JPH09209112A - 連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法及びその方法に用いるワイピングノズル - Google Patents

連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法及びその方法に用いるワイピングノズル

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JPH09209112A
JPH09209112A JP4681396A JP4681396A JPH09209112A JP H09209112 A JPH09209112 A JP H09209112A JP 4681396 A JP4681396 A JP 4681396A JP 4681396 A JP4681396 A JP 4681396A JP H09209112 A JPH09209112 A JP H09209112A
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strip
wiping
pressure
gas
discharge pressure
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JP4681396A
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Kazunari Akinaga
一成 秋永
Isaaki Koyama
勇昭 小山
Koji Umeno
耕司 梅野
Masaaki Yamamoto
雅章 山本
Katsuhiko Koura
克彦 小浦
Takahiro Masachi
貴博 正地
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストリップエッジにおける筋むらや外観むら
等の発生を防止しながら、エッジオーバーコート及びス
プラッシュの発生を防止することができ、この結果、ス
トリップの表裏面の溶融金属膜の厚さを所定の厚さに調
整することができ、表裏面の美麗なめっき鋼板を製造す
ることができる連続式溶融めっきにおけるワイピングガ
スの圧力制御方法を提供する。 【解決手段】 ワイピングガスの吐出領域を、ストリッ
プ16の板幅(L1 )の両側にそれぞれ100mm未満
の幅(L21)を加えた幅(L1 +2・L21)を持って所
定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出し、スト
リップ16の表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基
準吐出圧力域と、基準吐出圧力域の両側にそれぞれ20
mm以上の幅(L31)を持って吐出圧(P0 )より低く
かつ大気圧を越える吐出圧(P1 )でワイピングガスを
吹き出す背圧域とに区分する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融金属浴を通過
したストリップの表裏面の溶融金属膜の厚さを、所定の
厚さに調整するための連続式溶融めっきにおけるワイピ
ングガスの圧力制御方法及びその方法に用いるワイピン
グノズルに係り、更に詳しくは、ストリップの板幅方向
の両端部(以下ストリップエッジという)のエッジオー
バーコートやスプラッシュの発生を抑制して、表裏面の
美麗なめっき鋼板を製造することができる連続式溶融め
っきにおけるワイピングガスの圧力制御方法及びその方
法に用いるワイピングノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼板等の金属板(以下ストリップ
という)の耐蝕性を向上させるために、ストリップの全
面に亜鉛(Zn)、錫(Sn)、鉛(Pb)、アルミニ
ウム(Al)等の金属層又はこれらの合金層をめっきす
る連続式溶融めっき法が利用されている。ここで、図面
を参照しつつ、従来の連続式溶融めっき法について説明
する。なお、図80、図82、図83中、符号SEは、
ストリップエッジである。
【0003】まず、従来の連続式溶融めっき法に適用さ
れる連続式溶融めっき装置について説明する。従来の連
続式溶融めっき法に適用される連続式溶融めっき装置5
0は、図77、図78に示すように、酸化炉(図示せ
ず)で全面に残存する油分を酸化除去され、かつ、還元
炉(図示せず)で全面に残存する燃焼残留物を還元除去
されたストリップ51の進行方向を、溶融金属浴53の
方向へ方向転換するためのターンダウンロール52と、
ストリップ51の全面に金属層又は合金層をめっきする
ために、亜鉛や、錫、鉛、アルミニウム等又はこれらの
合金(又は混合物)からなる溶融金属53aを溶融状態
で保持するための溶融金属浴53と、溶融金属浴53内
に回転自在に支持され、溶融金属浴53内を通過するス
トリップ51の進行方向を、上方へ方向転換するための
シンクロール54と、溶融金属浴53内のシンクロール
54の上方に、回転自在に対峙され、溶融金属浴53内
を通過するストリップ51の揺動を抑制するための一対
のサポートロール55と、溶融金属浴53の上方でかつ
一対のサポートロール55の上方に対峙され、溶融金属
浴53内を通過したストリップ51の表裏面の溶融金属
膜51aの厚さを、所定の厚さに調整するための一対の
ワイピングノズル56とを有する。
【0004】続いて、従来の連続式溶融めっき法につい
て説明する。まず、ストリップ51は、酸化炉で全面に
残存する油分を酸化除去された後、還元炉で燃焼残留物
を還元除去される。次に、酸化炉、及び、還元炉を、順
次経たストリップ51は、ターンダウンロール52によ
って、溶融金属浴53に導かれた後、この溶融金属浴5
3内で、シンクロール55によって、上方に導かれる。
ここで、ストリップ51が、溶融金属浴53内を通過す
る間に、ストリップ51の全面に付着された溶融金属5
3aの膜(以下溶融金属膜という)51aは、一対のワ
イピングノズル56からそれぞれストリップ51に吹き
付けられる空気等のワイピングガスで、所定の厚さに調
節される。そして、溶融金属膜51aの厚さが所定の厚
さに調節されたストリップ51は、乾燥炉(図示せず)
等を経て、溶融金属膜51aがストリップ51の全面に
固着された(以下ストリップ51の全面に固着された溶
融金属膜51aを金属層又は合金層という)後、テンシ
ョンリール等で、コイル状に巻き取られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の連続式溶融めっき法では、以下の解決すべき課題を
有していた。すなわち、通常、従来の連続式溶融めっき
法では、図79(a)、(b)上段等に示すように、ス
トリップ51の表裏面に、ワイピングガスを吹き付ける
ために、一対のワイピングノズル56には、その長手方
向(又はストリップ51の板幅方向という)に沿って、
同じ開口幅(t1 )のスリット56a(以下、このスリ
ット56aの開口幅が、ストリップ51の板幅方向に沿
って、同一幅のものを、フラットタイプのスリットとい
う)が設けられている。
