JP4150368B2 - ロータリーキルンのシール構造 - Google Patents

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本発明は、各種原料の熱処理に使用されるロータリーキルンのキルン本体の端部と固定フードとの接合部におけるシール構造の改良に関するものである。
上記のようなロータリーキルンの具体例が、例えば特開平3−251683号公報に開示されている。その装置は、図3に示すように、横置きされた長尺な筒状のキルン本体31を備え、このキルン本体31は、その両端部側の外周面に設けられた環状のタイヤ部32・32の部位で、転動自在に下側から支持されている。さらに、外周面に設けられたスプロケット33を図示しないモータによって駆動することで、このキルン本体31を回転し得るようになっている。
前記キルン本体31には、図において左端側の入口側フード部34を通して原料粉体が供給され、キルン本体31の回転に伴って前記原料粉体は右端側へと送られる。このとき、キルン本体31の外周に設けられている加熱手段35によって所定の熱処理が与えられ、熱処理後の製品粉体は、右端側の出口側フード部36を通して回収される。
上記の各フード部34・36とキルン本体31との間に、キルン本体31内を外部雰囲気から密閉するためのシール装置37・38が設けられている。このようなシール装置としては、固定部と回転部とが対面する部位における相対回転運動に対する気密の他、少なくとも一方の端部側では、熱膨張によるキルン本体31の回転軸方向の長さ変化を許容し得るようになっていることが必要である。このために、上記装置における右端側のシール装置38では、図4に示すように、キルン本体31の端部外周側に環状のフレーム体41が設けられている。このフレーム体41は、出口側フード部36から延びるレール42によって、キルン本体31とほぼ同心の位置を保持して、回転軸方向に移動自在に支持されている。
上記フレーム体41における左端側には、図5に示すように、径方向に広がるリング状のシール板43が設けられている。一方、キルン本体31の外周面に、上記シール板43に対面する円盤状のディスク板44が設けられ、そして、このディスク板44とシール板43との間の距離を一定に保つために、シール板43に、ディスク板44の外方端側を挟み込んで回転自在に案内するための一対のガイドローラー45・45が取付けられている。
このように一定の間隔で保持されるシール板43とディスク板44との間に、弾性体より成る断面が略「く」の字状のリップ型シール材46が配設されている。このリップ型シール材46は、外方端側がシール板43に押付けられた状態で、内方端側がディスク板44側に固定されており、これによって、回転するキルン本体31と、非回転のフレーム体41との間の相対回転運動に対しての気密が与えられるようになっている。
また、上記構造により、フレーム体41はキルン本体31の端部側の軸方向の変位に追随するものとなるが、このフレーム体41の軸方向の移動を許容して、フレーム体41と出口側フード部36との間をシールするために、両者41・36間を蛇腹状で伸縮可能なベローズ47で連結し、これによって、キルン本体31から出口側フード部36に至る全体を、外気雰囲気からシールする構成となっている。
しかしながら、上記装置においては、リップ型シール材46は、それ自身が弾性を有することが必要であり、ほとんどの場合ゴム部材により構成されているが、ゴム部材の弾性力だけでは摺動部の面圧を高く保持できないことから、シール性が不充分になりやすく、内部からのガス洩れや、逆に外部空気の炉内への侵入などが生じやすいという問題があった。
また、リップ型シール材46は、シール板43と常時回転摺動しているため、運転時間とともに磨耗するので定期的に交換が必要となるが、ゴム部材では寿命が短く、また、磨耗するに従ってシール性能が低下するという問題があった。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、摺動部の面圧を高く保持することにより安定したシール性能が得られ、シール部材の寿命を長くすることができ、また、シール部材の磨耗がしてもシール性能が低下しないことを可能とするロータリーキルンのシール構造を提供することにある。
