JPH09218540A - 液体現像剤 - Google Patents

液体現像剤

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JPH09218540A
JPH09218540A JP8023754A JP2375496A JPH09218540A JP H09218540 A JPH09218540 A JP H09218540A JP 8023754 A JP8023754 A JP 8023754A JP 2375496 A JP2375496 A JP 2375496A JP H09218540 A JPH09218540 A JP H09218540A
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JP
Japan
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toner particles
polar group
medium
liquid developer
polymer
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JP8023754A
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English (en)
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Naoya Yabuuchi
尚哉 藪内
Yasuhiro Shibai
康博 芝井
Takeshi Imamura
毅 今村
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー粒子を媒体中に分散させた液体現像剤
において、体積抵抗値を大きく低下させることなく、ト
ナー粒子の帯電電荷量を増加させることができ、これに
よって高い画像濃度及び良好な解像度を得ることができ
る液体現像剤を得る。 【解決手段】 トナー粒子として酸性基及び塩基性基の
うちのいずれか一方の極性基を少なくともその表面層に
有するトナー粒子を用い、該トナー粒子の表面層の極性
基と逆の極性基を含み、かつ媒体に可溶な重合体を媒体
中に添加することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真プロセス
等において静電潜像を現像するため用いられる液体現像
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電子写
真プロセスにおいて、静電潜像を現像する方式として
は、大別して乾式現像法と湿式現像法とがある。乾式現
像法は、静電潜像の上に、着色剤の粉末を散布し付着さ
せるものであり、取扱い性及びトナーの保存性に優れる
という長所を有している。しかしながら、近年、ビデオ
プリンタ等の用途においては、解像度の高い高品位画像
が要望されており、このような高い解像度を得るために
は、現像剤の粒子径をより細かくする必要がある。しか
しながら、乾式現像法では、粒子径を細かくするに連れ
て、トナー間の凝集、帯電量分布の拡がり、クリーニン
グ性の不良などの問題が発生した。
【0003】湿式現像法は、着色剤としての染料または
顔料を絶縁性の媒体中に分散させた液体現像剤を使用し
ており、乾式現像法より小さな粒子径のトナーを用いる
ことができる。従って、高い解像度と階調度を得ること
が可能である。
【0004】このような液体現像剤としては、石油系炭
化水素のような、体積抵抗率が10 9 Ωcm以上の高い
絶縁性を有し、かつ誘電率が3.5以下の媒体中に、カ
ーボンブラック、フタロシアニン等の着色剤と、この着
色剤と一体化した、あるいは別体の現像後の画像を定着
させるためのトナー粒子と、これらの粒子を分散安定化
するための分散安定剤等を含有したものが一般的であ
る。
【0005】このような液体現像剤では、電場を印加す
ることによりトナー粒子に十分な電荷を生じさせること
が必要である。このような電荷を付与する方法として、
エチレン/メタクリル酸共重合体のような極性基を有す
る重合体を用いてトナー粒子を製造する方法が知られて
いる。
【0006】しかしながら、このようなエチレン/メタ
クリル酸共重合体から得られるトナー粒子では、媒体中
での解離が十分ではなく、結果として電荷量が低いた
め、高い画像濃度を得ることができなかった。
【0007】トナー粒子の電荷量を高める方法として、
媒体に溶解する電荷ディレクタを添加する方法が知られ
ている。このような電荷ディレクタとしては、種々の化
合物が知られており、陰イオン性グリセリド、レシチ
ン、金属石鹸、ベーシックバリウムペトロネート(商品
名)などが知られている。さらに、ヒドロキシカルボン
酸アルミニウムなどの金属ヒドロキシカルボン酸を電荷
アジェバントとして含有させた液体現像剤が知られてい
る(特開平6−236074号公報)。 しかしなが
ら、電荷ディレクタは、媒体に可溶なものであるため、
液体現像剤の体積抵抗値が低下し、網点や細線などの再
現性に問題を生じた。従って、従来より体積抵抗値を低
下させずに、トナー粒子に十分な電荷量を付与すること
ができる液体現像剤が要望されている。
【0008】本発明の目的は、体積抵抗値を大きく低下
させることなく、トナー粒子の帯電電荷量を増加させる
ことができ、これによって高い画像濃度及び良好な解像
度を得ることができる液体現像剤を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の液体現像剤は、
トナー粒子を媒体中に分散させた液体現像剤であり、ト
