JPH09213028A - 制振材 - Google Patents

制振材

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JPH09213028A
JPH09213028A JP2006196A JP2006196A JPH09213028A JP H09213028 A JPH09213028 A JP H09213028A JP 2006196 A JP2006196 A JP 2006196A JP 2006196 A JP2006196 A JP 2006196A JP H09213028 A JPH09213028 A JP H09213028A
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JP
Japan
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damping material
sensitive adhesive
magnetic disk
thickness
gel fraction
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JP2006196A
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English (en)
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Tokio Fujita
時男 藤田
Masao Nakamura
正雄 中村
Hiroyuki Iida
博之 飯田
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性および制振特性に優れるとともに、発生
ガス量が少なく磁気ディスクの汚染を最小限に抑制する
ことができる制振材を提供する。 【解決手段】磁気ディスク装置のボイスコイルモータ4
と、これを収納する筐体6との間隙に配設される制振材
7である。そして、上記制振材7が、ゲル分率90%以
上となるように架橋されたアクリル系粘着剤からなる粘
弾性体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスクド
ライブ、光磁気ディスクドライブ等の磁気ディスク装置
に使用される制振材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブ、光磁気ディス
クドライブ等の記録ディスクを回転駆動させる磁気ディ
スク装置において、特に小型の磁気ディスク装置は、一
般に、図1の概略断面図に示すように、複数の磁気ディ
スク1と、この磁気ディスク1に対し情報の読み書きを
行う磁気ヘッド2と、上記磁気ディスク1を回転させる
ためのスピンドルモータ3と、ボイスコイルモータ4
と、このボイスコイルモータ4と上記磁気ヘッド2とを
介在するアクチュエーター5とが密閉された筐体6内に
収納された構成をとる。
【0003】このような磁気ディスク装置においては、
磁気ディスク1を回転させるスピンドルモータ3から生
じる振動が、ボイスコイルモータ4を介して筐体6にま
で伝わり筐体6が共振するため、磁気ヘッド2による情
報の読み書きの際に誤差が生ずるとともに、筐体6自身
が振動することによる騒音の問題も生じる。
【0004】そこで、ボイスコイルモータ4から筐体6
への共振による振動を減少ないし除去するために、筐体
6とボイスコイルモータ4との間隙に、粘弾性体からな
る制振材7を配設する方法、具体的には筐体6およびボ
イスコイルモータ4の少なくとも一方に上記制振材7を
貼着する方法が提案されている。この方法によれば、粘
弾性体からなる制振材7が、ボイスコイルモータ4から
の振動によって変形し内部抵抗(分子の摩擦)を生じ、
振動エネルギーを熱エネルギーに変換するため、筐体6
が直接受ける振動エネルギーが大幅に減少されるという
制振効果が得られる。このような粘弾性体としては、ブ
チル系やシリコーン系の粘着剤の使用が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハード
ディスクドライブ等の磁気ディスク装置は、装置稼働時
の内部温度が50〜60℃にまで達する場合があり、上
記ブチル系粘着剤では、熱によって粘弾性体の形状が変
