JPH09220737A - 射出圧縮成形方法および射出圧縮成形金型 - Google Patents
射出圧縮成形方法および射出圧縮成形金型Info
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- JPH09220737A JPH09220737A JP3079896A JP3079896A JPH09220737A JP H09220737 A JPH09220737 A JP H09220737A JP 3079896 A JP3079896 A JP 3079896A JP 3079896 A JP3079896 A JP 3079896A JP H09220737 A JPH09220737 A JP H09220737A
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- injection compression
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明はプラスチック成形品の射出圧縮成形
方法および射出圧縮成形金型に関するものであり、側部
に型開閉方向と交差する方向の穴を有する成形品を２次
加工を必要とすることなく射出圧縮成形することを課題
とするものである。 【解決手段】 本発明においては、凸型(3)の側部外面
に型開閉方向に平行する押切り面(9a)を形成し、凹型
(2)の側部に設けられた穴明けコア(11)を突出させて先
端面を押切り面(9a)に密着付勢させ、溶融プラスチック
を金型(1)内に射出し、密着付勢された穴明けコア(11)
を押切り面(9a)に沿って摺動させながら圧縮成形する構
成である。
方法および射出圧縮成形金型に関するものであり、側部
に型開閉方向と交差する方向の穴を有する成形品を２次
加工を必要とすることなく射出圧縮成形することを課題
とするものである。 【解決手段】 本発明においては、凸型(3)の側部外面
に型開閉方向に平行する押切り面(9a)を形成し、凹型
(2)の側部に設けられた穴明けコア(11)を突出させて先
端面を押切り面(9a)に密着付勢させ、溶融プラスチック
を金型(1)内に射出し、密着付勢された穴明けコア(11)
を押切り面(9a)に沿って摺動させながら圧縮成形する構
成である。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック成形
品の射出圧縮成形方法および射出圧縮成形金型に関し、
特に、金型の型開き方向に交差する穴を側部に有するプ
ラスチック成形品の成形を改善するものである。
品の射出圧縮成形方法および射出圧縮成形金型に関し、
特に、金型の型開き方向に交差する穴を側部に有するプ
ラスチック成形品の成形を改善するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、射出成形機によりプラスチック
成形品を成形する場合、内部に成形品の形状の空間（キ
ャビティ）が形成されるとともに、少なくとも２個に分
割された金型に、溶融プラスチックが射出され、冷却固
化された後金型を開いて成形品が取り出されている。分
割された金型は、閉じたときにキャビティを形成する凸
型と凹型とで構成され、金型には成形品が容易に取り出
されるように、キャビティを構成する面が凸型では取り
出し方向に小さくなるように、凹型では取り出し方向に
大きくなるように、すなわち金型の割り面方向に僅かに
大きくなるように抜き勾配が設けられている。射出成形
される成形品が形状の大きさに比較して厚みの小さい薄
肉成形品である場合、成形品に残留する内部応力による
変形（そり）が発生し易くなる。この変形を回避するた
め、射出後の冷却速度を遅くして内部応力の均一化を図
ることが行われている。しかしながら、冷却速度を遅く
することは成形品の生産性を低下させる大きな要因とな
っている。また、生産性を低下させずに変形を発生させ
ない射出成形方法として射出圧縮成形方法がある。この
成形方法は、圧縮工程を残して金型が閉じられ、キャビ
