JPH09210627A - 位置測定装置 - Google Patents

位置測定装置

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JPH09210627A
JPH09210627A JP1348096A JP1348096A JPH09210627A JP H09210627 A JPH09210627 A JP H09210627A JP 1348096 A JP1348096 A JP 1348096A JP 1348096 A JP1348096 A JP 1348096A JP H09210627 A JPH09210627 A JP H09210627A
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JP
Japan
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light
light receiving
interference
light source
group
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Application number
JP1348096A
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English (en)
Inventor
Koji Ichigaya
弘司 市ヶ谷
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SEFUTO KENKYUSHO KK
Original Assignee
SEFUTO KENKYUSHO KK
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Publication date
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Priority to PCT/JP1996/000583 priority patent/WO1996028707A1/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の分野において高い精度の位置測定が可
能となる位置測定装置を提供する。 【解決手段】 光源部10には、光干渉生成手段11及
び発光素子が一体的に設けられている。光干渉生成手段
は、光の干渉によって、CCD20の受光面に80μm
間隔の干渉縞を生成する。すなわち、受光面上の光強度
は80μmの周期で変化する。CCDには10μm間隔
でセルが設けられ、8セルずつに1グループとされる。
したがって、1グループの間隔と、光強度の変化の周期
は等しく。発光素子15からの光は、グループの間隔を
単位としたCCDセル上での位置(大アドレス)を求め
るのに用いる。光干渉生成手段による強度が周期的に変
化する光は、一つの大アドレス内の精密な位置(小アド
レス)を求めるのに用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正確な位置測定が
必要とされるあらゆる分野に適用可能な位置測定装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】正確な距離や長さ(以下「距離」と総称
する)の測定は、さまざまな分野で重要であり、種々の
方法が実用化されている。二つの点の間の距離を求める
には、その二つの点の相対位置を正確に測定することが
必要となる。距離もしくは相対位置の測定に用いられる
一般的な手段としては、ノギス、マイクロメーター、ダ
イヤルゲージ、マグネスケール、レーザー測長器、顕微
鏡などが従来から知られている。半導体集積回路技術の
分野や工作機械分野等、多くの分野では、加工手段と加
工対象物との正確な位置合わせが必要となるため、その
前提として、高精度の距離もしくは相対位置の測定が必
要となる。
【0003】例えば、半導体製造の分野では、半導体ウ
ェハ上への素子の形成から、チップのダイシング、ワイ
ヤボンディング、パッケージングに至るまでの多くの段
階で、位置合わせのための正確な距離測定が必要とな
る。ダイシング加工における位置合わせの方法には、パ
ターン認識の技術が用いられることがある。また、自動
化された工作機械の場合も、ツールと加工ワークとの間
の正確な相対位置の検出が不可欠であり、例えばエンコ
ーダなどからの信号から加工ワークの移動量を検出し、
これに基づいてツールと加工ワークとの位置を数値制御
するなどの方法で位置合わせを行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の位置測
