JPH0921668A - フローセンサ - Google Patents

フローセンサ

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JPH0921668A
JPH0921668A JP7168424A JP16842495A JPH0921668A JP H0921668 A JPH0921668 A JP H0921668A JP 7168424 A JP7168424 A JP 7168424A JP 16842495 A JP16842495 A JP 16842495A JP H0921668 A JPH0921668 A JP H0921668A
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Japan
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thin film
heat generating
generating portion
fluid
flow
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JP7168424A
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Inventor
Yukito Sato
幸人 佐藤
Takayuki Yamaguchi
隆行 山口
Koichi Otaka
剛一 大高
Mitsuteru Kimura
光照 木村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高性能なフローセンサを得る。 【解決手段】 流体の流動方向に直角な第一の発熱部4
2と平行な第二の発熱部43とを、薄膜支持体25,2
6と薄膜ヒータ44,45と薄膜温度センサ47,48
との積層構造により形成し、これらの各々を最適な材料
で形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の流量や流速
を検出するフローセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、都市ガスや水道水などの流体の流
量や流速を検出するセンサとしてフローセンサがあり、
例えば、特開昭60−142268号公報、特公平5-7659号公
報、特開平2-132328号公報などに開示されている。
【0003】このようなフローセンサ1の第一の従来例
を図10及び図11に基づいて以下に説明する。まず、
図10及び図11(g)に示すように、単結晶シリコン
からなる一個の基板2に対し、その表面から内部を貫通
して表面に開通するように、空洞3がトンネル状に形成
されているので、この空洞3上に架橋構造の薄膜支持体
4が形成されている。図10に示すように、前記空洞3
の連通方向は流体(図示せず)の流動方向と平行である
ため、前記薄膜支持体4の連通方向は流体の流動方向と
直角である。
【0004】この薄膜支持体4には、流体の流動方向と
直角に細長い一個の薄膜ヒータ5と二個の薄膜温度セン
サ6,7とが設けられており、これらの薄膜温度センサ
6,7が前記薄膜ヒータ5に対して流体の流動方向の上
流と下流とに位置している。このため、前記薄膜支持体
4と前記薄膜ヒータ5と前記薄膜温度センサ6とによ
り、流体の流動方向と直角に細長い第一の発熱部8が形
成され、前記薄膜支持体4と前記薄膜ヒータ5と前記薄
膜温度センサ7とにより、流体の流動方向と直角に細長
い第二の発熱部9とが形成されている。これら第一・第
二の発熱部8,9は、一個の前記薄膜ヒータ5を共用
し、前記薄膜温度センサ6,7を各々有するので、発熱
する機能と温度を検出する機能とを各々有している。
【0005】なお、前記薄膜ヒータ5や前記薄膜温度セ
ンサ6,7の電極パッド10〜15は、前記基板2の外
周近傍に形成されており、前記薄膜ヒータ5の電極パッ
ド10,11には駆動電源(図示せず)が接続され、前
記薄膜温度センサ6,7の電極パッド12〜15には検
出回路(図示せず)が接続されている。
【0006】さらに、このフローセンサ1の製作方法
を、図11に基づいて以下に説明する。まず、図11
(a)に示すように、単結晶シリコンからなる一個の正
方形の基板2を用意し、図11(b)(c)に示すよう
に、その表面に絶縁性薄膜16と金属薄膜17とを順次
成膜する。絶縁材薄膜16は、例えば、SiO2やSi3
4 やTa25 等からなり、スパッタリング法やCVD(C
hemical Vapor Deposition)法により成膜される。金属
薄膜17は、例えば、Pt やNi 等からなり、スパッタ
リング法や真空蒸着法等により成膜される。
【0007】つぎに、図11(d)に示すように、金属
薄膜17をフォトリソグラフィーとエッチングとにより
薄膜ヒータ5と薄膜温度センサ6,7との形状にパター
ニングし、図11(e)に示すように、この表面にパッ
シベーションとして絶縁性薄膜18を成膜する。この絶
縁性薄膜18は、例えば、SiO2やSi34 やTa25
等からなり、スパッタリング法やCVD法により成膜さ
れる。
【0008】つぎに、図11(f)に示すように、絶縁
性薄膜16,18をフォトリソグラフィーとエッチング
とにより薄膜支持体4の形状にパターニングし、基板2
を空洞3の開口形状に露出させる。そして、図11
(g)に示すように、KOH溶液による異方性エッチン
グにより薄膜支持体4の裏側に空洞3を形成することに
