JPH09221276A - 油圧エレベータの制御装置 - Google Patents

油圧エレベータの制御装置

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JPH09221276A
JPH09221276A JP8030758A JP3075896A JPH09221276A JP H09221276 A JPH09221276 A JP H09221276A JP 8030758 A JP8030758 A JP 8030758A JP 3075896 A JP3075896 A JP 3075896A JP H09221276 A JPH09221276 A JP H09221276A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データテーブルを用いる場合のデータ量を格
段に減少させることのできる油圧エレベータの制御装置
を得る。 【解決手段】 乗りかごを支える油圧ジャッキに圧油を
供給する油圧ポンプと、これらの間に設けられた圧油の
流量調節用のバルブ装置とを制御対象(40)として、乗り
かごの積載荷重P及び油圧ジャッキに供給せしめられる
油の温度Tのいずれか一方又は両方を検出し、これらの
検出値を速度制御装置に入力ものであり、この速度制御
装置は、乗りかごの積載荷重P及び油圧ジャッキに供給
せしめられる油の温度Tのいずれか一方又は両方を入力
条件としてこれに制御パラメータを対応付けたデータテ
ーブル(31,32) を含み、かつ、検出値に近似する入力条
件に対応する制御パラメータをデータテーブル(31,32)
から選択し、得られた制御パラメータに対して補間演算
を実行し、補間演算による制御パラメータを用いて乗り
かごの速度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ジャッキによ
って支えられる乗りかごを速度制御する油圧エレベータ
の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧エレベータの乗りかごを速度制御す
る主な制御方式として、流量制御方式と油圧ポンプの回
転数制御方式とがある。流量制御方式は、乗りかごを上
昇させるとき、油圧ジャッキの油圧シリンダに供給すべ
き油を予めタンクに戻しておき、運転指令に応じて油圧
ポンプを定速で駆動して定量の油を吐出させると共に、
油圧ポンプの吐出側に設けられたバルブ装置の流量制御
弁を開いて油の一部を油圧シリンダに供給し、残りをタ
ンクに戻すことによって乗りかごを上昇させ、かつ、流
量制御弁の開度を調節して乗りかごの上昇速度を制御す
る。また、乗りかごを下降させるときは、乗りかごの自
重によって油圧シリンダ内の油をタンクに還流させると
共に、流量制御弁の開度を調節して乗りかごの下降速度
を制御する。
【0003】油圧ポンプの回転数制御方式は、油圧ポン
プを駆動する電動機をインバータ装置によって可変速運
転することにより油圧ポンプの吐出流量を調節して乗り
かごの速度を制御する。
【0004】これら二つの制御方式のいずれにおいて
も、乗りかごを移動させるに当たって、バルブ装置の入
側の油圧を乗りかごの積載荷重に対応させる始動制御が
必要であり、流量制御方式では油圧バルブ自身で、油圧
ポンプの回転数制御方式はその回転数を制御していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】周知の如く、油圧エレ
ベータにおいては、油圧に換算される乗りかごの積載重
量及び油温により、その流量又はポンプの回転数を制御
するシステムの特性が大きく変動するため、現在の状況
に最も適した制御量が得られるように制御システムに対
する制御パラメータを選択する必要がある。そのため
に、例えば、特開平6−227763号公報に記載され
たものは、温度、圧力を入力条件として制御パラメータ
を対応付けたデータテーブルを用いていたが、精度の高
い制御を行うには、データ量が膨大となってデータテー
ブルの取扱いが難しくなる他、乗りかごの運転制御時と
始動制御時とで区別なく使用していたため、円滑かつ迅
速な始動が難しいと言う問題があった。
【0006】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、第1の目的はデータテーブルを用いる場合
