガントリ12を含んでいるもの
として示されている。ガントリ12は、X線源14を有
しており、X線源14は、X線ビーム16をガントリ1
2の反対側にある検出器配列18に向かって投射する。
検出器配列18は、検出器素子20によって形成されて
おり、これらの検出器素子20は一括で、患者22を通
過する投射されたX線を検知する。各々の検出器素子2
0は、入射するX線ビームの強度を表す、従って、患者
22を通過する間でのビームの減衰量を表す電気信号を
発生する。X線投影データを収集するための1スキャン
の間に、ガントリ12及びこれに装着された構成部品
は、回転軸24の周りを回転する。
は、CTシステム10の制御機構26によって制御され
る。制御機構26は、X線制御装置28と、ガントリ・
モータ制御装置30とを含んでおり、X線制御装置28
は、X線源14に対して電力及びタイミング信号を供給
し、ガントリ・モータ制御装置30は、ガントリ12の
回転速度及び位置を制御する。制御機構26に設けられ
たデータ収集システム(DAS)32は、検出器素子2
0からのアナログ・データをサンプリングして、後続処
理のためにこのデータをディジタル信号に変換する。画
像再構成装置34は、サンプリングされてディジタル化
されたX線データをDAS32から受け取って、高速画
像再構成を行う。再構成された画像は、計算機36への
入力として印加され、計算機36は、大容量記憶装置3
8に画像を記憶させる。
ル40を介して、オペレータからの命令(コマンド)及
び走査パラメータを受け取る。付設された陰極線管表示
装置42によって、オペレータは、再構成された画像、
及び計算機36からのその他のデータを観察することが
できる。オペレータが入力した命令及びパラメータを計
算機36で用いて、DAS32、X線制御装置28及び
ガントリ・モータ制御装置30に制御信号及び情報を供
給する。加えて、計算機36はテーブル・モータ制御装
置44を動作させ、テーブル・モータ制御装置44は、
モータ式テーブル46を制御して、ガントリ12内で患
者22を位置決めする。具体的には、テーブル46は、
患者22の部分をガントリ開口48内で移動させる。
ステムにおいては、4列の検出器が画定されている。X
線ファン・ビームは実際には、z回転軸に沿って変位し
ている4つのファン・ビームに分割されている。隣接し
たビームの中心同士の間の距離は、ガントリ回転軸で測
定した場合にはDとなる。図4には、画像再構成装置3
4が更に詳細に示されている。具体的には、DAS32
からの各々のファン・ビームによるデータの各々のビュ
ーは、それぞれのプリプロセッサ52A〜52Dにおい
て受け取られ、ここでそれぞれのビームは前処理され
て、検出器及びチャンネルのゲインにおけるビーム・ハ
ードニング(beam hardening)、オフセット及び変動等
の様々な周知の誤差について補正される。又、負の対数
も除去されて、投影データ配列54A〜54Dに記憶さ
れる投影データが得られる。
の投影データは読み出されて、対応する加重関数56A
〜56Dが乗算器58A〜58Dにおいて適用される。
加重された投影データは、加重済投影データ配列60A
〜60D内の対応する位置に書き込まれ、この加重済投
影データを参照番号62A〜62Dにおいてフィルタ補
正すると共に逆投影して、ビームごとの画像データ配列
64A〜64Dを発生する。
合計されて(参照番号66)、スライス画像データ配列
68が発生される。具体的には、ビーム1の配列におけ
る各々のピクセルの大きさが、ビーム2、ビーム3及び
ビーム4の配列における対応するピクセルの大きさと合
計される。得られたスライス画像配列68は、後の使用
のために記憶させてもよいし、又はオペレータに対して
表示してもよい。画像データ配列64A〜64Dの発生
に続いてデータを合計する代わりに、データをフィルタ
補正し逆投影する前に、同じガントリ(ビュー)角度か
らの投影であるが異なる各検出器列からのものである投
