JPH09218139A - 微小試料採取装置および方法 - Google Patents

微小試料採取装置および方法

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JPH09218139A
JPH09218139A JP8026783A JP2678396A JPH09218139A JP H09218139 A JPH09218139 A JP H09218139A JP 8026783 A JP8026783 A JP 8026783A JP 2678396 A JP2678396 A JP 2678396A JP H09218139 A JPH09218139 A JP H09218139A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 型放電加工により生じる加工むだ部分や被加
工部位にできる加工痕をできるだけ小さする。 【解決手段】 微小試料採取装置の装置容器14は、吸
着式保持機構3を有し、構造物4の表面部の採取対象部
位19に完全に密着する。また最低、型電極1と半球形
の後処理電極22、型電極1と後処理電極22を入れ替
える電極切り換えスイッチ23、型電極1と後処理電極
22、電極切り換えスイッチ23を保持して駆動させる
ための型電極駆動機構6がある。内部には放電加工ワイ
ヤ13を駆動するワイヤ支持送り部材2と、ワイヤ支持
送り部材2を駆動させるための油圧式のワイヤ支持送り
部材駆動機構5が設けられ、ワイヤ支持送り部材2を正
確に垂直方向及び水平方向に駆動させることができる。
また、放電加工ワイヤ13を供給するためのワイヤ供給
軸11と、加工部を通過した放電加工ワイヤ13を巻き
取っておくワイヤ巻き取り軸21を備えるとともに、放
電加工ワイヤ13の張力は、ワイヤ張力調整機構12で
一定に保持するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電加工によって
発電プラントなどの構造材料の表面から微小な部材を採
取したり、所望の形状の試料を採取する微小試料採取装
置および微小試料採取方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属材料の表層を採取するための従来の
技術として、例えば特開昭63−231238に記載さ
れているように、予め切削しておいた溝にU字状の放電
加工電極を下ろし、それを金属表面に平行に移動させる
手段によって、材料を採取するもが知られている。この
例では加工部の回りに堰を設け、その中に加工液を満た
すようになっていた。
【0003】また、他の金属材料の表層を採取するため
の従来の技術として、「火力原子力発電、Vol.4
3,No.4」に示されているように、型放電による溝
加工と型放電によるサンプル切断加工を行ない、材料を
採取するものも知られている。この例では、構造物の健
全性評価用の試験片の作製は、材料を採取した後に溶接
と加工によって行なうようになっていた。
【0004】さらに、他の公知例として特開平7−15
9295号公報に記載された発明も知られている。この
発明は、内面が窪んだ舟形形状をした型電極を回転可能
に支持し、絶縁性の液中で前記型電極を回転させ、金属
材料の表面から内部に放電加工によって前記電極を進入
させて金属材料の一部を切り取るように構成されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては、全ての加工に型電極を使用していたため
に、採取対象となる金属(構造物)から型電極の肉厚分
だけ余分に試料を採取しなければならなかった。また、
型電極による採取試料はワイヤ放電加工によって採取さ
れた試料に比べて試料表面に非常に厚い変質層を含んで
いるため、実質的に使用出来る健全な試料部分が少な
く、そのため変質層の量をさらに見越して余分にサンプ
リングしなければならなかった。加えて、材料採取の最
終段階において採取部が固定されていないことから、放
電が不安定となり、放電加工が進まなくなるということ
があった。
【0006】また、これらの方法を原子炉などのプラン
トに適用する場合、採取された材料を保持する機構を備
えていないため、材料の取り出しが行なえないという問
題が生じていた。さらに、この方法を原子炉内構造物の
健全性評価用試験片採取に適用する場合には、原子炉内
で放射化した材料を採取した後に、試験片形状にするた
めの切断、切削等の加工をする必要があり、作業員の被
爆低減と放射化した加工紛の処理に対する配慮が必要と
なるとともに、原子炉内構造物からの材料採取のよう
に、遠隔操作が必要となる部位へ適用するためには、装
置全体の一体化、小型化をさらに進める必要もあった。
【0007】本発明はこのような従来技術の実情に鑑み
