JPH09217284A - 耐熱性防水シート - Google Patents

耐熱性防水シート

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JPH09217284A
JPH09217284A JP8017903A JP1790396A JPH09217284A JP H09217284 A JPH09217284 A JP H09217284A JP 8017903 A JP8017903 A JP 8017903A JP 1790396 A JP1790396 A JP 1790396A JP H09217284 A JPH09217284 A JP H09217284A
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JP
Japan
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tetrafluoroethylene
propylene
heat
waterproof sheet
fluororubber
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Application number
JP8017903A
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English (en)
Inventor
Katsuji Ito
勝治 伊藤
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】洗濯や高温乾燥を繰り返して劣化や剥離がない
耐熱性防水シートを得る。 【解決手段】撥水処理した基布の表面に、フッ素ゴムを
必須成分とする防水性被覆層が形成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性を有する防
水シートに関し、さらに詳しくは耐熱性を備えたシーツ
およびオムツカバーに使用するのに適する防水シートに
関する。
【0002】
【従来の技術】体の自由がきかない寝たきりの老人や病
人は、仰臥状態のまま排泄が行われるため、少しの不注
意によりシーツおよび布団を汚すことが多い。また乳幼
児においては、排泄時にオムツから尿が漏れることによ
るオムツカバーやシーツが汚れることがある。
【0003】このようなシーツおよびオムツカバーの汚
染を防止するため、従来ポリエステルなどの基布上に、
ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹
脂、合成ゴム、または天然ゴムなどの防水樹脂の被覆層
を形成させて、シーツおよびオムツカバーの防水性を高
めることがなされており、特に風合が柔軟なポリウレタ
ン樹脂の被覆層が汎用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしポリウレタン樹
脂の被覆層は耐熱性に乏しいため、高温条件下で殺菌、
滅菌、または乾燥させると、収縮、溶融、または感触の
変化が生じ、再度の使用に耐えないという欠点があっ
た。特に、病院においては、汚染されたシーツおよびオ
ムツカバーは滅菌処理して使用しなければならない。こ
れらの処理は、通常請負業者により行われ、洗濯、プレ
ス、高温乾燥等を処理が行われている。しかし、最新の
設備においては、効率を高めるため乾燥温度が200℃
以上にもなり、従来より使用されてきたポリウレタン樹
脂は高温に耐えられない問題がある。
【0005】また、耐熱性に優れた被覆層として、含フ
ッ素弾性共重合体にフッ化ビニルデンをグラフトさせた
化合物を主体とする軟質フッ素樹脂の使用も提案されて
いる(特公平1−22547)が、その用途は合成皮革
を目的としたものであり、表面が滑りやすく風合いにも
劣る欠点があった。
【0006】また、フッ化ビニリデンのフィルムをラミ
ネート(特開平7−67758)する方法も提案されて
いるが、風合が硬いだけでなく、洗濯耐久性が劣る問題
があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の欠点を
解決するためになされてものであり、防水性および耐熱
性を備え、しかも感触の優れた耐熱防水シートを提供す
ることを目的としている。本発明者らは上記目的を達成
するために鋭意研究した結果、撥水加工した基布の片面
に特定のフッ素ゴムからなる被覆層を有する耐熱防水シ
ートが、洗濯および高温乾燥を繰り返した場合にも劣化
や剥離がなく、しかも、感触が優れていることを見いだ
した。
【0008】すなわち本発明は、撥水処理した基布の表
面に、フッ素ゴムを必須成分とする防水性の被覆層が形
