JPH11333849A - 多材料成形用金型装置およびこの金型装置を用いた多材料成形方法 - Google Patents

多材料成形用金型装置およびこの金型装置を用いた多材料成形方法

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JPH11333849A
JPH11333849A JP14348198A JP14348198A JPH11333849A JP H11333849 A JPH11333849 A JP H11333849A JP 14348198 A JP14348198 A JP 14348198A JP 14348198 A JP14348198 A JP 14348198A JP H11333849 A JPH11333849 A JP H11333849A
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与志信 武田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汎用的な成形機を用いて、異種の成形材料が
固定型および可動型の開閉方向に重なったような構造を
有する製品をも成形できるようにする。 【解決手段】 可動型2を、本体部と、この本体部に対
して固定型1および可動型2の開閉方向と直交する方向
に直線的に往復移動する可動部45とにより構成する。可
動型2に、可動部45を移動させる油圧シリンダーを設け
る。まず固定型1の1次キャビティ形成部27と可動部45
のキャビティ形成部52との間に1次キャビティ4を形成
して、これに1次樹脂A1を充填する。つぎに、可動部45
を移動させて固定型1の2次キャビティ形成部28と可動
部45のキャビティ形成部52および1次樹脂A1との間に2
次キャビティ5を形成して、これに2次樹脂A2を充填す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂の二色成形な
どに用いられる多材料成形用金型装置およびこの金型装
置を用いた多材料成形方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来の二色成形方法
は、基本的に回転方式のものとコアバックあるいはキャ
ビティバック方式のものとがある。回転方式のものは、
材料通路を有する第1の型体である固定型とこの固定型
に対して開閉する第2の型体である可動型とのうち、例
えば可動型を型開閉方向と平行な金型中心軸の回りで回
転させてキャビティの切り換えを行うものである。一例
として、可動型における固定型との分割面には、前記中
心軸を挟んで対称な位置に同じ形状のキャビティ形成部
を形成しているが、固定型における可動型との分割面に
は、異なる形状の1次キャビティ形成部および2次キャ
ビティ形成部を形成している。固定型内には、1次キャ
ビティ形成部に連通し1次樹脂を供給する1次樹脂通路
と2次キャビティ形成部に連通し2次樹脂を供給する2
次樹脂通路とが形成してある。
【0003】そして、固定型と可動型とを型閉すると、
固定型の1次キャビティ形成部と可動型の一方のキャビ
ティ形成部との間に1次キャビティが形成される。この
1次キャビティには成形材料である1次樹脂を充填する
(1次成形)。この1次キャビティに充填された1次樹
脂が冷却固化した後、いったん型開して可動型を180°
回転させてから再び型閉する。このとき、1次キャビテ
ィで固化した1次樹脂は固定型からは離れる。可動型の
キャビティ形成部およびそこに留まった1次樹脂と固定
型の2次キャビティ形成部との間に2次キャビティが形
成されるが、この2次キャビティに成形材料である2次
樹脂を充填する(2次成形)。これにより、1次樹脂と
2次樹脂とが一体化された製品が成形される。なお、こ
の状態で、固定型の1次キャビティ形成部と可動型の他
方のキャビティ形成部との間には1次キャビティが形成
されるから、1次キャビティへの充填と2次キャビティ
への充填とは同時にできる。
【0004】しかし、以上のような回転方式では、可動
