JPH09211133A - 放射線モニタ - Google Patents

放射線モニタ

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JPH09211133A
JPH09211133A JP1441196A JP1441196A JPH09211133A JP H09211133 A JPH09211133 A JP H09211133A JP 1441196 A JP1441196 A JP 1441196A JP 1441196 A JP1441196 A JP 1441196A JP H09211133 A JPH09211133 A JP H09211133A
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rays
ray
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Mitsuo Ishibashi
三男 石橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】測定値から自然界に存在するラドンの影響を除
去することができ、自然放射能の影響を別途評価しなく
ても正確に放射能汚染の有無を判断できるようにするこ
と。 【解決手段】被検体から放出される放射線を検出して放
射能汚染の有無を判定する放射線モニタであり、α線と
β線を検出する放射線検出器20と、この放射線検出器
20の検出信号からα線とβ線を分離測定する測定系4
〜6と、天然放射性核種が放出するα線とβ線の放出比
率とα線の測定値とから天然放射性核種が放出するβ線
の値を求め、β線の測定値を天然放射性核種が放出する
β線の値で補正して汚染判定に使用する補正処理手段2
2とを具備して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力関連施設に
おいて放射能汚染の有無を監視するために使用されるダ
スト放射線モニタ、表面汚染モニタ、体表面モニタ、ラ
ンドリモニタ等の放射線モニタに係り、特に自然放射能
の影響を補正する機能を備えた放射線モニタに関する。
【0002】
【従来の技術】ダスト放射線モニタは、空気中の塵埃を
サンプリングし、塵埃から放出される放射線を放射線検
出器で検出し、その放射線レベルと警報設定値とを比較
判定することにより放射能汚染の有無を監視する装置で
ある。
【0003】図12はダスト放射線モニタの構成例を示
している。ダスト放射線モニタは、チャンバー1内に施
設内の各所で採集したサンプリングガスを導入し、サン
プリングガスに含まれている塵埃をチャンバー1内のガ
ス通路に設置したフィルタ2にて捕集する。フィルタ2
に対向配置したβ線用の放射線検出器3で塵埃から放出
される放射線を検出する。放射線検出器3は、β線用の
シンチレータ8とフォトマル9との組み合わせで構成さ
れている。β線が入射することにより発光したシンチレ
ータ8が放つ光を、フォトマル9で電気信号に変換して
検出信号として出力する。その検出信号をプリアンプ4
で増幅し、弁別回路5で不必要な信号を除去してから計
数器6に入力する。この計数器6の計数値をデータ処理
部7に入力し、計数値を放射線レベルに変換して警報設
定値と比較判定する。
【0004】また、体表面モニタは、被測定者の周囲に
大面積の放射線検出器を配置し、被測定者の衣服から放
出される放射線を大面積放射線検出器で検出し、その放
射線レベルと警報設定値とを比較判定することにより放
射能汚染の有無を監視する機器である。
【0005】図13は体表面モニタの構成例を示してい
る。体表面モニタは、モニタ本体11内の測定空間を形
成する内面(被測定者からみて、前面、背面、下面な
ど)に大面積の放射線検出器12を配置している。放射
線検出器12は、放射線検出器12の検出面全体を覆う
大きな面積をカバーするために大面積のβ線用のシンチ
レータ8と、複数のフォトマル9,9′との組み合わせ
で構成されている。検出器毎にフォトマル9,9′から
出力される検出信号をプリアンプ4,4′、弁別回路
5,5′を経由して同時計数回路13に入力し、同時計
数回路13の出力を計数器6で計数してデータ処理部7
へ入力している。
【0006】ところで、自然界には天然の放射性物質が
存在している。天然に存在する核種(以下、「天然放射
性核種」と呼ぶ)で代表的なものにラドンがある。ラド
ンは希ガスの状態となって自然界に存在するため、施設
内のあらゆる場所に浮遊している可能性がある。この核
種が崩壊して娘核種に変わり、さらに孫核種へ崩壊する
過程でα線、β線が放出される。
【0007】したがって、天然放射性核種が崩壊する際
に放出するα線、β線が放射線モニタの測定値に影響を
与える可能性がある。そのため、従来は警報が出された
後に自然放射能の影響がどの程度のものであったか評価
する必要があった。
【0008】図14は上記したような各種放射線モニタ
における自然放射能の影響評価の流れを示すフローチャ
ートである。β線について測定して警報設定レベルを越
える値が検出された場合は警報を出力する。放射線管理
者は、警報が出されると自然放射能による影響を評価す
る。先ず、測定対象のサンプルを採集して核種分析を行
う。その分析結果から自然放射能の大小を判定し、自然
