JPH1123338A - 感熱式流量検出素子およびそれを用いた流量センサ - Google Patents

感熱式流量検出素子およびそれを用いた流量センサ

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JPH1123338A
JPH1123338A JP9178060A JP17806097A JPH1123338A JP H1123338 A JPH1123338 A JP H1123338A JP 9178060 A JP9178060 A JP 9178060A JP 17806097 A JP17806097 A JP 17806097A JP H1123338 A JPH1123338 A JP H1123338A
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彰 山下
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正浩 河合
Tomoya Yamakawa
智也 山川
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    • F02M35/00Combustion-air cleaners, air intakes, intake silencers, or induction systems specially adapted for, or arranged on, internal-combustion engines
    • F02M35/10Air intakes; Induction systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、応答性、強度的信頼性に優れ、
小型の流量検出素子を得る。 【解決手段】 発熱抵抗素子4および一対の測温抵抗素
子5、6が支持膜2および保護膜3により包まれて構成
されたセンサ部10が平板状基板1上に形成されてい
る。このセンサ部10の下部には、平板状基板1を貫通
するエッチングホール8が形成され、センサ部10が平
板状基板1と非接触状態に配置されている。流体測温素
子7がセンサ部10から離れて平板状基板1上に形成さ
れている。そして、流体測温素子7の下部には、平板状
基板1の裏面側から支持膜2に達しないように平板状基
板1の一部を除去して切欠9aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば内燃機関
の吸入空気量を計測する流量検出素子および流量センサ
に関し、特に発熱体を備え、該発熱体あるいは発熱体に
よって加熱された部分から、流体への熱伝達現象に基づ
いて流体の流速あるいは流量を計測する流量検出素子お
よび流量センサに関する。
【0002】
【従来の技術】図26は例えば特開平6−249693
号公報に記載された従来の感熱式流量検出素子を示す平
面図、図27は図26のXXVII−XXVII矢視断
面図である。各図において、絶縁性の支持膜23a、2
3bがシリコンからなる平板状基板1の一面上に分離さ
れて形成されている。そして、発熱素子としての発熱抵
抗素子4が支持膜23a上に形成されている。また、流
体測温素子7が支持膜23b上に形成されている。さら
に、発熱抵抗素子4および流体測温素子7の下部の平板
状基板1にそれぞれ空気スペース27a、27bが設け
られている。これらの空気スペース27a、27bは、
平板状基板1の他面側から支持膜23a、23bを痛め
ないエッチング液を用いてエッチングし、平板状基板1
の一部を支持膜23a、23bに達するまで除去して形
成されている。また、平板状基板1の一面上には端子2
8が設けられ、発熱抵抗素子4および流体測温素子7が
導体路29を介して電極端子28に接続されている。
【0003】図25に示される温度制御回路は、発熱抵
抗素子4の温度を、流体測温素子7によって検出される
周囲温度よりも高い一定の温度に保つためのホイートス
トンブリッジ回路により構成されている。このホイート
ストンブリッジ回路は、発熱抵抗素子4と抵抗21bに
より一辺を、流体測温素子7と抵抗21aにより一辺を
構成している。そして、差動増幅器22は、出力の電位
を変化させることでブリッジ回路がバランスするように
動作し、発熱抵抗素子4で消費される電力を一定に保つ
ようにする。ここでは、発熱抵抗素子4の温度が、流体
測温素子7で検出された周囲温度より200℃高い温度
に維持されるように制御される。
【0004】このように構成された流量検出素子では、
発熱抵抗素子4は端子28および導体路29によって印
加される電流によって加熱される。その際、発熱抵抗素
子4は抵抗が温度とともに変化するように設計されてい
る。この発熱抵抗素子4は、流過する流体によって冷却
される。そして、この冷却の程度は流過する流体の質量
流に依存する。そこで、発熱抵抗素子の電気抵抗を測定
することによって、流体の流れの強さが決定される。
【0005】このように構成された流量検出素子では、
発熱抵抗素子4で発生した熱が支持膜23a、23bお
よび平板状基板1を介して流体測温素子7まで伝導する
ことから、流体測温素子7は発熱抵抗素子4からの熱影
響を受けない位置に設けられる。そして、発熱抵抗素子
4の下部に空気スペース27aが設けられて、ダイヤフ
ラム構造となっているので、計測流体の流量や流速の変
化に迅速に応答できるようになっている。また、流体測
温素子7の下部に空気スペース27bが設けられている
ので、計測すべき流体の温度変化に迅速に応答できるよ
うになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の感熱式流量検出
素子は、発熱抵抗素子4から構成されるセンサ部をダイ
ヤフラム構造として、計測流体の流量や流速の変化に迅
速に応答できるようにしている。さらに、平板状基板1
に支持膜23bまで達する空気スペース27bを設け
て、流体測温素子7の熱容量を小さくし、計測流体の温
度変化にも迅速に応答できるようにしている。しかしな
がら、平板状基板1に支持膜23a、23bまで達する
2つの空気スペース27a、27bを設けているので、
平板状基板1の強度が著しく低下し、流量検出素子の信
頼性が低下するという課題があった。このように、従来
の流量検出素子では、計測流体の流量や流速の変化に対
する応答性および計測流体の温度変化に対する応答性を
向上させるために、平板状基板1に支持膜23a、23
bに達する2つの空気スペース27a、27bを設けて
おり、強度的な信頼性を確保した流量検出素子の設計が
困難であった。また、流体測温素子7の強度的な信頼性
を確保するために、流体測温素子7下部の空気スペース
27bを廃止すれば、流体測温素子7の熱容量が大きく
なり、流体測温素子7の流体温度変化に対する応答性が
低下してしまう。そして、発熱抵抗素子4は流体測温素
子7で検出された温度より200℃高い温度になるよう
に制御されるため、流体測温素子7の流体温度に対する
応答が遅れると、発熱抵抗素子4の温度制御も遅れるこ
とになり、流量検出素子を組み込んだ流量センサの応答
性を低下させることになる。また、発熱抵抗素子4と流
体測温素子7との距離が短く、流体測温素子7が発熱抵
抗素子3からの熱影響を受けると、発熱抵抗素子4で発
生した熱により流体測温素子7の温度が上昇してしま
う。そして、発熱抵抗素子4の温度が上昇した流体測温
素子7の温度をもとに制御されることになり、発熱抵抗
素子4が熱暴走してしまう。そこで、流体測温素子7は
発熱抵抗素子4からの熱影響を受けないように発熱抵抗
