JPH09216626A - 折り畳み可能な物品収容箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ごみを収容したごみ袋とか品物等を、一時的に
収容する容易に折り畳み且っ収容箱に形成し得る安価な
ごみ袋収容箱を提供する。 【解決手段】四隅に支柱を立設して箱体を形成し、対向
する一方の支柱を移動支柱とし、対向する他方の支柱を
固定支柱とし、前記移動支柱同士及び前記固定支柱同士
の下端をそれぞれ梁で連結し、前記移動支柱と前記固定
支柱とを、それぞれ伸縮自在の部材で連結し、前記移動
支柱を前記固定支柱の方へ移動させることによって、底
板を上昇させるように構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ごみを収容した
ごみ袋とか品物等を、一時的に収容するコンパクトに折
り畳み可能な物品収容箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、ごみ、残飯等をごみ袋に
収容し、これを、所定の日に道路の所定の集積場所に放
置して置くと、ごみ運搬車がこれを収集運搬していくよ
うになっている。しかして、ポリのごみ袋に残飯などを
収容した場合は、カラス、ネコ等がごみ袋を破って、路
上にごみが散乱し、道路の美観を損ねると共に、散乱し
たごみの収集に非常に手間がかかる等の問題があった。

【０００３】しかして、このようなごみ袋を、カラス、
ネコ等によって破られないようにし、しかもゴミ収集日
以外は、車両や通行人の邪魔にならないようにしたごみ
袋収容箱は、従来全く知られていないし、このような発
想も全く知られていない。また、パレットに品物を積ん
で、これを車で目的場所に運んで、置き去りにしていた
が、これは後日品物をパレットから降ろした後、パレッ
トを回収するか、そのまま廃棄しなければならないの
で、余計な手間がかかるとか、不経済となる、問題があ
った。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような問題を解
決するため、本出願人は、コンパクトに折り畳み可能な
物品収容箱を開発し、先に特許出願した。しかしなが
ら、このものは、非常に便利なものではあったが、容易
に折り畳み且っ収容箱に形成でき、しかも安価に製造で
きるという点では、十分満足すべきものではなかった。

【０００５】この発明は、ごみ袋を、カラス、ネコ等に
よって破られないようにし、しかもゴミ収集日以外は、
車両や通行人の邪魔にならないようにすると共に、容易
に折り畳み且っ収容箱に形成し得る安価なごみ袋収容箱
を提供することを目的とする。また、この発明は、品物
をパレットから降ろした後、パレットをコンパクトに折
り畳んで、容易に回収することができるパレット（物品
収容箱）を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的に沿う本発明の
構成は、四隅に支柱を立設して箱体を形成し、対向する
一方の支柱を移動支柱とし、対向する他方の支柱を固定
支柱とし、前記移動支柱同士及び前記固定支柱同士の下
端をそれぞれ梁で連結し、前記移動支柱と前記固定支柱
とを、それぞれ伸縮自在の部材で連結し、前記移動支柱
を前記固定支柱の方へ移動させることによって、底板を
上昇させるように構成したことを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図１に示すように、移動支柱１，１′
と固定支柱２，２′間には、それぞれ梁３，３′が連結
固定され、移動支柱１と固定支柱２及び移動支柱１′と
固定支柱２′とには、ネット４，４′が張設されてい
る。移動支柱１，１′下端には、容易に移動し得るよう
に、脚車４７，４７′が固定されている。

【０００８】移動支柱１（１′）と固定支柱２（２′）
とは、ブレ−シングで自在に伸縮し得るように連結され
ている。ブレ−シングは、図２に示すように、リンク
５，５′の交差する中央部を螺子６によって回動自在に
連結し、リンク５，５′の下端を、それぞれ移動支柱１
（１′）及び固定支柱２（２′）に固定した板体３９，
３９′に回動自在に固定し、リンク５，５′の上端は、
それぞれ移動支柱１，１′及び固定支柱２，２′に固定
したガイド枠７，７′に形成した長孔３８，３８′に、
リンク５，５′上端に螺子８，８′を挿入することによ
り、リンクが長孔に案内されて自在に上下動するように
構成されている。

