JP3840685B2 - 外熱式ロータリーキルン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃プラスチック、シュレッダーダスト、廃家電品、OA機器、一般ゴミ等の乾留、ガス化処理に使用される外熱式ロータリーキルンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の外熱式ロータリーキルンは、特開昭53−56167号公報に示されるように、固定的に設けた加熱炉内に、被処理物を送り移動する内筒を貫通させ、内筒を直接回転駆動するようにしている。従って、加熱炉の外側に内筒を回転支持する機構を設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の外熱式ロータリーキルンでは、加熱炉の外側に内筒を回転支持する機構を設ける必要があるから、加熱炉から露出する内筒部分が長く、その部分から大気への放散熱量が多かった。また、加熱炉の内部に収容された内筒部分が短くなるから、加熱炉から被処理物が受ける熱量が少なかった。そのため、全体の熱効率が低かった。
【0004】
本発明は、上記事情を考慮し、大気への熱放散量を極力低減し、且つ加熱炉から被処理物が受ける熱量を増加させて、全体の熱効率を高めることのできる外熱式ロータリーキルンを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の外熱式ロータリーキルンは、回転駆動されることにより入口から投入された被処理物を出口側へ送り移動して出口から排出する内筒と、内筒の外周に同心状に配設され内筒を加熱する加熱炉の主要部としての外筒と、外筒を回転駆動する駆動機構と、外筒に対して内筒を回転力伝達可能に連結する内外筒連結機構とを備え、外筒を回転駆動することで内筒を回転させることを特徴としている。
【0006】
請求項2の発明の外熱式ロータリーキルンは、前記内外筒連結機構が、内筒と外筒の熱膨脹差を吸収する機構を含むことを特徴としている。
【0007】
請求項3の発明の外熱式ロータリーキルンは、請求項1または2において、内筒と外筒との間の間隙が加熱流体の流路とされ、加熱炉が、外筒とその両端に固定的に配された加熱流体給排用のケーシングとから構成され、ケーシングと外筒の連結部に、ケーシング内の空間と内外筒間の流路とを大気と遮断した状態で連通し且つケーシングに対する外筒の回転を許す第1のシール機構が配設され、内筒の両端がそれぞれケーシング内を貫通し、各ケーシングの外端と内筒の端部外周との間に、ケーシング内の空間を遮断し且つ内筒の回転を許す第2のシール機構が設けられ、第2のシール機構の更に外側に、それぞれ内筒の入口と出口を大気から遮断するように覆うフードが、内筒の回転を許容する第3のシール機構を介して固定的に設けられていることを特徴としている。
【0008】
請求項4の発明の外熱式ロータリーキルンは、請求項3において、前記第1、第2、第3のシール機構が、シールすべき2つの部材間の熱膨脹差を吸収する機構を含むことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は外熱式ロータリーキルン1の全体構成の概略を示す。架台2上に設置されたこのロータリーキルン1は、装入ホッパ3及び装入装置4から入口12aに投入される被処理物Hを、乾留、ガス化処理して、処理後の固形物Pを、出口12bから排出ホッパ6に排出し、処理により発生したガスGを、発生ガスフード19から外部に取り出すようにしたものである。装入ホッパ3は、シール可能なダンパを内蔵した2組のホッパよりなり、ホッパ内を窒素または酸素含有量の少ない燃焼排ガスでパージすることにより、キルン1内への大気の混入を防止している。排出ホッパ6も同様である。パージを行うのは、キルン1内で発生した可燃性ガスと、大気中の酸素の混合による爆発を防止するためである。
【0010】