【0006】ところが、このフラットタイプのスリット
56aを有する一対のワイピングノズル56では、該一
対のワイピングノズル56の先端のワイピングガスの吹
き出し圧は、図79(a)下段中、実線aで示すよう
に、ストリップ51の板幅方向に沿って同一圧となる
が、このワイピングガスがストリップ51に衝突したと
きの衝突圧は、図80下段中、実線cで示すように、ス
トリップ51の板幅方向に沿って、それぞれ、ストリッ
プエッジにいくほど低くなっている。
【0007】これは、ストリップエッジより外側、すな
わち、ストリップ51のない所で、一対のワイピングノ
ズル56から吐出されたワイピングガス同士が衝突する
ことにより、図78中、矢視するように、ワイピングガ
スの流れに乱れが生じ、この結果、このワイピングガス
の乱流がストリップ51のエッジよりも数十mm内側ま
で影響を及ぼして、ストリップエッジにおけるワイピン
グガスの衝突圧を低下させているからである。
【0008】そして、前記の如く、ストリップエッジに
おけるワイピングガスの衝突圧が低下すると、ストリッ
プ51の表裏面の溶融金属膜51aの拭払能(又はワイ
ピング能という)が低下して、図78に示すように、ス
トリップエッジに、いわゆるエッジオーバーコートが発
生し、後工程で、コイル状に巻き取られたストリップ5
1(以下、コイル状に巻き取られたストリップ51をコ
イルという)は、その両端部が膨れたいわゆる鼓状とな
るために、使用時、引き延ばされたストリップ51の両
端部が波打つ、いわゆる耳波現象と呼ばれる不具合が発
生するという問題点があった。
【0009】そこで、この耳波現象を解決するために、
ストリップ51を巻き取る際に、コイルの形状を修正す
るべく、下層のストリップ51と上層のストリップ51
の間に、ダンボールを挿入する作業が行われているが、
手間と労力を要し、作業性や生産性に劣るという問題点
があった。
【0010】そこで、前述の問題点を解決するために、
スリットの開口幅をその両端部に向かって広くした、
すなわち、スリットにテーパーを設けた、いわゆるテー
パータイプのスリットを有するワイピングノズルが提案
されている。また、実開平2−78558号公報に
は、図81(b)に示すように、中空状の主ノズル57
a内に、ストリップ51の板幅方向に沿って、移動可能
に補助ノズル57bを設けたワイピングノズル57が提
案されている。
【0011】そして、前記のテーパータイプのスリッ
トを有するワイピングノズルでは、図79(a)下段
中、破線bで示すように、ワイピングガスの吹き出し圧
をスリットの両端部(以下スリットエッジという)にい
くほど大きくすることができ、また、前記の実開平2
−78558号公報に記載されたワイピングノズル57
も、前記と同様に、図81(a)中、実線eで示すよう
に、ワイピングガスの吹き出し圧を、補助ノズル57b
の配置部位で、ストリップエッジ又はスリットエッジに
いくほど大きくすることができる。
【0012】ところが、前記及びのワイピングノズ
ル57でも、前述した問題点を解決することができず、
前記及びのワイピングノズル57からストリップ5
1に吹き付けられたワイピングガスの衝突圧は、図80
中、破線dで示すように、ストリップ51の板幅方向に
沿って、スリットエッジにいくほど低くなるという問題
点があった。このため、やはり、前記と同様に、ストリ
ップ51の表裏面の溶融金属膜51aの拭払能が低下
し、ストリップエッジにエッジオーバーコートが発生す
るという問題点があった。
【0013】また、前記のワイピングノズルでは、図
80中、破線dで示すように、ワイピングガスの衝突圧
はスリットエッジにいくにつれ一旦急激に上昇して(す
なわち、屈曲点kをもって急激に上昇する)急激に下降
する分布曲線となっているが、エッジオーバーコートを
防止するために、スリットエッジにおけるワイピングガ
スの衝突圧を高くすると、図80中、符号S1 で示す、
スリットエッジ近傍におけるワイピングガスの衝突圧
と、図80中、符号S2 で示す、ストリップ中央部の
(同一圧の)ワイピングガスの衝突圧の差が大きくなっ
てしまい、この結果、ストリップの表裏面に、筋むら
や、外観むら(色むら)が発生するという問題点があっ
た。
【0014】そこで、前述の問題点を解決するために、
図82に示すように、溶融金属浴53を通過したストリ
ップ51の横に、ダミープレート(又は擬似板という)
58を置くことにより、ストリップエッジより外側で、
ワイピングガスが衝突して発生する乱流の影響を防止す
る方法が提案されている。そして、この方法によれば、
ストリップエッジより外側におけるワイピングガス同士
の衝突を、ダミープレート58で遮ることができるが、
この方法で、乱流の影響を防止するには、ストリップエ
ッジとダミープレート58との間隙(g)を2mm≦g
≦3mmの範囲内に維持することが必要であった。
【0015】ところが、ストリップ51にダミープレー
ト58を接触させずに、前記間隙(g)を持って、連続
式溶融めっきの操業を行うことは、極めて困難であっ
た。すなわち、ストリップ51とダミープレート58が
接触しなくても、前記間隙(g)が極めて小さくなる
と、ストリップ51の全面に付着した溶融金属53a
が、ダミープレート58に付着し易くなると共に、この
ダミープレート58に付着した溶融金属53aの厚さが
次第に厚くなって、前記間隙(g)を埋めてしまい、こ
の結果、ストリップ51の搬送を停止させる等、連続式
溶融めっき法の操業を阻害するという問題点があった。
このため、実際の操業においては、前記間隙(g)を、
約30mm程度にしなければならず、この結果、ストリ
ップエッジにおけるワイピングガスの衝突圧を、図82
中、破線jで示すように、ストリップ中央部におけるワ
イピングガスの衝突圧と同じにすることができず、図8
2中、実線iで示すように、ストリップエッジにいくほ
ど低下させてしまい、ストリップ51のエッジオーバー
コートを防止することができないという問題点があっ
た。
【0016】そこで、前述の問題点を解決するために、
図83中段中、実線fで示すように、ワイピングノズル
56(57)におけるストリップ51と相対しない部位
をカバー(図示せず)等で覆って、ストリップエッジよ
り外側におけるワイピングガスの吐出を停止する方法が
提案されている。そして、この方法では、図83下段
中、実線hで示すように、ストリップ51の外側におけ
るワイピングガスの衝突圧の低下を防止することができ
る。
【0017】ところが、図84中、矢視するように、通
常、ワイピングノズル56からストリップ51に吹き付
けられたワイピングガスは、ストリップ51に衝突した
後、上下方向に流れるが、この方法の場合、ストリップ
エッジより外側のワイピングガスの吐出が停止されてい
るため、ストリップエッジ近傍のワイピングガスが、ス
トリップ51に衝突した後、ストリップエッジから外側
に向かって、左(右)方向に流れ易くなるために、この
ワイピングガスの流れに乗って、ストリップエッジの溶
融金属53aが飛散し(以下、このストリップエッジの
溶融金属53aが飛散する現象をスプラッシュとい
う)、この飛散した溶融金属53aが、ワイピングノズ