ナー粒子が、酸性基及び塩基性基のうちのいずれか一方
の極性基を少なくともその表面層に有するトナー粒子で
あり、該トナー粒子の表面層の極性基と逆の極性基を含
み、かつ媒体に可溶な重合体が媒体中に添加されている
ことを特徴としている。
【0010】本発明に従えば、重合体が有する極性基
は、トナー粒子表面層が有する極性基と逆の極性基であ
る。従って、トナー粒子の表面層に酸性基が相対的に多
く含まれる場合には、塩基性基が相対的に多く含まれる
重合体が用いられる。また、トナー粒子の表面層が相対
的に塩基性基を多く有する場合には、相対的に酸性基を
多く有する重合体が用いられる。
【0011】酸性基としては、電場の印加によりアニオ
ン性基が生ずるものであればよく、具体的には、−CO
OH,−SO3 Na,−SO3 NH4 ,−OPO(O
H)2などが挙げられる。また塩基性基としては、電場
の印加によりカチオン性基を生ずるものであればよく、
具体的には、−N(CH3 2 ,−N(C2 5 2
−N(CH3 3 Clなどが挙げられる。
【0012】トナー粒子中の極性基の量は、トナー粒子
の固形分1gあたり0.005〜5ミリモルであること
が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5ミリモ
ルである。極性基の量が少なすぎると、トナー粒子に付
与される電荷量が不足する傾向にあり、極性基の量が多
すぎると、液体現像剤の体積抵抗値が低下する傾向にあ
る。
【0013】重合体中の極性基の量は、重合体1gあた
り0.005〜5ミリモルが好ましく、さらに好ましく
は0.01〜2ミリモルである。重合体中の極性基の量
が少なすぎると、トナー粒子に誘導される電荷量が少な
くなる傾向にあり、極性基の量が多すぎると、液体現像
剤の体積抵抗値が低下する傾向にある。
【0014】本発明において、重合体を媒体中に添加す
る割合は、トナー粒子中の極性基と重合体中の極性基の
モル比(トナー粒子中の極性基/重合体中の極性基)が
100/90〜100/1となるように添加することが
好ましく、さらに好ましくは100/80〜100/1
0である。重合体の添加割合が多すぎると、トナー粒子
間の架橋が生じ易くなり、所望の解像度が得られない場
合がある。また重合体の添加割合が少なすぎると、本発
明の効果であるトナー粒子への電荷の誘導が十分に生じ
ず、トナー粒子を十分に荷電することができない場合が
ある。
【0015】本発明において用いるトナー粒子の粒子径
としては、0.05〜5μmが好ましく、さらに好まし
くは0.2〜2μmである。粒子径が小さくなりすぎる
と、かぶりを生じ易くなり、粒子径が大きくなりすぎる
と、解像度が低下する。
【0016】本発明の液体現像剤中におけるトナー粒子
の含有量は特に限定されるものではなく、液体現像剤と
して一般的な含有量を適用することができる。例えば、
1〜50重量%とすることができる。トナー粒子の含有
量が少なすぎると、鮮明な画像が得られない場合があ
り、トナー粒子の含有量が多すぎると、トナー粒子間で
凝集を引き起こす場合がある。
【0017】トナー粒子の製造方法 本発明において用いられるトナー粒子は、特に限定され
るものではなく、液体現像剤のトナー粒子として用いる
ことができる樹脂粒子であればよい。このようなトナー
粒子は、着色剤を含有するように調製されたものであっ
てもよいし、着色剤と別個に混合して用いられるような
ものであってもよい。
【0018】上記着色剤を含有するように調製されるト
ナー粒子としては、例えば、湿式解砕法、ラテックス混
合法、及び界面重合法などにより製造されるトナー粒子
を挙げることができる。以下、これらのトナー粒子の製
造方法について説明する。
【0019】・湿式解砕法 溶融状態の樹脂に着色剤を添加混合し、これを溶媒中に
移し、必要に応じ保護コロイドの存在下に、適当な温度
条件下で、ボールミル等の装置を用いて解砕し、トナー
粒子とする方法である。
【0020】・ラテックス混合法 非水媒体中の分散重合法によって調製したラテックス粒
子に着色剤を添加し、これをボールミル等の装置を用い
て混合しトナー粒子とする方法である。
【0021】・界面重合法 非水媒体中で界面重合することにより顔料及び/または
染料などの着色剤をカプセル化し、トナー粒子としての
樹脂粒子を製造する方法である。界面重合によりマイク
ロカプセルの壁材となる樹脂は、非水分散媒に対し不溶
性を有する樹脂であることが必要である。このような樹
脂としては、ポリウレタン樹脂及びポリウレア樹脂など
が挙げられる。従って、例えば、アミノ基及び/または
水酸基を2つ以上有する化合物と、イソシアネート基を
2つ以上有する化合物とを反応させることにより界面重
合で樹脂を形成させることができる。具体的には、必要
に応じて分散安定剤の存在下で、マイクロカプセル内に
内包されるべき着色剤を界面重合させる化合物のうち、
非水分散媒に対し不溶性の化合物中に分散または溶解さ
せた後、必要に応じて保護コロイドの存在下で、この分
散液または溶解液に非水分散媒を加えて分散乳化し、こ
の分散乳化液に、界面重合させる他方の化合物を添加し
て界面重合させる。
【0022】トナー粒子への極性基の導入方法 本発明におけるトナー粒子への極性基の導入方法として
は、例えば、以下の方法が挙げられる。
【0023】トナー粒子の主成分となる樹脂として、
酸性基または塩基性基を含む樹脂を用いる。例えば、エ
チレン/メタクリル酸共重合体、及び酢酸ビニル/メタ
クリル酸共重合体などのように、酸性基または塩基性基
を有するモノマーを共重合させた樹脂を用いる。このよ
うな樹脂が熱可塑性樹脂である場合には、上述の湿式解
