JPH06249684A - フルイディック流量計 - Google Patents
フルイディック流量計Info
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- JPH06249684A JPH06249684A JP3918793A JP3918793A JPH06249684A JP H06249684 A JPH06249684 A JP H06249684A JP 3918793 A JP3918793 A JP 3918793A JP 3918793 A JP3918793 A JP 3918793A JP H06249684 A JPH06249684 A JP H06249684A
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- pressure
- flow
- jet nozzle
- fluidic
- jet
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 フルイディック振動による圧力変化の計測精
度を高くし、流量計測精度を高くすると共に計測可能な
範囲を広くする。 【構成】 流路縮小部4とジェットノズル5と流路拡大
部6とを同一線上に順に設け、前記ジェットノズル5か
ら前記流路拡大部6内へ流入する流体の噴流を交互に偏
流させてフルイディック振動を発生させるための誘振子
7と帰還流路10a,10bとを前記流路拡大部6内に
形成し、前記フルイディック振動による圧力変化を計測
することにより前記流体の流量を計測するフルイディッ
ク流量計において、圧力変化を計測する圧力センサの圧
力取出口11を前記ジェットノズル5の出口に近接させ
て前記流路拡大部6内に形成すると共にこの圧力取出口
11を前記噴流の流れ方向と略直交する向きに長い略長
方形に形成した。
度を高くし、流量計測精度を高くすると共に計測可能な
範囲を広くする。 【構成】 流路縮小部4とジェットノズル5と流路拡大
部6とを同一線上に順に設け、前記ジェットノズル5か
ら前記流路拡大部6内へ流入する流体の噴流を交互に偏
流させてフルイディック振動を発生させるための誘振子
7と帰還流路10a,10bとを前記流路拡大部6内に
形成し、前記フルイディック振動による圧力変化を計測
することにより前記流体の流量を計測するフルイディッ
ク流量計において、圧力変化を計測する圧力センサの圧
力取出口11を前記ジェットノズル5の出口に近接させ
て前記流路拡大部6内に形成すると共にこの圧力取出口
11を前記噴流の流れ方向と略直交する向きに長い略長
方形に形成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体や液体等の流体の
流量計測に用いられるフルイディック流量計に関する。
流量計測に用いられるフルイディック流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガス等の流体の流量を計測する流
量計としては、流体のフルイディック振動を利用するフ
ルイディック流量計が開発されており、例えば、特開昭
60−188817号公報や特開昭63−139213
号公報等に開示されたものがある。これらのフルイディ
ック流量計は、ジェットノズルからの噴流が流入する流
路拡大部内に誘振子や帰還流路を形成することによりフ
ルイディック振動を発生させ、フルイディック振動の周
波数を計測する手段として圧力センサを用い、圧力セン
サの圧力取出口を流路拡大部内に形成している。なお、
ジェットノズルからの噴流の速度はジェットノズルの出
口に近い部分が最も早く、かつ、ジェットノズルの出口
に近い部分がフルイディック振動による圧力変動が最も
大きい。このため、この部分に圧力取出口を形成するこ
とが一般的であり、また、圧力取出口の形状を丸い小孔
とすることが一般的である。
量計としては、流体のフルイディック振動を利用するフ
ルイディック流量計が開発されており、例えば、特開昭
60−188817号公報や特開昭63−139213
号公報等に開示されたものがある。これらのフルイディ
ック流量計は、ジェットノズルからの噴流が流入する流