てなされたもので、その目的は、型放電加工により生じ
る加工むだ部分をできるだけ少なくすることができる微
小試料採取装置および方法を提供することにある。
【0008】他の目的は、型放電加工により生じる加工
むだ部分をできるだけ少なくし、同じ大きさの被加工部
位加工痕に対してできるだけ体積の大きい材料の採取が
できる微小試料採取装置および方法を提供することにあ
る。
【0009】さらに他の目的は、加工中に、採取部の材
料が動かないようにして、放電加工が最後までスムーズ
に行なえる微小試料採取装置および方法を提供すること
にある。
【0010】さらに他の目的は、採取された材料を落す
ことなく外部に取り出すことができる微小試料採取装置
および方法を提供することにある。
【0011】さらに他の目的は、例えば原子炉内で放射
化したような取り扱いにくい材料を採取して試験片を作
製する必要がある場合に、試験片作製の工数を低減させ
るこができる微小試料採取装置および方法を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の手段は、純水あるいは油中に浸漬された金属
の表面から微小な試験片を採取する微小試料採取装置に
おいて、放電加工用の型電極と、この型電極を移動さ
せ、当該型電極に対応した溝を前記金属表面に形成する
手段と、放電加工用のワイヤと、このワイヤを支持する
とともに、前記金属表面に形成された溝内を移動させて
前記ワイヤによって対向する溝間の金属部分を切り取る
手段とを備えていることを特徴とする。
【0013】この場合、前記ワイヤによって切り取られ
て形成された溝を、再度放電加工する後処理電極を設け
るとよい。また、後処理電極に加えて、前記ワイヤによ
って切り取られた面を仕上げる手段をさらに設けること
もできる。また、試料採取面に装置全体を固定する手段
を備えていることが望ましい。また、試料採取部位で採
取材料の保持と、採取後の採取材料の取り出しを行う手
段をさらに設けてもよい。前記切り取る手段は、新しい
ワイヤを供給するワイヤ供給機構と一度加工に使用した
ワイヤを巻取るワイヤ巻取り機構とを含んで構成でき
る。
【0014】上記目的を達成するため、第2の手段は、
純水あるいは油中に浸漬された金属の表面から微小な試
験片を採取する微小試料採取方法において、採取対象部
位の表面に保持のための吸着手段を取り付ける第1の工
程と、吸着手段を中心にして2枚の放電加工用型電極を
間をあけて平行に配置する第2の工程と、前記型電極に
電流を供給しながら当該型電極を下方に駆動して金属内
部に進入させる第3の工程と、前記型電極が目的の深さ
まで達したら放電加工を停止する第4の工程と、前記型
電極を上方に引き上げる第5の工程と、放電加工によっ
て作成された溝にワイヤ支持送り部材を下げて放電加工
用の当該ワイヤに電流を供給しながらワイヤ支持送り部
材を構造物表面の溝に入れ、スリット端部がつながるよ
うな新たなスリットを形成する第6の工程と、ワイヤが
所定の深さに達したらワイヤの駆動方向を構造物表面に
平行な方向に変え、ワイヤ支持送り部材を型電極で形成
したスリットに沿って駆動させ、採取部位の下面をワイ
ヤ放電加工によって切り取る第7の工程と、ワイヤ支持
送り部材がスリット端面まで来たらワイヤ支持送り部材
を上方に駆動して最後に残った面の切断を行なう第8の
工程とを含んでいることを特徴とする。
【0015】その際、前記第5と第6の工程の間に、さ
らに、前記2枚の型電極によって形成された溝間の金属
表面から試料として所望の形状の例えば円筒状の放電加
工用型電極を下方に駆動して、当該円筒状の型電極の形
状の溝を形成する工程を設け、前記第7工程で円柱状の
微小試料を得るようにすることもできる。また、前記放
電加工用型電極を、採取材料の使用目的となる試験片の
平面2次元形状に沿った形状に形成し、この型電極を用
いて、スリットあるいはドーナツ状の溝を形成し、前記
ワイヤ支持送り部材を試験片の厚さ方向の形状に合わせ
て駆動制御して微小試料を採取するようにすることもで
きる。さらに、前記第8の工程の後に、応力集中を緩和
させる形状の後処理電極を用いて試料を採取した面を放
電加工したり、前記後処理電極によって放電加工した部
分を、さらに熱処理を施してもよい。なお、前記型電極
およびワイヤ支持送り部材は油圧ピストンあるいはモー
タによって駆動され、遠隔操作によって制御するように
構成することが望まれる。
【0016】上記の構成によれば、まず、採取対象部位
の表面に吸着手段を取り付け、当該吸着手段を中心にし
て、2枚の型電極を間をあけて採取部位の上面に配置す
る。2枚の型電極間の距離は、必要な採取材料の大きさ
に合わせる。型電極の上部には電極駆動機構があり、型
電極を上下方向に駆動させることができる。型電極に電