成されてなることを特徴とする耐熱性防水シートを提供
する。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おける基布としては、高温処理に耐え得る素材のもので
あれば特に限定されず、200〜230℃程度の温度処
理に耐え得るものが好ましく、アセテート、綿、麻、ま
たはレーヨン等が好ましい。
【0010】該基布は、撥水処理されたものを用いる。
すなわち、本発明の基布の撥水処理は、シート自体の汚
れを防ぐとともに、後から処理され得るフッ素ゴムがシ
ートに浸透するのを防ぐことができる。基布の撥水処理
は、通常の繊維用の撥水剤を用いて実施できる。該繊維
用の撥水剤としては特に限定されず、シリコーン系撥水
剤、または、フッ素系撥水剤等が好ましく、特に、風合
やフッ素ゴムの接着性等の点からフッ素系撥水剤が好ま
しい。
【0011】フッ素系撥水剤としてはポリフルオロアル
キル基を含有するアクリレートおよび/またはメタクリ
レートの重合した単位を含む重合体を含む撥水剤が好ま
しい。なお、以下においてアクリレートとメタクリレー
トとを総称して(メタ)アクリレートと記す。また、ポ
リフルオロアルキル基をRf 基と記載する。
【0012】Rf 基は、アルキル基の水素原子の2個以
上がフッ素に置換された基を意味する。Rf 基の炭素数
は1〜20が好ましく、4〜16が特に好ましい。ま
た、Rf 基は直鎖または分岐の構造が好ましく、分岐の
構造である場合には、分岐部分がRf 基の末端部分に存
在する場合が好ましい。
【0013】Rf 基のフッ素原子の数は、(Rf 基中の
フッ素原子数)/(Rf 基に対応する同一炭素数のアル
キル基の水素原子数)で表した場合に60%以上が好ま
しく、80%以上が特に好ましい。Rf 基はフッ素以外
のハロゲン原子を含んでいてもよい。該ハロゲン原子と
しては、塩素原子が好ましい。
【0014】またRf 基の炭素原子−炭素結合間にはエ
ーテル性の酸素原子(−O−)、またはチオエーテル性
のイオウ原子(−S−)等が挿入されていてもよい。
【0015】Rf 基は、アルキル基の水素原子の実質的
に全てがフッ素原子に置換されたパーフルオロアルキル
基、または、パーフルオロアルキル基を末端部分に有す
る基が好ましい。また、末端部分がパーフルオロアルキ
ル基以外の構造である場合には、水素原子または塩素原
子が存在する構造が好ましい。
【0016】パーフルオロアルキル基としては、Cn
2n+1(ただし、nは4〜16の整数を示す。)で表わさ
れる基が好ましく、特にnが6〜12のものが好まし
い。さらに、パーフルオロアルキル基は直鎖のパーフル
オロアルキル基が好ましい。
【0017】Rf 基の具体例としては、C49 −[C
3 (CF23 −、(CF32CFCF2 −、(C
33 C−、およびCF3 CF2 CF(CF3 )−等
の構造異性の基を含む]、C511−[たとえばCF3
(CF24 −等]C613−[たとえば、CF3 (C
25 、C715−[たとえばCF3 (CF26
等、]C817−[たとえばCF3 (CF27
等]、C919−[たとえばCF3 (CF28
等]、C1021−[たとえばCF3 (CF29
等]、CHF2 (CF2m −(ここで、mは1〜15
の整数)等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0018】Rf を含有する(メタ)アクリレートとし
ては、下式(1)で表される化合物が好ましい。ただ
し、下式(1)において、Rf は上記のポリフルオロア
ルキル基を示す。ただし、Aと結合するRf の炭素原子
には、1個以上のフッ素原子が結合しているものとす
る。Rf は、炭素数4〜16のパーフルオロアルキル基
が好ましい。また、Aは2価の有機基を示し、以下の具
体例中に記載した基が好ましい。R4 は、水素原子また
はメチル基を示す。
【0019】
【化1】CH2 =CR4 −COO−A−Rf (1)
【0020】Rf 基を含有する(メタ)アクリレートと
しては、以下の化合物が挙げられるがこれらに限定され
ない。
【0021】
【化2】CH2=C(R4)COOCH2CH2Rf CH2=C(R4)COOCH2CH2N(C3H7)CORf CH2=C(R4)COOCH(CH3)CH2Rf CH2=C(R4)COOCH2CH2N(CH3)SO2Rf CH2=C(R4)COOCH2CH2N(CH3)CORf CH2=C(R4)COOCH2CH2N(C2H5)SO2Rf CH2=C(R4)COOCH2CH2N(C2H5)CORf CH2=C(R4)COOCH2CH2N(C3H7)SO2Rf CH2=C(R4)COOCH(CH2Cl)CH2OCH2CH2N(CH3)SO2Rf