素子4から所定の距離離して設ける必要があり、小型化
が図れなかった。例えば、自動車内燃機関の吸入空気量
を計測する場合、走行中、例えばトンネルの出入口等吸
入空気温度が急激に変化する場合にも、正確な温度を検
出する必要がある。そのため、流量検出素子には、吸入
空気温度に対する良好な応答性が要求される。さらに、
吸入空気の最大流量が200m/s近くに達する場合も
あることから、流量検出素子には所定の強度が要求され
る。しかしながら、従来の流量検出素子は、応答性を向
上させるためには強度を落とさねばならず、内燃機関の
吸入空気量の計測に適した設計が非常に困難であった。
【0007】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、流体測温素子の強度的な信頼性
を確保しながら流体温度変化に対する応答性を向上で
き、さらには小型化が可能な感熱式流量検出素子および
それを用いた流量センサを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の感熱式流量転
出素子は、少なくとも流体が流通する一面側に開口を有
する空隙が設けられた平板状基板と、上記平板状基板の
一面側に設けられた絶縁支持膜と、上記絶縁支持膜上の
上記開口上に設けられた上記流体を加熱する発熱素子及
び上記流体の温度を検出する感熱素子からなるセンサ部
と、上記平板状基板上の一面側に上記センサ部から離れ
て設けられ上記流体の温度を検出する流体測温素子とを
有し、上記発熱素子の発熱温度を上記流体測温素子の検
出温度より所定の温度差だけ高く維持し、上記感熱素子
の検出温度に基づき上記流体の流量又は流速を計測する
感熱式流量検出素子において、上記流体測温素子の近傍
の上記平板状基板上に上記平板状基板の面から他面側ま
では達しないように上記平板状基板の一部を除去して形
成された第1の切欠を設けたものである。
【0009】また、第1の切欠が流体測温素子の配置領
域の下部に平板状基板の他面側に形成されているもので
ある。
【0010】また、第1の切欠が流体測温素子の配置領
域の外周部に平板状基板の一面側に形成されているもの
である。
【0011】また、第1の切欠が流体測温素子の配置領
域の外周部に平板状基板の他面側に形成されているもの
である。
【0012】また、良熱伝導材からなる薄膜が、流体測
温素子の上部に該流体測温素子と電気的に絶縁されて設
けられているものである。
【0013】また、平板状基板の一部を除去して形成さ
れた第2の切欠がセンサ部と流体測温素子との間の上記
平板状基板の部位に、上記センサ部から上記流体測温素
子への熱伝導経路を遮るように設けられているものであ
る。
【0014】また、第2の切欠が平板状基板の他面側に
形成されているものである。
【0015】また、第2の切欠が平板状基板の一面側に
形成されているものである。
【0016】また、低熱伝導材からなる熱伝導抑制材が
センサ部と流体測温素子との間に、上記センサ部から上
記流体測温素子への熱伝導経路を遮るように設けられて
いるものである。
【0017】また、この発明の感熱式流量検出素子は、
少なくとも流体が流通する一面側に開口を有する空隙が
設けられた平板状基板と、上記平板状基板の一面側に設
けられた絶縁支持膜と、上記絶縁支持膜上の上記開口上
に設けられた上記流体を加熱する発熱素子及び上記流体
の温度を検出する感熱素子からなるセンサ部と、上記平
板状基板上の一面側に上記センサ部から離れて設けられ
上記流体の温度を検出する流体測温素子とを有し、上記
発熱素子の発熱温度を上記流体測温素子の検出温度より
所定の温度差だけ高く維持し、上記感熱素子の検出温度
に基づき上記流体の流量又は流速を計測する感熱式流量
検出素子において、良熱伝導材からなる被膜が上記流体
測温素子の上部に該流体測温素子と電気的に絶縁されて
設けられているものである。
【0018】また、この発明の感熱式流量検出素子は、
少なくとも流体が流通する一面側に開口を有する空隙が
設けられた平板状基板と、上記平板状基板の一面側に設
けられた絶縁支持膜と、上記絶縁支持膜上の上記開口上
に設けられた上記流体を加熱する発熱素子及び上記流体
の温度を検出する感熱素子からなるセンサ部と、上記平
板状基板上の一面側に上記センサ部から離れて設けられ
上記流体の温度を検出する流体測温素子とを有し、上記
発熱素子の発熱温度を上記流体測温素子の検出温度より
所定の温度差だけ高く維持し、上記感熱素子の検出温度
に基づき上記流体の流量又は流速を計測する感熱式流量
検出素子において、上記平板状基板の一部を除去して形
成された切欠が上記センサ部と上記流体測温素子との間
の上記平板状基板の部位に、上記センサ部から上記流体
測温素子への熱伝導経路を遮るように設けられているも
のである。
【0019】また、この発明の感熱式流量検出素子は、
少なくとも流体が流通する一面側に開口を有する空隙が
設けられた平板状基板と、上記平板状基板の一面側に設
けられた絶縁支持膜と、上記絶縁支持膜上の上記開口上
に設けられた上記流体を加熱する発熱素子及び上記流体
の温度を検出する感熱素子からなるセンサ部と、上記平
板状基板上の一面側に上記センサ部から離れて設けられ
上記流体の温度を検出する流体測温素子とを有し、上記
発熱素子の発熱温度を上記流体測温素子の検出温度より
所定の温度差だけ高く維持し、上記感熱素子の検出温度
に基づき上記流体の流量又は流速を計測する感熱式流量
検出素子において、上記支持膜および上記保護膜より低
い熱伝導率を有する熱伝導抑制材が、上記センサ部と上
記流体測温素子との間の上記支持膜および保護膜の部位
に、上記センサ部から上記流体測温素子への熱伝導経路
を遮るように設けられているものである。
【0020】また、この発明の流量センサは、筒状をな
し、その軸方向を計測流体の流れ方向にほぼ一致させて
該計測流体の通路内に配置される計測用管路と、上記感
熱式流量検出素子のいずれかの感熱式流量検出素子と、
上記発熱抵抗素子の温度が上記流体測温素子の温度に対
して所定の温度差に維持されるように該発熱抵抗素子に
供給される電流を制御する制御部とを備え、上記発熱抵
抗素子によって加熱された部分から上記計測流体への熱
伝達現象に基づいて上記計測流体の流量あるいは流速を
計測するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係る流
量検出素子を示す平面図、図2は図1のII−II矢視
断面図である。各図において、絶縁性の支持膜2が平板
状基板1の表面上に形成されている。そして、発熱素子
としての格子状の発熱抵抗素子4が支持膜2上に形成さ
れている。また、感熱素子としての格子状の測温抵抗素
子5、6が発熱抵抗素子4の両側に位置するように支持
膜2上に形成されている。さらに、絶縁性の保護膜3が
発熱抵抗素子4および一対の測温抵抗素子5、6を覆う
ように支持膜2上に形成されている。ここで、発熱抵抗
素子4および一対の測温抵抗素子5、6が支持膜2と保
護膜3とにより包まれてセンサ部10を構成している。
そして、センサ部10は、発熱抵抗素子4の中心に対し
て対称に構成されている。また、空隙としてのエッチン
グホール8が平板状基板1のセンサ部10の下部に設け
られている。このエッチングホール8は、平板状基板1
の裏面上に形成された例えばフォトレジスト(図示せ
ず)をマスクとしてアルカリエッチングが施されて、平
板状基板1の一部を支持膜2に達するように除去して形
成されている。そこで、センサ部10はその全周が平板
状基板1に保持されてダイヤフラム構造を構成し、平板
状基板1と非接触状態となっている。また、格子状の流