定装置は、いずれも、特定の分野の位置測定には適して
いても、それ以外の分野で位置測定が必要な場合に、直
ちに転用することは難しい。また、測定長が微小である
場合には高い分解能で正確に測定できるもの(たとえ
ば、電子顕微鏡)でも、その分解能を保ったまま大きな
測定長を測定することは、一般には困難である。
【0005】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
のであり、各種の分野において高い精度の位置測定が可
能となる位置測定装置を提供することを目的とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの請求項1記載の発明は、受光面のx軸方向に等間隔
に配列したp個の受光素子を、各グループにq個ずつ、
r個のグループに分けて構成された受光手段と(p=q
×r)、前記受光手段の受光面に対向してx軸方向に並
進移動可能に配置され、前記受光面に投射した光による
光の干渉によって、前記受光素子の上で、前記受光手段
のグループの間隔と等しい周期で光強度の変化を生じさ
せる光干渉手段と、前記光干渉手段から光が投射された
ときに、r個の各グループにおける対応する受光素子同
士の出力信号を加算してq個の加算信号を出力する加算
手段と、を具備し、前記q個の加算信号の値を周期関数
化し、この周期関数の位相を求めることによって、1グ
ループの範囲内における前記光干渉手段の前記受光手段
に対するx軸方向の相対位置を求めることを特徴とする
ものである。
【0007】請求項2記載の発明は、受光面のx軸方向
に等間隔に配列したp個の受光素子を、各グループにq
個ずつ、r個のグループに分けて構成された受光手段と
(p=q×r)、前記受光手段に対し所定の強度分布で
光を投射する光源手段と、前記光源手段と一体的に設け
られ、前記受光手段の受光面に対向してx軸方向に並進
移動可能に配置され、前記受光面に投射した光による光
の干渉によって、前記受光素子の上で、前記受光手段の
グループの間隔と等しい周期で光強度の変化を生じさせ
る光干渉手段と、前記各受光素子が前記光源手段からの
光を受光したときに、それぞれのグループに属するq個
の受光素子の出力信号を加算する第一の加算手段と、前
記光干渉手段から光が投射されたときに、r個の各グル
ープにおける対応する受光素子同士の出力信号を加算し
てq個の加算信号を出力する第二の加算手段と、を具備
し、前記第一の加算手段の加算結果から前記光源手段及
び光干渉手段の前記受光手段に対するx軸方向の相対位
置をグループ単位で求めるとともに、前記第二の加算手
段による加算の結果得られるq個の値を周期関数化し、
この周期関数の位相を求めることによって、1グループ
の範囲内における前記光源手段及び光干渉手段の前記受
光手段に対するx軸方向の相対位置を求め、これにより
前記光源手段及び光干渉手段全体の前記受光手段に対す
るx軸方向の相対位置を求めることを特徴とするもので
ある。
【0008】請求項3記載の発明は、受光面のx軸方向
に等間隔に配列したp個の第一の受光素子を、各グルー
プにq個ずつ、r個のグループに分け(p=q×r)、
かつ、受光面のy軸方向に等間隔に配列したs個の第二
の受光素子を、各グループにt個ずつ、u個のグループ
に分けて(s=t×u)構成された受光手段と、x−y
平面内で並進移動可能とされ、前記第一の受光素子に対
し所定の強度分布で光を投射する第一の光源手段と、前
記第一の受光素子と対向するよう前記第一の光源手段と
一体的に設けられ、前記第一の受光素子に投射した光に
よる光の干渉によって、前記第一の受光素子の上で、前
記第一の受光素子のグループの間隔と等しい周期で光強
度の変化を生じさせる第一の光干渉手段と、前記第一の
光源手段及び第一の光干渉手段と一体的に設けられ、前
記第二の受光素子に対し所定の強度分布で光を投射する
第二の光源手段と、前記第二の受光素子と対向するよう
前記第一の光源手段、第一の光干渉手段、第二の光源手
段と一体的に設けられ、前記第二の受光素子に投射した
光による光の干渉によって、前記第二の受光素子の上
で、前記第二の受光素子のグループの間隔と等しい周期
で光強度の変化を生じさせる第二の光干渉手段と、前記
第一の受光素子が前記第一の光源手段からの光を受光し
たときに、それぞれのグループに属するq個の受光素子
の出力信号を加算する第一の加算手段と、前記第一の光
干渉手段から前記第一の受光素子に光が投射されたとき
に、r個にグループ分けされたそれぞれのグループの対
応する受光素子の出力信号同士を加算してq個の加算信
号として出力する第二の加算手段と、前記第二の受光素
子が前記第二の光源手段からの光を受光したときに、そ