型あるいは固定型を回転駆動するために、金型が取り付
けられる成形機に特別な駆動機構が必要である。例え
ば、可動型を取り付ける可動側プラテンまたは固定型を
取り付ける固定側プラテンを回転駆動する必要がある。
したがって、専用の2色成形機が必要で、2色成形機自
体が特殊なものであるのに、さらに大きな設備投資が必
要になる。また、1次成形から2次成形に移行すると
き、固定型と可動型とをいったん型開しなければなら
ず、その分成形サイクルは長くなり、生産性は低下せざ
るを得ない。
【0005】一方、コアバック方式は、例えば特開平4
−62019号公報に記載されているように、可動型内
に可動部材を固定型および可動型の型開閉方向へ可動に
組み込むとともに、この可動部材を駆動する油圧シリン
ダーなどの駆動機構を組み込んだものである。そして、
成形時には、固定型と可動型とを型閉するとともに、可
動部材を可動型の本体部に対し相対的に固定型側に移動
して固定型に突き当たった状態にしておき、固定型と可
動型およびその可動部材との間に1次キャビティを形成
し、この1次キャビティに固定型の1次樹脂通路から1
次樹脂を充填する(1次成形)。この1次キャビティに
充填された1次樹脂が冷却固化した後、型閉状態のま
ま、可動部材を可動型の本体部に対して固定型と反対側
に移動させ、固定型と可動型およびその可動部材と1次
キャビティ内で固化した1次樹脂との間に2次キャビテ
ィを形成し、この2次キャビティに固定型の2次樹脂通
路から2次樹脂を充填する(2次成形)。これにより、
1次樹脂と2次樹脂とが一体化された製品が成形され
る。なお、1次成形時には、固定型に突き当たった可動
部材が、1次キャビティと2次キャビティになる空間と
を遮断している。
【0006】なお、キャビティバック方式は、同様の可
動部材を固定型側に設けたものである。
【0007】このようなコアバックあるいはキャビティ
バック方式では、可動部材およびその駆動手段が可動型
自体に組み込まれているため、2色成形のための樹脂供
給以外の駆動機構部が金型装置でのみ構成でき、2色成
形機には特別な機構が不用である。すなわち、汎用的な
2色成形機を用いられる。また、1次成形から2次成形
に移行するとき、固定型と可動型とをいったん型開する
必要がなく、その分成形サイクルを短くでき、生産性を
向上できる。
【0008】しかし、コアバックあるいはキャビティバ
ック方式では、1次成形時に、1次キャビティと後に2
次キャビティになる空間とを可動部材により遮断しなけ
ればならないため、成形される製品の形状が制約される
問題があった。すなわち、部分的に1次樹脂と2次樹脂
とを型開閉方向に重ねることも可能ではあるが、基本的
に製品において2次樹脂の部分が1次樹脂の部分を貫通
した構成になる。
【0009】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、材料供給以外については成形機に特別な
駆動機構部が要らず、汎用的な成形機を用いることがで
き、しかも、異種の成形材料が型体の開閉方向に重なっ
たような構造を有する製品をも成形できる多材料成形用
金型装置およびこの金型装置を用いた多材料成形方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の多材料
成形用金型装置は、前記目的を達成するために、互いに
開閉して型閉時に相互間にキャビティを形成する第1の
型体および第2の型体を備え、前記第1の型体には、そ
れぞれ異なる成形材料を供給する複数の材料通路を内部
に形成するとともに、これら材料通路にそれぞれ連通し
互いに独立した複数のキャビティ形成部を前記第2の型
体との分割面に形成し、前記第2の型体は、本体部と、
前記第1の型体との分割面を形成するとともに前記本体
部に対して前記分割面に沿う方向に直線的に往復移動可
能な可動部と、この可動部を前記本体部に対して移動さ
せる駆動手段とを有し、前記可動部の前記分割面に、こ
の可動部が前記本体部に対して移動するのに伴い前記第
1の型体の一つのキャビティ形成部にそれぞれ対向して