より、フローセンサ1の製作が完了する。
【0009】このような構成において、駆動電源の印加
電力により薄膜ヒータ5が発熱駆動され、薄膜温度セン
サ6,7の抵抗値の変化の比率が検出回路により検出さ
れる。
【0010】この時、流体が流動しないと、薄膜ヒータ
5の発熱は周囲に静止した流体により薄膜温度センサ
6,7に同様に伝播されるため、第一の発熱部8と第二
の発熱部9とに温度差が発生しない。このため、薄膜温
度センサ6,7の抵抗値の比率は変化しないので、検出
回路により検出される流体の流量や流速は“0”とな
る。
【0011】一方、流体が流動すると、第一の発熱部8
においては、流体が薄膜温度センサ6から薄膜ヒータ5
に向かって流動するので、薄膜ヒータ5により加熱され
ていた薄膜温度センサ6が外部から流入する流体により
冷却される。第二の発熱部9においては、流体が薄膜ヒ
ータ5から薄膜温度センサ7に向かって流動するので、
薄膜温度センサ7は薄膜ヒータ5により加熱された流体
により加熱される。
【0012】このため、第一の発熱部8と第二の発熱部
9とには、流体の流量や流速に対応した温度差が発生す
るので、この温度差に従って薄膜温度センサ6,7の抵
抗値の比率が変化することになり、検出回路により流体
の流量や流速が検出される。なお、流体の流速が高速の
場合は、下流に位置する第二の薄膜温度センサ7も冷却
されるが、この場合でも第一の薄膜温度センサ6と第二
の薄膜温度センサ7とには流体の流量や流速に対応した
温度差が発生する。
【0013】しかし、上述のようなフローセンサ1で
は、薄膜ヒータ5の発熱は流体だけでなく薄膜支持体4
によっても薄膜温度センサ6,7に伝播される。このた
め、第一の発熱部8と第二の発熱部9とが近接している
と、薄膜支持体4から薄膜温度センサ6,7に伝播され
る熱量が増大するために流体により発生する温度差が相
対的に減少し、フローセンサ1の感度が低くなる。一
方、第一の発熱部8と第二の発熱部9とが離反している
と、薄膜支持体4から薄膜温度センサ6,7に伝播され
る熱量は低減されるが流体により発生する温度差も減少
するので、フローセンサ1の感度が低くなる。
【0014】このような課題を解決するため、薄膜温度
センサ6,7と薄膜ヒータ5との間の位置で薄膜支持体
4にスリットを形成し、薄膜支持体により薄膜ヒータ5
から薄膜温度センサ6,7に伝播される熱量を低減する
ことが提案されている。しかし、この場合も第一の発熱
部8と第二の発熱部9とがスリットのために離反するの
で、やはりフローセンサ1の感度が低下する。
【0015】ここで、上述のような課題を解決したフロ
ーセンサ19を、第二の従来例として図12に基づいて
以下に説明する。このフローセンサ19では、一個の基
板20に第一の空洞21と第二の空洞22とが形成され
ており、細長い第一・第二の発熱部23,24が、長手
方向が流体の流動方向に対して直角と平行となるよう第
一・第二の空洞21,22上に各々形成されている。前
記第一・第二の発熱部23,24は、薄膜支持体25,
26上に薄膜ヒータ27,28と薄膜温度センサ29,
30とを並設した架橋構造からなり、前記薄膜ヒータ2
7,28や前記薄膜温度センサ29,30の電極パッド
31〜38が前記基板20の外周近傍に個々に形成され
ている。
【0016】このような構造において、この第二の従来
例のフローセンサ19では、流体の流動により第一の発
熱部23と第二の発熱部24とに発生する温度差に基づ
いて流体の流量や流速を検出する。
【0017】より詳細には、駆動電源の印加電力により
第一の薄膜ヒータ27と第二の薄膜ヒータ28とが発熱
駆動され、第一の薄膜温度センサ29と第二の薄膜温度
センサ30との抵抗値の変化の比率が検出回路により検
出される。この時、流体が流動しないと、第一の薄膜ヒ
ータ27と第二の薄膜ヒータ28との発熱は、周囲に位
置する流体と第一の薄膜温度センサ29と第二の薄膜温
度センサ30とに静的に伝播されるだけなので、第一の
薄膜温度センサ29と第二の薄膜温度センサ30とに温
度差が発生することがない。このため、第一の薄膜温度
センサ29と第二の薄膜温度センサ30との抵抗値の比
率も変化しないので、検出回路により流体の流量や流速
が“0”として検出される。
【0018】一方、流体が流動すると、第一の発熱部2
3の第一の発熱部23は、流体の流動方向と直角に細長
いので冷却されやすいが、第二の発熱部24の第二の発
熱部24は、流体の流動方向と平行に細長いので冷却さ
れにくい。より詳細には、第二の発熱部24は、流動し
て冷却に関与する流体が少量であり、上流の部分は流動
する流体に冷却されても、この冷却により加熱された流
体が下流に流動することにより、下流の部分は流動する
流体により冷却されないので、全体的には冷却されにく
い。
【0019】つまり、第一の発熱部23と第二の発熱部
24とには、流体の流量や流速に対応した温度差が発生
するので、この温度差に従って変化する第一の薄膜温度
センサ29と第二の薄膜温度センサ30との抵抗値の比
率により、流体の流量や流速が検出される。このフロー
センサ19では、流体の流量や流速に対応した第一の発
熱部23と第二の発熱部24との温度差を、その相対的
な位置や距離とは関係なく、その形状と方向とに起因さ
せて発生させることができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】第二の従来例として上
述したフローセンサ19では、流体の流動方向に直角な
第一の発熱部23と平行な第二の発熱部24との温度差