本発明のロータリーキルンのシール構造は、上記の目的を達成するために、請求項1は、回転しながら被処理物を移送する筒状のキルン本体と、前記キルン本体の両端部にそれぞれ設けられた固定フードと、前記キルン本体の少なくとも1方の端部に設けた環状のディスク板と、前記環状のディスク板と対応する固定フードに伸縮自在なベローズを介して連結された環状の押さえ板と、この押さえ板を前記ディスク板の回転方向に沿って回転自在に固定する手段とを備え、前記ディスク板と前記押さえ板との間に摺動可能なシール部材を配置して気密にシールするロータリーキルンのシール構造において、前記押さえ板の前記ディスク板側に開口するとともに、前記押さえ板と同心円状に形成され、外部から駆動され且つ前記キルン本体の回転軸方向に任意の押圧が発生可能な加圧手段を有した第1の溝と、外周面を1周するシール部材を有し且つ前記第1の溝に装着され且つ前記加圧手段と当接することにより前記キルン本体の回転軸方向に移動可能な第1のシールリングと、前記押さえ板の前記ディスク板側に開口するとともに、前記押さえ板と同心円状に形成され、外部から駆動され且つ前記キルン本体の回転軸方向に任意の押圧が発生可能な加圧手段を有した第2の溝と、外周面を1周するシール部材を有し且つ前記第の溝に装着され且つ前記加圧手段と当接することにより前記キルン本体の回転軸方向に移動可能な第2のシールリングと、前記第1の溝と第2の溝との間に外部から気体または液体を導入する導入穴を備え、前記導入穴に気体または液体を注入する手段と、前記導入穴に注入される気体または液体の圧力を制御する手段を設けたことを特徴としている。
また請求項2は、請求項1において前記加圧手段を、外部と貫通する駆動穴から注入される気体または液体の圧力により駆動され且つ外部とシールされた複数個のピストンで構成したことを特徴としている。
また請求項3は、請求項2において前記駆動穴と前記導入穴に注入される気体または液体を空気、窒素、水蒸気、水、油脂のいずれかとしたことを特徴としている。
また請求項4は、請求項2において前記駆動穴に注入される気体または液体を空気、窒素、水蒸気、水、油脂のいずれかとし、前記導入穴の内部圧力を前記キルン本体の内部圧力よりも小さくし、前記導入穴から流出する前記キルン本体内雰囲気気体を無害化処理する手段を備えたことを特徴としている。
また請求項5は、請求項1から請求項4までいずれか1項において前記第1のシールリングと前記第2のシールリングをカーボンまたは鋼材で構成したことを特徴としている。
上記構成においては、環状の押さえ板のシール面側に同心円状に2本のシール部が形成されているので、従来の1本のシール部のみによるシール構造に比べて2重のシール性能が得られ、さらに前記2本のシール部の間には炉内圧より高圧の例えば窒素や水等の気体または液体が封入されているので、炉内部からのガス洩れや逆に外部空気の炉内への侵入などを完全に防止することが可能となり、従来のシール構造に比べて合計3重のシール性能が得られる。
また、環状の押さえ板のシール面側に同心円状に2本のシール部が形成されているので、従来の1本のシール部のみによるシール構造に比べて2重のシール性能が得られ、さらに、前記導入穴の内部圧力を前記キルン本体の内部圧力よりも小さくし、前記導入穴から流出するキルン本体内雰囲気気体を無害化処理する手段を備えれば、前記2本のシール部の間の圧力も前記キルン本体の内部圧力よりも小さくなるので、キルン内部から漏れたガスと外部から進入した空気は、いずれも前記導入穴から吸収排出され、前記無害化処理する手段によって無害化されるので、炉内部からのガス洩れや逆に外部空気の炉内への侵入などを完全に防止することが可能となり、従来のシール構造に比べて合計3重のシール性能が得られると共に、環境汚染を防止することも可能となる。