キャビティを形成するキャビティ形成部を形成したもの
である。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明の多材
料成形用金型装置において、前記可動型の本体部と可動
部とに、固定型および可動型の開閉方向に移動するエジ
ェクタ板をそれぞれ設け、本体部のエジェクタ板に、可
動部のエジェクタ板を押すエジェクタピンを設け、可動
部のエジェクタ板に、キャビティ内で固化した樹脂を離
型させるエジェクタピンを設けたものである。
【0012】請求項3の発明の多材料成形方法は、請求
項1または2の発明の多材料成形用金型装置を用い、前
記第1の型体と第2の型体とを型締して第1の型体の第
1のキャビティ形成部と第2の型体の可動部のキャビテ
ィ形成部との間に第1のキャビティを形成し、この第1
のキャビティに第1の型体の第1の材料通路から第1の
成形材料を充填し、この第1のキャビティに充填された
第1の成形材料が固化した後、前記第1の型体と第2の
型体とを型開するかあるいは型締力を弱めた状態で第2
の型体において本体部に対し可動部を直線的に移動させ
て第1の型体の第2のキャビティ形成部と前記第1の成
形材料が留まった前記可動部のキャビティ形成部とを対
向させ、つぎに前記第1の型体と第2の型体とを型締し
て第1の型体の第2のキャビティ形成部と前記可動部の
キャビティ形成部および前記第1の成形材料との間に第
2のキャビティを形成し、この第2のキャビティに第1
の型体の第2の材料通路から第2の成形材料を充填する
ものである。
【0013】このように本発明の多材料成形用金型装置
および多材料成形方法では、第2の型体にあって、キャ
ビティ形成部を有する本体部に、可動部を第1の型体と
第2の型体との分割面に沿う方向に直線的に往復移動可
能に設けて、この可動部の移動により異なる成形材料用
のキャビティの切り換えを行うようにしているため、異
種の成形材料が第1の型体および第2の型体の開閉方向
に重なったような構造を有する製品をも成形可能であ
る。また、可動部が直線的に往復移動するものであるこ
とにより、可動部を駆動する駆動手段を可動型自体に設
けることが可能になり、成形機には特別な駆動機構部が
不要である。
【0014】特に請求項2の発明の多材料成形用金型装
置では、2次成形後の型開時、成形機のエジェクタ機構
が可動型の本体部のエジェクタ板を押し、このエジェク
タ板のエジェクタピンが可動型の可動部のエジェクタ板
を押すことにより、このエジェクタ板のエジェクタピン
がキャビティ内で固化した樹脂を突き出して離型させ
る。このように、エジェクタ板およびエジェクタピンを
2段に構成することにより、可動部が本体部に対して移
動するものであるにもかかわらず、成形機側のエジェク
タ機構により成形品を突き出すことが可能になる。
【0015】
【発明の実施形態】以下、本発明の第1実施例につい
て、図1から図9を参照しながら説明する。なお、本実
施例は、多材料成形として二色成形を例に採ったもので
ある。まず、多材料成形用金型装置としての二色成形用
金型装置の構成を説明する。1は第1の型体としての固
定型、2は第2の型体としての可動型で、これら固定型
1および可動型2は、図示していない二色射出成形機の
型締装置の駆動により図示上下方向(型開閉方向)に移
動して互いに開閉し、型閉時に相互間に第1のキャビテ
ィである1次キャビティ4あるいは第2のキャビティで
ある2次キャビティ5を形成するものである。
【0016】前記固定型1は、図示していない射出成形
機の固定側プラテンにクランプ11により取り付けられる
固定側取付板12と、この固定側取付板12の図示下側すな
わち可動型2側に位置するストリッパー板13と、このス
トリッパー板13の図示下側に位置する固定側型板14とを
備えている。固定側取付板12とストリッパー板13とは前
記型開閉方向に開閉し、このストリッパー板13と固定側
型板14とも前記型開閉方向に開閉する。以下、固定型1
と可動型2との間の分割面を第1の分割面PL1、固定側
取付板12とストリッパー板13との間の分割面を第2の分
