JP3270171B2 - フルイディック流量計 - Google Patents
フルイディック流量計Info
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Description
流量計測に用いられるフルイディック流量計に関する。
量計としては、流体のフルイディック振動を利用するフ
ルイディック流量計が開発されており、例えば、特開昭
60−188817号公報や特開昭63−139213
号公報等に開示されたものがある。これらのフルイディ
ック流量計は、ジェットノズルからの噴流が流入する流
路拡大部内に誘振子や帰還流路を形成することによりフ
ルイディック振動を発生させ、フルイディック振動の周
波数を計測する手段として圧力センサを用い、圧力セン
サの圧力取出口を流路拡大部内に形成している。なお、
ジェットノズルからの噴流の速度はジェットノズルの出
口に近い部分が最も早く、かつ、ジェットノズルの出口
に近い部分がフルイディック振動による圧力変動が最も
大きい。このため、この部分に圧力取出口を形成するこ
とが一般的であり、また、圧力取出口の形状を丸い小孔
とすることが一般的である。
状に形成した圧力取出口の場合、ジェットノズルからの
噴流の変動や、帰還流路にそって帰還した帰還流が噴流
とぶつかる際の渦の発生に基づく圧力変動まで感知して
しまい、このような圧力変動がノイズとして作用するこ
とによりフルイディック振動による圧力変化の計測精度
が低下し、ひいては流体の流量計測の精度が低下すると
いう欠点がある。
流路縮小部とジェットノズルと流路拡大部とを同一線上
に順に設け、前記ジェットノズルから前記流路拡大部内
へ流入する流体の噴流を交互に偏流させてフルイディッ
ク振動を発生させるための誘振子と帰還流路とを前記流
路拡大部内に形成し、前記フルイディック振動による圧
力変化を計測することにより前記流体の流量を計測する
フルイディック流量計において、圧力変化を計測する圧
力センサの圧力取出口を前記ジェットノズルの出口に近
接させて前記流路拡大部内に形成すると共にこの圧力取
出口を前記噴流の流れ方向にそって長い略長方形に形成
した。
明において、ジェットノズルの壁面にそって延長させた
延長線に対して前記ジェットノズルの開口幅寸法の10
〜15%内側に寄せた位置を圧力取出口の中心線とし、
前記圧力取出口における前記ジェットノズルからの噴流
の流れ方向にそった長さ寸法を前記ジェットノズルの開
口幅寸法の1〜3倍に形成すると共に前記圧力取出口に
おける前記噴流の流れ方向と略直交する向きの幅寸法を
前記ジェットノズルの開口幅寸法の30〜40%に形成
した。
明において、圧力取出口をジェットノズルからの噴流の
偏流方向に対応した傾きをもって形成した。
明において、圧力取出口をジェットノズルの壁面にそっ
て延長させた延長線に対して5〜10゜の傾きをもって
形成した。
口に近接して形成した圧力取出口がジェットノズルから
の噴流の流れ方向にそって長い略長方形であるため、圧
力センサは特定の狭い範囲の圧力を計測するのではなく
広い範囲の圧力の平均値を計測することになり、ジェッ
トノズルからの噴流の変動や帰還流路にそって帰還した
帰還流と噴流とがぶつかる際の渦の発生に基づく圧力変
動が相殺され、フルイディック振動による圧力変化の計
測精度が高くなり、ひいては、流体の流量計測精度が高
くなると共に流量の計測可能な範囲が広くなる。
成位置をジェットノズルの壁面にそって延長させた延長
線に対してジェットノズルの開口幅寸法の10〜15%
内側に寄せた位置が圧力取出口の中心線となるように
し、さらに、圧力取出口に関して、圧力取出口における
ジェットノズルからの噴流の流れ方向にそった長さ寸法
をジェットノズルの開口幅寸法の1〜3倍に形成すると
共に圧力取出口における噴流の流れ方向と略直交する向
きの幅寸法をジェットノズルの開口幅寸法の30〜40
%に形成することにより、ジェットノズルからの噴流の
変動や帰還流路にそって帰還した帰還流と噴流とがぶつ
かる際の渦の発生に基づく圧力変動の相殺が確実に行な
われる。
ェットノズルからの噴流の偏流方向に対応した傾きをも
って形成することにより、フルイディック振動による圧
力変化の計測精度がより一層高くなる。
ェットノズルの壁面にそって延長させた延長線に対して
