JPH09217988A - 外熱式ロータリーキルン - Google Patents

外熱式ロータリーキルン

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JPH09217988A
JPH09217988A JP8024430A JP2443096A JPH09217988A JP H09217988 A JPH09217988 A JP H09217988A JP 8024430 A JP8024430 A JP 8024430A JP 2443096 A JP2443096 A JP 2443096A JP H09217988 A JPH09217988 A JP H09217988A
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inner cylinder
cylinder
outer cylinder
casing
rotary kiln
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Toshiyuki Nasu
敏幸 那須
Yoshimaru Suzuki
義丸 鈴木
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智久 萩本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱効率を向上させる。 【解決手段】 この外熱式ロータリーキルン1は、回転
駆動されることにより入口12aから投入された被処理
物を出口12b側へ送り移動して出口12bから排出す
る内筒12と、内筒12の外周に同心状に配設され内筒
12を加熱する加熱炉の主要部としての外筒11と、外
筒11を回転駆動する駆動機構24と、外筒11に対し
て内筒12を回転力伝達可能に連結する内外筒連結機構
18A、18Bとを備え、外筒11を回転駆動すること
で内筒12を回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃プラスチック、
シュレッダーダスト、廃家電品、OA機器、一般ゴミ等
の乾留、ガス化処理に使用される外熱式ロータリーキル
ンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の外熱式ロータリーキルンは、特開
昭53−56167号公報に示されるように、固定的に
設けた加熱炉内に、被処理物を送り移動する内筒を貫通
させ、内筒を直接回転駆動するようにしている。従っ
て、加熱炉の外側に内筒を回転支持する機構を設けてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の外熱式ロータリ
ーキルンでは、加熱炉の外側に内筒を回転支持する機構
を設ける必要があるから、加熱炉から露出する内筒部分
が長く、その部分から大気への放散熱量が多かった。ま
た、加熱炉の内部に収容された内筒部分が短くなるか
ら、加熱炉から被処理物が受ける熱量が少なかった。そ
のため、全体の熱効率が低かった。
【0004】本発明は、上記事情を考慮し、大気への熱
放散量を極力低減し、且つ加熱炉から被処理物が受ける
熱量を増加させて、全体の熱効率を高めることのできる
外熱式ロータリーキルンを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の外熱式
ロータリーキルンは、回転駆動されることにより入口か
ら投入された被処理物を出口側へ送り移動して出口から
排出する内筒と、内筒の外周に同心状に配設され内筒を
加熱する加熱炉の主要部としての外筒と、外筒を回転駆
動する駆動機構と、外筒に対して内筒を回転力伝達可能
に連結する内外筒連結機構とを備え、外筒を回転駆動す
ることで内筒を回転させることを特徴としている。
【0006】請求項2の発明の外熱式ロータリーキルン
は、前記内外筒連結機構が、内筒と外筒の熱膨脹差を吸
収する機構を含むことを特徴としている。
【0007】請求項3の発明の外熱式ロータリーキルン
は、請求項1または2において、内筒と外筒との間の間
隙が加熱流体の流路とされ、加熱炉が、外筒とその両端
に固定的に配された加熱流体給排用のケーシングとから
構成され、ケーシングと外筒の連結部に、ケーシング内
の空間と内外筒間の流路とを大気と遮断した状態で連通
し且つケーシングに対する外筒の回転を許す第1のシー
ル機構が配設され、内筒の両端がそれぞれケーシング内
