JPS6245809B2

JPS6245809B2 -

Info

Publication number: JPS6245809B2
Application number: JP58107372A
Authority: JP
Inventors: Hideo Horiguchi
Original assignee: Meiki Seisakusho KK
Current assignee: Meiki Seisakusho KK
Priority date: 1983-06-14
Filing date: 1983-06-14
Publication date: 1987-09-29
Also published as: JPS59230731A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明は、プラスチツク円盤、特に、中心部
に開口部を具えたビデオデイスク、コンパクトデ
イスク等の射出成形の改良に関する。

（従来の技術）従来、レコード盤に用いられるプラスチツク円
盤の成形には、既に多くの先行技術があり、最近
のビデオデイスク、コンパクトデイスクの開発に
伴い、極めて微少な溝を射出成形することと、ビ
デオデイスクあるいはコンパクトデイスクの中心
部に偏心のない開口部を設けることが要求され、
このような要求に沿う薄肉円盤の中心部をポンチ
により開口する技術は、例えば、米国特許明細書
第3989436号、同第4085178号、同第4260360号な
らびに、特許出願公開昭54−69169号公報と特許
出願公開昭55−146714号公報に示されている。こ
れらの発明は、いずれも円盤の射出成形装置の金
型に関するものであり、円盤の中心部に開口を設
けるに当たり、金型キヤビテイに溶融樹脂を射出
し、このキヤビテイのパーテイング面を密着させ
たまま、キヤビテイを移動するか、あるいは、金
型を移動させた後、ポンチにより円盤の中心部を
開口するものである。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら、上記従来のものにあつては、中
心部に開口する前に、金型の移動あるいは、溶融
樹脂の固化後に金型を開く工程を必要とし、重量
のある金型の正確な移動、成形品を完成させるま
でのサイクルが長くなる等の問題点があるもので
ある。

この発明は、上記従来のものの欠点を改善する
ものであり、射出成形機の型開きのサイクルを短
縮するとともに、正確に円盤中心部を開口しよう
とするものである。

（問題点を解決するための手段）そのために、可動側と固定側の金型と、その間
に円盤成形用キヤビテイを具え、固定側の円盤キ
ヤビテイの中心と同心にスプルブツシユを固定側
金型と独立して移動可能に上記金型内に挿嵌し、
可動側金型の円盤キヤビテイの中心に同心に進退
可能なポンチを設け、上記ポンチの突出により、
金型を開くことなく、スプルブツシユのみが後退
して、円盤中心部を開口するものである。

（作用）上記構成を具えるもので、固定側金型と可動側
金型閉じた上、溶融樹脂を射出するノズルをスプ
ルブツシユに密着し、加圧下溶融樹脂をスプルブ
ツシユを介して金型キヤビテイ内に射出し、この
溶融樹脂を適切な保持圧力により一定時間保持し
た後、ノズルを後退させ、スプルブツシユを固定
側金型内で移動できるようにした上、円盤中心部
を開口するポンチを突出させると、ポンチの突出
に伴いスプルブツシユが固定側金型内を金型と無
関係に後退して、ポンチにより円盤中心部に開口
部を形成することができるものであり、固定側金
型を移動することなく、成形するまでの工程時間
を短縮して正確に円盤中心部に開口を設けること
ができるものである。