このロータリーキルン1は、外筒11と、外筒11の軸方向両側に配された加熱流体入口ケーシング16及び加熱流体出口ケーシング17と、それらの内部を貫通する内筒12と、内筒12の出口12b側を大気から遮断するように覆う出口側発生ガスフード19と、内筒12の入口12a側を大気から遮断するように覆う入口側ガスフード20と、外筒11の回転支持機構21及び回転駆動機構24とを備えている。また、更に、外筒11の端部と加熱流体入口ケーシング16の内端との連結部に設けられたシール機構(第1のシール機構)30Aと、外筒11の端部と加熱流体出口ケーシング17の内端との連結部に設けられたシール機構(第1のシール機構)30Bと、内筒12の端部外周と加熱流体入口ケーシング16の外端と出口側発生ガスフード19との間に設けられたシール機構(第2、第3のシール機構)32Aと、内筒12の端部外周と加熱流体出口ケーシング17の外端と入口側ガスフード20との間に設けられたシール機構(第2、第3のシール機構)32Bと、内筒12と外筒11を連結する内外筒連結機構18A、18Bとを備えている。
【0011】
このロータリーキルン1では、外筒11と加熱流体入口ケーシング16及び加熱流体出口ケーシング17とで加熱炉が構成されており、これらの内部を貫通するように、内筒12が外筒11内に配設されている。内筒12は、水平に対して僅かに傾斜しており、回転することにより、高い方の端部開口の入口12aから投入された被処理物Hを、低い方の端部開口の出口12b側へ徐々に送り移動して、出口12bから排出する。内筒12は、外筒11の内部に同心状に配されており、外筒11に対して、内外筒連結機構18A、18Bを介して連結されている。
【0012】
加熱炉の軸方向中間部に位置する外筒11は、加熱炉の主要部分を構成しており、回転支持機構21により回転可能に支持され、回転駆動機構24により回転駆動されるようになっている。回転支持機構21は、外筒11の下方に配設された支持ローラ22と、外筒11の外周に嵌められて支持ローラ22により転動可能に支持されたタイヤ23とからなる。回転駆動機構24は、図2に示すようにモータ等の駆動源25と、駆動源25により回されるピニオンギヤ26と、ピニオンギヤ26に噛合し外筒11の外周に嵌められたリングギヤ27とからなる。そして、駆動源25を作動させて、外筒11を回転させることにより、内筒12が回るようになっている。
【0013】
内筒12と外筒11の間には加熱流体Kの流路13が確保されており、この流路13は、外筒11がシール機構30A、30Bを介して加熱流体入口ケーシング16及び加熱流体出口ケーシング17に連結されていることにより、加熱流体入口ケーシング16及び加熱流体出口ケーシング17の各内部空間16a、17aと相互に連通している。従って、外部から送られる加熱流体Kは、加熱流体入口ケーシング16から、流路13を通って、加熱流体出口ケーシング17から出て行く。この場合、加熱流体入口ケーシング16が内筒12の出口12b側、加熱流体出口ケーシング17が内筒12の入口12a側に配置されており、加熱流体Kの流れは、被処理物Hの移動方向と反対に流れる。つまり、加熱流体Kの流れは、被処理物Hの流れに対して向流となる。なお、加熱流体入口ケーシング16は、図3に示すように、内筒11に対して同心の環状に形成されている。加熱流体出口ケーシング17も同様である。これらケーシング16、17は、架台2に固定的に取付けられており回らない。
【0014】
出口側発生ガスフード19は、加熱流体入口ケーシング16の外側に配設されており、内筒12の出口12bを覆っている。この出口側発生ガスフード19の上端には、発生ガスの導出口19aが設けられ、下端には、処理後の固形物Pを排出ホッパ6に排出する排出口19bが設けられている。また、入口側ガスフード20は、加熱流体出口ケーシング17の外側に配設されており、内筒12の入口12aを覆っている。この入口側ガスフード20には、装入装置4の先端が気密に貫通しており、同先端が内筒12の入口12a内に挿入されている。これら入口側ガスフード20及び出口側発生ガスフード19は、架台2に固定的に取付けられており回らない。
【0015】
次に細部を説明する。