体測温素子7がセンサ部10から離れた位置の支持膜2
上に形成され、その上から保護膜3が被覆されている。
また、第1の切欠としての切欠9aが流体測温素子7の
近傍、即ち流体測温素子7の下部の平板状基板1に設け
られている。この切欠9aは、平板状基板1の裏面上に
形成された例えばフォトレジスト(図示せず)をマスク
としてアルカリエッチングが施されて、平板状基板1の
一部を支持膜2に達しないように除去して形成されてい
る。さらに、導体路29が流体測温素子7、発熱抵抗素
子4および一対の測温抵抗素子5、6のそれぞれの格子
状パターンの各端部から延出されており、各導体路29
の端部上の保護膜3が取り除かれて電極端子28を形成
している。
【0022】ここで、平板状基板1としては、半導体、
その中でも特に精密なエッチング技術を応用できる点
と、チップの生産性の高いシリコンが用いられる。ま
た、支持膜2および保護膜3としては、非常に優れた熱
的絶縁体である窒化シリコンが用いられる。さらに、発
熱抵抗素子4、測温抵抗素子5、6および流体測温素子
7としては、白金が用いられる。
【0023】この流量検出素子を作製するには、まずシ
リコンからなる平板状基板1の一面(表面)の全面にス
パッタリング、真空蒸着、CVD等の成膜方法により窒
化シリコンを2μm着膜し、支持膜2を形成する。そし
て、支持膜2上の全面にスパッタリング、真空蒸着等の
成膜方法により白金を0.2μm着膜し、写真製版技術
およびエッチング技術により白金被膜をパターニング
し、パターン幅5μm、パターン間隔5μmの格子状の
発熱抵抗素子4、測温抵抗素子5、6および流体測温素
子7を形成する。ついで、支持膜2上の全面にスパッタ
リング、真空蒸着、CVD等の成膜方法により窒化シリ
コンを2μm着膜し、保護膜3を形成する。その後、写
真製版技術およびエッチング技術により、発熱抵抗素子
4、測温抵抗素子5、6および流体測温素子7の各導体
路29の端部上の保護膜3を除去し、電極端子28を形
成する。また、フォトレジストを平板状基板1の他面
(裏面)の全面に塗布し、写真製版技術およびエッチン
グ技術により、センサ部10および流体測温素子7の配
置領域をカバーするようにフォトレジストを取り除き、
矩形状の開口を形成する。ついで、該開口から平板状基
板1をエッチングして、エッチングホール8および切欠
9aを形成した後、フォトレジストを除去して、図1お
よび図2に示される流量検出素子が得られる。ここで、
フォトレジストに形成された矩形状の開口の大きさによ
り、エッチング深さが制御できる。そして、流体測温素
子7の配置領域の下部に設けられた開口の大きさはセン
サ部10の配置領域の下部に設けられた開口に比べ、小
さいので、支持膜2に達するエッチングホール8が形成
されると同時に、支持膜2に達しない切欠9aが形成さ
れる。
【0024】このように構成された流量検出素子では、
発熱抵抗素子4の温度が流体測温素子7で検出された平
板状基板1の温度に対して例えば200℃高い温度に維
持されるように、発熱抵抗素子4に通電する加熱電流が
図25に示される温度制御回路によって制御されてい
る。なお、センサ部10の下部にはエッチングホール8
があるために、発熱抵抗素子4で発生した熱は流体測温
素子7まで伝導しない。そこで、流体測温素子7で検出
される温度はほぼ周囲温度(流体測温素子7上を流通す
る計測流体の温度)と等しくなっている。そして、保護
膜4側を流通する計測気体の流速が速い程、上流側の温
度が低くなり、下流側の温度が高くなるように温度分布
が変化する。そこで、回路(図示せず)によって、電極
端子28を介して測温抵抗素子5、6のそれぞれに一定
電圧を印加しておき、測温抵抗素子5、6のそれぞれに
流れる電流値を測定し、それらの電流値を比較して空気
の流れ方向、流量あるいは流速を計測することができ
る。また、測温抵抗素子5、6のそれぞれに一定電流を
流しておき、電極端子28間の電圧を測定する方法、あ
るいは測温抵抗素子5、6のそれぞれの消費電力を測定
する方法により、測温抵抗素子5、6のそれぞれの温度
に相当する量を測定し、その量を比較することにより、
空気の流れ方向、流量あるいは流速を計測することもで
きる。
【0025】このように、この実施の形態1では、流体
測温素子7の配置領域の下部の平板状基板1に、裏面側
から支持膜2に達しないように平板状基板1の一部を除
去して形成された切欠9aが設けられている。そこで、
流体測温素子7部の熱容量が小さくなり、流体測温素子
7の流体温度変化に対する応答性が向上できる。その結
果、流体測温素子7の流体温度変化に対する応答の遅れ
に起因する発熱抵抗素子4の温度制御の遅れが防止され
る。そこで、計測流体の温度が急激に変化しても、計測
流体の温度が流体測温素子7により速やかに検出され、
発熱抵抗素子4の温度が計測流体の温度に対して200
℃高い温度に速やかに制御され、応答性の良い流量検出
素子が得られる。また、流体測温素子7部の強度が高く
なり、信頼性に優れた流量検出素子が得られる。
【0026】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2に係る流量検出素子を示す平面図、図4は図3のI
V−IV矢視断面図である。この実施の形態2では、平
板状基板1の裏面側から支持膜2に達しないように形成
された第1の切欠としての切欠9b、9c、9d、9e
が流体測温素子7の近傍、即ち流体測温素子7の配置領
域の外周部に流体測温素子7を取り囲むように平板状基
板1に設けられている。なお、この実施の形態2は、流
体測温素子7の配置領域の真下に位置する切欠9aに代
えて、4つの切欠9b、9c、9d、9eを流体測温素
子7の配置領域の外周部に流体測温素子7を取り囲むよ
うに配置している点を除いて、上記実施の形態1と同様
に構成されている。
【0027】このように構成された流量検出素子では、
流体測温素子7の周囲に4つの切欠9b、9c、9d、
9eが流体測温素子7を取り囲むように設けられてい
る。そして、この切欠9b、9c、9d、9eが設けら
れた平板状基板1の部位の厚みが薄くなり、該部位の熱
抵抗が増大し、流体測温素子7がその外周部と熱的に隔
離される。その結果、流体測温素子7部の熱容量が下げ
られる。ここで、流体測温素子7に伝導される熱は、熱
伝導率の高い平板状基板1の影響を受けるが、流体測温
素子7部の熱容量が下がっているので、流体測温素子7
の流体温度変化に対する応答性を向上できる。
【0028】このように、この実施の形態2によれば、
平板状基板1の裏面側から支持膜2に達しないように形
成された4つの切欠9b、9c、9d、9eが流体測温
素子7を取り囲むように位置しているので、流体測温素
子7部の熱容量が下げられ、流体測温素子7の流体温度
変化に対する応答性が向上される。そこで、計測流体の
温度が急激に変化しても、計測流体の温度が流体測温素
子7により速やかに検出され、発熱抵抗素子4の温度が
計測流体の温度に対して200℃高い温度に速やかに制
御され、応答性の良い流量検出素子が得られる。また、
従来の流量検出素子に比べて、流体測温素子7部の強度
が大きくなり、信頼性に優れた流量検出素子が得られ
る。
【0029】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3に係る流量検出素子を示す平面図、図6は図5のV
I−VI矢視断面図である。この実施の形態3では、平
板状基板1の表面側から支持膜2および保護膜3を貫通
し、平板状基板1の裏面に達しないように形成された第
1の切欠としての3つの切欠9f、9g、9hが流体測
