JPH05251743A - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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JPH05251743A
JPH05251743A JP8485292A JP8485292A JPH05251743A JP H05251743 A JPH05251743 A JP H05251743A JP 8485292 A JP8485292 A JP 8485292A JP 8485292 A JP8485292 A JP 8485292A JP H05251743 A JPH05251743 A JP H05251743A
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JP
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light emitting
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JP8485292A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Hayamizu
一行 速水
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2波長型の発光素子において、電極の接触抵
抗を小さくし、電流の閉じ込め効果を高くして光出力を
向上させ、さらに製造プロセスを簡単にする。 【構成】 n−GaAs基板1の上にn+−Al0.03
0.97As下部発光層2、n+−(Al0.70Ga0.30
0.50In0.50P下クラッド層3、p−GaInP活性層
4、p−(Al0.70Ga0.300.50In0.50P上クラッ
ド層5、n-−(Al0.70Ga0.300.50In0.50P電
流ブロック層6、p+−GaAsキャップ層7を順次成
長させる。キャップ層7の上面から下部発光層2までZ
nを拡散させてp型の電流通路領域9を形成する。キャ
ップ層7の上のp側電極10から電流通路領域9に電流
を流すと、活性層4における電流通路領域9の周囲の活
性層発光部14で可視域の発光が起こり、電流通路領域
9の下部の下部発光層2との界面の下部発光部13で赤
外域の発光が起こる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発光素子に関する。具体
的にいうと、1素子で2波長の光を出射する発光ダイオ
ードや半導体レーザ素子等の半導体発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の2波長型の半導体発光素子として
は、活性層を2つ持つものが一般的である。しかしなが
ら、このような構造の半導体発光素子をエンコーダのよ
うに微小発光径を要求されるセンサに応用しようとすれ
ば、その素子の発光領域も微小発光領域化する必要があ
る。
【0003】図7は絶縁物を用いることによって微小発
光領域化した従来の面発光型の発光素子20を示す一部
破断した斜視図である。この発光素子20にあっては、
p−GaAs基板21の上に、p−Al0.70Ga0.30
s下クラッド層22、i−Al0.03Ga0.97As下部活
性層23、i−Al0.33Ga0.67As上部活性層24、
n−Al0.70Ga0.30As上クラッド層25、n−Ga
Asキャップ層26を順次成長させてあり、キャップ層
26による光の吸収を防止するためにキャップ層26の
一部に窓26aを開口している。さらに、当該窓26a
及びその周囲を除く領域にSiO2絶縁層27を形成し
てキャップ層26の内周部分を絶縁層27から露出さ
せ、絶縁層27の上にn側電極28を形成し、n側電極
28に窓26aと一致させて開口28aをあけると共に
n側電極28の内周部下面をキャップ層26の内周部分
上面にオーミック接触させている。また、基板21の下
面全体にはp側電極29が形成されている。
【0004】しかして、n側電極28とp側電極29間
に駆動電圧を印加すると、電子はn側電極28の内周部
分からキャップ層26の内周部分へ流れ、上部活性層2
4及び下部活性層23へ注入される。電子の注入により
下部活性層23で発生した赤外光及び上部活性層24で
発生した赤色光はキャップ層26の窓26a及びn側電