影を結合することもできる。このような結合により、処
理負荷を軽減することができる。
いくつかの所定の条件下で実行されたときの加重済投影
データ60A〜60Dの発生に特に関連している。以下
の議論に関して、dは、ガントリ回転軸で測定された検
出器の列間隔(z間隔)を表し、sは、テーブルの供給
速度(1回転当たり)を表し、ρは、dとsとの比を表
す、即ち、 ρ=d/s (2) であるものとする。
2 、P3 及びP4 は、再構成されるスライスPを、線L
1 M1 、L2 M2 、L3 M3 及びL4 M4 において捕捉
している。これらの線の関数は、 L1 M1 : β1=−3ρπ L2 M2 : β2=−ρπ L3 M3 : β3=ρπ L4 M4 : β4=3ρπ (2) と表すことができる。ここで、βは、ガントリ角度に等
しい。線L1 M1 、L2M2 、L3 M3 及びL4 M4
は、「鏡映」線を有しており、以下のように+と−との
組で表される。
として、テーブル供給速度sと、検出器のz間隔dとが
関係式(2π/(π−2γm ))d<s<(4π/(π
+2γm ))dを満たすときに、W1(β,γ)、W2
(β,γ)、W3(β,γ)及びW4(β,γ)として
表される各々のデータ・セットに適用される螺旋加重係
数は、 W1(β,γ)=0 ……β≦β2- W1(β,γ)=[(β−β2- )/(β1−β2- )]×α(x1 ) ……β2- <β≦β1 W1(β,γ)=[(β−β3- )/(β1−β3- )]×α(x1 ) ……β1<β<β3- W1(β,γ)=0 ……β≧β3- (5) W2(β,γ)=0 ……β≦β3- W2(β,γ)=(β−β3- )/(β2−β3- )……β3- <β≦β2 W2(β,γ)= w21 (β,γ)+w22 (β,γ) ……β2<β<βM W2(β,γ)=0 ……β≧βM (6) であり、ここで、 w21 (β,γ)=0 ……β≦β2 w21 (β,γ)=[(β−β1+ )/(β2−β1+ )]×α(x2 ) ……β2<β<β1+ w21 (β,γ)=0 ……β≧β1+ w22 (β,γ)=0 ……β≦β2 w22 (β,γ)=[(β−β4- )/(β2−β4- )] ×[1−α(x2 )] ……β2<β<β4- w22 (β,γ)=0 ……β≧β4- であり、 W3(β,γ)=0 ……β≦βm W3(β,γ)=w31 (β,γ)+w32 (β,γ) ……βm <β<β3 W3(β,γ)=(β−β2+ )/(β3−β2+ )……β3≦β<β2+ W3(β,γ)=0 ……β≧β2+ (7) であり、ここで、 w31 (β,γ)=0 ……β≦β1+ w31 (β,γ)=[(β−β1+ )/(β3−β1+ )]×α(x2 ) ……β1+ <β<β3 w31 (β,γ)=0 ……β≧β3 w32 (β,γ)=0 ……β≦β4- w32 (β,γ)=[(β−β4- )/(β3−β4- )] ×[1−α(x2 )] ……β4- <β<β3 w32 (β,γ)=0 ……β≧β3 であり、 W4(β,γ)=0 ……β≦β2+ W4(β,γ)=[(β−β2+ )/(β4−β2+ )] ×[1−α(x3 )] ……β2+ <β≦β4 W4(β,γ)=[(β−β3+ )/(β4−β3+ )] ×[1−α(x3 )] ……β4<β<β3+ W4(β,γ)=0 ……β≧β3+ (8) である。方程式(5)〜(8)において、α(x)は、 α(β,γ)=α[x(β,γ)] =3x2 (β,γ)−2x3 (β,γ) (9) と定義され、ここで、 x1 =(β−β2- )/(β3- −β2- ) x2 =(β−β2)/(β3−β2) x3 =(β−β2+ )/(β3+ −β2+ ) である。図6及び図7に、加重関数によって画定される
データ平面内の領域が示されている。図7の斜線区域
は、ある画像スライスを再構成するのに用いられる各々
のデータ平面からのデータを表している。ファンの角度
2γm =π/4について、上述の画像再構成アルゴリズ