砕法によりトナー粒子とすることができる。すなわち、
極性基を有する熱可塑性樹脂と顔料等の着色剤とを、熱
可塑性樹脂の溶融状態で十分に混合した後、これを液体
現像剤の媒体中に移し、適当な温度条件下で、必要にお
いて保護コロイドを添加し、ボールミル等の装置を用い
て解砕することによりトナー粒子を得ることができる。
【0024】ラテックス粒子と着色剤とを混和するこ
とによりトナー粒子を製造する場合には、ラテックス粒
子を製造する際に、ラテックスのモノマーとして、酸性
基または塩基性基を有するモノマーと他のモノマーとを
用い、これらを共重合することにより、ラテックス粒子
中に酸性基または塩基性基を導入する。酸性基または塩
基性基を有するモノマーとしては、後述するようなもの
を用いることができる。
【0025】上記の及びの方法は、トナー粒子の
主成分中に極性基を導入する方法であり、表面層のみな
らずトナー粒子の内部にも極性基を導入する方法であ
る。トナー粒子の表面層に選択的に極性基を導入する方
法としては、トナー粒子の表面に吸着する保護コロイド
に酸性基または塩基性基を導入する方法が挙げられる。
このような極性基を有する保護コロイドとしては、後述
する極性基を有するモノマーを他のモノマーと共重合し
たものを挙げることができる。
【0026】また保護コロイドとしては、両親媒性であ
ることが好ましい。このような両親媒性の保護コロイド
は、疎水性モノマーと親水性モノマーを共重合すること
により得ることができ、ここではこのような疎水性モノ
マー及び親水性モノマーに、さらに極性基を有するモノ
マーを共重合させることによって、極性基を有する保護
コロイドとすることができる。
【0027】疎水性モノマーとしては、例えば、セチル
メタクリレート、ラウリルメタクリレートなどの比較的
長鎖のアルキル基を有するモノマーを用いることができ
る。また親水性モノマーとしては、例えば、ヒドロキシ
エチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレー
トのポリエチレングリコール付加体(例えば、商品名
「RMA−50M」、日本乳化剤社製)などを用いるこ
とができる。この保護コロイドによる極性基の付与は、
上記及びにより極性基が付与されたトナー粒子に対
しても適用することができる。
【0028】トナー粒子の表面層に水酸基が存在する
場合には、この水酸基に無水マレイン酸、無水コハク酸
などの酸無水物を反応させて表面に酸性基を導入するこ
とができる。このようなトナー粒子の表面層の水酸基
は、トナー粒子の主成分の樹脂中に存在する水酸基であ
ってもよいし、トナー粒子の表面に吸着した保護コロイ
ドの水酸基であってもよい。
【0029】極性基を有するモノマー 酸性基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル
酸、商品名「Antox−MS−2N」(以下に示す化
1の構造を有する:日本乳化剤社製)、及び商品名「A
ntox−MS−NH4 」(以下に示す化2の構造を有
する:日本乳化剤社製)などを挙げることができる。
【0030】
【化1】
【0031】
【化2】
【0032】また塩基性基を有するモノマーとしては、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミド及びこれを4級化した
化合物などを挙げることができる。
【0033】これらの極性基を有するモノマーと共重合
する他のモノマーとしては、ラジカル重合の一般的なモ
ノマーとして知られているものを用いることができ、例
えば、以下に示すような(メタ)アクリレート、重合性
芳香族化合物、及び水酸基含有単量体などを用いること
ができる。
【0034】・(メタ)アクリレート;メチルアクリレ
ート、メチルメタアクリレート、エチルアクリレート、
エチルメタアクリレート、n−ブチルアクリレート、n
−ブチルメタアクリレート、イソブチルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルメタアクリ
レート、フェニルアクリレートなど ・重合性芳香族化合物;スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルケトン、t−ブチルスチレン、パラクロロス
チレン、ビニルナフタレンなど
【0035】・水酸基含有単量体;2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタアクリレー
ト、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロ
ピルメタアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレー
ト、ヒドロキシブチルメタアクリレート、アリルアルコ
ール、メタアリルアルコールなど また、極性基を有するモノマーとして、以下に示すよう
な反応性乳化剤として知られているモノマーを用いても
よい。
【0036】
【化3】
【0037】商品名:Antox−MS−60;日本乳
化剤社製
【0038】
【化4】
【0039】商品名:アデカソープSE−10N;旭電
化社製
【0040】
【化5】
【0041】商品名:アクアロンHS−10;第一工業
製薬社製
【0042】
【化6】
【0043】商品名:ラテムルS−180A;花王社製
【0044】
【化7】
【0045】上記化7の反応性乳化剤は、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレートにε−カプロラクトンを平均5
モル付加した末端に水酸基を有する化合物で、無水トリ
