JPH09214001A - 点光源発光ダイオード - Google Patents

点光源発光ダイオード

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JPH09214001A
JPH09214001A JP2120996A JP2120996A JPH09214001A JP H09214001 A JPH09214001 A JP H09214001A JP 2120996 A JP2120996 A JP 2120996A JP 2120996 A JP2120996 A JP 2120996A JP H09214001 A JPH09214001 A JP H09214001A
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light emitting
light
emitting diode
substrate
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JP2120996A
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English (en)
Inventor
Toshinori Sone
豪紀 曽根
Toshihiro Kato
俊宏 加藤
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収差の小さい点光源発光ダイオードを提供す
る。 【解決手段】 点光源発光ダイオード10は、発光層と
して機能する活性層18と基板12との間のその活性層
18からの距離dが光取り出し部38の直径(発光径)
Dの1/20以下となる位置に、その活性層18で発生して
基板12側に向かう光を表面すなわち光取り出し面36
に向かって反射する反射層14が設けられて構成され
る。そのため、基板12側に向かう光も反射層14で反
射されて光取り出し面36から放射されることとなって
高い発光出力が得られるが、このとき、活性層18から
反射層14までの距離dが発光径Dの1/30と小さくされ
ていることから、活性層18と反射光の仮想的な発光位
置Si との距離(すなわち点光源発光ダイオード10に
備えられる2つの光源の距離)によって決定される収差
が発光径Dに対して十分に小さくされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光取り出し部の直
径(すなわち発光径)の微小な点光源発光ダイオードの
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】基板上に発光層を含む複数の半導体層が
積層され、その発光層の一部に設けられた発光領域で発
生した光を、その基板とは反対側の半導体層の表面の一
部に設けられた光取り出し部から取り出す形式の面発光
型点光源発光ダイオードが知られている。このような点
光源発光ダイオードは、光取り出し部の直径(すなわち
発光径)を数十〜数百μm 程度と小さくできるため、例
えば、各種センサやエンコーダ等の光の集束性が要求さ
れる光学式測定器の光源として好適に用いられる。
【0003】ところで、上記のような点光源発光ダイオ
ードでは、発光層で発生した光は半導体層の表面側だけ
ではなく基板側にも向かう。このとき、半導体層の表面
側に向かう光はその表面から放射されるが、基板が発光
波長に対して不透明である場合にはその基板側に向かう
光は吸収されてその表面から放射されない。このため、
光の取り出し効率が悪くなって、このような構造の点光
源発光ダイオードでは高出力を得ることが困難であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、基板側に向か
う光を表面から取り出すために、発光波長に対して透明
な基板を用いると共に、例えばその基板の裏面を鏡面加
工してその裏面を反射層とすること等によって、基板側
に向かう光をその反射層で反射させて発光出力を高める
ことが考えられている。しかしながら、このとき、反射
層で反射された光は、恰もその反射層表面を対称面とし
た発光層と対称な位置において発光されたことになる。
すなわち、例えば図1(a) に示されるように、反射光の
仮想的な発光位置Si は、発光層から反射層76までの
距離dの2倍の距離2dだけ発光層の発光位置Sから離
隔することとなり、点光源発光ダイオード78には実質
的に2つの光源S,Si が備えられていることとなる。
【0005】一般に、点光源発光ダイオードから放射さ
れた光を光学式測定器等で用いるに際しては、上記図1
(a) および同図(b) に示されるように、その光を集光す
るためのレンズ72或いは平行光とするためのレンズ7