放射能が小さい場合には放射能汚染があると判定し、自
然放射能が大きい場合には警報は自然放射能による影響
であると判断し放射能汚染は無いものとする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のダ
スト放射線モニタは、天然放射性核種が塵埃と共にフィ
ルタに捕集されてβ線を放出するため、あたかも測定対
象とする放射性核種(人工汚染核種)が存在するかのよ
うな計数値を示し、しかもこの値が大きく変動するため
(通常値の10倍程度まで)測定誤差が増大する要因と
なっていた。また、警報が出された場合は、自然界に存
在する核種の崩壊による自然放射能の影響を評価しなけ
れば最終的な放射能汚染の有無を判断することができな
かった。
【0010】また、体表面モニタは、ラドンの娘核種が
プラスに帯電し、被測定者の衣服がマイナスに帯電する
ことから、ラドンの娘核種が被測定者の衣服に付着する
可能性がある。衣服に付着したラドンの娘核種がβ線を
放出するため、あたかも測定対象とする人工汚染核種が
存在するかのような計数値を示し測定誤差の要因とな
る。したがって、測定誤差による誤判定を回避するため
には自然放射能の影響を評価しなければならなかった。
【0011】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、測定値から自然界に存在するラドンの影響
を補正することができ、自然放射能の影響を別途評価し
なくても正確に放射能汚染の有無を判断できる放射線モ
ニタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下のような手段を講じた。請求項1に対
応する本発明は、被検体から放出される放射線を検出し
て放射能汚染の有無を判定する放射線モニタにおいて、
α線とβ線を検出する放射線検出器と、この放射線検出
器の検出信号からα線とβ線を分離測定する測定系と、
天然放射性核種が放出するα線とβ線の放出比率とα線
の測定値とから天然放射性核種が放出するβ線の値を求
め、β線の測定値を天然放射性核種が放出するβ線の値
で補正して汚染判定に使用する補正処理手段とを備え
る。
【0013】本発明の放射線モニタによれば、事前に天
然放射性核種が放出するα線とβ線を測定系で分離測定
することができ、その測定された天然放射性核種による
α線とβ線の放出比率を計算できる。次に、実際の汚染
判定では、被検体から放出される放射線が放射線検出器
で検出され、この検出信号からα線とβ線が分離測定さ
れる。そして、補正処理手段にてα線とβ線の放出比率
とα線の測定値とからβ線の測定値に含まれている天然
放射性核種によるβ線の値が求められ、β線の測定値か
ら天然放射性核種によるβ線の値が差し引かれて補正さ
れる。
【0014】したがって、天然放射性核種によるβ線の
影響を除去した信頼性の高いβ線測定値にて汚染判定を
実施することができる。請求項2に対応する本発明は、
被検体から放出される放射線を検出して放射能汚染の有
無を判定する放射線モニタにおいて、α線とβ線を検出
する放射線検出器と、この放射線検出器の検出面と被検
体との間に挿脱可能に設けられたα線遮蔽手段と、この
α線遮蔽手段による遮蔽の有無により生じる前記放射線
検出器の検出信号の差からα線とβ線の測定値を求める
演算手段と、天然放射性核種が放出するα線とβ線の放
出比率とα線の測定値とから天然放射性核種が放出する
β線の値を求め、β線の測定値を天然放射性核種が放出
するβ線の値で補正して汚染判定に使用する補正処理手
段とを備える。
【0015】本発明の放射線モニタによれば、α線遮蔽
手段を検出面と被検体との間から退避することによりα
線遮蔽が無くなり、α線とβ線の測定値を演算手段で求
めることができる。また、α線遮蔽手段を検出面と被検
体との間に挿入することによりα線が遮蔽され、α線を
含まないβ線のみの測定値を演算手段で求めることがで
きる。
【0016】事前に天然放射性核種が放出するα線及び
β線を、α線遮蔽手段を挿入した状態及び非挿入状態で
それぞれ測定することにより、その2つの測定値から天
然放射性核種によるα線とβ線の放出比率を計算でき
る。
【0017】また、被検体に対する放射能測定では、α
線遮蔽手段を挿入した状態及び非挿入状態でそれぞれ測
定し、その2つの測定値から被検体から放出されるα線
とβ線が測定される。そして、補正処理手段にて放出比
率とα線の測定値とからβ線の測定値に含まれている天
然放射性核種によるβ線の値が求められ、β線の測定値
から天然放射性核種によるβ線の値が差し引かれて真の
β線の測定値が得られる。
【0018】請求項3に対応する本発明は、被検体から
放出される放射線を検出して放射能汚染の有無を判定す
る放射線モニタにおいて、α線とβ線を検出する放射線
検出器と、この放射線検出器の検出面の一部に設けられ
たα線を検知しない非検知エリアと、被検体がα線とβ
線の双方を検出可能なエリアにあるときと被検体が前記
非検知エリアにあるときの前記放射線検出器の検出信号
の差および非検知エリアとそれ以外の検出面との面積比
率に応じた係数とからα線とβ線の測定値を求める演算
手段と、天然放射性核種が放出するα線とβ線の放出比
率とα線の測定値とから天然放射性核種が放出するβ線