流を供給しながら、型電極を下方に駆動し、放電加工の
サーボ駆動を行ないながら、電極を材料内部に進入させ
ていく。電極が採取深さまで達したら放電加工を停止
し、電極を上方に引き上げる。このとき、構造物の表面
にはスリット状の溝ができている。この溝に、ワイヤ支
持送り部材を下げていく。ワイヤ支持送り部材は少なく
とも2個あり、放電加工用ワイヤの支持と供給のため
の、例えば滑車のような機構をもっている。2枚の平行
スリットからの採取では、ワイヤに電流を供給しながら
ワイヤ支持送り部材を構造物表面の溝中に入れていくこ
とで、スリット端部がつながるような新たなスリットが
形成される。ワイヤが所定の深さに達したらワイヤの駆
動方向を、構造物表面に平行な方向に変える。ワイヤ支
持送り部材を、型電極で形成したスリットに沿って駆動
させると、採取部位の下面をワイヤ放電加工によって切
り取ることができる。
【0017】従来の方法では、この下面も型電極で切り
取っていたが、ワイヤ放電とすることにより、切断代を
大幅に少なくすることができる。ワイヤ支持送り部材が
スリット端面まで来たら、ワイヤ支持送り部材を上方に
駆動し、最後に残った面の切断を行なう。採取材料の保
持部材がない場合には、未切断部がわずかに残った状態
のとき、採取部位の揺れを生じ、放電が不安定となって
もはや加工ができなくなる。しかし、採取部位の保持を
しているために、切断終了まで放電が安定して進み、確
実な材料採取が可能となる。材料が採取されたときに、
材料が保持されていない場合には、採取された材料が落
ちてしまい、適用場所によっては回収が不可能となる。
しかし、本方法では保持をしているために、切断終了後
の確実な材料採取が可能である。
【0018】このように上記方法では、最初に、ワイヤ
支持送り部材の駆動用の溝を型電極を用いて作製し、使
用目的の試験片の平面2次元形状の型電極を用いて、ド
ーナツ状の溝をワイヤ支持送り部材の駆動用の溝と溝の
間に形成する。次に、ワイヤ支持送り部材の駆動を試験
片の厚さ方向の形状に合わせて制御して行なうと、これ
ら一連の、型放電、ワイヤ放電によって、直ちにドーナ
ツ状の試験片ができる。表面粗さの低減や、放電加工影
響層の除去が必要な場合には、得られた試験片の表面を
研磨するだけで目的のものが得られる。
【0019】最初のワイヤ支持送り部材の駆動用の溝を
作製する型電極を、例えば引張り試験片の形状に合わせ
た形状にして、ワイヤ支持送り部材の駆動用の溝を作製
し、ワイヤ支持送り部材の駆動を試験片の厚さ方向の形
状に合わせて制御して行なうと、これら一連の、型放
電、ワイヤ放電によって、直ちに引張試験片形状の試験
片ができる。
【0020】構造物に形成された放電加工溝の形状が応
力集中を受けやすい形状の場合、放電加工溝上で後処理
電極を用いて再び放電加工する。後処理電極を球状等の
応力集中を受けづらい形状にすることにより構造物の応
力緩和が可能になる。
【0021】構造物に形成された変質層を含む放電加工
溝にレーザービーム等で熱処理を施す。表面の変質層を
一度溶解させることにより、表面の変質層は未使用材の
状態に改質される。
【0022】型電極とワイヤ支持送り部材の駆動を油圧
ピストン方式とすれば、油圧ホースを遠方に引くだけで
簡便に遠隔操作を行なうことができる。また、駆動機構
を比較的小型化できるとともに、機構が簡単であること
から故障の心配がない。
【0023】型電極とワイヤ支持送り部材の駆動を油圧
ピストン方式にかわってモーター式にすることもでき
る。この場合には、電源ワイヤを遠方まで引き、遠隔操
作をすることになる。
【0024】型電極と型電極の駆動機構、ワイヤの供給
機構、ワイヤ支持送り部材とワイヤ支持送り部材駆動機
構、さらに採取材料の保持機構を一つの容器内に納め、
一体化、小型化する。これを例えばロボットの先端に取
り付けることにより、例えば原子炉内のような、スペー
スが限られており、また遠隔操作が必要なところで用い
ることができるようになる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の一
実施形態について説明する。
【0026】図1はこの実施形態に係る微小試料採取装
置を正面から見た断面図、第2図は微小試料採取装置を
側面から見た断面図である。これらの図から分かるよう
に微小試料採取装置の全ての機構は、装置容器14に納
められている。微小試料採取装置はロボット接続部15
を有し、ロボットに取り付けることができる。ロボット
を駆動し、原子炉内の純水中に装置容器14を浸漬し、
材料採取の目的の構造物4に装置容器14を押し付け
る。このとき装置容器14はロボット接続部15を介し
てロボットにより荷重をかけられており、構造物4に安
定に保持される。構造物4の表面部の採取対象部位19