また、前記2本のシール部に設置されている第1および第2のシールリングと、ディスク板との間に形成されるシール面の面圧は、前記第1および第2のシールリングの後部に設置されている例えば外部から駆動されるピストンが、前記第1および第2のシールリングを前記キルン本体の回転軸方向、即ち、ディスク板の方向に押し出すことにより得られる。従って、前記ピストンの駆動力を外部から制御することにより、前記シール面の面圧を自由に設定することができ、シールに必要な常時安定した面圧を得ることが可能となる。
以上により、従来のシール構造に比べてシール性能が大幅に向上し、内部からのガス洩れや逆に外部空気の炉内への侵入などを完全に防止すると共に、環境汚染を防止することも可能となる。
さらに、前記第1および第2のシールリングの材質として、幅広い種類を選択することができ、例えば硬質で摺動性の良好なカーボンや鋼材を選択することにより、従来例のゴム部材に比べて、シールリングの寿命を飛躍的に向上させることが可能となる。これにより、シールリングの定期交換の回数が減少することになり、メンテナンスの容易なロータリーキルンのシール構造を提供することができる。
加えて、前記ピストンを例えば外部と貫通する駆動穴から注入される例えば窒素や水などの気体または液体の圧力により駆動され且つ外部とシールされた複数個のピストンで構成すれば、前記第1および第2のシールリングの磨耗が進行し、その厚みが減少した場合でも、前記複数個のピストンが前記第1および第2のシールリングをディスク板の方向に常に一定の圧力で押し出すことができる。従って、シール部材の磨耗が進行してもシール性能が低下しないことを可能とするロータリーキルンのシール構造を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明は図3に示すように、横置きされた長尺な筒状のキルン本体31を備え、このキルン本体31は、その両端部側の外周面に設けられた環状のタイヤ部32・32の部位で、転動自在に下側から支持されている。さらに、外周面に設けられたスプロケット33を図示しないモータによって駆動することで、このキルン本体31を回転し得るようになっている。
前記キルン本体31には、図において左端側の入口側フード部34を通して原料粉体が供給され、前記原料粉体は、キルン本体31の回転に伴って右端側へと送られる。このとき、キルン本体31の外周に設けられている加熱手段35によって所定の熱処理が与えられ、熱処理後の製品粉体は、右端側の出口側フード部36を通して回収される。
前記の各フード部34・36とキルン本体31との間に、キルン本体31内を外部雰囲気から密閉するためのシール装置37・38が設けられている。以上の点は従来から知られている構成を前提としている。
以下に本発明の従来との相違点および特徴を述べる。図1の要部断面図に示すように、本発明は前記キルン本体31の少なくとも1方の端部に環状のディスク板44を設け、環状のディスク板44と対応する固定フード36に伸縮自在なベローズ47を介して連結された環状の押さえ板5と、この押さえ板5を前記ディスク板の回転方向に沿って回転自在に固定する手段とを備えている。
前記回転自在に固定する手段として具体的には、図2(a)および(b)に示すように、ディスク板44の外方端側を挟み込んで回転自在に案内するための一対のガイドローラー45・45を有したローラーブラケット7を、押さえ板5の周囲に複数個設ける。
このような構造とすることにより、図1におけるディスク板44と押さえ板5の隙間間隔dを、熱膨張による、キルン本体31の回転軸方向の長さ変化とは無関係に、一定に保つことができる。なお、キルン本体31の長さ変化は、炉内の気密性を保ったままベローズ47によって吸収される。隙間間隔dを一定に保つ必要がある理由は、以下に述べる第1のシールリング4および第2のシールリング2と、ディスク板44の間に形成されるシール面の面圧が、熱膨張の影響を受けるのを防止するためである。
また本発明は、押さえ板5のディスク板44と向き合うシール面側に、外部から駆動され且つキルン本体31の回転軸方向に任意の押圧が発生可能な加圧手段を有した第1の溝3と、外周面を1周するシール部材9を有し且つ前記第1の溝3に装着され且つ前記加圧手段と当接することによりキルン本体31の回転軸方向に移動可能な第1のシールリング4と、外部から駆動され且つキルン本体31の回転軸方向に任意の押圧が発生可能な加圧手段を有した第2の溝1と、外周面を1周するシール部材9を有し且つ前記第2の溝1に装着され且つ前記加圧手段と当接することによりキルン本体31の回転軸方向に移動可能な第2のシールリング2を備えている。