の値を求め、β線の測定値を天然放射性核種が放出する
β線の値で補正して汚染判定に使用する補正処理手段と
を備える。
【0019】本発明の放射線モニタによれば、被検体の
汚染測定を実施する前に、放射線検出器の非検知エリア
を除く検出面で天然放射性核種が放出するα線及びβ線
の双方を検出して演算手段に入力すると共に、非検知エ
リアで天然放射性核種が放出するβ線を検出して演算手
段に入力することにより、その2つの測定値と検知エリ
アと非検知エリアの面積比率に応じた係数とから天然放
射性核種が放出するα線とβ線の放出比率を求めること
ができる。
【0020】また、被検体に対する放射能測定では、放
射線検出器の非検知エリアを除く検出面で被検体から放
出されるα線とβ線が測定され、放射線検出器の非検知
エリアで被検体から放出されるβ線のみが測定され、そ
れぞれの測定値が演算手段に入力されて被検体から放出
されるα線が計算される。そして、補正処理手段にて放
出比率とα線の測定値とからβ線の測定値に含まれてい
る天然放射性核種によるβ線の値が求められ、β線の測
定値から天然放射性核種によるβ線の値が差し引かれて
真のβ線の測定値が得られる。
【0021】請求項4に対応する本発明は、測定空気を
サンプリングし、その測定空気中に含まれるダストをフ
ィルターにて捕集し、この捕集したダストから放出され
る放射線を検出して空気中のダスト放射能濃度を測定す
るダスト放射線モニタにおいて、α線とβ線を検出する
放射線検出器と、この放射線検出器の検出信号からα線
とβ線を分離測定する測定系と、天然放射性核種が放出
するα線とβ線の放出比率とα線の測定値とから天然放
射性核種が放出するβ線の値を求め、β線の測定値を天
然放射性核種が放出するβ線の値で補正する補正処理手
段と、この補正処理手段にて補正されたβ線の値に基づ
いてダスト放射能濃度を求める手段とを備える。
【0022】本発明のダスト放射線モニタによれば、請
求項1記載の放射線モニタと同様にして天然放射性核種
が放出するα線とβ線の放出比率を求めることができ、
この放出比率を使用することによりフィルターにて捕集
したダストから放出されるβ線から天然放射性核種によ
るβ線の影響を除去した値を求めることができる。
【0023】請求項5に対応する本発明は、大面積の放
射線検出器を被測定者の測定部位に対向するように配置
し、各放射線検出器から出力される検出信号に基づいて
被測定者の体表面汚染の有無を判定する体表面モニタに
おいて、前記各放射線検出器の出力段にそれぞれ接続さ
れ各検出信号からα線とβ線を分離測定する複数の測定
系と、少なくとも一つの測定系で測定されたα線及びβ
線の測定値と天然放射性核種が放出するα線とβ線の放
出比率とから天然放射性核種が放出するβ線の値を補正
値として求める補正値演算手段と、この補正値演算手段
で求められた補正値にて前記各測定系で測定されたβ線
を補正する補正処理手段とを備える。
【0024】本発明の体表面モニタによれば、請求項1
記載の放射線モニタと同様にして天然放射性核種が放出
するα線とβ線の放出比率を求めることができ、この放
出比率を使用することにより被測定者の体表面から放出
されるβ線を高精度に測定できる。
【0025】請求項6に対応する本発明は、複数のフォ
トマルを有する大面積の放射線検出器を被測定物に近接
配置されるように設置し、前記大面積放射線検出器から
出力される検出信号に基づいて被測定物の表面汚染の有
無を判定する表面汚染モニタにおいて、前記大面積放射
線検出器の検出信号からα線とβ線を分離測定する測定
系と、天然放射性核種が放出するα線とβ線の放出比率
とα線の測定値とから天然放射性核種が放出するβ線の
値を求め、β線の測定値を天然放射性核種が放出するβ
線の値で補正して汚染判定に使用する補正処理手段とを
備えた。
【0026】本発明の表面汚染モニタによれば、請求項
1記載の放射線モニタと同様にして天然放射性核種が放
出するα線とβ線の放出比率を求めることができ、この
放出比率を使用することにより被測定物の表面から放出
されるβ線を高精度に測定できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の放射線モニタをダ
スト放射線モニタに適用した第1の実施形態を示してい
る。なお、前述した図12に示すダスト放射線モニタと
同一機能の部分には同一符号を付している。
【0028】このダスト放射線モニタ10は、施設内の
各所でサンプリングしたサンプリングガスが導入される
チャンバー内のガス通路を横切るようにして自動巻取可
能なフィルタ2が設置され、ガス通路から巻き取られた
フィルタ2のダスト付着面に対向するようにしてβ線及
びα線の双方を検出可能な放射線検出器20が設置され
ている。
【0029】放射線検出器20は、α線の入射に伴って
発光するα線用シンチレータ21と、β線の入射に伴っ
て発光するβ線用シンチレータ8と、各シンチレータ
8,21の発光により生じた光を電気信号に変換するフ
ォトマル9とから構成されている。
【0030】放射線検出器20の出力端子にプリアンプ
4を接続し、プリアンプ4の出力端子に互いに異なる弁
別レベルが設定された弁別回路5a,5bを並列接続し
ている。一方の弁別回路5aは、α線の検出信号を除去
すること無くβ線の検出信号を除去可能な弁別レベルa
