JP3153752B2 - 渦流量計 - Google Patents

渦流量計

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JP3153752B2
JP3153752B2 JP33549495A JP33549495A JP3153752B2 JP 3153752 B2 JP3153752 B2 JP 3153752B2 JP 33549495 A JP33549495 A JP 33549495A JP 33549495 A JP33549495 A JP 33549495A JP 3153752 B2 JP3153752 B2 JP 3153752B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、渦流量計に関し、
より詳細には、汚濁流体を高精度で長期安定に計測可能
な渦発生体を有する渦流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】渦流量計は、周知のように、渦発生体か
ら流出するカルマン渦の発生周波数が、所定レイノルズ
数範囲において、流量に比例することを利用した推測形
の流量計であり、被計測流体が流れる配管に接続する本
体と、本体内に取り付けられ渦を発生する渦発生体、お
よび該渦発生体から剥離し流出する渦を検出し流量演算
表示する計数部とからなる単純な形状をもっており、可
動部を有しない代表的な推測形流量計として多用されて
いる。
【0003】渦流量計は、簡単な構成をもっているが、
流量計の精度上の観点から、より広いレイノルズ数範囲
で安定して渦を発生し、比例定数(ストローハル数)が
一定であることが求められる。このために、立体的に発
生するカルマン渦を2次元の渦理論に基づく渦発生状態
に近くすることが求められる。この条件として、一つに
は、流管(本体)内径Hに対する渦発生体の流れと直角
方向の幅dの比d/Hがあげられる。他の条件として渦
発生体の断面形状があげられる。
【0004】一般に渦発生体の流れと直角方向の幅dに
対する流管内径Hの比d/Hは0.28である。また、
渦発生体の断面形状としては、流れ方向に剥離し易く、
しかも、強力な渦を発生し易いシャープエッジを有する
矩形,三角形,板、あるいは、これらの組み合わせたも
のが選ばれる。これらの断面形状の渦発生体は、何れも
抗力係数が大きいものである。しかし、逆に、抗力係数
の大きい渦発生体は、必ずしも広範囲なレイノルズ数範
囲で一定したストローハル数を有するとは限らないの
で、種々な形状寸法比のものや、上記形状の変形した断
面形状のものが選ばれているのが現状である。
【0005】渦流量計は、流管(本体)内に渦発生体の
両端を固定した単純な形状であり、流れ方向からみた開
口面積も大きいので、汚濁した流体、例えば、カーボン
微粒子を含む粗製ガソリン等の流量計測に使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように渦流量計
においては、渦は、渦発生体からの剥離に基づいて発生
するものであるが、渦の剥離現象は、そもそも、不安定
である。渦の不安定状態を一定に保つためには、渦発生
体の断面形状を常に一定であることが必要である。しか
し、従来の渦発生体の多くは、強力な渦を発生させるた
めに、例えば、矩形,二等辺三角形等のように、流れに
面して平面のものが使用される。このため、流れに面し
た渦発生体の面での動圧は大きく、この圧力により、例
えば、粗製ガソリン中の遊離カーボンのような汚濁物質
の微粒子が渦発生体表面に付着,推積し、実質的な渦発
生体の断面形状が変形して剥離条件が変化し、その結
果、器差特性が変動するという問題がある。
【0007】本発明は、汚濁流体の流量計測において
も、汚濁物質が渦発生体に付着しにくく、しかも、広い
流量範囲で高精度の流量を計測できる渦発生体を有する
渦流量計を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、流管
内の流れに対向して設けられた渦発生体から流出する渦