極28の開口28aから外部へ出射される。
【0005】また、図8は絶縁層によって電流注入領域
を制限した別な従来の端面出射型の発光素子30を示す
一部破断した斜視図である。この発光素子30にあって
は、n−GaAs基板31の上に、n−Al0.70Ga
0.30As下クラッド層32、p−Al0.03Ga0.97As
下部活性層33、Al0.33Ga0.67As上部活性層3
4、p−Al0.70Ga0.30As上クラッド層35、p−
GaAsキャップ層36を順次成長させてあり、さら
に、キャップ層36の上にSiO2絶縁層37を形成し
て絶縁層37に開口38をあけ、絶縁層37の上にp側
電極39を設け、開口38を通してp側電極39をキャ
ップ層36に接合している。また、基板31の下面全体
にはn側電極40が形成されている。
【0006】この発光素子30にあっては、p側電極3
9から電流を注入すると絶縁膜37の開口38を通して
上部活性層34及び下部活性層33に電流が注入され、
下部活性層33で発生した赤外光及び上部活性層34で
発生した赤色光が素子端面から出射される。
【0007】図7のような発光素子や図8のような発光
素子は、電極とキャップ層とのオーミック接触する領域
を制限することによりキャップ層への電流注入領域を小
さくしている。すなわち、図7に示した発光素子にあっ
ては、n側電極は環状の内周部分でのみキャップ層と接
触しており、それ以外の領域では絶縁層によって絶縁さ
れており、図8に示した発光素子にあっては、p側電極
は絶縁層の開口を通してのみキャップ層と接触してい
る。このため、キャップ層側の電極からの電流注入面積
が小さくなってオーミック電極が取りにくくなり、接触
抵抗が大きくなるという欠点があった。また、キャップ
層上面の絶縁層で電流注入領域を制限しているだけであ
るため、電流の閉じ込め効果が小さく、素子の光出力が
弱くなるという欠点があった。
【0008】図9はさらに別な従来例の発光素子を示す
一部破断した斜視図であって、メサエッチングにより微
小発光領域化した面発光型の発光素子50である。この
発光素子50にあっては、p−GaAs基板51の上に
p−Al0.70Ga0.30As下クラッド層52、i−Al
0.03Ga0.97As下部活性層53、i−Al0.33Ga
0.67As上部活性層54、n−Al0.70Ga0.30As上
クラッド層55、n−GaAsキャップ層56を順次成
長させてあり、キャップ層56、上クラッド層55、上
部活性層54及び下部活性層53をメサエッチングする
と共に、このメサ形部分60の外側にポリイミド樹脂等
の絶縁物57を埋め込み、さらに、キャップ層56の中
央部に窓56aを開口している。また、絶縁物57及び
キャップ層56の上にn側電極58を形成すると共にn
側電極58にキャップ層56の窓56aと対向する開口
58aをあけ、基板51の下面全体にp側電極59を形
成している。
【0009】しかして、p側電極59とn側電極58間
に駆動電圧を印加すると、下部活性層53〜キャップ層
56からなるメサ形部分60を電流が流れて下部活性層
53で赤外光が発生すると共に上部活性層54で赤色光
が発生し、赤外光及び赤色光が窓56a及び開口58a
から出射される。このとき、赤外光及び赤色光はメサ形
部分60を通って上面から出射されるので、発光領域が
制限され、微小発光領域化されている。
【0010】また、図10はさらに別な従来例の発光素
子を示す一部破断した斜視図であって、メサエッチング
により微小発光領域化した端面出射型の発光素子70で
ある。この発光素子70にあっては、n−GaAs基板
71の上にn−Al0.70Ga0.30As下クラッド層7
2、i−Al0.03Ga0.97As下部活性層73、i−A
0.33Ga0.67As上部活性層74、p−Al0.70Ga
0.30As上クラッド層75、p−GaAsキャップ層7
6を順次成長させてあり、キャップ層76及び上クラッ
ド層75を2箇所平行にメサエッチングしてエッチング
溝間にメサ形部分77を形成し、この上面をSiO2
縁膜78で覆ってメサ形部分77の上面で絶縁膜78に
窓79を開口している。さらに、絶縁層78の上にp側
電極80を形成し、窓79を通してp側電極80をキャ
ップ層76の上面に接合させ、基板71の下面全体にn
側電極81を形成している。
【0011】しかして、p側電極80とn側電極81間
に電流を流すと、メサ形部分77を通して上部活性層7
4及び下部活性層73に電流が注入され、下部活性層7