路拡大部内に誘振子や帰還流路を形成することによりフ
ルイディック振動を発生させ、フルイディック振動の周
波数を計測する手段として圧力センサを用い、圧力セン
サの圧力取出口を流路拡大部内に形成している。なお、
ジェットノズルからの噴流の速度はジェットノズルの出
口に近い部分が最も早く、かつ、ジェットノズルの出口
に近い部分がフルイディック振動による圧力変動が最も
大きい。このため、この部分に圧力取出口を形成するこ
とが一般的であり、また、圧力取出口の形状を丸い小孔
とすることが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、丸い小孔の形
状に形成した圧力取出口の場合、ジェットノズルからの
噴流の変動や、帰還流路にそって帰還した帰還流が噴流
とぶつかる際の渦の発生に基づく圧力変動まで感知して
しまい、このような圧力変動がノイズとして作用するこ
とによりフルイディック振動による圧力変化の計測精度
が低下し、ひいては流体の流量計測の精度が低下すると
いう欠点がある。
状に形成した圧力取出口の場合、ジェットノズルからの
噴流の変動や、帰還流路にそって帰還した帰還流が噴流
とぶつかる際の渦の発生に基づく圧力変動まで感知して
しまい、このような圧力変動がノイズとして作用するこ
とによりフルイディック振動による圧力変化の計測精度
が低下し、ひいては流体の流量計測の精度が低下すると
いう欠点がある。
【0004】さらに、流体の流量の変化によってフルイ
ディック振動の振動領域が変化し、具体的には、流量が
増加するにつれて振動領域が狭くなり、丸い小孔の形状
に形成した圧力取出口では計測可能な流量の範囲が狭く
なるという欠点がある。
ディック振動の振動領域が変化し、具体的には、流量が
増加するにつれて振動領域が狭くなり、丸い小孔の形状
に形成した圧力取出口では計測可能な流量の範囲が狭く
なるという欠点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
流路縮小部とジェットノズルと流路拡大部とを同一線上
に順に設け、前記ジェットノズルから前記流路拡大部内
へ流入する流体の噴流を交互に偏流させてフルイディッ
ク振動を発生させるための誘振子と帰還流路とを前記流
路拡大部内に形成し、前記フルイディック振動による圧
力変化を計測することにより前記流体の流量を計測する
フルイディック流量計において、圧力変化を計測する圧
力センサの圧力取出口を前記ジェットノズルの出口に近
接させて前記流路拡大部内に形成すると共にこの圧力取
出口を前記噴流の流れ方向と略直交する向きに長い略長
方形に形成した。
流路縮小部とジェットノズルと流路拡大部とを同一線上
に順に設け、前記ジェットノズルから前記流路拡大部内
へ流入する流体の噴流を交互に偏流させてフルイディッ
ク振動を発生させるための誘振子と帰還流路とを前記流
路拡大部内に形成し、前記フルイディック振動による圧
力変化を計測することにより前記流体の流量を計測する
フルイディック流量計において、圧力変化を計測する圧
力センサの圧力取出口を前記ジェットノズルの出口に近
接させて前記流路拡大部内に形成すると共にこの圧力取
出口を前記噴流の流れ方向と略直交する向きに長い略長
方形に形成した。
【0006】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、ジェットノズルの中心の延長線を対称中心
として一対の圧力取出口を形成し、これらの圧力取出口
の端部同志を前記ジェットノズルの開口幅寸法の0.4
〜1倍の距離を隔てて対向させ、前記圧力取出口の長径
方向の長さ寸法を前記ジェットノズルの開口幅寸法の1
〜3倍に形成すると共に前記圧力取出口の短径方向の幅
寸法を前記ジェットノズルの開口幅寸法の0.4〜0.
6倍に形成した。
明において、ジェットノズルの中心の延長線を対称中心
として一対の圧力取出口を形成し、これらの圧力取出口
の端部同志を前記ジェットノズルの開口幅寸法の0.4
〜1倍の距離を隔てて対向させ、前記圧力取出口の長径
方向の長さ寸法を前記ジェットノズルの開口幅寸法の1
〜3倍に形成すると共に前記圧力取出口の短径方向の幅
寸法を前記ジェットノズルの開口幅寸法の0.4〜0.