を貫通し、各ケーシングの外端と内筒の端部外周との間
に、ケーシング内の空間を遮断し且つ内筒の回転を許す
第2のシール機構が設けられ、第2のシール機構の更に
外側に、それぞれ内筒の入口と出口を大気から遮断する
ように覆うフードが、内筒の回転を許容する第3のシー
ル機構を介して固定的に設けられていることを特徴とし
ている。
【0008】請求項4の発明の外熱式ロータリーキルン
は、請求項3において、前記第1、第2、第3のシール
機構が、シールすべき2つの部材間の熱膨脹差を吸収す
る機構を含むことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は外熱式ロータリーキルン1の
全体構成の概略を示す。架台2上に設置されたこのロー
タリーキルン1は、装入ホッパ3及び装入装置4から入
口12aに投入される被処理物Hを、乾留、ガス化処理
して、処理後の固形物Pを、出口12bから排出ホッパ
6に排出し、処理により発生したガスGを、発生ガスフ
ード19から外部に取り出すようにしたものである。装
入ホッパ3は、シール可能なダンパを内蔵した2組のホ
ッパよりなり、ホッパ内を窒素または酸素含有量の少な
い燃焼排ガスでパージすることにより、キルン1内への
大気の混入を防止している。排出ホッパ6も同様であ
る。パージを行うのは、キルン1内で発生した可燃性ガ
スと、大気中の酸素の混合による爆発を防止するためで
ある。
【0010】このロータリーキルン1は、外筒11と、
外筒11の軸方向両側に配された加熱流体入口ケーシン
グ16及び加熱流体出口ケーシング17と、それらの内
部を貫通する内筒12と、内筒12の出口12b側を大
気から遮断するように覆う出口側発生ガスフード19
と、内筒12の入口12a側を大気から遮断するように
覆う入口側ガスフード20と、外筒11の回転支持機構
21及び回転駆動機構24とを備えている。また、更
に、外筒11の端部と加熱流体入口ケーシング16の内
端との連結部に設けられたシール機構(第1のシール機
構)30Aと、外筒11の端部と加熱流体出口ケーシン
グ17の内端との連結部に設けられたシール機構(第1
のシール機構)30Bと、内筒12の端部外周と加熱流
体入口ケーシング16の外端と出口側発生ガスフード1
9との間に設けられたシール機構(第2、第3のシール
機構)32Aと、内筒12の端部外周と加熱流体出口ケ
ーシング17の外端と入口側ガスフード20との間に設
けられたシール機構(第2、第3のシール機構)32B
と、内筒12と外筒11を連結する内外筒連結機構18
A、18Bとを備えている。
【0011】このロータリーキルン1では、外筒11と
加熱流体入口ケーシング16及び加熱流体出口ケーシン
グ17とで加熱炉が構成されており、これらの内部を貫
通するように、内筒12が外筒11内に配設されてい
る。内筒12は、水平に対して僅かに傾斜しており、回
転することにより、高い方の端部開口の入口12aから
投入された被処理物Hを、低い方の端部開口の出口12
b側へ徐々に送り移動して、出口12bから排出する。
内筒12は、外筒11の内部に同心状に配されており、
外筒11に対して、内外筒連結機構18A、18Bを介
して連結されている。
【0012】加熱炉の軸方向中間部に位置する外筒11
は、加熱炉の主要部分を構成しており、回転支持機構2
1により回転可能に支持され、回転駆動機構24により
回転駆動されるようになっている。回転支持機構21
は、外筒11の下方に配設された支持ローラ22と、外
筒11の外周に嵌められて支持ローラ22により転動可
能に支持されたタイヤ23とからなる。回転駆動機構2
4は、図2に示すようにモータ等の駆動源25と、駆動
源25により回されるピニオンギヤ26と、ピニオンギ
ヤ26に噛合し外筒11の外周に嵌められたリングギヤ
27とからなる。そして、駆動源25を作動させて、外
筒11を回転させることにより、内筒12が回るように
なっている。
【0013】内筒12と外筒11の間には加熱流体Kの
流路13が確保されており、この流路13は、外筒11
がシール機構30A、30Bを介して加熱流体入口ケー
シング16及び加熱流体出口ケーシング17に連結され
ていることにより、加熱流体入口ケーシング16及び加
熱流体出口ケーシング17の各内部空間16a、17a
と相互に連通している。従って、外部から送られる加熱
流体Kは、加熱流体入口ケーシング16から、流路13
を通って、加熱流体出口ケーシング17から出て行く。
