JPH09220764A - マンホール用ライニング材及びマンホールライニング工法 - Google Patents
マンホール用ライニング材及びマンホールライニング工法Info
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- JPH09220764A JPH09220764A JP8029311A JP2931196A JPH09220764A JP H09220764 A JPH09220764 A JP H09220764A JP 8029311 A JP8029311 A JP 8029311A JP 2931196 A JP2931196 A JP 2931196A JP H09220764 A JPH09220764 A JP H09220764A
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- lining
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 マンホールの底部もライニングすることがで
きるとともに、上方への持ち上がりが防がれるマンホー
ル用ライニング材とマンホールライニング工法を提供す
ること。 【構成】 外周面が気密性の高いプラスチックフィルム
で被覆され、且つ、一端が閉塞された袋状の樹脂吸収材
に、熱硬化性樹脂を含浸せしめて構成されるマンホール
用ライニング材1をマンホール12内に挿入した後、気
密性の高い管状のインライナー19を圧縮エアー圧(流
体圧力)によってライニング材1内に反転挿入し、該イ
ンライナー19の開放端を閉じてこれらの内部に密閉空
間Sを形成し、該密閉空間Sに圧縮エアー圧(流体圧
力)を作用させて前記ライニング材1とインライナー1
9をマンホール12の内壁に押圧したまま、ライニング
材1に含浸された熱硬化性樹脂を加熱して硬化させた
後、インライナー19を取り除くことによってマンホー
ル12をライニングする。
きるとともに、上方への持ち上がりが防がれるマンホー
ル用ライニング材とマンホールライニング工法を提供す
ること。 【構成】 外周面が気密性の高いプラスチックフィルム
で被覆され、且つ、一端が閉塞された袋状の樹脂吸収材
に、熱硬化性樹脂を含浸せしめて構成されるマンホール
用ライニング材1をマンホール12内に挿入した後、気
密性の高い管状のインライナー19を圧縮エアー圧(流
体圧力)によってライニング材1内に反転挿入し、該イ
ンライナー19の開放端を閉じてこれらの内部に密閉空
間Sを形成し、該密閉空間Sに圧縮エアー圧(流体圧
力)を作用させて前記ライニング材1とインライナー1
9をマンホール12の内壁に押圧したまま、ライニング
材1に含浸された熱硬化性樹脂を加熱して硬化させた
後、インライナー19を取り除くことによってマンホー
ル12をライニングする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化性樹脂を含浸
したマンホール用ライニング材と該マンホール用ライニ
ング材を用いて施工されるマンホールライニング工法に
関する。
したマンホール用ライニング材と該マンホール用ライニ
ング材を用いて施工されるマンホールライニング工法に
関する。
【0002】
【従来の技術】地中に埋設された下水管等の管路が老朽
化した場合、該管路を掘出することなく、その内周面に
ライニングを施して当該管路を補修する管ライニング工
法が知られている。
化した場合、該管路を掘出することなく、その内周面に
ライニングを施して当該管路を補修する管ライニング工
法が知られている。
【0003】上記管ライニング工法は、外表面が気密性
の高いプラスチックフィルム等の外表面材で被覆された
管状樹脂吸収材に硬化性樹脂を含浸せしめて成る管ライ
ニング材を流体圧力によって管路内に反転挿入するとと
もに、これを管路内周面に押圧し、その状態を保ったま
ま、管ライニング材に含浸された硬化性樹脂を硬化させ
ることによって、管路の内周面にライニングを施して該
管路を補修する工法である。ところで、上記工法をマン
ホールのライニングにそのまま適用することが考えられ
る。
の高いプラスチックフィルム等の外表面材で被覆された
管状樹脂吸収材に硬化性樹脂を含浸せしめて成る管ライ
ニング材を流体圧力によって管路内に反転挿入するとと
もに、これを管路内周面に押圧し、その状態を保ったま
ま、管ライニング材に含浸された硬化性樹脂を硬化させ
ることによって、管路の内周面にライニングを施して該
管路を補修する工法である。ところで、上記工法をマン
ホールのライニングにそのまま適用することが考えられ
る。
【0004】即ち、図22に示すように、先ず、下水管
等の管路111のマンホール112よりも上流側を止水
プラグ113によって堰止め、マンホール用ライニング
材101を例えば流体圧力によってマンホール112内
に地上側から反転挿入した後、該ライニング材101を
マンホール112の内壁に押圧したまま、ライニング材
101に含浸された硬化性樹脂を硬化させれば、マンホ
ール112の内周壁がライニンク材101によってライ
ニングされる。尚、ライニング作業が終了するまでの
間、管路111内を流れる下水等は止水プラグ113の
上流側に配されたポンプ140によって汲み上げられて
他の場所へ流される。
等の管路111のマンホール112よりも上流側を止水
プラグ113によって堰止め、マンホール用ライニング
材101を例えば流体圧力によってマンホール112内
に地上側から反転挿入した後、該ライニング材101を
マンホール112の内壁に押圧したまま、ライニング材
101に含浸された硬化性樹脂を硬化させれば、マンホ
ール112の内周壁がライニンク材101によってライ
ニングされる。尚、ライニング作業が終了するまでの
間、管路111内を流れる下水等は止水プラグ113の
上流側に配されたポンプ140によって汲み上げられて
他の場所へ流される。
【0005】しかしながら、図22に示すように、一般
にマンホール112はその上端部が上方に向かって狭く
なるレデューサ部112aを構成しているため、ライニ
ンク材101の製造に困難を伴っていた。つまり、樹脂
吸収材単体をマンホールのレデューサ部形状に合わせて
加工する(レデューサ加工)することは比較的容易であ
るが、レデューサ加工された樹脂吸収材の外表面にプラ
スチックフィルム等の外表面材を気密にコーティングす
ることは容易ではなく、外表面材にシワが発生してしま
う。
にマンホール112はその上端部が上方に向かって狭く
なるレデューサ部112aを構成しているため、ライニ
ンク材101の製造に困難を伴っていた。つまり、樹脂
吸収材単体をマンホールのレデューサ部形状に合わせて
加工する(レデューサ加工)することは比較的容易であ
るが、レデューサ加工された樹脂吸収材の外表面にプラ
スチックフィルム等の外表面材を気密にコーティングす
ることは容易ではなく、外表面材にシワが発生してしま
う。
【0006】又、ライニング材101をマンホール11
2内に反転挿入すると、図22に示すように、該ライニ
ング材101のエンド部が硬化したままマンホール11
2内の底部(インバート部)112bに残ってしまうた
め、そのエンド部の切断及び除去作業が必要であり、多
大な手間を要していた。
2内に反転挿入すると、図22に示すように、該ライニ
ング材101のエンド部が硬化したままマンホール11
2内の底部(インバート部)112bに残ってしまうた
め、そのエンド部の切断及び除去作業が必要であり、多
大な手間を要していた。
【0007】更に、従来のライニング工法においては、
前述のように、ライニング作業が終了するまでの間、管
路111内を流れる下水等をマンホール112の上流側
でポンプ140によって汲み上げて他の場所へ流さねば
ならないため、その作業も大変であった。
前述のように、ライニング作業が終了するまでの間、管
路111内を流れる下水等をマンホール112の上流側
でポンプ140によって汲み上げて他の場所へ流さねば
ならないため、その作業も大変であった。
【0008】そこで、本出願人は、図23乃至図25に
示すマンホールライニング工法を先に提案した(特願平
6−309276号において)。
示すマンホールライニング工法を先に提案した(特願平
6−309276号において)。
【0009】即ち、図23乃至図25は従来のマンホー
ルライニング工法をその工程順に示す断面図であり、本
ライニング工法においては、図23に示すように、管路
211内のマンホール212を挟む部分(マンホール2
12の上流側と下流側の2箇所)に止水プラグ213,
214が介設され、両止水プラグ213,214の中を
通水ホース215が通されて管路211内の止水プラグ
213の上流側と止水プラグ214の下流側が該通水ホ
ース215によって連通される。そして、管路211内
の両止水プラグ213,214で挟まれる部分には木
屑、糠等の充填材216が充填される。
ルライニング工法をその工程順に示す断面図であり、本
ライニング工法においては、図23に示すように、管路
211内のマンホール212を挟む部分(マンホール2
12の上流側と下流側の2箇所)に止水プラグ213,
214が介設され、両止水プラグ213,214の中を
通水ホース215が通されて管路211内の止水プラグ
213の上流側と止水プラグ214の下流側が該通水ホ
ース215によって連通される。そして、管路211内
の両止水プラグ213,214で挟まれる部分には木
屑、糠等の充填材216が充填される。