れぞれのグループに属するt個の受光素子の出力信号を
加算する第三の加算手段と、前記第二の光干渉手段から
前記第二の受光素子に光が投射されたときに、u個にグ
ループ分けされたそれぞれのグループの対応する受光素
子の出力信号同士を加算してt個の加算信号として出力
する第四の加算手段と、を具備し、前記第一の加算手段
の加算結果から前記第一の光源手段の前記受光手段に対
するx軸方向の相対位置をグループ単位で求めるととも
に、前記第二の加算手段による加算の結果得られるq個
の値を周期関数化し、この周期関数の位相を求めること
によって、1グループの範囲内における前記第一の光源
手段及び第一の光干渉手段の前記受光手段に対するx軸
方向の相対位置を求め、かつ、前記第三の加算手段の加
算結果から前記第二の光源手段の前記受光手段に対する
y軸方向の相対位置をグループ単位で求めるとともに、
前記第四の加算手段による加算の結果得られるt個の値
を周期関数化し、この周期関数の位相を求めることによ
って、1グループの範囲内における前記第一の光源手
段、第一の光干渉手段、第二の光源手段、第二の光干渉
手段の前記受光手段に対するy軸方向の相対位置を求
め、これにより前記第一の光源手段、第一の光干渉手
段、第二の光源手段及び第二の光干渉手段全体の前記受
光手段に対するx−y平面内における相対位置を求める
ことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明は、前記の構成により、受
光手段の受光面には、光干渉手段によって受光手段のグ
ループの間隔と等しい周期で光強度の変化が生じる。す
なわち、受光面に受光手段のグループの間隔と等しい間
隔の干渉縞が形成される。したがって、各グループの対
応する受光素子の出力信号は等しくなる。受光面にこの
ような光強度の周期的な変化が生じている状態で、各受
光素子に受光させ、加算手段によって、それぞれのグル
ープにおける対応する受光素子の出力信号を加算してq
個の値を得て、これらを等間隔に並べると、その波形は
周期関数となる。したがって、この周期関数の位相を求
めることによって、1グループの範囲内における前記光
源手段の前記受光手段に対するx軸方向の相対位置を求
めることができる。
【0010】請求項2記載の発明は、前記の構成によ
り、光源手段からの光は所定の強度分布で受光手段に投
射されるので、この強度分布から、第一の加算手段で各
グループに属する受光素子の出力を加算すると、この第
一の光源が対向するグループに基づく加算結果が最も大
きい。したがって、この加算結果を比較することによ
り、光源手段のx軸方向における相対位置を、グループ
単位で知ることができる。後は、請求項1記載の発明の
場合と同様にして、1グループの範囲内における前記光
源手段の前記受光手段に対するx軸方向の相対位置を求
めることができる。
【0011】請求項3記載の発明は、前記の構成によ
り、請求項2記載の発明におけるx軸方向だけの場合と
同様にして、x軸方向だけでなく、y軸方向における位
置測定も可能となる。したがって、これらの結果を総合
して、x−y平面における二次元的な位置を正確、かつ
高い精度で求めることが可能となる。更に、特定の二点
間の距離もしくは長さを求めたい場合には、二つのx−
y平面上の位置をそれぞれに求め、これらの座標成分の
差から距離もしくは長さを求めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。図1は、本発明の第一の実
施形態である位置測定装置の主要部であり、受光手段で
あるCCD及びこのCCDの表面に対向して設けられた
光源部の様子を示す概略断面図である。
【0013】図1において、光源部10は、光干渉生成
手段11と発光素子15からなる。光干渉生成手段11
としては、例えばマイケルソン干渉計、マッハ・ツェン
ダー干渉計、ジャマンの干渉計、トワインマン・グリー
ンの干渉計等の周知の干渉計と同様の原理に基づいて光
の干渉を生じさせるものと、例えばレーザー光とを組み
合わせたものを利用できる。光干渉生成手段11は、光
源となるレーザーを適当な光学系で干渉させて、CCD
20の受光面上において、各セルの配列方向に沿って所
定間隔の干渉縞を生じさせる。上記のような干渉計を利
用することによって、ほとんど等しい周期で光強度が変
化する干渉縞を形成することができる。この場合、干渉
縞の間隔は、使用するレーザーの波長、光干渉生成手段
11とCCD20との距離、光干渉生成手段11の光学
系の定数などによって決まる。尚、マイケルソン干渉計
等のように、同心円状の干渉縞を形成するものの場合
は、これらの円のある直径方向が、CCD20のセルの
配列方向と一致するように配置する。一方、発光素子1
