JPH09221583A - ポリエステル組成物及びフイルム - Google Patents

ポリエステル組成物及びフイルム

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JPH09221583A
JPH09221583A JP5234396A JP5234396A JPH09221583A JP H09221583 A JPH09221583 A JP H09221583A JP 5234396 A JP5234396 A JP 5234396A JP 5234396 A JP5234396 A JP 5234396A JP H09221583 A JPH09221583 A JP H09221583A
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JP
Japan
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polyester
film
compound
formula
polyester composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP5234396A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiko Kuramoto
路子 倉本
Atsuko Ueda
敦子 植田
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Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線遮断性に優れ、かつ、色調及び透明性
の良好なポリエステル組成物を提供する。 【解決手段】 ポリアルキレンテレフタレート又はこれ
を主体とするポリエステルに下記一般式で表される化
合物を1〜1000ppm 含有させたポリエステル組成物。 【化1】 (式中、R1、R2、R3 は水素又は炭素数1〜8のアル
キル基、アリール基、シクロアルキル基である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線遮断性に優
れ、かつ、色調及び透明性の良好なポリエステル組成物
及びフイルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートで代表され
るポリエステルは、優れた機械的特性及び化学的特性を
有し、各種フイルム、飲食品用容器等として広く使用さ
れている。
【0003】ところで、近年、紫外線遮断性を有するフ
イルムや容器に対する要望が強まっている。例えば、食
品包装用として使用する場合、内部に酸素が存在する
と、保管中に紫外線によって内容物が酸化されて変質
し、味、色、香りが悪くなるという問題がある。この問
題は、油脂成分を含有する食品を包装する場合に顕著で
ある。また、熱線遮断やガラスの飛散防止を目的とする
窓貼りフイルムや農作物の成長促進及び収穫増加を目的
とする農園芸分野で用いられるフイルムにおいても紫外
線遮断するような透明性フイルムの要求がある。
【0004】従来、紫外線遮断性ポリエステルとして、
熱可塑性ポリエステルに、芳香族ジイミド化合物 (特開
昭63− 73421号) 、ナフタレンジカルボン酸化合物 (特
開昭63−202648号) 、ナフタレンテトラカルボン酸化合
物 (特開昭63−225650号) 等を配合したポリエステル組
成物が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のもの
とは異なった紫外線遮断剤を用い、紫外線遮断性に優
れ、かつ、色調及び透明性の良好なポリエステル組成物
及びフイルムを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するもので、その要旨は、次のとおりである。 (1) ポリアルキレンテレフタレート又はこれを主体とす
るポリエステルに下記一般式で表される化合物を1〜
1000ppm 含有させたポリエステル組成物。
【化2】 (式中、R1、R2、R3 は水素又は炭素数1〜8のアル
キル基、アリール基、シクロアルキル基である。) (2) 上記(1) 記載のポリエステル組成物からなるフイル
ム。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0008】本発明においてポリエステルとしては、ポ
リアルキレンテレフタレート及びこれを主体するポリエ
ステルが用いられる。具体的には、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート及びこれらを主
体とし、イソフタル酸、無水フタル酸、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香
族ジカルボン酸成分、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ペ
ンタエリスリトール等のグリコール成分、4−ヒドロキ
シ安息香酸、ε−カプロラクトン等のヒドロキシカルボ
ン酸成分を共重合成分とするものが挙げられる。
【0009】そして、ポリエステルは、極限粘度が 0.5
以上のものが好ましい。極限粘度が0.5未満のポリエス
テルでは、フイルム等の成形物としたとき、強度等の物
性が劣ったものとなる。
【0010】本発明において、一般式で表される化合
物(化合物)は、紫外線遮断剤として作用するもので
あり、ポリエステルに対し1〜1000ppm の範囲で含有さ
せることが必要である。この化合物の含有量が1重量%
未満であると、紫外線遮断効果が十分発揮されず、一
方、1000ppm を超えるとポリエステルが黄色に着色する
ようになる。
【0011】化合物において、R1、R2、R3 のアル
キル基としてはメチル基及びエチル基が好ましく、アリ
ール基としてはフェニル基が好ましい。化合物の具体
例としては、下記式(A)〜(C)の化合物が挙げら
れ、特に式(A)の化合物が好ましい。〔式(A)の化
合物は、イーストマンコダック社から「EASTASORB」の
商品名で市販されている。〕
【0012】
【化3】
【0013】化合物は、ポリエステルの成形時に添加
してもよいが、ポリエステルの製造時に添加すると、ポ
リエステル中により均一に分散するとともに、ポリエス
テルの末端に結合して揮散し難くなり、好ましい。
【0014】化合物をポリエステルの製造時に添加す
る場合、グリコールスラリーとしてポリエステルオリゴ
マーに添加し、重縮合することが好ましい。
【0015】なお、化合物を高濃度で含有するポリエ
ステル (マスターバッチ) を製造し、これを通常のポリ
エステルで希釈して成形する方法を採用してもよい。
