JPH09214886A

JPH09214886A - 磁気記録再生装置

Info

Publication number: JPH09214886A
Application number: JP8044292A
Authority: JP
Inventors: Isamu Hoshiya; 勇星屋; Kazuhiro Kamimura; 一弘上村
Original assignee: Victor Company of Japan Ltd
Current assignee: Victor Company of Japan Ltd
Priority date: 1996-02-05
Filing date: 1996-02-05
Publication date: 1997-08-15

Abstract

(57)【要約】【課題】複数の映像信号を同時に記録し、記録された
これら複数の映像信号を選択的に再生する磁気記録再生
装置を提供する。【解決手段】複数の映像信号の信号情報をラインメモ
リ、フィールドメモリを用いて水平方向、垂直方向に間
引いて夫々半分に圧縮し、圧縮された夫々の圧縮映像信
号を通常の映像信号と略同じ態様に合成しこれを記録再
生する。再生時は通常の再生処理によって記録された複
数の映像信号を同時に再生すると共に、ラインメモリ、
フィールドメモリを用いて記録時と相補的な処理により
記録された複数の映像信号の内一つの信号情報を水平方
向、垂直方向に伸長することにより、個々の映像信号を
個別に再生する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は複数の映像信号を同
時に記録すると共に記録された複数の映像信号を選択的
に再生する磁気記録再生装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、複数の映像信号を同時に記録する
と共に記録された複数の映像信号を選択的に再生する磁
気記録再生装置について様々な提案が成されてきた。そ
の中で、現在広く一般に普及したＶＨＳ（登録商標）方
式のＶＴＲの構造を応用し、２つのチューナからの映像
信号を専用の回転ヘッドとこのＶＨＳの長時間モード
（ＶＨＳ方式には標準モードと長時間モードの記録再生
モードがある）対応の回転ヘッドとを夫々併用して同時
に記録再生するＶＴＲがある。

【０００３】これは２つのチューナからの独立した映像
信号を回転ドラムに搭載された幅25μの専用の回転ヘッ
ドと、幅19μの長時間モード対応の回転ヘッドとに夫々
供給し、回転ドラム１回転で磁気テープ上に幅58μのト
ラックパターン（標準モードのトラック幅に相当）を形
成しながらこれら映像信号を同時に記録していくもので
ある。

【０００４】再生時はこの専用の回転ヘッド、長時間モ
ード対応の回転ヘッド夫々から再生信号を得て、夫々の
ヘッド出力を切換えることによって２つの映像信号いず
れかを選択してモニタすることが可能となる。

【０００５】また、上記した磁気記録再生装置として、
複数の映像信号をフィールド毎に交互に記録し、再生す
るときはフィールド間欠の映像信号を補間するマルチチ
ャンネル対応ビデオテープレコーダ（特開平４−２９１
５８５号公報）、複数の映像信号を親画面にＰｉｎＰし
たまま記録再生する多重画面磁気記録再生装置（特開平
５−１１０９８０号公報）、複数の映像信号を親画面を
時間的に圧縮し、一方の子画面処理した映像信号と重な
り合わないように挿入して記録再生する多重画面磁気記
録再生装置（特開平５−３４４４６９号公報）等が提案
されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したＶ
ＴＲでは専用の回転ヘッドと長時間モード対応の回転ヘ
ッドとを同時に使用するためこのＶＨＳ方式のＶＴＲと
互換性がないので、ＶＨＳ方式のＶＴＲの構造を応用し
たものとしては問題があった。即ち、記録された複数の
映像信号から任意の映像信号を選択再生することはでき
るが、ＶＨＳ方式のＶＴＲとの再生互換がないという不
都合があった。因みに上記したＶＴＲで複数の映像信号
を記録する際、標準モードにおける磁気テープの走行速
度でしか機能しない。

【０００７】また、上記したマルチチャンネル対応ビデ
オテープレコーダも複数の映像信号をフィールド毎に交
互に記録し、再生するときはフィールド間欠の映像信号
を補間するためＶＨＳ方式のＶＴＲと互換性がないとい
える。