5としては、例えば発光ダイオード(LED)などが利
用できる。光干渉生成手段11と発光素子15は一体的
に構成され、両者の間隔は予め所定の距離となるように
調整しておく。
【0014】光源部10は、CCD20の表面に対向
し、CCD20に対し相対的に左右方向(これをx軸方
向とする)に自由に移動できる。CCD20上には、x
軸方向に沿って、多数のセルが10μm間隔で配列され
ている。各セルは、連続する8個のセルが同一のグルー
プとなるようにグループ分けされている。ここで、一つ
のグループの範囲内での光源部10の位置を小アドレス
といい、CCD20の表面のうち光源部が対向するセル
のグループ単位の位置を大アドレスという。大アドレス
を求めるときは発光素子15を点灯し、小アドレスを求
めるときは、光源部10の光干渉生成手段11を点灯す
る。なお、実際の距離もしくは相対位置の測定において
は、光源部10とCCD20のうち、一方を固定側、他
方を移動側とする。ここでは、光源部10を移動側、C
CD20を固定側として説明する。
【0015】図2は、図1のCCD20の表面の一部を
拡大したものである。図2において、A1 、B1 、・・
・は、CCD20の表面上に直線的に10μm間隔で配
列された各セルであり、ここでは簡単のために、A1
1 、・・・、G16、H16の128セルが設けられてい
るとする。各セルは、A1 〜H1 の8セルがG1グルー
プ、A2 〜H2 の8個のセルがG2グループ、・・・、
16〜H16の8個のセルがG16グループというよう
に、連続する8セルを同一グループとして16のグルー
プに分けられている。このため、1グループの長さは8
0μmとなる。
【0016】まず、図3〜図5を参照して、大アドレス
を求める方法について説明する。本実施形態の位置測定
装置は、図3に示すような加算回路301 〜3016を有
している。この加算回路301 〜3016は、CCD20
のセルのそれぞれのグループに対応して設けられ、各グ
ループ毎に、そのグループに属するセルから出力される
信号を加算して、出力L1 〜L16を出力する。大アドレ
スを求めるために、光干渉生成手段11を消灯して発光
素子15だけを点灯する。図4の曲線は、発光素子15
から発せられた光のCCD20上における光強度分布の
一例を示している。この光強度分布は、単一のピークを
持ち、かつ分布の幅が大体1グループの長さと同程度と
なることが必要である。CCD20に投射される光がこ
のような光強度分布となるように、発光素子15から発
せられた光を集光する光学系を設けることが望ましい。
【0017】図4では、発光素子15の中心がG13グ
ループの範囲にある。このとき、加算回路301 〜30
16の出力L1 〜L16は図5に示すようになり、加算回路
30 13の出力L13が最も大きくなる。したがって、これ
らの信号L1 〜L16を、図示しない演算回路によって比
較することにより、発光素子15がG13グループに対
向する位置にあることが検出され、これから大アドレス
を求めることができる。発光素子15が他の位置にある
場合も同様にして大アドレスを求めることができる。
尚、実際には、CCD20の各セルからの出力信号は、
A/D変換されたあと、各アドレスがCCDの各セルと
1対1に対応したメモリに移され、ディジタル的に演算
が行われるが、ここではA/D変換器等の詳細な説明は
省略する。
【0018】次に、小アドレスを求める方法について説
明する。小アドレスを求める場合には、発光素子15を
消灯して光干渉生成手段11を点灯する。光干渉生成手
段11を点灯すると、光の干渉によって、CCD20の
受光面上に干渉縞ができる。図6は、この干渉縞に基づ
く受光面上の光強度レベルの変化の様子を示した図であ
る。尚、図6では、CCD20の各セルの番号及びグル
ープの番号は省略した。前記のように、光干渉生成手段
11によって形成される干渉縞の間隔は80μmとなる
ように調整してあるので、光強度レベルは図6に示すよ
うに80μm周期で変化し、80μmおきに複数のピー
クが生じる。これはちょうど、CCD20の上部に、複
数の光源が80μm間隔で設けられ、これらの光源から
適当な広がり角で、受光面上に光が投射されていること
と等価である。80μmという周期は、CCD20の一
つのセルグループの間隔と等しい。その結果、CCD2
0の受光面上において干渉縞が形成されている範囲内で
は、それぞれのグループの対応するセルからの出力は、
等しくなる。
【0019】図7は、図2に示すCCD20の各セルか
らの出力信号を、それぞれのグループにおける対応する
セル同士について加算する加算回路を示す。すなわち、
加算回路40A は、G1グループのセルA1 の出力、G
2グループのセルA2 の出力、・・・・、G16グルー