6倍に形成した。
【0007】
【作用】請求項1記載の発明では、ジェットノズルの出
口に近接して形成した圧力取出口がジェットノズルから
の噴流の流れ方向と略直交する略長方形であるため、圧
力センサは特定の狭い範囲の圧力を検出するのではなく
広い範囲の圧力の平均値を検出することになるため、ジ
ェットノズルからの噴流の変動や帰還流路にそって帰還
した帰還流と噴流とがぶつかる際の渦の発生に基づく圧
力変動が相殺され、フルイディック振動による圧力変化
の計測精度が高くなり、ひいては、流体の流量計測精度
が高くなると共に流量の計測可能な範囲が広くなる。ま
た、流体の流量の変動に伴ってフルイディック振動の振
動領域が変化しても、圧力取出口がジェットノズルから
の噴流の流れ方向と略直交する略長方形であるため、計
測可能なフルイディック振動の振動領域が広くなると共
に計測可能な流量の範囲がより一層広くなる。
口に近接して形成した圧力取出口がジェットノズルから
の噴流の流れ方向と略直交する略長方形であるため、圧
力センサは特定の狭い範囲の圧力を検出するのではなく
広い範囲の圧力の平均値を検出することになるため、ジ
ェットノズルからの噴流の変動や帰還流路にそって帰還
した帰還流と噴流とがぶつかる際の渦の発生に基づく圧
力変動が相殺され、フルイディック振動による圧力変化
の計測精度が高くなり、ひいては、流体の流量計測精度
が高くなると共に流量の計測可能な範囲が広くなる。ま
た、流体の流量の変動に伴ってフルイディック振動の振
動領域が変化しても、圧力取出口がジェットノズルから
の噴流の流れ方向と略直交する略長方形であるため、計
測可能なフルイディック振動の振動領域が広くなると共
に計測可能な流量の範囲がより一層広くなる。
【0008】請求項2記載の発明では、ジェットノズル
の中心の延長線を対称中心とする位置に一対の圧力取出
口を形成すると共にこれらの圧力取出口の端部同志をジ
ェットノズルの開口幅寸法の0.4〜1倍の距離を隔て
て対向させ、さらに、圧力取出口のサイズに関して、圧
力取出口の長径方向の長さ寸法をジェットノズルの開口
幅寸法の1〜3倍に形成すると共に圧力取出口の短径方
向の幅寸法をジェットノズルの開口幅寸法の0.4〜
0.6倍に形成することにより、ジェットノズルからの
噴流の変動や帰還流路にそって帰還した帰還流と噴流と
がぶつかる際の渦の発生に基づく圧力変動の相殺が確実
に行なわれ、また、計測可能なフルイディック振動の振
動領域が確実に広くなると共に計測可能な流量の範囲が
確実に広くなる。
の中心の延長線を対称中心とする位置に一対の圧力取出
口を形成すると共にこれらの圧力取出口の端部同志をジ
ェットノズルの開口幅寸法の0.4〜1倍の距離を隔て
て対向させ、さらに、圧力取出口のサイズに関して、圧
力取出口の長径方向の長さ寸法をジェットノズルの開口
幅寸法の1〜3倍に形成すると共に圧力取出口の短径方
向の幅寸法をジェットノズルの開口幅寸法の0.4〜
0.6倍に形成することにより、ジェットノズルからの
噴流の変動や帰還流路にそって帰還した帰還流と噴流と
がぶつかる際の渦の発生に基づく圧力変動の相殺が確実
に行なわれ、また、計測可能なフルイディック振動の振
動領域が確実に広くなると共に計測可能な流量の範囲が
確実に広くなる。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。まず、図1は本発明に係るフルイディック流量計の
全体構造を示したもので、流体の一つであるガスが流入
する流入管1とそのガスが排出される排出管2との間に
は、流入管1から流入したガスを2次元的な流れに整流
するセットリングスペース3と、セットリングスペース
3において整流されたガスをさらに整流する流路縮小部
4と、セットリングスペース3と流路縮小部4とにおい
て整流されたガスが流れると共にこのガスをさらに整流
するジェットノズル5と、ジェットノズル5内を通過し
たガスが噴流となって流入する流路拡大部6とが同一線
上に順に形成されている。
る。まず、図1は本発明に係るフルイディック流量計の
