JPH09210109A - ガススプリング - Google Patents

ガススプリング

Info

Publication number
JPH09210109A
JPH09210109A JP3313196A JP3313196A JPH09210109A JP H09210109 A JPH09210109 A JP H09210109A JP 3313196 A JP3313196 A JP 3313196A JP 3313196 A JP3313196 A JP 3313196A JP H09210109 A JPH09210109 A JP H09210109A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
gas spring
piston
stroke
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3313196A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Koyaizu
博 小柳津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHOWA AUTO ENG
Showa Corp
Original Assignee
SHOWA AUTO ENG
Showa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHOWA AUTO ENG, Showa Corp filed Critical SHOWA AUTO ENG
Priority to JP3313196A priority Critical patent/JPH09210109A/ja
Priority to AU12329/97A priority patent/AU1232997A/en
Priority to EP97101109A priority patent/EP0786607A1/en
Publication of JPH09210109A publication Critical patent/JPH09210109A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/34Special valve constructions; Shape or construction of throttling passages
    • F16F9/346Throttling passages in the form of slots arranged in cylinder walls
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F2224/00Materials; Material properties
    • F16F2224/04Fluids
    • F16F2224/046Fluids pneumatic

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)
  • Superstructure Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 後部ドアの持ち上げ区間における後部ドアの
開速度を速くできるようにすること。 【解決手段】 シリンダ21内に、ロッド22を備えた
ピストン23が摺動可能に配設され、シリンダ内には、
ロッドを伸長方向へ付勢する反力を発生するエア25が
封入され、シリンダの内周には、ピストンのストローク
領域にわたりシリンダの軸方向に伸びるシリンダ溝29
が形成され、このシリンダ溝にて伸長行程での伸側減衰
力が発生し、シリンダ又はロッドのいずれか一方が車体
に、他方が後部ドアに取り付けられたガススプリング2
0において、後部ドアの開度区間のうち反力が後部ドア
の重量と釣り合う状態よりも前の持ち上げ区間に対応す
るシリンダの持ち上げストローク領域Xにおけるシリン
ダ溝の断面積を、シリンダの自力上昇ストローク領域Y
におけるシリンダ溝の断面積よりも大きくしたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、四輪自動車の後部
ドア等の開閉に使用されるガススプリングに関する。
【0002】
【従来の技術】四輪自動車等では、一般に、後部ドア
(開閉体)を車体(本体)との間で水平軸まわりに開閉
できるようにし、この後部ドアと車体との間にガススプ
リングを介装し、このガススプリングの反力(アシスト