割面PL2、ストリッパー板13と固定側型板14との間の分
割面を第3の分割面PL3とする。
【0017】二色射出成形機は、それぞれ色の異なる成
形材料(例えば、透明なものと不透明なもの)である1
次樹脂A1および2次樹脂A2を射出する1次射出ノズルお
よび2次射出ノズルを備えているが、前記固定側取付板
12には、両射出ノズルがそれぞれ接続される2組のスプ
ルーブッシュ16,17およびローケートリング18,19が設け
られている。一方のスプルーブッシュ16の内部は1次樹
脂A1を供給する第1の材料通路である1次スプルー20と
なっており、他方のスプルーブッシュ17の内部は2次樹
脂A2を供給する第2の材料通路である2次スプルー21と
なっている。なお、スプルーブッシュ16,17は、ストリ
ッパー板13を前記型開閉方向へ可動に貫通している。ま
た、閉じた前記固定側取付板12とストリッパー板13との
間には、前記1次スプルー20に連通する1次樹脂A1を供
給する第1の材料通路である1次ランナー22と、前記2
次スプルー21に連通する2次樹脂A2を供給する第2の材
料通路である2次ランナー23とが形成されるようになっ
ている。
【0018】前記固定側型板14における可動型2側の位
置には複数のキャビティブロック26が埋め込まれて固定
されている。そして、これらキャビティブロック26にお
ける可動型2との分割面26aには、1次キャビティ4を
形成する凹部からなる第1のキャビティ形成部である1
次キャビティ形成部27と、2次キャビティ5を形成する
凹部からなる第2のキャビティ形成部である2次キャビ
ティ形成部28とがそれぞれ形成されている。両キャビテ
ィ形成部27,28は互いに独立しているが、2次キャビテ
ィ形成部28は、1次キャビティ形成部27を内包する大き
さになっている。そして、固定側型板14およびキャビテ
ィブロック26には、前記1次ランナー22を1次キャビテ
ィ形成部27に連通し1次樹脂A1を供給する第1の材料通
路である1次樹脂通路29と、前記2次ランナー23を2次
キャビティ形成部28に連通し2次樹脂A2を供給する第2
の材料通路である2次樹脂通路30とが形成されている。
なお、これら樹脂通路29,30は、キャビティブロック26
においてはブッシュ31,32内に形成してある。そして、
1次樹脂通路29の1次キャビティ形成部27への開口が1
次ゲート33をなしており、2次樹脂通路30の2次キャビ
ティ形成部28への開口が2次ゲート34をなしている。こ
れらのゲート33,34はピンポイントゲートである。
【0019】前記可動型1は、図示していない射出成形
機の可動側プラテンにクランプ41により取り付けられる
可動側取付板42と、この可動側取付板42の図示上側すな
わち固定型1側に固定された可動側受け板43とを備えて
おり、これら可動側取付板42および可動側受け板43が本
体部44を構成している。
【0020】また、可動側受け板43における固定型1側
の面には、前記型開閉方向と直交し第1の分割面PL1に
沿う方向に直線的に往復移動する可動部45がレール46に
より摺動自在に支持して設けてある。この可動部45の移
動方向は、前記固定型1における1次キャビティ形成部
27および2次キャビティ形成部28の並び方向である。可
動部45は、可動側受け板43に支持された可動部ベース47
と、この可動部ベース47の固定型1側に固定された可動
側型板48とからなっている。また、可動側受け板43と可
動部ベース47との間には、この可動部ベース47を可動側
受け板43に対して移動させる駆動手段である油圧シリン
ダー49が設けられている。この油圧シリンダー49の本体
部は、可動側受け板43の方に設けてある。
【0021】前記可動側型板48おける固定型1側の位置
には複数のコアブロック51が埋め込まれて固定されてい
る。そして、これらコアブロック51における固定型1と
の分割面51aには、キャビティ4,5を形成する凹部か
らなるキャビティ形成部52が形成されている。このキャ
ビティ形成部52は、可動型2において可動部45が本体部