には吸着式保持機構3を配置し、真空チューブ17を介
して前記吸着式保持機構3を真空引きすることにより、
吸着式保持機構3は採取対象部位19に完全に密着す
る。
【0027】装置容器14の内部には、型電極1、半球
形の後処理電極22、型電極1と後処理電極22を入れ
替える電極切り換えスイッチ23、および型電極1と後
処理電極22と電極切り換えスイッチ23とを保持して
駆動させる型電極駆動機構6が設けられている。その他
に使用目的に応じて円孔状電極24、引張り試験型電極
25が電極切り換えスイッチ23に接続されている。ま
た、加工目的に応じて電極切り換えスイッチ23によっ
て切り換えられる電極の代わりに加工仕上げ機構37
(図7)を取り付けることもできる。
【0028】型電極駆動機構6は油圧シリンダを使用し
たもので、油圧ホース用チューブ16を通った油圧ホー
ス20の油圧制御により、型電極1の上下移動を正確に
行なうことができる。また、装置容器14の内部にはワ
イヤ放電加工用の放電加工ワイヤ13を駆動させるため
のワイヤ支持送り部材2と、ワイヤ支持送り部材2を駆
動させるための油圧式のワイヤ支持送り部材駆動機構5
とが設けられ、ワイヤ支持送り部材2を正確に垂直方向
および水平方向に駆動させることができるようになって
いる。さらに、前記ワイヤ支持送り部材駆動機構5と図
1において型電極駆動機構6を挟んで反対側に位置する
部分には、放電加工ワイヤ13を供給するためのワイヤ
供給軸11と、加工部を通過した放電加工ワイヤ13を
巻き取っておくワイヤ巻き取り軸21とが設けられてい
る(図2)。放電加工ワイヤ13の張力は、ワイヤ張力
調整機構12で下方に所定の弾性力で引っ張って一定に
保つことができるようになっている。型電極1と後処理
電極22には、電極電流供給用ワイヤ7によって電流が
供給され、放電加工ワイヤ13には、ワイヤ放電加工電
流供給用ワイヤ8から給電板10を介して電流が供給さ
れる。また、導体である装置容器14には、接地ワイヤ
9が接続されている。型電極電流供給用ワイヤ7、放電
加工ワイヤ電流供給用ワイヤ8、および接地ワイヤ9
は、電源ケーブル18の中を通って原子炉外部にある電
源に接続されている。
【0029】図3は微小試験片を採取するときの処理手
順を示すフローチャートである。
【0030】同図において、まず、採取位置に前述に微
小体積採取装置を固定し(ステップ101)、微小試験
片の形状が決まっているかどうかを判断する(ステップ
102)。微小試験片形状が決まっていない場合の例を
図4に示し、この図を参照しながらフローチャートに示
された手順について説明する。すなわち、微小試験片形
状が決まっていない場合には、始めに装置容器14を構
造物(採取材料)4の目的位置に固定する。採取対象部
位19に吸着式保持機構3を配置し、真空チューブ17
を介して真空引きをし、採取対象部位19に完全に密着
させる。次に、電極切り換えスイッチ23により型電極
1を採取材料4に対向させる(ステップ103)。
【0031】そして、板状の型電極1に電極電流供給用
ワイヤ7より電流を供給し、型電極駆動機構6により型
電極1を構造物4の内部に進入させる。このとき、放電
加工が安定に進むように型電極1のサーボ駆動を行な
う。放電加工が進むに連れて型電極溝26が形成される
(ステップ104)。所定の深さまで型電極溝26が導
入されたら、型電極1の駆動を一旦停止した後、逆方向
に移動させる(ステップ105−図4(a))。型電極
1はワイヤ支持送り部材2よりも上方まで戻され、型電
極電流供給用ワイヤ7からの型電極1への電流の供給を
停止する。型電極1がワイヤ支持送り部材2よりも上方
まで戻った後、ワイヤ支持送り部材2をワイヤ支持送り
部材駆動機構5によって、型電極溝26の端部の上部に
まで移動させ、ワイヤ放電加工電流供給用ワイヤ8およ
び給電板10を介して放電加工用ワイヤ13に電流を供
給する。同時にワイヤ供給軸11およびワイヤ巻取り軸
21が回転し、放電加工用ワイヤ13はワイヤ供給軸1
1からワイヤ巻取り軸21の方向へ移動する。そして、
ワイヤ支持送り部材駆動機構5によってワイヤ支持送り
部材2を型電極溝26に挿入する(ステップ106−図
4(b))。放電加工用ワイヤ13は2つの型電極溝2
6の間に押し付けられる。
【0032】放電加工用ワイヤ13はワイヤ張力調整機
構12によって一定の張力を保ちながら、両型電極溝2
6の間にワイヤ放電加工溝27を形成していく。その
際、ワイヤ供給軸11およびワイヤ巻取り軸21によっ
てワイヤが供給されながら巻き取られる。これにより、
ワイヤ放電加工面の放電加工用ワイヤ13が常に新しく
なるので、ワイヤ放電加工速度が大きく、放電加工面を
きれいにできる。また、ワイヤ放電加工の際に発生する
切り粉は、放電加工用ワイヤ13が動いていることによ