【0010】ところで、マンホール212の上端部には
上方に向かって絞られるレデューサ部212aが形成さ
れており、該マンホール212内にはマンホール用ライ
ニング材201が地上側から挿入され、該ライニング材
201の上端開口部は地上に設置された反転ノズル21
8の下端外周部に取り付けられている。
上方に向かって絞られるレデューサ部212aが形成さ
れており、該マンホール212内にはマンホール用ライ
ニング材201が地上側から挿入され、該ライニング材
201の上端開口部は地上に設置された反転ノズル21
8の下端外周部に取り付けられている。
【0011】ここで、上記ライニング材201は、その
一部がマンホール212の前記レデューサ部212aの
形状に沿うよう加工(レデューサ加工)された管状の樹
脂吸収材に熱硬化性樹脂を含浸せしめて構成されてい
る。
一部がマンホール212の前記レデューサ部212aの
形状に沿うよう加工(レデューサ加工)された管状の樹
脂吸収材に熱硬化性樹脂を含浸せしめて構成されてい
る。
【0012】而して、前記反転ノズル218の下端外周
部には、気密性の高いプラスチックチューブから成るイ
ンライナー219の一端が折り返されて取り付けられて
おり、前述のようにライニング材201のマンホール2
12内への挿入が終了すると、インライナー219の折
り返された部分の内側に注水ホース220から水が注入
される。すると、インライナー219は水の圧力(重
量)を受けて反転しながらライニング材201内を下方
に向かって挿入されていく。
部には、気密性の高いプラスチックチューブから成るイ
ンライナー219の一端が折り返されて取り付けられて
おり、前述のようにライニング材201のマンホール2
12内への挿入が終了すると、インライナー219の折
り返された部分の内側に注水ホース220から水が注入
される。すると、インライナー219は水の圧力(重
量)を受けて反転しながらライニング材201内を下方
に向かって挿入されていく。
【0013】そして、上記インライナー219のライニ
ング材201内への反転挿入が終了すると、該インライ
ナー219の末端部に取り付けられた温水ホース221
が図24に示すようにインライナー219内に引き込ま
れる。
ング材201内への反転挿入が終了すると、該インライ
ナー219の末端部に取り付けられた温水ホース221
が図24に示すようにインライナー219内に引き込ま
れる。
【0014】次に、図24に示すように、前記反転ノズ
ル218の上端開口部にキャップ222を被せてこれを
固定すれば、インライナー219内には密閉空間Sが形
成される。
ル218の上端開口部にキャップ222を被せてこれを
固定すれば、インライナー219内には密閉空間Sが形
成される。
【0015】而して、上記密閉空間S内には前記温水ホ
ース221と排水ホース223が引き込まれており、排
水ホース223の前記密閉空間S外へ延出する部分の端
部は、地上に設置された温水槽224の上方に開口して
いる。
ース221と排水ホース223が引き込まれており、排
水ホース223の前記密閉空間S外へ延出する部分の端
部は、地上に設置された温水槽224の上方に開口して
いる。
【0016】上記温水槽224の下部から導出する給水
パイプ225はボイラー226の入口に接続されてお
り、該給水パイプ225の途中には温水ポンプ227が
介設されている。そして、ボイラー226の出口側には
前記温水ホース221の一端が接続されている。
パイプ225はボイラー226の入口に接続されてお
り、該給水パイプ225の途中には温水ポンプ227が
介設されている。そして、ボイラー226の出口側には
前記温水ホース221の一端が接続されている。
【0017】又、前記キャップ222には、コンプレッ
サー228から導出するエアーホース229が接続され
ている他、密閉空間Sの内圧を計測するための圧力計2
30が取り付けられている。
サー228から導出するエアーホース229が接続され
ている他、密閉空間Sの内圧を計測するための圧力計2
30が取り付けられている。
【0018】而して、前記コンプレッサー228を駆動
して圧縮エアーをエアーホース229から密閉空間S内
に供給すると、インライナー219とライニング材20
1は圧縮エアーの圧力によってマンホール212の内周
壁に押圧される。
して圧縮エアーをエアーホース229から密閉空間S内
に供給すると、インライナー219とライニング材20
1は圧縮エアーの圧力によってマンホール212の内周
壁に押圧される。
【0019】次に、上記状態を保ったまま、温水ポンプ
227とボイラー226を駆動すれば、温水槽224内
の水は温水ポンプ227によってボイラー226に供給
され、該ボイラー226によって所定温度に加熱された
後、温水ホース221を通って密閉空間S内に供給され
る。即ち、温水ホース221を流れる温水は、温水ホー
ス221の密閉空間S内に臨む部分に開口する複数の噴
射口から密閉空間S内にシャワー状に噴出してライニン
グ材201の加熱に供される。
227とボイラー226を駆動すれば、温水槽224内
の水は温水ポンプ227によってボイラー226に供給
され、該ボイラー226によって所定温度に加熱された
後、温水ホース221を通って密閉空間S内に供給され
る。即ち、温水ホース221を流れる温水は、温水ホー
ス221の密閉空間S内に臨む部分に開口する複数の噴
射口から密閉空間S内にシャワー状に噴出してライニン
グ材201の加熱に供される。
【0020】そして、ライニング材201の加熱に供さ
れて温度の下がった温水は落下して密閉空間S内の底部
に溜り、この溜った温水は密閉空間Sの内圧によって加
圧されて排水ホース223を通って温水槽224に戻さ
れ、温水ポンプ227によって再びボイラー226に供
給されて加熱され、以後、前述と同様の作用を繰り返
す。
れて温度の下がった温水は落下して密閉空間S内の底部
に溜り、この溜った温水は密閉空間Sの内圧によって加
圧されて排水ホース223を通って温水槽224に戻さ
れ、温水ポンプ227によって再びボイラー226に供
給されて加熱され、以後、前述と同様の作用を繰り返
す。
【0021】以上のように、温水を循環させながらこれ
を温水ホース221からシャワリングさせると、ライニ
ング材201が加熱されてこれに含浸された熱硬化性樹
脂が均一に硬化する。このようにライニング材201に
含浸された熱硬化性樹脂が硬化すると、図25に示すよ
うに、インライナー219を上方へ引いてこれをライニ
ング材201から取り除く。すると、マンホール212
の内周壁は、硬化したライニング材201によってライ
ニングされて補修される。
を温水ホース221からシャワリングさせると、ライニ
ング材201が加熱されてこれに含浸された熱硬化性樹
脂が均一に硬化する。このようにライニング材201に
含浸された熱硬化性樹脂が硬化すると、図25に示すよ
うに、インライナー219を上方へ引いてこれをライニ
ング材201から取り除く。すると、マンホール212
の内周壁は、硬化したライニング材201によってライ
ニングされて補修される。
【0022】而して、以上説明したマンホール用ライニ
ング材201のマンホール212内への挿入からインラ
イナー219を取り除くまでの一連のライニング作業に
おいては、下水等の流体は通水ホース215を通って管
路211内を上流側から下流側に向かってそのまま流れ
るため、従来のように下水等をマンホールの上流側でポ
ンプによって汲み上げて他の場所へ流す作業が不要とな
り、作業性が一段と高められる。
ング材201のマンホール212内への挿入からインラ
イナー219を取り除くまでの一連のライニング作業に
おいては、下水等の流体は通水ホース215を通って管
路211内を上流側から下流側に向かってそのまま流れ
るため、従来のように下水等をマンホールの上流側でポ
ンプによって汲み上げて他の場所へ流す作業が不要とな
り、作業性が一段と高められる。
【0023】そして、以上説明した一連のライニング作
業が終了した後、止水プラグ213,214と通水ホー
ス215を管路211内から取り除けば、管路211内
に残った充填材216は下水等によって管路211を下
流に向かって流れるため、ライニング作業中に該充填材
216上に滴下した硬化性樹脂も充填材216と共に流
れ去る。このため、管路211内に硬化性樹脂が垂れて
これが硬化することがなく、硬化した樹脂の除去作業も
不要となる。
業が終了した後、止水プラグ213,214と通水ホー
ス215を管路211内から取り除けば、管路211内
に残った充填材216は下水等によって管路211を下
流に向かって流れるため、ライニング作業中に該充填材
216上に滴下した硬化性樹脂も充填材216と共に流
れ去る。このため、管路211内に硬化性樹脂が垂れて
これが硬化することがなく、硬化した樹脂の除去作業も
不要となる。
【0024】又、以上説明したマンホールライニング工
法においては、ライニング材201とインライナー21
9とは別体に構成されるため、ライニング材201を構
成する樹脂吸収材のレデューサ加工が比較的容易になさ
れ、該ライニング材201の製造が簡単化する。
法においては、ライニング材201とインライナー21
9とは別体に構成されるため、ライニング材201を構
成する樹脂吸収材のレデューサ加工が比較的容易になさ
れ、該ライニング材201の製造が簡単化する。
【0025】更に、インライナー219はライニング材
201と共に一体的にマンホール212内に反転挿入さ
れるのではなく、該インライナー219はライニング材