44に対して移動するのに伴い、固定型1の1次キャビテ
ィ形成部27に対向して1次キャビティ4を形成し、2次
キャビティ形成部28に対向して2次キャビティ5を形成
するものである。
【0022】また、可動型2の本体部44をなす前記可動
側取付板42と可動側受け板43との間には、第1のエジェ
クタ板56がガイドピン57により前記型開閉方向へ所定範
囲可動に支持されている。第1のエジェクタ板56には、
図示していない成形機のエジェクタロッドにより固定型
1の方へ押されるエジェクタロッド受け57が固定されい
る。そして、第1のエジェクタ板56に固定された第1の
エジェクタピン58が可動側受け板43を貫通している。ま
た、第1のエジェクタピン58に巻装されたリターンスプ
リング59により、第1のエジェクタ板56は、可動側受け
板43に対して可動側取付板42の方へ付勢されている。
【0023】また、可動型2の可動部45をなす可動部ベ
ース47と可動側型板48との間には、第2のエジェクタ板
61がガイドピン62により前記型開閉方向へ所定範囲可動
に支持されている。第2のエジェクタ板61には、前記第
1のエジェクタピン58により固定型1の方へ押されるエ
ジェクタピン受け63が可動側受け板43側に固定されい
る。そして、第2のエジェクタ板61に固定された第2の
エジェクタピン64が可動側型板48およびコアブロック51
を貫通している。これら第2のエジェクタピン64は、固
定型1側の先端が前記キャビティ形成部52に臨んでい
る。また、第2のエジェクタピン64に巻装されたリター
ンスプリング65により、第2のエジェクタ板61は、可動
側型板48に対して可動部ベース47の方へ付勢されてい
る。
【0024】なお、71,72は、固定型1と可動型2とが
型閉したときに互いに嵌合する位置決めブロックであ
る。
【0025】つぎに、前記金型装置を用いた多材料成形
方法である二色成形方法について説明する。この成形
は、基本的に、1次樹脂A1による成形を行う1次成形と
2次樹脂A2による成形を行う2次成形とからなる。図2
は、1次成形時に固定型1と可動型2とを型閉(型締)
した状態を示している。この状態では、可動型2のキャ
ビティ形成部52は固定型1の1次キャビティ形成部27に
対向しており、これらキャビティ形成部52と1次キャビ
ティ形成部27との間に1次キャビティ4が形成されてい
る。つぎに、図3に示すように、二色射出成形機の1次
射出ノズルから第1の成形材料である溶融した熱可塑性
樹脂からなる1次樹脂A1が射出され、この1次樹脂A1が
固定型1の1次スプルー20、1次ランナー22および1次
樹脂通路29を通って1次ゲート33から1次キャビティ4
内に充填される。
【0026】つぎに、この1次キャビティ4内に充填さ
れた1次樹脂A1が冷却固化した後、図4に示すように、
いったん固定型1と可動型2とが型開される。このと
き、ピンポイントゲートからなる1次ゲート33におい
て、1次樹脂通路29内の1次樹脂A1と1次キャビティ4
内の1次樹脂A1とが切断され、この1次キャビティ4内
で固化し製品となる1次樹脂A1は、固定型1から離れて
可動型2側に留まる。そして、図5に示すように、油圧
シリンダー49の駆動により可動型2の本体部44に対して
可動部45が型開閉方向と直交する方向へ直線的に移動
し、可動型2のキャビティ形成部52が固定型1の2次キ
ャビティ形成部28に対向した状態になる。
【0027】ここで、図6に示すように固定型1と可動
型2とを再び型閉する。この状態で、可動型2のキャビ
ティ形成部52およびここに留まった1次樹脂A1と2次キ
ャビティ形成部28との間に2次キャビティ5が形成され
る。つぎに、図7に示すように、二色射出成形機の2次
射出ノズルから第2の成形材料である溶融した熱可塑性
樹脂からなる2次樹脂A2が射出され、この2次樹脂A2が
固定型1の2次スプルー21、2次ランナー23および2次
樹脂通路30を通って2次ゲート34から2次キャビティ5
内に充填される(2次成形)。これにより、2次キャビ
ティ5内で1次樹脂A1と2次樹脂A2とが一体化された製