に基づいて流体の流量や流速を検出することができる。
【0021】上述したフローセンサ19では、薄膜配線
からなる薄膜ヒータ27,28や薄膜温度センサ29,
30を空洞21,22上に配置するため、これらの空洞
21,22上に薄膜支持体25,26を橋架させてい
る。つまり、これらの薄膜支持体25,26は第一・第
二の発熱部23,24の構造部品であり、センサ動作に
は寄与しておらず、熱容量を有するために第一・第二の
発熱部23,24の感度を低下させている。
【0022】また、上述したフローセンサ19では、薄
膜ヒータ27,28と薄膜温度センサ29,30とを同
一材料で形成しているが、これでは各々に最適な機能を
発揮できないので、良好な特性を実現することが困難で
ある。
【0023】さらに、上述したフローセンサ19では、
第一・第二の発熱部23,24を一個の基板20上に配
列しているので、この基板20が大型化している。しか
も、各々二個の薄膜ヒータ27,28と薄膜温度センサ
29,30との電極パッド33〜36を個々に形成して
いるので、その個数が多大で生産性が低下しており、基
板20の小型化も阻害されている。
【0024】このように多数の電極パッド33〜36に
配線を接続する作業も煩雑であり、このように多数の配
線をフローセンサ19に接続すると、その配線が流体の
流動を阻害してフローセンサ19の特性が低下すること
もある。特に、第二の発熱部24の後方の電極パッド3
4,38は、流体の流動方向で第二の空洞22と重複す
る位置に配置されているので、ここに配線を接続すると
第二の空洞22の流体特性が阻害されて第二の発熱部2
4の特性が低下する可能性が高い。
【0025】また、上述したフローセンサ19は、二個
の空洞21,22が形成されているが、特に第二の空洞
22は開通方向が流動方向に直角なので、内部に塵埃が
堆積しやすい。このように空洞22に塵埃が堆積する
と、その流動特性が変化し、第二の発熱部24の熱容量
にも影響するので、フローセンサ19の特性が低下す
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、第一の発熱部と第二の発熱部とは共に発熱するが、
第一の発熱部は、その長手方向と略直角に流体が流動す
るので冷却されやすく、第二の発熱部は、その長手方向
と略平行に流体が流動するので冷却されにくく、第一の
発熱部と第二の発熱部とに流体の流量や流速に対応した
温度差が発生する。しかも、第一の発熱部と第二の発熱
部とが、薄膜支持体と薄膜ヒータと薄膜温度センサとの
積層構造により形成されるので、各々に最適な材料を使
用して最良の機能を発揮させることができる。
【0027】請求項2記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部とは共に発熱するが、第一の発熱部は、そ
の長手方向と略直角に流体が流動するので冷却されやす
く、第二の発熱部は、その長手方向と略平行に流体が流
動するので冷却されにくく、第一の発熱部と第二の発熱
部とに流体の流量や流速に対応した温度差が発生する。
しかも、第一の発熱部と第二の発熱部とが、薄膜ヒータ
と薄膜温度センサとの積層構造により形成されるので、
各々に最適な材料を使用して最良の機能を発揮させるこ
とができ、薄膜支持体の熱容量により第一の発熱部と第
二の発熱部との感度が低下することもない。
【0028】請求項3記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部とは共に発熱するが、第一の発熱部は、そ
の長手方向と略直角に流体が流動するので冷却されやす
く、第二の発熱部は、その長手方向と略平行に流体が流
動するので冷却されにくく、第一の発熱部と第二の発熱
部とに流体の流量や流速に対応した温度差が発生する。
しかも、第一の発熱部と第二の発熱部とが、サーミスタ
薄膜ヒータにより形成されるので、薄膜支持体の熱容量
により第一の発熱部と第二の発熱部との感度が低下する
ことがなく、サーミスタ薄膜ヒータのみで薄膜ヒータと
薄膜温度センサとの機能を兼用することができる。
【0029】請求項4記載の発明では、薄膜温度センサ
がサーモパイルからなるので、薄膜温度センサは温度に
対応した電力を発生する。
【0030】請求項5記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部とが片持梁構造に形成されるので、第一の
発熱部と第二の発熱部とが基板に対して良好に熱絶縁さ
れる。
【0031】請求項6記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部とがダイアフラム構造に形成されるので、
第一の発熱部と第二の発熱部とが強固で空洞に塵埃が堆
積することもない。
【0032】請求項7記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部との一方が基板の表面に形成されると共に
他方が裏面に形成されるので、基板の面積を増加させる
ことなく第一の発熱部と第二の発熱部とが配置される。
【0033】請求項8記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部との電極パッドが流体の流動を阻害しない
位置に配置されるので、電極パッドに接続した配線が第
一の発熱部と第二の発熱部とにおける流体の流動を阻害
しない。
【0034】請求項9記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部との電極パッドが一部共通に形成されるの
