JPH09210090A - クラッチ断続装置 - Google Patents

クラッチ断続装置

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Publication number
JPH09210090A
JPH09210090A JP8014536A JP1453696A JPH09210090A JP H09210090 A JPH09210090 A JP H09210090A JP 8014536 A JP8014536 A JP 8014536A JP 1453696 A JP1453696 A JP 1453696A JP H09210090 A JPH09210090 A JP H09210090A
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JP
Japan
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clutch
pneumatic
pressure
master cylinder
booster
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Application number
JP8014536A
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Inventor
Yasushi Yamamoto
康 山本
Masanori Ishihara
正紀 石原
Tadaharu Yamada
忠治 山田
Nobuyuki Iwao
信幸 岩男
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチ接続速度の調整幅を拡大すると共
に、電磁弁を削減して、装置を簡略化する。 【解決手段】 本発明に係るクラッチ断続装置1は、空
圧の供給・排出によりクラッチ8を分断・接続する倍力
装置7と、クラッチペダル9操作と連動するマスタシリ
ンダ10からの信号油圧に基づき、前記倍力装置7への
空圧の供給・排出を制御して前記クラッチ8のマニュア
ル断続を実行する油圧作動弁7aと、コントローラ72
からの制御信号に基づき、前記倍力装置7及び前記マス
タシリンダ10への空圧の供給・排出を同時に制御し
て、前記クラッチ8の自動断続を実行すると共に、その
自動断続に合わせて前記マスタシリンダ10から油圧を
適宜発生させる電磁弁79とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクラッチ断続装置に
係り、特に車両のクラッチの自動化を図り得るクラッチ
断続装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、バスやトラック等の大型車両にお
いても変速自動化の要請が高まっている。これらの車両
は一般に車重や積載量が大きく、クラッチ形式として乗
用車に採用されるような流体式トルクコンバータを用い
ると損失大となり燃費の面で不利であるため、このよう
な大型車両においては、特に摩擦クラッチを自動操作に
より断続し、その出力を変速機に送り、この変速機をや
はり自動操作するようにして、変速自動化の達成を図っ
ている。このクラッチの自動操作を行うクラッチ断続装
置としては、空圧の給排により摩擦クラッチの断続操作
を行う倍力装置(クラッチブースタ)を備えたものが一
般的である。
【0003】一方、車両発進時等においてはクラッチの
操作がデリケートとなり、その操作を自動制御で行おう
とすると装置が複雑、高価となってしまうため、この場
合にのみクラッチペダルを用いたマニュアル(手動)操
作を行えるようにして、装置のシンプル化、低価格化を
狙ったものがある(所謂セミオートクラッチシステ
ム)。この場合、クラッチペダルの操作によりマスタシ
リンダから油圧を給排し、この油圧の給排により上記倍
力装置への空圧の給排を行うようにしている。
【0004】ところで、発進時を除く自動変速時、倍力
装置にはクラッチペダルを操作せずとも空圧が給排され
る。また倍力装置は、空圧が供給されると内部のパワー
ピストンを押動させてクラッチを分断方向に操作するよ