温素子7の近傍、即ち流体測温素子7の配置領域の外周
部に流体測温素子7を取り囲むように平板状基板1に設
けられている。なお、他の構成は上記実施の形態1と同
様に構成されている。
【0030】このように構成された流量検出素子では、
平板状基板1の表面側から平板状基板1の裏面に達しな
いように形成された3つの切欠9f、9g、9hが流体
測温素子7の配置領域の外周部に流体測温素子7を取り
囲むように位置しているので、流体測温素子7部の熱容
量が下げられ、流体測温素子7の流体温度変化に対する
応答性が向上される。そこで、この実施の形態3におい
ても、上記実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0031】実施の形態4.図7はこの発明の実施の形
態4に係る流量検出素子を示す平面図、図8は図7のV
III−VIII矢視断面図である。この実施の形態4
では、流体測温素子7の配置領域の下部に、平板状基板
1の裏面側から支持膜2に達しないように切欠9aが設
けられ、さらに流体測温素子7の配置領域の周囲に、平
板状基板1の表面側から支持膜2および保護膜3を貫通
し平板状基板1の裏面に達しないように3つの切欠9
f、9g、9hが設けられている。
【0032】この実施の形態4によれば、上記実施の形
態1あるいは実施の形態3に比べて、流体測温素子7部
の熱容量がさらに小さくなり、その分流体測温素子7の
流体温度変化に対する応答性を向上させることができ
る。
【0033】ここで、切欠を多数設けることで、強度の
低下をもたらす恐れがあるが、エッチング深さを制御す
ることで、強度の低下が抑えられ、十分な強度的な信頼
性を確保することができる。また、この実施の形態4で
は、上記実施の形態1と実施の形態3とを組み合わせた
構成となっているが、上記実施の形態1と実施の形態2
とを組み合わせた構成としても、同様の効果が得られ
る。
【0034】実施の形態5.図9はこの発明の実施の形
態5に係る流量検出素子を示す平面図、図10は図9の
X−X矢視断面図である。この実施の形態5では、良熱
伝導材からなる薄膜としての金属膜11が流体測温素子
7上に電気的に絶縁されて設けられている。なお、この
実施の形態5は、切欠9aが設けられていない点、金属
膜11が流体測温素子7上に設けられている点を除い
て、上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0035】ここで、この実施の形態5による流量検出
素子を作製するには、まず支持膜2上に流体測温素子7
が形成された後、その上に窒化シリコン膜およびAl膜
を順次着膜する。そして、写真製版技術、エッチング技
術を用いて、Al膜を流体測温素子7を覆うように矩形
にエッチングし、金属膜11を形成する。ついで、Al
膜をエッチングするためのマスクであるフォトレジスト
を除去し、その上に窒化シリコンを着膜して保護膜3を
形成する。そこで、金属膜11が流体測温素子7を覆
い、かつ、電気的に絶縁されて保護膜3に内在してなる
流量検出素子を得る。
【0036】このように構成された流量検出素子では、
流体測温素子7上に良熱伝導を有する金属膜11が設け
られているので、流体測温素子7部の熱抵抗をさげるこ
とができる。その結果、流体測温素子7の流体温度変化
に対する応答性を向上させることができる。また、流体
測温素子7の近傍に切欠が設けられていないので、流体
測温素子7部の強度を大きくすることができる。このよ
うに、この実施の形態5によれば、計測流体の温度が急
激に変化しても、計測流体の温度が流体測温素子7によ
り速やかに検出され、発熱抵抗素子4の温度が計測流体
の温度に対して200℃高い温度に速やかに制御される
ので、優れた応答性を有するとともに、優れた信頼性を
有する流量検出素子が得られる。
【0037】ここで、この実施の形態5による流量検出
素子において、さらに流体測温素子7の近傍に切欠を設
けるようにしてもよい。この場合、切欠を設けることに
より、流体測温素子7部の熱容量の低下が図られ、その
分熱応答性を向上させることができる。なお、この実施
の形態5では、良熱伝導材としてAlからなる金属膜1
1を用いるものとしているが、良熱伝導材としてはAl
に限らず、支持膜2および保護膜3より高い熱伝導率を
有する材料であればよく、例えばCu、Ag、PtやA
lSi、TiN等を用いることができる。
【0038】実施の形態6.図11はこの発明の実施の
形態6に係る流量検出素子を示す平面図、図12は図1
1のXII−XII矢視断面図である。この実施の形態
6では、切欠9aが流体測温素子7の配置領域の下部に
平板状基板1の裏面側から支持膜2に達しないように設
けられている。また、3つの切欠9f、9g、9hが流
体測温素子7の配置領域の外周部に流体測温素子7を取
り囲むように平板状基板1の表面側から支持膜2および
保護膜3を貫通し平板状基板1の裏面に達しないように
設けられている。さらに、Alからなる金属膜11が流
体測温素子7上に電気的に絶縁されて設けられている。
なお、この実施の形態6は、切欠9a、9f、9g、9
hが流体測温素子7の近傍に設けられている点を除い
て、上記実施の形態5と同様に構成されている。
【0039】このように構成された流量検出素子では、
流体測温素子7上に良熱伝導を有する金属膜11が設け
られているので、流体測温素子7部の熱抵抗をさげるこ
とができる。さらに切欠9a、9f、9g、9hが流体
測温素子7の近傍に設けられているので、流体測温素子
7部の熱容量をさげることができる。その結果、流体測
温素子7の流体温度変化に対する応答性を向上させるこ
とができる。このように、この実施の形態6によれば、
計測流体の温度が急激に変化しても、計測流体の温度が
流体測温素子7により速やかに検出され、発熱抵抗素子
4の温度が計測流体の温度に対して200℃高い温度に
速やかに制御されるので、優れた応答性を有するととも
に、優れた信頼性を有する流量検出素子が得られる。
【0040】実施の形態7.図13はこの発明の実施の
形態7に係る流量検出素子を示す平面図、図14は図1
3のXIV−XIV矢視断面図である。この実施の形態
7では、センサ部10と流体測温素子7との間の位置
に、平板状基板1の裏面側から支持膜2に達しないよう
に第2の切欠としての切欠12aが設けられている。そ
して、この切欠12aはセンサ部10から流体測温素子
7に伝導される熱伝導経路を横切るように設けられてい
る。なお、この実施の形態7は、切欠9aに代えて、切
欠12aを設けている点を除いて、上記実施の形態1と
同様に構成されている。
【0041】このように構成された流量検出素子では、
切欠12aはセンサ部10から流体測温素子7に伝導さ
れる熱伝導経路を横切るように設けられている。そこ
で、切欠12aが設けられた部位の平板状基板1の厚み
が薄くなり、熱抵抗が高くなる。また、センサ部10か
ら流体測温素子7に伝導される熱伝導経路の表面積が増
大し、センサ部10から平板状基板1中を伝導してきた
熱が切欠12aの表面から放熱される。その結果、セン
サ部10から平板状基板1を介して流体測温素子7に伝
導される熱が低減される。このように、この実施の形態
7によれば、切欠12aを熱伝導経路中に設けたので、
流体測温素子7の温度が発熱抵抗素子4で発生した熱の
影響を受けることがなく、流体測温素子7の位置をセン
サ部10に近づけることができ、小型の流量検出素子が
得られる。
【0042】実施の形態8.図15はこの発明の実施の
形態8に係る流量検出素子を示す平面図、図16は図1
5のXVI−XVI矢視断面図である。この実施の形態