プのセルA16の出力を加算して出力する。加算回路40
B 〜40H も、同様に各グループの対応するセルの出力
信号を加算する。加算回路40A 〜40H の出力を、そ
れぞれOA 〜OH とする。尚、実際は、CCD20の各
セルからの出力信号は、A/D変換されたあと、各アド
レスがCCDの各セルと1対1に対応したメモリに移さ
れ、ディジタル的に演算が行われるが、A/D変換器等
の詳細な説明は省略する。
【0020】光干渉生成手段11によって得られた光強
度の周期的な変化(図6)は、上述のように、複数の光
源がこの周期と等しい間隔で設けられていることと等価
であるが、まず、CCD20の上部に単一の光源があ
り、ここから受光面に光を投射した状態で小アドレスを
求める方法について説明する。今、図1の光源部10に
は、光干渉生成手段11の代わりに、一つのセルグルー
プと同程度の広がりで光をCCD20の受光面上に投射
する単一の光源が設けられていると仮定する。かかる場
合に各加算回路40A 〜40H の出力OA 〜OH として
得られる値を横軸に等間隔に並べると、図8(a)に示
すような周期的な正弦波状の曲線D1(x)となる。尚、こ
の図では、例えば、加算回路40A の出力OH は点Aの
縦軸の値に対応し、加算回路40B の出力OB は点Bの
縦軸の値に対応し、・・・というように図示してある。
このようにすると、曲線D1(x)の点Aから点Hまでの1
周期lが、実際のCCD20のセルの1グループ分の長
さ(80μm)に対応する。
【0021】このような周期関数D1(x)が得られれば、
周知の演算回路(図示せず)を用いて、便宜的に定めた
基準点Aからそのピーク値までの位相θを容易に、しか
も高い精度で求めることができる。このθを求めること
は、関数D1(x)の第一次高調波の位相を求めることに対
応する。ここで、このθの求め方を簡単に説明する。図
8(a)に示す波形D1(x)を、 D1(x)=Acos(x−θ) とする。
【0022】この式で、θは、図8(a)に示すよう
に、D1(x)のピーク値の位相であり、この段階ではその
値は不明である。また、Aは定数である。ここで、D
1(x)に cosxを掛けて1周期にわたって積分したものを
Cとすると、 C = πA cosθ となる。これはフーリエ変換のリアル成分に該当する。
また、D1(x)に sinxを掛けて1周期にわたって積分し
たものをSとすると、 S = πA sinθ となる。これはフーリエ変換のイマジナリー成分に該当
する。したがって、 S/C = tanθ であり、θは、 θ = tan-1(S/C) によって求めることができる。
【0023】実際には、離散的にサンプリングしたデー
タを用いて計算を行う。例えば、図8(a)の周期関数
の1周期で8サンプリングしたデータ、すなわち、位相
角45°間隔でサンプリングしたデータを考え、これを D1(0),D1(1),D1(2),D1(3),D1(4),D1(5),D
1(6),D1(7) とする。これに対応して、1周期の cosxを 1,s,0,−s,−1,−s,0,s とし、1周期の sinxを 0,s,1,s,0,−s,−1,−s とする。ここで、s= cos45°= sin45°=0.7
07である。
【0024】このようにすると、Cは、 C=D1(0)×1+D1(1)×s+D1(2)×0+D1(3)×
(−s)+D1(4)×(−1)+D1(5)×(−s)+D
1(6)×0+D1(7)×s となり、Sは、 S=D1(0)×0+D1(1)×s+D1(2)×1+D1(3)×s
+D1(4)×0+D1(5)×(−s)+D1(6)×(−1)+
1(7)×(−s) となる。これからθは、 θ = tan-1(S/C) によって求めることができる。
【0025】このようなθが求められたら、CCD20
に対する光源部10の位置Lは、80μmを1周期36
0°として、 L = 80μm × θ/360 によって求めることができる。なお、1周期8データで
サンプリングした場合には、7次及び9次又は15次及
び17次以上(サンプリング数をNとすると、nN±1
次。ここでnは自然数。)の高次の合成歪みが0.1%
あると、 tan-1(0.001)=0.057° 0.057°/360°=0.00016 より、1周期に対して最大で0.016%の誤差が生じ
る。例えば、図8(a)の信号波形から求められたθの
値が90.25°だとすれば、図8(a)の点AからD
1(x)のピーク値までの距離Lは、上の式から、 L = 20.06μm となり、誤差は±0.013μm程度となる。このよう
にして、1つのグループの範囲(80μm)内で、正確
な位置を求めることができる。尚、以上の位置検出の方