力)で後部ドアの開放時に必要とされる力を軽減できる
ようにしたものがある。
【0003】このガススプリングは、後部ドアが閉まっ
た状態でシリンダが上に、ロッドが下にくるようにした
倒立型がよく用いられる。このうち、図10に示す倒立
反転タイプのガススプリング1は、四輪自動車の車体2
側にシリンダ3を、後部ドア4側にロッド5をそれぞれ
取り付けたものであり、後部ドア4が閉まった状態で取
付姿勢が斜めとなる。
【0004】上述のようなガススプリング1には、特開
昭53-1764 号公報記載のガススプリングのように、伸び
切り時の制動を良好にしたものがある。この種のガスス
プリング10は、図11に示すように、シリンダ11の
内周に、ピストン側室12Aとロッド側室12Bとを連
通するシリンダ溝13を軸方向に備えるものである。
【0005】上述のガススプリング10では、圧縮過程
においてピストン側室12A内のエアが、ピストン14
に配置されたチェック弁15及び上記シリンダ溝13を
通ってロッド側室12Bへ流れるので、減衰力が殆ど発
生せず、後部ドア4を迅速に閉めることができる。
【0006】また、ガススプリング10の伸長行程にお
いてはピストン14のチェック弁15が閉弁状態となる
ので、ロッド側室12B内のエアがシリンダ溝13を通
ってピストン側室12Aへ流れるときの流動抵抗により
伸側減衰力が発生する。一方、このガススプリング10
の伸長行程では、ピストン側室12A内のエアの反力が
ピストン14を介してロッド16に作用し、このロッド
16をガススプリング10の伸長方向に移動させるが、
上記伸側減衰力によりロッド16の伸長方向への移動速
度(ガススプリング10の伸び速度)がコントロールさ
れて、後部ドア4は適正速度で押し上げられる。
【0007】更に、ガススプリング10の伸長行程にお
ける伸び切り時に、ピストン14がシリンダ溝13の形
成されていない領域に至ってエアロック室が形成され、
この伸び切り時の制動が良好に実施される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10に示
すガススプリング1、10の反力fはピストン14のス
トロークによって変化し、伸長行程の初期に最大となっ
ている。しかし、このガススプリング1、10の反力f
の分力である後部ドア4を開く方向の力(開き力F)
は、後部ドア4とガススプリング1、10との角度θに
応じてF=f sinθとなるので、上記角度θの小さな後
部ドア4の開き始めでは、ガススプリング1、10によ
る開き力Fが後部ドア4の重量等よりも小さくなり、運
転者等が後部ドア4を持ち上げなければならず、従っ
て、この持ち上げ区間における後部ドア4の開速度も遅
くなってしまう。
【0009】本発明は、上述の事情を考慮してなされた
ものであり、請求項1に記載の発明の課題は、開閉体の
持ち上げ区間における開閉体の開速度を速くできるガス
スプリングを提供することにあり、請求項2に記載の発
明の課題は、開閉体の自力上昇区間の後期における開閉
体の開速度を前期よりも速くできるガススプリングを提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、一端が閉塞されたシリンダ内にピストンが摺動可能
に配設され、上記ピストンに固定されたロッドが上記シ
リンダの開口端部から突出して設けられ、上記シリンダ
内には、上記ロッドを伸長方向へ付勢する反力を発生す
る反力手段が設けられ、上記シリンダの内周には、上記
ピストンのストローク領域にわたり上記シリンダの軸方
向に延びるシリンダ溝が形成され、このシリンダ溝にて
伸長行程での伸側減衰力が発生し、上記シリンダ又は上
記ロッドのいずれか一方が本体に、他方が上記本体に水
平軸回りに回転自在に設けられた開閉体に取り付けられ
たガススプリングにおいて、上記開閉体の開度区間のう
ち上記反力が上記開閉体の重量等と釣り合う状態より前
の開度区間に対応する上記ストローク領域における上記
シリンダ溝の断面積を、他のストローク領域における上
記シリンダ溝の断面積よりも大きくしたものである。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記他のストローク領域におけるシリ
ンダ溝の断面積のうち、更に、シリンダの開口端部側の
上記シリンダ溝の断面積を一定範囲にわたり大きくした
ものである。
【0012】請求項1に記載の発明には、次の作用があ
る。開閉体の開度区間のうちガススプリングの反力が開
閉体の重量等と釣り合う状態より前の開度区間(開閉体
の持ち上げ区間)に対応するピストンストローク領域に