（実施例）この発明を図に示す実施例により更に説明す
る。１は射出成形機の固定盤であり、２は固定盤
１に固定した固定側取付盤であり、３は固定側取
付盤２に固定した固定側第１部材である。４は固
定側取付盤２の内孔２ａを貫通し、固定側第１部
材３の内孔３ａに挿嵌し固定した固定側挿嵌部材
であり、５は固定側挿嵌部材４に密接させた固定
側キヤビテイ部材であり、６は固定側キヤビテイ
部材５に螺旋状に設けた冷却溝であり、加熱し易
い中心部と放熱し易い固定部に対して冷却溝６が
中心部になるに従い深くしてある。７は冷却溝に
連通した冷却水の吸入孔である。（排水孔は図示
していない。）８はスプルブツシユであり、固定
側金型を構成する挿嵌部材４の中心部に設けたス
プルブツシユ孔４ａに固定側金型に対して独立し
て往復動可能に挿嵌されている。９は固定側挿嵌
部材４に固定したロケートリングであり、１０は
スプルブツシユ８の後退限定位置を定めるリング
である。４ｂは、固定側挿嵌部材４に設けるスプ
ルブツシユ孔４ａの肩部であり、スプルブツシユ
８の前進限度位置を決める。つまり、スプルブツ
シユ８は、上記固定側挿嵌部材４のスプルブツシ
ユ孔４ａ内にあつて、リング１０と肩部４ｂ間を
固定側金型に固定されることなく往復運動するも
のであり、スプルブツシユ８の前端面８ａは、ス
プルブツシユ８が前進限度位置に達したとき、金
型キヤビテイ面と同一面に位置する。１１は射出
成形機の可動盤であり、１２は可動盤１１に固定
した可動側金型取付板である。１３は可動側取付
板１１に固定した可動側第１部材であり、１４
は、可動側第１部材１３に固定した中空部１４ａ
を具えた可動側第２部材である。１５は可動側第
２部材１４に固定した可動側第３部材であり、１
６は、可動側第３部材１５に固定した可動側第４
部材であつて、１７は、可動側第４部材に固定し
た可動側第５部材である。１８は可動側第５部材
に設けた内孔１７ａに挿嵌した可動側キヤビテイ
部材であり、１９は、可動側第５部材１７の内孔
１７ａに挿嵌して可動側キヤビテイ部材１８に密
接して固定した可動側挿嵌材である。１８ａは可
動側キヤビテイ部材１８に設けた螺旋状の冷却溝
であり、固定側の冷却溝６と同様に中心部に近づ
くに従い、溝１８ａの深さを深くしてある。２０
は、型締シリンダのラムであり、２１はラム２０
の切欠部内を往復動する第１突出し板、２２は、
可動側第２部材１４の中空部１４ａ内にて往復動
する第２突出し板である。２３は、可動盤１１を
貫通し、一端を第１突出し板２１に固定し、他端
を第２突出し板２２に固定した突出しピンであ
り、２４は、製品突出しカラーであつて、一端を
製品突出し駆動部材２５に固定し、他端を可動側
挿嵌材１９と可動側キヤビテイ部材１８を貫通し
たブツシユ２６内に往復動可能に挿嵌している。
２７は、一端を製品突出し駆動部材に固定し、他
端を可動側第３部材１５に設けた複数の孔１５ａ
を貫通し、第２突出し板２２に固定した第２突出
ピンである。２８は、第２突出しピン２７の外周
に嵌合したカラーであり、２９は、ポンチであ
り、このポンチ２９の一端は、製品突出しカラー
２４に往復動可能に挿嵌し、他端の大径部２９ａ
を可動側第３部材１５の中心部孔１５ｂに挿嵌
し、このポンチ２９の突出により製品円盤の中心
部を打抜く。３０は、開口部突出しピンであつ
て、後端を第２突出し板２２に固定し、ポンチ２
９の中心を貫通して往復動し、ポンチ２９により
打抜いた円盤の中心部を突き出すものである。３
１は、可動側第１部材１３に設けたシリンダであ
り、３２はシリンダ３１に挿嵌したピストンであ
る。３３はシリンダ３１の蓋であり、３４は、こ
の蓋３３に固定したピストンの後退限度を決める
ストツパである。３５は第２突出し板２２を図中
右方に押しつけるスプリングであり、３６は、第
１突出し板２１の後退限度を決める一対のねじ杆
であり、型締シリンダの鍔部（図示しない。）に
固定している。３７は加熱筒であり、３８はこの
加熱筒３７の先端に螺合するノズルである。３９
はスタンパであり、外周スタンパ押え４０により
金型キヤビテイ面に固定されている。４１は内孔
部スタンパ押えであつて、軸４２を回転させるこ
とにより、歯車４３を回転させ、この歯車４３と
内孔部スタンパ押え４１の端部ねじ部４１ａと螺
合させ、スタンパ３９を軸５２を回転させること
により着脱する。４４は成形品取出し腕であり、
円盤を吸着する円盤吸着盤４５と円盤の中心部を
吸着する開口部吸着盤４６を具えている。成形品
取出し腕４４は金型が開いた時、金型上方から下
降して予め定めた位置に達した時に停止し、成形
円盤とスプルの付着した開口部を吸着し、再び成
形品取出し腕４４は上昇する。