の単位時間当りの数から流量を検知する渦流量計におい
て、前記渦発生体の断面形状を、流れ方向に関し対称で
中央部に向け幅が大きくなるように形成し、最大幅の位
置に流れと直角方向に剥離発生片を設け、該剥離発生片
の流れ方向の断面形状を、流れと直角方向の長さが略同
一の矩形又は先端側が短い台形としたものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記渦発生体の断面形状を、上流側および下流側の
流れ中心軸上に頂点を有し、該頂点と流れと直角方向に
おける最大幅の両端とを結ぶ二等辺三角形状とし、前記
上流側頂点の頂角と前記下流側頂点の頂角を異らしめた
ものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、前記剥離発生片の形状を、上流側が流れ方向
と直角又は後流側に僅かに傾斜したシャープエッジであ
り、後流側は先端から後流側に延びる突起を有するよう
にしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による渦流量計の
実施の形態を説明するための図で、図1(A)は、渦流
量計の流れ方向断面図、図1(B)は、矢視B−B方向
の渦発生体の断面の一例を示す。図中、1は流管、2は
渦発生体、3,4は剥離発生片、5は保護筒、6は渦流
量計変換器である。
【0012】図1(A)において、渦発生体2は、流管
1内の流れ方向に直角に配置され両端が固定されてい
る。渦発生体2内には、例えば、渦を検出する渦センサ
が装着されている。渦センサからの信号を伝送する信号
線(図示せず)を流管1の外部に取り付けられた保護筒
5内に通し、渦流量計変換器6に接続してあり、流体の
流量表示や遠隔伝送等がなされる。
【0013】図1(B)において、渦発生体2の断面形
状は、例えば、ABCDで示す菱形をしており、流体が
流れる流管1の中心軸(X−X)に関し、対称で同形な
三角形△DAB=△DCBとなっている。従って、菱形
形状ABCDは、上流側に頂点Dを有する頂角αの二等
辺三角形△DACと、下流側に頂点Bを有する頂角βの
二等辺三角形△BCAとからなり、当然ながら各々の二
等辺三角形の底辺ACが、流れ方向からみて幅が最大と
なる軸Y−Yの位置である。更に、幅が最大な二等辺三
角形の底辺CAの延長上、すなわち、Y−Y軸上にA点
から、長さがy、X−X軸方向の流れ方向長がxの矩形
状をした剥離発生片3を設けてある。同様に、剥離発生
片3と同じ寸法形状の剥離発生片4がC点からAC方向
に軸Y−Y上に設けてある。
【0014】図1(B)に示した断面形状の渦発生体2
は、矢印Q方向からの流体の流れが流入すると、流れは
辺DA,DCの面を流れて、剥離発生片3,4の上流側
面で流れて、剥離発生片3,4の角部3a,4aで剥離
を生じて安定したカルマン渦が交互に発生し流出する。
もし、剥離発生片3,4がない場合、流入した流体は、
前記同様に上流側の点Dで流れが分離され、辺DA,D
Cの面に沿って流れるが、角∠DAB,角∠DCBが大
きいので、小流では剥離しにくい。また、渦を発生する
ための循環流は小さいので、軸Y−Y方向に所定の振幅
をもつ正弦波状の流れ分布をもった流れで流出するに過
ぎず、安定した流量信号として検出することは不可能で
ある。
【0015】剥離発生片3,4は、このように安定した
渦を発生させるために不可欠のものであるが、更に、汚
濁流体が流れた場合は、傾斜した斜面DA,DCを流れ
た流体が、剥離発生片3,4の上流側面に沿って外側に
流れる。この流れの結果、安定した渦の発生に欠かすこ
とができない剥離発生片3,4の上流側面、および、流
れが剥離する角部3a,4aの部分に流れの中に含まれ
る汚濁物質が推積することはなく流れ去るので、汚濁流
体でも長期安定して流量計測が可能である。なお、図1
においては、渦発生体2の断面形状を後流側に長い菱形
としたが、この形状に限られるものではない。また、頂
角∠ADC,∠ABCを鋭角としたが、これに限られる
ものではない。
【0016】図2は、本発明による渦流量計の渦発生体
断面形状の他の実施の形態を説明するための図で、図2