品が成形される。
【0028】さらに、2次キャビティ5内に充填された
2次樹脂A2が冷却固化した後、図8に示すように、固定
型1と可動型2とが型開される。このとき、ピンポイン
トゲートからなる2次ゲート34において、2次樹脂通路
30内の2次樹脂A2と2次キャビティ5内の2次樹脂A2と
が切断され、このキャビティ5内で固化し製品となる2
次樹脂A1は、固定型1から離れて1次樹脂A1とともに可
動型2側に留まる。
【0029】その後、成形機のエジェクタロッドがリタ
ーンスプリング59に抗して第1のエジェクタ板56のエジ
ェクタロッド受け57を固定型1の方へ押し、第1のエジ
ェクタ板56が固定型1の方へ移動する。可動型2のキャ
ビティ形成部52が固定型1の2次キャビティ形成部28に
対向している状態では、第1のエジェクタ板56に固定さ
れた第1のエジェクタピン58は第2のエジェクタ板61の
エジェクタピン受け63に対向しており、したがって、前
述のように第1のエジェクタ板56が固定型1の方へ移動
すると、第1のエジェクタピン58はリターンスプリング
65に抗して第2のエジェクタ板61を固定型1の方へ押し
て、この第2のエジェクタ板61が固定型1の方へ移動す
る。これにより、第2のエジェクタ板61に固定された第
2のエジェクタピン64が製品をなす樹脂A1,A2すなわち
成形品を突き出して可動型2から離型させる。こうして
離型された製品は、金型装置外へ落下するか、あるいは
図示していない取り出し装置により取り出される。な
お、その後成形機のエジェクタロッドによる押圧が解除
されると、リターンスプリング59,65の力により、エジ
ェクタ板56,61は図1に示す元の位置に戻る。
【0030】また、ストリッパー板13と固定側型板14と
の間の第2の分割面PL2が開くが、このとき、ランナー
ロックにより、スプルー20,21、ランナー22,23および樹
脂通路29,30内で固化した樹脂A1,A2は、ストリッパー板
13側に留まり、固定側型板14側から離れる。さらに、固
定側取付板12とストリッパー板13との間の第3の分割面
PL3が開いて、このストリッパー板13により、スプルー2
0,21内で固化した樹脂A1,A2がスプルー20,21から抜かれ
る。そして、スプルー20,21、ランナー22,23および樹脂
通路29,30内で固化した樹脂A1,A2が金型装置内から落下
するか、あるいは取り出される。なお、その後、第2の
分割面PL2および第3の分割面PL3は、再び図1に示す状
態に閉じる。
【0031】このようにして金型装置内から樹脂A1,A2
が取り除かれた後、図9に示すように、油圧シリンダー
49の駆動により可動型2の本体部44に対して可動部45が
型開閉方向と直交する方向へ直線的に移動し、可動型2
のキャビティ形成部52が固定型1の1次キャビティ形成
部27に対向した状態になる。さらに、図2に示すように
固定型1と可動型2とが型閉され、以上の工程による成
形が繰り返される。
【0032】前記実施例の構成によれば、可動型2にあ
って、キャビティ形成部52を有する本体部44に、可動部
45を固定型1および可動型2の型開閉方向と直交する方
向に直線的に往復移動可能に設けて、この可動部2の移
動により1次キャビティ4と2次キャビティ5との切り
換えを行うようにしているため、1次樹脂A1および2次
樹脂A2が前記型開閉方向に重なったような構造を有する
製品をも成形できる。
【0033】また、可動部45が直線的に往復移動するも
のであることにより、可動部45の支持手段や駆動手段を
簡単でコンパクトな構成のものにでき、この駆動手段を
本実施例のように油圧シリンダー49にして可動型2自体
に設けることができる。すなわち、金型装置のみ、特別
なものを用いればよく、成形機には特別な駆動機構部が
不要であり、汎用的な成形機を用いることができる。し
たがって、金型装置のみを交換することにより、同一の
二色成形機で様々な二色成形品が成形可能であり、設備
投資の負担を軽くできる。
【0034】さらに、可動型2のエジェクタ機構を第1
のエジェクタ板56および第1のエジェクタピン58と第2