201がマンホール212内に挿入された後にライニン
グ材201内に反転挿入されるため、ライニング材20
1のエンド部が硬化してマンホール212内の底部(イ
ンバート部212b)に残ることがなく、そのエンド部
の切断及び除去作業が不要となって作業性が一段と向上
する。
201と共に一体的にマンホール212内に反転挿入さ
れるのではなく、該インライナー219はライニング材
201がマンホール212内に挿入された後にライニン
グ材201内に反転挿入されるため、ライニング材20
1のエンド部が硬化してマンホール212内の底部(イ
ンバート部212b)に残ることがなく、そのエンド部
の切断及び除去作業が不要となって作業性が一段と向上
する。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マンホールライニング工法においては、管状のマンホー
ル用ライニング材201が用いられるため、マンホール
212の底部(インバート部212b)をライニング材
201でライニングすることができないという問題があ
った。
マンホールライニング工法においては、管状のマンホー
ル用ライニング材201が用いられるため、マンホール
212の底部(インバート部212b)をライニング材
201でライニングすることができないという問題があ
った。
【0027】又、従来のマンホールライニング工法にお
いては、インライナー219のライニング材201への
反転挿入が終了した後に圧縮エアーを密閉空間S内に供
給すると、ライニング材201のレデューサ部212a
部に押圧される部分には圧縮エアー圧Pが垂直に作用す
るが、該圧縮エアー圧Pの垂直成分P1 (=P・sin
θ:θはレデューサ部212aの広がり角)によってラ
イニング材201が上方へ持ち上げられるという問題が
発生していた。
いては、インライナー219のライニング材201への
反転挿入が終了した後に圧縮エアーを密閉空間S内に供
給すると、ライニング材201のレデューサ部212a
部に押圧される部分には圧縮エアー圧Pが垂直に作用す
るが、該圧縮エアー圧Pの垂直成分P1 (=P・sin
θ:θはレデューサ部212aの広がり角)によってラ
イニング材201が上方へ持ち上げられるという問題が
発生していた。
【0028】従って、本発明の目的とする処は、マンホ
ールの底部もライニングすることができるとともに、流
体圧による上方への持ち上がりを防ぐことができるマン
ホール用ライニング材及びマンホールライニング工法を
提供することにある。
ールの底部もライニングすることができるとともに、流
体圧による上方への持ち上がりを防ぐことができるマン
ホール用ライニング材及びマンホールライニング工法を
提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、外周面が気密性の高いプラ
スチックフィルムで被覆され、且つ、一端が閉塞された
袋状の樹脂吸収材に、硬化性樹脂を含浸せしめてマンホ
ール用ライニング材を構成したことを特徴とする。
め、請求項1記載の発明は、外周面が気密性の高いプラ
スチックフィルムで被覆され、且つ、一端が閉塞された
袋状の樹脂吸収材に、硬化性樹脂を含浸せしめてマンホ
ール用ライニング材を構成したことを特徴とする。
【0030】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記樹脂吸収材の長さ方向にリボン状のガ
ラスクロスを組み込んだことを特徴とする。
明において、前記樹脂吸収材の長さ方向にリボン状のガ
ラスクロスを組み込んだことを特徴とする。
【0031】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記樹脂吸収材のステップ取付部の
厚さを部分的に厚くしたことを特徴とする。
載の発明において、前記樹脂吸収材のステップ取付部の
厚さを部分的に厚くしたことを特徴とする。
【0032】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の発明において、前記樹脂吸収材の周壁の厚さを
マンホールの深さ方向に段階的に厚くしたことを特徴と
する。
3記載の発明において、前記樹脂吸収材の周壁の厚さを
マンホールの深さ方向に段階的に厚くしたことを特徴と
する。
【0033】請求項5記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の発明において、前記樹脂吸収材の周壁を凹凸状
又は波板状に成形し、凸部又は波板の厚さをマンホール
の深さ方向に厚くしたことを特徴とする。
3記載の発明において、前記樹脂吸収材の周壁を凹凸状
又は波板状に成形し、凸部又は波板の厚さをマンホール
の深さ方向に厚くしたことを特徴とする。
【0034】請求項6記載の発明は、外周面が気密性の
高いプラスチックフィルムで被覆され、且つ、一端が閉
塞された袋状の樹脂吸収材に、硬化性樹脂を含浸せしめ
て構成されるマンホール用ライニング材をマンホール内
に挿入した後、気密性の高い管状のインライナーを流体
圧力によって前記マンホール用ライニング材内に反転挿
入し、該インライナーの開放端を閉じてこれらの内部に
密閉空間を形成し、該密閉空間に流体圧力を作用させて
前記マンホール用ライニング材とインライナーをマンホ
ールの内壁に押圧したまま、ライニング材に含浸された
硬化性樹脂を硬化させた後、前記インライナーを取り除
くことを特徴とする。
高いプラスチックフィルムで被覆され、且つ、一端が閉
塞された袋状の樹脂吸収材に、硬化性樹脂を含浸せしめ
て構成されるマンホール用ライニング材をマンホール内
に挿入した後、気密性の高い管状のインライナーを流体
圧力によって前記マンホール用ライニング材内に反転挿
入し、該インライナーの開放端を閉じてこれらの内部に
密閉空間を形成し、該密閉空間に流体圧力を作用させて
前記マンホール用ライニング材とインライナーをマンホ
ールの内壁に押圧したまま、ライニング材に含浸された
硬化性樹脂を硬化させた後、前記インライナーを取り除
くことを特徴とする。
【0035】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、前記マンホール用ライニング材に含浸され
る硬化性樹脂を熱硬化性樹脂とし、該熱硬化性樹脂を、
前記密閉空間に引き込まれた温水ホースからシャワリン
グされる温水によって加熱されて硬化するものとしたこ
とを特徴とする。
明において、前記マンホール用ライニング材に含浸され
る硬化性樹脂を熱硬化性樹脂とし、該熱硬化性樹脂を、
前記密閉空間に引き込まれた温水ホースからシャワリン
グされる温水によって加熱されて硬化するものとしたこ
とを特徴とする。
【0036】請求項8記載の発明は、請求項6又は7記
載の発明において、マンホール底部のインバートをはつ
り、該マンホール底部を管路底部よりも掘り下げた状態
で前記マンホール用ライニング材によるマンホールのラ
イニングを行った後、マンホール用ライニング材内の底
部に再びインバートを形成することを特徴とする。
載の発明において、マンホール底部のインバートをはつ
り、該マンホール底部を管路底部よりも掘り下げた状態
で前記マンホール用ライニング材によるマンホールのラ
イニングを行った後、マンホール用ライニング材内の底
部に再びインバートを形成することを特徴とする。
【0037】請求項9記載の発明は、請求項6,7又は
8記載の発明において、前記マンホールが開口する管路
内のマンホールを挟む部分に止水プラグを介設し、該止
水プラグに通水ホースを通したことを特徴とする。
8記載の発明において、前記マンホールが開口する管路
内のマンホールを挟む部分に止水プラグを介設し、該止
水プラグに通水ホースを通したことを特徴とする。
【0038】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
発明において、前記管路内の前記止水プラグで挟まれる
部分に木屑、糠等の充填材を充填したことを特徴とす
る。
発明において、前記管路内の前記止水プラグで挟まれる
部分に木屑、糠等の充填材を充填したことを特徴とす
る。
【0039】従って、請求項1〜5記載のマンホール用
ライニング材を用いて施工される請求項6記載の発明に
よれば、マンホールの内周壁のみならず、底部もマンホ
ール用ライニング材によってライニングすることができ
るとともに、インライナーのライニング材への反転挿入
が終了した後に流体圧力を密閉空間内に作用させたとき
にマンホールのレデューサ部に作用する流体圧力によっ
てライニング材が上方に持ち上げられようとしても、ラ
イニング材の底部に作用する流体圧力に基づく下向きの
力によってそれが阻止されるため、ライニング作業を安
定して行うことができる。
ライニング材を用いて施工される請求項6記載の発明に
よれば、マンホールの内周壁のみならず、底部もマンホ
ール用ライニング材によってライニングすることができ
るとともに、インライナーのライニング材への反転挿入
が終了した後に流体圧力を密閉空間内に作用させたとき
にマンホールのレデューサ部に作用する流体圧力によっ
てライニング材が上方に持ち上げられようとしても、ラ
イニング材の底部に作用する流体圧力に基づく下向きの
力によってそれが阻止されるため、ライニング作業を安
定して行うことができる。
【0040】尚、本発明に係るマンホール用ライニング
材はインライナーとは別体に構成されるため、ライニン
グ材のレデューサ加工が比較的容易になされ、該ライニ
ング材の製造が簡単化する。