ティ内に溶融プラスチックが射出された後圧縮工程分
（２〜４mm）の型閉じが更に行われるものである。圧縮
工程の型閉じにより成形品の内部応力は均一化され、通
常の冷却速度で冷却固化された成形品においても、変形
することが殆んど無くなる。
成形品を成形する場合、内部に成形品の形状の空間（キ
ャビティ）が形成されるとともに、少なくとも２個に分
割された金型に、溶融プラスチックが射出され、冷却固
化された後金型を開いて成形品が取り出されている。分
割された金型は、閉じたときにキャビティを形成する凸
型と凹型とで構成され、金型には成形品が容易に取り出
されるように、キャビティを構成する面が凸型では取り
出し方向に小さくなるように、凹型では取り出し方向に
大きくなるように、すなわち金型の割り面方向に僅かに
大きくなるように抜き勾配が設けられている。射出成形
される成形品が形状の大きさに比較して厚みの小さい薄
肉成形品である場合、成形品に残留する内部応力による
変形（そり）が発生し易くなる。この変形を回避するた
め、射出後の冷却速度を遅くして内部応力の均一化を図
ることが行われている。しかしながら、冷却速度を遅く
することは成形品の生産性を低下させる大きな要因とな
っている。また、生産性を低下させずに変形を発生させ
ない射出成形方法として射出圧縮成形方法がある。この
成形方法は、圧縮工程を残して金型が閉じられ、キャビ
ティ内に溶融プラスチックが射出された後圧縮工程分
（２〜４mm）の型閉じが更に行われるものである。圧縮
工程の型閉じにより成形品の内部応力は均一化され、通
常の冷却速度で冷却固化された成形品においても、変形
することが殆んど無くなる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の成形方法は、以
上のように構成されていたため、取り出し方向すなわち
型開閉方向と直交する方向に開口する穴を側部に有する
成形品を成形する場合、従来、射出圧縮成形方法では、
穴を形成するためのコアが圧縮ストローク中にスムース
に作動せず、バリが発生するなど非常に困難であるとさ
れ、射出圧縮成形による成形は実施されていなかった。
従って、型開閉方向に直交する穴を側部に有する成形品
を成形する場合は、生産性の低い通常の射出成形で成形
するか、射出圧縮成形により穴を空けない形状に成形し
た後、打ち抜きなどの２次加工により穴を空けていた。
２次加工により穴空けを行うことは、射出成形機による
成形加工に更に加工工程が加わることであり、２次加工
のための治具、特殊刃物、加工装置などが必要となり、
加工形状および加工装置にバラツキが生じて形状品質の
低下が起こる。
上のように構成されていたため、取り出し方向すなわち
型開閉方向と直交する方向に開口する穴を側部に有する
成形品を成形する場合、従来、射出圧縮成形方法では、
穴を形成するためのコアが圧縮ストローク中にスムース
に作動せず、バリが発生するなど非常に困難であるとさ
れ、射出圧縮成形による成形は実施されていなかった。
従って、型開閉方向に直交する穴を側部に有する成形品
を成形する場合は、生産性の低い通常の射出成形で成形
するか、射出圧縮成形により穴を空けない形状に成形し
た後、打ち抜きなどの２次加工により穴を空けていた。
２次加工により穴空けを行うことは、射出成形機による
成形加工に更に加工工程が加わることであり、２次加工
のための治具、特殊刃物、加工装置などが必要となり、
加工形状および加工装置にバラツキが生じて形状品質の
低下が起こる。
【０００４】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたものであり、生産性の高い射出圧縮成形に
より、側部に型開閉方向と交差する方向に開口する穴を
有する成形品を成形するための射出圧縮成形方法および
射出圧縮成形金型を提供することを目的とする。
めになされたものであり、生産性の高い射出圧縮成形に
より、側部に型開閉方向と交差する方向に開口する穴を
有する成形品を成形するための射出圧縮成形方法および
射出圧縮成形金型を提供することを目的とする。