【0016】本発明のポリエステル組成物は、フイルム
や容器等として用いられるが、特にフイルムとして好ま
しく用いられる。
【0017】本発明のポリエステル組成物をフイルムと
して用いる場合、フイルムの滑性を向上させるため、カ
オリン、クレー、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素、テレ
フタル酸カルシウム、アルミナ、二酸化チタン、リン酸
カルシウム、架橋高分子等の不活性微粒子を配合するこ
とが好ましい。また、製膜時の静電ピニング性を向上さ
せるため、マグネシウム化合物等の金属化合物を配合す
ることも望ましい。さらに、安定剤、着色剤、酸化防止
剤、消泡剤等を含有させることもできる。
【0018】本発明のフイルムは、常法によって製造す
ることができる。すなわち、化合物を含有するポリエ
ステルを十分に乾燥させた後、押出機でポリエステルの
融点より10〜80℃高い温度で溶融し、Tダイからシート
状に押し出し、冷却ロールに接触させるか、水等の冷媒
中に導いて冷却固化させ、未延伸フイルムを得る。続い
て、この未延伸フイルムを少なくとも1軸方向に延伸す
る。1軸に延伸する場合は、オーブン等を用いて幅方向
に延伸することが望ましく、2軸に延伸する場合には、
延伸ロール等を用いて長手方向に延伸し、続いて幅方向
に延伸する逐次2軸延伸法、両方向に実質的に同時に延
伸する同時2軸延伸法のいずれを採用してもよい。その
後、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、
熱処理や乾燥、表面処理等の工程を施す。
【0019】また、本発明の効果を損なわない範囲で、
他のポリエステルフイルムとの積層フイルムとすること
もできる。
【0020】本発明のポリエステル組成物は、食品や薬
品、化粧品等の包装用のフイルムや容器、窓貼り用や農
園芸用のフイルム等として好ましく使用される。
【0021】
【作用】本発明のポリエステル組成物は、紫外線遮断性
に優れるとともに、色調及び透明性が良好である。化合
物は、耐熱性の優れた反応型の紫外線遮断剤であり、
これをポリエステルの製造時や成形時に添加しても熱分
解を起こさないとともに、ポリエステルとエステル交換
反応して少なくとも一部はポリエステルの末端に組み込
まれ、揮散することがない。
【0022】
【実施例】次に、実施例によって本発明を具体的に説明
する。なお、実施例においてポリエステルフイルムの特
性値は、次のようにして測定した。 (a) 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20.0℃で測定した。 (b) 紫外線遮断性 青色に染色したポリエステル繊維製筒編地の上に、厚さ
100μm のフイルムを置き、スガ試験機社製 WEL−6XS
−HC−BEC型のサンシャインウェザーメーターで72時間
照射し、ミノルタカメラ社製の色彩色差計CR−100 を用
いて、フイルムの下の筒編地の色調の変化を測定した。
筒編地の色調の変化は、ΔEで表した。(5以下であれ
ば合格である。) ΔE={ (L* 1 −L* 2)2 +(a* 1−a* 2)2 +(b* 1
−b* 2)21/2 ここで、L* 1、a* 1、b* 1は、照射前の筒編地の色調、
* 2、a* 2、b* 2は、照射後の筒編地の色調を表す。 (c) b値(色調) 日本電色工業社製ND−Σ80型色差計を用いて測定した。
(b値は黄−青系の色相(+側は黄味、−側は青味)を
表し、極端に小さくならない限り小さい方が良好であ
る。) (d) フイルムヘーズ 厚さ12μm のフイルムを製膜し、東京電色社製ヘーズメ
ーターで測定した。(フイルムヘーズの値が2未満であ
れば合格である。)
【0023】実施例1 ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート及びその
低重合体の存在するエステル化反応缶に、テレフタル酸
とエチレングリコールとのモル比1/1.6 のスラリーを
連続的に供給し、温度 250℃、圧力 0.05 kg/cm2Gの条
件で反応させ、滞留時間を8時間として平均重合度7の
ポリエステルオリゴマーを連続的に製造した。このオリ
ゴマー60kgを重縮合反応器に仕込み、前記式(A)の化
合物を生成するポリマーに対して 200ppm となるように
エチレングリコールスラリーにして添加した後、触媒と
して酸成分1モルに対して2×10-4モルの三酸化アンチ
モンを加え、温度 280℃、圧力 1.3トルの条件で、2時
間重縮合反応を行い、極限粘度0.60、b値 2.4のポリエ
ステルを得た。得られたポリエステルを真空乾燥機によ
り乾燥後、 275℃の温度で押出機で溶融し、Tダイから
シート状に押し出し、冷却ロールに接触させて急冷固化
して未延伸フイルムを得た。この未延伸フイルムを縦方
向に75℃で 1.1倍に延伸した後、テンターに導き、延伸
開始時のフイルムの表面温度が80℃、延伸終了時のフイ
ルムの表面温度が75℃となるように加熱して横方向に
3.5倍に延伸した。延伸後、90℃で熱処理を行い、その
後冷却して巻取り、平均厚さ約12μm の2軸延伸フイル
ムを得た。得られた2軸延伸フイルムは、フイルムヘー
ズ 1.6、紫外線遮断性はΔE 3.9と良好であった。
【0024】実施例2〜4、比較例1〜3 化合物の添加量と種類を変えた以外は、実施例1と同
様にして2軸延伸フイルムを製造した。得られたポリエ
ステル及びフイルムの特性値を表1に示した。表1から
明かなように、実施例のフイルムは、良好な特性を示し
たが、比較例1及び比較例3で得られたフイルムは、紫
外線遮断性が少なく、比較例2で得られたフイルムは、
色調が悪く、黄色味が強かった。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、ポリエステルの優れた
物性を損ねることなく、紫外線遮断性に優れ、かつ、色
調及び透明性の良好なポリエステル組成物が提供され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアルキレンテレフタレート又はこれ
    を主体とするポリエステルに下記一般式で表される化
    合物を1〜1000ppm 含有させたポリエステル組成物。 【化1】 (式中、R1、R2、R3 は水素又は炭素数1〜8のアル
    キル基、アリール基、シクロアルキル基である。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリエステル組成物から
    なるフイルム。
JP5234396A 1996-02-14 1996-02-14 ポリエステル組成物及びフイルム Pending JPH09221583A (ja)

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