4が用いられるが、反射層76を備えた点光源発光ダイ
オード78では、上述のように実質的に2つの光源S,
i が備えられていることから、図に矢印で光の経路が
示されるように、光を完全に集光し或いは完全な平行光
とすることができない。すなわち、反射層76を設けて
高出力を得ようとすると、例えば図1(a) に示されるよ
うに収差Lが生じることから、所望の照射位置Xにおけ
る光の照射径(ビーム径)が大きくなって、光学式測定
器等において高い検出精度或いは測定精度が得られなく
なるのである。
【0006】しかも、上記の問題は、光源の直径(光源
が円形でない場合には円相当径)に対して2つの光源
S,Si の位置が離れている程、すなわち、微小な発光
径を得るために光取り出し部の直径を小さくする程、光
の照射径に対する収差Lが大きくなることから顕著とな
る。なお、例えば上記レンズ72,74として表面が非
球面形状とされた非球面レンズを用いれば収差Lをある
程度小さくできるが、このような非球面レンズは設計が
難しく、レンズの価格も高価なものとなってしまうので
ある。
【0007】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的とするところは、収差の小さ
い点光源発光ダイオードを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、基板上に発光層を含
む複数の半導体層が積層され、その発光層の一部に設け
られた発光領域で発生した光をその基板とは反対側の半
導体層の表面の一部に設けられた光取り出し部から取り
出す形式の点光源発光ダイオードであって、前記発光層
と前記基板との間のその発光層からの距離が前記光取り
出し部の面積に対応する円相当径の1/20以下となる位置
に設けられ、その発光層で発生してその基板側に向かう
光を前記表面に向かって反射する反射層を含むことにあ
る。
【0009】
【発明の効果】このようにすれば、発光ダイオードは、
発光層と基板との間のその発光層からの距離が光取り出
し部の面積に対応する円相当径(以下、発光径という)
の1/20以下となる位置に、その発光層で発生して基板側
に向かう光を表面に向かって反射する反射層が設けられ
て構成される。そのため、基板側に向かう光も反射層で
反射されて表面から放射されることとなって高い発光出
力が得られるが、このとき、発光層から反射層までの距
離が発光径の1/20以下と小さくされていることから、発
光層と反射光の仮想的な発光位置との距離(すなわち発
光ダイオードに備えられる2つの光源の距離)によって
決定される収差が発光径に対して十分に小さくされる。
したがって、各種センサやエンコーダ等の光学式測定器
の光源として好適な収差の小さい点光源発光ダイオード
が得られる。なお、『円相当径』とは、非円形形状の大
きさをその面積と等しい面積を有する円の直径で表した
ものであり、本願においては円形の場合も含めて円相当
径と表現する。
【0010】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記反射層は、
屈折率が相互に異なる複数の半導体が複数組積層された
半導体多層膜反射層である。このようにすれば、反射層
の反射帯域幅が十分に広くされると共に反射率が十分に
高められるため、一層発光出力が高い点光源発光ダイオ
ードを得ることができる。
【0011】また、好適には、前記点光源発光ダイオー
ドは、前記発光領域の直下の位置に前記表面とは反対側
の前記基板の裏面からその発光領域に向かって形成され
た凹部を有し、前記反射層は、その凹部底面に備えられ
ているものである。このようにすれば、基板の裏面に反
射層を形成した場合に比較して、反射層と発光層との距
離を凹部の深さに応じて小さくできるため、収差の十分
に小さい発光ダイオードを得ることができる。
【0012】また、好適には、前記点光源発光ダイオー
ドは、前記発光層と前記表面との間の一部の領域のみが
通電可能とされた電流狭窄構造を形成するための電流ブ
ロック層を備えるものである。このようにすれば、前記
発光層の一部に設けられる発光領域は、その通電可能領
域の直下に形成されることとなる。なお、上記の電流狭
窄構造は、例えば、発光層の上側にその発光層とは導電
型が異なる半導体層を積層して、表面から所定の深さの
領域までその半導体層の一部に所定の不純物を拡散し
て、その一部の導電型を反転することで形成され、或い
は、発光層の上側の上記一部の領域を除く部分に、その
発光層とは導電型が異なる半導体層を積層することで形
成され得る。
【0013】また、好適には、前記光取り出し部の大き
さ(発光径)は円相当径が100 μm以下であり、前記発
光層と前記反射層との距離は、発光径の1/20以下であ
る。このようにすれば、発光径に対して発光層と反射層