【0022】Rf 基含有(メタ)アクリレートは1種ま
たは2種以上を使用できる。2種以上用いる場合には、
f 基の炭素数の異なる化合物を2種以上用いるのが好
ましい。
【0023】Rf 基含有(メタ)アクリレートの重合し
た単位を含む重合体は、重合体中のフッ素含有量を調節
する等の目的で、上記の含フッ素(メタ)アクリレート
以外に、他のラジカル重合性の不飽和結合基を有する単
量体(以下、コモノマーと記す)の重合した単位を1種
以上含ませるのが好ましい。
【0024】コモノマーとしては、重合物の熱安定性が
高いことや風合が柔軟なことからステアリルアクリレー
トが特に好ましい。またそのほかに塩化ビニル、エチレ
ン、酢酸ビニル、弗化ビニル、ハロゲン化スチレン、α
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、(メタ)アク
リル酸とそのアルキルエステル、ポリ(オキシアルキレ
ン)(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、
ジアセトン(メタ)アクリルアミド、メチロール化(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリル
アミド、アルキルビニルエーテル、(ハロゲン化アルキ
ル)ビニルエーテル、アルキルビニルケトン、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン、グリシジル(メタ)ア
クリレート、アジリジニル(メタ)アクリレート、ベン
ジル(メタ)アクリレート、イソシアナートエチル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メア)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、無水マ
レイン酸、ポリシロキサンを有する(メタ)アクリレー
ト、N−ビニルカルバゾール等の1種あるいは2種以上
を用いることもできる。
【0025】Rf 基含有(メタ)アクリレートの重合し
た単位を含む重合体がコモノマーの重合した単位を含む
重合体である場合、重合体の100重量部中にRf 基含
有(メタ)アクリレートの重合した単位は、40〜90
重量部含むのが好ましく、特に、50〜80重量部含む
のが好ましい。
【0026】Rf 基含有(メタ)アクリレートの重合し
た単位を含む重合体は、有機溶媒を用いた溶液重合法、
水を分散媒とする分散重合法または乳化重合法等の通常
の重合方法を用いて合成することが可能であり、特に限
定されない。得られた重合体の溶液、分散液、乳化液
は、そのままあるいは希釈して用いることができ、ま
た、重合体を分離した後に、溶媒、分散媒、乳化媒に溶
解、分散、乳化して用いることができる。
【0027】本発明の撥水処理した基布は、基布に上記
の撥水剤を加工することによって得られる。加工方法
は、スプレー、浸漬、塗布等の方法が採用できる。撥水
剤の処理量は、基布に対して0.01〜2重量%となる
量が好ましい。0.01重量%未満では充分な撥水性が
得られず、2重量%超では経済的に不利である。撥水処
理した基布は、120〜180℃程度の温度で熱処理す
るのが好ましい。
【0028】さらに耐久性向上の点から反応性メラミン
樹脂、ブロックドイソシアナート化合物のような架橋性
の処理剤を処理してもよい。
【0029】本発明においては、上記の撥水処理した基
布の表面に、フッ素ゴムを必須成分とする防水性の被覆
層を形成させる。本発明におけるフッ素ゴムとしては、
テトラフルオロエチレンの重合した単位、プロピレンの
重合した単位、またはフッ化ビニリデンの重合した単位
を含む公知ないしは周知の重合体のうちエラストマーと
しての物性を示すものをいう。
【0030】本発明におけるフッ素ゴムとしては、テト
ラフルオロエチレンの重合した単位とプロピレンの重合
したの単位を含む共重合体、テトラフルオロエチレンの
重合した単位とプロピレンの重合した単位とフッ化ビニ
リデンの重合した単位を含む共重合体、フッ化ビニリデ
ンの重合した単位を含むの重合体、またはテトラフルオ
ロエチレンの重合した単位とプロピレンの重合した単位
とグリシジルビニルエーテルの重合した単位を含む共重
合体が好ましく、特にテトラフルオロエチレンの重合し
た単位とプロピレンの重合した単位を含む共重合体が好
ましい。
【0031】フッ素ゴムの具体例としては、テトラフル
オロエチレンとプロピレンとの共重合体、テトラフルオ
ロエチレンとプロピレンとフッ化ビニリデンとの共重合
体、フッ化ビニリデン重合体、テトラフルオロエチレン
とプロピレンとグリシジルビニルエーテルとの共重合体
等が挙げられる。さらに、前記重合体には、ゴムとして