8では、センサ部10と流体測温素子7との間の位置
に、平板状基板1の表面側から支持膜2および保護膜3
を貫通し平板状基板1の裏面に達しないように第2の切
欠としての切欠12bが設けられている。そして、この
切欠12bはセンサ部10から流体測温素子7に伝導さ
れる熱伝導経路を横切るように設けられている。なお、
この実施の形態8は、切欠12aに代えて、切欠12b
を設けている点を除いて、上記実施の形態7と同様に構
成されている。
【0043】このように構成された流量検出素子では、
切欠12bはセンサ部10から流体測温素子7に伝導さ
れる熱伝導経路を横切るように設けられている。そこ
で、切欠12bが設けられた部位の平板状基板1の厚み
が薄くなり、熱抵抗が高くなる。また、センサ部10か
ら流体測温素子7に伝導される熱伝導経路の表面積が増
大し、センサ部10から平板状基板1中を伝導してきた
熱が切欠12bの表面から放熱される。さらに、切欠1
2bが平板状基板1の表面側から設けられているので、
センサ部10から流体測温素子7に伝導される熱は切欠
12bを迂回することになり、熱伝導経路長さが長くな
る。その結果、センサ部10から平板状基板1を介して
流体測温素子7に伝導される熱が低減される。このよう
に、この実施の形態8によれば、切欠12bを熱伝導経
路中に設けたので、流体測温素子7の温度が発熱抵抗素
子4で発生した熱の影響を受けることがなく、流体測温
素子7の位置をセンサ部10に近づけることができ、小
型の流量検出素子が得られる。
【0044】実施の形態9.図17はこの発明の実施の
形態9に係る流量検出素子を示す平面図、図18は図1
7のXVIII−XVIII矢視断面図である。この実
施の形態9では、センサ部10と流体測温素子7との間
の位置に、熱伝導抑制材13が支持膜2および保護膜3
からなる絶縁膜に内在させて設けられている。そして、
この熱伝導抑制材13はセンサ部10から流体測温素子
7に伝導される熱伝導経路を横切るように設けられてい
る。この熱伝導抑制材13は、支持膜2および保護膜3
の熱伝導率より低い材料、例えばフォトレジスト、ポリ
イミド、ガラス(PSG、BPSG)等が用いられ、ス
ピンコートやCVD等の方法により成膜されている。な
お、この実施の形態9は、切欠12aに代えて、熱伝導
抑制材13を設けている点を除いて、上記実施の形態7
と同様に構成されている。
【0045】このように構成された流量検出素子では、
熱伝導抑制材13はセンサ部10から流体測温素子7に
伝導される支持膜2および保護膜3からなる絶縁膜の熱
伝導経路を横切るように設けられている。そこで、支持
膜2および保護膜3からなる絶縁膜の熱伝導経路の熱抵
抗が高くなり、センサ部10から平板状基板1を介して
流体測温素子7に伝導される熱が低減される。このよう
に、この実施の形態9によれば、熱伝導抑制材13を支
持膜2および保護膜3からなる絶縁膜の熱伝導経路中に
設けたので、流体測温素子7の温度が発熱抵抗素子4で
発生した熱の影響を受けることが抑えられ、流体測温素
子7の位置をセンサ部10に近づけることができ、小型
の流量検出素子が得られる。
【0046】実施の形態10.図19はこの発明の実施
の形態10に係る流量検出素子を示す平面図、図20は
図19のXX−XX矢視断面図である。この実施の形態
10では、熱伝導抑制材13が、センサ部10と流体測
温素子7との間の位置に、支持膜2および保護膜3から
なる絶縁膜に内在させて設けられている。そして、切欠
12aが、センサ部10と流体測温素子7との間の位置
に、平板状基板1の裏面側から支持膜2に達しないよう
に設けられている。さらに、2つの切欠12b、12c
が、センサ部10と流体測温素子7との間の位置に、平
板状基板1の表面側から支持膜2および保護膜3を貫通
し、平板状基板1の裏面に達しないように設けられてい
る。これらの熱伝導抑制材13および切欠12a、12
b、12cはセンサ部10から流体測温素子7に伝導さ
れる熱伝導経路を横切るように設けられている。なお、
この実施の形態10は、切欠12a、12b、12cを
設けている点を除いて、上記実施の形態9と同様に構成
されている。
【0047】このように構成された流量検出素子では、
熱伝導抑制材13がセンサ部10から流体測温素子7に
伝導される支持膜2および保護膜3からなる絶縁膜の熱
伝導経路を横切るように設けられている。そこで、支持
膜2および保護膜3からなる絶縁膜の熱伝導経路の熱抵
抗が高くなり、センサ部10から平板状基板1を介して
流体測温素子7に伝導される熱が低減される。また、切
欠12a、12b、12cがセンサ部10から流体測温
素子7に伝導される熱伝導経路を横切るように設けられ
ている。そこで、切欠12a、12b、12cが設けら
れた部位の平板状基板1の厚みが薄くなり、熱抵抗が高
くなる。また、センサ部10から流体測温素子7に伝導
される熱伝導経路の表面積が増大し、センサ部10から
平板状基板1中を伝導してきた熱が切欠12a、12
b、12cの表面から放熱される。さらに、センサ部1
0から流体測温素子7に伝導される熱は切欠12a、1
2b、12cを迂回することになり、熱伝導経路長さが
長くなる。その結果、センサ部10から平板状基板1を
介して流体測温素子7に伝導される熱が一層低減され
る。このように、この実施の形態10によれば、切欠1
2a、12b、12cおよび熱伝導抑制材13が熱伝導
経路中に設けられているので、流体測温素子7の温度が
発熱抵抗素子4で発生した熱の影響を受けることがな
く、流体測温素子7の位置をセンサ部10に近づけるこ
とができ、小型の流量検出素子が得られる。
【0048】実施の形態11.図21はこの発明の実施
の形態11に係る流量検出素子を示す平面図、図22は
図21のXXII−XXII矢視断面図である。この実
施の形態11では、熱伝導抑制材13が、センサ部10
と流体測温素子7との間の位置に、支持膜2および保護
膜3からなる絶縁膜に内在させて設けられている。ま
た、切欠12aが、センサ部10と流体測温素子7との
間の位置に、平板状基板1の裏面側から支持膜2に達し
ないように設けられている。また、切欠12cが、セン
サ部10と流体測温素子7との間の位置に、平板状基板
1の表面側から支持膜2および保護膜3を貫通し、平板
状基板1の裏面に達しないように設けられている。ま
た、切欠9aが流体測温素子7の下部に平板状基板1の
裏面側から支持膜2に達しないように設けられている。
さらに、3つの切欠9f、9g、9hが流体測温素子7
を取り囲むように平板状基板1の表面側から支持膜2お
よび保護膜3を貫通し、平板状基板1の裏面に達しない
ように設けられている。
【0049】このように構成された流量検出素子では、
切欠12a、12cおよび熱伝導抑制材13がセンサ部
10から流体測温素子7に伝導される熱伝導経路を横切
るように設けられているので、センサ部10から平板状
基板1を介して流体測温素子7に伝導される熱が低減さ
れる。そこで、流体測温素子7の温度が発熱抵抗素子4
で発生した熱の影響を受けることがなく、流体測温素子
7の位置をセンサ部10に近づけることができる。ま
た、切欠9a、9f、9g、9hが流体測温素子7の近
傍に設けられているので、流体測温素子7部の熱容量が
小さくなり、流体測温素子7の流体温度変化に対する応
答性が向上される。そこで、計測流体の温度が急激に変
化しても、計測流体の温度が流体測温素子7により速や
かに検出され、発熱抵抗素子4の温度が計測流体の温度
に対して200℃高い温度に速やかに制御される。この
ように、この実施の形態11によれば、応答性の良い小
型の流量検出素子が得られる。