のデータ量を格段に減少させることのできる油圧エレベ
ータの制御装置を得ることにある。
【0007】第2の目的は円滑かつ迅速な始動を可能に
する油圧エレベータの制御装置を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、乗りかごを支
える油圧ジャッキに圧油を供給する油圧ポンプと、これ
らの間に設けられた圧油の流量調節用のバルブ装置とを
制御するに当たり、乗りかごの積載荷重及び油圧ジャッ
キに供給せしめられる油の温度のいずれか一方又は両方
をそれぞれ検出し、これらの検出値を速度制御装置に入
力ものであり、この速度制御装置は乗りかごの積載荷重
及び油圧ジャッキに供給せしめられる油の温度のいずれ
か一方又は両方を入力条件としてこれに制御パラメータ
を対応付けたデータテーブルを含み、かつ、検出値に近
似する入力条件に対応する制御パラメータをデータテー
ブルから選択し、得られた制御パラメータに対して補間
演算を実行して乗りかごの速度を制御する構成になって
おり、データテーブル上の入力条件に対応する制御パラ
メータをそのまま乗りかごの速度制御に用いる従来装置
と比較した場合、検出対象の代表点を入力条件としてこ
れに制御パラメータを対応付けたデータテーブルで済む
ことになり、この結果、そのデータ量を格段に減少させ
ることができる。
【0009】もう一つの発明は、バルブ装置の油圧ポン
プ側の油圧の検出値と、乗りかごの積載荷重及び油圧ジ
ャッキに供給せしめられる油の温度のいずれか一方又は
両方の検出値とに基づいて乗りかごの速度を制御する速
度制御装置が、運転指令が与えられたかごの始動時に油
圧ジャッキに対する圧油の流出入を遮断し、かつ、バル
ブ装置の油圧ポンプ側の油圧を乗りかごの積載荷重に追
随させるようにバルブ装置及び油圧ポンプを制御する始
動制御手段を有し、この始動制御手段は乗りかごの積載
荷重及び油の温度のいずれか一方又は両方を入力条件と
してこの入力条件に制御パラメータを対応付けたデータ
テーブルを含み、上記検出値とデータテーブルの入力条
件との差異に応じて、それぞれ入力条件に対応する制御
パラメータの補間演算を実行し、得られた制御パラメー
タにより油圧ポンプを制御する構成としたので、データ
テーブルを用いる場合のデータ量を減少させると同時
に、始動時専用の制御パラメータによる制御が行われる
ため、円滑かつ迅速な始動が可能となる。
【0010】ここで、補間演算として線形補間を採用す
ることにより、簡易なアルゴリズムにて適切な制御パメ
ータを容易に求めることができる。
【0011】補間演算によって得られた制御パラメータ
は、油圧ポンプの制御指令の演算に限らず、バルブ装置
の制御指令の演算にも適用でき、それぞれデータ量低減
の効果がある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態に基づいて詳細に説明する。図2は本発明の一実施形
態の概略構成図である。図中1は、油圧エレベータの乗
りかごである。油圧ジャッキ2のプランジャ3の先端に
プーリ4が回転可能に取り付けられている。このプーリ
4にはロープ5が巻きかけられており、その一端が固定
され、その他端が乗りかご1に結合されている。従っ
て、油圧ジャッキ2の内部の油量を増減することによっ
て乗りかご1が昇降することになる。
【0013】電動機7が結合された油圧ポンプ8は、油
圧配管6を通して、油圧ジャッキ2に油を供給するもの
で、その途中には、詳細について図示及び説明を省略す
るが、電磁切換弁群で構成されるバルブ装置9が設けら
れている。タンク10は油圧ポンプ8が送給すべき油を蓄
えるものである。電動機7を速度制御するために、電源
11の交流電圧を整流、平滑し、得られた直流を可変電圧
可変周波数の交流に変換して電動機7に加えるインバー
タ装置12が設けられている。エレベータ制御装置21は油
圧エレベータ全体を統括するもので、運転指令を速度制
御装置22に加える。
【0014】この速度制御装置22に対して必要な信号を
与えるために、エレベータ昇降路の各階床の近くには減
速スイッチ14及び停止スイッチ15が設置されており、油
圧配管6には積載荷重を検出する圧力センサ16が設けら
れ、さらに、始動時に圧力バランスをさせるために使用
する圧力センサ17が油圧ポンプ8の吐出側に設けられ、