前記加圧手段として具体的には、外部と貫通する駆動穴11から注入される例えば窒素や水などの気体または液体の圧力により駆動される複数個のピストン6で構成する。ピストン6は、図1に示すように、ほぼ円柱形状でその外周面にシール溝が設けられ、このシール溝にゴム部材等で構成されたOリング8が装着されており、これにより外部とシールされているので、前記気体または液体がシール部や炉内に侵入することはない。
前記第1の溝3および第2の溝1は環状の押さえ板5と同心円状に形成されており、これら溝の底部には、図2(a)および(b)に示すように複数個の前記ピストン6がその押し出し面が前記溝の底部に露出するように設置されている。
さらに、前記第1の溝3および第2の溝1には、図1に示すように、これらの溝断面とほぼ合致するような断面形状をした第1のシールリング4および第2のシールリング2が装着されている。また、これらシールリングの外周面には全周に渡ってシール溝10・10が形成されており、これらシール溝にはゴム部材等で構成されたシール部材9・9が装着されている。
シール部材9・9は、第1の溝3と第1のシールリング4の間の隙間と、第2の溝1と第2のシールリング2の間の隙間から、炉内部のガスが洩れたり逆に外部空気が炉内へ侵入したりすることを防止するために設けられる。
このような構造にすると、駆動穴11から例えば窒素や水などの気体または液体を注入することにより、その圧力で複数のピストン6が、キルン本体31の回転軸方向、即ち、ディスク板44の方向に、ほぼ均一の圧力で押し出されるので、これと当接する第1のシールリング4および第2のシールリング2も、同様にディスク板44の方向に押し出されることになる。従って、第1のシールリング4および第2シールリング2と、ディスク板44の間に、同心円状に2つのシール面が形成される。
これらシール面の面圧は、駆動穴11から注入される気体または液体の圧力を制御することにより任意に選択可能であるが、面圧を大きくするとシールリングの磨耗が激しくなり、小さくするとシール性能が低下するので、最適値に選定するのが良い。また、前記気体または液体の圧力を制御する手段として具体的には、例えばコンプレッサーや減圧弁等の従来技術を用いて、容易に実現することができる。
さらに本発明は、前記第1の溝3と第2の溝1との間に外部から気体または液体を導入する導入穴12を備え、前記導入穴12に気体または液体を注入する手段と、前記導入穴12に注入される気体または液体の圧力を制御する手段を備えている。
前記導入穴12は、図2(b)に示すように、第1の溝3と第2の溝1との間に複数個設けられている。前記気体または液体を注入する手段と、圧力を制御する手段として具体的には、例えばコンプレッサーや減圧弁等の従来技術を用いて、容易に実現することができる。
このような構造にすると、前記導入穴12から注入された例えば窒素や水などの気体または液体は、前記2つのシール面間に形成されている密閉空間に充満する。従って、前記気体または液体の圧力を炉内の圧力より大きくすることにより、炉内部からのガス洩れや逆に外部空気の炉内への侵入などを完全に防止することが可能となる。前記気体または液体の圧力の大きさは、前述の如く炉内の圧力より大きくすることが好ましく任意に選択可能であるが、大き過ぎると、前記気体または液体が、前記2つのシール面を介して炉の内外に漏れ出し、問題となることがある。また前記圧力が小さすぎると、シール性能が低下するので、最適値に選定するのが良い。
また、さらに本発明は、前記導入穴12の内部圧力を前記キルン本体31の内部圧力よりも小さくし、前記導入穴12から流出する前記キルン本体内雰囲気気体を無害化処理する手段を備えた構造とすることもできる。前記導入穴12の内部圧力を前記キルン本体の内部圧力よりも小さくする手段として具体的には、例えば真空ポンプや減圧弁等の従来技術を用いて容易に実現することができ、前記無害化処理する手段として具体的には、例えば触媒による化学分解反応を用いたり、あるいは集塵フィルターを用いる等の従来技術を用いて容易に実現することができる。