り、移動と同時に取り除かれるため、ワイヤ放電加工が
スムーズに行える。放電加工用ワイヤ13が型電極溝2
6の底まで到達したら(ステップ107)、ワイヤ支持
送り部材駆動機構5によってワイヤ支持送り部材2の走
査方向を構造物4の表面に対して垂直方向から水平方向
へと変化させる(ステップ108−図4(c))。放電
加工用ワイヤ13が型電極溝26の反対側の端に到達し
たら、ワイヤ支持送り部材駆動機構5によってワイヤ支
持送り部材2の走査方向を構造物4の表面に対して水平
方向から垂直方向へと変化させる(ステップ109−図
4(d))。垂直上方へのワイヤ放電加工を継続する
と、採取材28と構造物4とがごく一部の面積でつなが
っている状態になる。このとき採取材28は放電加工の
熱や圧力変動の影響を受けて不安定に振動しようとする
が、吸着式保持機構3によって採取材28が完全に保持
されているため、振動は起こさない。したがって、放電
加工が安定に進み、採取材28を確実に切り取ることが
できる。構造物4には、平行な2本の型電極溝26と、
コの字型のワイヤ放電加工溝3が形成され、採取材28
が切断される。
【0033】図5は採取材28の取り出し方法を示す説
明図で、放電加工中の採取対象部位19の保持に用いて
いた吸着式保持機構3によって当該吸着式保持機構3に
密着させたまま、採取材28を外部に取り出す(ステッ
プ110)。例えば原子炉内で採取加工を行なう場合に
は、この方法で、原子炉内に採取材28を落すことなく
確実に炉外に搬出することができる。
【0034】図6は後処理電極22による型電極溝26
の補修の方法を示す説明図で、電極切り換えスイッチ2
3により構造物4に対向する電極を型電極1から後処理
電極22に切り換える。この実施形態では、図1から分
かるように型電極1と後処理電極22は上下に180°
回転させて切り換える。その後、後処理電極22に電極
電流供給用ワイヤ7より電流を供給し、型電極駆動機構
6により後処理電極22を型電極溝26の内部に進入さ
せる(図6(a))。このときも、放電加工が安定に進
むように、後処理電極22のサーボ駆動を行なう。放電
加工が進むに連れて、後処理電極溝34が形成される。
所定の深さまで後処理電極溝34が導入されたら、後処
理電極22の駆動を停止し、逆方向に移動させる(ステ
ップ120)。後処理の放電加工によって形成される後
処理電極溝34は半球形をしている(図6(b))。そ
のため、応力集中係数が小さく,微小試験片を採取後も
構造物に与える影響が小さくてすむ。また、表面の放電
加工による変質層が問題となるときには、電極切り替え
スイッチ23によって切り換え制御される治具の取り付
け部に図7に示すように加工仕上げ機構36を取り付け
ておき、後処理電極22による加工の後、前記スイッチ
23により切り換えて変質層の熱処理を行う。この熱処
理にはレーザビームが使用される。具体的には、前記後
処理電極溝34の表面に沿ってレーザビームを照射して
金属表面を熱処理する。このようにして補修が終了する
と、前記ロボットによる荷重を解除して装置容器14を
構造物4の試料採取面から取り外し(ステップ12
1)、原子炉外に取り出して処理を終了する(ステップ
122)。
【0035】また、試験片形状が決まっていない場合、
図8に示す升型電極29を用いることにより、放電加工
による削り代は大きくなるが、放電加工用ワイヤ13に
よる構造物4の垂直方向への加工の工程を削減すること
ができる。また、図9に示す円弧型電極30を用い、平
行な一対の円弧型電極溝31を形成し、ワイヤ支持送り
部材駆動機構5をコの字型ではなく円弧型電極30の円
弧型電極溝31に沿って動かすことにより、後処理電極
22による後処理電極溝の形成が短時間で可能になる。
なお、図7ないし図9において特に説明しない各部には
図1および図2と同一の符号を付し、重複する説明は省
略する。
【0036】次に、図3のフローチャートのステップ1
02で微小試験片形状が決まっていると判断された場合
について説明する。
【0037】このように微小試験片形状が決まっている
場合、例えば図10に示すように円孔状の試験片を採取
する場合には、まず、装置容器14を採取材料4の目的
位置に固定し、電極切り換えスイッチ23により型電極
1を採取材料4に対向させる。板状の型電極1に電極電
流供給用ワイヤ7より電流を供給し、型電極駆動機構6
により型電極1を構造物4の内部に進入させる。このと
き、放電加工が安定に進むように、型電極1のサーボ駆
動を行なう。放電加工が進むに連れて、型電極溝26が
形成される。所定の深さまで型電極溝26が導入された
ら、型電極1の駆動を一旦停止した後、逆方向に移動さ
せる(図10(a))。ここで、採取対象部位19に吸
着式保持機構3を配置し、真空チューブ17を介して真