が設定されている。もう一方の弁別回路5bは、β線及
びα線の検出信号を検出可能で、かつβ線の検出信号よ
りも低レベルの不必要な信号を除去可能な弁別レベルb
が設定されている。したがって、弁別回路5aからはα
線の検出信号のみが抽出され、弁別回路5bからはα線
及びβ線の検出信号が抽出される。
【0031】弁別回路5a,5bの出力段には、計数器
6a,6bがそれぞれ接続されている。これら計数器5
a,5bの出力をデータ処理部22に入力するようにし
ている。データ処理部22は、α線とβ線の放出割合を
使用してβ線の測定値を補正する機能を備えている。
【0032】以上のように構成されたダスト放射線モニ
タによる測定動作について図3を参照して説明する。実
際の汚染測定によるモニタリングに先立ち、自然界に存
在するラドン等の天然放射性核種が放出するα線及びβ
線の放出割合を測定する。そのため、ダスト放射線モニ
タ10にサンプリングガスを導入する以前に、放射線検
出器20及び弁別回路5a,5b等からなる測定系を動
作させる。この結果、弁別回路5aでは図2(a)に示
すように弁別レベルaによりα線による検出信号のみが
通過して計数器6aで計数され、弁別回路5bでは図2
(a)に示すように弁別レベルbによりα線及びβ線に
よる信号が通過して計数器6bで計数される。データ処
理部22には、図2(a)に示すように計数器6aから
α線の計数値(イ)が入力し、計数器6bからα線及び
β線の計数値(ロ)が入力する。
【0033】ここで、ラドン等のα線及びβ線を放出し
ている天然放射性核種は、放射平衡に達しているのでα
線とβ線との放出割合が一定である。図2(c)は天然
放射性核種から放出されるα線とβ線の放射線量が増大
した場合を示している。同図に示すように、放射線量が
増大した場合であっても、ロ/イ=ロ′′/イ′′の関
係が維持されα線とβ線との放出割合は一定に保たれて
いる。一方、原子力施設で生成される人工汚染核種は、
α線を放出しないβ線放出核種である。
【0034】したがって、フィルタ2にて捕集した人工
汚染核種から放出されたα線とβ線を分離測定し、α線
の測定値から自然放射能のβ線測定値を算出し、β線の
測定値から自然放射能のβ線測定値を差し引くことによ
り人工汚染核種によるβ線の測定値を算出することがで
きる。
【0035】データ処理部22では、天然放射性核種に
よるα線とβ線との放出割合を求めるために、カウンタ
6bの出力(α線の測定値(イ))からカウンタ6aの
出力(α線及びβ線の測定値(ロ))を引くことによ
り、β線の測定値(=イ−ロ)を求める。そして、α線
の測定値(イ)とβ線の測定値(イ−ロ)との比=
(イ)/(イ−ロ)を求める。このようにして求めたα
線とβ線との比=(イ)/(イ−ロ)、又はα線とβ線
とを掛け合わせた値=(イ)×(イ−ロ)を記憶してお
く。
【0036】次に、ダスト放射線モニタ10にサンプリ
ングガスを導入し、ガス通路に設置したフィルタ2で一
定期間ダストを捕集して放射能汚染を測定する。フィル
タ2に捕集されたダストから放出される放射線を放射線
検出器20で測定する。
【0037】このとき、弁別回路5aでは天然放射性核
種によるα線の測定値(イ′)が取り出され、弁別回路
5bでは天然放射性核種によるα線の測定値(イ′)と
β線の測定値(ロ′)と人工汚染核種によるβ線の測定
値(ハ)とが取り出される。したがって、データ処理部
22ではカウンタ6bの出力(イ′+ロ′+ハ)からカ
ウンタ6aの出力(イ′)を引いて天然放射性核種によ
るβ線の測定値と人工汚染核種によるβ線の測定値とか
らなる値(ロ′+ハ)を求める。
【0038】また、α線の測定値(イ′)に上記測定に
て取得したα線/β線=(イ)/(イ−ロ)を掛け合わ
せて、天然放射性核種によるβ線の測定値(ロ′)を算
出する。そして、天然放射性核種及び人工汚染核種によ
るβ線測定値(ロ′+ハ)から天然放射性核種によるβ
線の測定値(ロ′)を差し引いて、人工汚染核種による
β線測定値(ハ)を求める。この結果、天然放射性核種
によるβ線の影響が排除された人工汚染核種によるβ線
測定値(ハ)のみによる測定値(ロ′)が取得されたこ
とになる。
【0039】このように本実施形態によれば、天然放射
性核種によるα線とβ線との放出割合を求め、捕集した
ダストから放出される放射線をα線とβ線にそれぞれ合
わせて弁別レベルを設定した2つの測定系で測定し、α
線とβ線との放出割合を使ってα線の測定値(イ′)か
ら天然放射性核種によるβ線の測定値(ロ′)を算出
し、天然放射性核種及び人工汚染核種によるβ線測定値
(ロ′+ハ)から天然放射性核種によるβ線の測定値
(ロ′)を差し引いて、人工汚染核種によるβ線測定値
(ハ)を求めるようにしたので、天然放射性核種による
β線の影響を排除し測定誤差の少ないβ線測定値を取得
することができ、信頼性の高い汚染判定を実現できる。
【0040】(第2の実施形態)次に、本発明の放射線
モニタをダスト放射線モニタに適用した第2の実施形態
について説明する。
【0041】図4は、第2の実施形態に係るダスト放射
線モニタの部分的な構成を示している。尚、前述した図
1又は図12に示すダスト放射線モニタと同一機能の部
分には同一符号を付している。
【0042】このダスト放射線モニタは、ダストを捕集