おけるシリンダ溝の断面積が、他のピストンストローク
領域におけるシリンダ溝の断面積よりも大きく設定され
たので、上記開閉体の持ち上げ区間に対応するピストン
ストローク領域におけるシリンダ溝にて発生する伸側減
衰力を低減できる。このため、ガススプリングの伸長行
程において、上記持ち上げ区間に対応するピストンスト
ローク領域にてピストンの摺動速度が増大し、従って、
開閉体の持ち上げ区間において、この開閉体の開速度を
速くできる。
【0013】請求項2に記載の発明には、次の作用があ
る。シリンダの開口端部側に形成されたシリンダ溝の断
面積が一定範囲にわたり大きく設定されたので、ガスス
プリングの反力が開閉体の重量等より大きくなり、開閉
体がガススプリングの反力のみによって移動する開閉体
の自力上昇区間のうち、後期における開閉体の速度を前
期よりも速くできる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1は、本発明に係るガススプ
リングの第1の実施の形態の一部を断面状態で示す側面
図である。図2は、図1のシリンダを示す断面図であ
る。図3は、図1のピストンを示す断面図である。図4
は、図3のIV矢視図である。図5は、図2のV-V 線に沿
う半断面図である。図6は、図2のVI-VI 線に沿う半断
面図である。図7は、図2のVII-VII 線に沿う断面図で
ある。図8は、図6のシリンダ溝の変形例を示す半分断
面図である。
【0015】図1に示すガススプリング20は、自動四
輪車に使用されるものであり、特に倒立反転タイプのガ
ススプリングとして適用されるものである。このガスス
プリング20は、一端が閉塞されたシリンダ21内に、
ロッド22の一端に加締め固定されたピストン23が摺
動自在に配設されたものである。シリンダ21のブラケ
ット24が本体としての四輪乗用自動車の車体2に、ロ
ッド22の他端が開閉体としての同自動車の後部ドア4
にそれぞれ取り付けられる。この後部ドア4は水平軸6
回りに回転自在に車体2に設けられたものである。
【0016】シリンダ21内には、ガスとしてのエア2
5(又は窒素ガス等)が封入されるとともに、シリンダ
21の開口端部にロッドガイド26及びガスシール27
が配設される。ロッドガイド26によって、ピストン2
3の上記摺動に伴うロッド22の移動が案内され、ま
た、ガスシール27によりエア25の漏洩が防止され
る。シリンダ21内には、ガスシール27を潤滑してシ
ール性を良好に維持するために必要十分な程度のごく微
少量のオイルが封入されている。
【0017】シリンダ21内は、上記ピストン23によ
り、ロッド22が収容されたロッド側室28Bと、ロッ
ド22が収容されていないピストン側室28Aとに区画
される。これらの両室28A及び28Bにエア25が封
入されているが、これらの室28A又は28B内のエア
25の圧力(反力)は、ピストン23の受圧面積に比例
することから、ピストン側室28A側の反力がロッド側
室28B側の反力よりもロッド22の断面積分だけ大き
くなる。従って、ガススプリング20の伸長過程で、上
記反力が、ロッド22及びピストン23をガススプリン
グ20の伸長方向へ付勢し、エア25が反力手段として
機能する。
【0018】また、シリンダ21の内周には、図1及び
図2に示すように、シリンダ溝29が形成されている。
このシリンダ溝29は、シリンダ21内周をロール成形
等の塑性加工にて外方へ膨出することにより形成された
ものである。一方、シリンダ21には、ロッドガイド2
6及びガスシール27の配設位置近傍にストッパ部30
が、ロール成形により直径方向に縮径して形成されてい
る。ピストン23は、上記ストッパ部30に当接してそ
れ以上の伸長方向の移動が規制され、ピストン23がス
トッパ部30に当接する位置がピストン23の伸長端と
なる。上記シリンダ溝29は、この伸長端近傍を除くピ
ストン23の略全ストローク域にわたり、シリンダ21
の軸方向に延在して形成される。
【0019】また、シリンダ溝29におけるシリンダ2
1の一端の閉塞端側は、ガススプリング20の最圧縮時
にピストン23の外周に嵌装した後述のOリング34が
位置する部分から形成され、シリンダ溝29を介してO
リング34にて区画されたピストン23両側の室が連通
するようになっている。また、このシリンダ溝29はシ
リンダ21の全くの閉塞端部迄形成しても良い。ガスス
プリング20の伸長行程で、ロッド側室28Bのエア2
5がピストン側室28Aへ上記シリンダ溝29を経て流
れるときの流動抵抗により伸側減衰力が発生可能とされ
る。
【0020】上記ピストン23は、図3及び図4に示す