との距離が十分に小さくされているため、発光径が微小
な場合にも、それに対する収差の比を十分に小さくでき
る。なお、光取り出し部は、円形に限られず、矩形や星
型等種々の形状が取られ得る。
【0014】なお、一般に光取り出し部の直径と発光領
域の直径とは略同様にされるため、「発光層と反射層と
の距離」が発光領域の円相当径の1/20以下とされても同
様な効果が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施例を図面
を参照して説明する。なお、以下の実施例において各部
の寸法は必ずしも正確に描かれていない。
【0016】図2は、本発明の一実施例の点光源発光ダ
イオード10の構成を示す図である。図において、点光
源発光ダイオード10は、例えば有機金属化学気相成長
(MOCVD :Metal Organic Chemical Vapor Deposition
)法や分子線エピタキシー(MBE :Molecular Beam Ep
itaxy)法等によって、基板12上に順次結晶成長させ
られた反射層14、第1クラッド層16、活性層18、
第2クラッド層20、狭窄電流通電層22、ブロック層
24、エッチング制御層26、キャップ層28、および
コンタクト層30と、基板12の下面およびコンタクト
層30の上面にそれぞれ蒸着された下部電極32および
上部電極34とから構成されている。本実施例において
は、上記活性層18が発光層に、反射層14乃至コンタ
クト層30が半導体層にそれぞれ相当する。
【0017】上記基板12は、例えば300 μm 程度の厚
さのn-GaAs単結晶から成る化合物半導体である。また、
反射層14は、例えば厚さ74nm程度のn-AlAs単結晶から
成る化合物半導体と、厚さ63nm程度のn-Al0.2Ga0.8As単
結晶から成る化合物半導体とが、前者が基板12側とな
るように交互に例えば30組積層されて成る所謂分布反射
型半導体多層膜反射層(DBR)である。上記の両半導
体層の厚さは、活性層18で発生して基板12側へ向か
う光がブロック層24側すなわち光取り出し面36側に
向かって反射されて、効率的に光が取り出されるよう
に、例えばそれぞれ発光波長の1/4 波長の厚さに設定さ
れている。このとき、反射層14で反射される反射光
は、恰も、反射層14の表面から活性層18とは反対側
に、その反射層14の表面と活性層18との間の距離d
と等しい距離dだけ離隔した(すなわち、活性層18か
ら反射層14側に2dだけ離隔した)仮想的な発光位置
i から発光させられることとなる。
【0018】また、前記第1クラッド層16は、例えば
1μm 程度の厚さのn-Al0.45Ga0.55As単結晶から成る化
合物半導体である。したがって、本実施例においては上
記反射層14と活性層18との間の距離dは 1μm 程度
とされている。また、活性層18は、例えば 0.1μm 程
度の厚さのp-GaAs単結晶から成る化合物半導体、第2ク
ラッド層20は、例えば 1μm 程度の厚さのp-Al0.45Ga
0.55As単結晶から成る化合物半導体、狭窄電流通電層2
2は、例えば 1μm 程度の厚さのp-Al0.1Ga0.9As単結晶
から成る化合物半導体、ブロック層24は、例えば 1μ
m 程度の厚さのn-Al0.1Ga0.9As単結晶から成る化合物半
導体、エッチング制御層26は、例えば0.3μm 程度の
厚さのn-Al0.45Ga0.55As単結晶から成る化合物半導体、
キャップ層28は、例えば 2μm 程度の厚さのn-Al0.1G
a0.9As単結晶から成る化合物半導体、コンタクト層30
は、例えば 0.5μm 程度の厚さのn-GaAs単結晶から成る
化合物半導体である。
【0019】また、下部電極32は例えば 1μm 程度の
厚さであって、例えば基板12の下面全面にその基板1
2側から順にAu−Ge合金、NiおよびAuが積層形成された
ものである。また、上部電極34は、光取り出し面36
となる半導体層表面すなわちコンタクト層30の上面の
うち、その中央部に円形領域として形成された光取り出
し部38よりも外周側の位置に、コンタクト層30側か
ら順にAu−Zn合金およびAuが積層形成されたものであ
る。これら下部電極32および上部電極34は、何れも
オーミック電極である。なお、本実施例においては、上
記光取り出し部38が、請求の範囲で言う『複数の半導
体層の表面の一部』に相当する。
【0020】また、前記キャップ層28およびコンタク
ト層30は、上部電極34の内周端よりも僅かに内周側
に位置する部分すなわち光取り出し部38が円形に除去
されており、これにより発光ダイオード10の上面に
は、例えば直径30μm 程度の円形の凹部40が形成され
ている。この凹部40は、後述の図3に示される工程に
従って点光源発光ダイオード10を作製するに際して、