【０００５】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による成
形品側部に型開閉方向と交差する穴を有する成形品を得
るための射出圧縮成形方法および射出圧縮成形金型の好
適な実施の形態について詳細に説明する。図１は、本発
明の実施の形態すなわち射出圧縮成形における押切り状
態を示す射出圧縮成形金型の型開閉方向断面図であり、
図２は、溶融プラスチックの射出完了状態を示す射出圧
縮成形金型の型開閉方向断面図である。図において、符
号１で示されるものは、射出圧縮成形金型であり、該射
出圧縮成形金型１は固定側金型２、可動側金型３および
射出圧縮作動プレート４を主要部材として構成されてい
る。該固定側金型２は凹型であり、図示されない射出成
形機の固定盤に保持され、常時停止状態にある。前記可
動側金型３は凸型であり、図示されない射出成形機の可
動盤に保持され、可動盤の移動により型開閉方向すなわ
ち図の上下方向に往復動する。前記固定側金型２と可動
側金型３とは型閉状態で凹部と凸部との間に型開閉方向
断面が略コの字状の成形品１０形状の空間すなわちキャ
ビティ５を形成するように構成されている。該キャビテ
ィ５の型開閉方向に平行な部分は、両金型２，３共に後
述する割り面８の方向に僅かに拡大する抜き勾配が設け
られている。前記キャビティ５の外周において、前記固
定側金型２の前記可動側金型３との対面部には、切欠部
６が形成され、該切欠部６には前記キャビティ５の外周
形状を内孔断面形状とする板状の前記射出圧縮作動プレ
ート４が嵌合されている。該射出圧縮作動プレート４
は、型開閉方向に往復動可能に前記固定側金型２に保持
され、前記キャビティ５の外周に沿った複数箇所の射出
圧縮作動プレート４と固定側金型２間に弾性部材７、例
えばコイルバネが配置され、固定側金型２から前記可動
側金型３方向に所定距離（２〜４mm）突出するように付
勢されている。すなわち、該射出圧縮作動プレート４の
前面と前記可動側金型３のキャビティ５の外周面とは、
前記射出圧縮成形金型１の型閉時に接合し、前記固定側
金型２と前記可動側金型３との割り面８を構成してい
る。
形品側部に型開閉方向と交差する穴を有する成形品を得
るための射出圧縮成形方法および射出圧縮成形金型の好
適な実施の形態について詳細に説明する。図１は、本発
明の実施の形態すなわち射出圧縮成形における押切り状
態を示す射出圧縮成形金型の型開閉方向断面図であり、
図２は、溶融プラスチックの射出完了状態を示す射出圧
縮成形金型の型開閉方向断面図である。図において、符
号１で示されるものは、射出圧縮成形金型であり、該射
出圧縮成形金型１は固定側金型２、可動側金型３および
射出圧縮作動プレート４を主要部材として構成されてい
る。該固定側金型２は凹型であり、図示されない射出成
形機の固定盤に保持され、常時停止状態にある。前記可
動側金型３は凸型であり、図示されない射出成形機の可
動盤に保持され、可動盤の移動により型開閉方向すなわ
ち図の上下方向に往復動する。前記固定側金型２と可動
側金型３とは型閉状態で凹部と凸部との間に型開閉方向
断面が略コの字状の成形品１０形状の空間すなわちキャ
ビティ５を形成するように構成されている。該キャビテ
ィ５の型開閉方向に平行な部分は、両金型２，３共に後
述する割り面８の方向に僅かに拡大する抜き勾配が設け
られている。前記キャビティ５の外周において、前記固
定側金型２の前記可動側金型３との対面部には、切欠部
６が形成され、該切欠部６には前記キャビティ５の外周
形状を内孔断面形状とする板状の前記射出圧縮作動プレ
ート４が嵌合されている。該射出圧縮作動プレート４
は、型開閉方向に往復動可能に前記固定側金型２に保持
され、前記キャビティ５の外周に沿った複数箇所の射出
圧縮作動プレート４と固定側金型２間に弾性部材７、例
えばコイルバネが配置され、固定側金型２から前記可動
側金型３方向に所定距離（２〜４mm）突出するように付
勢されている。すなわち、該射出圧縮作動プレート４の
前面と前記可動側金型３のキャビティ５の外周面とは、
前記射出圧縮成形金型１の型閉時に接合し、前記固定側