ように、その外周に環状溝31が切削して形成されて、
外周部が第1フランジ部32Aと第2フランジ部32B
とに区分される。この第2フランジ部32Bに、環状溝
31とロッド側室28Bとを連通可能とする切欠部33
が形成される。従って、上記環状溝31は、第1フラン
ジ部32Aと、第2フランジ部32Bのうち切欠部33
が形成されていない部分との間に形成されており、この
環状溝31に、弾性に富むシール部材としてのOリング
34が嵌着される。
【0021】Oリング34は、シリンダ21の内周面に
密着するとともに、環状溝31の底面31Aとの間に隙
間を残すようにして環状溝31に嵌着される。従って、
ピストン23の第1フランジ部32Aの外周、環状溝3
1及び切欠部33とシリンダ21の内周との間に流路3
5が形成される。上記Oリング34は、ガススプリング
20の伸長過程では第1フランジ部32Aの壁面36に
当接して上記流路35を閉鎖し、ガススプリング20の
圧縮過程で第2フランジ部32Bの壁面37に当接し
て、上記流路35を開くチェック弁として機能する。
【0022】また、ピストン23は、図3に示すよう
に、ピストン側室28Aとロッド側室28Bとを連通す
るオリフィス孔等の通路が形成されていない中実構造で
あり、ピストン23の両側の室を連通する開放気孔(不
図示)を有する粉末焼結合金、例えば鉄系粉末焼結合金
にて構成される。
【0023】さて、後部ドア4は、図10の実線表示位
置から2点鎖線表示位置の範囲で開閉され、このとき、
ガススプリング20のピストン23はシリンダ21の所
定のストローク領域を移動する。後部ドア4の開動作
は、ガススプリング20の反力(図10のf)により、
ガススプリング20が伸長することによってなされる
が、反力fのうち後部ドア4を開く方向の分力(開き力
F)は、後部ドア4とガススプリング20との角度θに
応じて、前述の如くF=f sinθとなる。従って、後部
ドア4の開き始めでは角度θが小さいため、ガススプリ
ング20の反力fに基づく開き力Fは後部ドア4の重量
等よりも小さくなり、運転者等は後部ドア4を持ち上げ
る必要がある。また、後部ドア4が1点鎖線表示位置以
上に開いて上記角度θが大きくなると、上記開き力Fは
後部ドア4の重量等よりも徐々に増大し、後部ドア4は
ガススプリング20の反力fにより自力で上昇する。
【0024】ここで、上述の後部ドア4の開度区間のう
ち、運転者等が後部ドア4を持ち上げる必要のある区間
を持ち上げ区間xと称し、後部ドア4がガススプリング
20の反力fにより自力で上昇する区間を自力上昇区間
yと称する。また、図1、図2及び図7に示すように、
ガススプリング20におけるピストン23のストローク
領域のうち、上記後部ドア4の持ち上げ区間xに対応す
る領域を持ち上げストローク領域Xとし、上記後部ドア
4の自力上昇区間yに対応する領域を自力上昇ストロー
ク領域Yとする。前記シリンダ溝29は、これらの持ち
上げストローク領域X及び自力上昇ストローク領域Yの
両領域に形成されている。また、ガススプリング20の
ストローク領域のうち、シリンダ溝29が形成されてい
ないストッパ部30近傍の領域をエアロックストローク
領域Zとする。
【0025】上記持ち上げストローク領域Xにおけるシ
リンダ溝29の断面積は、上記自力上昇ストローク領域
Yにおけるシリンダ溝29の断面積よりも大きく形成さ
れている。つまり、シリンダ溝29は、図5及び図6に
示すように、断面ほぼ四角形状の角溝に形成され、持ち
上げストローク領域Xのシリンダ溝29の溝幅WX は、
自力上昇ストローク領域Yのシリンダ溝29の溝幅WY
と同一程度であるが、持ち上げストローク領域Xのシリ
ンダ溝29における溝深さHX は、自力上昇ストローク
領域Yのシリンダ溝29における溝深さHY よりも大き
く設定されている。或いは、図8に示すように、持ち上
げストローク領域Xのシリンダ溝29の溝深さHX ′を
自力上昇ストローク領域Yのシリンダ溝29の溝深さH
Y と同一程度とし、持ち上げストローク領域Xのシリン
ダ溝29における溝幅WX ′を、自力上昇ストローク領
域Yのシリンダ溝29における溝幅WY よりも大きく設
定してもよい。
【0026】次に、作用を説明する。ガススプリング2
0の圧縮行程では、ピストン23に嵌装されたOリング
34(図3)が第2フランジ部32Bの壁面37に当接
して流路35が確保されるので、ピストン側室28A内
のエア25は、上記流路35とシリンダ溝29の両者を
流れてロッド側室28B内へ流入する。このため、この
圧縮行程では減衰力が殆ど発生せず、ガススプリング2
0は迅速に圧縮されて、後部ドア4も迅速に閉操作され
る。
