JPH09215353A - 電気機械変換素子を使用した駆動機構 - Google Patents

電気機械変換素子を使用した駆動機構

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Publication number
JPH09215353A
JPH09215353A JP8045575A JP4557596A JPH09215353A JP H09215353 A JPH09215353 A JP H09215353A JP 8045575 A JP8045575 A JP 8045575A JP 4557596 A JP4557596 A JP 4557596A JP H09215353 A JPH09215353 A JP H09215353A
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JP
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drive shaft
slider block
drive
block
piezoelectric element
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Application number
JP8045575A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Okamoto
泰弘 岡本
Ryuichi Yoshida
龍一 吉田
Kenji Ishibashi
賢司 石橋
Yasushi Tanijiri
靖 谷尻
Hiroyuki Okada
浩幸 岡田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動部材とこれに摩擦結合された移動部材と
の間に安定した摩擦力を確保できる電気機械変換素子を
使用した駆動機構を提供する。 【解決手段】 移動ステ−ジ30のアクチエ−タ10は
圧電素子17の一端に駆動軸16を固定結合し、駆動軸
16にスライダブロツク18を摩擦結合させて構成され
る。移動ステ−ジ30は基台31上にアクチエ−タ10
を配置し、テ−ブル34とスライダブロツク18を連結
部材35で結合して構成される。スライダブロツク18
の溝部18bは駆動軸16の軸心に対して点対称に形成
されるから、連結部材を経てテ−ブルからスライダブロ
ツクに作用する負荷は駆動軸に対して均等に作用し、負
荷による回転モ−メントは発生せず、駆動軸とスライダ
ブロツクとの間に負荷による新たな摩擦力は生じること
なく、駆動部材とこれに摩擦結合された移動部材との間
に安定した摩擦力を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気機械変換素
子を駆動源とする駆動機構に関し、特に精密測定用XY
テ−ブル、オ−バ−ヘツドプロジエクタ−、原稿台、顕
微鏡の載物台など精度の高い移動ステ−ジの駆動に適し
た電気機械変換素子を使用した駆動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】精密部品の製造や測定のために、対象と
する部品を載置するテ−ブルをX軸方向に高精度で移動
させるXテ−ブルや、XY軸平面で移動させるXYテ−
ブルが広く利用されている。この種の移動テ−ブルは、
支持台上にテ−ブルをX軸方向、Y軸方向に案内する案
内部を設けると共に、精密に加工された送りねじを使用
したマイクロメ−タによりテ−ブルを案内に沿つてX軸
方向、Y軸方向に移動させる構成を採用したものが一般
的で、マイクロメ−タを駆動するためにパルスモ−タ等
を使用し、位置の検出には精密送りねじの回転角をエン
コ−ダで検出するオ−トマイクロ機構を使用した移動テ
−ブルが広く知られている。
【0003】ところで、上記したマイクロメ−タを使用
した移動テ−ブルでは、テ−ブルの移動に送りねじを利
用するため、送りねじのバツクラツシュなどによる誤差
の発生が不可避で、サブミクロン単位の位置決めには適
当でない。また、マイクロメ−タをパルスモ−タで駆動