メリット酸を反応させて開環し、カルボキシル基の一方
を長鎖のエポキシ(カージュラーE)と反応させたもの
である。
【0046】その他、無水フタル酸を2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートで開環した化合物(例えば、商品名
「アクリルエステルPA」三菱レーヨン社製)などを用
いることができる。
【0047】以上のような反応性乳化剤は、例えば、ポ
リエチレンオキシサイド部分を有するアクリルモノマー
(商品名:MA−50,100,150:日本乳化剤社
製)などと共重合することにより、分散安定剤として機
能する保護コロイドとして調製することができる。共重
合の割合としては、ポリエチレンオキサイド部分を有す
るアクリルモノマー40重量%以上に対し、上記反応性
乳化剤を5〜25重量%とし、残りは上述のような(メ
タ)アクリレート、重合性芳香族化合物、及び水酸基含
有単量体などを用いることが好ましい。
【0048】重合体 本発明において媒体中に添加する重合体は、上述のよう
にトナー粒子の表面層の極性基と逆の極性基を有する重
合体である。このような重合体としては、上述のような
極性基を有するモノマーと、他のモノマーとを共重合さ
せた共重合体を用いることができる。他のモノマーとし
ては、ビニル重合に用いることができるモノマーであれ
ば特に限定されることはなく、例えば、上述の(メタ)
アクリレート、重合性芳香族化合物、及び水酸基含有単
量体などを用いることができる。
【0049】本発明における重合体の分子量は、液体現
像剤の媒体に溶解することができる程度のものであれば
よく特に限定されるものではないが、例えば、2,00
0〜200,000の範囲が好ましく、さらに好ましく
は10,000〜100,000の範囲である。分子量
が低すぎるとトナー粒子への吸着能力が乏しくなり、ト
ナー粒子の電荷を発生させる能力が低くなる傾向にあ
る。また分子量が高すぎるとトナー粒子間の架橋を起こ
し易くなり、電気泳動速度が低下する傾向にある。
【0050】また重合体における極性基の量は、上述の
通りである。本発明の液体現像剤において、重合体は、
最終的な液体現像剤において媒体中に添加されておれば
よく、重合体の添加時期は特に限定されるものではない
が、通常は、トナー粒子を分散した媒体中に重合体が添
加される。このような添加は、通常攪拌下で行われる。
【0051】なお、本発明において用いられる重合体
は、ビニル重合体に限定されるものではなく、その他の
重合法による重合体や、極性基を有する高分子量の化合
物を用いることができる。
【0052】媒体 本発明の液体現像剤に用いられる媒体は、液体現像剤の
分散媒として用いることができるものであれば特に限定
されるものではないが、通常、体積固有抵抗値が109
Ωcm以上のものが用いられる。また、誘電率は通常
3.5以上のものが用いられる。このような非水分散媒
としては、例えば脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳
香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン類
等が挙げられる。揮発性や安全性、毒性、臭気等の観点
からは、イソパラフィン系石油溶剤が適している。この
ようなイソパラフィン系石油溶剤としては、アイソパー
M、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイ
ソパーK(いずれもエッソ社製)、シェルゾール71
(シェル石油社製)等を挙げることができる。
【0053】着色剤 本発明において用いられる着色剤は、特に限定されるも
のではなく、液体現像剤に用いることができる着色剤を
広く一般に使用することができる。このような着色剤と
しては、例えば、無機顔料、有機顔料、染料及びこれら
の混合物が知られている。
【0054】顔料の具体例としては以下のものを挙げる
ことができる。 ・マゼンタ顔料:アゾレーキ系、モノアゾ系、キナクリ
ドン系など…C.I.Pigment No. Red-57-1、Red-31、Red-
122 、Red-48:3、Red-48:4など ・シアン顔料:フタロシアニン系など…C.I.Pigment N
o.Blue-60、Blue-15-6、Blue-15 、Blue-15-2 、Blue-1
5-3 、Blue-15-4 など ・イエロー顔料:ジスアゾ系、ベンゾイミダゾリン系な
ど…C.I.Pigment No.Yellow-12、-13 、-14 、-17 、-5
5 、-83 、-154など ・ブラック顔料:カーボンブラック、酸化銅、二酸化マ
ンガン、アニリンブラック、活性炭、マグネタイト、磁
性フェライト、非磁性フェライトなど
【0055】染料の具体例としては以下のものを挙げる
ことができる。 CI.ダイレクトブラック19、22、154 CI.ダイレクトイエロー12、16、88 CI.ダイレクトレッド9、13、17 CI.ダイレクトブルー78、90 CI.アシッドブラック8、31、52 CI.アシッドイエロー23、25 CI.アシッドレッド37、52、92、94 CI.アシッドブルー9、22 CI.フードブラック2
【0056】着色剤の含有量は特に限定されるものでは
ないが、トナー粒子の樹脂成分及び着色剤の合計重量に
対し、着色剤の重量が5〜40重量%となることが好ま
しい。着色剤が少なすぎる場合には、鮮明な画像が得ら
れないことがあり、着色剤が多すぎる場合には液体現像
剤の電荷安定性が悪くなる場合がある。
【0057】本発明の液体現像剤は、従来のような電荷
ディレクタを添加せずとも、十分に大きな電荷をトナー