【0050】なお、上記各実施の形態では、発熱抵抗素
子4の両側に配置される測温抵抗素子5、6は同一の格
子状パターンに形成するものとしているが、測温抵抗素
子5、6は異なる格子状パターンに形成されてもよい。
この場合、流体の流量および流速を計測する過程におい
て、測温抵抗素子5、6から測定される温度に相当する
量を、測温抵抗素子5、6の格子状パターンの差を考慮
して補償した後、比較するようにすればよい。また、上
記各実施の形態では、ダイヤフラムタイプの流量検出素
子に適用するものとして説明しているが、ブリッジタイ
プの流量検出素子に適用しても、同様の効果を奏する。
また、上記各実施の形態では、支持膜2および保護膜3
として窒化シリコンを用いるものとしているが、支持膜
2および保護膜3は窒化シリコンに限らず、絶縁性を有
する材料であればよく、例えば5酸化タンタル(Ta
2O5)、二酸化珪素(SiO2)等を用いることができる。
また、発熱抵抗素子4、測温抵抗素子5、6および流体
測温素子7として白金を用いるものとしているが、発熱
抵抗素子4、測温抵抗素子5、6および流体測温素子7
は白金に限定されるものではなく、温度依存性のある抵
抗材料であればよく、例えば鉄とニッケルとの合金であ
るパーマロイでもよい。また、上記各実施の形態では、
流量検出素子は発熱抵抗素子4および一対の測温抵抗素
子5、6が支持膜2と保護膜3とにより包まれて構成さ
れたセンサ部10を有するものとしているが、この発明
が適用できる流量検出素子はこれに限定されるものでは
なく、図26および図27に示される発熱抵抗素子4が
支持膜2上に形成されて構成されたセンサ部を有する従
来の流量検出素子にも適用することができる。この場
合、発熱抵抗素子4が発熱素子および感熱素子として機
能する。
【0051】実施の形態12.図23および図24はこ
の発明の実施の形態12に係る流量センサを示す正面図
および横断面図である。各図において、主管31は円筒
状をなし、計測流体の通路を構成している。そして、円
筒状の計測用管路32が主管31の内壁面から径方向内
方に延出する支持腕33に支持されて同軸に配置されて
いる。この計測用管路32内には、上記実施の形態1に
よる流量検出素子34が、発熱抵抗素子および一対の測
温抵抗素子の配列方向を計測用管路32の軸心方向に一
致させて配置されている。また、主管31の一端側に
は、計測流体を整流するための格子状の整流器35が取
り付けられている。そして、制御部および温度計測部と
しての制御回路36が主管31の外周に設けられたケー
ス37内に収容されている。この制御回路36は電極パ
ッドを介して流量検出素子34の発熱抵抗素子、測温抵
抗素子および流体測温素子に電気的に接続されている。
また、ケース37には、流量検出素子34に電流を供給
し、出力信号を取り出すためのコネクタ38が設けられ
ている。
【0052】このように構成された流量センサ30は、
例えば内燃機関の吸気管に取り付けられ、吸入空気量の
計測に適用される。この場合、吸気管が主管31に相当
している。流量センサ30においては、コネクタ38を
介して流量検出素子34に電流が供給され、制御回路3
6により、発熱抵抗素子の温度が流体測温素子で計測さ
れた空気温度に対して200℃高い温度となるように制
御されている。そして、一対の測温抵抗素子の温度が制
御回路36により計測され、コネクタ38を介して出力
されている。吸入空気は整流器35により整流されて図
中矢印39に示されるように主管31内に流入する。主
管31内に流入した空気の一部が計測用管路32内に流
入し、流量検出素子34のセンサ部表面に沿って一側の
測温検出素子側から他側の測温抵抗素子側に流通する。
そこで、空気の流れ39によって、上流側の測温抵抗素
子の温度が低下し、下流側の測温抵抗素子の温度が上昇
する。この一対の測温抵抗素子の温度が制御回路36を
介して計測される。そして、上記実施の形態1で説明し
たように、この一対の測温抵抗素子の温度差に基づい
て、空気の流量、流れ方向あるいは流速が検出され、内
燃機関の吸入空気量の制御に供せられる。
【0053】従って、この実施の形態12によれば、流
量検出素子34が上記実施の形態1のように構成されて
いるので、十分な強度とともに、良好な応答性を備えた
流量センサが得られる。そこで、この流量センサ30
は、吸入空気温度が急激に変化するような自動車用内燃
機関の吸入空気量の計測にも、十分適用できる。また、
この流量センサ30は、吸入空気の最大流速が200m
/s近くに達するような内燃機関の吸入空気量の計測に
も、十分耐えられる。
【0054】なお、上記実施の形態12では、流量セン
サ30に上記実施の形態1による流量検出素子を用いる
ものとしているが、他の実施の形態による流量検出素子
を用いても、同様の効果を奏する。
【0055】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0056】この発明によれば、少なくとも流体が流通
する一面側に開口を有する空隙が設けられた平板状基板
と、上記平板状基板の一面側に設けられた絶縁支持膜
と、上記絶縁支持膜上の上記開口上に設けられた上記流
体を加熱する発熱素子及び上記流体の温度を検出する感
熱素子からなるセンサ部と、上記平板状基板上の一面側
に上記センサ部から離れて設けられ上記流体の温度を検
出する流体測温素子とを有し、上記発熱素子の発熱温度
を上記流体測温素子の検出温度より所定の温度差だけ高
く維持し、上記感熱素子の検出温度に基づき上記流体の
流量又は流速を計測する感熱式流量検出素子において、
上記流体測温素子の近傍の上記平板状基板上に上記平板
状基板の面から他面側までは達しないように上記平板状
基板の一部を除去して形成された第1の切欠を設けたの
で、流体測温素子部の熱容量が小さくなり、流体測温素
子の計測流体の温度変化に対する応答性が向上され、第
1の切欠が平板状基板を完全に貫通せず、流体測温素子
部の強度が高くなり、良好な応答性を有し、信頼性に優
れた感熱式流量検出素子が得られる。
【0057】また、第1の切欠が流体測温素子の配置領
域の下部に平板状基板の他面側に形成されているので、
流体測温素子部の熱容量を小さくでき、流体測温素子の
計測流体の温度変化に対する応答性が向上される。
【0058】また、第1の切欠が流体測温素子の配置領
域の外周部に平板状基板の一面側に形成されているの
で、流体測温素子部の熱容量を小さくでき、流体測温素
子の計測流体の温度変化に対する応答性が向上される。
【0059】また、第1の切欠が流体測温素子の配置領
域の外周部に平板状基板の他面側に形成されているの
で、流体測温素子部の熱容量を小さくでき、流体測温素
子の計測流体の温度変化に対する応答性が向上される。
【0060】また、良熱伝導材からなる薄膜が、流体測
温素子の上部に該流体測温素子と電気的に絶縁されて設
けられているので、流体測温素子部の熱抵抗を小さくで
き、流体測温素子の計測流体の温度変化に対する応答性
が向上される。
【0061】また、平板状基板の一部を除去して形成さ
れた第2の切欠がセンサ部と流体測温素子との間の上記
平板状基板の部位に、上記センサ部から上記流体測温素
子への熱伝導経路を遮るように設けられているので、セ
ンサ部から流体測温素子への熱伝導経路の熱抵抗が大き
くなり、かつ、センサ部から流体測温素子への熱伝導経
路を伝導してきた熱が第2の切欠の表面から放熱され
る。そこで、センサ部から流体測温素子への熱伝導が抑
制され、センサ部と流体測温素子との距離の縮小が可能
となり、小型化が図られる。
【0062】また、第2の切欠が平板状基板の他面側に