3で赤外光が発生すると共に上部活性層74で赤色光が
発生し、赤外光及び赤色光が素子端面から出射される。
このとき、電流はメサ形部分77を通って上部活性層7
4及び下部活性層73に注入されるので、上部活性層7
4及び下部活性層73の発光領域が制限され、微小発光
領域化される。
【0012】しかしながら、これらのメサ形構造によっ
て微小発光領域化した発光素子にあっては、電極とキャ
ップ層との接触面積は最大でメサ形部分の面積となる。
すなわち、図9の発光素子では電流注入面積が環状をし
たキャップ層に限られ、図10の発光素子ではSiO2
絶縁層の窓領域に限られる。このため、いずれの場合も
素子を微小発光領域化しようとすると、電流注入面積が
小さくなるため、オーミック電極を取りにくくなり、接
触抵抗が大きくなるという欠点があった。また、メサエ
ッチングを行なったり、メサ形部分の周囲にポリイミド
樹脂などの絶縁物を埋め込んだり、表面を絶縁層で覆っ
たりする必要があるため、素子の製造プロセスが複雑に
なるという問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の従来例
の欠点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、接触抵抗が小さく、電流の閉じ込め効果が高
く、しかも、製造プロセスが容易な2波長発光素子を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の発光素子は、活
性層の下に下クラッド層を持ち、活性層より上方に少な
くとも1つの逆方向pn接合による電流ブロック層を持
ち、最上層が電流導通層となり、かつ、不純物拡散によ
って電流ブロック層、活性層及び下クラッド層の一部を
貫いて電流通路領域が形成され、電流通路領域の下部界
面に下部発光部が形成されていることを特徴としてい
る。
【0015】また、上記電流通路領域は、活性層を貫い
て活性層下方の基板部に到達するように形成し、基板部
に下部発光部を形成してもよい。
【0016】
【作用】本発明の発光素子にあっては、電流通路領域か
ら活性層に電流(電子)が注入されると、活性層で第1
の波長の光が発生する。また、電流通路領域の下部界面
から当該界面のある層へ電流(電子)が注入されると、
電流通路領域の下部界面のpn接合により第2の波長の
光が発生する。
【0017】しかも、不純物拡散により形成された電流
通路領域によって電流狭窄構造にしているため、光取り
出し窓を除く最上層の全面に電極を形成することがで
き、しかも、最上層が電流導通層となっているため、広
い面積のオーミック電極を設けることができ、素子の接
触抵抗を小さくすることができる。
【0018】また、電流ブロック層の一部を不純物導入
によって導電型を反転させて電流狭窄構造としているの
で、平坦な結晶成長基板に不純物拡散を施し、電極を形
成するだけの簡単なプロセスによって製造することがで
きる。
【0019】さらに、電流ブロック層を貫通する電流通
路領域によって電流注入領域を制限しているので、電流
の閉じ込め効果が高く、光出力が向上する。
【0020】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例による面発光型
の発光素子Aを示す一部破断した斜視図、図2(a)〜
(d)はその発光素子Aの製造方法を示す断面図であ
る。この発光素子Aの構造を製造順序に沿って説明す
る。この発光素子Aは、MBE(分子線エピタキシー)
成長法またはMOCVD(metal-organic CVD)法等を
用いて、n−GaAs基板1の上にn+−Al0.03Ga
0.97As下部発光層2、n+−(Al0.70Ga0.30
0.50In0.50P下クラッド層3、p−GaInP活性層
4、p−(Al0.70Ga0.300.50In0.50P上クラッ
ド層5、n-−(Al0.70Ga0.300.50In0.50P電
流ブロック層6、p+−GaAsキャップ層7を順次成
長させる〔図2(a)〕。これによってpnpn構造が
形成される。
【0021】ついで、キャップ層7の上の発光領域とす
べき領域(例えば、中央部)に塗布性の拡散剤(OC
D)を用いて、あるいは石英管内でのZn拡散工程によ
り、所望の発光径で下部発光層2に達するまでZnを拡
散させる〔図2(b)〕。これによって電流ブロック層
6の一部がp型に反転し、電流通路領域9が形成され