ムに関して演算可能な領域は、 (8/3)d<s<(16/5)d である。
は、連続である。しかしながら、このような方程式の各
々の1次導関数は、境界線において不連続である。必要
ならば、境界を横切る数チャンネル(〜10チャンネ
ル)をフェザリング(feathering)することにより、こ
の不連続性を排除することができる。加重済投影データ
配列60A〜60Dを作成するために一旦加重を行った
ら、処理時間を短縮するために、同一のガントリ(ビュ
ー)角度からの投影であるが異なる各検出器列からのも
のである投影を、フィルタ補正及び逆投影の前に結合す
ることができる。データ列1のいくつかの投影ビュー
は、データ列4の対応する投影ビューから360°隔た
っている。フィルタ補正の前に、これらのビューの対を
更に結合して、処理負荷のいかなる不必要な増大をも排
除することができる。
ライスを再構成するために約5.5π分の投影データを
前処理する必要がある。従来の走査(軸方向走査及び螺
旋走査の両者)において1つの画像を再構成するのに必
要とされていたデータの量と比較して、4ビーム螺旋走
査では前処理の負荷が2.7倍増大する。隣接したスラ
イスを再構成するのに要求される投影データは、ビュー
角度βの原点を垂直にシフトさせて、再構成される新た
なスライスと整列させることにより同定され得る。殆ど
の場合、各々のデータ・セットにおいて、1つのスライ
スについてのデータと、隣接したスライスについてのデ
ータとの間にはかなりの重なりが存在する。加重の前に
は、前処理はスライス位置に依存していない。従って、
前処理(螺旋加重の行われていない)の結果を、後に再
使用するためにバッファに記憶させることができる。こ
れにより、多くの場合、特に遡及的(retrospective)
再構成において、前処理の負荷が大幅に軽減し得る。
ータ及び上述の再構成アルゴリズムによって支持される
プロファイルよりも厚い場合には、所望されるスライス
のプロファイル内の多数の薄いスライスを合計すること
により、より厚いスライスを得ることができる。多数の
薄いスライスが、それ自体では関心の持たれないもので
あるならば、対応する合計を投影領域において早期に実
行することにより、多数の薄いスライスを再構成する中
間工程を迂回(バイパス)することができる。これによ
り、計算負荷及び画像記憶負荷が軽減する。合成(resu
ltant)加重関数は、データ平面がシフトされたときの
対応する形式(ヴァージョン)の加重関数を合計するこ
とにより得ることができる。
記述する。本アルゴリズムは、諸々のマルチ・スライス
・システムに適用可能であり、4列検出器での実施に限
定されない。具体的には、螺旋走査での所与のビュー角
度において、多重列検出器システムは、様々なz位置に
おける多重列の測定値を提供する。これらの値をp
(β,γ,z)と表し、ここで、βはビュー角度であ
り、γは検出器角度である。z1及びz2が、スライス
位置z0に最も近く、且つz0の両側にあるこのビュー
からの2列の測定値の位置を表すならば、z0における
スライスの正確な投影データをpz0(β,γ)と表せ
ば、pz0(β,γ)は、 pz0(β,γ) =[(z0−z2)/(z1−z2)]×p(β,γ,z1) +[(z1−z0)/(z1−z2)]×p(β,γ,z2) (10) と推定され得る。各々のβ及びγについて、どの検出器
列であるかに拘わらず、z0 に跨がる各々の値zについ
ての投影データを用いてpz0(β,γ)を決定すること
ができる。従って、異なる列が、異なるβ及びγの値に
ついてz0 における投影データ・セットに寄与すること
がある。コーン・ビームの頂点、即ちX線の焦点が、再
構成されるスライスとビュー角度β0で交差しているな
らば、このスライスは、周知の再構成アルゴリズムを用
いてビュー角度β0に中心を有する2π分の推定データ
pz0(β,γ)から再構成され得る。このようなアルゴ