図に斜線で示されるような所望形状のドーピング領域4
2を形成するために設けられたものであるが、その凹部
40においては、下記のようにドーピング深さが深くさ
れていることから、結果として上記光取り出し部38は
この凹部40と一致している。
【0021】上記のドーピング領域42は、 p型のドー
パントである不純物、例えばZn等が拡散させられた領域
であるが、その拡散深さは、上部電極34の下側ではキ
ャップ層28の中間部の深さまで、上部電極34の内周
側の光取り出し部38の下側では狭窄電流通電層22の
中間部の深さまでとされている。このドーピング領域4
2においては、狭窄電流通電層22の不純物のドーピン
グ濃度が高くされて導電性が高められると共に、ブロッ
ク層24乃至コンタクト層30の導電型が反転されて p
型半導体、すなわち第2クラッド層20および狭窄電流
通電層22と同じ導電型にされている。これにより、発
光ダイオード10には、狭窄電流通電層22とブロック
層24との間における通電領域すなわち活性層18の通
電領域44が、両層22,24の境界部におけるドーピ
ング領域42内とされた電流狭窄構造が形成されてい
る。なお、図においては、この通電領域44が前記凹部
40よりも僅かに大きく描かれているが、実際には略等
しい大きさにされている。また、以上の説明から明らか
なように、前記上部電極34は、前記光取り出し面36
のうち通電領域44の上方に位置しない部分に形成され
ている。
【0022】以上のように構成された発光ダイオード1
0は、下部電極32および上部電極34間に所定の動作
電圧が印加されることにより、活性層18を通る経路で
両電極32,34間に通電される。このとき、発光ダイ
オード10には、上述のように電流狭窄構造が形成され
ているため、専ら活性層18の前記通電領域44のみに
通電されて光が発生し、前記光取り出し部38から取り
出される。すなわち、本実施例においては、光取り出し
部38の直径(発光径)Dは30μm 程度であり、光取り
出し部38の円相当径(本実施例においては発光径と一
致する)Dと発光層(本実施例においては活性層18)
から反射層14までの距離dとの比は、d/D=1/30程
度である。なお、上部電極34が通電領域44(すなわ
ち発光領域)の上方には形成されていないことから、活
性層18で発生した光は、その上部電極34に遮蔽され
ることなく効率的に取り出されて高い発光効率が得られ
ることとなる。
【0023】ここで、本実施例においては、点光源発光
ダイオード10は、発光層として機能する活性層18と
基板12との間のその活性層18からの距離dが光取り
出し部38の直径(すなわち発光径)Dの1/20以下(本
実施例においては1/30)となる位置に、その活性層18
で発生して基板12側に向かう光を表面すなわち光取り
出し面36に向かって反射する反射層14が設けられて
構成される。そのため、基板12側に向かう光も反射層
14で反射されて光取り出し面36から放射されること
となって高い発光出力が得られるが、このとき、活性層
18から反射層14までの距離dが発光径Dの1/30と小
さくされていることから、活性層18と反射光の仮想的
な発光位置Si との距離(すなわち点光源発光ダイオー
ド10に備えられる2つの光源の距離)によって決定さ
れる収差が発光径Dに対して十分に小さくされる。した
がって、各種センサやエンコーダ等の光学式測定器の光
源として好適な収差の小さい点光源発光ダイオード10
が得られる。
【0024】また、本実施例においては、前記反射層1
4は、屈折率が相互に異なる複数の半導体が複数組積層
された分布反射型半導体多層膜反射層(DBR)であ
る。このようにすれば、反射層14の反射帯域幅が十分
に広くされると共に反射率が十分に高められるため、一
層発光出力が高い点光源発光ダイオード10を得ること
ができる。
【0025】また、本実施例においては、点光源発光ダ
イオード10は、前記活性層18と前記光取り出し面3
6との間の一部の領域のみが通電可能とされた電流狭窄
構造を形成するためのブロック層24を備えるものであ
る。このようにすれば、前記活性層18の一部に設けら
れる発光領域は、通電領域44の直下に形成されること
となる。
【0026】ところで、前記の点光源発光ダイオード1
0は、例えば図3(a) 〜(c) に示す工程に従って製造さ
れる。先ず、例えば MOCVD法や MBE法等によって基板1
2上に反射層14乃至コンタクト層30を順次結晶成長
させて、図3(a) に示すような半導体ウェハ46を作製
する。なお、図3(a) 〜(c) においては、基板12およ
び各半導体層の境界線は省略し、 n型半導体と p型半導
体との境界線のみ示している。次に、例えばフォトリソ
グラフィによって、図3(b) に示されるように、半導体
ウェハ46の上面中央部に凹部50を形成する。すなわ