空引きをし、採取対象部位19に完全に密着させる。次
いで、電極切り換えスイッチ23により構造物4に対向
させる電極を、円筒状電極24に替える。円筒状電極2
4に電極電流供給用ワイヤ7より電流を供給し、型電極
駆動機構6により円筒状電極24を構造物4の内部に進
入させる。このとき、放電加工が安定に進むように、円
筒状電極24のサーボ駆動を行なう。放電加工が進むに
連れて、円孔状電極溝32が形成される(ステップ11
1)。
【0038】所定の深さまで円孔状電極溝32が形成さ
れたら、円筒状電極24の駆動を一旦停止し、逆方向に
移動させる(ステップ112−図10(b))。円筒状
電極24の寸法が小さく、円孔状電極溝32が型電極溝
26の間に収まるのであれば、円孔状電極溝32は必要
に応じて多数形成可能である。円筒状電極24は、ワイ
ヤ支持送り部材2よりも上方まで戻され、型電極電流供
給用ワイヤ7からの円筒状電極24への電流の供給を停
止する。
【0039】円筒状電極24がワイヤ支持送り部材2よ
りも上方まで戻った後、ワイヤ支持送り部材2は、ワイ
ヤ支持送り部材駆動機構5の駆動によって、型電極溝2
6の端部の上部にまで移動する。次いで、微小試験片採
取部位19に微小試験片の保持機構3を取り付け、真空
に引いて固定する。ワイヤ放電加工電流供給用ワイヤ
8、給電板10を介して放電加工用ワイヤ13に電流を
供給し、同時にワイヤ供給軸11、ワイヤ巻取り軸21
を回転させ、放電加工用ワイヤ13をワイヤ供給軸11
からワイヤ巻取り軸21の方向へ移動させながら、ワイ
ヤ支持送り部材駆動機構5によってワイヤ支持送り部材
2を型電極溝26に挿入する(ステップ114−図10
(c))。放電加工用ワイヤ13は2つの型電極溝26
の間に押し付けられ、ワイヤ張力調整機構12によって
一定の張力を保ちながら、型電極溝26の間にワイヤ放
電加工溝27を形成していく。放電加工用ワイヤ13が
目的の深さまで到達したら(ステップ115)、ワイヤ
支持送り部材駆動機構5によってワイヤ支持送り部材2
の走査方向を構造物4の表面に対して垂直方向から水平
方向へと変化させる(ステップ116−図10
(d))。放電加工用ワイヤ13が型電極溝26の反対
側の端に到達したら、ワイヤ支持送り部材駆動機構5に
よってワイヤ支持送り部材2の走査方向を構造物4の表
面に対して水平方向から垂直方向へと変化させる(ステ
ップ117)。構造物4には、平行な2本の型電極溝2
6と、コの字型のワイヤ放電加工溝3、さらに円孔状電
極溝32が形成され、円柱状の試験片33が採取され
る。その際、放電加工中の採取対象部位19の保持に用
いている吸盤式保持機構3に密着させたまま、円柱状試
験片33を外部に取り出す(ステップ118)。これを
必要な個数採取するまで繰り返す(ステップ119)。
後処理に関しては試験片形状が決まっていない場合と同
じである(ステップ120,121,122)。
【0040】次に,図3のフローチャートの中の微小試
験片形状が決まっている場合の他の例について、図11
を参照して説明する。この例は、引張型試験片を採取す
る例である。図11において、装置容器14を採取材料
4の目的位置に固定する。採取対象部位19に吸着式保
持機構3を配置し、真空チューブ17を介して真空引き
をし、採取対象部位19に完全に密着させる。電極切り
換えスイッチ23により構造物4に対向させる電極を、
引張り型電極25に替える。引張り型電極25に電極電
流供給用ワイヤ7より電流を供給し、型電極駆動機構6
により引張り型電極25を構造物4の内部に進入させ
る。このとき、放電加工が安定に進むように、引張り型
電極25のサーボ駆動を行なう。放電加工が進むに連れ
て、引張り型電極溝35が形成される(ステップ111
−図11(a))。所定の深さまで引張り型電極溝28
が挿入されたら、引張り型電極25の駆動を一旦停止
し、逆方向に移動させる(ステップ112)。引張り型
電極25は、ワイヤ支持送り部材2よりも上方まで戻さ
れ、型電極電流供給用ワイヤ7からの引張り型電極25
への電流の供給を停止する。引張り型電極25がワイヤ
支持送り部材2よりも上方まで戻った後、円孔状試験片
の時と同様に放電加工用ワイヤ13で引張試験用試験片
37を切り出し、吸着式保持機構3によって取り出す
(ステップ113,114,115,116,117,
118−図11(b),(c))。
【0041】このように、試験片形状が決まっている場
合には、その形状に合わせた、例えば引張り型電極2
5、例えばコンパクトテンション試験片形状の電極、例
えば円型コンパクトテンション試験片形状の電極、例え
ば矩形電極等を用いることにより、試験片加工の工数を
削減することができる。
【0042】このように本実施形態によれば、従来は型
放電加工で行なっていた採取材料の切断を大部分ワイヤ