うになっている。
【0005】そして、従来の構成において、マスタシリ
ンダからの油圧を送る通路は、上記パワーピストンの移
動に応じて容積変化する倍力装置の油圧シリンダに連通
しており、クラッチの自動分断制御時、即ちクラッチペ
ダルを操作しないでパワーピストンによりクラッチ分断
制御を行う場合、パワーピストンの押動により油圧ピス
トン(ハイドロリックピストン)が移動すると、油圧通
路内に負圧が発生して気泡が混入し、クラッチの正確な
操作が困難となる虞がある。
【0006】このような負圧発生を防止するため、実公
平4-8023号公報等においては、倍力装置の油圧出力部に
マニュアル操作と自動操作とのキャンセル機構を設け、
自動操作時における油圧通路内の容積変化を防止してい
る。しかし、このような倍力装置の構造変更は、シール
等の完全を期すためにも小スペースで複雑な構造を採用
せざるを得ず、これによってコストアップを招き、信頼
性、耐久性にも問題が生じる。
【0007】そこで、本出願人は、倍力装置の構造変更
は行わず、マスタシリンダをクラッチペダルだけでなく
別の駆動手段(空圧又は油圧)によっても作動させるよ
うにし、上記問題点を解決することができるクラッチ断
続装置の提案を先に行った。
【0008】その一例として、特願平7-205859号で提案
したものを述べれば、クラッチの自動分断時にマスタシ
リンダに空圧を供給し、その分断操作に連動して空圧で
ピストンを押すことによって、マスタシリンダから油圧
を発生させ、油圧通路内の負圧化を防止している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特願平7-20
5859号においては、クラッチの自動断続に際し、倍力装
置及びマスタシリンダへの空圧の給排を、別々の電磁弁
を用いて個別に制御している。しかし、特に自動接続時
において、油圧通路内の負圧発生を防ぐには、マスタシ
リンダからの空圧排出を倍力装置からの空圧排出に同期
させ、且つ排出速度を合わせなければならず、個々の電
磁弁による制御だと、その速度合わせが困難で、クラッ
チ接続速度の調整幅を十分にとれない問題があった。ま
た、個々に電磁弁を設けるためコストもかかるものであ
った。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るクラッチ断
続装置は、空圧の供給・排出によりクラッチを分断・接
続する倍力装置と、クラッチペダル操作と連動するマス
タシリンダからの信号油圧に基づき、前記倍力装置への
空圧の供給・排出を制御して前記クラッチのマニュアル
断続を実行する油圧作動弁と、コントローラからの制御
信号に基づき、前記倍力装置及び前記マスタシリンダへ
の空圧の供給・排出を同時に制御して、前記クラッチの
自動断続を実行すると共に、その自動断続に合わせて前
記マスタシリンダから油圧を適宜発生させる電磁弁とを
備えたものである。
【0011】この構成によれば、複数の電磁弁の開閉タ
イミングを制御して油圧の負圧発生を防止しなくとも、
1つの電磁弁が、倍力装置及びマスタシリンダへの空圧
の給排を同時に制御するため、空圧の排出速度合わせが
不要となってクラッチ接続速度の調整幅を拡大できると
共に、従来2つであった電磁弁が1つで済み、装置の簡
略化が図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の好適な実施の形態を
添付図面に基づいて詳述する。
【0013】図1は、本発明に係るクラッチ断続装置を
示す全体構成図で、クラッチ断続装置1は空圧を供給す
るための空圧供給手段2を有する。空圧供給手段2は、
エンジン(図示せず)に駆動されて空圧(空気圧)を発
生するコンプレッサ3と、コンプレッサ3からの空気を
乾燥させるエアドライヤ4と、エアドライヤ4から送ら
れてきた空気を貯留するエアタンク5と、エアタンク5
の入口側に設けられた逆止弁6とから主に構成される。
この空圧供給手段2からの空圧は倍力装置(クラッチブ
ースタ)7に送られ、倍力装置7はその空圧の供給によ
り摩擦クラッチ8を分断側(右側)Aに操作するように
なっている。また倍力装置7は、詳しくは後述するが、
マスタシリンダ10から油圧も供給されるようになって