するフィルタ2とこれに対向配置される放射線検出器2
0との間にα線を遮蔽可能なα線遮蔽膜31を挿脱可能
に構成している。α線遮蔽膜31の挿脱操作は遮蔽膜移
動装置32によって行う。
【0043】放射線検出器20の出力段には、図12に
示すダスト放射線モニタと同様に、プリアンプ4、弁別
回路5、計数器6からなる1つの測定系が接続され、計
数器6の出力をデータ処理部22′が取り込むように構
成している。弁別回路5は、第1の実施形態における弁
別レベルbと同一の弁別レベル、すなわちα線及びβ線
の測定信号の双方を通過させる弁別レベルを設定する。
データ処理部22′は、後述する処理手順に従うことに
より計数器6の出力から天然放射性核種によるβ線の影
響を排除したβ線測定値を取得する。
【0044】以上のように構成されたダスト放射線モニ
タによる測定動作について図6を参照して説明する。実
際の汚染測定によるモニタリングに先立ち、天然放射性
核種が放出するα線及びβ線の放出割合を測定する。そ
のため、ダスト放射線モニタにサンプリングガスを導入
する以前に、図4(a)に示すように遮蔽膜移動装置3
2を操作してα線遮蔽膜31を放射線検出器20に入射
するα線を遮蔽しない位置まで退避させた状態で測定系
を動作させる。この結果、弁別回路5では図5(a)
(遮蔽膜無し)に示すように弁別レベルbによりα線及
びβ線の検出信号が通過して計数器6で計数される。次
に、図4(b)に示すように遮蔽膜移動装置32を操作
してα線遮蔽膜31を放射線検出器20に入射するα線
を遮蔽し得る位置まで挿入させた状態で測定する。この
結果、弁別回路5では図5(a)(遮蔽膜有り)に示す
ようにα線による測定値(イ)が除去されβ線による測
定値(ロ)のみが通過して計数器6で計数される。
【0045】データ処理部22′では、図5(a)に示
すような2種類の測定値(ロ+イ)及び(ロ)を取り込
み、β線及びα線の測定値(ロ+イ)からβ線の測定値
(ロ)を差し引いてα線の測定値(イ)を求める。この
2つの測定値からβ線の測定値(ロ)とα線の測定値
(イ)との比=(ロ)/(イ)を求めて記憶する。この
計算値が天然放射性核種によるβ線とα線との放出割合
となる。
【0046】次に、ダスト放射線モニタにサンプリング
ガスを導入し、ガス通路に設置したフィルタ2で一定期
間ダストを捕集して放射能汚染を測定する。フィルタ2
に捕集されたダストから放出される放射線を、α線遮蔽
膜31が放射線検出器20の検出面を遮蔽しない状態に
て、放射線検出器20で測定する。この結果、図5
(b)(α線遮蔽膜無し)に示すように、計数器6では
天然放射性核種によるα線の測定値(イ′)と、天然放
射性核種によるβ線の測定値(ロ′)と、人工汚染核種
によるβ線の測定値(ハ)とからなる検出信号が計数さ
れる。データ処理部22′ではこの計数値(イ′+ロ′
+ハ)を記憶する。
【0047】次に、遮蔽膜移動装置32を操作してα線
遮蔽膜31を放射線検出器20とフィルタ2との間に挿
入した図4(b)に示すような状態で測定する。この結
果、図5(b)(α線遮蔽膜有り)に示すように、計数
器6では天然放射性核種によるα線の測定値(イ′)が
含まれない、天然放射性核種によるβ線の測定値
(ロ′)と、人工汚染核種によるβ線の測定値(ハ)と
からなる検出信号が計数される。データ処理部22′で
はこの計数値(ロ′+ハ)を記憶する。
【0048】上記2つの状態の測定が終了したら、計数
値(イ′+ロ′+ハ)から計数値(ロ′+ハ)を差し引
いて、天然放射性核種によるα線の測定値(イ′)を求
める。この求めた測定値(イ′)に、既に求めているβ
線とα線との比=(ロ)/(イ)を掛け合わせて、天然
放射性核種によるβ線の測定値(ロ′)を求める。そし
て、計数値(ロ′+ハ)から天然放射性核種によるβ線
の測定値(ロ′)を減算することにより、人工汚染核種
によるβ線の測定値(ハ)を求める。
【0049】このように本実施形態によれば、放射線検
出器20とフィルタ2との間に挿脱可能にα線遮蔽膜3
1を備え、天然放射性核種による放射線の測定、及び捕
集ダストによる放射線の測定の双方についてα線を遮蔽
した状態と非遮蔽状態の2つの状態で測定を実施するよ
うにしたので、データ処理部22′での補正演算処理に
より計数値(ロ′+ハ)から天然放射性核種によるβ線
の測定値(ロ′)を取り除くことができ、信頼性の高い
汚染判定を実現できる。しかも、本実施形態では測定系
が1系統となるため測定系統の簡素化を図ることができ
る。
【0050】(第3の実施形態)次に、本発明の放射線
モニタをダスト放射線モニタに適用した第3の実施形態
について説明する。
【0051】図7は、第3の実施形態に係るダスト放射
線モニタの部分的な構成を示している。尚、前述した第
2の実施形態に係るモニタと同一機能の部分には同一符
号を使用して説明する。
【0052】このダスト放射線モニタは、α線及びβ線
の双方を検出可能な放射線検出器20の検出面の一部に
フィルタ34を取り付けてα線を検知しないエリアを形
成している。図7(a)に示すように、フィルタ2はガ
ス通路上に配置された領域に集塵ダストが付着する。フ
ィルタ2が所定方向へ所定量移動したところで、放射線
検出器20の検出面においてα線を検知しないエリア以
外の領域と、フィルタ2における集塵ダストが付着して