放電加工に置き換えたことで、材料採取のむだ肉部を最
小限に抑えることが可能になる。また、後処理によって
試験片採取面を球状にすることによって、構造物の健全
性に影響を与えることなく、信頼性評価に有効な試験片
を得ることができる。この方法を用いることにより、精
度の高い健全性診断が可能となり、プラントの信頼性を
高めることができる。また、一次的な採取加工で試験片
形状ができてしまうことから、放射化した材料を採取す
る必要があるような原子炉内構造物への適用に当たって
は、試験片製作の手間を軽減することができ、作業者の
被爆を全く必要としないかあるいは最小限度に押さえる
ことができる。また、放射化した加工粉の除去と言う問
題からも解放される。
【0043】
【発明の効果】これまでの説明で明らかように、本発明
によれば、ワイヤによる放電加工を併用することによっ
て型放電加工により生じる加工むだ部分を可能な限り少
なくすることができる。
【0044】また、型放電加工により生じる加工むだ部
分を可能な限り少なくすることができるので、同じ大き
さの被加工部位加工痕に対してできるだけ体積の大きい
材料の採取が可能となる。
【0045】また、固定する手段によって加工中に採取
部の材料が動かないようにしたので、放電加工が最後ま
でスムーズに、精度よく行える。
【0046】また、採取材料の保持と採取後の採取材料
の取り出しを行う手段を設けたので、採取された材料を
落すことなく確実に外部に取り出すことができる。
【0047】さらに、所望の試験片形状に沿った形状に
形成された型電極によって溝を形成し、当該溝を利用し
て放電加工用ワイヤによって切り出すので、例えば原子
炉内で放射化したような取り扱いにくい材料を採取して
試験片を作製する必要がある場合にも、ほとんど後工程
を必要としない程度に試験片を切り出すことが可能とな
り、試験片作製の工数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る微小試料採取装置の
内部構造を示す正面から見た断面図である。
【図2】図1の側面から見た断面図である。
【図3】微小試料を採取するときの処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図4】試験片の形状が決まっていないときの試験片採
取の手順を示す模式図である。
【図5】採取した試験片を吸盤式保持機構を用いて取り
上げるときの状態を示す図である。
【図6】後処理電極を用いて構造物の表面を補修すると
きの状態を示す図である。
【図7】熱処理するレーザビーム照射機構を備えた微小
試料採取装置の断面図である。
【図8】升型電極を用いて試験片を採取するときの状態
を示す模式図である。
【図9】円弧型電極を用いて試験片を採取するときの状
態を示す模式図である。
【図10】円孔型試験片を採取するときの状態を示す模
式図である。
【図11】引張り試験片型の試験片を採取するときの状
態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 型電極 2 ワイヤ支持送り部材 3 吸着式保持機構 4 構造物 5 ワイヤ支持送り部材駆動機構 6 型電極駆動機構 7 型電極電流供給用ワイヤ 8 放電加工ワイヤ電流供給用ワイヤ 9 接地ワイヤ 10 給電板給電板 11 ワイヤ供給軸 12 ワイヤ張力調整機構 13 放電加工ワイヤ 14 装置容器 15 ロボット接続部 16 油圧ホース用チューブ 17 真空チューブ 18 電源ケーブル 19 採取対象部位 20 油圧ホース 21 ワイヤ巻き取り軸 22 後処理電極 23 電極切り換えスイッチ 24 円筒状電極 25 引張試験型電極 26 型電極溝 27 ワイヤ放電加工溝 28 採取材 29 升型電極 30 円弧型電極 31 円弧型電極溝 32 円孔電極溝 33 円柱状試験片 34 後処理電極溝 35 引張り型電極溝 36 加工仕上げ機構 37 引張試験用試験片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 成雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 加藤 隆彦 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純水あるいは油中に浸漬された金属の表
    面から微小な試験片を採取する微小試料採取装置におい
    て、 放電加工用の型電極と、 この型電極を移動させ、当該型電極に対応した溝を前記
    金属表面に形成する手段と、 放電加工用のワイヤと、 このワイヤを支持するとともに、前記金属表面に形成さ
    れた溝内を移動させて前記ワイヤによって対向する溝間
    の金属部分を切り取る手段と、を備えていることを特徴