のエジェクタ板61および第2のエジェクタピン64とによ
り二段に構成したので、成形機に取り付けられる可動型
2の本体部44に対して可動部45が直線的に移動するもの
であるにもかかわらず、エジェクタロッドなどの成形機
側のエジェクタ機構により、成形された製品の突き出し
ができる。
【0035】ただし、金型装置自体にエジェクタ機構の
油圧シリンダーなどからなる駆動部を組み込むことも可
能である。
【0036】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、可動型2のキャビティ形成部52の一部
が固定型1の凹部からなるキャビティ形成部27,28内に
入り込むようになっていたため、1次成形から2次成形
への移行時にいったん型開するようにしていたが、成形
される製品の構造によっては、必ずしも型開は必要な
い。すなわち、図10および図11に示す第2実施例の
ように、例えば1次成形時および2次成形時の固定型1
と可動型2との突き合わせ面を固定型1および可動型2
の型開閉方向と直交する一平面上に位置させられる場合
など、可動型2の可動部45の摺動軌跡が固定型1に干渉
しないようにできるならば、完全には型開をせずに1次
成形から2次成形への移行時に可動型2の可動部45を移
動させることが可能である。ただし、射出成形の場合、
樹脂圧に抗するために型締力が非常に高いので、成形機
の型締装置の油圧シリンダーを脱圧するなどして、いっ
たん型締力を弱めた状態で可動部45を移動させ、その後
再び型締を行う必要はある。このように型開をせずに可
動部45を移動させられるならば、型開しない分成形サイ
クルを短くでき、生産性を向上できる。
【0037】また、前記実施例では、可動型2の可動部
45の駆動手段を油圧シリンダー49としたが、エアシリン
ダーなども可能である。また、前記実施例では、3枚型
の金型装置を例に採って説明したが、本発明は、ホット
ランナー式の金型装置などにも適用できる。さらに、前
記実施例では、色が異なる2つの樹脂を組み合わせる二
色成形を例に採ったが、例えばエラストマーとポリプロ
ピレンなどの異種の成形材料を組み合わせて一体化する
ことも可能である。また、組み合わせる成形材料の数も
前記実施例の2つには限らず、3つ以上の成形材料を組
み合わせることも可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、第2の型体にあって、
キャビティ形成部を有する本体部に、可動部を第1の型
体と第2の型体との分割面に沿う方向に直線的に往復移
動可能に設けて、この可動部の移動により異なる成形材
料用のキャビティの切り換えを行うので、異種の成形材
料が型体の開閉方向に重なったような構造を有する製品
をも成形できる。また、可動部が直線的に往復移動する
ものであることにより、可動部を駆動する駆動手段を可
動型自体に設けることができるが、これにより、成形機
には特別な駆動機構部が要らず、汎用的な成形機を用い
ることができる。
【0039】また、特に請求項2の発明の多材料成形用
金型装置によれば、可動型において、エジェクタ板およ
びエジェクタピンを本体部と可動部とで2段に構成した
ことにより、可動部が本体部に対して移動するものであ
るにもかかわらず、成形機側のエジェクタ機構により成
形品を突き出すことができ、金型装置内にエジェクタ機
構の駆動部を組み込むような必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多材料成形用金型装置の第1実施例を
示す全体断面図である。
【図2】同上説明断面図であり、1次成形時に型閉した
状態を示している。
【図3】同上説明断面図であり、1次キャビティに1次
樹脂を充填した状態を示している。
【図4】同上説明断面図であり、1次成形後に型開した
状態を示している。
【図5】同上説明断面図であり、1次成形後に可動型の
可動部を移動させた状態を示している。
【図6】同上説明断面図であり、2次成形時に型閉した
状態を示している。