形するため、振動エネルギーを充分に熱エネルギーに変
換することが困難であり、筐体6の振動を減少させると
いう点では不充分である。また、シリコーン系粘着剤で
は、磁気ディスク1を汚染するおそれがあるため、特に
上記のような密閉型の磁気ディスク装置の制振材として
使用するのは不適当である。したがって、このような磁
気ディスク装置の制振材としては、上記ブチル系粘着剤
およびシリコーン系粘着剤のいずれも満足のいくもので
はない。
【0006】そこで、磁気ディスク装置の制振材とし
て、制振特性および耐熱性に優れたアクリル系粘着剤の
使用が考えられるが、従来のアクリル系粘着剤では発生
ガス量が多く、この発生ガスが磁気ディスクを汚染する
おそれがあるため、磁気ディスク装置の制振材として使
用するのは必ずしも適当なものではない。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、耐熱性および制振特性に優れるとともに、発生
ガス量が少なく磁気ディスクの汚染を最小限に抑制する
ことができる制振材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の制振材は、磁気ディスク装置のボイスコイ
ルモータと、これを収納する筐体との間隙に配設される
制振材であって、上記制振材が、ゲル分率90%以上と
なるように架橋されたアクリル系粘着剤からなる粘弾性
体であるという構成をとる。
【0009】本発明者らは、耐熱性および制振特性に優
れ、しかも発生ガス量が少ない制振材を探究すべく一連
の研究を重ねた。その結果、耐熱性および制振特性に優
れるアクリル系粘着剤に注目し、このアクリル系粘着剤
において発生ガス量を低減することができないか鋭意研
究を重ねた結果、アクリル系粘着剤のゲル分率(架橋
度)と発生ガス量とが密接に関連するという知見を得
た。すなわち、ゲル分率が高くなるにつれ、発生ガス量
が減少するのである。そして、この知見にもとづきさら
に研究を重ねた結果、ゲル分率(架橋度)が90%以上
となるようにアクリル系粘着剤を架橋すれば、その発生
ガス量も制振材としての使用に際して問題がなく、磁気
ディスクの汚染の発生が抑制され、特に密閉型の磁気デ
ィスク装置の制振材として最適であるということを見出
し、本発明に到達した。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0011】本発明の制振材は、ゲル分率90%以上と
なるように架橋されたアクリル系粘着剤からなる粘弾性
体で構成され、先に述べたように図1において、筐体6
とボイスコイルモータ4との間の厚み2mm程度の場所
に、例えば、貼着等によって配設される。この配設方法
としては、例えば、粘弾性体の有する粘性によって貼着
する方法、間隙に挟み込む方法等があげられる。
【0012】上記アクリル系粘着剤としては、例えば、
特開平5−132658号公報に開示されている方法に
よって得られるものがあげられる。この方法は、アクリ
ル酸アルキルエステルモノマーと、カルボキシル基を有
するモノマーとの混合物に、光重合開始剤および架橋剤
を混合し、紫外線を照射することにより、テープ状の粘
着剤を得る方法である。なお、上記アクリル酸アルキル
エステルとしては、通常、炭素数8〜12のアルキル基
を有するものが用いられ、具体的には、アクリル酸イソ
オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
イソノニル、アクリル酸イソデシル等があげられる。
【0013】本発明において用いられる上記アクリル系
粘着剤は、ゲル分率が90%以上となるよう架橋したも
のであることが必須である。すなわち、ゲル分率が90
%未満であれば、未架橋重合物および残存モノマーの存
在が高温下では、発生ガス量が多くなり、この発生ガス
により磁気ディスクが汚染されるおそれが高いからであ
る。なかでもアクリル系粘着剤のゲル分率が95%以上
となるよう架橋することが好適であり、特にゲル分率が
100%であればより好適である。
【0014】そして、上記ゲル分率(架橋度)は、下記
の手順で算出される。すなわち、まず試験片(約0.1
g)の重量(W1 )を測定したのち、これを45mlの
イソプロピルアルコール(IPA)中に投入し、室温で
7日間(168時間)浸漬する。このとき、ゲル化して
いない部分がIPAに溶ける。そして、不溶物を120
±5℃で2時間乾燥した後、残留物(ゲル化物)の重量