材はインライナーとは別体に構成されるため、ライニン
グ材のレデューサ加工が比較的容易になされ、該ライニ
ング材の製造が簡単化する。
【0041】請求項7記載の発明によれば、ライニング
材に含浸された熱硬化性樹脂は温水ホースからシャワリ
ングされる温水によって効率良く加熱されるため、該熱
硬化性樹脂は僅かな熱エネルギーで加熱されて均一に硬
化する。従って、加熱・循環設備の小型化を図ることが
できる。
材に含浸された熱硬化性樹脂は温水ホースからシャワリ
ングされる温水によって効率良く加熱されるため、該熱
硬化性樹脂は僅かな熱エネルギーで加熱されて均一に硬
化する。従って、加熱・循環設備の小型化を図ることが
できる。
【0042】請求項8記載の発明によれば、マンホール
底部のインバートの処理をより確実に行うことができ
る。
底部のインバートの処理をより確実に行うことができ
る。
【0043】請求項9記載の発明によれば、マンホール
のライニング作業中であっても、下水等の流体は通水ホ
ースを通って管路内をそのまま流れるため、従来のよう
に下水等をマンホールの上流側でポンプによって汲み上
げて他の場所へ流す作業が不要となり、作業性が一段と
高められる。
のライニング作業中であっても、下水等の流体は通水ホ
ースを通って管路内をそのまま流れるため、従来のよう
に下水等をマンホールの上流側でポンプによって汲み上
げて他の場所へ流す作業が不要となり、作業性が一段と
高められる。
【0044】請求項10記載の発明によれば、密閉空間
に流体圧力を作用させてライニング材をマンホールの内
壁に押圧したときに該ライニング材に含浸された硬化性
樹脂が圧力によって染み出てライニング材の下端から滴
下しても、該硬化性樹脂は木屑や糠等の充填材上に滴下
するため、管路内に硬化性樹脂が垂れてこれが硬化する
ことがない。尚、充填材上に滴下した硬化性樹脂は、ラ
イニング終了後に充填材と共に管路内を流されるため、
その除去作業も不要となる。
に流体圧力を作用させてライニング材をマンホールの内
壁に押圧したときに該ライニング材に含浸された硬化性
樹脂が圧力によって染み出てライニング材の下端から滴
下しても、該硬化性樹脂は木屑や糠等の充填材上に滴下
するため、管路内に硬化性樹脂が垂れてこれが硬化する
ことがない。尚、充填材上に滴下した硬化性樹脂は、ラ
イニング終了後に充填材と共に管路内を流されるため、
その除去作業も不要となる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
図面に基づいて説明する。
【0046】図1は本発明に係るマンホール用ライニン
グ材(以下、単にライニング材と称す)1の斜視図であ
り、該ライニング材1は、外周面が気密性の高いプラス
チックフィルム2で被覆され、且つ、底部3aが閉塞さ
れた袋状の樹脂吸収材3に、熱硬化性樹脂4(図11参
照)を含浸せしめて構成され、その中間高さ部分1aは
マンホール12のレデューサ部12a(図14参照)の
形状に沿うように加工(レデューサ加工)されている。
グ材(以下、単にライニング材と称す)1の斜視図であ
り、該ライニング材1は、外周面が気密性の高いプラス
チックフィルム2で被覆され、且つ、底部3aが閉塞さ
れた袋状の樹脂吸収材3に、熱硬化性樹脂4(図11参
照)を含浸せしめて構成され、その中間高さ部分1aは
マンホール12のレデューサ部12a(図14参照)の
形状に沿うように加工(レデューサ加工)されている。
【0047】上記樹脂吸収材3は、最内側の部材3−1
の下半部外周に部材3−2を巻いて接着し、この部材3
−2の外周の下半部外周に更に別の部材3−3を巻いて
接着することによって構成されており、その厚さはマン
ホール12の深さ方向に段階的に厚くなっている。又、
樹脂吸収材3の外周面のステップ取付部には複数の矩形
部材3−4が接着されており、これらの部材3−4によ
って樹脂吸収材3のステップ取付部の厚さが部分的に厚
く設定されている。
の下半部外周に部材3−2を巻いて接着し、この部材3
−2の外周の下半部外周に更に別の部材3−3を巻いて
接着することによって構成されており、その厚さはマン
ホール12の深さ方向に段階的に厚くなっている。又、
樹脂吸収材3の外周面のステップ取付部には複数の矩形
部材3−4が接着されており、これらの部材3−4によ
って樹脂吸収材3のステップ取付部の厚さが部分的に厚
く設定されている。
【0048】尚、樹脂吸収材3を構成する部材3−1〜
3−4は、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、
アクリル等の不織布又はガラスクロス、ガラスマット、
ガラスフェルト或はこれらと前記不織布との混合体によ
って構成されており、部材3−1の外周には補強材とし
てのリボン状のガラスクロス5(図3参照)が長さ方向
(マンホールの深さ方向)に接着されて組み込まれてい
る。又、樹脂吸収材3の外表面を被覆する前記プラスチ
ックフィルム2の材質としては、ポリウレタン、ポリエ
チレン等が用いられ、樹脂吸収材3に含浸される前記熱
硬化性樹脂4としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ビニールエステル樹脂等が用いられる。
3−4は、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、
アクリル等の不織布又はガラスクロス、ガラスマット、
ガラスフェルト或はこれらと前記不織布との混合体によ
って構成されており、部材3−1の外周には補強材とし
てのリボン状のガラスクロス5(図3参照)が長さ方向
(マンホールの深さ方向)に接着されて組み込まれてい
る。又、樹脂吸収材3の外表面を被覆する前記プラスチ
ックフィルム2の材質としては、ポリウレタン、ポリエ
チレン等が用いられ、樹脂吸収材3に含浸される前記熱
硬化性樹脂4としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ビニールエステル樹脂等が用いられる。
【0049】次に、上記構成を有するライニング材1の
製造方法を図2乃至図11に基づいて説明する。尚、図
2乃至図11は本発明に係るライニング材1の製造方法
をその工程順に示す説明図である。
製造方法を図2乃至図11に基づいて説明する。尚、図
2乃至図11は本発明に係るライニング材1の製造方法
をその工程順に示す説明図である。
【0050】図1に示すライニング材1の製造に際して
は、図2に示す不織布3−1’を折り畳んで2枚重ねと
し、これをマンホール12(図14参照)の形状に成形
した後、図3に示すようにその合わせた端部周縁を縫製
する。そして、不織布3−1’の外表面に複数のリボン
状ガラスクロス5を長さ方向(マンホール12の深さ方
向)に接着する。尚、このガラスクロス5はライニング
材1全体の伸びを抑えて該ライニング材1の寸法を安定
させるためのものであって、これを不織布3−1’内に
予め組み込んでいても良い。
は、図2に示す不織布3−1’を折り畳んで2枚重ねと
し、これをマンホール12(図14参照)の形状に成形
した後、図3に示すようにその合わせた端部周縁を縫製
する。そして、不織布3−1’の外表面に複数のリボン
状ガラスクロス5を長さ方向(マンホール12の深さ方
向)に接着する。尚、このガラスクロス5はライニング
材1全体の伸びを抑えて該ライニング材1の寸法を安定
させるためのものであって、これを不織布3−1’内に
予め組み込んでいても良い。
【0051】次に、不織布3−1’の底部を図4に示す
ように正方形になるように折り畳み、その後、図4の鎖
線a,bを境として正方形の底部を図5に示すように頂
点A部とB部が接触するように折り畳み、その折り畳ん
だ部分の周囲を溶着又は接着する。その後、不織布3−
1’の底部を辺CとDとが重なるように図5の鎖線cを
境として折り畳み、図6に示す袋状の部材3−1を得
る。
ように正方形になるように折り畳み、その後、図4の鎖
線a,bを境として正方形の底部を図5に示すように頂
点A部とB部が接触するように折り畳み、その折り畳ん
だ部分の周囲を溶着又は接着する。その後、不織布3−
1’の底部を辺CとDとが重なるように図5の鎖線cを
境として折り畳み、図6に示す袋状の部材3−1を得
る。
【0052】以上のようにして袋状の部材3−1が得ら
れると、図6に示すように、部材3−1の下半部に帯状
の不織布3−2’を巻き付けてこれを溶着又は接着し、
部材3−1の下半部外周に部材3−2を重ねる。同様に
して、図7に示すように、部材3−2の下半部に帯状の
不織布3−3’を巻き付けてこれを溶着又は接着し、部
材3−2の下半部外周に部材3−3を重ねると、図8に
示すように、部材3−1,3−2,3−3で構成される
樹脂吸収材3が得られ、その厚さは部材3−2,3−3
によってマンホールの深さ方向に段階的に厚くなる。
れると、図6に示すように、部材3−1の下半部に帯状
の不織布3−2’を巻き付けてこれを溶着又は接着し、
部材3−1の下半部外周に部材3−2を重ねる。同様に
して、図7に示すように、部材3−2の下半部に帯状の
不織布3−3’を巻き付けてこれを溶着又は接着し、部
材3−2の下半部外周に部材3−3を重ねると、図8に
示すように、部材3−1,3−2,3−3で構成される
樹脂吸収材3が得られ、その厚さは部材3−2,3−3
によってマンホールの深さ方向に段階的に厚くなる。
【0053】上述のようにして樹脂吸収材3が得られる
と、図8に示すように、その外周のステップ取付部に複
数の矩形部材3−4が接着され、これらの矩形部材3−