【０００８】その他、多重画面磁気記録再生装置あるい
は多重画面磁気記録再生装置等は、その信号処理をＶＨ
Ｓ方式のＶＴＲに応用することで個別のＶＨＳ方式のＶ
ＴＲと再生互換を保つことができるが、記録された複数
の映像信号から任意の映像信号を選択再生すること、つ
まり圧縮されて記録された映像信号を伸長して再生する
ときの画像劣化を最小限に抑えることについて何等開示
されていなかった。

【０００９】そこで、ＶＨＳ方式のＶＴＲ（あるいはそ
の他の方式のＶＴＲ）と再生互換を有し、複数の映像信
号を同時に記録し選択的に再生する際、画像の圧縮・伸
長による画像の劣化を最小限に抑える磁気記録再生装置
の出現が望まれていた。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記した課題に鑑みて本
発明は以下（１），（２）の構成を提供するものであ
る。即ち、（１）第１の本発明は、複数の映像信号を同時に記録
し、記録された前記複数の映像信号を選択的に再生する
磁気記録再生装置において、第１の映像信号(aa)の画素
情報を間引いて水平方向に半分に圧縮する第１のメモリ
(2, 3)と、第２の映像信号(bb)の画素情報を間引いて水
平方向に半分に圧縮すると共に前記第１の映像信号(aa)
と同期合わせを行う第２のメモリ(9〜11) と、前記第１
のメモリ(2, 3)からの第１の圧縮映像信号(Yb, Cb)と、
前記第２のメモリ(9〜11) からの第２の圧縮映像信号(Y
k, Ck)とを切換え出力することによって第１、第２の圧
縮映像信号(Yb, Yk, Cb, Ck)を夫々ライン合成出力する
第１の切換手段(4, 5)と、前記第１の切換手段(4, 5)か
らの映像信号のフィールド情報を間引いてライン情報を
圧縮する第３のメモリ(6) と、前記第３のメモリ(6) か
らの合成映像信号に所定の信号処理を施しこれを記録す
る記録再生手段(12, 14)) と、前記記録再生手段(12, 1
4)において再生された合成映像信号(Yf, Cf)より選択さ
れた第１、第２の圧縮映像信号のいずれかの圧縮映像信
号を水平方向に伸長する第４のメモリ(16, 17)と、前記
第４のメモリ(16, 17)からの伸長映像信号(Yg, Cg)に対
し、フィールド補間による垂直方向の伸長を行う第５の
メモリ(18)と、前記第５のメモリ(18)からの映像信号(Y
h, Ch)の水平方向の補間を行う演算手段(19, 20)と、前
記記録再生手段(12, 14)において再生された合成映像信
号(Yf, Cf)と、前記演算手段(19, 20)からの映像信号(Y
i, Ci)とを夫々切換え出力する第２の切換手段(21,22)
とを備え、映像信号のフィールド情報と水平方向の画素
情報とを夫々半分に圧縮し、垂直方向のライン情報を分
割して保持することにより映像信号の圧縮・伸長による
画質劣化を抑えたことを特徴とする磁気記録再生装置を
提供するものである。（２）第２の本発明は、記録再生時は、前記第１のメ
モリ(2, 3)と前記第４のメモリ(16, 17)、及び前記第３
のメモリ(6) と前記第５のメモリ(18)とを夫々共用する
ことにより回路を簡略化することを特徴とする上記
（１）記載の磁気記録再生装置を提供するものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】図１は本発明の磁気記録再生装置
を説明するブロック図、図２は第１の映像信号に対する
水平方向圧縮を説明する図、図３，図４，図５は第２の
映像信号に対する水平方向圧縮を説明する図、図６は第
１、第２の映像信号の合成を説明する図、図７は合成映
像信号のフィールド間引きと垂直方向圧縮を説明する
図、図８は選択された再生信号の水平／垂直方向伸長を
説明する図、図９は映像信号の圧縮の概念を説明する
図、図１０は再生信号の水平補間を説明する図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明す
る。