ル56のスリット56aを閉塞するという問題点があっ
た。
【0018】従って、連続式溶融めっき法では、ストリ
ップエッジのエッジオーバーコートとスプラッシュを同
時に解決することができる何等かの方法が、至急、希求
されていた。
【0019】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、ストリップエッジにおける筋むらや、外観むら
等の発生を防止しながら、エッジオーバーコート及びス
プラッシュの発生を防止することができ、この結果、ス
トリップの表裏面の溶融金属膜の厚さを所定の厚さに調
整することができ、表裏面の美麗なめっき鋼板を製造す
ることができる連続式溶融めっきにおけるワイピングガ
スの圧力制御方法、及び、その方法に用いるワイピング
ノズルを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力
制御方法は、溶融金属浴を通過したストリップを、該ス
トリップの板幅(L1)より長尺に形成され、かつ、前
記溶融金属浴の上方で対峙された一対のワイピングノズ
ルの間を通過させながら、該ワイピングノズルから前記
ストリップの表裏面にワイピングガスを吹き付けて、前
記ストリップのエッジオーバーコート及びスプラッシュ
を防止しながら、前記ストリップの表裏面の溶融金属膜
の厚さを調整する連続式溶融めっきにおけるワイピング
ガスの圧力制御方法であって、前記ワイピングガスの吐
出領域を、前記ストリップの板幅(L1 )の両側に、そ
の両端からそれぞれ100mm未満の幅(L21)を加え
た幅(L1 +2・L21)を持って、所定の吐出圧
(P0 )でワイピングガスを吹き出し、前記ストリップ
の表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域
と、前記基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ
20mm以上の幅(L31)を持って、前記吐出圧
(P0 )より低くかつ大気圧を越える吐出圧(P1 )で
ワイピングガスを吹き出す背圧域とに区分している。
【0021】請求項2記載の連続式溶融めっきにおける
ワイピングガスの圧力制御方法は、溶融金属浴を通過し
たストリップを、該ストリップの板幅(L1 )より長尺
に形成され、かつ、前記溶融金属浴の上方で対峙された
一対のワイピングノズルの間を通過させながら、該ワイ
ピングノズルから前記ストリップの表裏面にワイピング
ガスを吹き付けて、前記ストリップのエッジオーバーコ
ート及びスプラッシュを防止しながら、前記ストリップ
の表裏面の溶融金属膜の厚さを調整する連続式溶融めっ
きにおけるワイピングガスの圧力制御方法であって、前
記ワイピングガスの吐出領域を、前記ストリップの板幅
(L1 )の両側に、その両端からそれぞれ50mm以上
100mm以下の幅(L21)を加えた幅(L1 +2・L
21)を持って、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガス
を吹き出し、前記ストリップの表裏面の溶融金属膜のワ
イピングを行う基準吐出圧域とし、前記基準吐出圧域の
両側に、その両端からそれぞれ20mm以上の幅
(L31)を有する大気圧域を設けている。
【0022】請求項3記載の連続式溶融めっきにおける
ワイピングガスの圧力制御方法は、溶融金属浴を通過し
たストリップを、該ストリップの板幅(L1 )より長尺
に形成され、かつ、前記溶融金属浴の上方で対峙された
一対のワイピングノズルの間を通過させながら、該ワイ
ピングノズルから前記ストリップの表裏面にワイピング
ガスを吹き付けて、前記ストリップのエッジオーバーコ
ート及びスプラッシュを防止しながら、前記ストリップ
の表裏面の溶融金属膜の厚さを調整する連続式溶融めっ
きにおけるワイピングガスの圧力制御方法であって、前
記ワイピングガスの吐出領域を、前記ストリップの板幅
(L1 )を持って、所定の吐出圧(P0)でワイピング
ガスを吹き出し、前記ストリップの表裏面の溶融金属膜
のワイピングを行う基準吐出圧域と、前記基準吐出圧域
の両側に、その両端からそれぞれ20mm以上の幅(L
31)を持って、(0.1・P0 )≦(P2 )≦(0.8
・P0 )の吐出圧(P2 )でワイピングガスを吹き出
し、前記ストリップの両端のガス流を整える背圧域とに
区分している。
【0023】請求項4記載の連続式溶融めっきにおける
ワイピングガスの圧力制御方法は、溶融金属浴を通過し
たストリップを、該ストリップの板幅(L1 )より長尺
に形成され、かつ、前記溶融金属浴の上方で対峙された
一対のワイピングノズルの間を通過させながら、該ワイ
ピングノズルから前記ストリップの表裏面にワイピング
ガスを吹き付けて、前記ストリップのエッジオーバーコ
ート及びスプラッシュを防止しながら、前記ストリップ
の表裏面の溶融金属膜の厚さを調整する連続式溶融めっ
きにおけるワイピングガスの圧力制御方法であって、前
記ワイピングガスの吐出領域を、前記ストリップの板幅
(L1 )の両側に、その両端からそれぞれ200mm未
満の幅(L22)を加えた幅(L1 +2・L22)を持っ
て、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
し、前記ストリップの表裏面の溶融金属膜のワイピング
を行う基準吐出圧域と、前記基準吐出圧域の両側に、そ
の両端からそれぞれ20mm以上100mm以下の幅
(L41)を持って、前記吐出圧(P0 )より低く大気圧
を越える吐出圧(P1 )でワイピングガスを吹き出す背
圧域とに区分し、前記背圧域の両側に、その両端からそ
れぞれ20mm以上の幅(L31)を有する大気圧域を設
けている。
【0024】請求項5記載の連続式溶融めっきにおける
ワイピングガスの圧力制御方法は、溶融金属浴を通過し
たストリップを、該ストリップの板幅(L1 )より長尺
に形成され、かつ、前記溶融金属浴の上方で対峙された
一対のワイピングノズルの間を通過させながら、該ワイ
ピングノズルから前記ストリップの表裏面にワイピング
ガスを吹き付けて、前記ストリップのエッジオーバーコ
ート及びスプラッシュを防止しながら、前記ストリップ
の表裏面の溶融金属膜の厚さを調整する連続式溶融めっ
きにおけるワイピングガスの圧力制御方法であって、前
記ワイピングガスの吐出領域を、前記ストリップの板幅
(L1 )の両側に、その両端からそれぞれ100mm以
上200mm以下の幅(L42)を加えた幅(L1 +2・
42)を持って、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガ
スを吹き出し、前記ストリップの表裏面の溶融金属膜の
ワイピングを行う基準吐出圧域とし、前記基準吐出圧域
の両側に、その両端からそれぞれ40mm以上の幅(L
32)を有する大気圧域を設けている。
【0025】請求項6記載の連続式溶融めっきにおける
ワイピングガスの圧力制御方法は、溶融金属浴を通過し
たストリップを、該ストリップの板幅(L1 )より長尺
に形成され、かつ、前記溶融金属浴の上方で対峙された
一対のワイピングノズルの間を通過させながら、該ワイ
ピングノズルから前記ストリップの表裏面にワイピング