4によって樹脂吸収材3のステップ取付部の厚さが部分
的に厚く設定される。
と、図8に示すように、その外周のステップ取付部に複
数の矩形部材3−4が接着され、これらの矩形部材3−
4によって樹脂吸収材3のステップ取付部の厚さが部分
的に厚く設定される。
【0054】次に、袋状の樹脂吸収材3の全体を偏平に
した後、図9に示すように、一端が閉じられた袋状のプ
ラスチックフィルム2で樹脂吸収材3の全体を覆い、樹
脂吸収材3の一端を真空ホース6を介して真空ポンプ7
に接続する。そして、真空ポンプ7を駆動して樹脂吸収
材3を真空引きすると、図10に示すように、プラスチ
ックフィルム2が樹脂吸収材3に密着し、この状態を保
ったまま、上下一対のヒータ8を図10の矢印方向(右
方)に所定の速度で移動させれば、プラスチックフィル
ム2が加熱され、該プラスチックフィルム2が樹脂吸収
材3の外周に一端から他端に向かって溶着されてゆき、
プラスチックフィルム2が樹脂吸収材3の全長に亘って
溶着されると、前述のように樹脂吸収材3の外周面がプ
ラスチックフィルム2によって被覆される。
した後、図9に示すように、一端が閉じられた袋状のプ
ラスチックフィルム2で樹脂吸収材3の全体を覆い、樹
脂吸収材3の一端を真空ホース6を介して真空ポンプ7
に接続する。そして、真空ポンプ7を駆動して樹脂吸収
材3を真空引きすると、図10に示すように、プラスチ
ックフィルム2が樹脂吸収材3に密着し、この状態を保
ったまま、上下一対のヒータ8を図10の矢印方向(右
方)に所定の速度で移動させれば、プラスチックフィル
ム2が加熱され、該プラスチックフィルム2が樹脂吸収
材3の外周に一端から他端に向かって溶着されてゆき、
プラスチックフィルム2が樹脂吸収材3の全長に亘って
溶着されると、前述のように樹脂吸収材3の外周面がプ
ラスチックフィルム2によって被覆される。
【0055】上述のように樹脂吸収材3の外周面がプラ
スチックフィルム2によって被覆されると、図11に示
す要領で該樹脂吸収材3に熱硬化性樹脂が含浸される。
スチックフィルム2によって被覆されると、図11に示
す要領で該樹脂吸収材3に熱硬化性樹脂が含浸される。
【0056】即ち、樹脂容器9内に収容された熱硬化性
樹脂4を樹脂吸収材3の一端開口部から注入しながら、
真空ポンプ7を駆動して樹脂吸収材3を真空引きする
と、熱硬化性樹脂4は樹脂吸収材3に発生する負圧に引
かれて該樹脂吸収材3の全体に亘って均一に含浸され、
ここに図1に示す本発明に係るライニング材1が得られ
る。
樹脂4を樹脂吸収材3の一端開口部から注入しながら、
真空ポンプ7を駆動して樹脂吸収材3を真空引きする
と、熱硬化性樹脂4は樹脂吸収材3に発生する負圧に引
かれて該樹脂吸収材3の全体に亘って均一に含浸され、
ここに図1に示す本発明に係るライニング材1が得られ
る。
【0057】而して、上述のようにしてライニング材1
が得られると、該ライニング材1の樹脂吸収材3に含浸
された熱硬化性樹脂4が熱によって硬化しないように、
ライニング材1は樹脂吸収材3にプラスチックフィルム
2が被覆された状態で氷水中に浸漬されて施工現場に搬
送されるが、このとき、ライニング材1の樹脂吸収材3
は気密性の高いプラスチックフィルム2によって被覆さ
れているため、樹脂吸収材3への氷水の浸入が防がれ、
樹脂吸収材3に含浸された熱硬化性樹脂4は安定した未
硬化状態に保たれる。
が得られると、該ライニング材1の樹脂吸収材3に含浸
された熱硬化性樹脂4が熱によって硬化しないように、
ライニング材1は樹脂吸収材3にプラスチックフィルム
2が被覆された状態で氷水中に浸漬されて施工現場に搬
送されるが、このとき、ライニング材1の樹脂吸収材3
は気密性の高いプラスチックフィルム2によって被覆さ
れているため、樹脂吸収材3への氷水の浸入が防がれ、
樹脂吸収材3に含浸された熱硬化性樹脂4は安定した未
硬化状態に保たれる。
【0058】そして、ライニング材1が施工現場に搬入
され、該ライニング材1を用いてライニング作業を行う
に際してプラスチックフィルム2の閉塞端が一直線状に
切り開かれると、樹脂吸収材3の端部(底部)3aが開
かれ、ライニング材1は図1に示すように袋状に広げら
れる。
され、該ライニング材1を用いてライニング作業を行う
に際してプラスチックフィルム2の閉塞端が一直線状に
切り開かれると、樹脂吸収材3の端部(底部)3aが開
かれ、ライニング材1は図1に示すように袋状に広げら
れる。
【0059】尚、マンホールの形状によっては、図12
に示すようなライニング材1を用いることもある。又、
ライニング材1の製造工程においては、底部が閉じられ
た袋状の樹脂吸収材3を得るために、図13に示すよう
に管状不織布3−1の下端開口部を円形の不織布3−5
で塞ぐようにしても良い。この場合、円形の不織布3−
5はその周囲が図示のように縫製によって管状不織布3
−1の下端開口部周縁に接合され、或は溶着又は接着に
よって接合される。
に示すようなライニング材1を用いることもある。又、
ライニング材1の製造工程においては、底部が閉じられ
た袋状の樹脂吸収材3を得るために、図13に示すよう
に管状不織布3−1の下端開口部を円形の不織布3−5
で塞ぐようにしても良い。この場合、円形の不織布3−
5はその周囲が図示のように縫製によって管状不織布3
−1の下端開口部周縁に接合され、或は溶着又は接着に
よって接合される。
【0060】次に、以上のようにして得られるライニン
グ材1を用いて施工される本発明に係るマンホールライ
ニング工法を図14乃至図19に基づいて説明する。
尚、図14乃至図17は本発明に係るマンホールライニ
ング工法をその工程順に示す断面図、図18は図17の
X−X線断面図、図19は図17のY−Y線断面図であ
る。
グ材1を用いて施工される本発明に係るマンホールライ
ニング工法を図14乃至図19に基づいて説明する。
尚、図14乃至図17は本発明に係るマンホールライニ
ング工法をその工程順に示す断面図、図18は図17の
X−X線断面図、図19は図17のY−Y線断面図であ
る。
【0061】本発明に係るライニング工法においては、
図14に示すように、管路11内のマンホール12を挟
む部分(マンホール12の上流側と下流側の2箇所)に
止水プラグ13,14が介設され、両止水プラグ13,
14の中を通水ホース15が通されて管路11内の止水
プラグ13の上流側と止水プラグ14の下流側が該通水
ホース15によって連通される。そして、管路11内の
両止水プラグ13,14で挟まれる部分には木屑、糠等
の充填材16が充填される。尚、マンホール12のライ
ニングに際しては、マンホール12の内周壁に取り付け
られていた不図示のステップは切断されて除去される。
図14に示すように、管路11内のマンホール12を挟
む部分(マンホール12の上流側と下流側の2箇所)に
止水プラグ13,14が介設され、両止水プラグ13,
14の中を通水ホース15が通されて管路11内の止水
プラグ13の上流側と止水プラグ14の下流側が該通水
ホース15によって連通される。そして、管路11内の
両止水プラグ13,14で挟まれる部分には木屑、糠等
の充填材16が充填される。尚、マンホール12のライ
ニングに際しては、マンホール12の内周壁に取り付け
られていた不図示のステップは切断されて除去される。
【0062】ところで、マンホール12の上端部には上
方に向かって絞られるレデューサ部12aが形成されて
おり、該マンホール12内にはライニング材1が地上側
から挿入されてその底部1bがマンホール12の底部
(インバート部12b(図18参照))上に当接するよ
うセットされる。そして、ライニング材1の上端開口部
は、地上に設置されたステージ17によって支持された
反転ノズル18の下端外周部に取り付けられる。
方に向かって絞られるレデューサ部12aが形成されて
おり、該マンホール12内にはライニング材1が地上側
から挿入されてその底部1bがマンホール12の底部
(インバート部12b(図18参照))上に当接するよ
うセットされる。そして、ライニング材1の上端開口部
は、地上に設置されたステージ17によって支持された
反転ノズル18の下端外周部に取り付けられる。
【0063】而して、前記反転ノズル18の下端外周部
には、気密性の高いプラスチックチューブから成る管状
のインライナー19の一端が折り返されて取り付けられ
ており、前述のようにライニング材1のマンホール12
内への挿入が終了すると、インライナー19の折り返さ
れた部分の内側に注水ホース20から水が注入される。
すると、インライナー19は水の圧力(重量)を受けて
反転しながらライニング材1内を下方に向かって挿入さ
れていく。
には、気密性の高いプラスチックチューブから成る管状
のインライナー19の一端が折り返されて取り付けられ
ており、前述のようにライニング材1のマンホール12
内への挿入が終了すると、インライナー19の折り返さ
れた部分の内側に注水ホース20から水が注入される。
すると、インライナー19は水の圧力(重量)を受けて
反転しながらライニング材1内を下方に向かって挿入さ
れていく。
【0064】そして、上記インライナー19のライニン
グ材1内への反転挿入が終了すると、該インライナー1
9の末端部に取り付けられた温水ホース21が図15に
示すようにインライナー9内に引き込まれる。
グ材1内への反転挿入が終了すると、該インライナー1
9の末端部に取り付けられた温水ホース21が図15に
示すようにインライナー9内に引き込まれる。
【0065】次に、図15に示すように、前記反転ノズ