法については、本出願人による平成7年3月10日付け
の特許出願(特願平7−79816)において詳述され
ている。
【0026】上記では、光源部10に一つの光源のみが
設けられ、ここからCCD20の受光面上に光が投射さ
れているとして説明した。これは、ちょうど、図6に示
した周期的に変化する光強度の一つのピークだけがある
場合に対応する。ところが、実際には、光干渉装置11
によって、CCD20の受光面上に80μm間隔の干渉
縞を形成するため、80μm間隔で複数のピークが存在
する。このため、仮想的には、それぞれのピークについ
て図8(a)に示すような周期関数が存在し、それらの
周期関数の位相は等しい。加算回路40A 〜40H は、
全てのセルグループの対応するセル同士の出力を加算す
るので、実際に得られる加算結果は、図8(b)に示す
ような周期関数D(x) となる。これは、図8(a)に示
した周期関数D1(x)を干渉によって生じる光強度のピー
クの数だけ加算したものに相当する。したがって、図8
(b)の周期関数D(x) の振幅は、同図(a)の周期関
数D1(x)に比べて非常に大きい。
【0027】周期関数D(x) が得られれば、この関数の
ピークの位相を求める手続きは、D 1(x)についてピーク
の位相を求めたのと全く同様である。その際、D(x) の
振幅はD1(x)の振幅に比べて非常に大きいので、干渉縞
の光強度分布が多少歪んでいても、図8(b)のように
各信号が重ねあわされる結果、各信号波形の歪みは相殺
され、結果的に非常に正弦波に近い波形が得られる。こ
のことは、単一の光源の場合に比べて、S/Nが向上す
ることを意味する。したがって、より高い精度の位相測
定、ひいては高い精度の距離測定が可能となる。
【0028】以上のようにして、大アドレスと小アドレ
スが求まれば、光干渉生成手段11と発光素子15の所
定距離から、光源部10とCCD20との相対的な位置
が決定される。すなわち、特定の二点間の距離もしくは
長さを求めたい場合には、二つの点のx軸上の位置をそ
れぞれに求め、これらの差をとればよい。例えば、第一
の点の位相がθ1 で、これから小アドレスが30μmと
求められたとする。一方、この第一の点からの距離を求
めたい第二の点では位相がθ2 であり、これから小アド
レスが50μmと求められたとする。また、大アドレス
については、第一の点に比べて、第二の点が3だけ大き
かったとする。この場合に、第一及び第二の点の距離
は、 3 × 80μm + (50μm − 30μm) = 240μm という計算によって240μmとなる。
【0029】図9(a)は、本発明の第二の実施形態で
ある距離測定装置の概略平面図であり、同図(b)は同
図(a)の装置を矢印aの方向から見た状態を示す概略
側面図である。同図(a)に示すように、CCD60
は、四つの領域601 〜604に分割されており、この
うち601 及び603 の領域が、距離測定に寄与する。
本実施形態ではCCD60は固定され、この上に設けら
れた移動部材70は、CCD60に対して二次元的に並
進移動可能とする。また、移動部材70は、その中心0
が、図9(a)に破線で示す領域に含まれる範囲内で自
由に移動することができる。
【0030】図9(b)に示すように、移動部材70の
下面には、二つの光源部80x 、80y が設けられてい
る。これらの光源部は、図1に示す光源部10と同じも
のを用いることができる。但し、干渉縞が生じる方向
は、互いに90°の角度をなす。光源部80x は、CC
D60のうち601 の領域と協働して、移動部材70の
x軸方向における位置を測定する。また、光源部80y
は、CCD60のうち603 の領域と協働して、移動部
材70のy軸方向における位置を測定する。
【0031】図9に示す距離測定装置を、例えば顕微鏡
の被検査物の長さの測定に適用する場合には、被検査物
の測定したい部分の一方の端部に視野内の指標を一致さ
せ、本距離測定装置をリセットする。かかる操作によっ
て、その点から、次に指標を合わせた点までの距離を測
定するものとする。したがって、リセット後に、試料の
他方の端部に指標を一致させれば、あとは自動的にその
間の二点間の距離が計算される。
【0032】尚、本発明は上記の各実施形態に限定され
るものではなく、その要旨の範囲内で種々の変更が可能
である。例えば、上記の実施形態では受光素子としてC
CDを用いた場合について説明したが、これ以外にも、
例えばフォトトランジスタ、フォトダイオードその他の
受光素子を用いることができる。また、本装置の適用分
野は、上記以外にも、一次元の長さ測定だけを行う場合
を含めて、種々の分野に適用することが可能である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光干渉手段によって受光手段の受光面上に受光素子のグ