形成されているので、センサ部から流体測温素子への熱
伝導経路の熱抵抗が大きくなり、かつ、センサ部から流
体測温素子への熱伝導経路を伝導してきた熱が第2の切
欠の表面から放熱され、センサ部から流体測温素子への
熱伝導を抑えることができる。
【0063】また、第2の切欠が平板状基板の一面側に
形成されているので、センサ部から流体測温素子への熱
伝導経路の熱抵抗が大きくなり、かつ、センサ部から流
体測温素子への熱伝導経路を伝導してきた熱が第2の切
欠の表面から放熱される。さらに、センサ部から熱伝導
経路を伝導してきた熱が第2の切欠を迂回して流体測温
素子に伝導されるので、熱伝導経路長さを長くすること
ができる。そこで、センサ部から流体測温素子への熱伝
導を一層抑えることができる。
【0064】また、低熱伝導材からなる熱伝導抑制材が
センサ部と流体測温素子との間に、上記センサ部から上
記流体測温素子への熱伝導経路を遮るように設けられて
いるので、センサ部から流体測温素子への熱伝導経路の
熱抵抗が大きくなり、センサ部から流体測温素子への熱
伝導を抑えることができる。
【0065】また、この発明によれば、少なくとも流体
が流通する一面側に開口を有する空隙が設けられた平板
状基板と、上記平板状基板の一面側に設けられた絶縁支
持膜と、上記絶縁支持膜上の上記開口上に設けられた上
記流体を加熱する発熱素子及び上記流体の温度を検出す
る感熱素子からなるセンサ部と、上記平板状基板上の一
面側に上記センサ部から離れて設けられ上記流体の温度
を検出する流体測温素子とを有し、上記発熱素子の発熱
温度を上記流体測温素子の検出温度より所定の温度差だ
け高く維持し、上記感熱素子の検出温度に基づき上記流
体の流量又は流速を計測する感熱式流量検出素子におい
て、良熱伝導材からなる被膜が上記流体測温素子の上部
に該流体測温素子と電気的に絶縁されて設けられている
ので、流体測温素子部の熱抵抗を小さくでき、流体測温
素子の計測流体の温度変化に対する応答性が向上され、
切欠が平板状基板に設けられておらず、流体測温素子部
の強度が大きくなり、良好な応答性を有し、信頼性に優
れた感熱式流量検出素子が得られる。
【0066】また、この発明によれば、少なくとも流体
が流通する一面側に開口を有する空隙が設けられた平板
状基板と、上記平板状基板の一面側に設けられた絶縁支
持膜と、上記絶縁支持膜上の上記開口上に設けられた上
記流体を加熱する発熱素子及び上記流体の温度を検出す
る感熱素子からなるセンサ部と、上記平板状基板上の一
面側に上記センサ部から離れて設けられ上記流体の温度
を検出する流体測温素子とを有し、上記発熱素子の発熱
温度を上記流体測温素子の検出温度より所定の温度差だ
け高く維持し、上記感熱素子の検出温度に基づき上記流
体の流量又は流速を計測する感熱式流量検出素子におい
て、上記平板状基板の一部を除去して形成された切欠が
上記センサ部と上記流体測温素子との間の上記平板状基
板の部位に、上記センサ部から上記流体測温素子への熱
伝導経路を遮るように設けられているので、センサ部か
ら流体測温素子への熱伝導経路の熱抵抗が大きくなり、
かつ、センサ部から流体測温素子への熱伝導経路を伝導
してきた熱が切欠の表面から放熱され、センサ部から流
体測温素子への熱伝導を抑えることができる。そこで、
センサ部と流体測温素子との距離の縮小が可能となり、
小型化の感熱式流量検出素子が得られる。
【0067】また、この発明によれば、少なくとも流体
が流通する一面側に開口を有する空隙が設けられた平板
状基板と、上記平板状基板の一面側に設けられた絶縁支
持膜と、上記絶縁支持膜上の上記開口上に設けられた上
記流体を加熱する発熱素子及び上記流体の温度を検出す
る感熱素子からなるセンサ部と、上記平板状基板上の一
面側に上記センサ部から離れて設けられ上記流体の温度
を検出する流体測温素子とを有し、上記発熱素子の発熱
温度を上記流体測温素子の検出温度より所定の温度差だ
け高く維持し、上記感熱素子の検出温度に基づき上記流
体の流量又は流速を計測する感熱式流量検出素子におい
て、上記支持膜および上記保護膜より低い熱伝導率を有
する熱伝導抑制材が、上記センサ部と上記流体測温素子
との間の上記支持膜および保護膜の部位に、上記センサ
部から上記流体測温素子への熱伝導経路を遮るように設
けられているので、センサ部から流体測温素子への熱伝
導経路の熱抵抗が大きくなり、センサ部から流体測温素
子への熱伝導を抑えることができる。そこで、センサ部
と流体測温素子との距離の縮小が可能となり、小型化の
感熱式流量検出素子が得られる。
【0068】また、この発明によれば、筒状をなし、そ
の軸方向を計測流体の流れ方向にほぼ一致させて該計測
流体の通路内に配置される計測用管路と、上記感熱式流
量検出素子のいずれかの感熱式流量検出素子と、上記発
熱抵抗素子の温度が上記流体測温素子の温度に対して所
定の温度差に維持されるように該発熱抵抗素子に供給さ
れる電流を制御する制御部とを備え、上記発熱抵抗素子
によって加熱された部分から上記計測流体への熱伝達現
象に基づいて上記計測流体の流量あるいは流速を計測す
るので、良好な応答性および信頼性を有する流量センサ
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る感熱式流量検
出素子を示す平面図である。
【図2】 図1のII−II矢視断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2に係る感熱式流量検
出素子を示す平面図である。
【図4】 図3のIV−IV矢視断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る感熱式流量検
出素子を示す平面図である。
【図6】 図5のVI−VI矢視断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態4に係る感熱式流量検
出素子を示す平面図である。
【図8】 図7のVIII−VIII矢視断面図であ
る。
【図9】 この発明の実施の形態5に係る感熱式流量検
出素子を示す平面図である。
【図10】 図9のX−X矢視断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態6に係る感熱式流量
検出素子を示す平面図である。
【図12】 図11のXII−XII矢視断面図であ
る。
【図13】 この発明の実施の形態7に係る感熱式流量
検出素子を示す平面図である。
【図14】 図13のXIV−XIV矢視断面図であ
る。
【図15】 この発明の実施の形態8に係る感熱式流量
検出素子を示す平面図である。
【図16】 図15のXVI−XVI矢視断面図であ
る。
【図17】 この発明の実施の形態9に係る感熱式流量
検出素子を示す平面図である。
【図18】 図17のXVIII−XVIII矢視断面
図である。
【図19】 この発明の実施の形態10に係る感熱式流
量検出素子を示す平面図である。
【図20】 図19のXX−XX矢視断面図である。
【図21】 この発明の実施の形態11に係る感熱式流
量検出素子を示す平面図である。
【図22】 図21のXXII−XXII矢視断面図で
ある。
【図23】 この発明の実施の形態12に係る流量セン
サを示す正面図である。
【図24】 この発明の実施の形態12に係る流量セン
サを示す横断面図である。
【図25】 感熱式流量検出素子の制御回路である。
【図26】 従来の感熱式流量検出素子を示す平面図で
ある。
【図27】 図26のXXVII−XXVII矢視断面
図である。
【符号の説明】
1 平板状基板、2 支持膜、3 保護膜、4 発熱抵
