JPH09221313A - トリフルオロシランの製造方法 - Google Patents

トリフルオロシランの製造方法

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JPH09221313A
JPH09221313A JP2911096A JP2911096A JPH09221313A JP H09221313 A JPH09221313 A JP H09221313A JP 2911096 A JP2911096 A JP 2911096A JP 2911096 A JP2911096 A JP 2911096A JP H09221313 A JPH09221313 A JP H09221313A
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tetrafluorosilane
hydrogen
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trifluorosilane
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道夫 岩間
Takeshi Yasutake
剛 安武
Maki Hoshikawa
真樹 星川
Shinji Miyata
慎治 宮田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的低温でしかも高選択率でトリフ
ルオロシランを得る。 【解決手段】 テトラフルオロシランと水素の混合ガ
スを反応させるに際し、シリコンとIB族金属及び/ま
たはIB族金属塩を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トリフルオロシラ
ンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トリフルオロシラン(HSiF)はモ
ノシラン(SiH)とテトラフルオロシラン(SiF
)との中間の組成を有するガスである。工業的にはC
VD法によるシリコン膜形成用の原料ガスのほか、最近
は超々LSI製造プロセスにおける高機能性ガスとして
利用技術が開発されつつある。具体的には金属CVDに
おいて、ハロゲン化金属の還元ガスとして使用すると、
段差被覆性に優れた金属膜が形成できる等の利点があり
(特開平4−21123号公報)、超々LSIの製造プ
ロセスに不可欠なガスとなりつつある。
【0003】トリフルオロシランの製造方法としては特
開昭61−151015号公報、特開昭61−1510
16号公報、特開昭62ー187106号公報、特開平
2−302311号公報、特開平5−147920号公
報、特開平6−239610号公報等が示されている
が、これらの方法はエーテル溶媒中でSbF、ZnF
等の弗素化剤を用いてクロルシランをフルオロシラン
にハロゲン交換することでトリフルオロシランを得てい
る。
【0004】前述の方法はフルオロシランに対する不純
物の混入が避けがたく不純物の除去に多大な労力を要す
ると言う欠点を有する。さらにChem.Phys.L
ett.,51(2),307,(1977)にはテト
ラフルオロシランと水素を直接反応させてトリフルオロ
シランを得る方法が開示されているが、反応温度は文献
の内容から1200℃以上であることが示唆される。
【0005】また、JANAFの熱力学データを参考に
(1)式の△Gを推算すると+28.7[Kcal/m
ol]と反応は殆ど進行しないことを示唆している。 3SiF+2H+Si→4HSiF ・・・・・ (1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はシリコンとI
B族金属及び/またはIB族金属塩を用いることによ
り、不純物の混入を防止し、比較的低温でトリフルオロ
シランを製造することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はテトラフルオロ
シランと水素の混合ガスを反応させるに際し、触媒を特
定することにより、比較的低温でしかも高選択率でトリ
フルオロシランを製造する方法を見出したものである。
【0008】即ち、本発明はテトラフルオロシランと水
素の混合ガスを反応させ、トリフルオロシランを製造す
る方法において、該テトラフルオロシランと該水素の混
合ガスを反応させるに際し、シリコンとIB族金属及び
/またはIB族金属塩を用いることを特徴とするトリフ
ルオロシランの製造方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用するテトラフルオロシラン及び水素の純度
は99%以上であることが好ましく、純度が低下すれば
不純物の混入が多くなり好ましくない。本発明で使用す
るシリコンは純度及び粒径等に特に制約はないが、好ま
しい純度は98%以上であり、かつ反応前にHF水溶液
で処理することによりより好ましい結果が得られる。低
い純度のシリコンを用いると副生成物が多くなり好まし
くない。また、シリコンの平均粒径は100μm以下が
好ましい。100μmを超えると表面積が減少しトリフ
ルオロシランの収率が低下するため好ましくない。
【0010】本発明で使用するIB族金属及び/または
IB族金属塩は(1)式に示す反応の触媒として用いら
れる。例えば銅、銀、金またはこれらの金属塩である塩
化第一銅、塩化第二銅、酸化第一銅、酸化第二銅、硫化
第一銅、硫酸銅、塩化銀、硫化銀、硫酸銀等が挙げられ
る。これら触媒はいずれか一種または二種以上を用いて
もよい。
【0011】本発明では、テトラフルオロシランと水素
を効率よく反応させるためにシリコンとIB族金属及び
/またはIB族金属塩を混合して用いる。この混合方法
の一例として、水溶液中でシリコンに触媒を担持させる
方法、具体的にはシリコン粒子を水に分散させ、この中
に硝酸銅を添加、その後炭酸ナトリウムを添加し、シリ
コン粒子表面に塩基性炭酸銅の状態で析出させる。ま