で、電極パッドに接続する配線の個数が削減される。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第一の形態を図1
及び図2に基づいて以下に説明する。なお、本発明の実
施の第一の形態に関し、第二の従来例と同一の部分は、
同一の名称と符号とを利用して詳細な説明は省略する。
【0036】まず、ここで例示するフローセンサ41で
は、図1に示すように、一個の基板20の第一・第二の
空洞21,22上に、流体の流動方向に直角と平行とに
第一・第二の発熱部42,43が架橋構造に形成されて
いるが、図2に示すように、これら第一・第二の発熱部
42,43は、薄膜支持体25,26と薄膜ヒータ4
4,45と絶縁性薄膜46と薄膜温度センサ47,48
とパッシベーション膜49との積層構造からなる。ま
た、図1に示すように、薄膜ヒータ44,45は一方の
電極パッド50が共通化されており、前記薄膜温度セン
サ47,48も一端の電極パッド51が共通化されてい
る。
【0037】これらの電極パッド32,34,35,3
8,50,51は、流体の流動方向で第一・第二の空洞
21,22に重複しない位置に形成されているので、こ
れは前記第一・第二の発熱部42,43の周囲の流体の
流動を阻害しない位置に配置されている。
【0038】ここで、上述したフローセンサ41の製作
方法の一具体例を簡略に説明する。まず、単結晶シリコ
ンからなる 3.0(mm)×3.0(mm)×500(μm)の基板20の
表面に、膜厚1.2(μm)のSiO2薄膜が、前記薄膜支持体
25,26となる絶縁性薄膜としてスパッタリング法に
より成膜される。この表面に膜厚3000(Å)のTa2N薄膜
が直流スパッタリング法により成膜され、これがパター
ニングされて前記薄膜ヒータ44,45が形成される。
この上に膜厚5000(Å)のSiO2 薄膜が前記絶縁性薄膜
46として高周波スパッタリング法により成膜され、こ
の表面に膜厚2000(Å)のSiC薄膜が高周波スパッタリ
ング法により成膜される。これがパターニングされて前
記薄膜温度センサ47,48が形成されるので、この上
に膜厚1.0(μm)のSiO2 薄膜が前記パッシベーション
膜49として高周波スパッタリング法により成膜され
る。
【0039】そして、これらの薄膜が第一の発熱部42
と第二の発熱部24との形状にパターニングされ、KO
H溶液による異方性エッチングにより第一の空洞21と
第二の空洞22とが深さ250(μm)に形成される。する
と、これら第一・第二の空洞21,22上には、絶縁性
薄膜からなる前記薄膜支持体25,26より上方の薄膜
が残存するので、ここに前記第一・第二発熱部42,4
3が架橋構造に形成される。
【0040】なお、上述した製作方法の一具体例では、
薄膜支持体25,26の材料としてSiO2 を例示した
が、これは絶縁性と機械強度とを満足する各種材料が利
用できるので、例えば、Ta25 ,Si34 などが利用
できる。同様に、薄膜ヒータ44,45の材料としてT
a2Nを例示したが、これも発熱温度や消費電力や耐久性
などを満足する各種材料が利用できるので、例えば、T
aSiO2 ,NiCrなどが利用できる。薄膜温度セン
サ47,48の材料としては半導体サーミスタの一材料
であるSiCを例示したが、これも抵抗温度係数や耐久
性を満足する各種材料が利用できるので、例えば、P
t,Ge,MnO,Fe23 等の金属酸化物などが利用
できる。さらに、各種薄膜の作成方法も上述したスパッ
タリング法に限定されず、材料の特性などを考慮して、
真空蒸着法やCVD法などが利用できる。
【0041】このような構成において、駆動電源(図示
せず)の印加電力により第一・第二の発熱部42,43
の薄膜ヒータ44,45が発熱駆動され、第一・第二の
発熱部42,43の薄膜温度センサ47,48の抵抗値
の変化の比率が検出回路(図示せず)により検出され
る。
【0042】この時、流体が流動しないと、第一・第二
の薄膜ヒータ44,45の発熱は、周囲に位置する流体
と第一・第二の薄膜温度センサ47,48に静的に伝播
されるだけなので温度差が発生することがない。このた
め、第一・第二の薄膜温度センサ47,48の抵抗値の
比率も変化しないので、検出回路により流体の流量や流
速が“0”として検出される。
【0043】一方、流体が流動すると、第一の発熱部4
2は、流体の流動方向と直角に細長いので冷却されやす
いが、第二の発熱部43は、流体の流動方向と平行に細
長いので冷却されにくい。より詳細には、第二の発熱部
43は、流動して冷却に関与する流体が少量であり、上
流の部分は流動する流体に冷却されても、この冷却によ
り加熱された流体が下流に流動することにより、下流の
部分は流動する流体により冷却されないので、全体的に
は冷却されにくい。
【0044】つまり、第一の発熱部42と第二の発熱部
43とには、流体の流量や流速に対応した温度差が発生
するので、この温度差に従って変化する第一・第二の薄
膜温度センサ47,48の抵抗値の比率により、流体の
流量や流速が検出される。
【0045】そして、本発明の実施の第一の形態のフロ
ーセンサ41では、流体の流量や流速に対応した第一の
発熱部42と第二の発熱部43との温度差を、その相対
的な位置や距離とは関係なく、その形状と方向とに起因
させて発生させている。このため、第一の発熱部42と
第二の発熱部43とが充分に離反して基板20などを伝
播する熱量の影響が排除されており、フローセンサ41