粒子に付与できるものであるが、電荷ディレクタの添加
を妨げるものではない。従って、必要に応じ、例えば以
下に示すような電荷ディレクタを添加してもよい。
【0058】・正電荷を与える電荷ディレクタ スルホ琥珀酸ジオクチルナトリウム、ジルコニウムオク
トエイト、オレイン酸銅、ナフテン酸金属塩、エチレン
ジアミン四酢酸金属錯塩、四級アンモニウム化合物な
ど。
【0059】・負電荷を与える電荷ディレクタ レシチン、バリウムペテロネート、アルキルスクシンイ
ミド、オイルブラックBYなど。
【0060】上述のように、トナー粒子の表面層の極性
基は、トナー粒子表面に吸着した保護コロイドによって
与えられる極性基であってもよい。このような場合、ト
ナー粒子を分散して含有する媒体の組成を、保護コロイ
ドに対し良好な溶解性を示す溶媒系から保護コロイドに
対し低い溶解性を示す溶媒系に変化させることにより、
媒体中に溶解させていた保護コロイドをトナー粒子表面
に吸着させてもよい。
【0061】このような保護コロイドは、トナー粒子を
界面重合法により製造する場合、トナー粒子の製造工程
において添加されてもよい。例えば、このような実施形
態を含む製造方法は、非水媒体中で第1の樹脂前駆体と
第2の樹脂前駆体を反応させて界面重合することにより
着色剤をカプセル化したトナー粒子を製造する方法であ
り、第1の樹脂前駆体中に着色剤を分散または溶解する
工程と、着色剤の第1の樹脂前駆体の分散液または溶解
液と、保護コロイドとを、該保護コロイドに対し良好な
溶解性を示す第1の溶媒系に添加し、第1の樹脂前駆体
の分散液または溶解液を乳化する工程と、乳化液の第1
の溶媒系の組成を変化させて、保護コロイドに対し低い
溶解性を示す第2の溶媒系に変換する工程と、第2の溶
媒系の乳化液に第2の樹脂前駆体を添加して界面重合さ
せ、着色剤をカプセル化したトナー粒子を製造する工程
とを備えている。
【0062】上記第1の樹脂前駆体中に着色剤を分散す
る際に、必要に応じて分散安定剤を用いてもよい。上記
のように、保護コロイドに対し良好な溶解性を示す第1
の溶媒系に保護コロイドを添加し溶解した後に、第1の
溶媒系を第2の溶媒系に変換して保護コロイドを媒体に
対して不溶性にすることにより、より強固にかつ確実に
トナー粒子の表面に保護コロイドを吸着させることがで
きる。
【0063】
【発明の作用効果】本発明に従えば、トナー粒子の表面
層の極性基と逆の極性基を含み、かつ媒体に可溶な重合
体が媒体中に添加される。本発明によれば、このように
して媒体中に添加された重合体とトナー粒子表面層との
酸/塩基相互作用により、液体現像剤に電場が印加され
ると、トナー粒子の表面において、その表面層の極性基
がより解離し易くなり、これによってトナー粒子の電荷
量を十分に高めることができるものと推測される。
【0064】また、本発明によれば、媒体中に添加され
た重合体はトナー粒子表面近傍に存在するため、媒体の
体積固有抵抗値が大幅に低下することがない。従って、
本発明の液体現像剤は、体積固有抵抗値を大幅に低下さ
せることなく、トナー粒子の電荷量を十分に高いものに
することができる。
【0065】従って、本発明の液体現像剤によれば、体
積固有抵抗値の高い状態で十分な電荷量を保持すること
ができるため、高い画像濃度を得ることができ、網点、
細線の良好な再現性を得ることができる。
【0066】
【発明の実施の形態】合成例1(酸性基含有保護コロイドの合成) 攪拌加熱装置、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた
反応容器に、メチルエチルケトン230gを入れ、窒素
気流中攪拌しつつ80℃まで昇温した。さらに、セチル
メタクリレート(日本油脂社製、商品名:CMA)65
g、ポリエチレングリコール(15)モノメタクリレー
ト(日本乳化剤社製、商品名:RMA−150M)15
g、メチルメタアクリレート10g、メタアクリル酸1
0g、2,2´−アゾビス(シアノ吉草酸)(ACV
A)1gの混合溶液を2時間滴下した後、5時間反応を
継続した。反応後エバポレータにて脱溶剤を行った。得
られた樹脂の不揮発成分は90%で、GPCによって測
定された数平均分子量は12,000であった。
【0067】合成例2(塩基性基含有保護コロイドの合
成) 攪拌加熱装置、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた
反応容器に、メチルエチルケトン230gを入れ、窒素
気流中攪拌しつつ80℃まで昇温した。さらに、セチル
メタクリレート(日本油脂社製、商品名:CMA)65
g、ポリエチレングリコール(15)モノメタクリレー
ト(日本乳化剤社製、商品名:RMA−150M)15
g、メチルメタアクリレート10g、ジメチルアミノエ
チルメタアクリルアミド10g、2,2´−アゾビス
(シアノ吉草酸)(ACVA)1gの混合溶液を2時間
滴下した後、5時間反応を継続した。反応後エバポレー
タにて脱溶剤を行った。得られた樹脂の不揮発成分は9
0%で、GPCによって測定された数平均分子量は1
1,200であった。
【0068】合成例3(媒体可溶の酸性基含有重合体の
合成) 攪拌加熱装置、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた
反応容器に、n−ブチルアルコール300gを入れ、窒
素気流中攪拌しつつ80℃まで昇温した。さらに、セチ
ルメタクリレート(日本油脂社製、商品名:CMA)2
25g、メチルメタアクリレート30g、メタアクリル
酸45g、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル3.