リズムには、標準的なファン・ビーム再構成アルゴリズ
ム、又は米国特許第4,580,219号に記載されて
いるファン・ビーム・アンダスキャン・アルゴリズムが
ある。又、Med. Phys.誌、第9号、第254頁〜第25
7頁(1982年)のD. L. Parkerによる「ファン・ビ
ームCTのための最適ショート・スキャン畳み込み再構
成」(Optimal Short Scan Convolution Reconstructio
n For Fan-BeamCT)に記載されたファン・ビーム・ハー
フスキャン・アルゴリズムを用いて、やはりビュー角度
β0に中心を有する(π+ファンの角度)分の推定デー
タpz0(β,γ)からスライスを再構成することもでき
る。
・ビーム・ハーフスキャン・アルゴリズム又はファン・
ビーム・アンダスキャン・アルゴリズムを適用すること
により、コーン・ビーム・アーティファクトを減少させ
易くなる。ファン・ビーム・ハーフスキャン・アルゴリ
ズムであれファン・ビーム・アンダスキャン・アルゴリ
ズムであれ、これらによって導入される加重関数は、ビ
ュー角度βと検出器角度γとの両者の関数である。
を以下に述べる。このアルゴリズムも又、マルチ・スラ
イス・システムに適用可能である。具体的には、測定値
と、測定値に適用される加重であって、所望されるスラ
イスから測定値までのz距離に依存している加重との1
次結合を、
は、(θ,γ)における投影測定値の全体にわたって振
られたインデクスである。加重関数w(z)の幅によっ
て、スライスの厚み及び画像の雑音レベルが制御され
る。加重関数w(z)の1つの可能な形状は、z=0に
おける大きさが1であり、±Δzにおける値がゼロであ
る三角形である。尚、Δzは、各々の(θ,γ)の値に
おいてw(z)についてノン・ゼロ値を有する少なくと
も1つの測定値が存在するように選択されなければなら
ない。任意のw(z)に対して、所与の(θ,γ)につ
いてのwのノン・ゼロ値の合計は、θ及びγと共に変化
する。これは、方程式(11)の分母によって正規化さ
れる。Δzが増大すると、スライスは厚くなると共に雑
音レベルは低下する。スライス・プロファイルの形状は
近似的には、w(z)とスライス方向のサンプリング開
口との畳み込みとなる。
(θ,γ)の各々の対は2回ずつ測定され、P(θ,
γ,z)=P(θ+2γ+180°,−γ,z)であ
る。この対称性を用いて、方程式(11)と共に用いら
れる測定値P(θ,γ,zi )の数を増大させ、P
(θ,γ,z0 )を推定することができる。2つのzi
値についてのP(θ,γ,zi )の値は、各360°回
転及び各検出器列から取得され得る。
他のw(z)の形状を選択することもできる。ゼロ値の
付近でなだらかな勾配を有するw(z)には利点がある
ものと考えられる。なだらかな勾配によって、検出器列
が、投影データ・セットに対して漸次的に寄与を開始す
る、従って、相当のアーティファクト不感受性(immuni
ty)を提供することが、より十分に保証される。
から、本発明の目的が達成されたことが明らかである。
本発明を詳細にわたって記述すると共に説明したが、こ
れらは説明及び例示のみのためのものであり、限定のた
めのものであると解釈してはならないことを明瞭に理解
されたい。例えば、ここに記載したCTシステムは、X
線源と検出器との両者がガントリと共に回転するような
「第3世代」システムである。しかしながら、検出器が
全環状の静止式検出器であって、X線源のみがガントリ
と共に回転するような「第4世代」システムを含めて他
の多くのCTシステムが用いられ得る。更に、本発明
は、厳密に4つの検出器列を有しているシステムと共に
用いられるものと限定されているのでもない。従って、
本発明の要旨は、特許請求の範囲によってのみ限定され
るものとする。
である。
画像再構成装置のブロック図である。
す図である。
る。
のに利用される選択されたデータ領域とを示す図であ
る。
列 62A、62B、62C、62D フィルタ補正及び逆