た、機械的にシリコンと銅または銅塩を混合する場合
は、ボールミルまたは乳鉢等でよい。
【0012】シリコンとIB族金属及び/またはIB族
金属塩の混合割合は9.9:0.1〜0.1:9.9
(重量比)の範囲であることが望ましいが、特に前述の
範囲にとらわれることはない。
【0013】シリコンとIB族金属及び/またはIB族
金属塩の混合物は、水素雰囲気でテトラフルオロシラン
と水素の反応温度以上、またはそれ以上で加熱還元処理
することが望ましい。還元処理温度は300〜1200
℃が好ましい。加熱還元処理しない場合、IB族金属の
表面が酸化されており反応活性の発現に時間がかかるた
め好ましくない。さらにIB族金属塩もまた、加熱還元
処理をしない場合、金属塩が反応阻害物質となるため好
ましくない。これら触媒は触媒活性を上げるために担体
に担持させた状態で用いても良い。担体としては、シリ
カ、アルミナ、ゼオライト等が挙げられる。これらの中
でもより好ましい触媒は、銅または銅塩である。
【0014】原料ガスの組成比は、水素がテトラフルオ
ロシランより過剰な方が好ましい。しかしながら、最低
限テトラフルオロシランと水素のモル比を理論量の3:
2より水素が過剰であれば反応は円滑に進行すると考え
られる。テトラフルオロシランと水素のモル比が理論量
の3:2より水素が過少な場合、平衡上反応が進行しに
くいことが考えられ好ましくない。
【0015】反応温度は300〜1000℃が好まし
く、更に好ましくは、500〜1000℃が好適であ
る。反応温度が300℃未満では、トリフルオロシラン
が得られないので好ましくない。1000℃を超える
と、テトラフルオロシランの分解、また、たとえ反応し
たとしてもトリフルオロシランの分解等が優先するため
好ましくない。
【0016】反応器形状は触媒サポート部からなる流通
型反応器でも良いが、反応の効率上、流動層型が好まし
い。反応生成ガスにはトリフルオロシラン、テトラフル
オロシラン、水素が含まれ、これらからトリフルオロシ
ランのみを回収する分離工程に接続し、分離したトリフ
ルオロシランをボンベ回収することも可能である。更に
トリフルオロシランを不均化してジフルオロシラン、モ
ノシランを得ることも可能である。分離されたテトラフ
ルオロシラン、水素は回収し、再度反応に使用すること
ができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 シリコンと銅を重量比で9:1に乳鉢で混合し、800
℃で2時間、水素還元処理をした。その後、還元処理し
た混合物を反応管の中心にセットしテトラフルオロシラ
ンと水素をモル比1:3(テトラフルオロシラン5ml
/min、水素15ml/min)で供給しながら80
0℃まで昇温した。反応生成ガスは1時間毎にIRセル
に採取しその組成を求めた。その結果、テトラフルオロ
シランの転化率は10.0容量%であり、トリフルオロ
シランの選択率は100%であった。結果を表1に示
す。IRでトリフルオロシラン及びテトラフルオロシラ
ンを測定した結果、これらのKEYBANDはそれぞれ
2312cm−1、1800cm−1であった。
【0018】実施例2 水素還元処理温度と反応温度を1000℃にした以外は
実施例1と同様に行った。テトラフルオロシランの転化
率は14.0容量%であり、トリフルオロシランの選択
率は100%であった。結果を表1に示す。
【0019】実施例3 硝酸銅3水和物20gを水300mlに溶解した水溶液
に平均粒径52μmの多孔性アルミナ担体100gを浸
漬し、5時間含浸させた後、濾別後真空下60℃で水を
蒸発させた。次に硝酸銅担持担体をシリコンとブレンダ
ーを用いて混合し、水素雰囲気中800℃で3時間加熱
処理し、触媒を得た。ここで得られた触媒を用いた他は
実施例1と同様に行った。その結果、テトラフルオロシ
ランの転化率は9.0%であり、トリフルオロシランの
選択率は100%であった。結果を表1に示す。
【0020】比較例1 シリコンを用いた他は実施例1と同様に行い、5時間反
応を行ったが、IR分析結果、テトラフルオロシラン以
外何も検出されなかった。結果を表1に示す。
【0021】比較例2 銅を用いた他は実施例1と同様に行い、5時間反応を行
ったが、IR分析結果、テトラフルオロシラン以外何も
検出されなかった。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】 転化率[%]=(入口SiF濃度−出口SiF
度)/(入口SiF濃度)×100 選択率[%]=(生成HSiF濃度)/(入口SiF
濃度−出口SiF 濃度)×100
【0023】
【発明の効果】本発明は、シリコンにIB族金属及び/
またはIB族金属塩を用い、溶媒を用いることなくテト
ラフルオロシランと水素から比較的低温でしかも高選択
率でトリフルオロシランを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮田 慎治 山口県下関市彦島迫町七丁目1番1号 三 井東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラフルオロシランと水素の混合ガ
    スを反応させ、トリフルオロシランを製造する方法にお
    いて、該テトラフルオロシランと該水素の混合ガスを反
    応させるに際し、シリコンとIB族金属及び/またはI
    B族金属塩を用いることを特徴とするトリフルオロシラ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】 IB族金属及び/またはIB族金属塩
    が銅、塩化第一銅、塩化第二銅、酸化第一銅、酸化第二
    銅、硫酸銅である請求項1記載のトリフルオロシラン製
    造方法。
  3. 【請求項3】 テトラフルオロシランと水素の混合ガ
    スを反応させる温度が、300〜1000℃である請求
    項1記載のトリフルオロシラン製造方法。
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