いる。
【0014】図2は倍力装置7の詳細を示す縦断面図で
ある。なおこの倍力装置7は従来同様に構成される。図
示するように、倍力装置7は、そのボディ11に接続さ
れたシリンダシェル12を有し、このシリンダシェル1
2内にピストンプレート(パワーピストン、倍力ピスト
ン)13が、リターンスプリング14により空圧導入側
(図中左側)に付勢されて設けられている。シリンダシ
ェル12の一端には空圧ニップル15が取り付けられ、
この空圧ニップル15が空圧導入口を形成してエアタン
ク5からの空圧を空圧配管35(図1)から導入する。
空圧が導入されるとピストンプレート13が右側に押動
され、こうなるとピストンプレート13はピストンロッ
ド16、ハイドロリックピストン17、さらにはプッシ
ュロッド18を押動してクラッチレバー8a(図1)を
分断側Aに押し、クラッチ8を分断する。
【0015】一方、ボディ11内部には油圧路20が形
成され、油圧路20の油圧導入口は油圧ニップル19に
よって形成されている。油圧ニップル19には油圧配管
54の一端が接続される。油圧路20は、ボディフラン
ジ部11aの一端(下端)側に形成された孔21、ハイ
ドロリックピストン17を収容するハイドロリックシリ
ンダ(油圧シリンダ)22(ボディシリンダ部11bに
形成される)、及びハイドロリックシリンダ22に小孔
23aを介して連通する他端(上端)側の制御孔23に
よって主に形成される。油圧ニップル19から油圧が導
入されると、その油圧は上記通路を通って制御孔23に
到達し、制御ピストン24を制御シリンダ25に沿って
右側に押動する。このようにボディフランジ部11aの
上端側には、詳しくは後述するが、倍力装置7への空圧
供給を制御するための制御バルブ部7a(油圧作動弁)
が形成される。
【0016】制御バルブ部7aは右側に突出する制御ボ
ディ部26によって区画される。制御ボディ部26に
は、前述の制御シリンダ25に同軸に連通するコントロ
ール室27及び空圧ポート28が形成される。コントロ
ール室27には制御ピストン24のコントロール部29
が、空圧ポート28にはポペットバルブ30がそれぞれ
摺動可能に収容される。空圧ポート28にはニップル3
1が取り付けられ、このニップル31には空圧配管67
(図1)が接続されて空圧が常に供給されている。
【0017】通常、ポペットバルブ30は、空圧とポペ
ットスプリング32とにより左側に付勢されていて、コ
ントロール室27及び空圧ポート28を連通する連通ポ
ート33を閉じている。よってニップル31からの空圧
はポペットバルブ30の位置で遮断される。しかしなが
ら、油圧配管54から油圧が供給されると、制御ピスト
ン24のコントロール部29がポペットバルブ30を右
側に押動して連通ポート33を開く。こうなると、連通
ポート33からコントロール室27に侵入した空圧は、
詳しくは後述するが、コントロール室27に連通する空
圧配管34,35(図1)を通じて前述のシリンダシェ
ル12に入り、ピストンプレート13の左側の空圧作用
面13aに作用してこれを右側に押動し、クラッチ8を
分断側に操作する。
【0018】ここで、倍力装置7は、供給された油圧の
大きさに応じてクラッチ8を所定ストロークだけ操作す
ることができる。即ち、例えば比較的小さい値だけ油圧
が増加された場合、前述の空圧作用によりピストンプレ
ート13が右側に押動され、これに連動してハイドロリ
ックピストン17が所定ストロークだけ右側に押動され
る。すると、油圧路20の容積が増し制御孔23内の油
圧が下がり、こうなると、制御ピストン24のコントロ
ール部29がポペットバルブ30を押し付けつつ、ポペ
ットバルブ30が連通ポート33を閉鎖するバランス状
態が生じ、これによりコントロール室27、空圧配管3
4,35、及びピストンプレート13の空圧作用面13
a側となる空圧導入室12bにて所定の空圧が保持さ
れ、ピストンプレート13を所定ストローク位置に保持
し、クラッチ8を所定の半クラッチ位置に保持する。
【0019】また、油圧が完全に抜かれると、制御孔2
3内の油圧がさらに下がって、図示の如く制御ピストン
24が最も左側の原位置に戻される。こうなると、コン
トロール部29がポペットバルブ30から離れ、コント