ル18の上端開口部にキャップ22を被せてこれを固定
すれば、インライナー19内には密閉空間Sが形成され
る。
ル18の上端開口部にキャップ22を被せてこれを固定
すれば、インライナー19内には密閉空間Sが形成され
る。
【0066】而して、上記密閉空間S内には前記温水ホ
ース21と排水ホース23が引き込まれており、排水ホ
ース23の密閉空間S外へ延出する部分の端部は、地上
に設置された温水槽24の上方に開口している。
ース21と排水ホース23が引き込まれており、排水ホ
ース23の密閉空間S外へ延出する部分の端部は、地上
に設置された温水槽24の上方に開口している。
【0067】そして、上記温水槽24の下部から導出す
る給水パイプ25はボイラー26の入口に接続されてお
り、該給水パイプ25の途中には温水ポンプ27が介設
されている。そして、ボイラー26の出口側には前記温
水ホース21の一端が接続されている。
る給水パイプ25はボイラー26の入口に接続されてお
り、該給水パイプ25の途中には温水ポンプ27が介設
されている。そして、ボイラー26の出口側には前記温
水ホース21の一端が接続されている。
【0068】又、前記キャップ22には、コンプレッサ
ー28から導出するエアーホース29が接続されている
他、密閉空間Sの内圧を計測するための圧力計30が取
り付けられている。
ー28から導出するエアーホース29が接続されている
他、密閉空間Sの内圧を計測するための圧力計30が取
り付けられている。
【0069】而して、前記コンプレッサー28を駆動し
て圧縮エアーをエアーホース29から密閉空間S内に供
給すると、インライナー19とライニング材1は圧縮エ
アーの圧力によってマンホール12の内周壁に押圧され
る。尚、このとき、ライニング材1に含浸されている未
硬化の液状熱硬化性樹脂4は圧縮エアーの圧力によって
染み出てライニング材1の下端から木屑や糠等の前記充
填材16上に滴下する。
て圧縮エアーをエアーホース29から密閉空間S内に供
給すると、インライナー19とライニング材1は圧縮エ
アーの圧力によってマンホール12の内周壁に押圧され
る。尚、このとき、ライニング材1に含浸されている未
硬化の液状熱硬化性樹脂4は圧縮エアーの圧力によって
染み出てライニング材1の下端から木屑や糠等の前記充
填材16上に滴下する。
【0070】次に、上記状態を保ったまま、ボイラー2
6と温水ポンプ27を駆動すれば、温水槽24内の水は
温水ポンプ27によってボイラー26に供給され、該ボ
イラー26によって所定温度に加熱された後、温水ホー
ス21を通って密閉空間S内に供給される。即ち、温水
ホース21を流れる温水は、温水ホース21の密閉空間
S内に臨む部分に開口する複数の噴射口21aから密閉
空間S内にシャワー状に噴出してライニング材1の加熱
に供される。
6と温水ポンプ27を駆動すれば、温水槽24内の水は
温水ポンプ27によってボイラー26に供給され、該ボ
イラー26によって所定温度に加熱された後、温水ホー
ス21を通って密閉空間S内に供給される。即ち、温水
ホース21を流れる温水は、温水ホース21の密閉空間
S内に臨む部分に開口する複数の噴射口21aから密閉
空間S内にシャワー状に噴出してライニング材1の加熱
に供される。
【0071】そして、ライニング材7の加熱に供されて
温度の下がった温水は落下して密閉空間S内の底部に溜
り、この溜った温水は密閉空間Sの内圧によって加圧さ
れて排水ホース23を通って温水槽24に戻され、温水
ポンプ27によって再度ボイラー26に供給されて加熱
され、以後、前述と同様の作用を繰り返す。
温度の下がった温水は落下して密閉空間S内の底部に溜
り、この溜った温水は密閉空間Sの内圧によって加圧さ
れて排水ホース23を通って温水槽24に戻され、温水
ポンプ27によって再度ボイラー26に供給されて加熱
され、以後、前述と同様の作用を繰り返す。
【0072】以上のように、温水を循環させながらこれ
を温水ホース21からシャワリングさせると、ライニン
グ材1が加熱されてこれに含浸された熱硬化性樹脂4が
均一に硬化する。このようにライニング材1に含浸され
た熱硬化性樹脂4が硬化すると、図16に示すように、
インライナー19を上方へ引いてこれをライニング材1
から取り除く。すると、マンホール12の内周壁と底部
(インバート部12b)は、硬化したライニング材1に
よってライニングされて補修される。
を温水ホース21からシャワリングさせると、ライニン
グ材1が加熱されてこれに含浸された熱硬化性樹脂4が
均一に硬化する。このようにライニング材1に含浸され
た熱硬化性樹脂4が硬化すると、図16に示すように、
インライナー19を上方へ引いてこれをライニング材1
から取り除く。すると、マンホール12の内周壁と底部
(インバート部12b)は、硬化したライニング材1に
よってライニングされて補修される。
【0073】その後、図17乃至図19に示すように、
ライニング材1の管路11の一部を覆う部分を切除し、
その切口をエポキシ樹脂等のパテで接着することによっ
て一連のライニング作業が終了する。
ライニング材1の管路11の一部を覆う部分を切除し、
その切口をエポキシ樹脂等のパテで接着することによっ
て一連のライニング作業が終了する。
【0074】以上のようにして老朽化したマンホール1
2の内周壁がライニング材1によってライニングされて
補修されるが、ライニング材1の厚さはマンホール12
の深さ方向にt1 ,t2 ,t3 と段階的に厚くなってい
る(t1 <t2 <t3 )ため、マンホール12の深さ方
向に次第に大きくなる外圧に対してライニング材1が強
度的に十分耐え得ることとなる。そして、マンホール1
2が老朽化していても、ライニング材1の厚さは矩形の
部材3−4によって部分的に厚くなっているため、図1
7に示すように、その部分に昇降用のステップ31を取
り付ければ、該ステップ31はライニング材1の厚さの
厚い部分によって十分強固に保持される。
2の内周壁がライニング材1によってライニングされて
補修されるが、ライニング材1の厚さはマンホール12
の深さ方向にt1 ,t2 ,t3 と段階的に厚くなってい
る(t1 <t2 <t3 )ため、マンホール12の深さ方
向に次第に大きくなる外圧に対してライニング材1が強
度的に十分耐え得ることとなる。そして、マンホール1
2が老朽化していても、ライニング材1の厚さは矩形の
部材3−4によって部分的に厚くなっているため、図1
7に示すように、その部分に昇降用のステップ31を取
り付ければ、該ステップ31はライニング材1の厚さの
厚い部分によって十分強固に保持される。
【0075】而して、以上説明した本発明に係るマンホ
ールライニング工法においては、マンホール12の内周
壁のみならず、底部12bもライニング材1によってラ
イニングすることができるとともに、インライナー19
のライニング材1への反転挿入が終了した後に圧縮エア
ー圧を密閉空間S内に作用させたときにマンホール12
のレデューサ部12aに作用する圧縮エアー圧によって
ライニング材1が上方に持ち上げられようとしても、ラ
イニング材1の底部1bに作用する圧縮エアー圧に基づ
く下向きの力によってそれが阻止されるため、ライニン
グ作業を安定して行うことができる。
ールライニング工法においては、マンホール12の内周
壁のみならず、底部12bもライニング材1によってラ
イニングすることができるとともに、インライナー19
のライニング材1への反転挿入が終了した後に圧縮エア
ー圧を密閉空間S内に作用させたときにマンホール12
のレデューサ部12aに作用する圧縮エアー圧によって
ライニング材1が上方に持ち上げられようとしても、ラ
イニング材1の底部1bに作用する圧縮エアー圧に基づ
く下向きの力によってそれが阻止されるため、ライニン
グ作業を安定して行うことができる。
【0076】尚、本発明においては、ライニング材1と
インライナー19とは別体に構成されるため、ライニン
グ材1のレデューサ加工が比較的容易になされ、該ライ
ニング材1の製造が簡単化する。そして、マンホール1
2内に挿入されたライニング材1内に反転挿入されるイ
ンライナー19の径をライニング材1のレデューサ部1
2aの径よりも大きくしておけば、該インライナーにシ
ワが発生しても、ライニング材1が硬化した後に該イン
ライナー1は取り除かれるため、何ら問題は発生しな
い。
インライナー19とは別体に構成されるため、ライニン
グ材1のレデューサ加工が比較的容易になされ、該ライ
ニング材1の製造が簡単化する。そして、マンホール1
2内に挿入されたライニング材1内に反転挿入されるイ
ンライナー19の径をライニング材1のレデューサ部1
2aの径よりも大きくしておけば、該インライナーにシ
ワが発生しても、ライニング材1が硬化した後に該イン
ライナー1は取り除かれるため、何ら問題は発生しな
い。
【0077】又、一連のライニング作業が終了した後、
止水プラグ13,14と通水ホース15を管路11内か
ら取り除けば、管路11内に残った充填材16は下水等
によって管路内11を下流に向かって流れるため、ライ
ニング作業中に該充填材16上に滴下した硬化性樹脂4
も充填材16と共に流れ去る。このため、管路11内に
熱硬化性樹脂4が垂れてこれが硬化することがなく、硬
化した樹脂4の除去作業も不要となる。
止水プラグ13,14と通水ホース15を管路11内か
ら取り除けば、管路11内に残った充填材16は下水等
によって管路内11を下流に向かって流れるため、ライ
ニング作業中に該充填材16上に滴下した硬化性樹脂4
も充填材16と共に流れ去る。このため、管路11内に