いない領域とが一致するように、α線非検知エリアを形
成するフィルタ34を放射線検出器20の検出面におけ
るフィルタ2移動方向の端部側に設けている。
【0053】放射線検出器20の出力段には、図12に
示すダスト放射線モニタと同様に、プリアンプ4、弁別
回路5、計数器6からなる1つの測定系が接続され、計
数器6の出力をデータ処理部22′′が取り込むように
構成している。弁別回路5は、第1の実施形態における
弁別レベルbと同一の弁別レベル、すなわちα線及びβ
線の測定信号の双方を通過させる弁別レベルを設定す
る。
【0054】データ処理部22′′は、後述する処理手
順に従うことにより計数器6の出力から天然放射性核種
によるβ線の影響を排除したβ線測定値を取得する。以
上のように構成されたダスト放射線モニタによる測定動
作について図9を参照して説明する。
【0055】実際の汚染測定によるモニタリングに先立
ち、天然放射性核種が放出するα線及びβ線の放出割合
を測定する。そのため、ダスト放射線モニタにサンプリ
ングガスを導入する前に、フィルタ2にダストを集塵し
ない状態で天然放射性核種によるα線及びβ線をフィル
タ34以外の検出領域(L1)で検出する。この計数値
は図8(a)に示すような状態で検出され、α線及びβ
線による測定値(イ+ロ)がデータ処理部22′に保存
される。
【0056】次に、フィルタ2を矢印方向へ所定距離移
動した後、フィルタ34が取り付けられた検出領域(L
2)で天然放射性核種によるβ線を検出する。この計数
値は図8(b)に示すような状態で検出され、β線によ
る測定値(k・ロ)がデータ処理部22′に保存され
る。係数kは、検出領域(L1)と検出領域(L2)の
面積の差による検出効率の差を考慮した係数である。
【0057】データ処理部22′では、α線及びβ線に
よる測定値(イ+ロ)からβ線による測定値(k・ロ)
を係数kで除算した値((k・ロ)/k)を減算してα
線による測定値(イ)を求める。これにより天然放射性
核種から放出されたβ線及びα線による計数値がそれぞ
れ取得されたことになる。そしてβ線とα線の比=(ロ
/イ)を求めて保存する。
【0058】次に、ダスト放射線モニタにサンプリング
ガスを導入し、ガス通路に設置したフィルタ2で一定期
間ダストを捕集して放射能汚染を測定する。フィルタ2
に捕集されたダストから放出される放射線を、放射線検
出器20の検出領域(L1)で検出する。この結果、図
8(a)に示すように計数器6では天然放射性核種によ
るα線の測定値(イ′)と、天然放射性核種によるβ線
の測定値(ロ′)と、人工汚染核種によるβ線の測定値
(ハ)とからなる検出信号が計数される。データ処理部
22′ではこの計数値(イ′+ロ′+ハ)を記憶する。
【0059】次に、フィルタ2を移動して放射線検出器
20の検出領域(L1)に対向していた領域を放射線検
出器20の検出領域(L2)に対向する位置まできたと
ころで停止する。この状態で同じ領域を放射線検出器2
0の検出領域(L2)で測定する。検出領域(L2)は
α線を遮蔽するフィルタ34が取り付けられているの
で、天然放射性核種によるβ線の値(k・ロ′)と人工
汚染核種によるβ線の値(k・ハ)とからなる計数値
(=k(ロ′+ハ))が得られる。
【0060】データ処理部22′では、計数値(イ′+
ロ′+ハ)からk(ロ′+ハ)/kを減算して天然放射
性核種によるα線の計数値(イ′)を算出する。α線の
計数値(イ′)に上記測定で取得した放出割合(ロ/
イ)を掛けて天然放射性核種によるβ線の計数値
(ロ′)を算出する。そして計数値(ロ′+ハ)から計
数値(ロ′)を減算して、人工汚染核種によるβ線の計
数値(ハ)を取得する。
【0061】このように本実施形態によれば、放射線検
出器20の検出面の一部にα線を遮蔽するフィルタ34
を設けてα線を検知しないエリアを形成し、α線及びβ
線の双方を検出可能な検出領域(L1)とβ線のみを検
出可能な検出領域(L2)の両方で放射線測定を行い、
天然放射性核種によるα線とβ線の放出割合を求め、放
出割合を利用して天然放射性核種によるβ線の値を求め
るようにしたので、データ処理部22′′での補正演算
処理により天然放射性核種によるβ線の影響を取り除く
ことができ、信頼性の高い汚染判定を実現できる。
【0062】なお、図10に示すようにα線に反応する
α線用シンチレータ21′をフィルタ34に相当する領
域に設けるようにすれば、図7に示す放射線検出器20
に代えて図10に示す放射線検出器20′を利用するこ
とができる。
【0063】(第4の実施形態)次に、本発明の放射線
モニタを体表面モニタに適用した実施形態について説明
する。
【0064】図11は第4の実施形態に係る体表面モニ
タの構成を示している。なお、前述した図13に示す体
表面モニタと同一機能の部分には同一符号を付してい
る。この体表面モニタ40は、モニタ本体内の測定空間
を形成する内面(被測定者からみて、前面、背面、下面
など)に複数のβ線を検出可能な大面積放射線検出器1
2と、α線及びβ線の双方を検出可能な大面積放射線検
出器41とを配置している。放射線検出器41は、図1
1(b)に示すようにβ線用のシンチレータ8と、α線
用のシンチレータ42と、複数のフォトマル9,9′と
の組合わせで構成されている。検出器毎にフォトマル