全体構造を示したもので、流体の一つであるガスが流入
する流入管1とそのガスが排出される排出管2との間に
は、流入管1から流入したガスを2次元的な流れに整流
するセットリングスペース3と、セットリングスペース
3において整流されたガスをさらに整流する流路縮小部
4と、セットリングスペース3と流路縮小部4とにおい
て整流されたガスが流れると共にこのガスをさらに整流
するジェットノズル5と、ジェットノズル5内を通過し
たガスが噴流となって流入する流路拡大部6とが同一線
上に順に形成されている。
【0010】前記流路拡大部6内には、前記ジェットノ
ズル5に対向する位置に誘振子7が形成され、さらに、
この誘振子7の背後にエンドブロック8が形成されてい
る。そして、これらのエンドブロック8と流路拡大部6
の前方側内周壁9とによって、前記ジェットノズル5か
らのガスの噴流をジェットノズル5の出口の部分に向け
て帰還させる帰還流路10a,10bが形成されてい
る。なお、これらの誘振子7と帰還流路10a,10b
とを流路拡大部6内に形成することにより、前記ジェッ
トノズル5からの噴流が交互に偏流するフルイディック
振動が発生する。
ズル5に対向する位置に誘振子7が形成され、さらに、
この誘振子7の背後にエンドブロック8が形成されてい
る。そして、これらのエンドブロック8と流路拡大部6
の前方側内周壁9とによって、前記ジェットノズル5か
らのガスの噴流をジェットノズル5の出口の部分に向け
て帰還させる帰還流路10a,10bが形成されてい
る。なお、これらの誘振子7と帰還流路10a,10b
とを流路拡大部6内に形成することにより、前記ジェッ
トノズル5からの噴流が交互に偏流するフルイディック
振動が発生する。
【0011】つぎに、フルイディック流量計には、フル
イディック振動による圧力変化を計測する圧力センサ
(図示せず)と、この圧力センサからの計測結果に基づ
いてガスの流量を計測する流量測定器(図示せず)とが
設けられている。そして、前記流路拡大部6内における
前記ジェットノズル5の出口に近接した位置に前記圧力
センサに接続される一対の圧力取出口11が形成されて
いる。
イディック振動による圧力変化を計測する圧力センサ
(図示せず)と、この圧力センサからの計測結果に基づ
いてガスの流量を計測する流量測定器(図示せず)とが
設けられている。そして、前記流路拡大部6内における
前記ジェットノズル5の出口に近接した位置に前記圧力
センサに接続される一対の圧力取出口11が形成されて
いる。
【0012】ここで、前記圧力取出口11は、ジェット
ノズル5の中心の延長線に対して直交する向きに長いと
共に両端を円形とした小判形に形成されており、ジェッ
トノズル5の出口からジェットノズル5の開口幅寸法W
(W=3mm)と同じ寸法分下流側に位置して形成され
ている。そして、圧力取出口11の長径方向の長さ寸法
がジェットノズル5の開口幅寸法の3倍(3W=9m
m)に形成され、圧力取出口11の短径方向の幅寸法が
ジェットノズル5の開口幅寸法の0.5倍(0.5W=
1.5mm)に形成されている。また、一対の圧力取出
口11はジェットノズル5の中心の延長線を対称中心と
する位置に形成されており、これらの圧力取出口11の
互いに対向する端部同志はジェットノズル5の開口幅寸
法の0.5倍(0.5W=1.5mm)の寸法をもって
対向している。
ノズル5の中心の延長線に対して直交する向きに長いと
共に両端を円形とした小判形に形成されており、ジェッ
トノズル5の出口からジェットノズル5の開口幅寸法W
(W=3mm)と同じ寸法分下流側に位置して形成され
ている。そして、圧力取出口11の長径方向の長さ寸法
がジェットノズル5の開口幅寸法の3倍(3W=9m
m)に形成され、圧力取出口11の短径方向の幅寸法が
ジェットノズル5の開口幅寸法の0.5倍(0.5W=
1.5mm)に形成されている。また、一対の圧力取出
口11はジェットノズル5の中心の延長線を対称中心と
する位置に形成されており、これらの圧力取出口11の