ロール部29の内部に設けられた開放ポート36がコン
トロール室27等と連通するようになる。すると、保持
されていた空圧は、一部が開放ポート36から大気圧ポ
ート39を通じ空圧導入室12bと反対側の大気室12
aに導入され、これによりピストンプレート13を右側
に押していた空圧が、今度はリターンスプリング14と
協同してそれを反対側の左側に押し、クラッチ8を接続
側(左側)Bに操作する。そして残りの空圧は、ブリー
ザ37を通じ大気開放される。
【0020】特にブリーザ37には、排気のみ可能なチ
ェック弁が内蔵されている為、クラッチ接続時、大気室
12aが負圧となり、クラッチ8の接続不良が生じてし
まう。これを防止するため、空圧の一部を大気室12a
に導き、残りをブリーザ37より排出する必要が有る。
【0021】なお、倍力装置7において、38はシリン
ダ室12aとハイドロリックシリンダ22とを油密に仕
切るシール部材、40は大気圧ポート、41は緩められ
たときに作動油のエア抜きを行えるブリーダである。
【0022】このように、制御バルブ部7aは、クラッ
チペダル9の操作と連動するマスタシリンダ10からの
信号油圧に基づき、倍力装置7への空圧の供給・排出を
制御し、クラッチ8のマニュアル断続を実行する。
【0023】図3はマスタシリンダ10の詳細を示す縦
断面図である。図示するように、マスタシリンダ10
は、長手方向に延出されたシリンダボディ45を有す
る。シリンダボディ45はその内部に所定径のシリンダ
ボア46を有し、シリンダボア46には特に二つのピス
トン47,48が独立して摺動可能に装入される。シリ
ンダボア46の一端(左端)開口部には、クラッチペダ
ル9の踏み込み或いは戻し操作に合わせて挿抜するプッ
シュロッド49の先端部が挿入され、さらにその開口部
はダストブーツ50で閉止される。シリンダボア46内
の他端側(右側)には、第1及び第2ピストン47,4
8をピストンカップ51を介して一端側に付勢するリタ
ーンスプリング52が設けられる。シリンダボア46の
他端は、シリンダボディ45に形成された油圧供給ポー
ト53に連通され、この油圧供給ポート53には図1に
示す油圧配管54が接続される。53aはチェックバル
ブである。
【0024】図示状態にあっては、クラッチペダル9の
踏み込みがなされておらず第1及び第2ピストン47,
48は一端側の原位置に位置されている。特にこのとき
のピストン47,48間に位置されて、シリンダボディ
45には空圧導入ポート55が設けられている。このマ
スタシリンダ10においては、クラッチペダル9による
マニュアル操作のときは両方のピストン47,48が押
動されて油圧を供給する。一方、自動操作による場合
は、詳しくは後述するが、空圧導入ポート55から空圧
が供給されて第2ピストン48のみが適宜押動されるよ
うになっている。なおこのとき第1ピストン47の移動
はスナップリング56によって規制される。またこのと
き、第1ピストン47が移動しないのでクラッチペダル
9は移動しない。57は、作動油のリザーバタンク58
(図1)からの給油配管59に接続する給油ニップル、
60及び61は、ピストンカップ51の右側及び第2ピ
ストン48の位置にそれぞれ給油を行う小径及び大径ポ
ートを示す。
【0025】図1に示すように、エアタンク5からは空
圧配管62が延出され、この空圧配管62の分岐63か
らは空圧配管67が分岐され、この空圧配管67は倍力
装置7のニップル31に接続される。一方、空圧配管6
2には電磁切替弁79(電磁弁)が接続され、電磁切替
弁79からは空圧配管65が延出され、この空圧配管6
5はシャトル弁69に接続されている。
【0026】電磁切替弁79は、コンピュータ内蔵のコ
ントローラ72からのON/OFF信号(制御信号)に基づい
て切替制御され、ONのときには空圧配管62及び65を
接続して後に詳述する配管68を閉とし、OFF のときに
は、空圧配管65及び68を接続して配管62を閉とす
る。このように、電磁切替弁79は三方弁の如く機能す
る。
【0027】シャトル弁(ダブルチェックバルブ)69
は機械式三方弁であって、空圧配管65又は34の一方
のみを互いの空圧差に基づき空圧配管35に接続する。
【0028】一方、電磁切替弁79から延出する空圧配