ガスを吹き付けて、前記ストリップのエッジオーバーコ
ート及びスプラッシュを防止しながら、前記ストリップ
の表裏面の溶融金属膜の厚さを調整する連続式溶融めっ
きにおけるワイピングガスの圧力制御方法であって、前
記ワイピングガスの吐出領域を、前記ストリップの板幅
(L1 )を持って、所定の吐出圧(P0)でワイピング
ガスを吹き出し、前記ストリップの表裏面の溶融金属膜
のワイピングを行う基準吐出圧域と、前記基準吐出圧域
の両側に、その両端からそれぞれ20mm以上100m
m以下の幅(L41)を持って、(0.2・P0 )以上の
吐出圧(P3 )でワイピングガスを吹き出し、前記スト
リップの両端のガス流を整える背圧域とに区分し、前記
背圧域の両側に、その両端からそれぞれ20mm以上の
幅(L31)を有する大気圧域を設けている。
【0026】請求項7記載の連続式溶融めっきにおける
ワイピングガスの圧力制御方法は、請求項1、2、4、
5のいずれか1項に記載の連続式溶融めっきにおけるワ
イピングガスの圧力制御方法において、前記基準吐出圧
域の吐出圧(P0 )を、その両側部で高くして、エッジ
オーバーコートを積極的に防止している。
【0027】請求項8記載の連続式溶融めっきにおける
ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイピングノズ
ルは、溶融金属浴を通過したストリップとの対向部に、
前記ストリップの板幅方向に沿って、所定の間隙を持っ
て形成された主スリットを備えた主ノズルと、該主ノズ
ル内に、隙間を有して移動可能に配置され、前記主スリ
ットに方向を合わせた補助スリットを備えた補助ノズル
と、取付け取り外し可能に装着され、前記補助ノズルの
補助スリットの一部、又は、全部を閉塞する補助スリッ
ト用盲板とを有する。
【0028】請求項9記載の連続式溶融めっきにおける
ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイピングノズ
ルは、請求項8記載の連続式溶融めっきにおけるワイピ
ングガスの圧力制御方法に用いるワイピングノズルにお
いて、前記主ノズルの主スリット、及び、前記補助ノズ
ルの補助スリットを閉塞する主補スリット用盲板が設け
られている。
【0029】ここで、ワイピングガスとは、ワイピング
ノズルから吐出されるガスをいうものである。また、こ
のワイピングガスとしては、空気や水蒸気(H2 O)の
他、窒素(N2 )ガス、アルゴン(Ar)ガス等の不活
性ガスを使用することができる。特に、ワイピングガス
に、不活性ガスを使用すると、ストリップの表裏面の溶
融金属膜の酸化を防止することができる。なお、前記吐
出圧(P0 、P1 、P2 、P3 )とは、後述する図72
〜図74で説明するように、予め、一対のワイピングノ
ズルの間に、該一対のワイピングノズルの長手方向の一
端から他端に亘って試験用板やストリップ等を配置した
状態でワイピングガスを吹き付けたとき、ワイピングガ
スが試験用板やストリップ等に衝突したときのストリッ
プの板幅方向に沿った各部位の衝突圧をいうものであ
る。また、吹き出し圧とは、一対のワイピングノズルに
おける主ノズルの先端の長手方向に沿った各部位の圧力
をいうものである。
【0030】また、吐出圧(P0 )は、ストリップの全
面に付着される溶融金属の種類や、溶融金属膜の厚さ
(又は目付け量という)、ストリップ(又は板という)
の通板速度、ストリップと一対のワイピングノズルとの
間隔(又は距離という)等に応じて、適宜選択されるも
のである。例えば、溶融金属に溶融アルミニウムを適用
した場合、吐出圧(P0 )は、0kg/cm2 、又は、
0<P0 ≦1kg/cm2 の範囲内とされ、溶融金属に
溶融亜鉛を適用した場合は、0kg/cm2 、又は、0
<P0 ≦2kg/cm2 の範囲内とされる。
【0031】これは、溶融金属膜の目付け量や、ストリ
ップの通板速度、ストリップと一対のワイピングノズル
との距離等にも依るが、溶融金属に溶融アルミニウムを
適用した場合は、吐出圧(P0 )を1kg/cm2
下、溶融金属に溶融亜鉛を適用した場合は、2kg/c
2 以下とすることにより、確実に必要な厚さの溶融金
属膜を得ることができるからである。
【0032】なお、吐出圧(P0 )が0kg/cm2
は、ワイピングノズルからのワイピングガスの吐出を停
止したことを意味するものであり、換言すると、大気圧
であることを意味するものである。また、溶融金属に
は、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、鉛(Pb)、アルミニ
ウム(Al)等又はこれらの合金(又は混合物)を適用
することができる。さらに、本発明の連続式溶融めっき
におけるワイピングガスの圧力制御方法を適用して製造
されためっき鋼板は、自動車用鋼板や家電用防錆鋼板等
に使用することができる。
【0033】
【作用】ここで、従来の連続式溶融めっき法の問題点
を、前記実開平2−78558号公報に記載されたワ
イピングノズルを基に要約すると、図70に示すよう
に、ワイピングガスの吹き出し圧を、ストリップ51の
ストリップエッジ近傍から両側に向かって大きくした場
合は、ストリップエッジのエッジオーバーコートを防止
することができず、また、図71に示すように、ストリ
ップエッジより外側におけるワイピングガスの吐出を停
止した場合は、ストリップエッジのスプラッシュを防止
することができないという問題点があった。なお、図7
0、図71中、符号59は、補助ノズル57bにワイピ
ングガスを供給するためのガス配管、符号64は、補助
ノズル57bの所定部を覆って、ワイピングガスの吐出
を停止するためのカバーである。
【0034】そこで、本発明者等は、鋭意研究を重ね、
図72〜図74に示すように、ワイピングガスがストリ
ップ(又は試験用板)に衝突したときの衝突圧を調査し
た結果、ワイピングガスの衝突圧及びその範囲を適宜選
択することにより、ストリップエッジより外側で、ワイ
ピングガス同士の衝突がある程度発生しても、ストリッ
プエッジのワイピングガスの衝突圧の低下を抑制するこ
とが可能で、むしろ、ストリップエッジより外側部分に
適正な衝突圧を持ってワイピングガスを吹き付けること
により、ストリップエッジのエッジオーバーコート及び
スプラッシュを抑制できることが可能であることを知見
し得た。
【0035】なお、図72〜図74中、符号51bは、
所定間隔で点在状に開口51cが設けられた試験用板、
符号51dは、試験用板51bに所定間隔で点在状に設
けられ、ワイピングガスの流れをみるための糸や布等の
タフトである。そして、試験用板51bには、圧力測定
用管60が設けられ、更に、圧力測定用管60の一端部
は、圧力センサー61に連通されている。また、圧力セ
ンサー61で得られた試験用板51bの各部位の圧力値
は、A/D変換器62でディジタル変換された後、いわ
ゆるペンレコーダ等の記録計63で記録されるようにな
っている。
【0036】また、本発明者等は、さらに研究を重ねた
結果、ワイピングガスの吐出領域を基準吐出圧域及び背
圧域、又は、基準吐出圧域及び大気圧域に区分すること