【０００９】底板９は、図１に示すように、１枚の底板
枠体を中央部で補強枠１０で補強し、底板枠体内には、
金網１１が張設されている。底板９の一端は、梁３′に
起倒自在に連結され、底板９の他端は梁３の両側部下端
に固定した断面Ｌ字形の支持部材１２，１２′上に載置
されている。底板９と梁３′とは、底板９が上方に向か
って斜設状態から立設状態となるように、底板と梁との
当接部両側に固定したバネアセンブリ−５０，５０′の
力によって付勢されている。図１中、４８，４８′は、
把手であり、折り畳む前に底板９を若干持ち上げて、折
り畳み易くするものである。尚、固定支柱側から持ち上
げるときは、把手４８′を使用し、移動支柱側から持ち
上げるときは、把手４８を使用する。

【００１０】梁３両側部下端の断面Ｌ字形の固定部材１
２，１２′には、図２に示すように、ア−ム１３（１
３）′の一端が螺子１４（１４′）によって回動自在に
固定されている。ア−ム１３（１３′）の他端は、底板
９側部に螺子１５（１５′）によって回動自在に連結さ
れている。従って、移動支柱１，１′を梁３と共に固定
支柱方向に移動させることによって、ア−ム１３（１
３′）は底板９と共に徐々に起立状態になる。

【００１１】移動支柱１，１′と固定支柱２，２′と
は、ネット４，４′で連結されているので、移動支柱
１，１′を前方に移動させただけで、収容箱は折り畳ま
れ、移動支柱１，１′を後方に移動させるだけで、再度
収容箱に形成される。

【００１２】前記リンク５，５′の交差する中央連結部
の螺子６の先端には、図３に示すような、円板状突き当
て板１６が連設されている。これは、ネット４，４′を
伸縮させる際、ネットがリンクに絡まるのを防止するた
めである。このような突き当て板を設ける代わりに、ネ
ット状物と前記リンクの中央連結部の対向位置に、シ−
ト状物を横設しても良い。

【００１３】上記実施例では、移動支柱１，１′と固定
支柱２，２′とは、ネット４，４′で連結しているが、
これは必ずしもこのようでなくとも良く、伸縮自在の部
材であるなら特に限定されない。例えば、シ−ト状物ま
たはアコ−デオンカ−テンのような伸縮自在な部材で連
結しても良い。

【００１４】底板９と梁３′とを連結し、底板９が起立
し易いように付勢するバネアセンブリ−５０，５０′
は、図４に示すようになっている。図４に示すように、
梁３′の内面には、間隔付けてＬ字形固定部材１７，１
７′が固定され、該Ｌ字形固定部材の上端には、パイプ
１８，１８′が溶接固定され、底板９の側面には、板体
１９を介してパイプ２０が溶接固定されている。

【００１５】パイプ１８，１８′及び２０の貫通孔に
は、スタッド２１が嵌挿され、パイプ２０と１８′の間
には、コイル状のねじりバネ２２がスタッドに嵌合さ
れ、スタッド２１の両端には、ナット２３，２３′が螺
合されている。ねじりバネ２２の一端は、底板９の側部
から底板枠体と補強板２４を貫挿し、ねじりバネ２２の
他端は、梁３′に固定した板体２５に弾性当接してい
る。

【００１６】移動支柱１，１′間の下方には、図１に示
すように、金網２６を張設した前板２７が着脱自在に固
定されている。前板２７は、両側部の上下に固定した鉤
形の金具２８を、移動支柱１、１′の対応位置に固定し
たパイプ２９に差し込むことにより、着脱自在に固定さ
れている。

【００１７】図１に示すように、蓋体３０は、網状若し
くは布状体で伸展及び折り畳み自在に形成し、蓋体の先
端（固定支柱側）及び後端（移動支柱側）に固定したロ
ッド３１，３２を、移動支柱１，１′及び固定支柱２，
２′の上端に対向して設けた凹状溝３３，３３′に着脱
自在に嵌合して、蓋体を開口及び閉鎖し得るように形成
している。蓋体の後端（移動支柱側）に固定したロッド
３２の先端には、網状若しくは布状体が連設され、該網
状若しくは布状体先端に固定したロッド３４を、移動支
柱に固定した凹部を有する部材３５に着脱自在に嵌合し
て、ゴミ袋投入口を開閉自在に形成している。

【００１８】蓋体の固定支柱側に固定したロッド３１の
先端には、網状若しくは布状体を連設し、網状若しくは
布状体先端に固定したロッド３６を、固定支柱に固定し
た凹状部材３５ａに着脱自在に嵌合して、ゴミ袋取出口
を開閉自在に形成している。上記実施例に於いては、ロ
ッド３１とロッド３６との間に、ロッド３７を固定し、
同様に凹状部材３５ｂに着脱自在に嵌合している。