するオ−トマイクロ機構では、パルスモ−タと送りねじ
との間に減速ギヤ機構を介在させることになるが、この
場合、減速ギヤ機構のバツクラツシュなども加わり、移
動精度が低下するなどの不都合があるばかりでなく、高
速駆動に適した構成ではない。さらに、パルスモ−タや
減速ギヤ機構がテ−ブルの外側に大きく突出するから、
移動テ−ブルを小型に纏めることが困難となる。
【0004】そこで、上記した種々の課題を解決する手
段として、本出願人は、電気機械変換素子を使用したア
クチエ−タ、即ち電気機械変換素子に固着結合された駆
動部材に移動部材を摩擦結合させ、電気機械変換素子に
鋸歯状波形の駆動パルスを印加して速度の異なる伸縮方
向の変位を発生させ、駆動部材に摩擦結合された移動部
材を所定の方向に移動させるアクチエ−タを応用した移
動テ−ブルを提案した(特願平7−164572号参
照)。
【0005】図12は、上記した電気機械変換素子を使
用したアクチエ−タを応用した移動ステ−ジの一例を示
す側面断面図である。図12において、101はフレ−
ム、103、103a、104は支持ブロツク、106
は駆動軸で、駆動軸106は支持ブロツク103aと支
持ブロツク104により軸方向に移動自在に支持されて
いる。105は圧電素子で、その一端は支持ブロツク1
03に接着固定され、他端は駆動軸106の一端に接着
固定される。駆動軸106は圧電素子105の厚み方向
の変位により軸方向(矢印a方向、及びこれと反対方
向)に変位可能に支持されている。
【0006】102はスライダブロツクで、横方向に駆
動軸106が貫通している。スライダブロツク102の
駆動軸106が貫通している下部には開口部102aが
形成され、駆動軸106の下半分が露出している。ま
た、この開口部102aには駆動軸106の下半分に当
接するパツド108が嵌挿され、パツド108には下部
に突起108a(図13参照)が設けられており、パツ
ド108の突起108aが板ばね109により押し上げ
られ、パツド108には駆動軸106に当接する上向き
の付勢力Fが与えられている。図13は駆動軸106
と、スライダブロツク102及びパツド108との摩擦
結合部分の構成を示す断面図である。
【0007】110は物品を載置するテ−ブルで、スラ
イダブロツク102に小ねじ111で固定されている。
【0008】以上の構成により、パツド108を含むス
ライダブロツク102と駆動軸106とは板ばね109
の付勢力Fにより圧接され、摩擦結合している。
【0009】次に、その動作を説明する。まず、圧電素
子105に図14の(a)に示すような緩やかな立上り
部分と急速な立下り部分を持つ鋸歯状波駆動パルスを印
加すると、駆動パルスの緩やかな立上り部分では、圧電
素子105が緩やかに厚み方向に伸び変位し、圧電素子
105に結合する駆動軸106も矢印a方向に緩やかに
変位する。このとき、駆動軸106に摩擦結合したスラ
イダブロツク102は摩擦結合力により駆動軸106と
共に矢印a方向に移動する。
【0010】次に、駆動パルスの急速な立下り部分で
は、圧電素子105が急速に厚み方向に縮み変位し、圧
電素子105に結合する駆動軸106も矢印aと反対方
向に急速に変位する。このとき、駆動軸106に摩擦結
合したスライダブロツク102は慣性力により摩擦結合
力に打ち勝つて実質的にその位置に留まり、移動しな
い。圧電素子105に前記駆動パルスを連続的に印加す
ることにより、スライダブロツク102、及びスライダ
ブロツク102に固着されているテ−ブル110を連続
的に矢印a方向に移動させることができる。
【0011】なお、ここでいう実質的とは、矢印a方向
と、これと反対方向のいずれにおいてもスライダブロツ
ク102と駆動軸106との間の摩擦結合面に滑りを生
じつつ追動し、駆動時間の差によつて全体として矢印a
方向に移動するものも含まれる。
【0012】スライダブロツク102、及びテ−ブル1
10を先と反対方向(矢印aと反対方向)に移動させる
には、圧電素子105に印加する鋸歯状波駆動パルスの
波形を変え、図14の(b)に示すような急速な立上り
部分と緩やかな立下り部分からなる駆動パルスを印加す
れば達成できる。