この場合、加熱流体入口ケーシング16が内筒12の出
口12b側、加熱流体出口ケーシング17が内筒12の
入口12a側に配置されており、加熱流体Kの流れは、
被処理物Hの移動方向と反対に流れる。つまり、加熱流
体Kの流れは、被処理物Hの流れに対して向流となる。
なお、加熱流体入口ケーシング16は、図3に示すよう
に、内筒11に対して同心の環状に形成されている。加
熱流体出口ケーシング17も同様である。これらケーシ
ング16、17は、架台2に固定的に取付けられており
回らない。
【0014】出口側発生ガスフード19は、加熱流体入
口ケーシング16の外側に配設されており、内筒12の
出口12bを覆っている。この出口側発生ガスフード1
9の上端には、発生ガスの導出口19aが設けられ、下
端には、処理後の固形物Pを排出ホッパ6に排出する排
出口19bが設けられている。また、入口側ガスフード
20は、加熱流体出口ケーシング17の外側に配設され
ており、内筒12の入口12aを覆っている。この入口
側ガスフード20には、装入装置4の先端が気密に貫通
しており、同先端が内筒12の入口12a内に挿入され
ている。これら入口側ガスフード20及び出口側発生ガ
スフード19は、架台2に固定的に取付けられており回
らない。
【0015】次に細部を説明する。内外筒連結機構18
A、18Bは、図4、図5、図6に示すように構成され
ている。内外筒連結機構18A、18Bは、内筒12及
び外筒11の軸線方向に間隔をおいて設けられ、各内外
筒連結機構18A、18Bは、図6に示すように円周方
向に複数個配置されている。
【0016】各内外筒連結機構18A、18Bは、図
4、図5に示すように、内筒12の外周面に溶接固定さ
れたリング51と、外筒11の周壁を貫通し半径方向に
軸線を向けて溶接固定されたガイド管54と、ガイド管
54に一端を摺動可能に挿入し他端をリング51の中央
孔52A、52Bに嵌合した連結ロッド53と、ガイド
管54の外筒11の外側の端部フランジ55に結合され
た蓋板56と、蓋板56に螺合され先端をガイド管54
の内部に進入させた調整ボルト57と、調整ボルト57
の先端に取付けられた座金58と、座金58と連結ロッ
ド53の端面との間に挿入され連結ロッド53を内筒1
2側へ押し付けるスプリング59とからなり、ガイド管
54に対して摺動自在の連結ロッド53により、内筒1
2と外筒11とを、半径方向の熱膨脹差を吸収しつつ、
回転力伝達可能に連結している。スプリング59は、連
結ロッド53を常に内筒12側に押し付けることによ
り、連結ロッド53のガタつきや脱落を押さえている。
調整ボルト57と座金58は、スプリング59の押圧力
を加減すると共に、連結ロッド53の摺動可能量を規制
する機能を果たす。
【0017】内外筒12、11の軸方向に間隔をおいて
設置された内外筒連結機構18A、18Bは、両方が軸
方向に拘束力を発揮すると、内外筒12、11の軸方向
の熱膨脹差を吸収できないので、図5に示すように、一
方の内外筒連結機構18Bのリング51の中央孔52B
が軸方向に長い長孔として構成され、連結ロッド53と
リング51との軸方向の相対移動を、必要量だけ許すよ
うになっている。それ以外の点は共通である。
【0018】次にシール機構30A、30B、32A、
32Bについて説明する。各シール機構30A、30
B、32A、32Bは、設けられている場所が違うだけ
で、基本的にはほとんど共通の構成を有する。
【0019】まず、図7を参照して、加熱流体入口ケー
シング16の内端と外筒11の端部との連結箇所に設け
られているシール機構30Aについて述べる。この場
合、外筒11が回転側環状部材であり、加熱流体入口ケ
ーシング16が固定側環状部材である。このシール機構
30Aでは、外筒11の端部に、外筒11の回転軸線に
対して略直交するフランジ11Aが設けられており、そ
の外面が摺接面Sとして設定されている。
【0020】摺動面Sに対して対向する加熱流体入口ケ
ーシング16の側壁の外面には、環状の固定フランジ6
1が、ネジ69(一点鎖線で簡略化して示す)により取
付けられている。固定フランジ61の前方には移動フラ
ンジ62が間隔をおいて平行に配されており、固定フラ
ンジ61の内周端と移動フランジ62の内周端とが、内
筒12の外側に間隔をおいて配設された伸縮管63によ
って相互に連結されている。伸縮管63と内筒12の間
には、加熱流体Kの流路としての隙間が確保されてい
る。
【0021】そして、移動フランジ62は、固定フラン