(W2 )を測定し、下記の数式に基づいてゲル分率を算
出する。これを試験片5点について行い、その平均値を
求める。
【0015】
【数1】ゲル分率(%)=(W2 /W1 )×100
【0016】上記制振材は、ゲル分率90%以上となる
ように架橋されたアクリル系粘着剤からなる粘弾性体で
構成されていれば、この粘弾性体が上記アクリル系粘着
剤一層のみからなる単層体であっても、上記アクリル系
粘着剤を二層以上積層してなる積層体であっても、特に
制限はない。なお、粘弾性体が積層体である場合には、
各層を構成するアクリル系粘着剤のゲル分率がそれぞれ
必ず上記と同様90%以上でなければならない。すなわ
ち、積層体を構成する各層のいずれか一層でもアクリル
系粘着剤のゲル分率が90%に満たない層が含まれてい
れば、その層からの発生ガス量が多くなり、この発生ガ
スによって磁気ディスクが汚染されることになるからで
ある。そして、上記粘弾性体としては、ゲル分率を90
%以上となるようにアクリル系粘着剤を架橋する点の容
易さということから、積層体で構成することが好まし
い。
【0017】上記粘弾性体の厚みは、この粘弾性体が配
設される、ボイスコイルモータと筐体との隙間の程度に
よって適宜に設定されるが、通常、1〜2mm程度であ
る。したがって、上記粘弾性体が単層体である場合に
は、この単層体の厚みがそのまま粘弾性体の厚みとな
る。また、上記粘弾性体が積層体である場合には、この
粘弾性体の厚みは、各層を構成するアクリル系粘着剤の
厚みの合計となる。この場合、各層を構成するアクリル
系粘着剤の厚みは、20〜250μmの範囲になるよう
設定するのが好ましい。すなわち、各層を構成するアク
リル系粘着剤の厚みが20μm未満であれば、粘弾性体
全体を所定の厚みに積層するのにアクリル系粘着剤を多
数積層しなければならず長時間を要するとともに、加工
性も悪くなるからであり、逆に各層を構成するアクリル
系粘着剤の厚みが250μmを超えれば、所定のゲル分
率(90%以上)となるよう架橋させることが困難とな
り、発生ガス量が多くなるからである。なかでも、各層
を構成するアクリル系粘着剤の厚みは、積層作業性、架
橋性等の点で、50〜125μmの範囲になるよう設定
するのが特に好適である。したがって、上記粘弾性体が
積層体である場合には、各アクリル系粘着剤の積層数
は、ボイスコイルモータと筐体の距離と、上記アクリル
系粘着剤の厚みとを考慮して適宜に設定される。
【0018】本発明の制振材は、例えば、つぎのように
して製造することができる。すなわち、アクリル系粘着
剤の形成材料を混合して粘稠物を作製する。得られた粘
稠物に架橋剤を添加し、これを剥離ライナー上に所定の
厚みとなるよう塗工する。そして、これを紫外線照射等
により架橋させて、テープ状粘着剤を得る。このテープ
状粘着剤を剥離ライナーから剥離しながら、ロール状に
巻き付けて積層体を得る。そして、所定の形状に打ち抜
き加工することにより、目的とする制振材を製造するこ
とができる。
【0019】上記アクリル系粘着剤の積層方法として
は、先に述べた方法に特に限定する必要はなく、上記以
外に、例えば、テープ状粘着剤を貼り合わせやすいサイ
ズに切り出しゴムロールを用いて貼り合わせる方法等が
あげられる。そして、このような方法の中でも、作業
性、生産性が良いという点で、上記テープ状粘着剤を剥
離ライナーから剥離しながら、ロール状に巻き付けて積
層する方法が好ましい。
【0020】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0021】
【実施例1】アクリル酸イソオクチル90重量部(以下
「部」と略す)と、アクリル酸10部とを窒素雰囲気下
で混合し、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン0.1部を加え、高圧水銀ランプで
100mj/cm2 の紫外線照射を行った。得られた粘
稠物に架橋剤としてトリメチロールプロパントリアクリ
レート0.2部を添加し、これを剥離ライナー上に厚み
125μmとなるように塗工した。さらにこの上を剥離
ライナーでカバーし、高圧水銀ランプで1400mj/
cm2 の紫外線照射を行い、テープ状粘着剤を得た。こ
のテープ状粘着剤のゲル分率(架橋度)を先に述べた手
順に従って算出したところ、ゲル分率92%であった。
そして、この厚み125μmのテープ状粘着剤を剥離ラ