互いに対向する端部同志はジェットノズル5の開口幅寸
法の0.5倍(0.5W=1.5mm)の寸法をもって
対向している。
【0013】このような構成において、まず、フルイデ
ィック振動の発生原理について説明する。ジェットノズ
ル5から流路拡大部6内に噴流が流入すると、この噴流
は誘振子7に当たることにより左右に分かれ、誘振子7
からエンドブロック8に至るまでの空間において渦が発
生する。そして、噴流がある流量を越えると、この渦の
不安定性によって噴流が左又は右に偏った流れとなる。
この偏った流れはエンドブロック8にぶつかると共にエ
ンドブロック8の前面にそって流れ、さらに、前方側内
周壁9に沿って流れ、ジェットノズル5からの噴流に対
して略直交する向きにぶつかる。すると、ジェットノズ
ル5からの噴流は最初の偏流方向と反対側へ偏流するこ
とになり、これが繰り返されることによってジェットノ
ズル5からの噴流が交互に左右方向へ偏流するフルイデ
ィック振動が発生する。
ィック振動の発生原理について説明する。ジェットノズ
ル5から流路拡大部6内に噴流が流入すると、この噴流
は誘振子7に当たることにより左右に分かれ、誘振子7
からエンドブロック8に至るまでの空間において渦が発
生する。そして、噴流がある流量を越えると、この渦の
不安定性によって噴流が左又は右に偏った流れとなる。
この偏った流れはエンドブロック8にぶつかると共にエ
ンドブロック8の前面にそって流れ、さらに、前方側内
周壁9に沿って流れ、ジェットノズル5からの噴流に対
して略直交する向きにぶつかる。すると、ジェットノズ
ル5からの噴流は最初の偏流方向と反対側へ偏流するこ
とになり、これが繰り返されることによってジェットノ
ズル5からの噴流が交互に左右方向へ偏流するフルイデ
ィック振動が発生する。
【0014】ここで、このようにして発生するフルイデ
ィック振動の周波数はガスの流量の増加に対して直線的
に増加する。このため、フルイディック振動による圧力
変化を圧力センサで計測することによりフルイディック
振動の周波数を計測することができ、その計測結果に基
づいて流量測定器によりガスの流量を求めることができ
る。
ィック振動の周波数はガスの流量の増加に対して直線的
に増加する。このため、フルイディック振動による圧力
変化を圧力センサで計測することによりフルイディック
振動の周波数を計測することができ、その計測結果に基
づいて流量測定器によりガスの流量を求めることができ
る。
【0015】つぎに、図4はジェットノズル5からの噴
流の平均速度と速度変動幅とをジェットノズル5の出口
からの距離を変えた3個所で計測した結果を示したグラ
フであり、図3は計測個所(a,b,c点)を示したも
のである。なお、この計測には熱線流速計を使用し、各
計測個所において噴流の流れる方向と直交する向きに
0.2mm間隔で計測したものである。また、図3にお
けるa,b,c各点の計測結果が図4の(a),
(b),(c)に対応する。この計測結果からわかるよ
うに、ジェットノズル5の出口に近い部分では急峻な速
度分布をもち、フルイディック振動が発生していること
を示す速度変動幅が大きい部分もジェットノズル5の出
口に近い部分に現われる。そして、ジェットノズル5の
出口から下流側へ離反するにつれて、平均速度は低下し
て横に拡がり、速度変動幅のピーク点も拡がる。
流の平均速度と速度変動幅とをジェットノズル5の出口
からの距離を変えた3個所で計測した結果を示したグラ
フであり、図3は計測個所(a,b,c点)を示したも
のである。なお、この計測には熱線流速計を使用し、各
計測個所において噴流の流れる方向と直交する向きに
0.2mm間隔で計測したものである。また、図3にお
けるa,b,c各点の計測結果が図4の(a),
(b),(c)に対応する。この計測結果からわかるよ
うに、ジェットノズル5の出口に近い部分では急峻な速
度分布をもち、フルイディック振動が発生していること
を示す速度変動幅が大きい部分もジェットノズル5の出
口に近い部分に現われる。そして、ジェットノズル5の