【0013】この移動ステ−ジは、減速ギヤ機構を使用
しないため精度が高く、全体を小型に纏めることができ
るなどの特徴を有する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記した電気機械変換
素子を使用したアクチエ−タ、即ち電気機械変換素子に
固着結合された駆動部材に移動部材を摩擦結合させ、電
気機械変換素子に鋸歯状波形の駆動パルスを印加して速
度の異なる伸縮方向の変位を発生させ、駆動部材に摩擦
結合された移動部材を所定の方向に移動させる駆動機構
では、駆動部材と移動部材との間の摩擦力の大きさが、
駆動速度、推力、駆動効率などの駆動特性を決定する大
きな要因となるから、摩擦力の大きさを所定の一定値に
保つように構成することが求められる。
【0015】一方、以上説明した移動ステ−ジなどで
は、テ−ブルに乗せる物品により駆動機構に対する負荷
が変動するが、特に問題となるのは片寄つた負荷が移動
部材に加わり回転モ−メントが発生すると、回転モ−メ
ントに基づいて駆動部材と移動部材との間に新たな摩擦
力が発生し、摩擦力の大きさが変動することである。
【0016】即ち、図10は駆動部材である駆動軸16
とこれに摩擦結合された移動部材であるスライダブロツ
ク18の摩擦結合付近を示した平面図で、図示しないテ
−ブルから延びた連結部材35がスライダブロツク18
の一方の溝18b(図10では上側)に係合している例
を示す。この場合、テ−ブルからスライダブロツク18
に作用する力を2W、駆動軸16の中心線とスライダブ
ロツク18に作用する負荷の作用点との間隔をdとする
と、スライダブロツクには回転モ−メント2Wdが発生
する。スライダブロツクと駆動軸とは緩みなく嵌合して
いるから、スライダブロツクに作用する回転モ−メント
の作用点の間隔をLとすると、駆動軸には抗力T=Wd
/Lが発生する。
【0017】この抗力Tにより、駆動軸とスライダブロ
ツクとの間には、F=2μWd/Lの摩擦力が発生す
る。この摩擦力は、駆動機構の駆動部材と移動部材との
間にばね等の手段で当初から付与してある摩擦力とは別
であり、当初から付与してある摩擦力に付加されること
になるから、駆動機構の駆動特性に大きな影響を与える
結果となる。
【0018】この発明は、このような、駆動機構に加わ
る負荷により駆動部材と移動部材との間に新たな摩擦力
を発生させることなく、安定した摩擦力を確保すること
ができる電気機械変換素子を使用した駆動機構を提供す
ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するもので、基台と、基台にその伸縮方向の一端が固
定され他端に駆動部材が固定された電気機械変換素子
と、前記電気機械変換素子に一端が固定され電気機械変
換素子の伸縮方向に移動可能に支持された駆動部材と、
前記駆動部材に摩擦結合された第1の移動部材と、伸び
変位と縮み変位の大きさが異なるように前記電気機械変
換素子を駆動制御する駆動制御手段とを備えた電気機械
変換素子を使用した駆動機構において、前記第1の移動
部材に係合して該第1の移動部材と一体的に移動する第
2の移動部材を備え、第1の移動部材と第2の移動部材
とは前記駆動部材に対して点対称の位置で係合している
ことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】この発明の電気機械変換素子を使
用した駆動機構の実施の形態は、図1に示す構成のもの
で、フレ−ム(基台)11上の支持ブロツク13、1
4、15、駆動軸(駆動部材)16、圧電素子(電気機
械変換素子)17、スライダブロツク(第1の移動部
材)18、及びスライダブロツク(第1の移動部材)に
嵌挿され、一体に移動する連結部材(第2の移動部材)
35(図5参照)などから構成される。
【0021】圧電素子17の一端は支持ブロツク15に
接着固定され、他の端は駆動軸16の一端に接着固定さ
れる。駆動軸16は圧電素子17の厚み方向の変位が生
じたとき軸方向(矢印a方向、及びこれと反対方向)に
変位可能に、支持ブロツク13、14により支持されて
いる。スライダブロツク18に嵌挿される連結部材35
はテ−ブル34と連結され、テ−ブルを移動させる(図