ち、凹部50を形成する部分の外周側に図示しないレジ
ストを形成し、例えば過酸化水素とアンモニア水の混合
液でエッチングすることにより、半導体ウェハ46の上
側の n型半導体の一部(すなわちコンタクト層30およ
びキャップ層28)を除去する。上記の過酸化水素とア
ンモニア水の混合液は、Alの混晶比が小さいAlGaAs系化
合物半導体を除去するものであるため、GaAsから成るコ
ンタクト層30およびAl0. 1Ga0.9Asから成るキャップ層
28は除去されるが、Alの混晶比が0.45と大きいエッチ
ング制御層26は殆ど除去されないのである。なお、上
記の凹部50は、前記図2において凹部40に対応する
ものである。
【0027】その後、レジストを除去して、熱拡散によ
ってZnの拡散処理を行うことにより、図3(c) に示され
るように、凹部50が形成されていない部分は上側の n
型半導体(キャップ層28)の中間の深さまで、凹部5
0が形成されている部分は p型半導体(狭窄電流通電層
22)の中間の深さまで、それぞれZnがドーピングされ
る。上記の拡散処理は、例えば半導体ウェハ46を拡散
ソースであるZnAs2 と共に石英アンプル内に真空封入し
て、電気炉等で 600℃程度の温度で24時間程度加熱する
封管法によって行うことができる。なお、加熱が終了し
た後は、拡散ソースの入っている部分のみを水冷するこ
とにより、石英アンプル内に蒸気状となって存在するZn
やAsが水冷部に凝集させられる。
【0028】上記のように拡散が終了した後、石英アン
プルから半導体ウェハ46を取り出し、下部電極32お
よび上部電極34を形成し、更にダイシングによって個
々の発光ダイオードに対応するブロック毎に切断するこ
とにより、前記図2に示される点光源発光ダイオード1
0が得られる。
【0029】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において、前述の実施例と共通する部分
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0030】図4は、他の実施例の点光源発光ダイオー
ド52の構成を示す図である。図において、点光源発光
ダイオード52は、前述の実施例と同様にMOCVD 法等に
よって基板12上に反射層14、第1クラッド層16、
活性層18、第2クラッド層20、狭窄電流通電層2
2、ブロック層24が順次結晶成長させられ、そのブロ
ック層24の表面中央部の例えば直径35μm 程度の円形
領域を除く外周部に、例えば、厚さが2000Å程度のSi3N
4 から成る拡散制御膜54が設けられ、更に、基板12
の下面全面に下部電極32が、ブロック層24および拡
散保護膜54の上面の中央部の例えば直径25μm 程度の
円形領域を除く領域に上部電極34がそれぞれ設けられ
たものである。この上部電極34の内周側端部は、拡散
制御膜54の内周側端部よりも内周側に位置させられて
おり、これにより、上部電極34の内周側の一部がブロ
ック層24上に直接に設けられている。なお、本実施例
においては、凹部40が形成されていないことから、エ
ッチング制御層26乃至コンタクト層30は設けられて
いないが、各半導体層の厚さは前述の実施例と同様であ
る。
【0031】上記の点光源発光ダイオード52において
も、図に斜線で示されるドーピング領域42が形成され
ているが、そのドーピング領域42は、光取り出し面3
6中央部の上記の拡散制御膜54の内周側端部よりも僅
かに外周側の範囲内において、ブロック層24を透過し
て狭窄電流通電層22の中間部の深さまでとされてい
る。したがって、活性層18内の通電領域44すなわち
発光領域は、そのブロック層24のドーピング領域42
の直下に形成される。なお、拡散制御膜54は、前述の
図3に示される工程に従って不純物を拡散させるに際し
て、その直下に不純物が拡散されていない領域を形成す
るために設けられているものであるが、上部電極34の
形成に支障がない場合には、必ずしも不純物の拡散後に
除去される必要はないことから残されているものであ
る。
【0032】本実施例においては、上部電極34の内周
側の部分が光取り出し部38となるが、その直径すなわ
ち発光径Dは、例えば25μm 程度である。したがって、
本実施例においても、活性層18から反射層14までの
距離dと発光径Dとの比は、d/D=1/25程度と1/20以
下にされており、前述の実施例と同様に収差が小さくさ
れる。
【0033】図5は、更に他の実施例の点光源発光ダイ
オード56の要部を示す図である。本実施例において
は、第2クラッド層20の上面の例えば直径30μm 程度
の円形領域を除く部分に、例えば、前述のブロック層2
4と同様な組成で例えば厚さが0.5 μm 程度のブロック
層58が設けられており、それら第2クラッド層20お