【0027】ガススプリング20の伸長行程では、図1
に示すピストン側室28A内のエア25の反力がピスト
ン23及びロッド22に作用し、これらのピストン23
及びロッド22が伸長方向に移動する。一方、このガス
スプリング20の伸長行程では、ピストン23のOリン
グ34(図3)が第1フランジ部28Aの壁面36に当
接して流路35がOリング34により閉塞されるので、
ロッド側室28B内のエア25は、シリンダ溝29のみ
を経てピストン側室28Aへ至る。
【0028】このガススプリング20の伸長行程でピス
トン23が持ち上げストローク領域Xにあるときには、
シリンダ溝29の断面積が大きいため、ロッド側室28
Bからピストン側室28Aへ向かうエア25がシリンダ
溝29に流れても減衰力が殆ど発生せず、ピストン23
及びロッド22は、上記反力によって伸長方向に迅速に
移動し、つまりガススプリング20が迅速に伸長し、従
って、後部ドア4は持ち上げ区間xにおいて開速度が増
大する。
【0029】また、ガススプリング20の伸長行程でピ
ストン23が自力上昇ストローク領域Yにあるときに
は、ロッド側室28Bからピストン側室28Aへ向かう
エア25がシリンダ溝29を流れるときの流動抵抗によ
って伸側減衰力が発生するので、ピストン23及びロッ
ド22におけるエア25の反力による伸長方向の移動速
度(ガススプリング20の伸び速度)は、上記伸側減衰
力によって適正にコントロールされる。従って、後部ド
ア4の開速度も適正な速度となる。
【0030】ガススプリング20の伸長行程における伸
び切り時でピストン23がエアロックストローク領域Z
にあるときには、この領域Zにシリンダ溝29が形成さ
れていないので、ピストン23、シリンダ21、ガスシ
ール27及びロッドガイド26に囲まれてエアロック室
が形成される。このエアロック室内のエア25は、ピス
トン23の開放気孔を通過してピストン側室28Aへ流
れて、ピストン23がごく低速で伸び方向に移動し、ガ
ススプリング20の伸び切り時の制動が適切に実施され
て、後部ドア4が全開位置に停止する。
【0031】上記実施の形態によれば、後部ドア4の開
度区間のうちガススプリング20の反力が後部ドア4の
重量等と釣り合う状態よりも前の持ち上げ区間xに対応
するシリンダ21の持ち上げストローク領域Xにおける
シリンダ溝29の断面積が、シリンダ21の自力上昇ス
トローク領域Yにおけるシリンダ溝29の断面積よりも
大きく設定されたので、上記持ち上げストローク領域X
におけるシリンダ溝29にて発生する伸側減衰力を低
減、例えばこの伸側減衰力を殆ど零とすることができ
る。このため、ガススプリング20の伸長行程におい
て、シリンダ21の持ち上げストローク領域Xにてピス
トン23の摺動速度が増大し、従って、後部ドア4は、
持ち上げ区間xにおいて開速度を速くすることができ
る。
【0032】図9は、本発明に係るガススプリングの第
2の実施の形態における図7に対応する断面図である。
この第2の実施の形態において、前記第1の実施の形態
と同様な部分は、同一の符号を付すことにより説明を省
略する。
【0033】この第2の実施の形態のガススプリング4
0では、シリンダ21における自力上昇ストローク領域
Yのうち、エアロックストローク領域Z側(つまり、シ
リンダ21の開口端部側)が一定の範囲にわたり自力上
昇ストロークアップ領域Z2とされ、残りの領域が自力
上昇ストロークダウン領域Y1 とされる。
【0034】これらの自力上昇ストロークダウン領域Y
1 及び自力上昇ストロークアップ領域Y2 においても、
シリンダ21の軸方向に伸びるシリンダ溝29が形成さ
れているが、自力上昇ストロークダウン領域Y1 のシリ
ンダ溝29は、前記第1の実施の形態の自力上昇ストロ
ーク領域Yのシリンダ溝29と同程度の断面積に形成さ
れ、自力上昇ストロークアップ領域Y2 のシリンダ溝2
9は、前記第1の実施の形態の持ち上げストローク領域
Xのシリンダ溝29と同程度の断面積に形成される。つ
まり、自力上昇ストロークアップ領域Y2 のシリンダ溝
29は、その溝深さが図6の溝深さHX と同程度か、或
いはその溝幅が図8の溝幅WX ′と同程度に形成され
る。
【0035】従って、このガススプリング40の場合に
は、後部ドア4を開動作する際に、後部ドア4の持ち上
げ区間xにおいてはガススプリング40のピストン23
が持ち上げストローク領域Xにあるので、シリンダ溝2
9にて伸側減衰力が殆ど発生せず、ガススプリング40
の伸び速度が増速されて、持ち上げ区間xにおける後部
ドア4の開速度を速めることができる。また、後部ドア
4の自力上昇区間yにおける前期においては、ガススプ