投影 64A、64B、64C、64D ビームごとの画像デ
ータ配列 66 合計 68 スライス画像データ配列
Claims (12)
- 【請求項1】 螺旋走査において収集された投影データ
から物体の断層写真画像を発生するシステム(10)で
あって、該システム(10)は、4列の検出器配列(1
8)を含んでおり、前記断層写真画像システム(10)
は、画像再構成装置システム(34)を含んでおり、該
画像再構成装置システム(34)は、 (a) 各々のX線ファン・ビームから取得されたデー
タに対応する投影データ配列(54A、54B、54
C、54D)を発生し、 (b) 工程(a)で発生された前記投影データ配列の
各々に加重関数(56A、56B、56C、56D)を
適用して、それぞれの加重済投影データ配列(60A、
60B、60C、60D)を発生し、各々のデータ・セ
ットに適用される前記加重関数をW1(β,γ)、W2
(β,γ)、W3(β,γ)及びW4(β,γ)として
表すと、各々の加重関数は、 β≦β2- のときに、 W1(β,γ)=0 β2- <β≦β1のときに、 W1(β,γ)=[(β−β2- )/(β1−β2
- )]×α(x1 ) β1<β<β3- のときに、 W1(β,γ)=[(β−β3- )/(β1−β3
- )]×α(x1 ) β≧β3- のときに、 W1(β,γ)=0 であり、 β≦β3- のときに、 W2(β,γ)=0 β3- <β≦β2のときに、 W2(β,γ)=(β−β3- )/(β2−β3- ) β2<β<βM のときに、 W2(β,γ)=w21 (β,γ)+w22 (β,γ) β≧βM のときに、 W2(β,γ)=0 であり、ここで、 β≦β2のときに、 w21 (β,γ)=0 β2<β<β1+ のときに、 w21 (β,γ)=[(β−β1+ )/(β2−β1
+ )]×α(x2 ) β≧β1+ のときに、 w21 (β,γ)=0 であり、 β≦β2のときに、 w22 (β,γ)=0 β2<β<β4- のときに、 w22 (β,γ)=[(β−β4- )/(β2−β4
- )]×[1−α(x2 )] β≧β4- のときに、 w22 (β,γ)=0 であり、 β≦βm のときに、 W3(β,γ)=0 βm <β<β3のときに、 W3(β,γ)=w31 (β,γ)+w32 (β,γ) β3≦β<β2+ のときに、 W3(β,γ)=(β−β2+ )/(β3−β2+ ) β≧β2+ のときに、 W3(β,γ)=0 であり、ここで、 β≦β1+ のときに、 w31 (β,γ)=0 β1+ <β<β3のときに、 w31 (β,γ)=[(β−β1+ )/(β3−β1
+ )]×α(x2 ) β≧β3のときに、 w31 (β,γ)=0 であり、 β≦β4- のときに、 w32 (β,γ)=0 β4- <β<β3のときに、 w32 (β,γ)=[(β−β4- )/(β3−β4
- )]×[1−α(x2 )] β≧β3のときに、 w32 (β,γ)=0 であり、 β≦β2+ のときに、 W4(β,γ)=0 β2+ <β≦β4のときに、 W4(β,γ)=[(β−β2+ )/(β4−β2
+ )]×[1−α(x3 )] β4<β<β3+ のときに、 W4(β,γ)=[(β−β3+ )/(β4−β3
+ )]×[1−α(x3 )] β≧β3+ のときに、 W4(β,γ)=0 であり、ここで α(β,γ)=α[x(β,γ)] =3x2 (β,γ)−2x3 (β,γ) であり、ここで x1 =(β−β2- )/(β3- −β2- ) x2 =(β−β2)/(β3−β2) x3 =(β−β2+ )/(β3+ −β2+ ) であり、 (c) 工程(b)で発生された前記投影データ配列か
ら、スライス画像(68)を構成するために用いられる
画像データ配列(64A、64B、64C、66D)を
発生するように構成されている物体の断層写真画像を発
生するシステム(10)。 - 【請求項2】 前記画像データ配列の発生は、加重され