管68は先述の倍力装置7のブリーザ37に接続され
る。そしてこの空圧配管68の途中にも、コントローラ
72からのON/OFF信号により切替制御される電磁切替弁
78が設けられる。この電磁切替弁78は前記と異な
り、単純にONのときには空圧配管68を閉、OFF のとき
にはそれを開とするのみである。そしてまた、空圧配管
68には、電磁切替弁78をバイパスする空圧配管64
が設けられ、この空圧配管64には流路を絞るための絞
り部66が形成される。
【0029】ここで、詳しくは後述するが、エアタンク
5から電磁切替弁79、シャトル弁69及び倍力装置7
の空圧ニップル15を順に結ぶ空圧配管62,65,3
5は、クラッチ8の自動分断操作時に、倍力装置7に空
圧供給を行うための第1の空圧供給路aを形成する。
【0030】またエアタンク5から分岐63、制御バル
ブ部7a、シャトル弁69、及び倍力装置7の空圧ニッ
プル15までを順に結ぶ空圧配管62,67,34,3
5は、クラッチ8のマニュアル分断操作時に、倍力装置
7に空圧供給を行うための第2の空圧供給路bを形成す
る。
【0031】ここで、詳しくは後述するが、電磁切替弁
79と倍力装置7の空圧ニップル15とを結ぶ空圧配管
65,35は、倍力装置7への空圧の供給・排出を行わ
せるための第1の空圧配管を構成する。一方、空圧配管
65からは空圧配管70が分岐されており、この空圧配
管70がマスタシリンダ10への空圧の供給・排出を行
わせるための第2の空圧配管を構成する。
【0032】具体的には、空圧配管70は、マスタシリ
ンダ10の空圧導入ポート55に接続されて第2ピスト
ン48の背面側に空圧を供給或いは排出する。この配管
70の途中には分岐部42が設けられ、分岐部42のそ
れぞれの分岐管42a,42bには、空圧の移動方向を
一方に規制するためのチェック弁43a,43bが並列
に設けられている。
【0033】一方のチェック弁43aは配管65からマ
スタシリンダ10への空圧移動を規制ないし禁止し、他
方のチェック弁43bは逆にマスタシリンダ10から配
管65への空圧移動を規制ないし禁止する。そして例え
ば一方のチェック弁43aでいえば、内部のスプリング
の作用により、マスタシリンダ10側の空圧が、空圧配
管65側の空圧より大きくなったときのみ空圧の移動を
許容する。
【0034】かかるクラッチ断続装置1は、これとは別
に設けられた変速機71と連動されるようになってい
る。変速機71は自動変速を行う構成がなされており、
即ち、手動シフトレバーで変速ポジションが選択される
と、電気スイッチによる変速信号がコントローラ72に
送られ、図示しないアクチュエータが動作されて、運転
手の操作に代わって実質的な変速操作を行うようになっ
ている。
【0035】また、コントローラ72には、アクセルペ
ダル75に設けられたストロークセンサ82及びアイド
ルスイッチ83、変速機71のシフトレバー付近に設け
られた非常スイッチ84、変速機71の出力軸付近に設
けられた車速センサ85、エアタンク5に設けられた圧
力スイッチ86、クラッチペダル9に設けられたペダル
スイッチ87及びクラッチペダルストロークセンサ8
9、及びクラッチ8に設けられたクラッチストロークセ
ンサ88等が接続される。
【0036】次に、上記装置の動作説明を行う。
【0037】先ず、自動変速の概要に含めてクラッチ8
の自動断続操作について説明する。運転手がシフト操作
を行うと、変速信号がコントローラ72に入力され、こ
れに伴ってコントローラ72は電磁切替弁79をONとす
る。このとき電磁切替弁78はOFF のままである。こう
なると、第1の空圧供給路aを通じて、倍力装置7の空
圧導入室12bには比較的速い速度で(短時間で)空圧
が供給され、これによりクラッチ8は分断操作される。
この後、図示しないアクチュエータにより変速機71の
変速操作を完了し、詳しくは後述するが、電磁切替弁7
9をOFF 、電磁切替弁78をON又はOFF として、空圧導
入室12bの空圧を一部は大気室12aに導入し、残り
はブリーザ37から排出してクラッチ8の接続操作を行
い、変速を完了する。
【0038】ここで図2を参照して、特にクラッチ8の
自動分断操作時、ハイドロリックピストン17が右側に