イナーから剥離しながら、直径300mmのロールに1
6周巻き付け、厚み2mmの積層体を得た。さらに、得
られた積層体の両面に剥離ライナーを付け、約100c
m×30cmの大きさのシートを得た。これをトムソン
型により2cm角に打ち抜き加工し、目的とする制振材
を得た。
【0022】
【実施例2】アクリル酸イソオクチル90部と、アクリ
ル酸10部とを窒素雰囲気下で混合し、重合開始剤とし
て1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.1
部を加え、高圧水銀ランプで100mj/cm2 の紫外
線照射を行った。得られた粘稠物に架橋剤としてトリメ
チロールプロパントリアクリレート0.2部を添加し、
これを剥離ライナー上に厚み250μmとなるように塗
工した。さらにこの上を剥離ライナーでカバーし、高圧
水銀ランプで1400mj/cm2 の紫外線照射を行
い、ゲル分率90%のテープ状粘着剤を得た。そして、
この厚み250μmのテープ状粘着剤を剥離ライナーか
ら剥離しながら、直径300mmのロールに8周巻き付
け、厚み2mmの積層体を得た。以下、実施例1と同様
にして目的とする制振材を得た。
【0023】
【実施例3】アクリル酸イソオクチル90部と、アクリ
ル酸10部とを窒素雰囲気下で混合し、重合開始剤とし
て1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.1
部を加え、高圧水銀ランプで100mj/cm2 の紫外
線照射を行った。得られた粘稠物に架橋剤としてトリメ
チロールプロパントリアクリレート0.2部を添加し、
これを剥離ライナー上に厚み50μmとなるように塗工
した。さらにこの上を剥離ライナーでカバーし、高圧水
銀ランプで1400mj/cm2 の紫外線照射を行い、
ゲル分率95%のテープ状粘着剤を得た。そして、この
厚み50μmのテープ状粘着剤を剥離ライナーから剥離
しながら、直径300mmのロールに40周巻き付け、
厚み2mmの積層体を得た。以下、実施例1と同様にし
て目的とする制振材を得た。
【0024】
【比較例1】アクリル酸イソオクチル90部と、アクリ
ル酸10部とを窒素雰囲気下で混合し、重合開始剤とし
て1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.1
部を加え、高圧水銀ランプで100mj/cm2 の紫外
線照射を行った。得られた粘稠物に架橋剤としてトリメ
チロールプロパントリアクリレート0.2部を添加し、
これを剥離ライナー上に厚み2mmとなるように塗工し
た。さらにこの上を剥離ライナーでカバーし、高圧水銀
ランプで1400mj/cm2 の紫外線照射を行い、ゲ
ル分率(架橋度)85%のテープ状粘着剤を得た。そし
て、得られたテープ状粘着剤の両面に剥離ライナーを付
け、約100cm×30cmの大きさのシートを得た。
以下、実施例1と同様にして目的とする制振材を得た。
【0025】
【比較例2】アクリル酸イソオクチル90部と、アクリ
ル酸10部とを窒素雰囲気下で混合し、重合開始剤とし
て1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.1
部を加え、高圧水銀ランプで100mj/cm2 の紫外
線照射を行った。得られた粘稠物に架橋剤としてトリメ
チロールプロパントリアクリレート0.2部を添加し、
これを剥離ライナー上に厚み1mmとなるように塗工し
た。さらにこの上を剥離ライナーでカバーし、高圧水銀
ランプで1400mj/cm2 の紫外線照射を行い、ゲ
ル分率(架橋度)88%のテープ状粘着剤を得た。そし
て、この厚み1mmのテープ状粘着剤を剥離ライナーか
ら剥離しながら、直径300mmのロールに2周巻き付
け、厚み2mmの積層体を得た。以下、実施例1と同様
にして目的とする制振材を得た。
【0026】上記実施例1〜3および比較例1、2の制
振材を用いて、制振特性および発生ガス量について評価
試験を行った。その結果を下記の表1に併せて示す。な
お、制振特性および発生ガス量の評価は、それぞれ以下
の基準に従って行った。
【0027】〔制振特性〕厚み500μmの基材(SP
CC)に50μmのSUS箔を貼り合わせた試料(制振
材)を貼着し、60℃に設定された恒温槽中で加振器に
よって周波数5kHzの振動を与え、損失係数を半値幅
法により求めた。損失係数が0.05以上であれば、実