(A)は、図1(B)に示す菱形渦発生体の他の例、図
2(B)は、図1(B)に示す菱形断面の渦発生体の、
更に他の例、図2(C)は、楕円断面の渦発生体の例を
示す図で、図1と同様の作用をする部分には、図1の場
合と同じ参照番号を付してある。
【0017】図2(A)に示す渦発生体は、図1(B)
に示す渦発生体の断面形状の寸法比d/Hを変更したも
ので、断面形状AD1CBの渦発生体は、線分ACに関
して上流側と下流側との形状が等しい。すなわち、上流
側は点D1を頂点とする二等辺三角形ΔAD1C、下流側
は点Bを頂点とする二等辺三角形で、△AD1C=△A
BCの菱形形状である。この場合、上流側と下流側が等
しい形状であることから、正逆両方向の流れの流体を正
確に計測することができるとともに、剥離発生片3,4
の上下流側の面に汚濁物質が付着することがないので、
安定した流量の計測ができる。また、断面形状AD2
Bの渦発生体は頂角δ1が鈍角で、∠AD2C>∠ABC
の場合である。
【0018】図2(B)に示す渦発生体は、図2(A)
に示す渦発生体の菱形断面形状を流入側,流出側、およ
び、流れ方向の最大幅部分の頂部を平板状にしたもの
で、略に菱形形状をしている。断面形状A1341
2122は、軸Y−Yに関し対称の形をしており、流
れと対向のする頂点部分D34、および、後流側の頂点
部分B12は平面であり、最大幅の部分A12、およ
び、C12は流れに平行な面をもっており、この場合
も、正逆両方向の流量を同一のメータ定数をもって測定
することができる。断面形状A15612122
は、流入側の頂角が鈍角δ2の場合で、何れの場合も剥
離発生片3,4の流れ側面に汚濁物質が付着することは
ない。
【0019】図2(C)に示す渦発生体は、断面形状が
楕円状のもので、断面形状AD7CB3Aは、軸Y−Yに
関し上・下流側が対称形をし、正逆両方向の流量を同一
メータ係数で計測可能なもので、断面形状AD8CB
3は、軸Y−Yに関し非対称な断面形状をしており、何
れも剥離発生片3,4への汚濁物質の付着は生じない。
【0020】以上、図2(A),図2(B),図2
(C)に示す何れかの場合も、図1に示した渦流量計の
特徴を有するもので、本発明に含まれる。なお、本発明
による渦流量計の渦発生体2は、剥離発生片3,4が汚
濁物質を付着することなく汚濁流体を外部に流し去り,
汚濁流体の流量を長期間計測した場合でも初期状態と変
わることなく安定して計測可能にする要部であり、同様
の効果を得る形状であれば、図1(B)に示す矩形断面
形状のものに限るものではない。
【0021】図3は、図1に示した剥離発生片の他の形
状を説明するための図で、図3(A)は、台形形状、図
3(B),図3(C)は、図3(A)の台形形状の変形
形状を示す図で、図中、7,7aは突起である。
【0022】図3(A)に示す剥離発生片3−1は、台
形形状で、渦発生体の頂点A側の流れ方向の幅が、先端
の流れ方向の幅が小さくなっている。なお、剥離部分で
ある角部3−1aは鈍角であるが、シャープエッジであ
り、安定した剥離がなされる。
【0023】図3(B)に示す剥離発生片3−2は、矩
形又は台形形状の先端から後流側に向けて、上方面が直
線で、下方面が円弧状に突起する突起7を設けたもので
あるが、上流側面の角部3−2aは、シャープエッジに
なっており、剥離効果に影響を与えることなく汚濁物質
の付着を取り除くことができる。
【0024】図3(C)に示した剥離発生片3−3は、
図3(B)に示した剥離発生片3−2と同様に、上流角
部3−3aがシャープエッジである矩形、又は台形形状
の先端から後流側に向けて突起する突起7aを有するも
のであるが、突起7aの形状は、下方面が後流先端に向
け、一定の傾斜角を持った三角形状となっており、図3
(B)の剥離発生片3−2の場合と同様、剥離効果に影
響を与えることなく、汚濁物質の付着を防ぐことができ
る。
【0025】図4は、本発明による渦流量計の器差レイ
ノルズ数特性図で、横軸にレイノルズ(Re)数、およ
び、流量(m3/h)、縦軸に器差E(%)を示し、器
差は、流量の読み値に対する値で、試験流体はガソリン
である。渦発生体の断面形状は、図2(B)に示す断面