【００１２】さて、本磁気記録再生装置は、図１に示す
ように、ここでは図示しない伝送路から供給される第１
の映像信号aaをＹＣ分離するＹＣ分離回路１（以下「分
離手段１」）、分離手段１において分離出力された輝度
信号Ya、色信号Caの画素情報を水平方向で間引く第１の
メモリ2, 3、ここでは図示しない伝送路から供給される
第２の映像信号bbをＹＣ分離するＹＣ分離回路７（以下
「分離手段７」）、分離手段７において分離出力された
輝度信号Ye、色信号Ceの画素情報を水平方向で夫々間引
く切換手段８、切換手段８において間引かれた輝度／色
信号8aと第１の映像信号aaの同期とを合わせると共に輝
度／色信号8aをフィールド単位及び水平方向で間引くメ
モリ９、メモリ９の出力の水平方向の時間軸を圧縮する
第２のメモリ10, 11、第２のメモリ10, 11からの出力信
号と第１のメモリ2, 3からの出力信号とを切換え出力す
ることによって圧縮された第１、第２の映像信号を合成
する切換手段4, 5、切換手段4, 5からの合成映像信号を
フィールド単位で間引くメモリ６、メモリ６からの輝度
信号Yd、色信号Cdに所定の信号記録処理を施す記録処理
手段12、記録処理手段12からの記録信号を磁気テープＴ
上に記録する回転ヘッドが搭載された回転ドラム13、再
生時に磁気テープＴ上を走査して得た再生信号13a を記
録時と相補的な信号処理により再生映像信号14a を復調
する再生処理手段14、再生映像信号14a をＹＣ分離する
ＹＣ分離回路15（以下「分離手段15」）、分離手段15に
おいて分離出力された再生輝度信号Yf、再生色信号Cfの
水平方向の情報を夫々伸長するメモリ16, 17、メモリ1
6, 17からの伸長輝度信号Yg、伸長色信号Cgの垂直方向
の情報をフィールド補間によって伸長するメモリ18、メ
モリ18からの伸長輝度信号Yh、伸長色信号Chの水平方向
の情報を画素単位で夫々補間する水平補間（演算）手段
19, 20、再生輝度信号Yf、再生色信号Cfと水平補間手段
19, 20からの再生輝度信号Yi、再生色信号Ciとを夫々切
換え出力する切換手段21, 22とから構成される。

【００１３】ここでは図示しない伝送路から同時に供給
された第１の映像信号aaと、第２の映像信号bbとを夫々
記録再生する場合を一例として説明する。第１の映像信
号aaは分離手段１において輝度信号Ya( …Y10, Y11, …
Y1N,… )と色信号Ca( …C10, C11, …C1N,… )とに夫々
分離され、第１のメモリ2, 3に夫々供給される。第１の
メモリ2, 3は夫々ラインメモリであり、図２に示すよう
に、これらラインメモリは供給されたデータを１画素お
きに書き込む（水平方向の画像データの間引き）。そし
て書き込まれたデータは連続して読み出されることによ
って輝度信号Yaと色信号Caのラインデータの半分に圧縮
された輝度信号Yb( …Y10, Y12, …Y1N-3, Y1N-1, … )
と色信号Cb( …C10, C12, …C1N-3, C1N-1, …)として
出力される（圧縮）。出力された輝度信号、色信号Yb,
Cbは切換手段4,5に夫々供給される。

【００１４】第２の映像信号bbは、分離手段７において
輝度信号Ye( …Y20, Y21, …Y2N,…)と色信号Ce( …C2
0, C21, …C2N,… )とにＹＣ分離され、切換手段８に供
給される。図３に示すように、切換手段８は、例えば、
供給された色信号Ceを１画素遅延させて輝度信号と色信
号とをSW8 に基づいて切換え出力することによって、輝
度信号と色信号のデータを間引いて合成した信号8a( …
Y20, C20, Y22, C22,… )を得てこれをメモリ９に供給
する。