5参照)。
【0022】ここで、スライダブロツク(第1の移動部
材)18の溝部18bは、駆動軸16の軸心に対して点
対称に形成されている。これにより、連結部材(第2の
移動部材)35を経てスライダブロツク18に作用する
負荷W1 、W2 (W1 =W2)は駆動軸16の軸心に対
して均等に作用し、負荷W1 による回転モ−メントW1
dと、負荷W2 による回転モ−メントW2 dとは回転方
向が異なるために打ち消し合い、回転モ−メントは発生
しない。
【0023】したがつて、前記したスライダブロツクの
溝部が非対称に形成されている場合のように、スライダ
ブロツクに作用する負荷に基づく回転モ−メントによつ
て駆動軸とスライダブロツクとの間に新たな摩擦力が発
生することがなく、駆動特性は板ばね20の付勢力によ
り発生する摩擦力のみにより決定される。
【0024】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
まず、この発明の第1実施例を説明する。図1はこの発
明の第1実施例のアクチエ−タを分解して示す斜視図、
図2は駆動軸とスライダブロツク、及びパツドとの接触
部分の構成を示す断面図、図3はアクチエ−タを組み立
てた状態を示す斜視図である。
【0025】図1乃至図3において、アクチエ−タ10
は、フレ−ム11、支持ブロツク13、14、15、駆
動軸16、圧電素子17、スライダブロツク18などか
ら構成される。駆動軸16は支持ブロツク13と支持ブ
ロツク14により軸方向に移動自在に支持されている。
圧電素子17の一端は支持ブロツク15に接着固定さ
れ、他の端は駆動軸16の一端に接着固定される。駆動
軸16は圧電素子17の厚み方向の変位が生じたとき軸
方向(矢印a方向、及びこれと反対方向)に変位可能に
支持されている。
【0026】スライダブロツク18には横方向に駆動軸
16が貫通し、駆動軸16が貫通している上部には開口
部18aが形成され、駆動軸16の上半分が露出してい
る。また、この開口部18aには駆動軸16の上半分に
当接するパツド19が嵌挿され、パツド19には、その
上部に突起19aが設けられており、パツド19の突起
19aが板ばね20により押し下げられ、パツド19に
は駆動軸16に当接する下向きの付勢力Fが与えられて
いる。なお、20aは板ばね20をスライダブロツク1
8に固定するねじで、ねじ20aの締め付け量を調整す
ることで、付勢力Fを調整することができる。この構成
により、パツド19を含むスライダブロツク18と駆動
軸16とは板ばね20の付勢力Fにより圧接され、適当
な摩擦力で摩擦結合している。
【0027】スライダブロツク18には、後述するテ−
ブル34とスライダブロツク18を結合させる連結部材
35(図5参照)が嵌挿される溝部18bが駆動軸16
に対して点対称に形成されており、溝部18bにはさら
に凸部18cが左右に形成されている。図4はスライダ
ブロツク18を駆動軸16に対して垂直な平面に沿つて
切断した断面図で、駆動軸16に対して溝部18b及び
凸部18cが点対称に形成されている状態が示されてい
る。駆動軸16に対して溝部18bが点対称に形成され
ている理由は、発明の課題において説明した通りである
が、後でさらに説明する。
【0028】次に、その動作を説明する。まず、圧電素
子17に図14の(a)に示すような緩やかな立上り部
分と急速な立下り部分を持つ鋸歯状波駆動パルスを印加
すると、駆動パルスの緩やかな立上り部分では、圧電素
子17が緩やかに厚み方向に伸び変位し、圧電素子17
に結合する駆動軸16も正方向(矢印a方向)に緩やか
に変位する。このとき、駆動軸16に摩擦結合したスラ
イダブロツク18は摩擦結合力により駆動軸16と共に
正方向に移動する。
【0029】駆動パルスの急速な立下り部分では、圧電
素子17が急速に厚み方向に縮み変位し、圧電素子17
に結合する駆動軸16も負方向(矢印aと反対方向)に
急速に変位する。このとき、駆動軸16に摩擦結合した
スライダブロツク18は慣性力により摩擦結合力に打ち
勝つて実質的にその位置に留まり移動しない。圧電素子
17に前記駆動パルスを連続的に印加することにより、