0gの混合溶液を2時間滴下した後、5時間反応を継続
した。反応後エバポレータにて脱溶剤を行った。得られ
た樹脂の不揮発成分は90重量%で、GPCによって測
定された数平均分子量は19,200であった。このう
ちの一部をアイソパーMで希釈して5重量%溶液とし
た。
【0069】合成例4(媒体可溶の塩基性基含有重合体
の合成) 攪拌加熱装置、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた
反応容器に、n−ブチルアルコール300gを入れ、窒
素気流中攪拌しつつ80℃まで昇温した。さらに、セチ
ルメタクリレート(日本油脂社製、商品名:CMA)2
10g、ジメチルアミノエチルメタアクリルアミド90
g、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル3.0gの
混合溶液を2時間滴下した後、5時間反応を継続した。
反応後エバポレータにて脱溶剤を行った。得られた樹脂
の不揮発成分は90%で、GPCによって測定された数
平均分子量は17,600であった。このうちの一部を
アイソパーMで希釈して5重量%溶液とした。
【0070】合成例5(顔料分散剤の合成) 攪拌加熱装置、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた
反応容器に、ジエチレングリコール300gを入れ、窒
素気流中攪拌しつつ75℃まで昇温した。さらに、An
tox−MS−NH4 (商品名;日本油脂社製)60
g、ポリエチレングリコール(15)モノメタクリレー
ト(日本乳化剤社製、商品名:RMA−150M)28
0g、ヒドロキシエチルメタクリレート40g、スチレ
ン20g、ジエチレングリコール100g、ジメチル
2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和
光純薬工業社製、商品名:V−601)4.5gの混合
溶液を2時間滴下した後、7時間反応を継続した。GP
Cによって測定された数平均分子量は14,200であ
った。
【0071】合成例6(酸性基含有ラテックス粒子の合
成) 攪拌加熱装置、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた
反応容器に、アイソパーM322g、合成例1の重合体
8g(固形分)を入れ、窒素気流中攪拌しつつ60℃ま
で昇温した。さらに、エチルアクリレート30g、メチ
ルメタアクリレート60g、メタアクリル酸10g、ア
イソパーM100g、ラウロイルパーオキシド2.0g
の混合溶液を添加した後、24時間反応を継続した。反
応後、粒子径測定機(島津製作所社製、商品名:SAL
AD2000A)にて粒子径を測定したところ0.55
μmであった。
【0072】トナー作製例1 ここでは、湿式解砕法による負帯電トナーの作製につい
て説明する。 ・エチレン/メタクリル酸共重合体(商品名:ニューク
レル599、E.T.デュポン社製)85重量部 ・フタロシアニンブルー(商品名:ブルー♯4911、
大日精化社製)15重量部 とを顔料が微細に分散するまで溶融混練した後 ・アイソパーM400重量部 ・合成例1の酸性基含有保護コロイド4.0重量部 の混合液と混和した。これをジャケット式サンドグライ
ンダーに入れて温度を100℃に保ち、見掛け上同体積
の直径約1.5mmの鉄球と共に30分間1500回転
で攪拌した。さらに温度を1℃/分の割合で降下させな
がら攪拌を続け、温度が30℃になった時点で攪拌を停
止し、鉄球を濾別してトナーを得た。
【0073】トナー作製例2 顔料をジメチルキナクリドン(商品名:レッド♯27、
大日精化社製)に代えた以外は、トナー作製例1と同様
に作製した。
【0074】トナー作製例3 顔料をジスアゾ顔料(商品名:イエロー♯22、大日精
化社製)に代えた以外は、トナー作製例1と同様に作製
した。
【0075】トナー作製例4 ここでは、ラテックス混和法による負帯電トナーの作製
について説明する。 ・合成例6で得られた酸性基含有ラテックス 340重
量部(うち固形分85重量部) ・フタロシアニンブルー(商品名:ブルー♯4911、
大日精化社製)15重量部 をジャケット式サンドグラインダーに入れて温度を20
℃に保ち、見掛け上同体積の直径約1.5mmの鉄球と
共に60分間1500回転で攪拌した後、鉄球を濾別し
てトナーを得た。
【0076】トナー作製例5 顔料をジメチルキナクリドン(商品名:レッド♯27、
大日精化社製)に代えた以外は、トナー作製例4と同様
に作製した。
【0077】トナー作製例6 顔料をジスアゾ顔料(商品名:イエロー♯22、大日精
化社製)に代えた以外は、トナー作製例4と同様に作製
した。
【0078】トナー作製例7 ここでは、界面重合法による負帯電トナーの作製につい
て説明する。 ・合成例5の顔料分散剤20重量部(うち固形分10重
量部) ・フタロシアニンブルー(商品名:ブルー♯4911、
大日精化社製)10重量部 ・ジエチレングリコール20重量部 ・蒸留水30重量部 をジャケット式サンドグラインダーに入れて温度を20
℃に保ち、見掛け上同体積の直径約1.5mmのガラス
ビーズと共に90分間2000回転で攪拌した後、ガラ
スビーズを濾別して顔料分散ペーストを得た。次いで、
この顔料分散ペースト80重量部を、 ・アイソパーM/イソブタノール 120/18重量部 ・合成例1の酸性基含有保護コロイド5.0重量部 と共に乳化した。この状態で、保護コロイドは媒体に可
溶である。さらに、 ・アイソパーM100重量部 を加えて希釈し、減圧下に蒸留水及びイソブタノールを
除去した。この状態で、保護コロイドは媒体に不溶であ
る。次いで、乳化液を反応器に移し、 ・トリレンジイソシアネート26重量部 ・アイソパーM104重量部 の混合液を滴下し、ジエチレングリコールとトリレンジ