の特性を損なわない範囲で他のモノマーを共重合させて
もよい。
【0032】フッ素ゴムの重合体中にテトラフルオロエ
チレンの重合した単位を含ませる場合、テトラフルオロ
エチレンの重合した単位の含有量は35〜60モル%が
好ましい。
【0033】また、フッ素ゴムの分子量は2〜40万程
度が好ましく、特に、10万〜20万が好ましい。
【0034】フッ素ゴムの製造方法としては、公知ない
しは周知の製造方法のいずれであってもよく、塊状重
合、乳化重合、溶液重合等の各種重合方式が採用でき
る。
【0035】上記フッ素ゴムは、通常の場合、有機溶剤
に可溶であるため、撥水処理した基布に処理する場合に
は、有機溶剤溶液として塗布するのが好ましい。好適な
有機溶剤としては、酢酸ブチル、酢酸エチル等の酢酸エ
ステル類、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケト
ン等のケトン類等の有機溶剤が挙げられる。
【0036】また、フッ素ゴムの処理量は、撥水処理後
の基布100重量部に対して0.1〜5重量部が好まし
い。また、フッ素ゴムを必須成分とする被覆層の膜厚
は、0.2〜5μm程度が好ましい。さらに、処理後の
基布は、150℃以上で熱処理することが望ましい。
【0037】フッ素ゴムは基布に対する充分な接着性を
有しているため、特に架橋する必要はないが、必要に応
じて架橋剤を併用することも可能である。架橋剤として
は、通常のフッ素ゴムの架橋に用いられるアミンや過酸
化物等が挙げられる。
【0038】また、本発明における防水性の被覆層は、
上記のフッ素ゴム以外の他の成分を含んでいてもよい。
他の成分としては、特に限定されず、酸化チタン等の色
剤、顔料等が挙げられる。
【0039】さらに、フッ素ゴムで処理された上記の基
布は、さらに酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、
色剤、抗菌剤等で処理してもよい。
【0040】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、これにより本発明は限定されない。
【0041】[撥水剤Aの合成例]内容積1000ml
のガラス製撹拌機付オートクレーブ中に、FA70重量
%、ジオクチルマレート(DOM)8重量%、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート(2HEA)2重量%、イオ
ン交換水(160重量%)、アセトン(40重量%)、
乳化剤(ポリオキシエチレングリコールモノラウリルエ
ーテル8重量%)、アゾ系重合開始剤(和光純薬社製商
品名V−50)0.5重量%を仕込み、窒素ガスで置換
し塩化ビニル(VCl)20重量%を注入し、撹拌しつ
つ60℃に昇温し15時間反応を行った。
【0042】ガスクロマトグラフィー(GC)によるモ
ノマーの反応率は99%以上であり、粒子径0.1μ
m、固形分濃度33%の単白色ラテックスを得た。イオ
ン交換水で固形分濃度を20重量に調節し、撥水剤Aと
した。
【0043】ただしFAは、下式の化合物を示す。n
は、2、3、4、および5の混合物であり、それぞれの
比(重量部)は、(n=)2:3:4:5=5:60:
20:10:5である。
【0044】
【化3】CH2 =CHCOOCH2 CH2 (CF2 CF
2n CF2 CF3
【0045】[撥水剤Bの合成例]内容積1000ml
のガラス製撹拌機付オートクレーブ中に、撥水剤Aの合
成で用いたものと同じFA60重量%、オクタデシルア
クリレート(ODA)35重量%、2HEA3重量%、
グリシジルメタクリレート(2重量部)、イオン交換水
(160重量%)、アセトン(40重量%)、乳化剤
(ポリオキシエチレングリコールモノラウリルエーテル
8重量%)、V−50 0.5重量%を仕込み、窒素ガ
スで置換しつつ60℃に昇温し15時間反応を行った。
【0046】GCによるモノマーの反応率は99%以上
であり、粒子径0.15μm、固形分濃度33重量%の
単白色ラテックスを得た。イオン交換水で固形分20重
量%に調節し、撥水剤Bとした。
【0047】[実施例1]撥水剤Aを3重量%に調整
し、綿ブロード(色染社製試験布)を浸漬し、マングル
で絞りピックアップを80%とした。ピンテンダー型熱
風乾燥機により連続的に110℃で90秒および150
℃で60秒で熱処理した。
【0048】つぎに、片面にテトラフルオロエチレン/
プロピレン/塩化ビニリデン(50/45/5モル比)
からなるフッ素ゴム(分子量20万)の3重量%濃度の
酢酸ブチル溶液を、バーコーターを用いて膜厚が1μm
となるようにコーティングした。自然乾燥後、150℃
で1分熱処理を行った。得られた布について、風合、耐