移動することで、作動油が充填されているハイドロリッ
クシリンダ22の容積が増し、これにより油圧路20及
び油圧配管54内等(合わせて油圧通路内という)に負
圧が生じて、作動油に気泡が混入する虞がある。
【0039】そこで本装置1では、クラッチ8の自動分
断操作時に、電磁切替弁79をONとして、空圧配管6
5,70を通じてマスタシリンダ10に空圧を供給し、
第2ピストン48を適宜押動することで油圧通路内を適
当に加圧するようにしている。こうすると、油圧通路内
の負圧化を未然に防止することができる。なおこのとき
には、チェック弁43bを開放させて空圧供給を行うこ
とになる。
【0040】他方、クラッチ8の自動接続操作時には、
電磁切替弁79がOFF とされ、電磁切替弁78が例えば
OFF のままとされる。こうなると、倍力装置7の空圧導
入室12bからは空圧が排出されるようになり、その空
圧は、空圧配管35,65,68を通じて、一部が制御
バルブ部7aのコントロール室27、開放ポート36、
大気圧ポート39を通じて大気室12aに導入される。
これによってピストンプレート13は、リターンスプリ
ング14及びクラッチ8のリターンスプリング(図示せ
ず)の付勢力に加え、空圧の作用で比較的早い速度で元
の位置に復帰し、クラッチ8を比較的高速で接続操作す
るようになる。そして余剰分の空圧がブリーザ弁37か
ら大気開放される。
【0041】そしてこのとき、電磁切替弁78をONとし
た場合は、その位置で空圧配管68が閉じられるため空
圧は全量が絞り部66を通ずるようになる。こうなる
と、空圧の移動は比較的低速となって、クラッチ8の接
続速度も低速となる。このように、電磁切替弁78のON
/OFFを車両の運転状態等に応じて切替えることによっ
て、クラッチ8の接続速度を最適に選び、クラッチ接続
ショックの低減等を図ることができる。
【0042】一方、クラッチ8の自動接続操作時、電磁
切替弁79をOFF とすると、同時にマスタシリンダ10
から空圧が排出されて、チェック弁43aを通じた後、
空圧配管70から空圧配管65に合流されることにな
る。なおこの合流後は、先の倍力装置7からの空圧と同
様のルートをたどることになる。
【0043】このように、電磁切替弁79が、倍力装置
7及びマスタシリンダ10への空圧の供給・排出を同時
に制御するため、従来別々に設けられていた電磁弁が1
つで済み、装置の簡略化、低コスト化を達成できる。そ
して、これにより、装置又はシステムが故障する確率が
低下し信頼性が向上すると共に、システムの故障モード
が減り、コントローラ72の出力ポートも減らすことが
できる。
【0044】そして特に、このように構成すると以下の
問題点も解決できる。
【0045】従来、特願平7-205859号においては、クラ
ッチの自動接続時に、倍力装置及びマスタシリンダから
の空圧排出を個々に独立に行うようにしている。
【0046】そして、油圧通路内の負圧化を防止するた
めには、それら空圧の排出速度を調整し、マスタシリン
ダからの空圧排出を倍力装置からの空圧排出より常に遅
らせなければならない。即ち、これが逆であると、マス
タシリンダのピストンが早く戻り過ぎて負圧が発生する
と共に、リザーバタンクより作動油が吸引されてしまう
からである。
【0047】また、排出される空気量が、倍力装置側よ
りもマスタシリンダ側の方が遥かに少ないため、排出速
度の調整は、倍力装置側をマスタシリンダ側に合わせな
ければならない。
【0048】そこで具体的には、マスタシリンダ側の空
圧の排出通路に小径の絞りを設け、排出速度が緩慢にな
るよう調整することになる。
【0049】そして先ず、リザーバタンクからの作動油
吸引を防止するためには、絞り径を0.5mm 以下の小径と
しなければならない。
【0050】しかし、絞り径を0.5mm としても、マスタ
シリンダのピストンの戻り速度は十分に低速とならず、
0.5mm 以下の値で最適な排出速度に調整するには、絞り
径の選定幅、排出速度の調整幅が非常に狭く、調整が極
めて困難であった。そして、結果的にクラッチの接続速
度を満足に調整することができず、且つ接続速度を十分
に低速にすることができなかった。
【0051】そこで、本装置1においては、空圧配管7
0で、マスタシリンダ10から排出された空圧(以下マ