また、タンク10内の油の温度を検出する油温センサ18、
乗りかご1の速度を検出する速度センサ19が設けられて
いる。速度センサ20はその検出信号をインバータ装置12
にフィードバックして速度制御のマイナーループを形成
するものである。
【0015】速度制御装置22は、エレベータ制御装置21
から運転指令が与えられたとき、乗りかご1の積載荷重
に対応する圧力センサ16の検出値を圧力センサ17の検出
値に一致させるように、圧力センサ16及び油温センサ18
の各検出値に基づいてインバータ装置12に速度指令を与
える始動制御手段と、始動制御が終了した段階で減速ス
イッチ14、停止スイッチ15、圧力センサ16、油温センサ
18及び速度センサ19の各検出値に基づいて、バルブ装置
9及びインバータ装置12を制御して乗りかご1の始動、
昇降、停止をさせる運転制御手段とを備えている。速度
制御装置22を構成する始動制御手段及び運転制御手段の
うち、運転制御手段については、例えば、特開平6−2
27763号公報に詳しく記載されているのでその動作
説明を省略し、本発明に関連する始動制御手段の動作に
ついて以下に詳しく説明する。
【0016】図1は速度制御装置22を構成する始動制御
手段23の詳細な構成を示すブロック図である。図中、参
照符号31〜39を付した要素がマイクロプロセッサにその
機能を持たせてなる始動制御手段23を構成し、参照符号
40を付した要素が制御対象であり、図2中の電動機7、
油圧ポンプ8、インバータ装置12及び速度センサ20に対
応している。ここで、データテーブル31は、図3(a)
に示すように、圧力センサ16の検出圧力(以下、積載荷
重とも言う)Pと油温センサ18による検出油温Tを入力
条件として比例ゲインKP を対応付けたものであり、デ
ータテーブル32は、図3(b)に示すように、積載荷重
Pと検出油温Tを入力条件として積分時間TI を対応付
けたものである。
【0017】因みに、図3(a)に示す比例ゲインKP
の例えば油温15℃のデータK1 ,K2 ,K3 は図4
(a)に示すようにA1 ,B1 ,C1 のように変化し、
さらに、積載荷重0%ののデータK1 ,K4 ,K7 は図
4(b)に示すようにA2 ,B2 ,C2 のように変化す
る。本実施形態は変動範囲の下限部、上限部、中間部に
限定した少数の入力条件と、これに対応する制御パラメ
ータに基づいて、積載荷重及び油温の殆どの変動範囲に
亘って最適な制御パラメータを演算によって求めるもの
である。
【0018】そこで、制御パラメータ算出手段33は、圧
力センサ16で検出された積載荷重P及び圧力センサ17で
検出された油温Tを読取り、それらの値とデータテーブ
ル31,32の入力条件との差異に応じて比例ゲインKP
び積分時間TI を演算して、比例演算ブロック35及び積
分時間ブロック36に設定する。ここで、加算器34は圧力
センサ16による検出圧力Pを基準値として、この圧力P
から圧力センサ17による圧力検出値Pact を減算して、
その偏差ΔPを比例演算ブロック35に加える。比例演算
ブロック35は圧力偏差ΔPに比例ゲインKP を乗算し、
積分時間ブロック36に加えると共に、伝達係数ブロック
38を介して加算器39の第1入力として加える。積分時間
ブロック36はここに設定された積分時間TI だけ積分演
算ブロック37にΔP・KP を積分させるもので、その積
分値が加算器39に第2入力として加えられる。加算器39
は各入力を加算してインバータ装置12(図2参照)に対
する速度基準Vref として加える。インバータ装置12は
速度センサ20による検出速度が速度基準Vref に追従す
るように電動機7の電圧、周波数を制御する。
【0019】ここで、データテーブル31には、図3
(a)に示すように、油温T[℃]=15,35,55
と、積載重量P[%]=0,50,100とで決定され
る合計9個の比例ゲインデータK1 〜K9 が設定されて
いる。さらに、データテーブル32には、図3(b)に示
すように、油温T[℃]=15,35,55と、積載重
量P[%]=0,50,100とで決定される合計9個
の積分時間データT1 〜T9 が設定されている。
【0020】以下、圧力センサ16によって検出される積
載重量Pと、油温センサ18によって検出される油温Tに
基づいて、最適な制御パラメータ、すなわち、比例ゲイ
ンKP 及び積分時間TI を演算する方法を以下に説明す