【００１５】メモリ９はフィールドメモリであり、同時
に別系統で供給された第１の映像信号aaと第２の映像信
号bbとの同期合わせを行う。例えば、メモリ９は、第２
の映像信号bbに同期したクロックによりフィールド単位
の画像データを書き込み、第１の映像信号aaに同期した
クロックにより記憶された画像データを読み出すことに
より第１、第２の映像信号の同期合わせを行う。例え
ば、映像信号のフレームを構成する２つのフィールド単
位の映像信号（ここでは便宜上、２つのフィールド単位
の映像信号を「第１、第２のフィールドの映像信号」と
夫々いう）の内、第１の映像信号aaの第１のフィールド
の映像信号と、第２の映像信号bbの第１のフィールドの
映像信号とのタイミングが同期するようにメモリ９から
フィールド単位の映像信号を読み出す。このとき、結果
的に第２の映像信号bbのフレーム単位の映像信号の内、
第２のフィールドの映像信号は捨てられてしまうが、後
述するように、合成された第１、第２の映像信号の画像
データはメモリ６においてフィールド間の間引きが行わ
れるため問題はなく、メモリ９の容量が少なくて済むと
いう利点がある。

【００１６】図４に示すように、第１の映像信号aaに同
期した信号9aはメモリ10, 11に夫々供給され、第２の映
像信号の水平方向圧縮が行われる。メモリ10, 11はライ
ンメモリであり、１画素おきのタイミングで発生された
SW10, SW11によってメモリ１０は輝度信号を、メモリ11
は色信号を夫々格納する。そして、図５に示すように、
メモリ10, 11に夫々格納されたデータは連続した輝度信
号成分( …Y20, Y22,Y24, … )Yk又は色信号成分( …C
20, C22, C24, … )Ckとして読み出され、即ち、水平
方向の画像データの間引き及び圧縮が行われ、切換手段
4, 5に夫々供給される。

【００１７】ここで、図６に示すように、例えば切換手
段４にはメモリ２とメモリ10とにおいて交互に読み出さ
れたデータ、切換手段５にはメモリ３とメモリ11とにお
いて交互に読み出されたデータが夫々供給され、切換手
段４はSW4 によってメモリ２とメモリ10とから供給され
るデータを読み出すことにより第１、第２の映像信号の
輝度信号成分を合成した合成輝度信号Yc( …Y10, Y12,
…Y1N-3, Y1N-1, Y20,Y22, …Y2N-3, Y2N-1, … )を出
力し、切換手段５はSW5 によってメモリ３とメモリ11と
から供給されるデータを読み出すことにより第１、第２
の映像信号の色信号成分を合成した合成色信号Cc( …C1
0, C12, …C1N-3, C1N-1, C20, C22, …C2N-3, C2N-1,
… )を出力する。

【００１８】切換手段4, 5から夫々出力された合成輝度
信号Yc及び合成色信号Ccはフィールドメモリを構成する
メモリ６に夫々供給される。図７に示すように、１フィ
ールドおきにデータを書き込み、１ラインおきに読み出
すことによってフィールド間の間引き及び垂直方向の圧
縮が行われる。即ち、第１の映像信号aaの輝度信号成分
と色信号成分と、第２の映像信号bbの輝度信号成分と色
信号成分とが水平方向と垂直方向とに各々１／２に圧縮
されて１ライン上に合成され、全体として１つの映像信
号情報にまとめられる。

【００１９】尚、図７において、メモリ６の書き込みと
読み出しとが同じライン情報に対して同時に行われてい
る如く示してあるが、実際はデータの書き込みが行われ
た後読み出しが行われることは勿論である。