ができる(図8、図15、図16〜図19参照)ワイピ
ングノズルを適用して連続式溶融めっきを行った場合、
基準吐出圧域の幅(又はストリップエッジから背圧域ま
での距離:L21)と、背圧域の吐出圧(吐出圧(P0
を1.0としたときの吐出圧という:P1 、P2 )の関
係は、図75中、(β)で示す範囲とするのが望ましい
ことを知見し得た。すなわち、基準吐出圧域の幅
(L21)と、背圧域の吐出圧(P1 、P2 )の関係が、
図75中、(α)で示す範囲になると、図84を用いて
説明した如く、ワイピングガスが、ストリップに衝突し
た後、ストリップの外側に向かって左(右)方向に流れ
易くなるために、ストリップエッジにスプラッシュが発
生し易くなる一方、基準吐出圧域の幅(L21)と、背圧
域の吐出圧(P1 、P2 )の関係が、図75中、(γ)
で示す範囲になると、図80下段を用いて説明した如
く、ワイピングガスの衝突圧が、ストリップの板幅方向
に沿って、ストリップエッジにいくほど低くなるため
に、ストリップエッジにエッジオーバーコートが発生し
易くなることを知見し得た。
【0037】また、背圧域の幅(L31)は、20mm以
上とすることにより、オーバーコートやスプラッシュを
抑制したガス流衝突圧域を保持することができることを
知見し得た。また、背圧域の吐出圧(P1 、P2 )は、
基準吐出圧域の幅(L21)によって定まり、例えば、基
準吐出圧域の幅(L21)がゼロの場合は、基準吐出圧域
の吐出圧を(P0 )としたとき、背圧域の吐出圧
(P2 )は、前記の理由から、(0.1・P0 )≦P2
≦(0.8・P0 )の範囲とするのがよいことを知見し
得た。更に、基準吐出圧域の幅(L21)が大きくなった
場合、背圧域の吐出圧(P1 )を小さくする必要がある
ことも知見し得た。なお、基準吐出圧域の幅(L21)が
100mmを越えると背圧域の効果が小さくなって、図
84を用いて説明した如く、ワイピングガスが、ストリ
ップに衝突した後、ストリップの外側に向かって左
(右)方向に流れる傾向が現れ、この結果、エッジオー
バーコートを抑制することが困難となることも知見し得
た。
【0038】更に、ワイピングガスの吐出領域を基準吐
出圧域と背圧域と大気圧域、又は、基準吐出圧域と大気
圧域に区分することができる(図25、図40〜図45
参照)ワイピングノズルを適用して連続式溶融めっきを
行った場合、基準吐出圧域の幅(L22)と、背圧域の吐
出圧(P1 、P3 )の関係は、図76中、(ε)で示す
範囲とするのが望ましいことを知見し得た。すなわち、
基準吐出圧域の幅(L22)と、背圧域の吐出圧(P1
3 )の関係が、図76中、(δ)で示す範囲になる
と、図84を用いて説明した如く、ワイピングガスが、
ストリップに衝突した後、ストリップの外側に向かって
左(右)方向に流れ易くなるために、ストリップエッジ
にスプラッシュが発生し易くなる一方、基準吐出圧域の
幅(L22)と、背圧域の吐出圧(P1 、P3 )の関係
が、図76中、(ζ)で示す範囲になると、図80下段
を用いて説明した如く、ワイピングガスの衝突圧が、ス
トリップの板幅方向に沿って、ストリップエッジにいく
ほど低くなるために、ストリップエッジにエッジオーバ
ーコートが発生し易くなることを知見し得た。
【0039】また、背圧域の幅(L41)は、20mm≦
(L41)≦100mmの範囲内、大気圧域の幅(L31
は、20mm以上とすることにより、オーバーコートや
スプラッシュを抑制したガス流衝突圧域を保持すること
ができることを知見し得た。また、背圧域の吐出圧(P
1 、P3 )は、基準吐出圧域の幅(L22、L42)によっ
て定まり、例えば、基準吐出圧域の幅(L22、L42)が
ゼロの場合は、前記と同様に、基準吐出圧域の吐出圧を
(P0 )としたとき、背圧域の吐出圧(P3 )は、
(0.2・P0 )≦(P3 )≦(10・P0 )の範囲内
とするのがよいことを知見し得た。
【0040】従って、請求項1、7記載の連続式溶融め
っきにおけるワイピングガスの圧力制御方法において
は、従来、ストリップエッジにいくほど、衝突圧が低く
なると共に、ワイピングガス同士の衝突によってガス流
が乱れる結果、ストリップエッジでの衝突圧が低下して
ストリップエッジにエッジオーバーコートが発生してい
たが、ワイピングガスの吐出領域を、ストリップの板幅
(L1 )の両側に、その両端からそれぞれ100mm未
満の幅(L21)を加えた幅(L1 +2・L21)を持っ
て、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
し、ストリップの表裏面の溶融金属膜のワイピングを行
う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側に、その両端か
らそれぞれ20mm以上の幅(L31)を持って、吐出圧
(P0 )より低くかつ大気圧を越える吐出圧(P1 )で
ワイピングガスを吹き出す背圧域とに区分したことによ
り、ワイピングガス同士の衝突による流れの乱れを防止
することができると共に、ストリップエッジの衝突圧の
低下を防止することができ、この結果、エッジオーバー
コートを防止することができる。また、従来、ストリッ
プの外側方向にガスが流れ易く、この流れによってスプ
ラッシュが発生していたが、前記のようなワイピングガ
スの吐出領域としたことにより、ストリップの外側方向
に向かうガス流を抑制することができ、この結果、スプ
ラッシュを防止することができる。さらに、ストリップ
表裏面におけるワイピングガスの衝突圧を、ストリップ
の板幅方向に沿って同一とすることができるので、スト
リップ表裏面の筋むらや外観むらを防止することができ
る。また、基準吐出圧域の両側部の吐出圧(P0 )を徐
々に(又は緩やかに)高くした場合も、ストリップ表裏
面の筋むらや外観むらを防止することができる。
【0041】請求項2、7記載の連続式溶融めっきにお
けるワイピングガスの圧力制御方法においては、ワイピ
ングガスの吐出領域を、ストリップの板幅(L1 )の両
側に、その両端からそれぞれ50mm以上100mm以
下の幅(L21)を加えた幅(L1 +2・L21)を持っ
て、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
し、ストリップの表裏面の溶融金属膜のワイピングを行
う基準吐出圧域とし、基準吐出圧域の両側に、その両端
からそれぞれ20mm以上の幅(L31)を有する大気圧
域を設けたことにより、前記と同様に、従来、ストリッ
プの両端部に発生していたエッジオーバーコートやスプ
ラッシュ、筋むら、外観むらを防止することができる。
【0042】請求項3記載の連続式溶融めっきにおける
ワイピングガスの圧力制御方法においては、ワイピング
ガスの吐出領域を、ストリップの板幅(L1 )を持っ
て、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
し、ストリップの表裏面の溶融金属膜のワイピングを行
う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側に、その両端か
らそれぞれ20mm以上の幅(L31)を持って、(0.