内外筒連結機構18A、18Bは、図4、図5、図6に示すように構成されている。内外筒連結機構18A、18Bは、内筒12及び外筒11の軸線方向に間隔をおいて設けられ、各内外筒連結機構18A、18Bは、図6に示すように円周方向に複数個配置されている。
【0016】
各内外筒連結機構18A、18Bは、図4、図5に示すように、内筒12の外周面に溶接固定されたリング51と、外筒11の周壁を貫通し半径方向に軸線を向けて溶接固定されたガイド管54と、ガイド管54に一端を摺動可能に挿入し他端をリング51の中央孔52A、52Bに嵌合した連結ロッド53と、ガイド管54の外筒11の外側の端部フランジ55に結合された蓋板56と、蓋板56に螺合され先端をガイド管54の内部に進入させた調整ボルト57と、調整ボルト57の先端に取付けられた座金58と、座金58と連結ロッド53の端面との間に挿入され連結ロッド53を内筒12側へ押し付けるスプリング59とからなり、ガイド管54に対して摺動自在の連結ロッド53により、内筒12と外筒11とを、半径方向の熱膨脹差を吸収しつつ、回転力伝達可能に連結している。スプリング59は、連結ロッド53を常に内筒12側に押し付けることにより、連結ロッド53のガタつきや脱落を押さえている。調整ボルト57と座金58は、スプリング59の押圧力を加減すると共に、連結ロッド53の摺動可能量を規制する機能を果たす。
【0017】
内外筒12、11の軸方向に間隔をおいて設置された内外筒連結機構18A、18Bは、両方が軸方向に拘束力を発揮すると、内外筒12、11の軸方向の熱膨脹差を吸収できないので、図5に示すように、一方の内外筒連結機構18Bのリング51の中央孔52Bが軸方向に長い長孔として構成され、連結ロッド53とリング51との軸方向の相対移動を、必要量だけ許すようになっている。それ以外の点は共通である。
【0018】
次にシール機構30A、30B、32A、32Bについて説明する。各シール機構30A、30B、32A、32Bは、設けられている場所が違うだけで、基本的にはほとんど共通の構成を有する。
【0019】
まず、図7を参照して、加熱流体入口ケーシング16の内端と外筒11の端部との連結箇所に設けられているシール機構30Aについて述べる。この場合、外筒11が回転側環状部材であり、加熱流体入口ケーシング16が固定側環状部材である。このシール機構30Aでは、外筒11の端部に、外筒11の回転軸線に対して略直交するフランジ11Aが設けられており、その外面が摺接面Sとして設定されている。
【0020】
摺動面Sに対して対向する加熱流体入口ケーシング16の側壁の外面には、環状の固定フランジ61が、ネジ69(一点鎖線で簡略化して示す)により取付けられている。固定フランジ61の前方には移動フランジ62が間隔をおいて平行に配されており、固定フランジ61の内周端と移動フランジ62の内周端とが、内筒12の外側に間隔をおいて配設された伸縮管63によって相互に連結されている。伸縮管63と内筒12の間には、加熱流体Kの流路としての隙間が確保されている。
【0021】
そして、移動フランジ62は、固定フランジ61と移動フランジ62間に配されたスプリング(付勢部材)66によって、摺動面Sに適当な力で圧接させられており、この合わせ面で連結箇所の隙間をシールしている。なお、移動フランジ62と摺動面Sとの接触面には、シール物質として耐熱グリースが塗布されている。前記スプリング66は、円周方向に間隔をおいて複数配されており、固定フランジ61に突設したボルト67に一端が嵌挿されている。ボルト67には調整ナット68が螺合され、この調整ナット68の位置を調整することにより、スプリング66の反発力を変え、それにより移動フランジ62に与える圧接力を調整できるようになっている。
【0022】