9,9′から出力される検出信号を増幅するプリアンプ
4,4′の出力段に、それぞれ2つの弁別回路5a,5
bと弁別回路5a′,5b′が接続されている。弁別回
路5a、5a′には、図2に示すような弁別レベルaを
設定し、弁別回路5b、5b′には、図2に示すような
弁別レベルbを設定する。弁別レベルaを設定した弁別
回路5a、5a′の出力は同時計数回路13aを経由し
て計数器6aに入力される。また、弁別レベルbを設定
した弁別回路5b、5b′の出力は同時計数回路13b
を経由して計数器6bに入力される。計数器6a,6b
の出力はデータ処理部43に入力する。
【0065】なお、β線用の大面積放射線検出器12の
出力段には、図13に示す体表面モニタと同様に、プリ
アンプ4,4′、弁別回路5,5′、同時計数回路1
3、計数器6からなる測定系が接続されている。
【0066】以上のように構成された体表面モニタで
は、α線及びβ線を検出可能な大面積放射線検出器41
のβ線用シンチレータ8でβ線が検出され、α線用シン
チレータ42でα線が検出される。複数のフォトマル
9,9′でα線及びβ線による発光を検出して電気信号
に変換し、弁別回路5a,5a′でα線の検出信号を抽
出すると共に、弁別回路5b,5b′でα線及びβ線の
検出信号を抽出する。そして弁別回路5a,5a′で取
り出されたα線の検出信号が同時計数回路13aを経由
して計数器6aで計数される。また、弁別回路5b,5
b′で取り出されたα線及びβ線の検出信号が同時計数
回路13bを経由して計数器6bで計数される。
【0067】データ処理部43では、実際に体表面汚染
測定を行う前に、被測定者が測定室内に入らない状態
で、前述した第1の実施形態と同様に計数器6a,6b
の出力から天然放射性核種によるα線とβ線の放出割合
を求める。
【0068】次に、測定室内に被測定者が入った状態で
計数器6a,6bの出力と上記求めたα線とβ線の放出
割合とから第1の実施形態と同様にして天然放射性核種
によるβ線の増加分を求める。そして、計数器6bによ
る計数値から人工汚染核種によるβ線の増加分を減算
し、さらに計数器6aによる計数値を減算して人工汚染
核種によるβ線の計数値を算出する。また、他のβ線用
の大面積放射線検出器12の出力に対しても上記計算し
た天然放射性核種によるβ線の増加分を減算して人工汚
染核種によるβ線の計数値を算出する。
【0069】このように本実施形態によれば、体表面モ
ニタにおいても前述した第1の実施形態と同様に天然放
射性核種によるβ線の影響を排除でき、信頼性の高い汚
染モニタリングが可能である。
【0070】本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、例えば、第2の実施形態,第3の実施形態と同
様の補正演算処理機能を体表面モニタ、ランドリモニタ
等に持たせることができる。又は、被測定物の表面汚染
を大面積の放射線検出器で測定する表面汚染モニタに第
1の実施形態〜第3の実施形態と同様の補正演算処理機
能を持たせるようにしても良い。
【0071】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、測
定値から自然界に存在するラドンの影響を補正すること
ができ、自然放射能の影響を別途評価しなくても正確に
放射能汚染の有無を判断できる放射線モニタを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るダスト放射線モ
ニタ及び放射線検出器の構成図である。
【図2】第1の実施形態に係るダスト放射線モニタにお
ける各動作状態でのα線及びβ線の計数値と弁別レベル
とを示す図である。
【図3】第1の実施形態に係るダスト放射線モニタの動
作内容を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るダスト放射線モ
ニタの部分的な構成を示す図である。
【図5】第2の実施形態に係るダスト放射線モニタにお
ける各動作状態でのα線及びβ線の計数値と弁別レベル
とを示す図である。
【図6】第2の実施形態に係るダスト放射線モニタの動
作内容を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施形態に係るダスト放射線モ
ニタの部分的な構成を示す図である。
【図8】第3の実施形態に係るダスト放射線モニタにお
ける各動作状態でのα線及びβ線の計数値と弁別レベル
とを示す図である。
【図9】第3の実施形態に係るダスト放射線モニタの動
作内容を示すフローチャートである。
【図10】第3の実施形態に係るダスト放射線モニタの
放射線検出器部分の変形例を示す図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係る体表面モニタ
の構成図である。
【図12】従来のダスト放射線モニタ及び放射線検出器
の構成図である。
【図13】従来の体表面モニタの構成図である。
【図14】放射線モニタの判定動作及び汚染評価のため
フローチャートである。
【符号の説明】
2…フィルタム、4…プリアンプ、5a,5b…弁別回
路、6a,6b…計数器、8…β線用シンチレータ、9
…フォトマル、10…ダスト放射線モニタ、20…放射
線検出器、21…α線用シンチレータ、22,22′,