1・P0 )≦(P2 )≦(0.8・P0 )の吐出圧(P
2 )でワイピングガスを吹き出し、ストリップの両端の
ガス流を整える背圧域とに区分したことにより、前記と
同様に、従来、ストリップの両端部に発生していたエッ
ジオーバーコートやスプラッシュ、筋むら、外観むらを
防止することができる。
【0043】請求項4、7記載の連続式溶融めっきにお
けるワイピングガスの圧力制御方法においては、ワイピ
ングガスの吐出領域を、ストリップの板幅(L1 )の両
側に、その両端からそれぞれ200mm未満の幅
(L22)を加えた幅(L1 +2・L22)を持って、所定
の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出し、ストリ
ップの表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出
圧域と、基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ
20mm以上100mm以下の幅(L41)を持って、吐
出圧(P0 )より低く大気圧を越える吐出圧(P1 )で
ワイピングガスを吹き出す背圧域とに区分し、背圧域の
両側に、その両端からそれぞれ20mm以上の幅
(L31)を有する大気圧域を設けたことにより、前記と
同様に、従来、ストリップの両端部に発生していたエッ
ジオーバーコートやスプラッシュ、筋むら、外観むらを
防止することができる。
【0044】請求項5、7記載の連続式溶融めっきにお
けるワイピングガスの圧力制御方法においては、ワイピ
ングガスの吐出領域を、ストリップの板幅(L1 )の両
側に、その両端からそれぞれ100mm以上200mm
以下の幅(L42)を加えた幅(L1 +2・L42)を持っ
て、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
し、ストリップの表裏面の溶融金属膜のワイピングを行
う基準吐出圧域とし、基準吐出圧域の両側に、その両端
からそれぞれ40mm以上の幅(L32)を有する大気圧
域を設けたことにより、前記と同様に、従来、ストリッ
プの両端部に発生していたエッジオーバーコートやスプ
ラッシュ、筋むら、外観むらを防止することができる。
【0045】請求項6記載の連続式溶融めっきにおける
ワイピングガスの圧力制御方法においては、ワイピング
ガスの吐出領域を、ストリップの板幅(L1 )を持っ
て、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
し、ストリップの表裏面の溶融金属膜のワイピングを行
う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側に、その両端か
らそれぞれ20mm以上100mm以下の幅(L41)を
持って、(0.2・P0 )以上の吐出圧(P3 )でワイ
ピングガスを吹き出し、ストリップの両端のガス流を整
える背圧域とに区分し、背圧域の両側に、その両端から
それぞれ20mm以上の幅(L31)を有する大気圧域を
設けたことにより、前記と同様に、従来、ストリップの
両端部に発生していたエッジオーバーコートやスプラッ
シュ、筋むら、外観むらを防止することができる。
【0046】特に、請求項7記載の連続式溶融めっきに
おけるワイピングガスの圧力制御方法においては、基準
吐出圧域の吐出圧(P0 )を、その両側部で高くしたこ
とにより、従来、ストリップの両端部に発生していたエ
ッジオーバーコートを積極的に防止することができる。
また、基準吐出圧域の両側部の吐出圧(P0 )を徐々に
(又は緩やかに)高くすれば、ストリップ表裏面の筋む
らや外観むらを防止することができる。
【0047】請求項8、9記載の連続式溶融めっきにお
けるワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイピング
ノズルにおいては、溶融金属浴を通過したストリップと
の対向部に、ストリップの板幅方向に沿って、所定の間
隙を持って形成された主スリットを備えた主ノズルと、
主ノズル内に、隙間を有して移動可能に配置され、スリ
ットに方向を合わせた補助スリットを備えた補助ノズル
と、取付け取り外し可能に装着され、補助ノズルの補助
スリットの一部又は全部を閉塞する補助スリット用盲板
とを有することにより、ワイピングガスの吐出領域を、
基準吐出圧域、及び、背圧域等に区分することができ
る。
【0048】特に、請求項9記載の連続式溶融めっきに
おけるワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイピン
グノズルにおいては、盲板には主ノズルの主スリット及
び補助ノズルの補助スリットを閉塞する主補スリット用
盲板が設けられたことにより、ワイピングガスの吐出領
域を、基準吐出圧域、背圧域、大気圧域等に区分するこ
とができる。
【0049】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜7記載の連続
式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法に
おいては、ストリップエッジにおけるワイピングガスの
衝突圧の低下及びストリップエッジにおけるワイピング
ガスの外側方向への流れを防止して、従来、ストリップ
エッジに発生していたエッジオーバーコートやスプラッ
シュを防止することができると共に、ストリップ表裏面
の筋むらや外観むらを防止することができ、この結果、
テンションリールで巻き取られたコイルを鼓状とするの
を防止することができ、信頼性に優れた連続式溶融めっ
き法を実現することができる。
【0050】特に、請求項7記載の連続式溶融めっきに
おけるワイピングガスの圧力制御方法においては、ワイ
ピングガスの吐出領域を、基準吐出圧域、及び、背圧域
等に区分することができるので、従来、ストリップの両
端部に発生していたエッジオーバーコートを積極的に防
止することができるので、更に確実に、エッジオーバー
コートを防止することができる。
【0051】一方、請求項8、9記載の連続式溶融めっ
きにおけるワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイ
ピングノズルにおいては、従来、ストリップエッジに発
生していたエッジオーバーコートやスプラッシュ、筋む
ら、外観むらを防止することができる。
【0052】特に、請求項9記載の連続式溶融めっきに
おけるワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイピン
グノズルにおいては、ワイピングガスの吐出領域を、基
準吐出圧域、背圧域、大気圧域等に区分することができ
るので、従来、ストリップエッジに発生していたエッジ
オーバーコートやスプラッシュ、筋むら、外観むらを防
止することができる。
【0053】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。なお、各実施の形態において同様の
構成のものについては同一の符号を付して説明を省略す
る。また、図8、図15〜図19、図25、図40〜図
63、図66〜図69中、符号SEは、ストリップエッ
ジである。
【0054】まず、本発明の第1の実施の形態に係る連
続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法
に用いるワイピングノズルについて説明する。図1〜図