イソシアネートを界面重合させた。赤外線吸収スペクト
ルにおける−N=C=O(2250cm-1)の消失をも
って反応の終点とした。
【0079】トナー作製例8 顔料をジメチルキナクリドン(商品名:レッド♯27、
大日精化社製)に代えた以外は、トナー作製例7と同様
に作製した。
【0080】トナー作製例9 顔料をジスアゾ顔料(商品名:イエロー♯22、大日精
化社製)に代えた以外は、トナー作製例7と同様に作製
した。
【0081】トナー作製例10 ここでは、界面重合法による正帯電トナーの作製につい
て説明する。 ・合成例5の顔料分散剤20重量部(うち固形分10重
量部) ・フタロシアニンブルー(商品名:ブルー♯4911、
大日精化社製)10重量部 ・ジエチレングリコール20重量部 ・蒸留水30重量部 をジャケット式サンドグラインダーに入れて温度を20
℃に保ち、見掛け上同体積の直径約1.5mmのガラス
ビーズと共に90分間2000回転で攪拌した後、ガラ
スビーズを濾別して顔料分散ペーストを得た。次いで、
この顔料分散ペースト80重量部を、 ・アイソパーM/イソブタノール 120/18重量部 ・合成例2の塩基性基含有保護コロイド5.0重量部 と共に乳化した。この状態で、保護コロイドは媒体に可
溶である。さらに、 ・アイソパーM100重量部 を加えて希釈し、減圧下に蒸留水及びイソブタノールを
除去した。この状態で、保護コロイドは媒体に不溶であ
る。次いで、乳化液を反応器に移し、 ・トリレンジイソシアネート26重量部 ・アイソパーM104重量部 の混合液を滴下し、ジエチレングリコールとトリレンジ
イソシアネートを界面重合させた。赤外線吸収スペクト
ルにおける−N=C=O(2250cm-1)の消失をも
って反応の終点とした。
【0082】トナー作製例11 顔料をジメチルキナクリドン(商品名:レッド♯27、
大日精化社製)に代えた以外は、トナー作製例10と同
様に作製した。
【0083】トナー作製例12 顔料をジスアゾ顔料(商品名:イエロー♯22、大日精
化社製)に代えた以外は、トナー作製例10と同様に作
製した。
【0084】実施例1 トナー作製例1のトナー100重量部(固形分として2
0重量部)と、合成例4の塩基性基含有重合体4重量部
(固形分として0.2重量部)とを、混合攪拌機(ポリ
トロン;Kinetica社製)を用いて攪拌下に混合
した。
【0085】実施例2〜9 トナー作製例2〜トナー作製例9のトナーについて、上
記実施例1と同様にして合成例4の塩基性基含有重合体
を添加し攪拌下に混合した。
【0086】実施例10 トナー作製例10のトナー100重量部(固形分として
20重量部)に、合成例3の酸性基含有重合体4重量部
(固形分として0.2重量部)を添加し、混合攪拌機
(ポリトロン)を用いて攪拌下に混合した。
【0087】実施例11〜12 トナー作製例11及び12のトナーについて、それぞれ
上記実施例10と同様にして合成例3の酸性基含有重合
体を添加し攪拌下に混合した。
【0088】上記実施例1〜9で得られたトナーは、負
に帯電したトナーであり、実施例10〜12で得られた
トナーは正に帯電したトナーである。比較例Aシリーズ 比較として、上記トナー作製例1〜12によって得られ
たトナーをそのまま用い、比較例A1〜比較例A12と
した。
【0089】比較例Bシリーズ トナー作製例1〜9によって得られた負帯電トナーに、
電荷ディレクタとしてのベーシックバリウムペトロネー
ト(商品名)をトナー固形分に対して5重量%加え、比
較例B1〜比較例B9とした。
【0090】またトナー作製例10〜12によって得ら
れた正帯電トナーに対し、それぞれレシチンをトナー固
形分に対し5重量%加え、比較例B10〜比較例B12
とした。
【0091】トナーの粒子径 実施例1〜12及び比較例A1〜A12の各トナーにつ
いて、粒子径測定機(SALAD2000A;島津製作
所社製)を用いて粒子径を測定した。粒子径は、面積平
均粒子径(μm)として測定した。結果を表1に示す。
【0092】
【表1】
【0093】表1の結果から明らかなように、本発明に
従い逆極性基を有する重合体を媒体中に添加しても、ト
ナーの粒子径にはほとんど変化を生じないことがわか
る。
【0094】負帯電トナーの画像濃度及び細線再現性の
評価 実施例1〜9、比較例A1〜A9、及び比較例B1〜B
9の各トナーについて、印刷機(SAVIN9040)
を用いて印刷し、画像濃度、かぶり、及び細線再現性を
評価した。トナー濃度は1.5重量%に調整した。画像
濃度とかぶりは、マクベス濃度計によって測定し、細線
再現性についてはSAVIN9040に付属のトナーに
比べて良好なものをA、同等レベルのものをB、劣るも
のをCとした評価した。評価結果を表2に示す。
【0095】
【表2】
【0096】正帯電トナーの画像濃度と細線再現性の評
上記負帯電トナーの場合と同様にして、実施例10〜1
2、比較例A10〜A12、及び比較例B10〜B12
の各トナーについて、画像濃度、かぶり、及び細線再現
性を評価し、表3に示した。
【0097】
【表3】
【0098】表2及び表3から明らかなように、本発明
に従う各実施例のトナーを含有した液体現像剤は、画像
濃度が高く、またかぶりが少なく、細線再現性において
も優れていることがわかる。
【0099】実施例7、比較例A7及び比較例B7の各
トナーを含有する液体現像剤について体積固有抵抗率を
測定した。媒体はアイソパーMであり、トナー濃度は
1.5重量%とした。測定結果を表4に示す。
【0100】
【表4】
【0101】表4に示されるように、本発明に従う実施
例7の体積固有抵抗率は、比較例のものに比べ高い値を
示していることがわかる。