る。電流ブロック層6と上クラッド層5との界面は、逆
バイアスを加えられたときに電流阻止面となり、p型の
電流通路領域9にのみ電流が流れるから電流狭窄構造と
なる。また、p型の電流通路領域9によって下部発光層
2中にpnホモ接合が形成されている。
【0022】つぎに、フォトリソグラフィ工程等によ
り、電流通路領域9上のみに電流通路領域9よりも小さ
な直径(例えば、電流通路領域9の直径が100μmで
あれば、80μmの直径)でAZレジストによるマスク
15を形成し、キャップ層7の上面全体にp側電極10
を蒸着〔図2(c)〕した後、マスク15を除去してリ
フトオフ法によりp側電極10に光取り出し窓11を形
成する。キャップ層7は出射光の吸収層として働くた
め、光取り出し窓11に対向する領域においてキャップ
層7をエッチングにより除去し、キャップ層7にも光取
り出し窓8を開口する〔図2(d)〕。この結果、p側
電極10はキャップ層7の上面全体に形成されると共に
光取り出し窓8,11の周囲で電流通路領域9の上面と
オーミック接触している。最後に、基板1の下面全体に
n側電極12を形成する〔図1〕。
【0023】しかして、上記のようにして製造された発
光素子Aにあっては、活性層4における電流通路領域9
の外周部に活性層発光部14が形成されており、電流通
路領域9の下部と下部発光層2の間の界面(pn接合
面)に下部発光部13が形成されている。したがって、
p側電極10とn側電極12間に駆動電圧を印加する
と、p側電極10から電流通路領域9へ電流が流れ、電
流通路領域9を通って電流が電流ブロック層6を通過す
る。この電流の一部は、電流通路領域9の下部から下部
発光層2へ注入され、下部発光部13で赤外域(本実施
例では、ピーク波長850nm)の発光が起こる。ま
た、下部発光層2及び下クラッド層3のn型のキャリア
濃度を高くしているため、活性層4より下のp型のキャ
リア濃度が低くなり、この部分の抵抗が高くなり、TJ
S(transverse junction stripe)レーザのように電流
通路領域9から活性層4へも電流が注入される。この結
果、活性層4内の活性層発光部14では可視域(本実施
例ではピーク波長670nm)の発光が起こる。下部発
光層2で発生した赤外光と活性層発光部14で発生した
可視光は、光取り出し窓8,11から出射される。
【0024】ここで、p側電極10は光取り出し窓8,
11を除いてキャップ層7の全体に設けられており、し
かも、最上層にあるキャップ層7はキャリア濃度の高い
電流導通層となっているので、キャップ層7への電流注
入面積が大きくなり、広いオーミック電極を設け易くな
り、素子の接触抵抗を小さくすることができる。さら
に、この実施例では、キャップ層7としてAlを含まな
いGaAsを用いているので、より一層オーミック接触
抵抗を小さくすることができる。
【0025】また、p側電極10から供給された電流
は、電流通路領域9を通って活性層4及び下部発光層2
へ注入されるので、電流の閉じ込め効果が高く、光出力
が向上する。さらに、メサ形エッチング等の必要がない
ので、製造プロセスも簡単になる。
【0026】図3は本発明の第2の実施例による面発光
型の発光素子Bを示す一部破断した斜視図である。この
発光素子Bにあっては、下部発光層2を設けることなく
基板1の上に下クラッド層3からキャップ層7までを成
長させ、Znを活性層4及び下クラッド層3を貫通させ
て基板1に達するまで拡散させ、電流通路領域9の下部
を基板1内に到達させてある。
【0027】しかして、この実施例にあっては、活性層
4における電流通路領域9の外周部に活性層発光部14
が形成され、電流通路領域9の下部と基板1との間の界
面(pn接合面)に下部発光部16が形成されている。
p側電極10とn側電極12間に駆動電圧を印加する
と、電流通路領域9を流れる電流の一部が活性層4へ注
入され、活性層発光部14で可視域(本実施例では、ピ
ーク波長670nm)の光が発生する。また、電流通路
領域9を流れる電流の一部は基板1内に注入され、下部
発光部16で赤外域(本実施例では、ピーク波長870
nm)の光が発生する。
【0028】図4は本発明の第3の実施例による端面出
射型の発光素子Cを示す斜視図、図5(a)(b)はこ
の発光素子Cの製造方法を説明する断面図である。この
発光素子Cの製造工程を説明することにより、その構造
を明らかにする。まず、MBE成長法またはMOCVD
法等を用いて、n−GaAs基板1の上にn+−Al0