7に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る連続
式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法に
用いるワイピングノズル10は、ストリップ16との対
向部に主スリット11bが形成された主ノズル11と、
主ノズル11内で、主スリット11bの長手方向に沿っ
て、移動可能に支持された補助ノズル12と、補助ノズ
ル12の補助スリット12bの一部又は全部を閉塞する
ための補助スリット用盲板14aとを有するものであ
る。以下、これらについて詳しく説明する。
【0055】まず、主ノズル11について説明する。こ
の主ノズル11は、側面視してホームベース状に形成さ
れると共に、その尖頭部11aをストリップ16に向け
て配置されている(図5〜図7参照)。また、尖頭部1
1aには、主ノズル11の長手方向に沿って、正面視し
てほぼ矩形状のスリット(以下主スリットという)11
bが形成されている(図1参照)。すなわち、主スリッ
ト11bは、主ノズル11の長手方向に沿って、同じ開
口幅(t1 )を持って形成されている。そして、主ノズ
ル11は、ストリップ16の板幅(L1 :図46、図4
7参照))より長尺な長さを持って形成されることによ
り、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出す
ことができるようになっている。
【0056】また、図5〜図7に示すように、主ノズル
11内の尖頭部11a側には、主スリット11bに連通
すると共に、主ノズル11の長手方向に沿って、側面視
してほぼホームベース状のガス吐出圧調整室11cが形
成されている。更に、ガス吐出圧調整室11cの上部後
方には、このガス吐出圧調整室11cに連通すると共
に、主ノズル11の長手方向に沿って、側面視してほぼ
矩形状の補助ノズル支持案内室11dが形成されてい
る。また、補助ノズル支持案内室11dの上面には、主
ノズル11の長手方向に沿って、側面視してほぼ逆凹字
状のスライドレール11hが取付けられ、さらに、この
スライドレール11hには、側面視してほぼ鉤状のスラ
イダ11iが、スライドレール11hの長手方向に沿っ
て(又は主ノズル11の長手方向に沿って)、摺動可能
に取付けられている。また、スライダ11iの上部近傍
には、雌ねじ部11jが形成され、この雌ねじ部11j
には、主ノズル11の長手方向両端の内壁に、それぞれ
両端部が、軸支された送りねじ(又はボールねじとい
う)11kが螺合されている。また、送りねじ11kの
一端部には、この送りねじ11kを所定方向に所定角度
回転させるための回転駆動手段(図示せず)が連結され
ている。
【0057】一方、ガス吐出圧調整室11cの後方で、
かつ、補助ノズル支持案内室11dの下方には、ガス吐
出圧調整室11c、及び、補助ノズル支持案内室11d
に、それぞれ連通して、主ノズル11の長手方向に沿っ
て、側面視してほぼ矩形状の、ガス供給圧調整室(又は
ヘッダー機構という)11eが形成されている。また、
ガス供給圧調整室11eの、補助ノズル支持案内室11
dと連通する上部には、蓋板11mがボルト等の締結具
(図示せず)で取付けられている。これにより、ガス供
給装置(図示せず)から、ガス供給管17を通って、ガ
ス吐出圧調整室11cに供給されるガスの圧力を、主ノ
ズル11の長手方向に沿って、均一にすることができ
る。なお、図5〜図7中、符号11fは、ガス供給装置
のガス供給管17と、ガス供給圧調整室11eを連通す
る上流側供給路であり、符号11gは、ガス供給圧調整
室11eとガス吐出圧調整室11cを連通する下流側供
給路である。
【0058】続いて、補助ノズル12について説明す
る。この補助ノズル12は、側面視して、主ノズル11
のガス吐出圧調整室11cより小さな、ほぼホームベー
ス状に形成されている。また、補助ノズル12は、主ノ
ズル11の長手方向の長さより、短尺に形成されてい
る。また、補助ノズル12の、主スリット11bと対向
する尖頭部12aには、補助ノズル12の長手方向に沿
って(又は主スリット11bの長手方向に沿って)、正
面視してほぼ矩形状のスリット(以下補助スリットとい
う)12bが形成されている(図2、図6、図7参
照)。すなわち、補助スリット12bは、補助ノズル1
2の長手方向に沿って、同じ開口幅(t2 )を持って形
成されている。更に、補助ノズル12内には、補助スリ
ット12bに連通して、ガス供給室12cがほぼ中空状
に形成されている。また、補助ノズル12の長手方向の
一側壁には、ガス供給用配管13が連通され、補助ノズ
ル12内にガスを供給することができるようになってい
る(図1、図2、図4参照)。
【0059】そして、補助ノズル12は、スライダ11
iの下端前方に取付けられることにより、主ノズル11
のガス吐出圧調整室11c内に、このガス吐出圧調整室
11cと、図6、図7中、符号Wで示す、すきまを持っ
て、主ノズル11の長手方向に沿って、移動可能に支持
されている。これにより、上流側供給路11f、ガス供
給圧調整室11e、及び、下流側供給路11gを、順次
通って供給されたワイピングガスの吐出圧を、前記すき
まWで、調整できるようになっている。
【0060】そして、補助ノズル12の補助スリット1
2bには、ほぼ平板状の補助スリット用盲板14aが、
取付けられるようになっている。
【0061】なお、本発明の第1の実施の形態に係る連
続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法
に用いるワイピングノズル10を適用した連続式溶融め
っき法は、従来の連続式溶融めっき法と同様なものなの
で、説明を省略し、ここでは、本発明の第1の実施の形
態に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧
力制御方法について説明する。
【0062】なお、溶融金属浴(図示せず)の上方に
は、ストリップ16の位置を監視するための光センサー
等のセンサー(図示せず)が、ストリップ16の板幅方
向に沿って配置され、各センサーからの出力値が制御部
(図示せず)に入力されるようになっている。そして、
制御部は、センサーからの出力値に基づいて、前記回転
駆動手段を所定方向に所定角度回転させて、補助ノズル
12を移動させることにより、ストリップ16の板幅方
向の動きに応じて、所定のワイピングガスの圧力分布を
追従させるための、位置制御信号を出力できるようにな
っている。これにより、常に、ストリップ16に対し
て、所定の圧力分布を持って、ワイピングガスを吐出で
きるようになっている。また、図4に示すように、補助
ノズル12の補助スリット12bの所定部には、補助ス
リット用盲板14aが挟み込まれている。
【0063】これにより、図4中、A−A部では、図5
に示すように、ガス供給装置から供給されるワイピング
ガスは、ガス供給管17、上流側供給路11fを通っ
て、ガス供給圧調整室11eに供給されて、調圧された
後、下流側供給路11g、ガス吐出圧調整室11c、主
スリット11bを通って、ストリップ16に、所定の吐
出圧(P0 )で吹き付けられる。
【0064】また、図4中、B−B部では、図6に示す
ように、ガス供給装置から供給されるワイピングガス
は、ガス供給管17、上流側供給路11fを通って、ガ
ス供給圧調整室11eに供給されて、調圧された後、下
流側供給路11g、ガス吐出圧調整室11cと補助ノズ