抗素子(発熱素子)、5、6 測温抵抗素子(感熱素
子)、7 流体測温素子、8 エッチングホール(空
隙)、9a、9b、9c、9d、9e、9f、9g、9
h 切欠(第1の切欠)、10 センサ部、11 金属
膜(良熱伝導材からなる薄膜)、12a、12b、12
c 切欠(第2の切欠)、13 熱伝導抑制材、30
流量センサ、32 計測用管路、34 流量検出素子、
36 制御回路(制御部)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 豊 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも流体が流通する一面側に開口
    を有する空隙が設けられた平板状基板と、上記平板状基
    板の一面側に設けられた絶縁支持膜と、上記絶縁支持膜
    上の上記開口上に設けられた上記流体を加熱する発熱素
    子及び上記流体の温度を検出する感熱素子からなるセン
    サ部と、上記平板状基板上の一面側に上記センサ部から
    離れて設けられ上記流体の温度を検出する流体測温素子
    とを有し、上記発熱素子の発熱温度を上記流体測温素子
    の検出温度より所定の温度差だけ高く維持し、上記感熱
    素子の検出温度に基づき上記流体の流量又は流速を計測
    する感熱式流量検出素子において、 上記流体測温素子の近傍の上記平板状基板上に上記平板
    状基板の面から他面側までは達しないように上記平板状
    基板の一部を除去して形成された第1の切欠を設けたこ
    とを特徴とする感熱式流量検出素子。
  2. 【請求項2】 第1の切欠が流体測温素子の配置領域の
    下部に平板状基板の他面側に形成されていることを特徴
    とする請求項1記載の感熱式流量検出素子。
  3. 【請求項3】 第1の切欠が流体測温素子の配置領域の
    外周部に平板状基板の一面側に形成されていることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の感熱式流量検出
    素子。
  4. 【請求項4】 第1の切欠が流体測温素子の配置領域の
    外周部に平板状基板の他面側に形成されていることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の感熱式流量検出
    素子。
  5. 【請求項5】 良熱伝導材からなる薄膜が、流体測温素
    子の上部に該流体測温素子と電気的に絶縁されて設けら
    れていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいず
    れかに記載の感熱式流量検出素子。
  6. 【請求項6】 平板状基板の一部を除去して形成された
    第2の切欠がセンサ部と流体測温素子との間の上記平板
    状基板の部位に、上記センサ部から上記流体測温素子へ
    の熱伝導経路を遮るように設けられていることを特徴と
    する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の感熱式流
    量検出素子。
  7. 【請求項7】 第2の切欠が平板状基板の他面側に形成
    されていることを特徴とする請求項6記載の感熱式流量
    検出素子。
  8. 【請求項8】 第2の切欠が平板状基板の一面側に形成
    されていることを特徴とする請求項6記載の感熱式流量
    検出素子。
  9. 【請求項9】 低熱伝導材からなる熱伝導抑制材がセン
    サ部と流体測温素子との間に、上記センサ部から上記流
    体測温素子への熱伝導経路を遮るように設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記
    載の感熱式流量検出素子。
  10. 【請求項10】 少なくとも流体が流通する一面側に開
    口を有する空隙が設けられた平板状基板と、上記平板状
    基板の一面側に設けられた絶縁支持膜と、上記絶縁支持
    膜上の上記開口上に設けられた上記流体を加熱する発熱
    素子及び上記流体の温度を検出する感熱素子からなるセ
    ンサ部と、上記平板状基板上の一面側に上記センサ部か
    ら離れて設けられ上記流体の温度を検出する流体測温素
    子とを有し、上記発熱素子の発熱温度を上記流体測温素
    子の検出温度より所定の温度差だけ高く維持し、上記感
    熱素子の検出温度に基づき上記流体の流量又は流速を計
    測する感熱式流量検出素子において、 良熱伝導材からなる被膜が上記流体測温素子の上部に該
    流体測温素子と電気的に絶縁されて設けられていること
    を特徴とする感熱式流量検出素子。
  11. 【請求項11】 少なくとも流体が流通する一面側に開
    口を有する空隙が設けられた平板状基板と、上記平板状
    基板の一面側に設けられた絶縁支持膜と、上記絶縁支持
    膜上の上記開口上に設けられた上記流体を加熱する発熱
    素子及び上記流体の温度を検出する感熱素子からなるセ
    ンサ部と、上記平板状基板上の一面側に上記センサ部か
    ら離れて設けられ上記流体の温度を検出する流体測温素
    子とを有し、上記発熱素子の発熱温度を上記流体測温素
    子の検出温度より所定の温度差だけ高く維持し、上記感
    熱素子の検出温度に基づき上記流体の流量又は流速を計
    測する感熱式流量検出素子において、 上記平板状基板の一部を除去して形成された切欠が上記
    センサ部と上記流体測温素子との間の上記平板状基板の
    部位に、上記センサ部から上記流体測温素子への熱伝導
    経路を遮るように設けられていることを特徴とする感熱
    式流量検出素子。
  12. 【請求項12】 少なくとも流体が流通する一面側に開
    口を有する空隙が設けられた平板状基板と、上記平板状
    基板の一面側に設けられた絶縁支持膜と、上記絶縁支持
    膜上の上記開口上に設けられた上記流体を加熱する発熱
    素子及び上記流体の温度を検出する感熱素子からなるセ
    ンサ部と、上記平板状基板上の一面側に上記センサ部か
    ら離れて設けられ上記流体の温度を検出する流体測温素
    子とを有し、上記発熱素子の発熱温度を上記流体測温素
    子の検出温度より所定の温度差だけ高く維持し、上記感
    熱素子の検出温度に基づき上記流体の流量又は流速を計
    測する感熱式流量検出素子において、 上記支持膜および上記保護膜より低い熱伝導率を有する
    熱伝導抑制材が、上記センサ部と上記流体測温素子との
    間の上記支持膜および保護膜の部位に、上記センサ部か
    ら上記流体測温素子への熱伝導経路を遮るように設けら
    れていることを特徴とする感熱式流量検出素子。
  13. 【請求項13】 筒状をなし、その軸方向を計測流体の
    流れ方向にほぼ一致させて該計測流体の通路内に配置さ
    れる計測用管路と、 上記請求項1乃至請求項12のいずれかの一項に記載の
    感熱式流量検出素子と、 上記発熱抵抗素子の温度が上記流体測温素子の温度に対
    して所定の温度差に維持されるように該発熱抵抗素子に
    供給される電流を制御する制御部とを備え、 上記発熱抵抗素子によって加熱された部分から上記計測
    流体への熱伝達現象に基づいて上記計測流体の流量ある
    いは流速を計測することを特徴とする流量センサ。
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