.03Ga0.97As下部発光層2、n+−(Al0.70Ga
0.300.50In0.50P下クラッド層3、p−GaInP
活性層4、p−(Al0.70Ga0.300.50In0.50P上
クラッド層5、n-−(Al0.70Ga0.300.50In
0.50P電流ブロック層6、p+−GaAsキャップ層7
を順次成長させる〔図5(a)〕。これによってpnp
n構造が形成される。
【0029】つぎに、キャップ層7の上面にマスク17
を形成し、フォトリソグラフィ工程等によって光出射側
の端面に臨む所定位置においてマスク17に所定の大き
さの窓18を開口する。この窓18を通して塗布性の拡
散剤(OCD)を用いて、あるいは石英管内でのZn拡
散工程により、下部発光層2に達するまでZnを拡散さ
せる〔図5(b)〕。これによって電流ブロック層6の
一部がp型に反転し、電流通路領域9が形成される。電
流ブロック層6と上クラッド層5との界面は、逆バイア
スを加えられたときに電流阻止面となり、p型の電流通
路領域9にのみ電流が流れるから電流狭窄構造となる。
また、p型の電流通路領域9によって下部発光層2中に
pnホモ接合が形成されている。
【0030】ついで、例えばフッ酸(HF)等を用いて
マスク17を除去した後、キャップ層7の上面全体にp
側電極10を形成し、基板1の下面全体にn側電極12
を形成する〔図4〕。
【0031】しかして、上記のようにして製造された発
光素子Cにあっては、活性層4における電流通路領域9
の外周部に活性層発光部14が形成されており、電流通
路領域9の下部と下部発光層2の間の界面(pn接合
面)に下部発光部13が形成されている。したがって、
p側電極10とn側電極12間に駆動電圧を印加する
と、p側電極10から電流通路領域9へ電流が流れ、電
流通路領域9を通って電流が電流ブロック層6を通過す
る。この電流の一部は、電流通路領域9の下部から下部
発光層2へ注入され、下部発光部13で赤外域(本実施
例では、ピーク波長850nm)の発光が起こる。ま
た、下部発光層2と下クラッド層3のn型のキャリア濃
度を高くしているため、活性層4より下のp型のキャリ
ア濃度が低くなり、この部分の抵抗が高くなり、電流通
路領域9から活性層4へも電流が注入される。この結
果、活性層4内の活性層発光部14では可視域(本実施
例ではピーク波長670nm)の発光が起こる。下部発
光層2で発生した赤外光と活性層発光部14で発生した
可視光は、素子の光出射側端面から出射される。
【0032】この発光素子Cにおいても、p側電極10
はキャップ層7の全体に設けられており、しかも、最上
層にあるキャップ層7はキャリア濃度の高い電流導通層
となっているので、キャップ層7への電流注入面積が大
きくなり、広いオーミック電極を設け易くなり、素子の
接触抵抗を小さくすることができる。さらに、この実施
例では、キャップ層7としてAlを含まないGaAsを
用いているので、より一層オーミック接触抵抗を小さく
することができる。
【0033】また、p側電極10から供給された電流
は、電流通路領域9を通って活性層4及び下部発光層2
へ注入されるので、電流の閉じ込め効果が高く、光出力
が向上させられる。さらに、メサ形エッチング等の必要
がないので、製造プロセスも簡単になる。
【0034】図6は本発明の第4の実施例による端面出
射型の発光素子Dを示す斜視図である。この発光素子D
にあっては、下部発光層2を設けることなく基板1の上
に下クラッド層3からキャップ層7までを成長させ、Z
nを活性層4及び下クラッド層3を貫通させて基板1に
達するまで拡散させ、電流通路領域9の下部を基板1内
に到達させてある。
【0035】しかして、この実施例にあっては、活性層
4における電流通路領域9の外周部に活性層発光部14
が形成され、電流通路領域9の下部と基板1との間の界
面(pn接合面)に下部発光部16が形成されている。
p側電極10とn側電極12間に駆動電圧を印加する
と、電流通路領域9を流れる電流の一部が活性層4へ注
入され、活性層発光部14で可視域(本実施例では、ピ
ーク波長670nm)の光が発生する。また、電流通路
領域9を流れる電流の一部は基板1内に注入され、下部
発光部16で赤外域(本実施例では、ピーク波長870
nm)の光が発生する。
【0036】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のでなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で種々設計変