出口から下流側へ離反するにつれて、平均速度は低下し
て横に拡がり、速度変動幅のピーク点も拡がる。
【0016】なお、図4に示したグラフは、1つの流量
に対する計測結果であり、流量を変化させることに伴っ
てグラフの形が変化する。例えば、流量を増加させると
フルイディック振動の1振動に要する時間が短くなると
共にフルイディック振動の振動領域が狭くなり、速度変
動幅のピーク点の間隔も狭くなる。
に対する計測結果であり、流量を変化させることに伴っ
てグラフの形が変化する。例えば、流量を増加させると
フルイディック振動の1振動に要する時間が短くなると
共にフルイディック振動の振動領域が狭くなり、速度変
動幅のピーク点の間隔も狭くなる。
【0017】ここで、圧力取出口11をジェットノズル
5の中心の延長線に対して直交する向きに長い小判形に
形成することにより、圧力センサは特定の狭い範囲の圧
力を計測するのではなく広い範囲の圧力の平均値を計測
することになるため、ジェットノズル5からの噴流の変
動や、帰還流路10a,10bにそってジェットノズル
5の出口へ帰還した帰還流と噴流とがぶつかる際の渦の
発生に基づいて起こる圧力変動(ノイズ)が相殺されて
平均化される。このため、S/N比が高くなると共にフ
ルイディック振動による圧力変化の計測精度が高くな
り、ひいては、ガスの流量計測精度が高くなると共に流
量の計測可能な範囲が広くなる。また、圧力取出口11
がジェットノズル5の中心の延長線に対して直交する向
きに長い小判形であるため、流体の流量の変動に伴って
フルイディック振動の振動領域が変化すると共にフルイ
ディック振動が発生していることを示す速度変動幅のピ
ーク点が移動してもフルイディック振動を計測すること
ができ、計測可能な流量の範囲がより一層広くなる。
5の中心の延長線に対して直交する向きに長い小判形に
形成することにより、圧力センサは特定の狭い範囲の圧
力を計測するのではなく広い範囲の圧力の平均値を計測
することになるため、ジェットノズル5からの噴流の変
動や、帰還流路10a,10bにそってジェットノズル
5の出口へ帰還した帰還流と噴流とがぶつかる際の渦の
発生に基づいて起こる圧力変動(ノイズ)が相殺されて
平均化される。このため、S/N比が高くなると共にフ
ルイディック振動による圧力変化の計測精度が高くな
り、ひいては、ガスの流量計測精度が高くなると共に流
量の計測可能な範囲が広くなる。また、圧力取出口11
がジェットノズル5の中心の延長線に対して直交する向
きに長い小判形であるため、流体の流量の変動に伴って
フルイディック振動の振動領域が変化すると共にフルイ
ディック振動が発生していることを示す速度変動幅のピ
ーク点が移動してもフルイディック振動を計測すること
ができ、計測可能な流量の範囲がより一層広くなる。
【0018】なお、本実施例においては、図1に示した
ように左右対称形の一般的な形状のフルイディック流量
計に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、本
出願人が特願平3−209110号において提案した左
右非対称形のフルイディック流量計においても本発明を
適用することができる。
ように左右対称形の一般的な形状のフルイディック流量
計に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、本
出願人が特願平3−209110号において提案した左
右非対称形のフルイディック流量計においても本発明を
適用することができる。
【0019】また、本実施例では、流入管1と排出管2
とがジェットノズル5の中心の延長線上に位置するフル
イディック流量計を例に挙げて説明したが、流入管1や
排出管2の取付位置や取付向きはこれに限られるもので
はなく、任意に設定することができる。
とがジェットノズル5の中心の延長線上に位置するフル
イディック流量計を例に挙げて説明したが、流入管1や
排出管2の取付位置や取付向きはこれに限られるもので
はなく、任意に設定することができる。
【0020】