る。ここでは、シミュレーション及び実機等の結果を用
いて、制御パラメータ算出手段33は一般的な線形補間に
よって次のようにして制御パラメータを求める。 (a)比例ゲインKP の演算 いま、油温の検出値Tが15℃<T<35℃の範囲で、
積載荷重の検出値Pが0%<P<50%の範囲にあった
とする。このとき、データテーブル31から次の表1に示
すデータK1 ,K2 ,K4 ,K5 が読み出される。
【0021】
【表1】 次に、制御パラメータ算出手段33は次式によって比例ゲ
インKA 及びKB を演算する。
【0022】
【数1】 さらに、次式によって温度に関する補間演算を実施す
る。
【0023】
【数2】 ただし P0% :積載重量が0%の時に速度制御装置に加えられ
る圧力値 P50% :積載重量が50%の時に速度制御装置に加えら
れる圧力値 T15 :油温が15℃の時に速度制御装置に加えられる
温度値 T35 :油温が35℃の時に速度制御装置に加えられる
温度値 である。(3)式によって得られた値が最適な比例ゲイ
ンKP となる。 (b)積分時間TI の演算 いま、油温の検出値Tが15℃<T<35℃の範囲で、
積載荷重の検出値Pが0%<P<50%の範囲にあった
とする、このとき、データテーブル32から次の表2に示
すデータT1 ,T2 ,T4 ,T5 が読み出される。
【0024】
【表2】 次に、制御パラメータ算出手段33は次式によって積分時
間TA 及びTB を演算する。
【0025】
【数3】 さらに、次式によって温度に関する補間演算を実施す
る。
【0026】
【数4】 この(6)式によって得られた値が最適な積分時間TI
となる。
【0027】以上、油温の検出値Tが15℃<T<35
℃の範囲で、積載荷重の検出値Pが0%<P<50%の
範囲にある場合について説明したが、一般にマイクロプ
ロセッサで構成される制御パラメータ算出手段33は図5
に示す処理手順に従って最適な比例ゲインKP 及び積分
時間TI を求める。すなわち、ステップ101 にて運転指
令が与えられた時点の積載荷重P及び油温Tを読取り、
ステップ102 にて油温Tが35℃以下か否かを判定し、
35℃以下である場合にはステップ103 にて積載荷重P
が50%以下か否かを判定する。若し、積載荷重Pが5
0%以下であれば、ステップ104 でデータテーブル31の
制御パラメータK1 ,K2 ,K4 ,K5及びデータテー
ブル32の制御パラメータT1 ,T2 ,T4 ,T5 を読取
り、続いて、ステップ106 にて上記(1)〜(6)式の
演算を実行して最適な制御パラメータKP 及びTI を演
算し、次のステップ107 でこれらの値を比例演算ブロッ
ク35及び積分時間ブロック36に設定する。
【0028】一方、ステップ103 にて積載荷重Pが50
%を越える場合にはステップ105 でデータテーブル31の
制御パラメータK2 ,K3 ,K5 ,K6 及びデータテー
ブル32の制御パラメータT2 ,T3 ,T5 ,T6 を読取
り、続いて、ステップ106 にて上記(1)〜(6)式の
演算を実行して最適な制御パラメータKP 及びTI を演
算し、ステップ107 の処理を実行する。
【0029】また、ステップ102 にて油温Tが35℃を
越えていると判定した場合には、ステップ108 にて積載
荷重Pが50%以下か否かを判定する。若し、積載荷重
Pが50%以下であれば、ステップ109 でデータテーブ
ル31の制御パラメータK4 ,K5 ,K7 ,K8 及びデー
タテーブル32の制御パラメータT4 ,T5 ,T7 ,T8
を読取り、続いて、ステップ106 にて上記(1)〜
(6)式の演算を実行して最適な制御パラメータKP
びTI を演算し、次のステップ107 でこれらの値を比例
演算ブロック35及び積分時間ブロック36に設定する。
【0030】一方、ステップ108 にて積載荷重Pが50
%を越える場合にはステップ110 でデータテーブル31の
制御パラメータK5 ,K6 ,K8 ,K9 及びデータテー
ブル32の制御パラメータT5 ,T6 ,T8 ,T9 を読取
り、続いて、ステップ106 にて上記(1)〜(6)式の
演算を実行して最適な制御パラメータKP 及びTI を演
算し、ステップ107 の処理を実行する。
【0031】このようにして最適な比例ゲインKP 及び
積分時間TI が比例演算ブロック35及び積分時間ブロッ