ループの間隔と等しい間隔の干渉縞を生じさせ、グルー
プ分けされた受光素子によって得られる信号強度を周期
関数化することにより、グループの間隔と等しい間隔で
複数の光源を設けてその信号を周期関数化することと等
価となり、単一の光源だけからの光を周期関数化する場
合に比べて、信号振幅が大きくなるので、ノイズの割合
を相対的に低減でき、非常に高い精度での位置測定が可
能となる。かかる測定を、x軸方向及びy軸方向の両方
で行うことにより、二次元的な位置測定も可能となる。
その結果、高い精度での位置測定が要請されるあらゆる
分野に適用可能な位置測定装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態である距離測定装置の主
要部であり、受光手段であるCCD及びこのCCDの表
面に対向して設けられた光源部の様子を示す概略断面図
である。
【図2】CCDの表面部分を拡大した概略断面図であ
る。
【図3】一つのグループに属する各セルからの出力を加
算する加算回路の概略ブロック図である。
【図4】単一の光源を点灯したときの、CCD面上の強
度分布を示す概略図である。
【図5】図3の加算回路の加算結果の一例を示す図であ
る。
【図6】干渉縞が形成されたCCDの受光面上における
光強度の変化を示す図である。
【図7】全てのグループの対応するセルからの出力を加
算する加算回路の概略ブロック図である。
【図8】図7の加算回路からの出力信号に基づいて得ら
れる周期関数の波形の概略を示した波形図である。
【図9】本発明の第二実施形態である距離測定装置の概
略平面図(a)及び概略側面図(b)である。
【符号の説明】
10,80x ,80y 光源部 15 発光素子 20,60 CCD 301 〜3016、40A 〜40H 加算回路 A1 、B1 、・・・、G16、H16 CCDのセル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光面のx軸方向に等間隔に配列したp
    個の受光素子を、各グループにq個ずつ、r個のグルー
    プに分けて構成された受光手段と(p=q×r)、 前記受光手段の受光面に対向してx軸方向に並進移動可
    能に配置され、前記受光面に投射した光による光の干渉
    によって、前記受光素子の上で、前記受光手段のグルー
    プの間隔と等しい周期で光強度の変化を生じさせる光干
    渉手段と、 前記光干渉手段から光が投射されたときに、r個の各グ
    ループにおける対応する受光素子同士の出力信号を加算
    してq個の加算信号を出力する加算手段と、 を具備し、前記q個の加算信号の値を周期関数化し、こ
    の周期関数の位相を求めることによって、1グループの
    範囲内における前記光干渉手段の前記受光手段に対する
    x軸方向の相対位置を求めることを特徴とする位置測定
    装置。
  2. 【請求項2】 受光面のx軸方向に等間隔に配列したp
    個の受光素子を、各グループにq個ずつ、r個のグルー
    プに分けて構成された受光手段と(p=q×r)、 前記受光手段に対し所定の強度分布で光を投射する光源
    手段と、 前記光源手段と一体的に設けられ、前記受光手段の受光
    面に対向してx軸方向に並進移動可能に配置され、前記
    受光面に投射した光による光の干渉によって、前記受光
    素子の上で、前記受光手段のグループの間隔と等しい周
    期で光強度の変化を生じさせる光干渉手段と、 前記各受光素子が前記光源手段からの光を受光したとき
    に、それぞれのグループに属するq個の受光素子の出力
    信号を加算する第一の加算手段と、 前記光干渉手段から光が投射されたときに、r個の各グ
    ループにおける対応する受光素子同士の出力信号を加算
    してq個の加算信号を出力する第二の加算手段と、 を具備し、前記第一の加算手段の加算結果から前記光源
    手段及び光干渉手段の前記受光手段に対するx軸方向の
    相対位置をグループ単位で求めるとともに、前記第二の
    加算手段による加算の結果得られるq個の値を周期関数
    化し、この周期関数の位相を求めることによって、1グ
    ループの範囲内における前記光源手段及び光干渉手段の
    前記受光手段に対するx軸方向の相対位置を求め、これ
    により前記光源手段及び光干渉手段全体の前記受光手段
    に対するx軸方向の相対位置を求めることを特徴とする
    位置測定装置。
  3. 【請求項3】 受光面のx軸方向に等間隔に配列したp
    個の第一の受光素子を、各グループにq個ずつ、r個の