は感度が良好である。しかも、第一の発熱部42と第二
の発熱部43とは、基板20に連結される両端部が幅狭
なので、第一の発熱部42と第二の発熱部43とから基
板20に伝播される熱量が低減されており、さらに感度
が改善されている。
【0046】しかも、このフローセンサ41では、第二
の発熱部43が第一の発熱部42の下流に位置するの
で、この第一の発熱部42の発熱が流動する流体により
第二の発熱部43に伝播される。このため、流体の流量
や流速に対応した第一の発熱部42と第二の発熱部43
との温度差が、より良好に発生することになり、さらに
フローセンサ41は感度が良好である。
【0047】なお、流体の温度によるフローセンサ41
の温度差変動が問題となる場合には、流体の温度を検出
する専用の薄膜温度センサ(図示せず)を基板20上に
設けておき、この薄膜温度センサの検出温度より一定温
度だけ薄膜ヒータ44,45の発熱温度を高めることが
望ましい。
【0048】また、上述したフローセンサ41では、第
一の発熱部42の長手方向が流体の流動方向に直交し、
第二の発熱部43の長手方向が流体の流動方向と平行で
あることを例示したが、本発明は上記方式に限定される
ものではなく、これらの方向は実用範囲で傾斜しても良
い。
【0049】そして、上述したフローセンサ41は、第
一・第二の発熱部42,43が薄膜支持体25,26と
薄膜ヒータ44,45と薄膜温度センサ47,48との
積層構造からなるので、薄膜支持体25,26を流体の
流動により破壊されない充分な強度の材料により製作す
ることができ、薄膜ヒータ44,45を発熱温度が安定
した抵抗温度係数が小さい材料により作成することがで
き、薄膜温度センサ47,48を測温感度が良好な抵抗
温度係数が大きい材料により作成することができる。つ
まり、第一・第二の発熱部42,43の各部を最適な材
料で作成することができるので、フローセンサ41は、
測温感度、応答速度、機械強度、などが良好である。
【0050】しかも、上述したフローセンサ41では、
第一・第二の発熱部42,43が一部の電極パッド5
0,51を共用するので、電極パッド32…の総数が削
減されており、生産性が向上すると共に小型化も可能と
なっている。この場合、電極パッド32…に配線を接続
する作業も軽減され、この配線により流体の流動が阻害
されてフローセンサ41の特性が低下することも防止さ
れている。特に、全部の電極パッド32…が、流体の流
動方向で第一・第二の空洞21,22と重複しない位置
に配置されているので、配線により第一・第二の空洞2
1,22の流体特性が阻害されてフローセンサ41の特
性が低下することが防止されている。
【0051】なお、上述したフローセンサ41では、電
極パッド32…を基板20の表面に形成することを想定
したが、本発明は上記方式に限定されるものではなく、
図3に示すように、基板20にV溝52を形成し、ここ
に電極パッド32…を形成することも可能である。この
場合、配線53をV溝52の内部で電極パッド32…に
接続することができるので、外乱により配線53が電極
パッド32から脱落することを防止することができ、配
線53と電極パッド32との接続部分が流体の流動を阻
害することも防止できる。
【0052】さらに、上述したフローセンサ41では、
薄膜温度センサ47,48を抵抗が温度に対応して変化
するSiC等で形成し、ここに電圧を印加して抵抗変化
を測定することを例示した。しかし、本発明は上記方式
に限定されるものではなく、例えば、薄膜温度センサ4
7,48を加熱により発電するサーモパイルで形成し、
その起電力を測定することも可能である。この場合、検
出回路は薄膜温度センサ47,48に電力を供給する必
要がなく、薄膜温度センサ47,48の出力を直接に読
み取ることができる。さらに、ブリッジ回路を組み上げ
て0点調整を行なう必要もないので、生産性も良好で信
頼性も向上する。
【0053】また、上述したフローセンサ41では、第
一・第二の空洞21,22上に位置する第一・第二の発
熱部42,43を架橋構造に形成したが、本発明は上記
方式に限定されるものでもなく、図4に示すように、フ
ローセンサ54の第一・第二の発熱部55,56を片持
梁構造に形成することや、図5に示すように、フローセ
ンサ57の第一・第二の発熱部58,59をダイアフラ
ム構造に形成することも可能である。
【0054】片持梁構造の第一・第二の発熱部55,5
6は、架橋構造より基板20に連続する部分が少ないの
で、熱絶縁性を改善してフローセンサ61の感度を向上
させることができ、第一・第二の発熱部55,56の消
費電力を低減することもできる。ダイアフラム構造の第
一・第二の発熱部58,59は、架橋構造より機械強度
が良好なので、過酷な条件での使用に対応することがで
き、塵埃が凹部からなる空洞60に堆積することによる
特性変化も発生しない。
【0055】なお、上述のように第一・第二の発熱部4
2…は、架橋構造、片持梁構造、ダイアフラム構造、に
形成することができるが、片持梁構造は熱絶縁性が向上
するが機械強度は低下し、ダイアフラム構造は機械強度
が向上するが熱絶縁性は低下し、架橋構造は熱絶縁性も
機械強度も中間的である。つまり、上述のような構造
は、何れも一長一短であり、使用する環境の条件や装置
に必要な性能などに対応して選択されるものである。
【0056】つぎに、本発明の実施の第二の形態を図6
及び図7に基づいて以下に説明する。(なお、ここで例
示するフローセンサ61に関し、前述したフローセンサ