た各々の投影データ配列(60A、60B、60C、6
0D)にフィルタ補正及び逆投影を実行する工程(62
A、62B、62C、62D)を含んでいる請求項1に
記載のシステム(10)。 - 【請求項3】 フィルタ補正及び逆投影を実行する前
に、同じガントリ角度からのデータ配列であるが、異な
る検出器列からのデータ配列が結合される請求項2に記
載のシステム(10)。 - 【請求項4】 第1のデータ列の投影ビューが第4のデ
ータ列の投影ビューから360°隔たっているならば、
フィルタ補正及び逆投影の前に前記第1のデータ列の投
影ビューと前記第4のデータ列の投影ビューとを結合す
る請求項3に記載のシステム(10)。 - 【請求項5】 前記投影データ配列の各々に加重関数を
適用する前に、連続したスライスを再構成するために、
前記データがシステム・メモリ(38)に記憶される請
求項1に記載のシステム(10)。 - 【請求項6】 前記画像再構成装置システム(34)は
更に、所望のスライス・プロファイルが前記データ配列
により支持される最も薄いプロファイルよりも厚いなら
ば、前記所望のスライス・プロファイル内の多数の薄い
スライスを合計するように構成されている請求項1に記
載のシステム(10)。 - 【請求項7】 (a) X線源(14)と、多重列検出
器(18)とを有しているガントリ(12)と、 (b) 前記検出器(18)に接続されているデータ収
集システム(32)と、 (c) 該データ収集システム(32)に接続されてい
るプロセッサ(36)であって、該プロセッサ(36)
は、位置z1 及び位置z2 において前記検出器列により
測定された投影データを用いて位置z0 についての投影
データpz0(β,γ)を推定するように構成されてお
り、該プロセッサ(36)は、関係式 pz0(β,γ)=[(z0−z2)/(z1−z2)]
×p(β,γ,z1)+[(z1−z0)/(z1−z
2)]×p(β,γ,z2) を用いて前記投影データpz0(β,γ)を推定するよう
にプログラムされている、プロセッサ(36)とを備え
た体積測定式計算機式断層写真法装置(10)。 - 【請求項8】 異なる列にある検出器(18)は、推定
された前記投影データpz0(β,γ)に寄与している請
求項7に記載の体積測定式計算機式断層写真法装置(1
0)。 - 【請求項9】 画像再構成装置(34)を更に含んでお
り、該再構成装置(34)は、推定された前記投影デー
タpz0(β,γ)を利用して位置z0 における画像スラ
イスを発生するように構成されている請求項7に記載の
体積測定式計算機式断層写真法装置(10)。 - 【請求項10】 (a) X線源(14)と、多重列検
出器(18)とを有しているガントリ(12)と、 (b) 前記検出器(18)に接続されているデータ収
集システム(32)と、 (c) 該データ収集システム(32)に接続されてい
るプロセッサ(36)であって、該プロセッサ(36)
は、位置z1 及び位置z2 において前記検出器列により
測定された投影データを用いて位置z0 についての投影
データpz0(β,γ)を推定するように構成されてお
り、該プロセッサ(36)は、関係式 【数1】 を用いて前記投影データpz0(β,γ)を推定するよう
にプログラムされている、プロセッサ(36)とを備え
た体積測定式計算機式断層写真法装置(10)。 - 【請求項11】 異なる列にある検出器(18)は、推
定された前記投影データpz0(β,γ)に寄与している
請求項10に記載の体積測定式計算機式断層写真法装置
(10)。 - 【請求項12】 画像再構成装置(34)を更に含んで
おり、該再構成装置(34)は、推定された前記投影デ
ータpz0(β,γ)を利用して位置z0 における画像ス
ライスを発生するように構成されている請求項10に記
載の体積測定式計算機式断層写真法装置(10)。
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