13412122形状の実質的な菱形の場合の
ものである。
【0026】図4に示す、器差(E)−レイノルズ(R
e)数特性をみると、Re数が約6.5×104〜106
(流量では3〜48m3/h、流量比16)の範囲で器
差が±0.3%以内であり、市販されている通常の渦流
量計では、5〜50m3/h(流量比10)の流量範囲
で±1%以内であるのと比べると、器差の面からみて単
純に比較できないが、流量範囲が60%広く、しかも、
器差は格段に向上している。しかも、長期間運転しても
残留カーボン等の汚濁粒子の付着はなく、器差特性の変
化は認められなかった。
【0027】
【発明の効果】請求項1に対応する効果:流管内の流れ
に対向して設けられた渦発生体から流出する渦の単位時
間当りの数から流量を検知する渦流量計において、前記
渦発生体の断面形状を、流れ方向に関し対称で中央部に
向け幅が大きくなるように形成し、最大幅の位置に流れ
と直角方向に剥離発生片を設け、該剥離発生片の流れ方
向の断面形状を、流れと直角方向の長さが略同一の矩形
又は先端側が短い台形としたので、渦の剥離部分に流れ
に傾斜して流れる流体により流体中の汚濁物質が付着す
ることなく流されるので、常に剥離条件が一定となり、
汚濁流体を長期安定して計測することができる。
【0028】請求項2に対応する効果:請求項1の発明
において、前記渦発生体の断面形状を、上流側および下
流側の流れ中心軸上に頂点を有し、該頂点と流れと直角
方向における最大幅の両端とを結ぶ二等辺三角形状と
し、前記上流側頂点の頂角と前記下流側頂点の頂角を異
らしめたので、剥離発生片への流体の流れがより効果的
となり、請求項1の効果を更に高めることができる。
【0029】請求項3に対応する効果:請求項1又は2
の発明において、前記剥離発生片の形状を、上流側が流
れ方向と直角又は後流側に僅かに傾斜したシャープエッ
ジであり、後流側は先端から後流側に延びる突起を有す
るようにしたので、渦の剥離部分に流れに傾斜して流れ
る流体により流体中の汚濁物質が付着することなく流さ
れるので、常に剥離条件が一定となり、汚濁流体を長期
安定して計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による渦流量計の実施の形態を説明す
るための図である。
【図2】 本発明による渦流量計の渦発生体断面形状の
他の実施の形態を説明するための図である。
【図3】 図1に示した剥離発生体の他の形状を説明す
るための図である。
【図4】 本発明による渦流量計の器差レイノルズ数特
性図である。
【符号の説明】
1…流管、2…は渦発生体、3,4…剥離発生片、5…
保護筒、6…渦流量計変換器、7…突起。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流管内の流れに対向して設けられた渦発
    生体から流出する渦の単位時間当りの数から流量を検知
    する渦流量計において、前記渦発生体の断面形状を、流
    れ方向に関し対称で中央部に向け幅が大きくなるように
    形成し、最大幅の位置に流れと直角方向に剥離発生片を
    設け、該剥離発生片の流れ方向の断面形状を、流れと直
    角方向の長さが略同一の矩形又は先端側が短い台形とし
    たことを特徴とする渦流量計。
  2. 【請求項2】 前記渦発生体の断面形状を、上流側およ
    び下流側の流れ中心軸上に頂点を有し、該頂点と流れと
    直角方向における最大幅の両端とを結ぶ二等辺三角形状
    し、前記上流側頂点の頂角と前記下流側頂点の頂角を
    異らしめたことを特徴とする請求項1に記載の渦流量
    計。
  3. 【請求項3】 前記剥離発生片の形状を、上流側が流れ
    方向と直角又は後流側に僅かに傾斜したシャープエッジ
    であり、後流側が先端から後流側に延びる突起を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の渦流量計。
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