【００１９】図５は、収容箱を大きく形成した場合の本
発明の実施例を示すものであり、移動支柱１（１′）と
固定支柱２（２′）との間に、第２の移動支柱１ａ（１
ａ′）を固定した例を示す。移動支柱１（１′）と第２
の移動支柱１ａ（１ａ′）との間及び移動支柱１ａ（１
ａ′）と固定支柱２，２′との間には、前記実施例と同
様にブレ−シングで伸縮自在に連結されている。

【００２０】図５の実施例では、底板９は、図６に示す
ように、中央を蝶番４０で上方に向かって山形に折曲し
得るように２枚の板体を連結して形成されている。底板
９の一端は、図６に示すように、梁３の両側に固定した
断面Ｌ字形部材４１の上端に固定したパイプ４２と、底
板側部に固定したパイプ４３とを、パイプ４２、４３の
貫通孔がそれぞれ一致するようにして、それぞれスタッ
ド４４を嵌挿することにより、梁３に起倒自在に連結さ
れている。

【００２１】底板９の他端は、前記図１の実施例と同様
に、バネによって、折曲し得るように付勢されている。
移動支柱１，１′を押すことによって、底板９を折曲す
るには、底板９は多少の山形にしておく必要がある、そ
のためには、例えば、図１に示すように底板９に把手を
固定し、折り畳む前に把手を上方に引いて、底板９を若
干の山形に形成すると良い。

【００２２】上記本発明の物品収容箱は、適当な材料で
形成することができる。例えば、全体をプラスチックで
形成することも、支柱及び梁を鉄若しくはアルミニウム
のような金属で形成し、その他をプラスチックで形成す
ることもできる。また、柱と梁とは、気のう体で形成し
ても良い。

【００２３】次に、図１のように構成された本発明の収
容箱をごみ箱として使用する方法を図面に基づいて説明
する。まず、移動支柱１，１′と固定支柱２，２′が近
接して折り畳まれた状態から、移動支柱１，１′を前方
に引き出すと、移動支柱１，１′と固定支柱２，２′と
の間のブレ−シングが×状に開いて図１に示す状態とな
る。移動支柱の動きと連動して、ア−ム１３，１３′の
先端が底板９と共に下降し、底板９は立設状態から斜設
状態を経て平面状態に開き、図１に示す状態となり、ゴ
ミ袋収容箱が形成される。

【００２４】この状態では、上蓋移動支柱側には、網状
若しくは布状体３０が張設されているので、ゴミ袋を投
入するときは、ロッド３４を凹状部材から持ち上げて、
図１の３４′で示すように、ネット４、４′の上端に載
置する。この状態で、収容箱の前面上部は開口するの
で、この開口部からゴミを収容したポリ袋を投入する。
ゴミ袋を投入しないときは、ロッド３４を凹状部材３５
に嵌合させて開口部を閉じる。

【００２５】ゴミを収集回収する時は、固定支柱側に係
止したロッド３６とロッド３７を持ち上げて、ロッド３
７を凹状溝３３′に嵌合させ、ロッド３６を図１の３
６′で示すように、ネット４、４′の上端に載置し、後
面を開口し、この開口部から作業員が内部に入ってポリ
袋を全て取り出す。尚、ロッド３６だけを持ち上げて、
凹状部材３５ｂに嵌合し、部分開口として、ゴミ袋を取
り出すこともできる。

【００２６】ゴミ収集回収後は、把手４８または４８′
を持ち上げて、底板９を若干上昇させた後、移動支柱
１，１′を固定支柱２，２′の方向に移動させて、ブレ
−シングを閉じながら底板９を立設状態とし、収容箱を
コンパクトな状態に折り畳む。上記実施例に於いては、
ごみ箱として説明したが、パレットとしても同様に使用
することができる。

【００２７】

【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、残
飯等を収容したゴミ袋を、カラスや猫等に食い荒らされ
ないように、しかも整然と道路の美観を損ねることなく
収容することができるほか、ゴミ回収日以外は、極めて
容易にコンパクトに折り畳むことができるので、車両や
通行人の邪魔にならないようにすることができる。ま
た、本発明の収容箱は、パレットとして使用することも
でき、コンパクトに容易に折り畳むことができるので、
パレットの回収が容易となる。