スライダブロツク18を連続的に正方向に移動させるこ
とができる。
【0030】なお、ここでいう実質的とは、正方向と、
これと反対方向のいずれにおいてもスライダブロツク1
8と駆動軸16との間の摩擦結合面に滑りを生じつつ追
動し、駆動時間の差によつて全体として矢印a方向に移
動するものも含まれる。
【0031】スライダブロツク18を先と反対方向(矢
印aと反対方向)に移動させるには、圧電素子17に印
加する鋸歯状波駆動パルスの波形を変え、図14の
(b)に示すような急速な立上り部分と緩やかな立下り
部分からなる駆動パルスを印加すれば達成できる。
【0032】図5は、前記したアクチエ−タを使用して
構成したX軸移動ステ−ジ30を分解して示した斜視図
である。図5において、31は基台、32は基台31の
側縁に設けたリニアボ−ルベアリング、34は物品を載
置するテ−ブルで、その下面にはリニアボ−ルベアリン
グ32に係合するスライド部33が設けられている。ま
た、基台31上には、その中央部分に先に説明したアク
チエ−タ10が配置固定されている。
【0033】基台31の側縁に設けた2本のリニアボ−
ルベアリング32は公知のものであり、平行に配置さ
れ、テ−ブル34の下側側縁に平行に配置された2本の
スライド部33と係合し、基台31に対しテ−ブル34
を平行移動可能に支持する。
【0034】テ−ブル34には、その中央部分にアクチ
エ−タ10のスライダブロツク18の溝部18bに嵌挿
される連結部材35がねじ36により固定されている。
この構成により、テ−ブル34とアクチエ−タ10のス
ライダブロツク18とは、スライダブロツク18の移動
方向には一体に移動するが、スライダブロツク18とテ
−ブル34との間隔の変動や、スライダブロツク18に
対するテ−ブル34の蛇行は許容される。また、テ−ブ
ル34と連結部材35とを別部材で構成し、ねじで固定
する構成とすることで組み立て作業を容易に行うことが
できる。
【0035】また、テ−ブル34には、板ばね20をス
ライダブロツク18に固定するねじ20aの締め付け量
を調整するための調整用の穴37が設けられている。ね
じ20aの真上に穴37が位置するようにテ−ブル34
を移動すれば、穴37からドライバ−を挿入してねじ2
0aを回動し、板ばね20の付勢力F、即ちパツド19
を含むスライダブロツク18と駆動軸16との間の摩擦
力を調整することができる。なお、スライダブロツク1
8を上下反対にし、基台31にねじ20aの締め付け量
を調整するための調整用の穴を設けるようにしてもよ
い。
【0036】テ−ブル34の位置を検出するため、この
移動ステ−ジ30には公知の強磁性体薄膜磁気抵抗素子
を使用した位置センサ(以下MRセンサという)が設け
てある。即ち39は所定間隔でN及びSの磁極を着磁し
た着磁ロツド、38は磁気抵抗素子で、着磁ロツド39
をテ−ブル34の裏面に固定し、基台31上で、テ−ブ
ル34の裏面の着磁ロツド39に対向する位置に、磁気
抵抗素子38が固定されている。テ−ブル34の移動に
より着磁ロツド39が磁気抵抗素子38上を移動すると
き、磁気抵抗素子38の磁気抵抗は着磁ロツド39の磁
極ピツチに応じて周期的に変化するから、その周期を計
数することにより、テ−ブル34の位置と移動距離を検
出することができる。
【0037】基台31に対するテ−ブル34の移動範囲
を規制するため、基台31には規制ブロツク41が固定
され、テ−ブル34の裏面には規制ブロツク42及び4
3がねじ45等の固定手段により取り付けられている。
基台31に対してテ−ブル34が矢印a方向に限界位置
まで移動すると、テ−ブル34側の規制ブロツク42が
基台31の規制ブロツク41に当接して移動を規制す
る。また、基台31に対してテ−ブル34が矢印aと反
対方向に限界位置まで移動すると、テ−ブル34側の規
制ブロツク43が基台31の規制ブロツク41に当接し
て移動範囲を規制する。そして、スライダブロツク18
が移動したとき、スライダブロツク18が支持ブロツク
13或いは支持ブロツク14に当接する直前に規制ブロ
ツク42或いは43が基台31の規制ブロツク41に当
接するように当接位置を設定する。これによりテ−ブル