ジ61と移動フランジ62間に配されたスプリング(付
勢部材)66によって、摺動面Sに適当な力で圧接させ
られており、この合わせ面で連結箇所の隙間をシールし
ている。なお、移動フランジ62と摺動面Sとの接触面
には、シール物質として耐熱グリースが塗布されてい
る。前記スプリング66は、円周方向に間隔をおいて複
数配されており、固定フランジ61に突設したボルト6
7に一端が嵌挿されている。ボルト67には調整ナット
68が螺合され、この調整ナット68の位置を調整する
ことにより、スプリング66の反発力を変え、それによ
り移動フランジ62に与える圧接力を調整できるように
なっている。
【0022】また、移動フランジ62は、回転止め機構
70により固定フランジ61に対し回転止めされてい
る。回転止め機構70は、円周方向に間隔をおいて複数
配設されている。各回転止め機構70は、固定フランジ
61に溶接固定され移動フランジ62側に延びるアーム
71と、移動フランジ72に溶接固定され固定フランジ
61側に延びるアーム72と、両アーム71、72の重
合部分に貫通させられたボルト74と、ボルト74に螺
合することでアーム71、72を締結するナット75と
からなり、一方のアーム71のボルト貫通孔73が長孔
で形成されることにより、軸方向の移動を許し且つ相対
回転不能にアーム71、72同士が連結されている。そ
れにより、移動フランジ62が固定フランジ61に、両
者間の間隔を調整可能に連結され、且つ回転しないよう
に連結されている。
【0023】なお、外筒11の内周面やケーシング16
の内周面には、キャスタブル等の硬質の断熱材14が張
り付けられ、伸縮管63の内周面には、ロックウール等
の軟らかい断熱材65が張り付けられている。また、伸
縮管63の内周側には、断熱材65の脱落防止等のため
に支持リング64が、移動フランジ61または固定フラ
ンジ61に支持された形で配されている。
【0024】図8は、加熱流体出口ケーシング17の内
端と、外筒11の端部との連結箇所に設けられているシ
ール機構30Bを示す。この場合は、外筒11が回転側
環状部材であり、加熱流体出口ケーシング17が固定側
環状部材である。このシール機構30Bでは、外筒11
の端部に、外筒11の回転軸線に対して略直交するフラ
ンジ11Bが設けられ、その外面が摺接面Sとして設定
されている。それ以外の構成は図7のシール機構30A
と全く同じである。
【0025】図9は、加熱流体入口ケーシング16と出
口側発生ガスフード19と内筒12との間の隙間をシー
ルするシール機構32Aを示す。この場合は、内筒12
が回転側環状部材であり、加熱流体入口ケーシング16
と出口側発生ガスフード19とが固定側環状部材であ
る。このシール機構32Aは、加熱流体入口ケーシング
16の外端と内筒12の端部との間をシールする第2の
シール機構(図8のシール機構30Bに相当)と、出口
側発生ガスフード19の内端と内筒12の端部との間を
シールする第3のシール機構(図7のシール機構30A
に相当)とを一緒に組み合わせたものである。
【0026】このシール機構32Aでは、内筒12の端
部外周に気密に環状の固定フランジ80を突設し、その
固定フランジ80に環状の仕切板81を取外し可能(伸
縮管63の取付け、取外しのため)に気密に取付けて、
その仕切板81の両面を、回転軸線に対して略直交する
摺接面Sとして設定している。そして、仕切板81の一
方の摺動面Sと加熱流体入口ケーシング16の外端側の
側壁との間に、図8に示したシール機構30Bを設け、
仕切板81の他方の摺動面Sと出口側発生ガスフード1
9の内端側の側壁との間に、図7に示したシール機構3
0Aを配設している。これにより、両シール機構30
A、30Bの移動フランジ62、62が仕切板81の両
側の摺動面Sにスプリング66の力で圧接させられ、こ
れらの合わせ面でシールが行われている。
【0027】次に作用を説明する。この外熱式ロータリ
ーキルン1では、加熱炉の主要部を構成する外筒11と
内筒12とを内外筒連結機構18A、18Bで連結し、
外筒11を回転駆動することで内筒12を回転させるよ
うにしているから、内筒12の両端を加熱炉の外部に大
きく延出して回転支持する必要がない。そのため、この
例のように内筒12の両端を出口側発生ガスフード19
及び入口側ガスフード20で完全に覆うことができ、そ
れにより、内筒12を大気に露出させる部分を無くすこ
とができ、大気への熱放散量を低減して、熱効率を向上
させることができる。また、加熱炉内に収容する内筒1