5〜10゜の傾きをもって形成することにより、圧力取
出口がジェットノズルからの噴流の偏流方向に対応した
傾きをもつことになり、フルイディック振動による圧力
変化の計測精度がより一層高くなる。
いて説明する。まず、図1は本発明に係るフルイディッ
ク流量計の全体構造を示したもので、流体の一つである
ガスが流入する流入管1とそのガスが排出される排出管
2との間には、流入管1から流入したガスを2次元的な
流れに整流するセットリングスペース3と、セットリン
グスペース3において整流されたガスをさらに整流する
流路縮小部4と、セットリングスペース3と流路縮小部
4とにおいて整流されたガスが流れると共にこのガスを
さらに整流するジェットノズル5と、ジェットノズル5
内を通過したガスが噴流となって流入する流路拡大部6
とが同一線上に順に形成されている。
ズル5に対向する位置に誘振子7が形成され、さらに、
この誘振子7の背後にエンドブロック8が形成されてい
る。そして、これらのエンドブロック8と流路拡大部6
の前方側内周壁9とによって、前記ジェットノズル5か
らのガスの噴流をジェットノズル5の出口の部分に向け
て帰還させる帰還流路10a,10bが形成されてい
る。なお、これらの誘振子7と帰還流路10a,10b
とを流路拡大部6内に形成することにより、前記ジェッ
トノズル5からの噴流が交互に偏流するフルイディック
振動が発生する。
イディック振動による圧力変化を計測する圧力センサ
(図示せず)と、この圧力センサからの計測結果に基づ
いてガスの流量を計測する流量測定器(図示せず)とが
設けられている。そして、前記流路拡大部6内における
前記ジェットノズル5の出口に近接した位置に前記圧力
センサに接続される一対の圧力取出口11が形成されて
おり、また、この圧力取出口11は前記ジェットノズル
5からの噴流の流れ方向にそって長い長方形に形成され
ている。
成位置に関しては、前記ジェットノズル5の壁面にそっ
て延長させた延長線に対してジェットノズル5の開口幅
寸法W(W=3mm)の10%内側に寄せた位置が中心
線となり、かつ、圧力取出口11の先端部がジェットノ
ズル5の出口からジェットノズル5の開口幅寸法分離反
して形成されている。また、圧力取出口11の具体的な
サイズに関しては、ジェットノズル5からの噴流の流れ
方向にそった長さ寸法がジェットノズル5の開口幅寸法
の3倍に形成され、噴流の流れ方向と略直交する向きの
幅寸法がジェットノズル5の開口幅寸法の30%に形成
されている。
ィック振動の発生原理について説明する。ジェットノズ
ル5から流路拡大部6内に噴流が流入すると、この噴流
は誘振子7に当たることにより左右に分かれ、誘振子7
からエンドブロック8に至るまでの空間において渦が発
生する。そして、噴流がある流量を越えると、この渦の
不安定性によって噴流が左又は右に偏った流れとなる。
この偏った流れはエンドブロック8にぶつかると共にエ
ンドブロック8の前面にそって流れ、さらに、前方側内
周壁9に沿って流れ、ジェットノズル5からの噴流に対
して略直交する向きにぶつかる。すると、ジェットノズ
ル5からの噴流は最初の偏流方向と反対側へ偏流するこ
とになり、これが繰り返されることによってジェットノ
ズル5からの噴流が交互に左右方向へ偏流するフルイデ
ィック振動が発生する。
ィック振動の周波数はガスの流量の増加に対して直線的
に増加する。このため、フルイディック振動による圧力
変化を圧力センサで計測することによりフルイディック
振動の周波数を計測することができ、その計測結果に基
づいて流量測定器によりガスの流量を求めることができ
る。
流の平均速度と速度変動幅とをジェットノズル5の出口
からの距離を変えた3個所で計測した結果を示したグラ
フであり、図3は計測個所(a,b,c点)を示したも
のである。なお、この計測には熱線流速計を使用し、各
計測個所において噴流の流れる方向と直交する向きに
0.2mm間隔で計測したものである。また、図3にお
けるa,b,c各点の計測結果が図4の(a),
(b),(c)に対応する。この計測結果からわかるよ
うに、ジェットノズル5の出口に近い部分では急峻な速
度分布をもち、フルイディック振動が発生していること
を示す速度変動幅が大きい部分もジェットノズル5の出
口に近い部分に現われる。そして、ジェットノズル5の
出口から下流側へ離反するにつれて、平均速度は低下し