また、移動フランジ62は、回転止め機構70により固定フランジ61に対し回転止めされている。回転止め機構70は、円周方向に間隔をおいて複数配設されている。各回転止め機構70は、固定フランジ61に溶接固定され移動フランジ62側に延びるアーム71と、移動フランジ72に溶接固定され固定フランジ61側に延びるアーム72と、両アーム71、72の重合部分に貫通させられたボルト74と、ボルト74に螺合することでアーム71、72を締結するナット75とからなり、一方のアーム71のボルト貫通孔73が長孔で形成されることにより、軸方向の移動を許し且つ相対回転不能にアーム71、72同士が連結されている。それにより、移動フランジ62が固定フランジ61に、両者間の間隔を調整可能に連結され、且つ回転しないように連結されている。
【0023】
なお、外筒11の内周面やケーシング16の内周面には、キャスタブル等の硬質の断熱材14が張り付けられ、伸縮管63の内周面には、ロックウール等の軟らかい断熱材65が張り付けられている。また、伸縮管63の内周側には、断熱材65の脱落防止等のために支持リング64が、移動フランジ61または固定フランジ61に支持された形で配されている。
【0024】
図8は、加熱流体出口ケーシング17の内端と、外筒11の端部との連結箇所に設けられているシール機構30Bを示す。この場合は、外筒11が回転側環状部材であり、加熱流体出口ケーシング17が固定側環状部材である。このシール機構30Bでは、外筒11の端部に、外筒11の回転軸線に対して略直交するフランジ11Bが設けられ、その外面が摺接面Sとして設定されている。それ以外の構成は図7のシール機構30Aと全く同じである。
【0025】
図9は、加熱流体入口ケーシング16と出口側発生ガスフード19と内筒12との間の隙間をシールするシール機構32Aを示す。この場合は、内筒12が回転側環状部材であり、加熱流体入口ケーシング16と出口側発生ガスフード19とが固定側環状部材である。このシール機構32Aは、加熱流体入口ケーシング16の外端と内筒12の端部との間をシールする第2のシール機構(図8のシール機構30Bに相当)と、出口側発生ガスフード19の内端と内筒12の端部との間をシールする第3のシール機構(図7のシール機構30Aに相当)とを一緒に組み合わせたものである。
【0026】
このシール機構32Aでは、内筒12の端部外周に気密に環状の固定フランジ80を突設し、その固定フランジ80に環状の仕切板81を取外し可能(伸縮管63の取付け、取外しのため)に気密に取付けて、その仕切板81の両面を、回転軸線に対して略直交する摺接面Sとして設定している。そして、仕切板81の一方の摺動面Sと加熱流体入口ケーシング16の外端側の側壁との間に、図8に示したシール機構30Bを設け、仕切板81の他方の摺動面Sと出口側発生ガスフード19の内端側の側壁との間に、図7に示したシール機構30Aを配設している。これにより、両シール機構30A、30Bの移動フランジ62、62が仕切板81の両側の摺動面Sにスプリング66の力で圧接させられ、これらの合わせ面でシールが行われている。
【0027】
次に作用を説明する。
この外熱式ロータリーキルン1では、加熱炉の主要部を構成する外筒11と内筒12とを内外筒連結機構18A、18Bで連結し、外筒11を回転駆動することで内筒12を回転させるようにしているから、内筒12の両端を加熱炉の外部に大きく延出して回転支持する必要がない。そのため、この例のように内筒12の両端を出口側発生ガスフード19及び入口側ガスフード20で完全に覆うことができ、それにより、内筒12を大気に露出させる部分を無くすことができ、大気への熱放散量を低減して、熱効率を向上させることができる。また、加熱炉内に収容する内筒12の長さを大きくすることができるので、内筒12の加熱効率が向上し、ロータリーキルン1の小型化が図れる。
【0028】
また、シール機構30A、30Bを介して、外筒11と加熱流体入口ケーシング16及び加熱流体出口ケーシング17とを連通しているので、両ケーシング16、17を通して、外筒11と内筒12を回転させながら、加熱流体を内外筒間の流路13に流通させ、内筒12を安定的に加熱することができる。また、仕切板81を組込んだシール機構32A、32Bによって、加熱流体の流路(ケーシング16、17の内部空間16a、17a)と被処理物からの発生ガスの流路(内筒12の入口12aと出口12b)を明確に分離したので、内筒11よりの発生ガスGと加熱流体Kの接触を確実に防止することができる。爆発等の危険を未然に防ぐことができる。