熱硬化性樹脂4が垂れてこれが硬化することがなく、硬
化した樹脂4の除去作業も不要となる。
【0078】更に、本発明に係るマンホールライニング
工法によれば、ライニング材12に含浸された熱硬化性
樹脂4は温水ホース21からシャワリングされる温水に
よって効率良く加熱されるため、該熱硬化性樹脂4は僅
かな熱エネルギーで加熱されて均一に硬化する。従っ
て、ボイラー26や温水ポンプ27等の加熱・循環設備
の小型化を図ることができる。
工法によれば、ライニング材12に含浸された熱硬化性
樹脂4は温水ホース21からシャワリングされる温水に
よって効率良く加熱されるため、該熱硬化性樹脂4は僅
かな熱エネルギーで加熱されて均一に硬化する。従っ
て、ボイラー26や温水ポンプ27等の加熱・循環設備
の小型化を図ることができる。
【0079】尚、以上の実施例においては、ライニング
材に含浸された熱硬化性樹脂の加熱硬化の手法として温
水のシャワリングを用いたが、温水の注入や循環或はス
チームによる加熱方法を採用しても良い。又、ライニン
グ材に含浸される硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂の
他、光硬化性樹脂等を用いることができる。
材に含浸された熱硬化性樹脂の加熱硬化の手法として温
水のシャワリングを用いたが、温水の注入や循環或はス
チームによる加熱方法を採用しても良い。又、ライニン
グ材に含浸される硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂の
他、光硬化性樹脂等を用いることができる。
【0080】ところで、図20に示すように管ライニン
グ材1の樹脂吸収材3の周壁を凹凸状又は波板状に成形
し、凸部又は波板の厚さをマンホール12の深さ方向に
厚くしても良い。
グ材1の樹脂吸収材3の周壁を凹凸状又は波板状に成形
し、凸部又は波板の厚さをマンホール12の深さ方向に
厚くしても良い。
【0081】又、図20に示すようにライニングの施工
前にマンホール12底部のインバートをはつり、該マン
ホール12の底部を管路11の底部よりも掘り下げた状
態でライニング材1を用いてマンホール12のライニン
グを行った後、図21に示すように、ライニング材1の
管路11が開口する部分に孔11cをあけて管路11を
マンホール12に連通せしめ、その後、ライニング材1
内の底部にコンクリート等を充填して再びインバート1
2bを形成するようにしても良い。このようにすれば、
マンホール12底部のインバート12bの処理をより確
実に行うことができる。
前にマンホール12底部のインバートをはつり、該マン
ホール12の底部を管路11の底部よりも掘り下げた状
態でライニング材1を用いてマンホール12のライニン
グを行った後、図21に示すように、ライニング材1の
管路11が開口する部分に孔11cをあけて管路11を
マンホール12に連通せしめ、その後、ライニング材1
内の底部にコンクリート等を充填して再びインバート1
2bを形成するようにしても良い。このようにすれば、
マンホール12底部のインバート12bの処理をより確
実に行うことができる。
【0082】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
〜5記載のマンホール用ライニング材を用いて施工され
る請求項6記載の発明によれば、マンホールの内周壁の
みならず、底部もマンホール用ライニング材によってラ
イニングすることができるとともに、インライナーのラ
イニング材への反転挿入が終了した後に流体圧力を密閉
空間内に作用させたときにマンホールのレデューサ部に
作用する流体圧力によってライニング材が上方に持ち上
げられようとしても、ライニング材の底部に作用する流
体圧力に基づく下向きの力によってそれが阻止されるた
め、ライニング作業を安定して行うことができる。
〜5記載のマンホール用ライニング材を用いて施工され
る請求項6記載の発明によれば、マンホールの内周壁の
みならず、底部もマンホール用ライニング材によってラ
イニングすることができるとともに、インライナーのラ
イニング材への反転挿入が終了した後に流体圧力を密閉
空間内に作用させたときにマンホールのレデューサ部に
作用する流体圧力によってライニング材が上方に持ち上
げられようとしても、ライニング材の底部に作用する流
体圧力に基づく下向きの力によってそれが阻止されるた
め、ライニング作業を安定して行うことができる。
【0083】請求項7記載の発明によれば、ライニング
材に含浸された熱硬化性樹脂は温水ホースからシャワリ
ングされる温水によって効率良く加熱されるため、該熱
硬化性樹脂は僅かな熱エネルギーで加熱されて均一に硬
化する。従って、加熱・循環設備の小型化を図ることが
できる。
材に含浸された熱硬化性樹脂は温水ホースからシャワリ
ングされる温水によって効率良く加熱されるため、該熱
硬化性樹脂は僅かな熱エネルギーで加熱されて均一に硬
化する。従って、加熱・循環設備の小型化を図ることが
できる。
【0084】請求項8記載の発明によれば、マンホール
底部のインバートの処理をより確実に行うことができ
る。
底部のインバートの処理をより確実に行うことができ
る。
【0085】請求項9記載の発明によれば、マンホール
のライニング作業中であっても、下水等の流体は通水ホ
ースを通って管路内をそのまま流れるため、従来のよう
に下水等をマンホールの上流側でポンプによって汲み上
げて他の場所へ流す作業が不要となり、作業性が一段と
高められる。
のライニング作業中であっても、下水等の流体は通水ホ
ースを通って管路内をそのまま流れるため、従来のよう
に下水等をマンホールの上流側でポンプによって汲み上
げて他の場所へ流す作業が不要となり、作業性が一段と
高められる。
【0086】請求項10記載の発明によれば、密閉空間
に流体圧力を作用させてライニング材をマンホールの内
壁に押圧したときに該ライニング材に含浸された硬化性
樹脂が圧力によって染み出てライニング材の下端から滴
下しても、該硬化性樹脂は木屑や糠等の充填材上に滴下
するため、管路内に硬化性樹脂が垂れてこれが硬化する
ことがない。
に流体圧力を作用させてライニング材をマンホールの内
壁に押圧したときに該ライニング材に含浸された硬化性
樹脂が圧力によって染み出てライニング材の下端から滴
下しても、該硬化性樹脂は木屑や糠等の充填材上に滴下
するため、管路内に硬化性樹脂が垂れてこれが硬化する
ことがない。
【図1】本発明に係るマンホール用ライニング材の斜視
図である。
図である。
【図2】本発明に係るマンホール用ライニング材の製造
方法を示す説明図である。
方法を示す説明図である。
【図3】本発明に係るマンホール用ライニング材の製造
方法を示す説明図である。
方法を示す説明図である。
【図4】本発明に係るマンホール用ライニング材の製造
方法を示す説明図である。
方法を示す説明図である。
【図5】本発明に係るマンホール用ライニング材の製造
方法を示す説明図である。
方法を示す説明図である。
【図6】本発明に係るマンホール用ライニング材の製造
方法を示す説明図である。
方法を示す説明図である。
【図7】本発明に係るマンホール用ライニング材の製造
方法を示す説明図である。
方法を示す説明図である。
【図8】本発明に係るマンホール用ライニング材の製造
方法を示す説明図である。
方法を示す説明図である。
【図9】本発明に係るマンホール用ライニング材の製造
方法を示す説明図である。
方法を示す説明図である。
【図10】本発明に係るマンホール用ライニング材の製
造方法を示す説明図である。
造方法を示す説明図である。
【図11】本発明に係るマンホール用ライニング材の製
造方法を示す説明図である。
造方法を示す説明図である。
【図12】本発明の別実施形態に係るマンホール用ライ
ニング材の斜視図である。
ニング材の斜視図である。
【図13】本発明の別実施形態に係るマンホール用ライ
ニング材の部分斜視図である。
ニング材の部分斜視図である。
【図14】本発明に係るマンホールライニング工法を示
す断面図である。
す断面図である。
【図15】本発明に係るマンホールライニング工法を示
す断面図である。
す断面図である。
【図16】本発明に係るマンホールライニング工法を示
す断面図である。
す断面図である。
【図17】本発明に係るマンホールライニング工法を示
す断面図である。
す断面図である。
【図18】図17のX−X線断面図である。
【図19】図17のY−Y線断面図である。
【図20】本発明の別実施形態に係るマンホールライニ
ング工法を示す断面図である。
ング工法を示す断面図である。
【図21】本発明の別実施形態に係るマンホールライニ
ング工法を示す断面図である。
ング工法を示す断面図である。
【図22】従来例1に係るマンホールライニング工法を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図23】従来例2に係るマンホールライニング工法を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図24】従来例2に係るマンホールライニング工法を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図25】従来例2に係るマンホールライニング工法を
示す断面図である。
示す断面図である。