【発明の効果】請求項1記載の発明は上述のように、フ
ルイディック振動による圧力変化を計測する圧力センサ
の圧力取出口をジェットノズルの出口に近接させて流路
拡大部内に形成すると共にこの圧力取出口をジェットノ
ズルからの噴流の流れ方向と略直交する向きに長い略長
方形に形成したので、圧力センサは特定の狭い範囲の圧
力を検出するのではなく広い範囲の圧力の平均値を検出
することになるため、ジェットノズルからの噴流の変動
や帰還流路にそって帰還した帰還流と噴流とがぶつかる
際の渦の発生に基づく圧力変動を相殺することができ、
これにより、フルイディック振動による圧力変化の計測
精度を高くすることができ、ひいては、流体の流量計測
精度を高くすることができると共に流量の計測可能な範
囲を広くすることができ、また、流体の流量変動に伴っ
てフルイディック振動の振動領域が変化しても、圧力取
出口がジェットノズルからの噴流の流れ方向と略直交す
る略長方形であるため、計測可能なフルイディック振動
の振動領域が広くなると共に計測可能な流量の範囲をよ
り一層広くすることができる等の効果を有する。
ルイディック振動による圧力変化を計測する圧力センサ
の圧力取出口をジェットノズルの出口に近接させて流路
拡大部内に形成すると共にこの圧力取出口をジェットノ
ズルからの噴流の流れ方向と略直交する向きに長い略長
方形に形成したので、圧力センサは特定の狭い範囲の圧
力を検出するのではなく広い範囲の圧力の平均値を検出
することになるため、ジェットノズルからの噴流の変動
や帰還流路にそって帰還した帰還流と噴流とがぶつかる
際の渦の発生に基づく圧力変動を相殺することができ、
これにより、フルイディック振動による圧力変化の計測
精度を高くすることができ、ひいては、流体の流量計測
精度を高くすることができると共に流量の計測可能な範
囲を広くすることができ、また、流体の流量変動に伴っ
てフルイディック振動の振動領域が変化しても、圧力取
出口がジェットノズルからの噴流の流れ方向と略直交す
る略長方形であるため、計測可能なフルイディック振動
の振動領域が広くなると共に計測可能な流量の範囲をよ
り一層広くすることができる等の効果を有する。
【0021】請求項2記載の発明は上述のように、請求
項1記載の発明において、ジェットノズルの中心の延長
線を対称中心として一対の圧力取出口を形成し、これら
の圧力取出口の端部同志をジェットノズルの開口幅寸法
の0.4〜1倍の距離を隔てて対向させ、圧力取出口の
長径方向の長さ寸法をジェットノズルの開口幅寸法の1
〜3倍に形成すると共に圧力取出口の短径方向の幅寸法
をジェットノズルの開口幅寸法の0.4〜0.6倍に形
成したので、ジェットノズルからの噴流の変動や帰還流
路にそって帰還した帰還流と噴流とがぶつかる際の渦の
発生に基づく圧力変動の相殺を確実に行なわせることが
でき、従って、フルイディック振動による圧力変化の計
測精度を確実に高くすることができ、ひいては、流体の
流量計測精度を確実に高くすることができると共に流量
の計測可能な範囲を確実に広くすることができ、さら
に、計測可能なフルイディック振動の振動領域が確実に
広くなるため、計測可能な両側の範囲をより一層広くす
ることを確実に行なうことができる等の効果を有する。
項1記載の発明において、ジェットノズルの中心の延長
線を対称中心として一対の圧力取出口を形成し、これら
の圧力取出口の端部同志をジェットノズルの開口幅寸法
の0.4〜1倍の距離を隔てて対向させ、圧力取出口の
長径方向の長さ寸法をジェットノズルの開口幅寸法の1
〜3倍に形成すると共に圧力取出口の短径方向の幅寸法
をジェットノズルの開口幅寸法の0.4〜0.6倍に形
成したので、ジェットノズルからの噴流の変動や帰還流
路にそって帰還した帰還流と噴流とがぶつかる際の渦の
発生に基づく圧力変動の相殺を確実に行なわせることが
でき、従って、フルイディック振動による圧力変化の計
測精度を確実に高くすることができ、ひいては、流体の
流量計測精度を確実に高くすることができると共に流量