て横に拡がり、速度変動幅のピーク点も拡がる。
5からの噴流の流れ方向にそって長方形に形成すること
により、圧力センサは特定の狭い範囲の圧力を計測する
のではなく広い範囲の圧力の平均値を計測することにな
るため、ジェットノズル5からの噴流の変動や、帰還流
路10a,10bにそってジェットノズル5の出口へ帰
還した帰還流と噴流とがぶつかる際の渦の発生に基づい
て起こる圧力変動(ノイズ)が相殺されて平均化され
る。このため、S/N比が高くなると共にフルイディッ
ク振動による圧力変化の計測精度が高くなり、ひいて
は、ガスの流量計測精度が高くなると共に流量の計測可
能な範囲が広くなる。
出口11を例に挙げて説明したが、図5に示したように
両端を円形とした小判形の圧力取出口11aや、図6に
示したように噴流の流れ方向下流側に向かうにつれて幅
寸法が次第に大きくなる台形の圧力取出口11bや、楕
円形の圧力取出口であってもよい。
ように左右対称形の一般的な形状のフルイディック流量
計に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、本
出願人が特願平3−209110号において提案した左
右非対称形のフルイディック流量計においても本発明を
適用することができる。
づいて説明する。なお、図1乃至図図4において説明し
た部分と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。
本実施例は、両端を円形とした小判形の圧力取出口11
cを噴流がフルイディック振動する際の偏流方向に対応
した傾き、具体的にはジェットノズル5の壁面にそって
延長させた延長線に対して10゜の傾きをもって形成し
たものである。
することにより、圧力取出口11cが図3及び図4にお
いて説明した速度変動幅のピーク点を通るようになるた
め、フルイディック振動による圧力変化の計測精度が高
くなり、ひいては、ガスの流量計測精度がより一層高く
なると共に流量の計測可能な範囲がより一層広くなる。
ルイディック振動による圧力変化を計測する圧力センサ
の圧力取出口をジェットノズルの出口に近接させて流路
拡大部内に形成すると共にこの圧力取出口をジェットノ
ズルからの噴流の流れ方向にそって長い略長方形に形成
したので、圧力センサは特定の狭い範囲の圧力を計測す
るのではなく広い範囲の圧力の平均値を計測することに
なるため、ジェットノズルからの噴流の変動や帰還流路
にそって帰還した帰還流と噴流とがぶつかる際の渦の発
生に基づく圧力変動を相殺することができ、これによっ
て、フルイディック振動による圧力変化の計測精度を高
くすることができ、ひいては、流体の流量計測精度を高
くすることができると共に流量の計測可能な範囲を広く
することができる等の効果を有する。
項1記載の発明において、ジェットノズルの壁面にそっ
て延長させた延長線に対して前記ジェットノズルの開口
幅寸法の10〜15%内側に寄せた位置を圧力取出口の
中心線とし、前記圧力取出口における前記ジェットノズ
ルからの噴流の流れ方向にそった長さ寸法を前記ジェッ
トノズルの開口幅寸法の1〜3倍に形成すると共に前記
圧力取出口における前記噴流の流れ方向と略直交する向
きの幅寸法を前記ジェットノズルの開口幅寸法の30〜
40%に形成したので、圧力取出口をこのような位置及
びサイズに形成することによりジェットノズルからの噴
流の変動や帰還流路にそって帰還した帰還流と噴流とが
ぶつかる際の渦の発生に基づく圧力変動の相殺を確実に
行なうことができ、これによって、フルイディック振動
による圧力変化の計測精度を確実に高くすることがで
き、ひいては、流体の流量計測精度を確実に高くするこ
とができると共に流量の計測可能な範囲を確実に広くす
ることができる等の効果を有する。
項1記載の発明において、圧力取出口をジェットノズル
からの噴流の偏流方向に対応した傾きをもって形成した
ので、フルイディック振動による圧力変化の計測精度を
高くすることができ、ひいては、流体の流量計測精度を
より一層高くすることができると共に流量の計測可能な
範囲をより一層広くすることができる等の効果を有す
る。
項3記載の発明において、圧力取出口をジェットノズル
の壁面にそって延長させた延長線に対して5〜10゜の
傾きをもって形成したので、圧力取出口がジェットノズ
ルからの噴流の偏流方向に対応した傾きをもつことにな