【0029】
また、外筒11と内筒12間に熱膨脹差が発生すると、図4、図5に示す内外筒連結機構18A、18Bでは、半径方向の熱膨脹差を、スプリング59に抗して連結ロッド53がガイド管54内を摺動することにより吸収する。また、軸方向の熱膨脹差については、図5に示す内外筒連結機構18Bの連結ロッド53がリング51の中央孔(長孔)52B内を移動することにより吸収する。
【0030】
また、各シール機構30A、30B、32A、32Bでは、移動フランジ62が摺動面Sにスプリング66の力で圧接させられているので、その合わせ面によって、熱膨脹の影響を吸収しながら、シール性を確保することができ、内筒12と外筒11を継続的に安定回転させることができる。即ち、半径方向の熱膨脹差は、摺動面Sと移動フランジ62が相互に滑ることで吸収し、軸方向の熱膨脹差については、伸縮管63が伸縮することで吸収する。この際、スプリング66により適当な力で移動フランジ62を摺動面Sに圧接させているので、適正なシール性能が維持される。また、固定フランジ61を取付けているフード19、20やケーシング16、17が熱変形して傾いても、スプリング66が円周方向に多数配置されているので、移動フランジ62と摺動面S間で良好な接触状態が確保され、シール性能が維持される。
【0031】
また、このロータリーキルン1のシール機構30A、30B、32A、32Bは、加熱炉の端部に設けたシールボックスに、加熱炉の炉内圧より高い圧力のシール用空気等を圧送してシールするタイプのものではないから、ランニングコストもかからず、停電時のシールも確保することができる。
【0032】
なお、特に仕切板81を組込んだ方のシール機構32A(32Bも同じ)について、図10や図11に示すように変更を加えることもできる。
図10に示すシール機構132Aでは、仕切板81の摺動面Sと移動フランジ62の合わせ面間に、グランドパッキン85を追加挿入している。グランドパッキン85には、図示しない給油孔により耐熱グリースが供給されている。このシール機構132Aは、加熱流体の圧力が高い場合に特に有効である。
【0033】
また、図11に示すシール機構232Aでは、仕切板81と、それを接合している固定フランジ81との間に、バネ鋼のような弾性板87を介在させている。このようにすることにより、固定フランジ80が傾いていても、仕切板81を内筒12の回転軸線に直交するよう配置することができ、仕切板81の摺動面Sに対する移動フランジ62の摺動抵抗を低減することができる。
【0034】
なお、摺動面Sに供給するシール材として、耐熱グリース以外に、固体カーボン等を用いてもよいし、摺動面Sに銅製リング等の滑り材を組込んでもよい。
また、本実施形態では、内筒12を水平に対して僅かに傾斜させたが、傾斜させずに水平に設置し、内筒12の内壁に被処理物搬送用の羽根をスパイラル状に固定して、内筒12の回転によるこの羽根の回転で被処理物を搬送するようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、外筒と内筒を内外筒連結機構で連結し、外筒を回転駆動することで内筒を回転させるようにしているから、内筒の両端を加熱炉の外部に延出して回転支持する必要がない。従って、内筒を大気に露出させる部分を極力減らすことができ、大気への熱放散量を低減して、熱効率を向上させることができる。また、加熱炉内に収容する内筒の長さを大きくすることができるので、内筒の加熱効率が向上し、ロータリーキルンの小型化が図れる。
【0036】
請求項2の発明によれば、稼働中に内筒と外筒の熱膨脹差が生じるが、内外筒連結機構ではこの熱膨脹差を吸収できるので、継続的に内筒と外筒を安定回転させることができる。
【0037】