の計測可能な範囲を確実に広くすることができ、さら
に、計測可能なフルイディック振動の振動領域が確実に
広くなるため、計測可能な両側の範囲をより一層広くす
ることを確実に行なうことができる等の効果を有する。
【図1】本発明の一実施例を示した平面図である。
【図2】圧力取出口及びその周囲を拡大して示した平面
図である。
図である。
【図3】ジェットノズルからの噴流の平均速度と速度変
動幅との計測個所を示した平面図である。
動幅との計測個所を示した平面図である。
【図4】ジェットノズルからの噴流の平均速度と速度変
動幅との計測結果を示したグラフである。
動幅との計測結果を示したグラフである。
4 流路縮小部 5 ジェットノズル 6 流路拡大部 7 誘振子 10a,10b 帰還流路 11 圧力取出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高宮 敏行 東京都品川区南大井6−16−10 リコー精 器株式会社内 (72)発明者 伊藤 茂行 愛知県名古屋市東区泉二丁目28番24号 リ コーエレメックス株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 流路縮小部とジェットノズルと流路拡大
部とを同一線上に順に設け、前記ジェットノズルから前
記流路拡大部内へ流入する流体の噴流を交互に偏流させ
てフルイディック振動を発生させるための誘振子と帰還
流路とを前記流路拡大部内に形成し、前記フルイディッ
ク振動による圧力変化を計測することにより前記流体の
流量を計測するフルイディック流量計において、圧力変
化を計測する圧力センサの圧力取出口を前記ジェットノ
ズルの出口に近接させて前記流路拡大部内に形成すると
共にこの圧力取出口を前記噴流の流れ方向と略直交する
向きに長い略長方形に形成したことを特徴とするフルイ
ディック流量計。 - 【請求項2】 ジェットノズルの中心の延長線を対称中
心として一対の圧力取出口を形成し、これらの圧力取出
口の端部同志を前記ジェットノズルの開口幅寸法の0.
4〜1倍の距離を隔てて対向させ、前記圧力取出口の長
径方向の長さ寸法を前記ジェットノズルの開口幅寸法の
1〜3倍に形成すると共に前記圧力取出口の短径方向の
幅寸法を前記ジェットノズルの開口幅寸法の0.4〜
0.6倍に形成したことを特徴とする請求項1記載のフ
ルイディック流量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3918793A JPH06249684A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | フルイディック流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3918793A JPH06249684A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | フルイディック流量計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06249684A true JPH06249684A (ja) | 1994-09-09 |
Family
ID=12546111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3918793A Pending JPH06249684A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | フルイディック流量計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06249684A (ja) |
-
1993
- 1993-03-01 JP JP3918793A patent/JPH06249684A/ja active Pending
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