り、フルイディック振動による圧力変化の計測精度をよ
り一層高くすることができ、ひいては、流体の流量計測
精度をより一層高くすることができると共に流量の計測
可能な範囲をより一層広くすることができる等の効果を
有する。
図である。
動幅との計測個所を示した平面図である。
動幅との計測結果を示したグラフである。
して示した平面図である。
して示した平面図である。
その周囲を拡大して示した平面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 流路縮小部とジェットノズルと流路拡大
部とを同一線上に順に設け、前記ジェットノズルから前
記流路拡大部内へ流入する流体の噴流を交互に偏流させ
てフルイディック振動を発生させるための誘振子と帰還
流路とを前記流路拡大部内に形成し、前記フルイディッ
ク振動による圧力変化を計測することにより前記流体の
流量を計測するフルイディック流量計において、圧力変
化を計測する圧力センサの圧力取出口を前記ジェットノ
ズルの出口に近接させて前記流路拡大部内に形成すると
共にこの圧力取出口を前記噴流の流れ方向にそって長い
略長方形に形成したことを特徴とするフルイディック流
量計。 - 【請求項2】 ジェットノズルの壁面にそって延長させ
た延長線に対して前記ジェットノズルの開口幅寸法の1
0〜15%内側に寄せた位置を圧力取出口の中心線と
し、前記圧力取出口における前記ジェットノズルからの
噴流の流れ方向にそった長さ寸法を前記ジェットノズル
の開口幅寸法の1〜3倍に形成すると共に前記圧力取出
口における前記噴流の流れ方向と略直交する向きの幅寸
法を前記ジェットノズルの開口幅寸法の30〜40%に
形成したことを特徴とする請求項1記載のフルイディッ
ク流量計。 - 【請求項3】 圧力取出口をジェットノズルからの噴流
の偏流方向に対応した傾きをもって形成したことを特徴
とする請求項1記載のフルイディック流量計。 - 【請求項4】 圧力取出口をジェットノズルの壁面にそ
って延長させた延長線に対して5〜10゜の傾きをもっ
て形成したことを特徴とする請求項3記載のフルイディ
ック流量計。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03918693A JP3270171B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | フルイディック流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
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JPH06249683A JPH06249683A (ja) | 1994-09-09 |
JP3270171B2 true JP3270171B2 (ja) | 2002-04-02 |
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ID=12546083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03918693A Expired - Fee Related JP3270171B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | フルイディック流量計 |
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JP (1) | JP3270171B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3364115B2 (ja) * | 1997-07-03 | 2003-01-08 | 三菱電機株式会社 | 感熱式流量検出素子 |
CN109701769A (zh) * | 2019-02-21 | 2019-05-03 | 孙国杰 | 音速喷嘴 |
-
1993
- 1993-03-01 JP JP03918693A patent/JP3270171B2/ja not_active Expired - Fee Related
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