更可能である。例えば、発光ダイオードや半導体レーザ
素子等の発光素子は、AlGaInP系に限定されるも
のでなく、これ以外の材料系のものでも良い。また、p
型もしくはn型の導電型は上記実施例と逆になっていて
もよく、その場合には電流通路領域の導電型もn型とす
る必要がある。さらに、電流通路領域の形状は任意の形
状であっても差し支えない。
【0037】また、上記実施例では、活性層の上のpn
接合が2つであるが、最上層を電流導通層とすれば、p
n接合はいくつであってもよい。また、端面出射型の場
合には、活性層発光部で赤外域の光を発生させ、下部発
光部で可視域の光を発生させることもできる。
【0038】
【発明の効果】本発明の発光素子によれば、活性層と電
流通路領域の下部界面のある層とにおいてそれぞれ2つ
の異なる波長の光を発生させることができる。しかも、
光取り出し窓を除く最上層の全面に電極を形成すること
ができ、しかも、最上層が電流導通層となっているの
で、広い面積のオーミック電極を設けることができ、素
子の接触抵抗を小さくできる。
【0039】また、平坦な結晶成長基板に不純物拡散を
施し、電極を形成するだけで製造することができるの
で、簡単なプロセスにより製造することができる。
【0040】さらに、電流ブロック層を貫通する電流通
路領域によって電流注入領域を制限しているので、電流
の閉じ込め効果が高く、光出力が向上するという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による2波長型発光素子
を示す一部破断した斜視図である。
【図2】(a)(b)(c)(d)は同上の発光素子の
製造方法を示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例による2波長型発光ダイ
オードを示す一部破断した斜視図である。
【図4】本発明の第3の実施例による2波長型発光ダイ
オードを示す斜視図である。
【図5】(a)(b)は同上の発光素子の製造方法を示
す断面図である。
【図6】本発明の第4の実施例による2波長型発光ダイ
オードを示す斜視図である。
【図7】従来例による面発光型の2波長発光ダイオード
を示す一部破断した斜視図である。
【図8】別な従来例による端面出射型の2波長発光ダイ
オードを示す一部破断した斜視図である。
【図9】さらに別な従来例による面発光型の2波長発光
ダイオードを示す一部破断した斜視図である。
【図10】さらに別な従来例による端面出射型の2波長
発光ダイオードを示す一部破断した斜視図である。
【符号の説明】
1 基板 2 下部発光層 3 下クラッド層 4 活性層 6 電流ブロック層 7 キャップ層 9 電流通路領域 13 下部発光部 14 活性層発光部 16 下部発光部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性層の下に下クラッド層を持ち、活性
    層より上方に少なくとも1つの逆方向pn接合による電
    流ブロック層を持ち、最上層が電流導通層となり、か
    つ、不純物拡散によって電流ブロック層、活性層及び下
    クラッド層の一部を貫いて電流通路領域が形成され、電
    流通路領域の下部界面に下部発光部が形成されているこ
    とを特徴とする発光素子。
  2. 【請求項2】 前記電流通路領域が活性層を貫いて活性
    層下方の基板部に到達するように形成され、基板部に下
    部発光部が形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の発光素子。
JP8485292A 1992-03-06 1992-03-06 発光素子 Pending JPH05251743A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019165236A (ja) * 2015-03-26 2019-09-26 オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングOsram Opto Semiconductors GmbH オプトエレクトロニクス半導体エレメントとオプトエレクトロニクス半導体エレメントを製造する方法

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