スタシリンダ排圧という)を、倍力装置7から排出され
た空圧(以下倍力装置排圧という)に合流させ、それら
の圧力を同等にし、空圧の排出速度(圧力降下速度)を
同等にするようにしている。これにより、互いの排出速
度合わせ(バランス取り)が不要となり、単純に合流後
の通路に適当な絞りを与えれば、クラッチ8の接続速度
を高速側から低速側まで幅広く調整することができる。
なおこの絞りを与えるのが、空圧配管64に設けられた
絞り部66である。
【0052】加えて、本装置1においてはチェック弁4
3aがあるため、マスタシリンダ排圧を倍力装置排圧よ
り常に高い値に保持でき、マスタシリンダ10側の排出
速度を倍力装置7側の排出速度より常に遅くできる。こ
れによってマスタシリンダ10の第2ピストン48をク
ラッチ接続中常に加圧状態にできて、油圧通路内の負圧
化及びリザーバタンク58からの作動油吸引を完全に防
止できる。
【0053】さらに、逆向きのチェック弁43bを並列
に設け、マスタシリンダ10への空圧供給を可能として
いる点も特徴である。
【0054】次に、クラッチ8のマニュアル分断操作は
以下のようにして行われる。クラッチペダル9を踏み込
むと、マスタシリンダ10からは油圧が供給され、この
油圧は、前述したように、制御バルブ部7aを作動させ
て空圧配管67及び34を接続ないし連通させる。こう
なると、配管34の空圧はシャトル弁69を切り替えて
配管35に至り、倍力装置7の空圧導入室12bに移動
する。そして、ピストンプレート13を押動し、クラッ
チ8を分断させる。このときクラッチ8はクラッチペダ
ル9の操作に応じて適宜量だけ分断することができる。
なおこのときには、コントローラ72が、ペダルスイッ
チ87からの信号入力によりマニュアル操作であること
を判断し、電磁切替弁79,78をいずれもOFF のまま
とする。
【0055】他方、クラッチ8のマニュアル接続操作
時、クラッチペダル9の戻し操作により油圧が抜かれる
と、前述の制御バルブ部7aの作動により空圧配管34
と大気圧ポート39とが連通されるようになる。こうな
れば前記同様、空圧導入室12bの空圧が、配管35,
34を経由して大気室12aに導入され、これによりク
ラッチ8の接続が達成される。このときコントローラ7
2は、電磁切替弁79,78をいずれもOFF のままとす
る。ここで分かるように、制御バルブ部7aは、マスタ
シリンダ10からの油圧信号(パイロット油圧)を受け
て、空圧配管34を空圧配管67或いは大気圧ポート3
9のいずれか一方に連通させる三方弁の如く機能する。
【0056】次に、本発明に係る別の形態について説明
する。なお、前記形態と同一の構成については図中同一
符号を付し、説明を省略する。
【0057】図4に示すように、この第2の形態にあっ
ては、前述の第1の形態でブリーザ37に接続されてい
た空圧配管68が代わって制御バルブ部7aのコントロ
ール室27に接続され、この空圧配管68から空圧配管
34が分岐されている。空圧配管68において、空圧配
管34,64のそれぞれの分岐位置間にはチェック弁4
4が設けられる。チェック弁44は、制御バルブ部7a
から空圧が送られてきた場合にその空圧の移動を禁止す
る。
【0058】従って、チェック弁44は、クラッチ8の
自動接続時に制御バルブ部7aへの空圧移動は許容する
ものの、クラッチ8のマニュアル分断及び接続時には制
御バルブ部7aからの空圧の移動を禁止することにな
る。こうして、空圧配管68の一部をクラッチ8の自動
及びマニュアル操作のために共用することができる。
【0059】図5に示す第3の形態にあっては、図1で
示した第1の形態のうちマスタシリンダ10周辺の配管
系統が異なっている。即ち、第1の形態では空圧配管7
0の途中に分岐管42a,42bが設けられていたが、
この第3の形態では、空圧配管70の途中に前記チェッ
ク弁43bが設けられる一方、そのマスタシリンダ10
側で空圧配管70から分岐管42cが分岐され、分岐管
42cにチェック弁43cが設けられると共に、分岐管
42cの先端は空圧配管35に接続されている。
【0060】クラッチ8の自動分断時は、前記同様チェ
ック弁43aを通過してマスタシリンダ10に空圧が供
給されるが、空圧配管35の空圧はチェック弁43cで