    とする微小試料採取装置。
  2. 【請求項2】 前記ワイヤによって切り取られて形成さ
    れた溝を、再度放電加工する後処理電極をさらに備えて
    いることを特徴とする請求項1記載の微小試料採取装
    置。
  3. 【請求項3】 前記後処理電極が放電加工後の加工溝の
    応力集中係数が小さくなるような形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の微小試料採取装置。
  4. 【請求項4】 前記ワイヤによって切り取られた面を仕
    上げる手段をさらに備えていることを特徴とする請求項
    1または2に記載の微小試料採取装置。
  5. 【請求項5】 前記仕上げる手段は、放電加工によって
    形成された金属表面の変質層を熱処理する装置からなる
    ことを特徴とする請求項4記載の微小試料採取装置。
  6. 【請求項6】 試料採取面に装置全体を固定する手段を
    備えていることを特徴とする請求項1記載の微小試料採
    取装置。
  7. 【請求項7】 試料採取部位で採取材料の保持と、採取
    後の採取材料の取り出しを行う手段をさらに備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の微小試料採取装置。
  8. 【請求項8】 前記切り取る手段が、新しいワイヤを供
    給するワイヤ供給機構と、一度加工に使用したワイヤを
    巻取るワイヤ巻取り機構とを含んでなることを特徴とす
    る請求項1記載の微小試料採取装置。
  9. 【請求項9】 純水あるいは油中に浸漬された金属の表
    面から微小な試験片を採取する微小試料採取方法におい
    て、 採取対象部位の表面に保持のための吸着手段を取り付け
    る第1の工程と、 前記吸着手段を中心にして2枚の放電加工用型電極を間
    をあけて平行に配置する第2の工程と、 前記型電極に電流を供給しながら当該型電極を下方に駆
    動して金属内部に進入させる第3の工程と、 前記型電極が目的の深さまで達したら放電加工を停止す
    る第4の工程と、 前記型電極を上方に引き上げる第5の工程と、 放電加工によって作成された溝にワイヤ支持送り部材を
    下げて放電加工用のワイヤに電流を供給しながらワイヤ
    支持送り部材を構造物表面の溝に入れ、スリット端部が
    つながるような新たなスリットを形成する第6の工程
    と、 前記ワイヤが所定の深さに達したらワイヤの駆動方向を
    構造物表面に平行な方向に変え、前記ワイヤ支持送り部
    材を型電極で形成した前記スリットに沿って駆動させ、
    採取部位の下面をワイヤ放電加工によって切り取る第7
    の工程と、 前記ワイヤ支持送り部材がスリット端面まで来たら当該
    ワイヤ支持送り部材を上方に駆動して最後に残った面の
    切断を行なう第8の工程と、を含んでなることを特徴と
    する微小試料採取方法。
  10. 【請求項10】 前記第5と第6の工程の間に、さら
    に、前記2枚の型電極によって形成された溝間の金属表
    面から円筒状の放電加工用型電極を下方に駆動して、当
    該円筒状の型電極の形状の溝を形成する工程を備え、前
    記第7の工程で円柱状の微小試料を得ること特徴とする
    制御装置9記載の微小試料採取方法。
  11. 【請求項11】 前記放電加工用型電極を、採取材料の
    使用目的となる試験片の平面2次元形状に沿った形状に
    形成し、この型電極を用いて、スリットあるいはドーナ
    ツ状の溝を形成し、前記ワイヤ支持送り部材を試験片の
    厚さ方向の形状に合わせて駆動制御して微小試料を採取
    する制御装置9記載の微小試料採取方法。
  12. 【請求項12】 前記第8の工程の後に、応力集中を緩
    和させる形状の後処理電極を用いて試料を採取した面を
    放電加工することを特徴とする請求項9記載の微小試料
    採取方法。
  13. 【請求項13】 前記後処理電極によって放電加工した
    部分に、さらに熱処理を施すことを特徴とする請求項1
    2記載の微小試料採取方法。
  14. 【請求項14】 前記型電極およびワイヤ支持送り部材
    は油圧ピストンによって駆動され、遠隔操作によって制
    御されることを特徴とする請求項9記載の微小試料採取
    方法。
  15. 【請求項15】 前記型電極およびワイヤ支持送り部材
    はモータによって駆動され、遠隔操作によって制御され
    ることを特徴とする請求項9記載の微小試料採取方法。
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