金型２と前記可動側金型３との割り面８を構成してい
る。
【０００６】前記可動側金型３には、成形時の型開閉方
向に直交する方向に開口する穴を側部に形成される成形
品１０の穴の位置に相当する側部に押当てコア９が着脱
可能に埋込まれている。該押当てコア９は外面が前記射
出圧縮成形金型１の開閉方向と平行な押切り面９ａに形
成され、アンダーカット部が生じないように、すなわ
ち、凸部の抜き勾配に対して元側（割り面８側）が側部
表面から突出しないと共に先側（反割り面８ａ側）が側
部表面から後退しないように構成され、圧縮工程の移動
距離を加味して成形品の穴より広い面として形成されて
いる。なお、該押切り面９ａは、成形品１０の平面に設
けられる穴の場合は平面とされ、円筒面に設けられる場
合は円筒面とされる。
向に直交する方向に開口する穴を側部に形成される成形
品１０の穴の位置に相当する側部に押当てコア９が着脱
可能に埋込まれている。該押当てコア９は外面が前記射
出圧縮成形金型１の開閉方向と平行な押切り面９ａに形
成され、アンダーカット部が生じないように、すなわ
ち、凸部の抜き勾配に対して元側（割り面８側）が側部
表面から突出しないと共に先側（反割り面８ａ側）が側
部表面から後退しないように構成され、圧縮工程の移動
距離を加味して成形品の穴より広い面として形成されて
いる。なお、該押切り面９ａは、成形品１０の平面に設
けられる穴の場合は平面とされ、円筒面に設けられる場
合は円筒面とされる。
【０００７】前記固定側金型２には、成形品側部の型開
閉方向に直交して設けられる穴の位置に前記押切り面９
ａに対面する垂直方向の貫通孔２ａが形成されている。
該貫通孔２ａのキャビティ５側の断面は成形品１０の穴
と同一形状であり、成形品１０の穴と同一形状の断面を
有する穴明けコア１１が出没自在にかつ往復動可能に収
納されている。該穴明けコア１１は、その外部先端面が
前記押当てコア９の押切り面９ａに少なくとも全外周が
密着する形状とされている。また、該穴明けコア１１の
内部後端は、前記固定金型２の外面に設けられた油圧シ
リンダ１２から前記貫通孔２ａの内に挿入されたロッド
１２ａの先端に連結されている。
閉方向に直交して設けられる穴の位置に前記押切り面９
ａに対面する垂直方向の貫通孔２ａが形成されている。
該貫通孔２ａのキャビティ５側の断面は成形品１０の穴
と同一形状であり、成形品１０の穴と同一形状の断面を
有する穴明けコア１１が出没自在にかつ往復動可能に収
納されている。該穴明けコア１１は、その外部先端面が
前記押当てコア９の押切り面９ａに少なくとも全外周が
密着する形状とされている。また、該穴明けコア１１の
内部後端は、前記固定金型２の外面に設けられた油圧シ
リンダ１２から前記貫通孔２ａの内に挿入されたロッド
１２ａの先端に連結されている。
【０００８】以上のように構成された射出圧縮成形金型
１において、実際に型開閉方向に直交する穴を側部に有
する成形品１０を射出圧縮成形する場合について以下に
説明する。先ず、射出圧縮成形金型１が、型開状態から
図示されない射出成形機の型開閉装置により、図２に示
される状態に型閉じされる。固定側金型２と可動側金型
３とは圧縮工程を残して接近した状態に型閉じされ、射
出圧縮作動プレート４はコイルバネ７により突出されて
前面が可動側金型３と接合し、背面が固定側金型２との
間に隙間Ｓ0を生じている。従って、キャビティ５は成
形品１０の底部に該当する空間距離ｔ0が成形品１０の
厚みに圧縮工程の型閉じ量を加えた値となっており、突
出された射出圧縮作動プレート４の内周により外周部が
閉じられている。型閉動作時には穴明けコア１１は可動
側金型３に収納されており、図２で示される型閉状態で
油圧シリンダ１２により突出され、先端面を押当てコア
９の押切り面９ａへ密着するように押付けられ（付勢さ
れ）る。
１において、実際に型開閉方向に直交する穴を側部に有
する成形品１０を射出圧縮成形する場合について以下に
説明する。先ず、射出圧縮成形金型１が、型開状態から
図示されない射出成形機の型開閉装置により、図２に示
される状態に型閉じされる。固定側金型２と可動側金型