熱試験、洗濯試験を評価した結果を表1に示す。
【0049】[実施例2]撥水剤Bを3重量%に調整
し、綿ブロード(色染社製試験布)を浸漬し、マングル
にて絞りピックアップを80%とした。ピンテンダー型
熱風乾燥機により連続的に110℃90秒および150
℃60秒で熱処理した。
【0050】つぎに、片面にテトラフルオロエチレン/
プロピレン/グリシジルエーテル(50/47/3モル
比)からなるフッ素ゴム(分子量30万)の3重量%酢
酸ブチル溶液を、バーコーターを用いてコーティングし
た。自然乾燥後、150℃で1分熱処理を行った。得ら
れた布について、風合、耐熱試験、洗濯試験を評価した
結果を表1に示す。
【0051】[実施例3]実施例2のフッ素ゴムの代わ
りに、同様のフッ素ゴムに酸化チタン2重量%を配合し
たものを用いて、同様の処理し、得られた布について、
風合、耐熱試験、洗濯試験を評価した。結果を表1に示
す。
【0052】[比較例1]実施例1のフッ素ゴムの代わ
りに2液ポリウレタン樹脂(大日本インキ化学工業社製
商品名KS61)を、バーコーターを用いてコーティン
グした。自然乾燥後150℃で1分熱処理を行った。風
合、耐熱試験、洗濯試験の結果を表1に示す。
【0053】[参考例]実施例1の綿ブロードを未処理
のまま用いて、風合、耐熱性、耐洗濯性の評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0054】[耐熱性の評価方法]230℃のオーブン
に10秒ごと240回保持し、状態を観察した。
【0055】[耐洗濯性の評価方法]家庭用洗濯機を用
いて洗濯、すすぎ、脱水を1サイクルとし240回繰り
返し洗濯後の状態を観察した。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明によれば洗濯や高温乾燥を繰り返
した場合にも劣化や剥離がなく、しかも、感触が優れて
いる耐熱性防水シートを得ることができる。本発明の耐
熱性防水シートに用いるフッ素ゴムは、通常の場合、溶
剤可溶性であることから処理しやすい利点もある。本発
明による耐熱性防水シートは、汎用設備の乾燥条件に対
する耐久性も優れているため、実用性のある優れたシー
トである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 23/16 D06M 23/16 // A61F 13/66 A41B 13/08 H

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撥水処理した基布の表面に、フッ素ゴムを
    必須成分とする防水性の被覆層が形成されてなることを
    特徴とする耐熱性防水シート。
  2. 【請求項2】撥水処理した基布が、ポリフルオロアルキ
    ル基を含有するアクリレートおよび/またはメタアクリ
    レートの重合した単位を含む重合体を含む撥水剤で撥水
    処理した基布である請求項1の耐熱性防水シート。
  3. 【請求項3】フッ素ゴムが、テトラフルオロエチレンの
    重合した単位、プロピレンの重合した単位、またはフッ
    化ビニリデンの重合した単位を含む重合体である請求項
    1または2の耐熱性防水シート。
  4. 【請求項4】フッ素ゴムが、テトラフルオロエチレンと
    プロピレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンとプ
    ロピレンとフッ化ビニリデンとの共重合体、フッ化ビニ
    リデンの重合体、またはテトラフルオロエチレンとプロ
    ピレンとグリシジルビニルエーテルとの共重合体である
    請求項1〜3のいずれかの耐熱性防水シート。
  5. 【請求項5】撥水処理した基布の100重量部に対し
    て、フッ素ゴムからなる被覆層が0.1〜5重量部形成
    されてなる請求項1〜4のいずれかの耐熱性防水シー
    ト。
JP8017903A 1996-02-02 1996-02-02 耐熱性防水シート Pending JPH09217284A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103668830A (zh) * 2013-11-30 2014-03-26 江苏金泰针织有限责任公司 针织织物的防汗迹整理方法

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CN103668830A (zh) * 2013-11-30 2014-03-26 江苏金泰针织有限责任公司 针织织物的防汗迹整理方法

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