よびブロック層58の上側に、例えば、厚さが5 μm 程
度のキャップ層60が備えられている。このキャップ層
60は、例えば、p-Al0.1Ga0.9As単結晶から成る化合物
半導体である。また、上部電極34は、このキャップ層
60の表面の中央部の直径30μm 程度の領域を除く部分
に設けられており、その内周側の部分が光取り出し部3
8となっている。なお、第2クラッド層20の下側の部
分の構成は図2、図4に示される点光源発光ダイオード
10、52と同様である。
【0034】このような構成の点光源発光ダイオード5
6においても、活性層18のうち、ブロック層58が設
けられていない中央部の領域の直下に位置する部分のみ
が通電領域44すなわち発光領域となって、点光源が得
られることとなる。すなわち、電流狭窄構造を形成する
ためには、必ずしもZn等の不純物を選択的に拡散させる
必要はないのである。本実施例においても、光取り出し
部38の直径すなわち発光径Dは30μm 程度であるのに
対し、活性層18から反射層14までの距離dは 1μm
程度であることから、d/D=1/30となってその比が十
分に小さいことから、前述の実施例と同様に十分に収差
が小さくされる。
【0035】図6は、更に他の実施例の点光源発光ダイ
オード62の構成を示す図である。本実施例において
は、基板12と第1クラッド層16との間に反射層14
が備えられておらず、その基板12の中央部が第1クラ
ッド層16まで円錐台状に除去されることにより、その
基板12の裏面(下部電極32が設けられている一面)
から活性層18に向かう凹部64が形成されると共に、
その凹部64の底面すなわち第1クラッド層16の裏面
に、例えば 5対のTiO2/SiO2 から成る反射鏡66が例え
ば蒸着等によって設けられている。したがって、下部電
極32は、上記凹部64が形成されていない外周側に設
けられているが、上記以外の部分の構成は図2に示され
る点光源発光ダイオード10と同様である。なお、本実
施例においては、上記反射鏡66が反射層に相当する。
すなわち、反射層は化合物半導体から成るDBRに限ら
れず、TiO2/SiO2 等の誘電体膜から構成されても良いの
である。なお、このTiO2/SiO2 に代えて一層の金属等か
ら反射層を構成することもできる。また、この点光源発
光ダイオード62は、例えば、液相エピタキシー(LPE
)法等によって各半導体層が結晶成長させられたもの
であるが、MOCVD 法やMBE 法等の他のエピタキシャル成
長技術によって結晶成長させても良い。
【0036】上記反射鏡66の直径、すなわち凹部64
の底面の直径は、例えば50μm 程度、すなわち光取り出
し部38の直径(すなわち発光径D=30μm )或いは活
性層18の通電領域44の直径に比べて大きくされてお
り、活性層18で発生して基板12側へ向かう光は、そ
の反射鏡66で殆ど反射されて光取り出し面36側へ向
かわされることとなる。したがって、このような構成と
されても、活性層18で発生した光が効率良く取り出さ
れて、高い発光効率が得られるが、活性層18から反射
鏡66までの距離dは前述の実施例と同様に1 μm 程度
であることから、発光径Dとの比d/D=1/30程度と同
様に1/20以下とされて、収差が小さい点光源発光ダイオ
ード62が得られることとなる。
【0037】すなわち、本実施例によれば、例えば基板
12を発光波長に対して透明な材料から構成すると共
に、その裏面を鏡面加工する等によって基板12の裏面
に反射層を形成した場合に比較して、反射鏡66と活性
層18との距離dを凹部64の深さに応じて小さくでき
るため、点光源発光ダイオード62内に形成される2つ
の光源の距離を可及的に小さくして、収差を十分に小さ
くできるのである。なお、上記凹部64は、前記図3に
示される凹部50を形成するための同様なエッチング等
の手法によって容易に形成される。また、上記凹部64
は、必ずしも基板12の中央部全体のみを除去して設け
られている必要はない。
【0038】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0039】例えば、前述の実施例においては、GaAs/
AlGaAsダブルヘテロ構造の面発光型発光ダイオード10
について説明したが、そのAlとGaとの組成比は適宜設定
されると共に、GaP ,InP ,InGaAsP,InGaAlP等から
成るダブルヘテロ構造の発光ダイオードや、単なるpn接
合から成る発光ダイオードにも本発明は同様に適用され
得る。また、基板12には、例えばAlGaAs等の他の半導
体が用いられても良い。
【0040】また、前述の実施例においては、ブロック
層24等の導電型を反転するために不純物としてZnを拡
散させたが、拡散させる不純物の種類は、発光ダイオー