2の長さを大きくすることができるので、内筒12の加
熱効率が向上し、ロータリーキルン1の小型化が図れ
る。
【0028】また、シール機構30A、30Bを介し
て、外筒11と加熱流体入口ケーシング16及び加熱流
体出口ケーシング17とを連通しているので、両ケーシ
ング16、17を通して、外筒11と内筒12を回転さ
せながら、加熱流体を内外筒間の流路13に流通させ、
内筒12を安定的に加熱することができる。また、仕切
板81を組込んだシール機構32A、32Bによって、
加熱流体の流路(ケーシング16、17の内部空間16
a、17a)と被処理物からの発生ガスの流路(内筒1
2の入口12aと出口12b)を明確に分離したので、
内筒11よりの発生ガスGと加熱流体Kの接触を確実に
防止することができる。爆発等の危険を未然に防ぐこと
ができる。
【0029】また、外筒11と内筒12間に熱膨脹差が
発生すると、図4、図5に示す内外筒連結機構18A、
18Bでは、半径方向の熱膨脹差を、スプリング59に
抗して連結ロッド53がガイド管54内を摺動すること
により吸収する。また、軸方向の熱膨脹差については、
図5に示す内外筒連結機構18Bの連結ロッド53がリ
ング51の中央孔(長孔)52B内を移動することによ
り吸収する。
【0030】また、各シール機構30A、30B、32
A、32Bでは、移動フランジ62が摺動面Sにスプリ
ング66の力で圧接させられているので、その合わせ面
によって、熱膨脹の影響を吸収しながら、シール性を確
保することができ、内筒12と外筒11を継続的に安定
回転させることができる。即ち、半径方向の熱膨脹差
は、摺動面Sと移動フランジ62が相互に滑ることで吸
収し、軸方向の熱膨脹差については、伸縮管63が伸縮
することで吸収する。この際、スプリング66により適
当な力で移動フランジ62を摺動面Sに圧接させている
ので、適正なシール性能が維持される。また、固定フラ
ンジ61を取付けているフード19、20やケーシング
16、17が熱変形して傾いても、スプリング66が円
周方向に多数配置されているので、移動フランジ62と
摺動面S間で良好な接触状態が確保され、シール性能が
維持される。
【0031】また、このロータリーキルン1のシール機
構30A、30B、32A、32Bは、加熱炉の端部に
設けたシールボックスに、加熱炉の炉内圧より高い圧力
のシール用空気等を圧送してシールするタイプのもので
はないから、ランニングコストもかからず、停電時のシ
ールも確保することができる。
【0032】なお、特に仕切板81を組込んだ方のシー
ル機構32A(32Bも同じ)について、図10や図1
1に示すように変更を加えることもできる。図10に示
すシール機構132Aでは、仕切板81の摺動面Sと移
動フランジ62の合わせ面間に、グランドパッキン85
を追加挿入している。グランドパッキン85には、図示
しない給油孔により耐熱グリースが供給されている。こ
のシール機構132Aは、加熱流体の圧力が高い場合に
特に有効である。
【0033】また、図11に示すシール機構232Aで
は、仕切板81と、それを接合している固定フランジ8
1との間に、バネ鋼のような弾性板87を介在させてい
る。このようにすることにより、固定フランジ80が傾
いていても、仕切板81を内筒12の回転軸線に直交す
るよう配置することができ、仕切板81の摺動面Sに対
する移動フランジ62の摺動抵抗を低減することができ
る。
【0034】なお、摺動面Sに供給するシール材とし
て、耐熱グリース以外に、固体カーボン等を用いてもよ
いし、摺動面Sに銅製リング等の滑り材を組込んでもよ
い。また、本実施形態では、内筒12を水平に対して僅
かに傾斜させたが、傾斜させずに水平に設置し、内筒1
2の内壁に被処理物搬送用の羽根をスパイラル状に固定
して、内筒12の回転によるこの羽根の回転で被処理物
を搬送するようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、外筒と内筒を内外筒連結機構で連結し、外筒を
回転駆動することで内筒を回転させるようにしているか
ら、内筒の両端を加熱炉の外部に延出して回転支持する
必要がない。従って、内筒を大気に露出させる部分を極
力減らすことができ、大気への熱放散量を低減して、熱
効率を向上させることができる。また、加熱炉内に収容
する内筒の長さを大きくすることができるので、内筒の
加熱効率が向上し、ロータリーキルンの小型化が図れ
る。
【0036】請求項2の発明によれば、稼働中に内筒と