ク36に設定され、周知のPI演算によって得られた速度
指令値Vref が制御対象40を構成するインバータ装置12
に加えられる。ところで、速度指令値Vref によってイ
ンバータ装置12が電動機7を速度制御する点について
は、各種提案されて公知であるのでその説明を省略す
る。
【0032】かくして、本実施形態によれば、始動制御
手段23が乗りかごの積載荷重及び油温の両方を入力条件
としてこの入力条件に制御パラメータを対応付けたデー
タテーブルを含み、各検出値に近似する入力条件に対応
する制御パラメータをデータテーブルから選択し、得ら
れた制御パラメータに対して補間演算を実行することに
より適切な制御パラメータを演算によって求めるように
したので、検出対象の主要な点を入力条件としてこれに
制御パラメータを対応付けたデータテーブルで済むこと
になり、この結果、そのデータ量を格段に減少させるこ
とができる。
【0033】また、本実施形態によれば、始動時専用の
制御パラメータによる制御が行われるため、円滑かつ迅
速な始動が可能となる。
【0034】なお、上記実施形態では、油圧ポンプ8の
回転数を制御して、バルブ装置9の油圧ポンプ8側の圧
力を制御したが、油圧ポンプ8を一定速度で回転させた
まま、バルブ装置9の流量制御弁の開度を制御して圧油
のタンク10への戻り量を可変する場合には、バルブ装置
9の流量制御弁を制御対象とする圧力制御系を構成する
ことによって、上述したと同様な始動制御が可能とな
る。
【0035】また、上記の実施形態では油温及び積載荷
重の両方を入力条件として比例ゲイン及び積分時間でな
る二つの制御パラメータを対応付けたデータテーブル3
1,32を用いたが、積載荷重のみを入力条件として一つ
又は二つの制御パラメータを演算するようにしても、あ
るいは、油温のみを入力条件として一つ又は二つの制御
パラメータを演算するようにしても良く、この場合に
は、制御精度は若干劣るが上記実施形態に準じた効果が
得られる。
【0036】さらに、上記実施形態では、速度制御装置
を構成する始動制御手段及び運転制御手段のうち、始動
制御手段についてのみ、その構成及び動作について説明
したが、代表的な少数の入力条件に制御パラメータを対
応付けたデータテーブルを用いると共に、検出値に近似
する入力条件に対応する制御バラメータを選択し、得ら
れた制御パラメータに対して補間演算を実行して検出値
に対応する適切な制御パラメータを演算する技術は、始
動制御手段にその適用を限定されるものではなく、速度
制御装置を構成する運転制御手段にも適用可能であり、
始動制御手段及び運転制御手段の両方に適用することに
より、データテーブルのデータ量の減少効果を一層高め
ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように本発
明によれば、乗りかごの積載荷重及び油圧ジャッキに供
給せしめられる油の温度のいずれか一方又は両方を入力
条件として、これに制御パラメータを対応付けたデータ
テーブルを設けると共に、検出値に近似した入力条件に
対応する制御パラメータを選択し、得られた制御パラメ
ータに対して補間演算を実行して乗りかごの速度を制御
するようにしたので、乗りかごの積載荷重及び油温の変
動範囲の全てに亘って多数の制御パラメータを設定して
いた従来装置と比較して、データテーブルのデータ量を
格段に減少させることができる。
【0038】もう一つの発明は、運転指令が与えられた
かごの始動時に、油圧ジャッキに対する圧油の流出入を
遮断し、かつ、バルブ装置の油圧ポンプ側の油圧を乗り
かごの積載荷重に追随させるようにバルブ装置及び油圧
ポンプを制御するに当たり、乗りかごの積載荷重及び油
の温度のいずれか一方又は両方を入力条件としてこの入
力条件に制御パラメータを対応付けたデータテーブルを
含み、実際の検出値とデータテーブルの入力条件との差
異に応じて、それぞれ入力条件に対応する制御パラメー
タの補間演算を実行し、得られた制御パラメータにより
油圧ポンプを制御する始動制御手段を備えているので、
データテーブルを用いる場合のデータ量を減少させると
同時に、始動時専用の制御パラメータによる制御が行わ
れるため、円滑かつ迅速な始動が可能となる。
【0039】ここで、補間演算として線形補間を採用す
ることにより、簡易なアルゴリズムにて適切な制御パメ