この発明の実施例は上記のとおり構成されるの
で、型締シリンダ（図示しない。）を駆動レラム
２０を左方に前進させて金型を閉じ、型締シリン
ダ内の圧力を予め定める圧力にまで増圧させた
後、加熱筒３７を前進させ、ノズル３８の先端を
スプルブツシユ８の凹所８６に密着させ、加熱筒
３７内の樹脂を金型キヤビテイ内に射出する。
（第１図）。成形品がビデオデイスク又はコンパク
トデイスクのように薄い円盤であり、残留応力の
少ない成形品を得るためには、正確な溶融樹脂の
射出速度と射出保持圧力の制御が必要とされる。
とりわけ、ビデオデイスク又はコンパクトデイス
クの成形に必要なことは、成形に際し、残留応力
の生じることを防止し、複屈折率のない成形品を
得ることである。これには樹脂を加熱筒内におい
て可塑化する際、特別の注意をする必要がある。
この発明を実施する場合、最初高速にて射出し、
予め定めた位置又は時間に達した時、射出速度を
低速に切換える。この場合、スクリユ部の慣性に
より予め定めた位置において所定射出速度が得ら
れない場合があり、このため、射出成形機の射出
油圧回路に背圧を設け、スクリユ部の慣性を防止
することが考慮される。次に、射出完了後、保持
圧力を段階的に切換えたり、又は、連続的に減圧
する手段を作用することができる。金型キヤビテ
イに射出して溶融樹脂を適切な保持力にて保持
し、所定時間経過後、ノズル３８を後退させ、つ
いで、可動側第１部材１３に設けたシリンダ３１
に挿嵌したピストン３２を図中左方に移動させ、
ポンチ２９を左方に突出する。（第２図）。ポンチ
２９の突出しにより、スプルブツシユ８がノズル
側に後退するが、その移動は固定側挿嵌部材４の
リング１０の前端縁までであり、リング１０によ
り停止され、金型キヤビテイ内の円盤の中心部
は、ポンチ２９の突出により打抜かれて開口され
る。この発明は、特にスプルブツシユ８を固定側
金型にあつて、これに対して固定されることなく
移動可能としてあるので、ノズル３７の後退後は
スプルブツシユ８をポンチ２６の突出により後退
できるので、金型を閉じたまま円盤中心部の開口
が可能である。

円盤の中心部を開口した後、可動盤１１を後退
させると、第１突出し板２１が一対のねじ杆３６
の端面に当接し、その後退を阻止し、第１突出し
板２１に突出しピン２３により固定した第２突出
し板に後端を固定した開口部突出しピン２０によ
り、ノズル付開口部を突き出し、更に可動盤１１
が後退することにより、カラー２８が製品突出し
駆動部材２５を左方に移動させ、製品突出しカラ
ー２４により成形した円盤を突き出す。そして成
形品取出し腕４２を第４図に示す位置に下降させ
る。成形された円盤とスプルの付着した開口部
を、それぞれ円盤吸着盤４３と開口部吸着盤４４
に吸着し、成形品取出し腕４２を第４図において
左方に僅かに移動し、次に上昇させ、成形円盤と
スプル譜開口部を定めた位置移動させる。

（発明の効果）以上のとおり、この発明の薄肉円盤の射出成形
装置においては、金型を閉じた状態すなわち、可
動側、固定側の金型の当接端縁を密着して閉じた
状態にしたまま、スプルブツシユのみをポンチの
突出により後退させ、円盤中心部に開口を形成さ
せるものであり、金型の移動がないので、金型を
開く工程を省略して全体の工程を短縮できるもの
であり、重量ある金型を移動しないですむ結果、
その動力の節減ができ、正確な開口部を形成でき
るという優れた効果をもつものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例の一部縦断正面図、
第２図乃至第４図は、前記装置の作動状態を示す
一部縦断正面図である。１…固定盤、２…固定側取付板、３…固定側第
１部材、４…固定側挿嵌部材、５…固定側キヤビ
テイ部材、８…スプルブツシユ、１０…リング、
１１…可動盤、１２…可動側金型取付板、１３…
可動側第１部材、１４…可動側第２部材、１８…
可動側キヤビテイ部材、２０…ラム、２９…ポン
チ、３０…開口部突き出しピン、４４…成形品取
出し腕。

Claims

【特許請求の範囲】

１円盤成形用キヤビテイを有する金型を、可動
側金型と固定側金型とより構成し、この固定側金
型の円盤キヤビテイの中心と同心にスプルブツシ
ユを固定側金型と独立して移動可能に挿嵌し、か
つ、可動側金型の円盤キヤビテイの中心と同心に
進退可能なポンチを設け、上記ポンチの突出によ
り、金型が開くことなくスプルブツシユが後退し
て円盤中心部を開口する薄肉円盤の射出成形装
置。