外筒の熱膨脹差が生じるが、内外筒連結機構ではこの熱
膨脹差を吸収できるので、継続的に内筒と外筒を安定回
転させることができる。
【0037】請求項3の発明によれば、第1のシール機
構によって外筒とケーシングが連通されているので、外
筒と内筒を回転させながら、加熱流体を内外筒間の流路
に流通させて内筒を加熱することができる。また、第2
のシール機構と第3のシール機構とにより、加熱流体の
流路(ケーシングの内部空間)と被処理物からの発生ガ
スの流路(内筒の入口と出口)を明確に分離したので、
内筒よりの発生ガスと加熱流体の接触を確実に防止する
ことができる。
【0038】請求項4の発明によれば、稼働中に内筒と
ケーシング、内筒とフード間に熱膨脹差が生じるが、各
シール機構ではこの熱膨脹差を吸収できるので、継続的
に内筒を安定回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての外熱式ロータリー
キルンの全体の概略構成を示す側断面図である。
【図2】図1のII−II矢視断面図である。
【図3】図1のIII−III矢視断面図である。
【図4】図1における内外筒連結機構18Aの断面図で
ある。
【図5】図1における内外筒連結機構18Bの断面図で
ある。
【図6】図4、図5に示した内外筒連結機構18A、1
8Bの円周方向の配置を示す断面図である。
【図7】図1におけるシール機構30Aの詳細図であ
り、(a)は側断面図、(b)は回転止め機構70の平
面図である。
【図8】図1におけるシール機構30Bの詳細図であ
り、(a)は側断面図、(b)は回転止め機構70の平
面図である。
【図9】図1におけるシール機構32Aの詳細図であ
り、(a)は側断面図、(b)は回転止め機構70の平
面図である。
【図10】図9のシール機構の他の例を示す側断面図で
ある。
【図11】図9のシール機構の更に他の例を示す側断面
図である。
【符号の説明】
1 外熱式ロータリーキルン 11 外筒 12 内筒 12a 入口 12b 出口 13 流路 16 加熱流体入口ケーシング(ケーシング) 17 加熱流体出口ケーシング(ケーシング) 16a,17a 内部空間 18A,18B 内外筒連結機構 19 出口側発生ガスフード(フード) 20 入口ガスフード(フード) 24 駆動機構 30A,30B シール機構(第1のシール機構) 32A,32B シール機構(第2、第3のシール機
構)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動されることにより、入口から投
    入された被処理物を出口側へ送り移動して出口から排出
    する内筒と、 内筒の外周に同心状に配設され、内筒を加熱する加熱炉
    の主要部としての外筒と、 外筒を回転駆動する駆動機構と、 外筒に対して内筒を回転力伝達可能に連結する内外筒連
    結機構とを備え、 外筒を回転駆動することで内筒を回転させることを特徴
    とする外熱式ロータリーキルン。
  2. 【請求項2】 前記内外筒連結機構が、内筒と外筒の熱
    膨脹差を吸収する機構を含むことを特徴とする請求項1
    記載の外熱式ロータリーキルン。
  3. 【請求項3】 前記内筒と外筒との間の間隙が加熱流体
    の流路とされ、 前記加熱炉が、前記外筒と、その両端に固定的に配され
    た加熱流体給排用のケーシングとから構成され、 前記ケーシングと外筒の連結部に、ケーシング内の空間
    と前記内外筒間の流路とを大気と遮断した状態で連通し
    且つケーシングに対する外筒の回転を許す第1のシール
    機構が配設され、 内筒の両端がそれぞれケーシング内を貫通し、 各ケーシングの外端と内筒の端部外周との間に、ケーシ
    ング内の空間を遮断し且つ内筒の回転を許す第2のシー
    ル機構が設けられ、 第2のシール機構の更に外側に、それぞれ内筒の入口と
    出口を大気から遮断するように覆うフードが、内筒の回
    転を許容する第3のシール機構を介して固定的に設けら
    れていることを特徴とする請求項1または2記載の外熱
    式ロータリーキルン。
  4. 【請求項4】 前記第1、第2、第3のシール機構が、
    シールすべき2つの部材間の熱膨脹差を吸収する機構を
    含むことを特徴とする請求項3記載の外熱式ロータリー
    キルン。
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