このような構造にすると、前記2つのシール面間に形成されている密閉空間の圧力も前記キルン本体31の内部圧力よりも小さくなるので、キルン内部から漏れたガスと外部から進入した空気は、いずれも前記導入穴12から吸収排出され、前記無害化処理する手段によって無害化されるので、炉内部からのガス洩れや逆に外部空気の炉内への侵入などを完全に防止すると共に、環境汚染を防止することも可能となる。前記導入穴12の内部圧力の大きさは、前述の如く炉内の圧力より小さくすることが必要であり任意に選択可能であるが、小さ過ぎると、前記導入穴12から吸収排出されるガスの量が多くなり、前記無害化処理する手段の処理能力を大とする必要が生じ、製造コストや設備の大きさが問題となることがある。また前記圧力の小ささが十分でないと、シール性能が低下するので、最適値に選定するのが良い。
なお、これまで述べてきた気体または液体の種類として、窒素および水の他に、空気、水蒸気、油脂を用いても良く、その選定基準として、炉内外の雰囲気の種類や圧力、コスト、耐久性、メンテナンスの容易さ等を勘案し、最適に選定するのが良い。
以上の説明により明らかなように、本発明のロータリーキルンのシール構造は、環状の押さえ板5のシール面側に、同心円状に2本のシール部が形成されているので、従来の1本のシール部のみによるシール構造に比べて2重のシール性能が得られ、さらに前記2本のシール部の間には、炉内圧より高圧の例えば窒素や水等の気体または液体が封入されているので、内部からのガス洩れや、逆に外部空気の炉内への侵入などを完全に防止することが可能となり、従来のシール構造に比べて合計3重のシール性能が得られる。
また、環状の押さえ板のシール面側に同心円状に2本のシール部が形成されているので、従来の1本のシール部のみによるシール構造に比べて2重のシール性能が得られ、さらに、前記導入穴の内部圧力を前記キルン本体の内部圧力よりも小さくし、前記導入穴から流出する前記キルン本体内雰囲気気体を無害化処理する手段を備えれば、前記2本のシール部の間の圧力も前記キルン本体の内部圧力よりも小さくなるので、キルン内部から漏れたガスと外部から進入した空気は、いずれも前記導入穴から吸収排出され、前記無害化処理する手段によって無害化されるので、炉内部からのガス洩れや逆に外部空気の炉内への侵入などを完全に防止することが可能となり、従来のシール構造に比べて合計3重のシール性能が得られると共に、環境汚染を防止することも可能となる。
また、前記2本のシール部に設置されている第1および第2のシールリングと、ディスク板との間に形成されるシール面の面圧は、前記第1および第2のシールリングの後部に設置されている例えば外部から駆動されるピストンが、前記第1および第2のシールリングを前記キルン本体の回転軸方向、即ち、ディスク板の方向に押し出すことにより得られる。従って、前記ピストンの駆動力を外部から制御することにより、前記シール面の面圧を自由に設定することができ、シールに必要な常時安定した面圧を得ることが可能となる。
以上により、従来のシール構造に比べてシール性能が大幅に向上し、内部からのガス洩れや逆に外部空気の炉内への侵入などを完全に防止すると共に、環境汚染を防止することも可能となる。
さらに、前記第1および第2のシールリングの材質として幅広い種類を選択することができ、例えば硬質で摺動性の良好なカーボンや鋼材を選択することにより、従来例のゴム部材に比べて、シールリングの寿命を飛躍的に向上させることが可能となる。これにより、シールリングの定期交換の回数が減少することになり、メンテナンスの容易なロータリーキルンのシール構造を提供することができる。
加えて、前記ピストンを例えば外部と貫通する駆動穴から注入される例えば窒素や水などの気体または液体の圧力により駆動され且つ外部とシールされた複数個のピストンで構成すれば、前記第1および第2のシールリングの磨耗が進行し、その厚みが減少した場合でも、前記複数個のピストンが前記第1および第2のシールリングをディスク板の方向に、常に一定の圧力で押し出すことができる。従って、シール部材の磨耗が進行してもシール性能が低下しないことを可能とするロータリーキルンのシール構造を提供することができる。