ド10を構成する半導体の種類等を考慮して適宜定めら
れる。
【0041】また、前述の実施例においては、基板12
側に n型半導体が、第2クラッド層18側に p型半導体
が用いられ、上部電極34から下部電極32に向かって
動作電流が流れるようにされていたが、 p型, n型を反
対にして動作電流の流れる方向を反対にしても良い。な
お、この場合は、第2クラッド層18が n型に、ブロッ
ク層24が p型になるため、ブロック層24に拡散させ
る不純物は n型のドーパントが用いられる。
【0042】また、前述の図2、図4、図6等に示され
る実施例においては、ブロック層24の中央部の導電型
を反転して、その範囲に通電して発光させるようにした
が、その発光部の位置や形状は適宜変更し得る。例え
ば、発光部の形状を角形等の異なる形状としても良い。
【0043】また、実施例においては、半導体ウェハ4
6が npn構造となるように積層形成されていたが、例え
ば、np或いはpn構造となるように積層されていても差し
支えない。この場合には、不純物の拡散によって電気抵
抗値が低い部分が形成されて、電流狭窄構造に類似した
構造が構成されることとなるが、この場合にも本発明の
効果を得ることができるのである。
【0044】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】反射層が備えられている点光源発光ダイオード
の収差を説明する図である。
【図2】本発明の一実施例の点光源発光ダイオードの構
成を示す図である。
【図3】(a) 〜(c) は図1の発光ダイオードの製造方法
を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例の点光源発光ダイオードの
構成を示す図である。
【図5】本発明の更に他の実施例の点光源発光ダイオー
ドの構成を示す図である。
【図6】本発明の更に他の実施例の点光源発光ダイオー
ドの構成を示す図である。
【符号の説明】
10:点光源発光ダイオード 12:基板 14:反射層 16:活性層(発光層) 36:光取り出し面(半導体層の表面) 38:光取り出し部 44:通電領域(発光領域)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に発光層を含む複数の半導体層が
    積層され、該発光層の一部に設けられた発光領域で発生
    した光を該基板とは反対側の該複数の半導体層の表面の
    一部に設けられた光取り出し部から取り出す形式の点光
    源発光ダイオードであって、 前記発光層と前記基板との間の該発光層からの距離が前
    記光取り出し部の面積に対応する円相当径の1/20以下と
    なる位置に設けられ、該発光層で発生して該基板側に向
    かう光を前記表面に向かって反射する反射層を含むこと
    を特徴とする点光源発光ダイオード。
  2. 【請求項2】 前記反射層は、屈折率が相互に異なる複
    数の半導体が複数組積層された半導体多層膜反射層であ
    る請求項1の点光源発光ダイオード。
  3. 【請求項3】 前記発光領域の直下の位置に前記表面と
    は反対側の前記基板の裏面から該発光領域に向かって形
    成された凹部を有し、前記反射層は、該凹部底面に備え
    られているものである請求項1の点光源発光ダイオー
    ド。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101028250B1 (ko) * 2010-02-25 2011-04-11 엘지이노텍 주식회사 발광 소자 및 이를 이용한 발광 소자 패키지
US8084776B2 (en) 2010-02-25 2011-12-27 Lg Innotek Co., Ltd. Light emitting device, light emitting device package, and lighting system
US8482021B2 (en) 2010-07-09 2013-07-09 Lg Innotek Co., Ltd. Light emitting device, light emitting device package and lighting system

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US8084776B2 (en) 2010-02-25 2011-12-27 Lg Innotek Co., Ltd. Light emitting device, light emitting device package, and lighting system
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