【図7】同上説明断面図であり、2次キャビティに2次
樹脂を充填した状態を示している。
【図8】同上説明断面図であり、2次成形後に型開した
状態を示している。
【図9】同上説明断面図であり、2次成形後に可動型の
可動部を移動させた状態を示している。
【図10】本発明の多材料成形用金型装置の第1実施例
を示す1次成形時の説明断面図である。
【図11】同上2次成形時の説明断面図である。
【符号の説明】
1 固定型(第1の型体) 2 可動型(第2の型体) 4 1次キャビティ(第1のキャビティ) 5 2次キャビティ(第2のキャビティ) 20 1次スプルー(第1の材料通路) 21 2次スプルー(第2の材料通路) 22 1次ランナー(第1の材料通路) 23 2次ランナー(第2の材料通路) 26a 分割面 27 1次キャビティ形成部 28 2次キャビティ形成部 29 1次樹脂通路(第1の材料通路) 30 2次樹脂通路(第2の材料通路) 27 1次キャビティ形成部(第1のキャビティ形成部) 28 2次キャビティ形成部(第2のキャビティ形成部) 44 本体部 45 可動部 49 油圧シリンダー(駆動手段) 51a 分割面 52 キャビティ形成部 A1 1次樹脂(第1の成形材料) A2 2次樹脂(第2の成形材料)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉して型閉時に相互間にキャビ
    ティを形成する第1の型体および第2の型体を備え、前
    記第1の型体には、それぞれ異なる成形材料を供給する
    複数の材料通路を内部に形成するとともに、これら材料
    通路にそれぞれ連通し互いに独立した複数のキャビティ
    形成部を前記第2の型体との分割面に形成し、前記第2
    の型体は、本体部と、前記第1の型体との分割面を形成
    するとともに前記本体部に対して前記分割面に沿う方向
    に直線的に往復移動可能な可動部と、この可動部を前記
    本体部に対して移動させる駆動手段とを有し、前記可動
    部の前記分割面に、この可動部が前記本体部に対して移
    動するのに伴い前記第1の型体の一つのキャビティ形成
    部にそれぞれ対向してキャビティを形成するキャビティ
    形成部を形成したことを特徴とする多材料成形用金型装
    置。
  2. 【請求項2】 前記可動型の本体部と可動部とに、固定
    型および可動型の開閉方向に移動するエジェクタ板をそ
    れぞれ設け、本体部のエジェクタ板に、可動部のエジェ
    クタ板を押すエジェクタピンを設け、可動部のエジェク
    タ板に、キャビティ内で固化した樹脂を離型させるエジ
    ェクタピンを設けたことを特徴とする請求項1記載の多
    材料成形用金型装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の多材料成形用金
    型装置を用い、前記第1の型体と第2の型体とを型締し
    て第1の型体の第1のキャビティ形成部と第2の型体の
    可動部のキャビティ形成部との間に第1のキャビティを
    形成し、この第1のキャビティに第1の型体の第1の材
    料通路から第1の成形材料を充填し、この第1のキャビ
    ティに充填された第1の成形材料が固化した後、前記第
    1の型体と第2の型体とを型開するかあるいは型締力を
    弱めた状態で第2の型体において本体部に対し可動部を
    直線的に移動させて第1の型体の第2のキャビティ形成
    部と前記第1の成形材料が留まった前記可動部のキャビ
    ティ形成部とを対向させ、つぎに前記第1の型体と第2
    の型体とを型締して第1の型体の第2のキャビティ形成
    部と前記可動部のキャビティ形成部および前記第1の成
    形材料との間に第2のキャビティを形成し、この第2の
    キャビティに第1の型体の第2の材料通路から第2の成
    形材料を充填することを特徴とする多材料成形方法。
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