43…データ処理部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体から放出される放射線を検出して
    放射能汚染の有無を判定する放射線モニタにおいて、 α線とβ線を検出する放射線検出器と、この放射線検出
    器の検出信号からα線とβ線を分離測定する測定系と、
    この測定系による被検体からのα線の測定値と天然放射
    性核種が放出するα線とβ線の放出比率とから被検体の
    測定時に天然放射性核種が放出したβ線の値を求め、測
    定系による被検体からのβ線の測定値を天然放射性核種
    が放出したβ線の値で補正して汚染判定に使用する補正
    処理手段とを具備したことを特徴とする放射線モニタ。
  2. 【請求項2】 被検体から放出される放射線を検出して
    放射能汚染の有無を判定する放射線モニタにおいて、 α線とβ線を検出する放射線検出器と、この放射線検出
    器の検出面と被検体との間に挿脱可能に設けられたα線
    遮蔽手段と、このα線遮蔽手段の挿入時及び退避時にお
    ける前記放射線検出器の検出信号の差から被検体からの
    α線とβ線の測定値を求める演算手段と、この演算手段
    で求めた被検体からのα線の測定値と天然放射性核種が
    放出するα線とβ線の放出比率とから被検体の測定時に
    天然放射性核種が放出したβ線の値を求め、演算手段に
    よる被検体からのβ線の測定値を天然放射性核種が放出
    したβ線の値で補正して汚染判定に使用する補正処理手
    段とを具備したことを特徴とする放射線モニタ。
  3. 【請求項3】 被検体から放出される放射線を検出して
    放射能汚染の有無を判定する放射線モニタにおいて、 α線とβ線を検出する放射線検出器と、この放射線検出
    器の検出面の一部に設けられたα線を検知しない非検知
    エリアと、被検体がα線とβ線の双方を検出可能な検出
    面に対向するときの前記放射線検出器の検出信号と被検
    体が前記非検知エリアに対向するときの前記放射線検出
    器の検出信号との差および非検知エリアとそれ以外の検
    出面との面積比率に応じた係数とから被検体からのα線
    とβ線の測定値を求める演算手段と、この演算手段で求
    めた被検体からのα線の測定値と天然放射性核種が放出
    するα線とβ線の放出比率とから被検体の測定時に天然
    放射性核種が放出したβ線の値を求め、演算手段で求め
    たβ線の測定値を天然放射性核種が放出したβ線の値で
    補正して汚染判定に使用する補正処理手段とを具備した
    ことを特徴とする放射線モニタ。
  4. 【請求項4】 測定空気をサンプリングし、その測定空
    気中に含まれるダストをフィルターにて捕集し、この捕
    集したダストから放出される放射線を検出して空気中の
    ダスト放射能濃度を測定するダスト放射線モニタにおい
    て、 α線とβ線を検出する放射線検出器と、この放射線検出
    器の検出信号からα線とβ線を分離測定する測定系と、
    天然放射性核種が放出するα線とβ線の放出比率と測定
    系による被検体からのα線の測定値とから天然放射性核
    種が放出したβ線の値を求め、測定系によるβ線の測定
    値を天然放射性核種が放出したβ線の値で補正する補正
    処理手段と、この補正処理手段にて補正されたβ線の値
    に基づいてダスト放射能濃度を求める手段とを具備した
    ことを特徴とするダスト放射線モニタ。
  5. 【請求項5】 大面積の放射線検出器を被測定者の測定
    部位に対向するように配置し、各放射線検出器から出力
    される検出信号に基づいて被測定者の体表面汚染の有無
    を判定する体表面モニタにおいて、 前記各放射線検出器の出力段にそれぞれ接続され各検出
    信号からα線とβ線を分離測定する複数の測定系と、少
    なくとも一つの測定系で測定されたα線及びβ線の測定
    値と天然放射性核種が放出するα線とβ線の放出比率と
    から被測定者の汚染測定時に天然放射性核種が放出した
    β線の値を補正値として求める補正値演算手段と、この
    補正値演算手段で求められた補正値にて前記各測定系で
    測定されたβ線を補正する補正処理手段とを具備したこ
    とを特徴とする体表面モニタ。
  6. 【請求項6】 複数のフォトマルを有する大面積の放射
    線検出器を被測定物に近接配置されるように設置し、前
    記大面積放射線検出器から出力される検出信号に基づい
    て被測定物の表面汚染の有無を判定する表面汚染モニタ
    において、 前記大面積放射線検出器の検出信号からα線とβ線を分
    離測定する測定系と、天然放射性核種が放出するα線と
    β線の放出比率と測定系による被測定物からのα線の測
    定値とから測定時に天然放射性核種が放出したβ線の値
    を求め、測定系によるβ線の測定値を天然放射性核種が
    放出したβ線の値で補正して汚染判定に使用する補正処
    理手段とを具備したことを特徴とする表面汚染モニタ。
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