41と同一の部分は、同一の名称と符号とを利用して詳
細な説明は省略する。) まず、このフローセンサ61は、図6に示すように、一
個の基板20の第一・第二の空洞21,22上に、流体
の流動方向に直角と平行とに第一・第二の発熱部62,
63が架橋構造に形成されているが、図7に示すよう
に、これら第一・第二の発熱部62,63は、薄膜ヒー
タ64,65と絶縁性薄膜46と薄膜温度センサ66,
67とパッシベーション膜49との積層構造からなり、
薄膜支持体を有しない。なお、図6に示すように、前記
薄膜ヒータ64,65は、長方形に形成されているが、
これに連続する配線部分68は細長いので、ここには金
属薄膜が積層されている。
【0057】このフローセンサ61を製作する場合は、
基板20の表面にTa2N薄膜により前記薄膜ヒータ6
4,65が形成され、以下は前述したフローセンサ41
と同様に、各薄膜が形成されて第一・第二の空洞21,
22が形成され、薄膜支持体を有しない前記第一・第二
の発熱部62,63が架橋構造に形成される。
【0058】このような構成において、本発明の実施の
第二の形態のフローセンサ61も、前述したフローセン
サ41と同様に、流体の流量や流速に対応した第一の発
熱部62と第二の発熱部63との温度差を形状と方向と
に起因させて発生させるので、基板20などを伝播する
熱量の影響が排除されて感度が良好である。
【0059】しかも、このフローセンサ61では、第一
・第二の発熱部62,63が薄膜ヒータ64,65と薄
膜温度センサ66,67との積層構造からなり、薄膜支
持体を有しないので、第一・第二の発熱部62,63の
熱容量が低減されて感度が向上している。さらに、第一
・第二の発熱部62,63の各部を最適な材料で作成す
ることができるので、フローセンサ61は、測温感度、
応答速度、機械強度、などが良好である。
【0060】つぎに、本発明の実施の第三の形態を図8
に基づいて以下に説明する。(なお、ここで例示するフ
ローセンサ71に関し、上述したフローセンサ61と同
一の部分は、同一の名称と符号とを利用して詳細な説明
は省略する。) まず、このフローセンサ71は、一個の基板20の第一
・第二の空洞21,22上に、流体の流動方向に直角と
平行とに第一・第二の発熱部72,73が架橋構造に形
成されているが、これら第一・第二の発熱部72,73
は、サーミスタ薄膜ヒータ74,75とパッシベーショ
ン膜49との積層構造からなり、薄膜支持体や薄膜温度
センサを有しないので、前記サーミスタ薄膜ヒータ7
4,75が薄膜温度センサを兼用している。
【0061】このフローセンサ71を製作する場合は、
基板20の表面にSiC薄膜により前記サーミスタ薄膜
ヒータ74,75が形成され、以下は前述したフローセ
ンサ41と同様に、各薄膜が形成されて第一・第二の空
洞21,22が形成され、薄膜支持体を有しない前記第
一・第二の発熱部72,73が架橋構造に形成される。
なお、前記サーミスタ薄膜ヒータ74,75としては、
発熱と測温と強度とを実現する各種材料が利用できるの
で、例えば、多結晶SiやアモルファスSi(H)なども
利用できる。
【0062】このような構成において、本発明の実施の
第三の形態のフローセンサ71も、前述したフローセン
サ41と同様に、流体の流量や流速に対応した第一の発
熱部62と第二の発熱部63との温度差を形状と方向と
に起因させて発生させるので、基板20などを伝播する
熱量の影響が排除されて感度が良好である。
【0063】しかも、このフローセンサ71では、第一
・第二の発熱部72,73がサーミスタ薄膜ヒータ7
4,75からなり、薄膜支持体を有しないので熱容量が
低減されて感度が向上している。さらに、第一・第二の
発熱部72,73は、サーミスタ薄膜ヒータ74,75
のみで発熱と測温とを実現しているので、その構造が単
純で生産性が良好である。
【0064】そして、第一・第二の発熱部72,73の
電極パッド32,34,50が三個だけと少ないので、
ここに配線を接続する作業も容易であり、この配線によ
り流体の流動が阻害されてフローセンサ71の特性が低
下することも良好に防止されている。
【0065】つぎに、本発明の実施の第四の形態を図9
に基づいて以下に説明する。(なお、ここで例示するフ
ローセンサ81に関し、前述したフローセンサ41と同
一の部分は、同一の名称と符号とを利用して詳細な説明
は省略する。) まず、ここで例示するフローセンサ81では、正方形で
小型の基板82に形成された一つの空洞83が表面と裏
面とに開口しており、流体の流動方向と直角に細長い架
橋構造の第一の薄膜支持体84が、基板82の表面に対
角線状に形成され、流体の流動方向と平行に細長い架橋
構造の第二の薄膜支持体85が、基板82の裏面に対角
線状に形成されている。
【0066】そして、前記第一・第二の薄膜支持体8
4,85には、第一・第二の薄膜ヒータ86,87とが
各々形成されており、これら第一・第二の薄膜ヒータ8
6,87は薄膜温度センサを兼用している。このため、
前記第一の薄膜支持体84と前記第一の薄膜ヒータ86
とにより、流体の流動方向と直角に細長い第一の発熱部
88が形成され、前記第二の薄膜支持体85と前記第二
の薄膜ヒータ87とにより、流体の流動方向と平行に細
長い第二の発熱部89が形成されている。
【0067】なお、前記第一・第二の発熱部88,89
の電極パッド90〜93は、前記基板82の表面と裏面
とに各々形成されているが、その位置は流体の流動を阻
害しない前記基板82の両側の角部に配置されている。
【0068】また、上述のようなフローセンサ81を製