３とは圧縮工程を残して接近した状態に型閉じされ、射
出圧縮作動プレート４はコイルバネ７により突出されて
前面が可動側金型３と接合し、背面が固定側金型２との
間に隙間Ｓ0を生じている。従って、キャビティ５は成
形品１０の底部に該当する空間距離ｔ0が成形品１０の
厚みに圧縮工程の型閉じ量を加えた値となっており、突
出された射出圧縮作動プレート４の内周により外周部が
閉じられている。型閉動作時には穴明けコア１１は可動
側金型３に収納されており、図２で示される型閉状態で
油圧シリンダ１２により突出され、先端面を押当てコア
９の押切り面９ａへ密着するように押付けられ（付勢さ
れ）る。
【０００９】次に、図示されない射出装置により固定側
金型２のランナー部２ｂから、成形品１０の材料容積に
見合う所定量の溶融プラスチックがキャビティ５に射出
される。しかし、図２に示される型閉状態では、溶融プ
ラスチックの先端部（メルトフロント）Ｆはキャビティ
５の先端まで到達せず、未だ、不完全充填状態である。
また、溶融プラスチックは穴明けコア１１を避けて流動
する。次に、型開閉装置により射出圧縮成形金型１を更
に型閉じし、充填された溶融プラスチックを圧縮する。
射出圧縮成形金型１は図２の状態から図１の状態に変化
し、キャビティ５の底部の空間距離は成形品１０の厚み
ｔとなり、射出圧縮作動プレート４と固定側金型２との
隙間がＳ、すなわち押切り状態となる。キャビティ５は
メルトフロントＦが先端まで到達して完全充填状態とな
ると共に、溶融プラスチックが加圧された状態となる。
この圧縮工程の間、穴明けコア１１は少なくとも外周部
が押当てコア９に密着して付勢された状態で押切り面９
ａを圧縮工程距離（ｔ0−ｔ）摺動する。押切り面９ａ
が型開閉方向と平行に形成されていることにより油圧シ
リンダ１２の加圧条件および突出距離は変化せず、未だ
流動性を有する溶融プラスチック中を穴明けコア１１は
容易に摺動する。なお、押当てコア９の材質を摩擦抵抗
の小さい材質、例えば銅合金系材料とすることにより、
さらに容易に摺動させることが可能となる。また、押当
てコア９は可動側金型３に着脱可能に埋込まれているこ
とにより、繰返し摺動されることによる摩耗に対し、正
規寸法の押当てコア９と必要に応じて交換することが可
能である。
金型２のランナー部２ｂから、成形品１０の材料容積に
見合う所定量の溶融プラスチックがキャビティ５に射出
される。しかし、図２に示される型閉状態では、溶融プ
ラスチックの先端部（メルトフロント）Ｆはキャビティ
５の先端まで到達せず、未だ、不完全充填状態である。
また、溶融プラスチックは穴明けコア１１を避けて流動
する。次に、型開閉装置により射出圧縮成形金型１を更
に型閉じし、充填された溶融プラスチックを圧縮する。
射出圧縮成形金型１は図２の状態から図１の状態に変化
し、キャビティ５の底部の空間距離は成形品１０の厚み
ｔとなり、射出圧縮作動プレート４と固定側金型２との
隙間がＳ、すなわち押切り状態となる。キャビティ５は
メルトフロントＦが先端まで到達して完全充填状態とな
ると共に、溶融プラスチックが加圧された状態となる。
この圧縮工程の間、穴明けコア１１は少なくとも外周部
が押当てコア９に密着して付勢された状態で押切り面９
ａを圧縮工程距離（ｔ0−ｔ）摺動する。押切り面９ａ
が型開閉方向と平行に形成されていることにより油圧シ
リンダ１２の加圧条件および突出距離は変化せず、未だ
流動性を有する溶融プラスチック中を穴明けコア１１は
容易に摺動する。なお、押当てコア９の材質を摩擦抵抗
の小さい材質、例えば銅合金系材料とすることにより、
さらに容易に摺動させることが可能となる。また、押当
てコア９は可動側金型３に着脱可能に埋込まれているこ
とにより、繰返し摺動されることによる摩耗に対し、正
規寸法の押当てコア９と必要に応じて交換することが可
能である。
【００１０】次に、図示しない冷却装置により射出圧縮
成形金型１が冷却されることにより、キャビティ５内の
溶融プラスチックが固定され、成形品となる。さらに、
油圧シリンダ１２により穴明けコア１１を後退させ、貫