34を手動で移動させても、スライダブロツク18が支
持ブロツク13或いは14に当接することがないから、
圧電素子、スライダ、駆動軸などを破損したり、圧電素
子と支持ブロツクの接合部分や圧電素子と駆動軸の接合
部分を破損するおそれがない。
【0038】また、前記した規制ブロツクによるほか、
アクチエ−タの支持ブロツク14のスライダブロツク1
8側、及び支持ブロツク13のスライダブロツク18側
には、駆動軸16の周囲にゴム環を嵌挿しておいてもよ
く、この構成によれば、万一スライダブロツクが支持ブ
ロツクに当たつたとしても、その衝撃を緩和し、且つ衝
撃音を減少させることができる。
【0039】次に、この発明の第2実施例のアクチエ−
タを説明する。図6は第2実施例のアクチエ−タを構成
部材を分解して示す斜視図、図7はアクチエ−タを組み
立てた状態を示す斜視図で、このアクチエ−タは圧電素
子が基台とカバ−により密閉され、高湿度環境での使
用、或いは水中での使用に適した構成のものである。
【0040】図6において、アクチエ−タ50は、基台
51、支持ブロツク52、圧電素子17を収容し、且つ
駆動軸16を支持する支持ブロツクを兼ねた圧電素子室
53、駆動軸16、スライダブロツク18、その他から
構成される。圧電素子室53の開口部53aの周辺には
パツキング53bが配置され、圧電素子室53を閉鎖す
るカバ−54を圧電素子室53にねじ55により固定す
ると、圧電素子室53の開口部53aはパツキング53
bにより気密封止されるよう構成されている。
【0041】圧電素子室53には圧電素子17が収容さ
れ、圧電素子17の一端は圧電素子室53の側壁に接着
固定される。また、圧電素子室53には駆動軸16が貫
通する穴53cが形成されており、穴53cを経て内部
に貫通した駆動軸16の端部が圧電素子17の一端に接
着固定される。穴53cと駆動軸16との間にはOリン
グなどのパツキング部材が嵌装され、圧電素子室53の
気密性が確保されるように構成されている。カバ−54
に設けられたねじ穴56は、圧電素子室53に乾燥空
気、或いは窒素ガスなどのガスを封入するときの封入口
で、ガスを封入後パツキング部材57をねじ58で固定
することにより封止される。
【0042】駆動軸16とスライダブロツク18(パツ
ド19、板ばね20などを含む)に関する構成部分は第
1実施例と同一の構成であるから、第1実施例と同一符
号を付して説明は省略する。
【0043】次に、この発明の第3実施例としてXY軸
移動ステ−ジを説明する。図8は、先に説明した第1実
施例のX軸移動ステ−ジを2段に重ねて構成したXY軸
移動ステ−ジの構成を示す一部分解した斜視図である。
【0044】このXY軸移動ステ−ジは、X軸移動ステ
−ジを2つ準備し、第1のX軸移動ステ−ジを裏返して
基台が上になるように配置し、その基台の上に第2のX
軸移動ステ−ジの基台を第1の移動ステ−ジの基台に対
して90°角度をずらして配置固定したものである。そ
れぞれのX軸移動ステ−ジは第1実施例のものと同一で
あるから、同一符号を付して説明は省略した。
【0045】この構成により、容易にXY軸移動ステ−
ジを構成することができるとともに、板ばね20をスラ
イダブロツク18に固定するねじ20aの締め付け量を
調整するためにテ−ブル34に設けられた調整用の穴3
7が、XY軸移動ステ−ジの上下両面にくるから、板ば
ね20の付勢力F、即ちパツド19を含むスライダブロ
ツク18と駆動軸16との間の摩擦力を容易に調整する
ことができる。
【0046】図9は、負荷と摩擦力、及び駆動速度の関
係を示したもので、負荷が一定の場合(W1 )、ある摩
擦力F1 において駆動速度は最大値V1 を示し、摩擦力
がそれよりも大きくとも小さくとも駆動速度は低下する
ことを示している。また、負荷が大きくなると駆動速度
は低下することを示している。即ち、負荷がW1 からこ
れよりも大きいW2 に変化すると、駆動速度はV1 から
これよりも遅いV2 に低下することを示している。
【0047】次に、第1実施例において、アクチエ−タ
の駆動軸に対して、テ−ブルとスライダブロツクを結合
させる連結部材を嵌挿する溝部が駆動軸に対して点対称
に形成されている理由について説明する。