作する場合には、前記基板82の表面と裏面との両方か
らパターニングを行なう必要があるが、これは両面露光
機(図示せず)により簡易に実現される。また、前記第
一・第二の薄膜ヒータ86,87は、Ptやサーミスタ
などにより形成される。
【0069】このような構成において、流体が流動する
と、第一の発熱部88は、流体の流動方向と直角に細長
いので冷却されやすいが、第二の発熱部89は、流体の
流動方向と平行に細長いので冷却されにくく、この温度
差に従って変化する第一・第二の薄膜ヒータ86,87
との抵抗値の比率により、流体の流量や流速が検出され
る。さらに、上述したフローセンサ81では、第一の発
熱部88と第二の発熱部89との薄膜支持体84,85
が立体的に交差しており、その裏側に位置する空洞83
が一体に形成されているので、全体が小型軽量化されて
いる。
【0070】なお、上述したフローセンサ81では、基
板82と一体に形成した薄膜支持体84,85に薄膜ヒ
ータ86,87を設けることにより第一・第二の発熱部
88,89を形成することを例示したが、本発明は上記
方式に限定されるものではない。例えば、細長いサーミ
スタ薄膜ヒータのみで第一・第二の発熱部を設けること
や、細長い薄膜ヒータに薄膜温度センサを積層して第一
・第二の発熱部を設けることや、薄膜支持体に薄膜ヒー
タと温度センサとを設けて第一・第二の発熱部を形成す
ることや、薄膜支持体に温度センサを設けて別体の薄膜
ヒータを近接配置することにより第一・第二の発熱部を
形成することも可能である。
【0071】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、流体の流動方
向に略直角な第一の発熱部と略平行な第二の発熱部とを
薄膜支持体と薄膜ヒータと薄膜温度センサとの積層構造
により形成したことにより、薄膜支持体と薄膜ヒータと
薄膜温度センサとの各々を最適な材料で形成して第一の
発熱部と第二の発熱部とを良好な特性に製作することが
できるので、高性能なフローセンサを得ることができ
る。
【0072】請求項2記載の発明では、流体の流動方向
に略直角な第一の発熱部と略平行な第二の発熱部とを薄
膜ヒータと薄膜温度センサとの積層構造により形成した
ことにより、この薄膜ヒータと薄膜温度センサとの積層
構造からなる第一・第二の発熱部は、薄膜ヒータと薄膜
温度センサとの各々の機能を効果的に利用することがで
き、別体の薄膜支持体を有しないので熱容量が低減され
て感度が良好である。
【0073】請求項3記載の発明では、流体の流動方向
に略直角な第一の発熱部と略平行な第二の発熱部とをサ
ーミスタ薄膜ヒータにより形成したことにより、このサ
ーミスタ薄膜ヒータからなる第一・第二の発熱部は、薄
膜温度センサを兼用することができるので、構造が簡略
化されて生産性が良好であり、別体の薄膜支持体を有し
ないので熱容量が低減されて感度が良好である。
【0074】請求項4記載の発明では、薄膜温度センサ
がサーモパイルからなることにより、その起電力から温
度を直接に読み取ることができるので、温度を検出する
回路を簡略化することができる。
【0075】請求項5記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部とを片持梁構造に形成したことにより、第
一・第二の発熱部を基板から良好に熱絶縁することがで
きるので、第一・第二の発熱部の感度を向上させると共
に消費電力を低減することができる。
【0076】請求項6記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部とをダイアフラム構造に形成したことによ
り、第一・第二の発熱部の機械強度を改善して耐久性を
向上させることができ、空洞に塵埃が堆積することによ
る特性変化も解消することができる。
【0077】請求項7記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部との一方を基板の表面に形成すると共に他
方を裏面に形成したことにより、基板の面積を増加させ
ることなく第一の第一・第二の発熱部と第二の第一・第
二の発熱部とが配置されるので、フローセンサを小型軽
量化することができる。
【0078】請求項8記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部との電極パッドを流体の流動を阻害しない
位置に配置したことにより、電極パッドに接続した配線
が流体の流動を阻害して特性が低下することを防止でき
る。
【0079】請求項9記載の発明では、第一の発熱部と
第二の発熱部との電極パッドを一部共通に形成したこと
により、電極パッドと配線との個数を削減できるので、
生産性を向上させることができ、小型軽量化も実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一の形態のフローセンサを示
す平面図である。
【図2】第一・第二の発熱部を示す縦断面図である。
【図3】電極パッドと配線との接続部部の変形例を示す
縦断面図である。
【図4】フローセンサの一変形例を示す平面図である。
【図5】フローセンサの他変形例を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の第二の形態のフローセンサを示
す平面図である。
【図7】第一・第二の発熱部を示す縦断面図である。
【図8】本発明の実施の第三の形態のフローセンサを示
す平面図である。