【００２０】ここで、本磁気記録再生装置の映像信号の
圧縮の概念を説明するに、図９に示すように、例えば、
第１の映像信号と第２の映像信号とを水平方向に画素単
位で圧縮することで映像信号の１ライン上に第１、第２
の映像信号を合成し、垂直方向に圧縮するためフィール
ドおきにこの合成映像信号を取り出す（フィールド1,3,
5 …）。取り出された合成映像信号は奇数ラインと偶
数ラインとに分割され、分割された画像情報は夫々垂直
方向に圧縮される（圧縮した分、画面上下にミュート部
分が生じる）。圧縮された合成映像信号は連続するフィ
ールドに振り分けられる。こうして圧縮された映像信号
は時間軸方向に１フィールド分の画像情報を保持するの
で、ただ単に水平方向、垂直方向に映像信号を半分に間
引いて圧縮するような場合に比べ、画像劣化を防ぐこと
ができる。

【００２１】こうして得られた輝度信号Yd及び色信号Cd
は周知のＶＴＲと同様の記録処理手段12に供給され、所
定の記録信号処理が施され、記録信号12a として回転ド
ラム13に搭載された回転ヘッドに供給され、ガイドポー
ルGP1, GP2によってこの回転ドラム13に巻き付けられた
磁気テープＴに記録される。この記録処理手段12は、例
えば、周知のＶＴＲの輝度信号記録処理系と、色信号記
録処理系とからなり、輝度信号記録処理系においては輝
度信号YdをＦＭ変調し、色信号記録処理系においては色
信号Cdを低域変換して夫々を周波数多重した記録信号12
a を生成する。

【００２２】磁気テープＴに記録された信号は上記した
回転ヘッドによって再生信号13a として得られ、再生処
理手段14に供給される。再生処理手段14は上記した記録
処理手段12の輝度信号記録処理系、色信号記録処理系と
夫々相補的な構成を有する輝度信号再生処理系、色信号
再生処理系を有し、上記した記録信号処理と相補的な手
順によって輝度信号と、色信号とを再生する。

【００２３】再生信号13a は異なる周波数成分の信号と
して周波数多重された輝度信号成分と色信号成分とを有
するので、図示しないハイパスフィルタ、ローパスフィ
ルタによって夫々周波数分離され、輝度信号再生処理系
と色信号再生処理系とによって復調・再生される。復調
・再生された輝度信号と色信号はＹＣ混合され、再生映
像信号14a として得られる。

【００２４】再生映像信号14a は分離手段15に供給さ
れ、再生輝度信号Yfと再生色信号Cfとに分離され、メモ
リ16, 17及び後述する切換手段21, 22に夫々供給され
る。尚、上記した再生処理手段14は復調・再生した輝度
信号と色信号とをＹＣ混合せずともメモリ16, 17、切換
手段21, 22に夫々直接供給して分離手段15を省略しても
よいことは勿論である。

【００２５】このとき、再生映像信号14a には第１の映
像信号aaと第２の映像信号bbとが含まれておりこれらを
再生するとき、次の３つ（〜）の再生モードを選択
することができる：第１、第２の映像信号同時再生モード、第１の映像信号の拡大再生モード、第２の映像信号の拡大再生モード。

【００２６】の場合、切換手段21, 22は供給される再
生輝度信号Yfと再生色信号Cfとをそのまま図示しない伝
送路に再生Ｙ（輝度）信号出力Yj、再生Ｃ（色）信号出
力Cjとして出力する。例えば、再生Ｙ信号Yjと再生Ｃ信
号CjはＹＣ混合された復合映像信号として図示しない表
示装置に供給されると、１つの走査線上に圧縮された複
数の映像信号が表示される。即ち、表示画面上左右に第
１の映像信号と、第２の映像信号とが夫々表示される。

【００２７】の場合、再生輝度信号Yfはメモリ16に供
給され、再生色信号Cfはメモリ17に供給される。図８に
示すように、メモリ16, 17は再生されたライン上の信号
の内、第１の映像信号に相当する１／２のライン情報
（例えば、１ラインの前半のタイミングに相当；このタ
イミングで書き込みを行う）を夫々格納する。例えば、
１／２のライン情報は同図の輝度信号(Y10, Y12, …Y1
N-3, Y1N-1) と色信号(C10, C12, …C1N-3, C1N-1) に
相当する。