リング40のピストン23が自力上昇ストロークダウン
領域Y1 にあるので、ガススプリング40の伸び速度が
シリンダ溝29にて発生する伸側減衰力にてコントロー
ルされて減速され、後部ドア4の開速度を適正にコント
ロールできる。更に、後部ドア4の自力上昇区間yにお
ける後期には、ガススプリング40のピストン23が自
力上昇ストロークアップ領域Y2にあるので、シリンダ
溝29にて伸側減衰力が殆ど発生せず、ガススプリング
の伸び速度が自力上昇ストロークダウン領域Y1 にピス
トン23がある場合に比べ増速されて、自力上昇区間の
後期における後部ドア4の開速度を前期よりも速めるこ
とができる。その後、ピストン23がエアロックストロ
ーク領域Zに至って、ガススプリング40の伸び切り速
度の制動が良好になされ、後部ドア4が全開位置に停止
する。
【0036】上記実施の形態によれば、シリンダ21の
自力上昇ストロークアップ領域Y2に形成されたシリン
ダ溝29の断面積が、シリンダ21の自力上昇ストロー
クダウン領域Y1 に形成されたシリンダ溝29の断面積
より大きく設定されたので、後部ドア4がガススプリン
グ40の反力のみによって移動する後部ドア4の自力上
昇区間yのうちの後期の開速度を前期よりも速めること
ができる。
【0037】尚、上記両実施の形態では、ガススプリン
グ20、40の伸長過程でピストン側室28A内のエア
による反力がピストン23及びロッド22に作用するも
のを述べたが、シリンダ21の閉塞端部とピストン23
との間に反力手段としてコイルスプリングを配設して、
このコイルスプリングの付勢力をピストン23及びロッ
ド22に反力として作用してもよい。
【0038】また、上記両実施の形態では、ガススプリ
ング20、40のシリンダ21が車体2に、ロッド22
が後部ドア4に取り付けられるものを述べたが、シリン
ダ21が後部ドア4に、ロッド22が車体2に取り付け
られてもよい。
【0039】また、上記両実施の形態では、ガススプリ
ング20が倒立反転タイプのガススプリングとして使用
される場合を述べたが、倒立押上げタイプのガススプリ
ングとして使用されても良い。
【0040】更に、上記第2の実施の形態において、シ
リンダ21の自力上昇ストロークアップ領域Y2 のシリ
ンダ溝29の断面積は、シリンダ21の持ち上げストロ
ーク領域Xのシリンダ溝29の断面積と同程度に形成さ
れるものを述べたが、シリンダ21の自力上昇ストロー
クダウン領域Y1 のシリンダ溝29の断面積以上に形成
されていればよい。
【0041】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
係るガススプリングによれば、開閉体の持ち上げ区間に
おける開閉体の開速度を速くすることができ、又、請求
項2に記載の発明に係るガススプリングによれば、開閉
体の自力上昇区間の後期における開閉体の開速度を前期
よりも速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るガススプリングの第1の
実施の形態の一部を断面状態で示す側面図である。
【図2】図2は、図1のシリンダを示す断面図である。
【図3】図3は、図1のピストンを示す断面図である。
【図4】図4は、図3のIV矢視図である。
【図5】図5は、図2のV-V 線に沿う半断面図である。
【図6】図6は、図2のVI-VI 線に沿う半断面図であ
る。
【図7】図7は、図2のVII-VII 線に沿う断面図であ
る。
【図8】図8は、図6のシリンダ溝の変形例を示す半分
断面図である。
【図9】図9は、本発明に係るガススプリングの第2の
実施の形態における図7に対応する断面図である。
【図10】図10は、ガススプリングを装着した自動四
輪車の後部ドア回りを示す側面図である。
【図11】図11は、従来のガススプリングを示す断面
図である。
【符号の説明】
2 車体(本体) 4 後部ドア(開閉体) 6 水平軸 20 ガススプリング 21 シリンダ 22 ロッド 23 ピストン 25 エア 29 シリンダ溝 x 後部ドアの持ち上げ区間 y 後部ドアの自力上昇区間 X シリンダの持ち上げストローク領域 Y シリンダの自力上昇ストローク領域 40 ガススプリング Y1 自力上昇ストロークダウン領域 Y2 自力上昇ストロークアップ領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が閉塞されたシリンダ内にピストン
    が摺動可能に配設され、上記ピストンに固定されたロッ
    ドが上記シリンダの開口端部から突出して設けられ、 上記シリンダ内には、上記ロッドを伸長方向へ付勢する