よって本発明は、従来の問題点を解消したロータリーキルンのシール構造として、工業的価値はきわめて大きい。
本発明の一実施例におけるロータリーキルンのシール構造を示す要部断面図である。 上記ロータリーキルンにおけるキルン本体と可動端側ダクト部との連結部位を示すものであって、同図(a)は断面図、同図(b)は同図(a)におけるA−A線矢視半断面図である。 従来のロータリーキルンの構成を示す正面図である。 図3に示すロータリーキルンにおけるシール部の要部平面図である。 図3に示すロータリーキルンにおけるシール部の要部断面図である。
符号の説明
1 第2の溝
2 第2のシールリング
3 第1の溝
4 第1のシールリング
5 押さえ板
6 ピストン
7 ローラーブラケット
8 Oリング
9 シール部材
10 シール溝
11 駆動穴
12 導入穴
31 キルン本体
32 タイヤ部
33 スプロケット
34 入口側フード部
35 加熱手段
36 出口側フード
37 入口側シール装置
38 出口側シール装置
41 フレーム体
42 レール
43 シール板
44 ディスク板
45 ガイドローラー
46 リップ型シール材
47 ベローズ

Claims (5)

  1. 回転しながら被処理物を移送する筒状のキルン本体と、前記キルン本体の両端部にそれぞれ設けられた固定フードと、前記キルン本体の少なくとも1方の端部に設けた環状のディスク板と、前記環状のディスク板と対応する固定フードに伸縮自在なベローズを介して連結された環状の押さえ板と、この押さえ板を前記ディスク板の回転方向に沿って回転自在に固定する手段とを備え、前記ディスク板と前記押さえ板との間に摺動可能なシール部材を配置して気密にシールするロータリーキルンのシール構造において、前記押さえ板の前記ディスク板側に開口するとともに、前記押さえ板と同心円状に形成され、外部から駆動され且つ前記キルン本体の回転軸方向に任意の押圧が発生可能な加圧手段を有した第1の溝と、外周面を1周するシール部材を有し且つ前記第1の溝に装着され且つ前記加圧手段と当接することにより前記キルン本体の回転軸方向に移動可能な第1のシールリングと、前記押さえ板の前記ディスク板側に開口するとともに、前記押さえ板と同心円状に形成され、外部から駆動され且つ前記キルン本体の回転軸方向に任意の押圧が発生可能な加圧手段を有した第2の溝と、外周面を1周するシール部材を有し且つ前記第の溝に装着され且つ前記加圧手段と当接することにより前記キルン本体の回転軸方向に移動可能な第2のシールリングと、前記第1の溝と第2の溝との間に外部から気体または液体を導入する導入穴を備え、前記導入穴に気体または液体を注入する手段と、前記導入穴に注入される気体または液体の圧力を制御する手段を設けたことを特徴とするロータリーキルンのシール構造。
  2. 前記加圧手段を、外部と貫通する駆動穴から注入される気体または液体の圧力により駆動され且つ外部とシールされた複数個のピストンで構成したことを特徴とする請求項1に記載のロータリーキルンのシール構造。
  3. 前記駆動穴と前記導入穴に注入される気体または液体を空気、窒素、水蒸気、水、油脂のいずれかとしたことを特徴とする請求項2に記載のロータリーキルンのシール構造。
  4. 前記駆動穴に注入される気体または液体を空気、窒素、水蒸気、水、油脂のいずれかとし、前記導入穴の内部圧力を前記キルン本体の内部圧力よりも小さくし、前記導入穴から流出する前記キルン本体内雰囲気気体を無害化処理する手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のロータリーキルンのシール構造。
  5. 前記第1のシールリングと前記第2のシールリングをカーボンまたは鋼材で構成したことを特徴とする請求項1から請求項4までいずれか1項に記載のロータリーキルンのシール構造。
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