【0102】実施例13 トナー作製例7のトナーを用い、このトナーに対し、数
平均分子量の異なる塩基性基含有重合体を添加し、重合
体の分子量と液体現像剤の画像濃度との関係を検討し
た。
【0103】重合体としては、合成例4で作製されるの
と同様の共重合体となるように、セチルメタクリレート
/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドの割合が約
70/30であるものを調製した。合成方法は、上記合
成例4と同様にして行い主に重合温度と開始剤量を変化
させることにより数平均分子量を変化させた。これによ
り、数平均分子量1,480、5,200、17,60
0、75,400、153,000、及び248,00
0のものが得られた。
【0104】得られた重合体をトナー作製例7のトナー
の固形分に対し1重量%となるように添加した。重合体
を添加した液体現像剤を用い、上記と同様にして画像濃
度を測定した。得られた結果を図1に示す。図1から明
らかなように、分子量が2,000〜200,000、
好ましくは10,000〜100,000の範囲内で画
像濃度が高くなることがわかる。
【0105】実施例14 次に、重合体の添加量による影響を検討するため、トナ
ー作製例7のトナーに対し、合成例4の塩基性基含有重
合体を種々の割合で添加し、得られた液体現像剤の画像
濃度を評価した。重合体の添加量としては、トナー中の
酸性基100モルに対する重合体の塩基性基のモル数
を、図2に示すように変化させ、その画像濃度を、上記
と同様にして測定した。その結果は図2に示す通りであ
る。
【0106】図2に示されるように、塩基性基含有重合
体が1〜90モル、好ましくは10〜80モルの範囲
で、画像濃度が高くなっていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における重合体の数平均分子量と画像濃
度との関係を示す図。
【図2】本発明における重合体の添加量と画像濃度との
関係を示す図。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー粒子を媒体中に分散させた液体現
    像剤において、 前記トナー粒子が、酸性基及び塩基性基のうちのいずれ
    か一方の極性基を少なくともその表面層に有するトナー
    粒子であり、該トナー粒子の表面層の極性基と逆の極性
    基を含み、かつ前記媒体に可溶な重合体が前記媒体中に
    添加されていることを特徴とする液体現像剤。
  2. 【請求項2】 前記トナー粒子中の前記極性基の量が、
    トナー粒子の固形分1gあたり0.005〜5ミリモル
    である請求項1に記載の液体現像剤。
  3. 【請求項3】 前記重合体中の前記極性基の量が、重合
    体1gあたり0.005〜5ミリモルである請求項1ま
    たは2に記載の液体現像剤。
  4. 【請求項4】 前記トナー粒子中の前記極性基と前記重
    合体中の前記極性基のモル比(トナー粒子中の極性基/
    重合体中の極性基)が100/90〜100/1である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体現像剤。
  5. 【請求項5】 前記トナー粒子が、非水媒体中で界面重
    合することにより着色剤をカプセル化した樹脂粒子であ
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体現像剤。
  6. 【請求項6】 前記トナー粒子が、非水媒体中のラテッ
    クス粒子に着色剤を添加混合することにより得られるト
    ナー粒子である請求項1〜4のいずれか1項に記載の液
    体現像剤。
  7. 【請求項7】 前記トナー粒子が、溶融状態の樹脂に着
    色剤を添加混合し、冷却した後、これを解砕することに
    より得られるトナー粒子である請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の液体現像剤。
  8. 【請求項8】 前記トナー粒子の表面層の極性基が、前
    記トナー粒子表面に吸着した保護コロイドの極性基によ
    って与えられる請求項1〜7のいずれか1項に記載の液
    体現像剤。
  9. 【請求項9】 前記トナー粒子が、前記トナー粒子を分
    散して含有する媒体の組成を、前記保護コロイドに対し
    良好な溶解性を示す溶媒系から前記保護コロイドに対し
    低い溶解性を示す溶媒系に変化させることにより、媒体
    中に溶解していた保護コロイドを前記トナー粒子表面に
    吸着させたトナー粒子である請求項8に記載の液体現像
    剤。
  10. 【請求項10】 非水媒体中で第1の樹脂前駆体及び第
    2の樹脂前駆体を反応させて界面重合することにより着
    色剤をカプセル化したトナー粒子を製造する方法であっ
    て、 前記第1の樹脂前駆体中に前記着色剤を分散または溶解
    する工程と、 前記着色剤の第1の樹脂前駆体分散液または溶解液と、
    保護コロイドとを、該保護コロイドに対し良好な溶解性
    を示す第1の溶媒系に添加し、前記第1の樹脂前駆体分
    散液または溶解液を乳化する工程と、 前記乳化液の第1の溶媒系の組成を変化させて、前記保
    護コロイドに対し低い溶解性を示す第2の溶媒系に変換
    する工程と、 前記第2の溶媒系の乳化液に前記第2の樹脂前駆体を添
    加して界面重合させ、前記着色剤をカプセル化したトナ
    ー粒子を製造する工程とを備えるトナー粒子の製造方
    法。
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