    反力を発生する反力手段が設けられ、 上記シリンダの内周には、上記ピストンのストローク領
    域にわたり上記シリンダの軸方向に延びるシリンダ溝が
    形成され、このシリンダ溝にて伸長行程での伸側減衰力
    が発生し、 上記シリンダ又は上記ロッドのいずれか一方が本体に、
    他方が上記本体に水平軸回りに回転自在に設けられた開
    閉体に取り付けられたガススプリングにおいて、 上記開閉体の開度区間のうち上記反力が上記開閉体の重
    量等と釣り合う状態より前の開度区間に対応する上記ス
    トローク領域における上記シリンダ溝の断面積を、他の
    ストローク領域における上記シリンダ溝の断面積よりも
    大きくしたことを特徴とするガススプリング。
  2. 【請求項2】 上記他のストローク領域におけるシリン
    ダ溝の断面積のうち、更に、シリンダの開口端部側の上
    記シリンダ溝の断面積を一定範囲にわたり大きくしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のガススプリング。
JP3313196A 1996-01-29 1996-01-29 ガススプリング Pending JPH09210109A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3313196A JPH09210109A (ja) 1996-01-29 1996-01-29 ガススプリング
AU12329/97A AU1232997A (en) 1996-01-29 1997-01-24 Gas spring
EP97101109A EP0786607A1 (en) 1996-01-29 1997-01-24 Gas spring

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3313196A JPH09210109A (ja) 1996-01-29 1996-01-29 ガススプリング

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09210109A true JPH09210109A (ja) 1997-08-12

Family

ID=12378057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3313196A Pending JPH09210109A (ja) 1996-01-29 1996-01-29 ガススプリング

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0786607A1 (ja)
JP (1) JPH09210109A (ja)
AU (1) AU1232997A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990049121A (ko) * 1997-12-11 1999-07-05 오상수 가스 스프링
JP2002523686A (ja) * 1998-08-21 2002-07-30 エーブイエム,インコーポレイティド ガススプリングの製造方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19736074A1 (de) * 1997-08-20 1999-03-04 Krupp Bilstein Gmbh Gasfeder
DE102004035613A1 (de) * 2004-07-22 2006-03-16 Stabilus Gmbh Gasfeder mit Endlagendämpfung
US8123006B1 (en) * 2007-04-13 2012-02-28 Hayes Bicycle Group, Inc. Lightweight gas spring design with volume compensator incorporated into a suspension fork for two wheeled vehicles
CN109421492B (zh) * 2017-08-29 2023-06-09 标致雪铁龙汽车股份有限公司 一种尾门气弹簧安装结构及汽车

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1650742A (en) * 1924-08-20 1927-11-29 John V Rowan Shock absorber