【００２８】格納された画像データはライン情報の単位
で１／２しかないので、読み出しのタイミングを１画素
おきにすることで画像データを水平方向に伸長する。輝
度信号を格納したメモリ16は、例えば、ライン情報単位
で画素Y10,−（データなし）, Y12,−, …Y1N-3,−, Y1
N-1 を読み出し（輝度信号Yg）、色信号を格納したメモ
リ17は、例えば、ライン情報単位で画素C10,−, C12,
−, …C1N-3,−, C1N-1を読み出す（色信号Cg）。

【００２９】輝度信号Yg及び色信号Cgはメモリ18に書き
込まれる。このとき輝度信号Yg及び色信号Cgの画像デー
タは垂直方向に圧縮されており、フィールドメモリで構
成されるメモリ18は供給される画像データを２フィール
ド分格納する（輝度信号YL10, YL12, …YL1M-3, YL1M-1
とYL11, YL13, …YL1M-2, YL1M、色信号CL10, CL12,…C
L1M-3, CL1M-1とCL11, CL13, …CL1M-2, CL1M）。そし
て格納された各々のフィールドの先頭から画像データを
１ラインづつ交互に読み出すことによって、上記した奇
数ラインと偶数ラインの画像データを得るので垂直方向
の伸長が完全に行われる（輝度信号YL10, YL11, …YL1M
-3, …YL1M-2, YL1M-1, YL1M、色信号CL10, CL11, CL1
2, …CL1M-3, CL1M-2, CL1M-1, CL1M）。また、連続す
る次のフィールドも同様の読み出しを行い同一の信号を
出力することによりフィールド補間する。

【００３０】フィールド補間された輝度信号Yh及び色信
号Chは夫々演算（水平補間）手段19, 20に供給され、上
記したように水平方向に伸長された画像データの内デー
タ不足の部分に対して、例えば、図１０に示すように、
隣接する画素の情報を演算することにより補間すべき画
素を得る。水平方向と垂直方向に伸長された輝度信号Yi
及び色信号Ciは切換手段21, 22を介して夫々再生Ｙ信号
出力Yjと再生Ｃ信号出力Cjとして図示しない伝送路に供
給される。尚、画素情報の補間は上記した方法に限定さ
れないことは勿論である。

【００３１】こうして水平方向と垂直方向に伸長された
第１の映像信号は、連続する画像データの相関性を利用
した処理によって通常の映像信号と略同じ状態に再生さ
れ、例えば、図示しないモニタ装置等の表示手段に供
給、画像が表示される。

【００３２】の場合、図８に示すように、メモリ16,
17は再生されたライン上の信号の内、第２の映像信号に
相当する１／２のライン情報（例えば、１ラインの後半
のタイミングに相当；このタイミングで書き込みを行
う）を夫々格納する。再生輝度信号Yfはメモリ16に供給
され、再生色信号Cfはメモリ17に供給される。後は上記
と同様に第２の映像信号に相当する１／２のライン情
報を水平方向、垂直方向とに補間して通常の映像信号と
略同じ状態に再生する。

【００３３】切換手段21, 22はこうして再生された第２
の映像信号を図示しないモニタ装置等の表示手段に供給
し、モニタ装置では画像が表示される。

【００３４】上記の場合切換手段21, 22は分離手段15
から出力された輝度信号Yf及び色信号Cfを切換え出力す
る。上記、の場合は、メモリ16, 17は夫々書き込む
画像データのタイミングを画像の走査線上で前半分、あ
るいは後半分に切換えることで第１、第２の映像信号を
いずれか一方を選択抽出し、抽出された映像信号を通常
の映像信号の態様に伸長、補間し、切換手段21, 22は選
択された第１あるいは第２の映像信号を出力する。こう
して、上記した３つ（〜）の再生モードで複数の映
像信号を再生することができる。

【００３５】尚、図８において、メモリ18の書き込みと
読み出しとが同じライン情報に対して同時に行われる如
く示したが、実際のデータの書き込みが行われた後、読
み出しが行われることは勿論である。