用上の制振特性を備えており、本発明の目的を達してい
るといえる。
【0028】〔発生ガス量〕ガスクロマトグラフィー
(島津QP−1000、島津製作所社製)を用いて、1
30℃×30分間加熱処理し、定量分析を行った。そし
て、本発明においては、発生ガス量が200ppm以下
であれば、その使用上問題のないものとする。
【0029】
【表1】
【0030】上記表1の結果から明らかなように、実施
例1〜3の制振材は、損失係数がいずれも0.05以上
であり、実用上の制振特性を備えていることが確認され
た。また、発生ガス量がいずれも200ppm以下と、
発生ガス量が少なく、問題なく使用可能であることが確
認された。このように、実施例1〜3の制振材は、発生
ガス量を減少させることができるため、磁気ディスク装
置の制振材として用いた場合でも、磁気ディスクの汚染
を防止することができる。
【0031】これに対して、比較例1の制振材は、損失
係数が0.07であり実用上の制振特性を備えている点
では実施例1〜3と同様であるが、発生ガス量が380
ppmであり、実施例1の120ppmに比べて3倍以
上も高い値を示した。したがって、発生ガスによって磁
気ディスクが汚染されるおそれがあるため、磁気ディス
ク装置の制振材として用いるには不適当である。
【0032】また、比較例2の制振材は、損失係数が
0.07であり実用上の制振特性を備えている点では実
施例1〜3と同様であるが、発生ガス量が250ppm
であり、非常に高い値であった。したがって、発生ガス
によって磁気ディスクが汚染されるおそれがあるため、
磁気ディスク装置の制振材として用いるには不適当であ
る。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の制振材は、アク
リル系粘着剤からなる粘弾性体で構成されているため、
耐熱性および制振特性に優れている。そのため、ボイス
コイルモータからの振動エネルギーを熱エネルギーに変
換して、筐体が直接受ける振動エネルギーを大幅に減少
することができる。その結果、磁気ヘッドによる情報の
読み書きを正確に行うことができ、筐体自身の振動によ
る騒音の問題も解消することができるという効果を奏す
る。加えて、アクリル系粘着剤が、ゲル分率90%以上
となるように架橋されているため、発生ガス量が少なく
磁気ディスクの汚染を最小限に抑制することができる。
したがって、特に密閉型の磁気ディスク装置の制振材と
して最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】制振材を設けた磁気ディスク装置の一例を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
4 ボイスコイルモータ 6 筐体 7 制振材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ディスク装置のボイスコイルモータ
    と、これを収納する筐体との間隙に配設される制振材で
    あって、上記制振材が、ゲル分率90%以上となるよう
    に架橋されたアクリル系粘着剤からなる粘弾性体である
    ことを特徴とする制振材。
  2. 【請求項2】 上記粘弾性体が、ゲル分率90%以上と
    なるように架橋されたアクリル系粘着剤を二層以上積層
    してなるものである請求項1記載の制振材。
JP2006196A 1996-02-06 1996-02-06 制振材 Pending JPH09213028A (ja)

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JP2006196A JPH09213028A (ja) 1996-02-06 1996-02-06 制振材

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6952323B2 (en) * 2001-11-08 2005-10-04 International Business Machines Corporation System and method of constraining vibration in a disk drive unit and motor device

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