DE969377C (de) * 1951-11-03 1958-05-22 Daimler Benz Ag Stossdaempfer fuer Fahrzeugfederungen
FR1124206A (fr) * 1955-03-30 1956-10-08 Dispositif de freinage variable pour amortisseurs
DE7021330U (de) * 1970-06-06 1970-09-17 Grammer Willibald Fa Stossdaempfer fuer fahrzeuge, insbesondere gelaendegaengiger bauart.
DE2513302C2 (de) * 1975-03-26 1985-05-30 Stabilus Gmbh, 5400 Koblenz Blockierbare pneumatische oder hydropneumatische Feder
DE3301544A1 (de) * 1983-01-19 1984-07-19 Stabilus Gmbh, 5400 Koblenz Gasfeder als huborgan zum oeffnen von nach oben schwenkbaren klappen
GB2175375B (en) * 1985-03-27 1988-12-14 Aisin Seiki Vehicle parking brakes
DE19502161A1 (de) * 1995-01-25 1996-08-01 Suspa Compart Ag Mit Fluid gefüllte Zylinder-Kolbenstangen-Einheit, insbesondere Gasfeder

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990049121A (ko) * 1997-12-11 1999-07-05 오상수 가스 스프링
JP2002523686A (ja) * 1998-08-21 2002-07-30 エーブイエム,インコーポレイティド ガススプリングの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
AU1232997A (en) 1997-08-07
EP0786607A1 (en) 1997-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10252801A (ja) ガススプリング
US5285878A (en) Cylinder including a piston with a valve control
US5404973A (en) Damping force control type hydraulic shock absorber
US5797593A (en) Gas spring
US5823512A (en) Gas spring
JPH09210109A (ja) ガススプリング
EP0798485B1 (en) Device for supporting a lid structure
US4102004A (en) Door closer
JPS5912438Y2 (ja) 油圧緩衝器
JPH10252800A (ja) ガススプリング
JP2002005211A (ja) 反力調整式ガススプリング
JP3781461B2 (ja) 減衰力可変式油圧緩衝器
JPH02102939A (ja) ガスステー
JP2001343043A (ja) ガススプリング
JP2905530B2 (ja) 減衰力調整機構
JPH10287274A (ja) バックドアの開閉制御装置
JP3992086B2 (ja) 油圧緩衝器用のバルブ
JPH07238968A (ja) ダンパステー装置
JPS6221165Y2 (ja)
JPS6142994Y2 (ja)
JPH04116035U (ja) 緩衝器
JPH04116034U (ja) 緩衝器
JPH04224212A (ja) 内燃機関の動弁装置
JPH01295042A (ja) 油圧緩衝器
JPH0637638U (ja) ガススプリング

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20041228

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050201

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050713