1 マンホール用ライニング材 2 プラスチックフィルム 3 樹脂吸収材 4 熱硬化性樹脂(硬化性樹脂) 11 管路 12 マンホール 13,14 止水プラグ 15 通水ホース 16 充填材 19 インライナー 21 温水ホース S 密閉空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 23:00
Claims (10)
- 【請求項1】 外周面が気密性の高いプラスチックフィ
ルムで被覆され、且つ、一端が閉塞された袋状の樹脂吸
収材に、硬化性樹脂を含浸せしめて構成されることを特
徴とするマンホール用ライニング材。 - 【請求項2】 前記樹脂吸収材の長さ方向にリボン状の
ガラスクロスを組み込んだことを特徴とする請求項1記
載のマンホール用ライニング材。 - 【請求項3】 前記樹脂吸収材のステップ取付部の厚さ
を部分的に厚くしたことを特徴とする請求項1又は2記
載のマンホール用ライニング材。 - 【請求項4】 前記樹脂吸収材の周壁の厚さをマンホー
ルの深さ方向に段階的に厚くしたことを特徴とする請求
項1,2又は3記載のマンホール用ライニング材。 - 【請求項5】 前記樹脂吸収材の周壁を凹凸状又は波板
状に成形し、凸部又は波板の厚さをマンホールの深さ方
向に厚くしたことを特徴とする請求項1,2又は3記載
のマンホール用ライニング材。 - 【請求項6】 外周面が気密性の高いプラスチックフィ
ルムで被覆され、且つ、一端が閉塞された袋状の樹脂吸
収材に、硬化性樹脂を含浸せしめて構成されるマンホー
ル用ライニング材をマンホール内に挿入した後、気密性
の高い管状のインライナーを流体圧力によって前記マン
ホール用ライニング材内に反転挿入し、該インライナー
の開放端を閉じてこれらの内部に密閉空間を形成し、該
密閉空間に流体圧力を作用させて前記マンホール用ライ
ニング材とインライナーをマンホールの内壁に押圧した
まま、ライニング材に含浸された硬化性樹脂を硬化させ
た後、前記インライナーを取り除くことを特徴とするマ
ンホールライニング工法。 - 【請求項7】 前記マンホール用ライニング材に含浸さ
れる硬化性樹脂は熱硬化性樹脂であって、該熱硬化性樹
脂は、前記密閉空間に引き込まれた温水ホースからシャ
ワリングされる温水によって加熱されて硬化することを
特徴とする請求項6記載のマンホールライニング工法。 - 【請求項8】 マンホール底部のインバートをはつり、
該マンホール底部を管路底部よりも掘り下げた状態で前
記マンホール用ライニング材によるマンホールのライニ
ングを行った後、マンホール用ライニング材内の底部に
再びインバートを形成することを特徴とする請求項6又
は7記載のマンホールライニング工法。 - 【請求項9】 前記マンホールが開口する管路内のマン
ホールを挟む部分に止水プラグを介設し、該止水プラグ
に通水ホースを通したことを特徴とする請求項6,7又
は8記載のマンホールライニング工法。 - 【請求項10】 前記管路内の前記止水プラグで挟まれ
る部分に木屑、糠等の充填材を充填したことを特徴とす
る請求項9記載のマンホールライニング工法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8029311A JP2926067B2 (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | マンホール用ライニング材及びマンホールライニング工法 |
JP10266862A JPH11170368A (ja) | 1996-02-16 | 1998-09-21 | マンホールライニング工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8029311A JP2926067B2 (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | マンホール用ライニング材及びマンホールライニング工法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10266862A Division JPH11170368A (ja) | 1996-02-16 | 1998-09-21 | マンホールライニング工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09220764A true JPH09220764A (ja) | 1997-08-26 |
JP2926067B2 JP2926067B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=12272682
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8029311A Expired - Fee Related JP2926067B2 (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | マンホール用ライニング材及びマンホールライニング工法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10266862A Pending JPH11170368A (ja) | 1996-02-16 | 1998-09-21 | マンホールライニング工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP2926067B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000185351A (ja) * | 1998-12-22 | 2000-07-04 | Shonan Gosei Jushi Seisakusho:Kk | マンホール用ライニング材及びマンホールライニング工法 |
KR100395005B1 (ko) * | 2001-01-31 | 2003-08-19 | 한국건설기술연구원 | 맨홀보수장치 및 이를 이용한 맨홀보수공법 |
JP2017197941A (ja) * | 2016-04-26 | 2017-11-02 | 株式会社アイビルド | マンホール更生工法及びマンホール更生構造 |
KR102143855B1 (ko) * | 2019-06-19 | 2020-08-12 | 효림이엔아이(주) | 광경화를 이용한 맨홀 보수·보강 공법 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006289755A (ja) * | 2005-04-11 | 2006-10-26 | Shonan Plastic Mfg Co Ltd | 既設管更生用ライニング材、マンホール更生用ライニング材、及びバリヤーライナー |
US8821068B2 (en) | 2010-07-12 | 2014-09-02 | Lmk Technologies, Llc | Manhole liner and method of using the same |
US9494271B2 (en) | 2012-01-11 | 2016-11-15 | Lmk Technologies, Llc | Pipe liner and method of using the same |
KR101272128B1 (ko) * | 2012-08-01 | 2013-06-07 | (주)아록이엔지 | 맨홀 보수 공법 |
KR102143774B1 (ko) * | 2019-11-19 | 2020-08-12 | 김주호 | 맨홀 내부 보수 장치 및 맨홀 내부 보수 방법 |
-
1996
- 1996-02-16 JP JP8029311A patent/JP2926067B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1998
- 1998-09-21 JP JP10266862A patent/JPH11170368A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000185351A (ja) * | 1998-12-22 | 2000-07-04 | Shonan Gosei Jushi Seisakusho:Kk | マンホール用ライニング材及びマンホールライニング工法 |
US6401759B1 (en) * | 1998-12-22 | 2002-06-11 | Shonan Gosei-Jushi Seisakusho K.K. | Liner bag for manhole and method of lining a manhole |
KR100395005B1 (ko) * | 2001-01-31 | 2003-08-19 | 한국건설기술연구원 | 맨홀보수장치 및 이를 이용한 맨홀보수공법 |
JP2017197941A (ja) * | 2016-04-26 | 2017-11-02 | 株式会社アイビルド | マンホール更生工法及びマンホール更生構造 |
KR102143855B1 (ko) * | 2019-06-19 | 2020-08-12 | 효림이엔아이(주) | 광경화를 이용한 맨홀 보수·보강 공법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2926067B2 (ja) | 1999-07-28 |
JPH11170368A (ja) | 1999-06-29 |
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