請求項3の発明によれば、第1のシール機構によって外筒とケーシングが連通されているので、外筒と内筒を回転させながら、加熱流体を内外筒間の流路に流通させて内筒を加熱することができる。また、第2のシール機構と第3のシール機構とにより、加熱流体の流路(ケーシングの内部空間)と被処理物からの発生ガスの流路(内筒の入口と出口)を明確に分離したので、内筒よりの発生ガスと加熱流体の接触を確実に防止することができる。
【0038】
請求項4の発明によれば、稼働中に内筒とケーシング、内筒とフード間に熱膨脹差が生じるが、各シール機構ではこの熱膨脹差を吸収できるので、継続的に内筒を安定回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての外熱式ロータリーキルンの全体の概略構成を示す側断面図である。
【図2】図1のII−II矢視断面図である。
【図3】図1のIII−III矢視断面図である。
【図4】図1における内外筒連結機構18Aの断面図である。
【図5】図1における内外筒連結機構18Bの断面図である。
【図6】図4、図5に示した内外筒連結機構18A、18Bの円周方向の配置を示す断面図である。
【図7】図1におけるシール機構30Aの詳細図であり、(a)は側断面図、(b)は回転止め機構70の平面図である。
【図8】図1におけるシール機構30Bの詳細図であり、(a)は側断面図、(b)は回転止め機構70の平面図である。
【図9】図1におけるシール機構32Aの詳細図であり、(a)は側断面図、(b)は回転止め機構70の平面図である。
【図10】図9のシール機構の他の例を示す側断面図である。
【図11】図9のシール機構の更に他の例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 外熱式ロータリーキルン
11 外筒
12 内筒
12a 入口
12b 出口
13 流路
16 加熱流体入口ケーシング(ケーシング)
17 加熱流体出口ケーシング(ケーシング)
16a,17a 内部空間
18A,18B 内外筒連結機構
19 出口側発生ガスフード(フード)
20 入口ガスフード(フード)
24 駆動機構
30A,30B シール機構(第1のシール機構)
32A,32B シール機構(第2、第3のシール機構)

Claims (4)

  1. 回転駆動されることにより、入口から投入された被処理物を出口側へ送り移動して出口から排出する内筒と、
    内筒の外周に同心状に配設され、内筒を加熱する加熱炉の主要部としての外筒と、
    外筒を回転駆動する駆動機構と、
    外筒に対して内筒を回転力伝達可能に連結する内外筒連結機構とを備え、
    外筒を回転駆動することで内筒を回転させることを特徴とする外熱式ロータリーキルン。
  2. 前記内外筒連結機構が、内筒と外筒の熱膨脹差を吸収する機構を含むことを特徴とする請求項1記載の外熱式ロータリーキルン。
  3. 前記内筒と外筒との間の間隙が加熱流体の流路とされ、
    前記加熱炉が、前記外筒と、その両端に固定的に配された加熱流体給排用のケーシングとから構成され、
    前記ケーシングと外筒の連結部に、ケーシング内の空間と前記内外筒間の流路とを大気と遮断した状態で連通し且つケーシングに対する外筒の回転を許す第1のシール機構が配設され、
    内筒の両端がそれぞれケーシング内を貫通し、
    各ケーシングの外端と内筒の端部外周との間に、ケーシング内の空間を遮断し且つ内筒の回転を許す第2のシール機構が設けられ、
    第2のシール機構の更に外側に、それぞれ内筒の入口と出口を大気から遮断するように覆うフードが、内筒の回転を許容する第3のシール機構を介して固定的に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の外熱式ロータリーキルン。
  4. 前記第1、第2、第3のシール機構が、シールすべき2つの部材間の熱膨脹差を吸収する機構を含むことを特徴とする請求項3記載の外熱式ロータリーキルン。
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