通孔２ａ内へ収納する。成形品１０の穴明けコア１１が
後退した箇所には、穴明けコア１１の断面形状の穴が形
成されている。次に、型開閉装置により射出圧縮成形金
型１を型開きする。凸型である可動側金型３に付随した
成形品１０が可動側金型３から分離され、射出圧縮成形
の一連の工程が完了する。押当てコア９はアンダーカッ
ト部が発生しないように可動側金型３に埋込まれている
ので、成形品１０は容易に金型１から分離されて取出さ
れる。以上の説明において、成形品１０の側部に形成さ
れる穴が型開閉方向に直交する場合について述べられて
いるが、穴の方向は直交方向に限定されるものではな
く、型開閉方向と９０度以外の角度で交差する方向の場
合についても同様に説明される。
成形金型１が冷却されることにより、キャビティ５内の
溶融プラスチックが固定され、成形品となる。さらに、
油圧シリンダ１２により穴明けコア１１を後退させ、貫
通孔２ａ内へ収納する。成形品１０の穴明けコア１１が
後退した箇所には、穴明けコア１１の断面形状の穴が形
成されている。次に、型開閉装置により射出圧縮成形金
型１を型開きする。凸型である可動側金型３に付随した
成形品１０が可動側金型３から分離され、射出圧縮成形
の一連の工程が完了する。押当てコア９はアンダーカッ
ト部が発生しないように可動側金型３に埋込まれている
ので、成形品１０は容易に金型１から分離されて取出さ
れる。以上の説明において、成形品１０の側部に形成さ
れる穴が型開閉方向に直交する場合について述べられて
いるが、穴の方向は直交方向に限定されるものではな
く、型開閉方向と９０度以外の角度で交差する方向の場
合についても同様に説明される。
【００１１】
【発明の効果】本発明による側部に型開閉方向と交差す
る方向の穴を有する成形品の射出圧縮成形方法および射
出圧縮成形金型は、以上のように構成されていることに
より、以下のような効果を得ることができる。 (1) 凸型に型開閉方向と平行する押切り面、凹型に穴
明けコアを設け、射出圧縮時穴明けコアの先端面を押切
り面に密着付勢させて摺動することにより、側部に型開
閉方向と交差する方向の穴を有する成形品を射出圧縮成
形により容易に成形することができる。 (2) 側部に型開閉方向と交差する方向の穴を有する成
形品を射出圧縮成形のみにより生産することが可能にな
るので、生産性が向上すると共に、２次加工が不要とな
り、そのための治具、特殊刃物、加工装置などが不要と
なる。 (3) 射出圧縮成形のみで成形品が完成し、２次加工を
行わないので、形状品質にバラツキが発生せず、一定品
質の成形品が得られる。
る方向の穴を有する成形品の射出圧縮成形方法および射
出圧縮成形金型は、以上のように構成されていることに
より、以下のような効果を得ることができる。 (1) 凸型に型開閉方向と平行する押切り面、凹型に穴
明けコアを設け、射出圧縮時穴明けコアの先端面を押切
り面に密着付勢させて摺動することにより、側部に型開
閉方向と交差する方向の穴を有する成形品を射出圧縮成
形により容易に成形することができる。 (2) 側部に型開閉方向と交差する方向の穴を有する成
形品を射出圧縮成形のみにより生産することが可能にな
るので、生産性が向上すると共に、２次加工が不要とな
り、そのための治具、特殊刃物、加工装置などが不要と
なる。 (3) 射出圧縮成形のみで成形品が完成し、２次加工を
行わないので、形状品質にバラツキが発生せず、一定品
質の成形品が得られる。
【図１】本発明による実施の形態を示す押切り状態の射
出圧縮成形金型の型開閉方向断面図である。
出圧縮成形金型の型開閉方向断面図である。
【図２】本発明による実施の形態を示す溶融プラスチッ
クの射出完了状態の射出圧縮成形金型の型開閉方向断面
図である。
クの射出完了状態の射出圧縮成形金型の型開閉方向断面
図である。
１ 射出圧縮成形金型（金型） ２ 固定側金型（凹型） ３ 可動側金型（凸型） ４ 射出圧縮作動プレート ５ キャビティ ７ コイルバネ（弾性部材） ９ 押当てコア ９ａ 押切り面 １０ 成形品 １１ 穴明けコア １２ 油圧シリンダ
Claims (3)