【0048】まず、連結部材を嵌挿する溝部が駆動軸に
対して点対称に形成されていない場合について説明す
る。図10は、アクチエ−タのスライダブロツク部分の
平面図で、スライダブロツク18の溝部18bが一方
(図10では上側)のみにあり、駆動軸16の中心線に
対してスライダブロツク18の溝部18bが非対称に形
成されている。
【0049】この場合は、連結部材35はスライダブロ
ツク18の上側の溝部18bに嵌挿されるから、テ−ブ
ルからスライダブロツク18に作用する負荷を2W、駆
動軸16の中心線とスライダブロツク18に作用する負
荷の作用点との間隔をdとすると、スライダブロツク1
8には回転モ−メント2Wdが発生する。しかし、スラ
イダブロツク18と駆動軸16とは緩みなく嵌合してい
るから、駆動軸16には抗力T=Wd/Lが発生する。
但し、Lはスライダブロツク18に作用する回転モ−メ
ントの作用点の間隔とする。
【0050】この抗力Tにより、駆動軸とスライダブロ
ツクとの間に発生する摩擦力は F=2f1 =2μT=2μWd/L で表される。この摩擦力は、板ばね20の付勢力により
発生する摩擦力とは別のものであり、板ばね20の付勢
力により発生する摩擦力に付加されるから、駆動特性に
大きな影響を与える。但し、上記dがLに比較して十分
に小さい場合は、抗力Tの値は無視できる程度に小さく
なり、駆動特性に大きな影響を与えることはない。
【0051】次に、連結部材を嵌挿する溝部が駆動軸に
対して点対称に形成されている場合について説明する。
図11は、アクチエ−タのスライダブロツク部分の平面
図で、スライダブロツク18の溝部18bが駆動軸に対
して点対称(図11では上下両側)に形成されている。
【0052】この場合は、連結部材35はスライダブロ
ツク18の2つの溝部18bに嵌挿されるから、テ−ブ
ルからスライダブロツク18に作用する負荷W1 、W2
(W1 =W2 )は駆動軸16の中心線に対して点対称
(図11では上下両側)に均等に作用し、負荷W1 によ
る回転モ−メントW1 dと、負荷W2 による回転モ−メ
ントW2 dとは回転方向が異なるために打ち消し合い、
回転モ−メントは発生しない。
【0053】したがつて、前記したスライダブロツクの
溝部が非対称に形成されている場合のように、テ−ブル
からスライダブロツクに作用する負荷によつて駆動軸と
スライダブロツクとの間に新たな摩擦力が発生すること
がなく、駆動特性は板ばね20の付勢力により発生する
摩擦力のみにより決定される。
【0054】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、この発明
の電気機械変換素子を使用した駆動機構は、駆動部材に
摩擦結合された第1の移動部材と、第1の移動部材に係
合して第1の移動部材と一体的に移動する第2の移動部
材とを備え、第1の移動部材と第2の移動部材とは駆動
部材に対して点対称の位置で係合させたから、第2の移
動部材から第1の移動部材に作用する負荷によつても第
1の移動部材に回転モ−メントを発生させることがな
く、駆動部材とこれに摩擦結合された第1の移動部材と
の間に新たな摩擦力を生じることはない。
【0055】これにより、電気機械変換素子を使用した
駆動機構において、駆動部材とこれに摩擦結合された第
1の移動部材との間に負荷に基づく新たな摩擦力を発生
させることなく安定した摩擦力を確保し、安定した駆動
特性を持つ電気機械変換素子を使用した駆動機構を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のアクチエ−タの構成を示す分解斜
視図。
【図2】図1に示すアクチエ−タの摩擦結合部分の拡大
断面図。
【図3】図1に示すアクチエ−タの組み立て状態を示す
斜視図。
【図4】図1に示すアクチエ−タのスライダブロツクの
溝部付近の断面図。
【図5】第1実施例のX軸移動ステ−ジの構成を示す分
解斜視図。
【図6】第2実施例のアクチエ−タの構成を示す分解斜
視図。
【図7】図6に示すアクチエ−タの組み立て状態を示す
斜視図。
【図8】第3実施例のXY軸移動ステ−ジの構成を示す
分解斜視図。
【図9】アクチエ−タの負荷と摩擦力、及び駆動速度の