【００２８】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す斜視図である。

【図２】本発明の実施例を示す側面図である。

【図３】本発明の突き当て板を示す側面図である。

【図４】本発明の底板と梁との結合を示す斜視図であ
る。

【図５】本発明の他の実施例を示す側面図である。

【図６】図５に示す実施例の断面図である。

【符号の説明】

１，１′ 移動支柱 ２，２′ 固定支柱 ３，３′ 梁 ４，４′ ネット ９ 底板 １３，１３′ ア−ム ４８，４８′ 把手 ５０，５０′ バネアセンブリ−

Claims (17)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】四隅に支柱を立設して箱体を形成し、対向
   する一方の支柱を移動支柱とし、対向する他方の支柱を
   固定支柱とし、前記移動支柱同士及び前記固定支柱同士
   の下端をそれぞれ梁で連結し、前記移動支柱と前記固定
   支柱とを、それぞれ伸縮自在の部材で連結し、前記移動
   支柱を前記固定支柱の方へ移動させることによって、底
   板を上昇させるように構成したことを特徴とする折り畳
   み可能な物品収容箱。
2. 【請求項２】前記移動支柱と前記固定支柱との間に、第
   ２の移動支柱を立設し、該第２の移動支柱を、前記伸縮
   自在の部材に固定してなる請求項１に記載の収容箱。
3. 【請求項３】前記伸縮自在の部材をシ-ト若しくはネッ
   ト状物で形成してなる請求項１または２に記載の収容
   箱。
4. 【請求項４】前記移動支柱と前記固定支柱とをブレ−シ
   ングで自在に伸縮し得るように連結してなる請求項１に
   記載の収容箱。
5. 【請求項５】前記移動支柱と前記第２の移動支柱及び該
   第２の移動支柱と前記固定支柱とを、ブレ−シングで自
   在に伸縮し得るように連結してなる請求項２に記載の収
   容箱。
6. 【請求項６】前記ブレ−シングが、リンクを中央部で回
   動自在に連結し、前記リンクの一端を、それぞれ前記移
   動支柱及び固定支柱に回動自在に固定し、前記リンクの
   他端を、それぞれ移動支柱及び固定支柱に固定したガイ
   ド枠に形成した長孔に、上下動自在に支持してなる請求
   項４に記載の収容箱。
7. 【請求項７】前記リンクの中央連結部に、先端に突き当
   て板を備えた進退可能な螺子を螺合してなる請求項６に
   記載の収容箱。
8. 【請求項８】前記ネット状物の前記リンクの中央連結部
   の対向位置に、シ−ト状物を横設してなる請求項６に記
   載の収容箱。
9. 【請求項９】前記移動支柱同士を連結した梁にア−ムを
   回動自在に連結し、該ア−ムの他端を底板に回動自在に
   連結し、前記移動支柱を移動させることによって、前記
   ア−ムで底板を上昇させるように構成した請求項１に記
   載の収容箱。
10. 【請求項１０】前記底板の一端は、前記ア−ムを固定す
    る側の梁に、直接若しくは支持部材を介して載置し、前
    記底板の他端は、他方の梁にバネを介して連結してなる
    請求項９に記載の収容箱。
11. 【請求項１１】前記底板を、上方に向かって山形に折曲
    し得るように形成してなる請求項２に記載の収容箱。
12. 【請求項１２】前記底板の前記固定支柱側の梁との当接
    部に、バネを介装して、底板をバネの弾性力によって折
    曲し得るように付勢してなる請求項９または１１に記載
    の収容箱。
13. 【請求項１３】前記底板に、底板を若干上方に持ち上げ
    るための把手を固定してなる請求項１２に記載の収容
    箱。
14. 【請求項１４】蓋体を網状若しくは布状体で伸展及び折
    り畳み自在に形成し、該蓋体の先端及び後端に固定した
    ロッドを、前記移動支柱及び固定支柱の上端に対向して
    設けた凹状溝に着脱自在に嵌合して、蓋体を開口及び閉
    鎖し得るように構成してなる請求項１に記載の収容箱。
15. 【請求項１５】前記蓋体の移動支柱側に固定したロッド
    の先端に、網状若しくは布状体を連設し、該網状若しく
    は布状体先端に固定したロッドを、前記移動支柱に固定
    した凹状部材に着脱自在に嵌合して、ゴミ袋投入口を開
    閉自在に形成してなる請求項１４に記載の収容箱。
16. 【請求項１６】前記蓋体の固定支柱側に固定したロッド
    の先端に、網状若しくは布状体を連設し、該網状若しく
    は布状体先端に固定したロッドを、前記固定支柱に固定
    した凹状部材に着脱自在に嵌合して、ゴミ袋投入口を開
    閉自在に形成してなる請求項１５に記載の収容箱。
17. 【請求項１７】前記物品収容箱が、ごみ箱である請求項
    １〜１５に記載の収容箱。