ータを容易に求めることができる。
【0040】また、補間演算によって得られた制御パラ
メータは、油圧ポンプの制御指令の演算に限らず、バル
ブ装置の制御指令の演算にも適用でき、それぞれデータ
量低減の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を構成する始動制御手段の
詳細な構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施形態を適用対象エレベータと併
せて示した概略構成図。
【図3】本発明の一実施形態を構成するデータテーブル
の内容を示す図表。
【図4】本発明の一実施形態の動作を説明するために、
制御パラメータと積載荷重及び油温との関係を示す線
図。
【図5】本発明の一実施形態の動作を説明するために、
マイクロプロセッサの具体的な処理手順を示すフローチ
ャート。
【符号の説明】
1 乗りかご 2 油圧ジャッキ 6 油圧配管 7 電動機 8 油圧ポンプ 9 バルブ装置 10 タンク 12 インバータ装置 16,17 圧力センサ 18 油温センサ 21 エレベータ制御装置 22 速度制御装置 23 始動制御手段 31,32 データテーブル 33 制御パラメータ算出手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乗りかごを支える油圧ジャッキに圧油を供
    給する油圧ポンプと、 前記油圧ジャッキと前記油圧ポンプとの間に設けられ、
    前記油圧ジャッキに流出入する圧油の流量を調節するバ
    ルブ装置と、 前記乗りかごの積載荷重及び前記油圧ジャッキに供給せ
    しめられる油の温度のいずれか一方又は両方をそれぞれ
    検出する検出手段と、 前記乗りかごの積載荷重及び前記油の温度のいずれか一
    方又は両方を入力条件としてこの入力条件に制御パラメ
    ータを対応付けたデータテーブルを含み、前記検出手段
    の検出値に近似する入力条件に対応する制御パラメータ
    を前記データテーブルから選択し、得られた制御パラメ
    ータの補間演算を実行し、この補間演算によって得られ
    た制御パラメータにより前記乗りかごの速度制御を行う
    速度制御装置と、 を備えた油圧エレベータの制御装置。
  2. 【請求項2】乗りかごを支える油圧ジャッキに圧油を供
    給する油圧ポンプと、 前記油圧ジャッキと前記油圧ポンプとの間に設けられ、
    前記油圧ジャッキに流出入する圧油の流量を調節するバ
    ルブ装置と、 前記バルブ装置の前記油圧ポンプ側の油圧と、前記乗り
    かごの積載荷重及び前記油圧ジャッキに供給せしめられ
    る油の温度のいずれか一方又は両方をそれぞれ検出する
    検出手段と、 運転指令が与えられたかごの始動時に前記油圧ジャッキ
    に対する圧油の流出入を遮断し、かつ、前記バルブ装置
    の前記油圧ポンプ側の油圧を前記乗りかごの積載荷重に
    追随させるように前記バルブ装置及び前記油圧ポンプを
    制御する始動制御手段を有し、この始動制御手段は前記
    乗りかごの積載荷重及び前記油の温度のいずれか一方又
    は両方を入力条件としてこの入力条件に制御パラメータ
    を対応付けたデータテーブルを含み、前記検出手段の検
    出値と前記データテーブルの入力条件との差異に応じ
    て、それぞれ入力条件に対応する制御パラメータの補間
    演算を実行し、この補間演算によって得られた制御パラ
    メータにより前記油圧ポンプを制御する速度制御装置
    と、 を備えた油圧エレベータの制御装置。
  3. 【請求項3】前記補間演算として線形補間を用いる請求
    項1又は2に記載の油圧エレベータの制御装置。
  4. 【請求項4】前記補間演算された制御パラメータを用い
    て前記油圧ポンプの制御指令を演算する請求項1又は2
    に記載の油圧エレベータの制御装置。
  5. 【請求項5】前記補間演算された制御パラメータを用い
    て前記バルブ装置の制御指令を演算する請求項1又は2
    に記載の油圧エレベータの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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