関係を示した図。
【図10】テ−ブルとスライダブロツクを結合させる連
結部材に作用する負荷とスライダブロツクに生ずる反力
を説明する図(その1)。
【図11】テ−ブルとスライダブロツクを結合させる連
結部材に作用する負荷とスライダブロツクに生ずる反力
を説明する図(その2)。
【図12】従来の移動テ−ブルの構成を示す断面図。
【図13】図12に示す移動テ−ブルのアクチエ−タの
摩擦結合部分の拡大断面図。
【図14】圧電素子に印加する駆動パルスの波形を説明
する図。
【符号の説明】
10 アクチエ−タ 11 フレ−ム 13、14、15 支持ブロツク 16 駆動軸 17 圧電素子 18 スライダブロツク 19 パツド 20 板ばね 30 移動ステ−ジ 31 基台 32 リニアボ−ルベアリング 33 スライド部 34 テ−ブル 35 連結部材 38 磁気抵抗素子 39 着磁ロツド 41 規制ブロツク(基台側) 42、43 規制ブロツク(テ−ブル側) 50 アクチエ−タ 52 支持ブロツク 53 圧電素子室 54 カバ−
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 賢司 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 谷尻 靖 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 岡田 浩幸 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台と、 基台にその伸縮方向の一端が固定され他端に駆動部材が
    固定された電気機械変換素子と、 前記電気機械変換素子に一端が固定され電気機械変換素
    子の伸縮方向に移動可能に支持された駆動部材と、 前記駆動部材に摩擦結合された第1の移動部材と、 伸び変位と縮み変位の大きさが異なるように前記電気機
    械変換素子を駆動制御する駆動制御手段とを備えた電気
    機械変換素子を使用した駆動機構において、 前記第1の移動部材に係合して該第1の移動部材と一体
    的に移動する第2の移動部材を備え、第1の移動部材と
    第2の移動部材とは前記駆動部材に対して点対称の位置
    で係合していることを特徴とする電気機械変換素子を使
    用した駆動機構。
JP8045575A 1995-06-08 1996-02-08 電気機械変換素子を使用した駆動機構 Pending JPH09215353A (ja)

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JP8045575A JPH09215353A (ja) 1996-02-08 1996-02-08 電気機械変換素子を使用した駆動機構
US08/657,307 US5786654A (en) 1995-06-08 1996-06-03 Movable stage utilizing electromechanical transducer
EP96109182A EP0747977A1 (en) 1995-06-08 1996-06-07 Movable stage utilizing electromechanical transducer

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001103772A (ja) * 1999-09-30 2001-04-13 Minolta Co Ltd 圧電アクチュエータ
JP2008306923A (ja) * 2008-08-20 2008-12-18 Konica Minolta Holdings Inc 圧電アクチュエータ
KR101379425B1 (ko) * 2012-08-14 2014-04-02 삼성중공업 주식회사 잭업식 플랫폼
CN108736688A (zh) * 2018-07-09 2018-11-02 深圳大学 直线电机推力波动抑制装置及其波动抑制方法

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