    グループに分け(p=q×r)、かつ、受光面のy軸方
    向に等間隔に配列したs個の第二の受光素子を、各グル
    ープにt個ずつ、u個のグループに分けて(s=t×
    u)構成された受光手段と、 x−y平面内で並進移動可能とされ、前記第一の受光素
    子に対し所定の強度分布で光を投射する第一の光源手段
    と、 前記第一の受光素子と対向するよう前記第一の光源手段
    と一体的に設けられ、前記第一の受光素子に投射した光
    による光の干渉によって、前記第一の受光素子の上で、
    前記第一の受光素子のグループの間隔と等しい周期で光
    強度の変化を生じさせる第一の光干渉手段と、 前記第一の光源手段及び第一の光干渉手段と一体的に設
    けられ、前記第二の受光素子に対し所定の強度分布で光
    を投射する第二の光源手段と、 前記第二の受光素子と対向するよう前記第一の光源手
    段、第一の光干渉手段、第二の光源手段と一体的に設け
    られ、前記第二の受光素子に投射した光による光の干渉
    によって、前記第二の受光素子の上で、前記第二の受光
    素子のグループの間隔と等しい周期で光強度の変化を生
    じさせる第二の光干渉手段と、 前記第一の受光素子が前記第一の光源手段からの光を受
    光したときに、それぞれのグループに属するq個の受光
    素子の出力信号を加算する第一の加算手段と、 前記第一の光干渉手段から前記第一の受光素子に光が投
    射されたときに、r個にグループ分けされたそれぞれの
    グループの対応する受光素子の出力信号同士を加算して
    q個の加算信号として出力する第二の加算手段と、 前記第二の受光素子が前記第二の光源手段からの光を受
    光したときに、それぞれのグループに属するt個の受光
    素子の出力信号を加算する第三の加算手段と、 前記第二の光干渉手段から前記第二の受光素子に光が投
    射されたときに、u個にグループ分けされたそれぞれの
    グループの対応する受光素子の出力信号同士を加算して
    t個の加算信号として出力する第四の加算手段と、 を具備し、前記第一の加算手段の加算結果から前記第一
    の光源手段の前記受光手段に対するx軸方向の相対位置
    をグループ単位で求めるとともに、前記第二の加算手段
    による加算の結果得られるq個の値を周期関数化し、こ
    の周期関数の位相を求めることによって、1グループの
    範囲内における前記第一の光源手段及び第一の光干渉手
    段の前記受光手段に対するx軸方向の相対位置を求め、
    かつ、前記第三の加算手段の加算結果から前記第二の光
    源手段の前記受光手段に対するy軸方向の相対位置をグ
    ループ単位で求めるとともに、前記第四の加算手段によ
    る加算の結果得られるt個の値を周期関数化し、この周
    期関数の位相を求めることによって、1グループの範囲
    内における前記第一の光源手段、第一の光干渉手段、第
    二の光源手段、第二の光干渉手段の前記受光手段に対す
    るy軸方向の相対位置を求め、これにより前記第一の光
    源手段、第一の光干渉手段、第二の光源手段及び第二の
    光干渉手段全体の前記受光手段に対するx−y平面内に
    おける相対位置を求めることを特徴とする位置測定装
    置。
JP1348096A 1995-03-10 1996-01-30 位置測定装置 Pending JPH09210627A (ja)

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JP1348096A JPH09210627A (ja) 1996-01-30 1996-01-30 位置測定装置
US08/913,233 US6222181B1 (en) 1995-03-10 1996-03-08 Position measuring instrument measuring relative turning angle of light sources for receiving devices
EP96905045A EP0814317A4 (en) 1995-03-10 1996-03-08 POSITION MEASURING DEVICE
PCT/JP1996/000583 WO1996028707A1 (fr) 1995-03-10 1996-03-08 Instrument de mesure de positions
TW085106016A TW314590B (ja) 1995-03-10 1996-05-20

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