規制される。そして自動接続時、こんどはマスタシリン
ダ排圧が、チェック弁43aでは移動が禁止され、チェ
ック弁43cでは移動が許容される。そして空圧配管3
5にて倍力装置排圧と合流されるようになる。
【0061】この形態では特に、空圧配管70及び分岐
管42cが第2の空圧配管を構成する。
【0062】図6に示す第4の形態は、先の第2及び第
3の形態を合成したもので、即ち制御バルブ部7a周辺
の配管系統が第2の形態と、マスタシリンダ10周辺の
配管系統が第3の形態と同様となっている。そして空圧
の移動も前記同様になされることになる。
【0063】以上、本発明の好適な実施の形態について
説明してきたが、本発明は他の形態を採ることも当然可
能で、例えば、電磁切替弁78に可変絞り機能を備えた
ものを用いて、空圧配管64及び絞り部66を省略する
ことも可能である。
【0064】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0065】(1) クラッチ接続速度の調整幅を拡大
できると共に、電磁弁の数を減少でき、装置の簡略化、
低コスト化等を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクラッチ断続装置を示す全体構成
図である。
【図2】倍力装置を示す縦断面図である。
【図3】マスタシリンダを示す縦断面図である。
【図4】本発明に係るクラッチ断続装置の別の形態を示
す全体構成図である。
【図5】本発明に係るクラッチ断続装置の別の形態を示
す全体構成図である。
【図6】本発明に係るクラッチ断続装置の別の形態を示
す全体構成図である。
【符号の説明】
1 クラッチ断続装置 7 倍力装置 7a 制御バルブ部(油圧作動弁) 8 クラッチ 9 クラッチペダル 10 マスタシリンダ 35,65 空圧配管(第1の空圧配管) 43a チェック弁 43b チェック弁(第2のチェック弁) 43c,70 空圧配管(第2の空圧配管) 72 コントローラ 79 電磁切替弁(電磁弁)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩男 信幸 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空圧の供給・排出によりクラッチを分断
    ・接続する倍力装置と、クラッチペダル操作と連動する
    マスタシリンダからの信号油圧に基づき、前記倍力装置
    への空圧の供給・排出を制御して前記クラッチのマニュ
    アル断続を実行する油圧作動弁と、コントローラからの
    制御信号に基づき、前記倍力装置及び前記マスタシリン
    ダへの空圧の供給・排出を同時に制御して、前記クラッ
    チの自動断続を実行すると共に、その自動断続に合わせ
    て前記マスタシリンダから油圧を適宜発生させる電磁弁
    とを備えたことを特徴とするクラッチ断続装置。
  2. 【請求項2】 前記電磁弁と前記倍力装置とが、前記倍
    力装置への空圧の供給・排出を行わせる第1の空圧配管
    で接続され、該第1の空圧配管と前記マスタシリンダと
    が、前記マスタシリンダへの空圧の供給・排出を行わせ
    る第2の空圧配管で接続される請求項1記載のクラッチ
    断続装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の空圧配管に、前記第1の空圧
    配管から前記マスタシリンダへの空圧の移動を規制する
    チェック弁が設けられた請求項2記載のクラッチ断続装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第2の空圧配管に、前記チェック弁
    と並列して、前記マスタシリンダから前記第1の空圧配
    管への空圧の移動を規制する第2のチェック弁が設けら
    れた請求項3記載のクラッチ断続装置。
JP8014536A 1996-01-30 1996-01-30 クラッチ断続装置 Pending JPH09210090A (ja)

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