【００３６】尚、上記したラインメモリ2, 3, 16, 17、
フィールドメモリ６, 18は説明の都合上異なるものとし
て説明したが、本磁気記録再生装置の圧縮・伸長は処理
として夫々相補的な関係にあるので、ラインメモリ２と
16、ラインメモリ３と17、フィールドメモリ６と18を夫
々共用して良いことは勿論である。因みにフィールドメ
モリ９はメモリ容量が少なくてすむよう切換手段８と併
用している。

【００３７】

【発明の効果】上述したように、本発明の構成によれ
ば、複数の映像信号を水平方向、垂直方向に圧縮して通
常の映像信号の態様にして記録再生することができるの
で、複数の映像信号を同時に記録することができないＶ
ＴＲと再生互換を有し、複数の映像信号を同時に記録再
生する磁気記録再生装置を提供することができるという
効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の磁気記録再生装置を説明するブロック
図である。

【図２】第１の映像信号に対する水平方向圧縮を説明す
る図である。

【図３】第２の映像信号に対する水平方向圧縮を説明す
る図である。

【図４】第２の映像信号に対する水平方向圧縮を説明す
る図である。

【図５】第２の映像信号に対する水平方向圧縮を説明す
る図である。

【図６】第１、第２の映像信号の合成を説明する図であ
る。

【図７】合成映像信号のフィールド間引きと垂直方向圧
縮を説明する図である。

【図８】選択された再生信号の水平／垂直方向伸長を説
明する図である。

【図９】映像信号の圧縮の概念を説明する図である。

【図１０】再生信号の水平補間を説明する図である。

【符号の説明】

aa…第１の映像信号、bb…第２の映像信号、２，３…第
１のメモリ、４，５…第１の切換手段、６…第３のメモ
リ、９〜１１…第２のメモリ、Ｙｂ，Ｃｂ…第１の圧縮
映像信号、Ｙｋ，Ｃｋ…第２の圧縮映像信号、１２…記
録再生手段、１６，１７…第４のメモリ、１８…第５の
メモリ、１９，２０…演算手段、２１，２２…第２の切
換手段。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数の映像信号を同時に記録し、記録され
た前記複数の映像信号を同時あるいは選択的に再生する
磁気記録再生装置において、第１の映像信号の画素情報を間引いて水平方向に半分に
圧縮する第１のメモリと、第２の映像信号の画素情報を間引いて水平方向に半分に
圧縮すると共に前記第１の映像信号と同期合わせを行う
第２のメモリと、前記第１のメモリからの第１の圧縮映像信号と、前記第
２のメモリからの第２の圧縮映像信号とを切換え出力す
ることによって第１、第２の圧縮映像信号を夫々ライン
合成出力する第１の切換手段と、前記第１の切換手段からの映像信号のフィールド情報を
間引いてライン情報を圧縮する第３のメモリと、前記第３のメモリからの合成映像信号に所定の信号処理
を施しこれを記録する記録再生手段と、前記記録再生手段において再生された合成映像信号より
選択された第１、第２の圧縮映像信号のいずれかの圧縮
映像信号を水平方向に伸長する第４のメモリと、前記第４のメモリからの伸長映像信号に対し、フィール
ド補間による垂直方向の伸長を行う第５のメモリと、前記第５のメモリからの映像信号の水平方向の補間を行
う演算手段と、前記記録再生手段において再生された合成映像信号と、
前記演算手段からの映像信号とを夫々切換え出力する第
２の切換手段とを備え、映像信号のフィールド情報と水平方向の画素情報とを夫
々半分に圧縮し、垂直方向のライン情報を分割して保持
することにより映像信号の圧縮・伸長による画質劣化を
抑えたことを特徴とする磁気記録再生装置。
【請求項２】記録再生時は、前記第１のメモリと前記第
４のメモリ、及び前記第３のメモリと前記第５のメモリ
とを夫々共用することにより回路を簡略化することを特
徴とする請求項１記載の磁気記録再生装置。