【図9】本発明の実施の第四の形態のフローセンサを示
す平面図である。
【図10】第一の従来例のフローセンサを示す平面図で
ある。
【図11】フローセンサの製作工程を示す工程図であ
る。
【図12】第二の従来例のフローセンサを示す平面図で
ある。
【符号の説明】
20,82 基板 21 第一の空洞 22 第二の空洞 25,26,84,85 薄膜支持体 32,34,35,38,50,51,90〜93
電極パッド 41,54,57,61,71,81 フローセンサ 42,55,58,62,72,88 第一の発熱部 43,56,59,63,73,89 第二の発熱部 44,45,64,65,86,87 薄膜ヒータ 47,48,66,67 薄膜温度センサ 74,75 サーミスタ薄膜ヒータ 83 空洞
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 光照 宮城県宮城郡七ケ浜町汐見台三丁目二番地 ノ五六

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一個の基板に第一の空洞と第二の空洞と
    を形成し、細長い第一の発熱部を長手方向が流体の流動
    方向と略直角となるよう第一の空洞上に形成し、細長い
    第二の発熱部を長手方向が流体の流動方向と略直角とな
    るよう第二の空洞上に形成し、流体の流動により前記第
    一の発熱部と前記第二の発熱部とに発生する温度差に基
    づいて流体の流量や流速を検出するフローセンサにおい
    て、前記第一の発熱部と前記第二の発熱部とを薄膜支持
    体と薄膜ヒータと薄膜温度センサとの積層構造により形
    成したことを特徴とするフローセンサ。
  2. 【請求項2】 一個の基板に第一の空洞と第二の空洞と
    を形成し、細長い第一の発熱部を長手方向が流体の流動
    方向と略直角となるよう第一の空洞上に形成し、細長い
    第二の発熱部を長手方向が流体の流動方向と略直角とな
    るよう第二の空洞上に形成し、流体の流動により前記第
    一の発熱部と前記第二の発熱部とに発生する温度差に基
    づいて流体の流量や流速を検出するフローセンサにおい
    て、前記第一の発熱部と前記第二の発熱部とを薄膜ヒー
    タと薄膜温度センサとの積層構造により形成したことを
    特徴とするフローセンサ。
  3. 【請求項3】 一個の基板に第一の空洞と第二の空洞と
    を形成し、細長い第一の発熱部を長手方向が流体の流動
    方向と略直角となるよう第一の空洞上に形成し、細長い
    第二の発熱部を長手方向が流体の流動方向と略直角とな
    るよう第二の空洞上に形成し、流体の流動により前記第
    一の発熱部と前記第二の発熱部とに発生する温度差に基
    づいて流体の流量や流速を検出するフローセンサにおい
    て、前記第一の発熱部と前記第二の発熱部とをサーミス
    タ薄膜ヒータにより形成したことを特徴とするフローセ
    ンサ。
  4. 【請求項4】 薄膜温度センサがサーモパイルからなる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のフローセンサ。
  5. 【請求項5】 第一の発熱部と第二の発熱部とを片持梁
    構造に形成したことを特徴とする請求項1,2又は3記
    載のフローセンサ。
  6. 【請求項6】 第一の発熱部と第二の発熱部とをダイア
    フラム構造に形成したことを特徴とする請求項1,2又
    は3記載のフローセンサ。
  7. 【請求項7】 第一の発熱部と第二の発熱部との一方を
    基板の表面に形成すると共に他方を裏面に形成したこと
    を特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載のフ
    ローセンサ。
  8. 【請求項8】 第一の発熱部と第二の発熱部との電極パ
    ッドを流体の流動を阻害しない位置に配置したことを特
    徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載のフ
    ローセンサ。
  9. 【請求項9】 第一の発熱部と第二の発熱部との電極パ
    ッドを一部共通に形成したことを特徴とする請求項1,
    2,3,4,5,6,7又は8記載のフローセンサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002296121A (ja) * 2001-04-02 2002-10-09 Mitsuteru Kimura 温度測定装置
JP2008286604A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Hitachi Ltd 熱式流量計
CN101980024A (zh) * 2010-09-29 2011-02-23 东南大学 矩形铂金薄膜二维风速风向传感器

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US8069718B2 (en) 2007-05-16 2011-12-06 Hitachi, Ltd. Thermal flowmeter
CN101980024A (zh) * 2010-09-29 2011-02-23 东南大学 矩形铂金薄膜二维风速风向传感器

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