- 【請求項１】 金型(1)を閉じて凹型(2)の側部内面から
穴明けコア(11)を突出させるとともに凸型(3)の側部外
面に形成され型開閉方向に平行する押切り面(9a)に該穴
明けコア(11)の先端面を密着付勢させ、溶融プラスチッ
クを前記金型(1)内に射出し、前記穴明けコア(11)を付
勢した状態で前記押切り面(9a)を摺動させながら前記金
型(1)を更に閉じ、前記溶融プラスチックを冷却固化
し、前記穴明けコア(11)を後退させて先端面を前記凹型
(2)の側部内面内に収納し、前記金型(1)を開いて成形品
(10)を取り出し側部に型開閉方向と交差する方向の穴を
有する成形品を成形することを特徴とする射出圧縮成形
方法。 - 【請求項２】 凹型(2)と、凸型(3)と、該各型(2,3)に
より形成されたキャビティ(5)の外周を囲んで各型(2,3)
の割り面(8)間に配置されると共に該割り面(8)に対して
付勢可能に設けられた射出圧縮作動プレート(4)と、で
構成される射出圧縮成形金型(1)において、前記凸型(3)
には側部に型開閉方向に平行な押切り面(9a)が形成さ
れ、前記凹型(2)には、側部内面から出没自在に往復動
されると共に先端面が前記押切り面(9a)に密着付勢され
る穴明けコア(11)が設けられていることを特徴とする射
出圧縮成形金型。 - 【請求項３】 前記押切り面(9a)は、前記凸型(3)の側
部に着脱可能に埋込まれた押当てコア(9)の外面に形成
されていることを特徴とする請求項２記載の射出圧縮成
形金型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3079896A JPH09220737A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 射出圧縮成形方法および射出圧縮成形金型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3079896A JPH09220737A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 射出圧縮成形方法および射出圧縮成形金型 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09220737A true JPH09220737A (ja) | 1997-08-26 |
Family
ID=12313709
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3079896A Pending JPH09220737A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 射出圧縮成形方法および射出圧縮成形金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09220737A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102233635A (zh) * | 2010-04-29 | 2011-11-09 | 台州市黄岩双盛塑模有限公司 | Smc制品的侧型芯后打入方法及模具 |
-
1996
- 1996-02-19 JP JP3079896A patent/JPH09220737A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102233635A (zh) * | 2010-04-29 | 2011-11-09 | 台州市黄岩双盛塑模有限公司 | Smc制品的侧型芯后打入方法及模具 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040720 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050208 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050621 |