ル12のすきまW、主スリット11bを通って、ストリ
ップ16に、所定の吐出圧(P1 )で、吹き付けられる
(図4参照)。また一方、他のガス供給装置から、ガス
供給用配管13を通って、補助ノズル12のガス供給室
12cに供給されたワイピングガスは、補助スリット1
2b、主スリット11bを通って、ストリップ16に、
所定の吐出圧(P03)で、吹き付けられる(図4参
照)。これにより、図4中、B−B部のワイピングガス
の吐出圧は、補助ノズル12によって、ガス吐出圧調整
室11cの内容積が低減されているが、補助ノズル12
の、補助スリット12bから、ワイピングガスが吹き付
けられることにより、図4中、A−A部の、吐出圧(P
0 )と同じ、所定の吐出圧(P0 )で吹き付けられるこ
とになる。
【0065】また、図4中、C−C部では、図7に示す
ように、ガス供給装置から供給されるワイピングガス
は、ガス供給管17、上流側供給路11fを通って、ガ
ス供給圧調整室11eに供給されて、調圧された後、下
流側供給路11g、ガス吐出圧調整室11cと補助ノズ
ル12のすきまW、主スリット11bを通って、ストリ
ップ16に、所定の吐出圧(P1 )で、吹き付けられ
る。一方、他のガス供給装置から、ガス供給用配管13
を通って、補助ノズル12のガス供給室12cに供給さ
れたワイピングガスは、補助スリット12bが補助スリ
ット用盲板14aで閉塞されているために、吐出される
ことはない。従って、図4中、C−C部のワイピングガ
スの吐出圧は、他のガス供給装置から供給されるワイピ
ングガスの吐出がないために、図4中、A−A部、及
び、B−B部の、吐出圧(P0 )より低く、かつ大気圧
より高い、所定の吐出圧(P1)で吹き付けられること
になる。
【0066】これにより、図8に示すように、ストリッ
プ16の板幅(L1 )の両側に、その両端からそれぞれ
100mm未満の幅(L21)を加えた幅(L1 +2・L
21)を持って、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガス
を吹き出し、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜のワ
イピングを行う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側
に、その両端からそれぞれ20mm以上の幅(L31)を
持って、吐出圧(P0 )より低くかつ大気圧を越える、
所定の吐出圧(P1 )でワイピングガスを吹き出す背圧
域とに区分することができる。
【0067】以上のように本発明によれば、補助ノズル
12の補助スリット12bを閉塞するための補助スリッ
ト用盲板14aを備えたので、ワイピングノズル10か
らストリップ16に吹き付けられるワイピングガスの吐
出圧を、図8に示すように、ストリップ16の板幅(L
1 )の両側に、その両端からそれぞれ100mm未満の
幅(L21)を加えた幅(L1 +2・L21)を持って、所
定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出し、スト
リップ16の表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基
準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側に、その両端からそ
れぞれ20mm以上の幅(L31)を持って、吐出圧(P
0 )より低くかつ大気圧を越える、所定の吐出圧
(P1 )でワイピングガスを吹き出す背圧域とに区分す
ることができ、この結果、ストリップ16のエッジのエ
ッジオーバーコートやスプラッシュを防止することがで
きる。また、ストリップ16の表裏面におけるワイピン
グガスの吐出圧を、ストリップの板幅方向に沿って同一
とすることができるので、ストリップ16の表裏面の筋
むらや外観むらを防止することができる。
【0068】続いて、本発明の第2の実施の形態に係る
連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方
法について説明する。まず、本発明の第2の実施の形態
に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力
制御方法に用いるワイピングノズルについて説明する。
本発明の第2の実施の形態に係る連続式溶融めっきにお
けるワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイピング
ノズル20が、本発明の第1の実施の形態に係る連続式
溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法に用
いるワイピングノズル10と異なるのは、図9〜図11
に示すように、補助ノズル22の補助スリット22b
が、補助ノズル22の長手方向に沿って、正面視してほ
ぼ三角形状に(換言すると、補助ノズル22の長手方向
に沿って、開口幅(t2 )を変化させて)形成された点
と、補助スリット22bの一部、又は、全部を閉塞する
ための、正面視してほぼ台形状、又は、三角形状の補助
スリット用盲板24a、24bを備えた点である。
【0069】なお、本発明の第2の実施の形態に係る連
続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法
に用いるワイピングノズル20を適用した連続式溶融め
っき法は、本発明の第1の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法に用いる
ワイピングノズル10を適用した連続式溶融めっき法と
同様なものなので、説明を省略し、ここでは、本発明の
第2の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイ
ピングガスの圧力制御方法について説明する。なお、図
12に示すように、補助ノズル22の補助スリット22
bの所定部には、補助スリット用盲板24aが挟み込ま
れている。
【0070】これにより、図12中、A−A部では、前
記と同様に、ガス供給装置から供給されるワイピングガ
スは、ガス供給管17、上流側供給路11fを通って、
ガス供給圧調整室11eに供給されて、調圧された後、
下流側供給路11g、ガス吐出圧調整室11c、主スリ
ット11bを通って、ストリップ16に、所定の吐出圧
(P0 )で吹き付けられる(図5参照)。
【0071】また、図12中、D−D部では、図13に
示すように、ガス供給装置から供給されるワイピングガ
スは、ガス供給管17、上流側供給路11fを通って、
ガス供給圧調整室11eに供給されて、調圧された後、
下流側供給路11g、ガス吐出圧調整室11cと補助ノ
ズル22のすきまW、主スリット11bを通って、スト
リップ16に、所定の吐出圧(P1 )で、吹き付けられ
る。また一方、他のガス供給装置から、ガス供給用配管
13を通って、補助ノズル22のガス供給室12cに供
給されたワイピングガスは、補助スリット22b、主ス
リット11bを通って、ストリップ16に、所定の吐出
圧(P04)で、吹き付けられる。これにより、図12
中、D−D部のワイピングガスの吐出圧は、補助ノズル
22によって、ガス吐出圧調整室11cの内容積が低減
されるが、補助ノズル22の、補助スリット22bか
ら、ワイピングガスが吹き付けられることにより、図1
2中、A−A部の、吐出圧(P0 )以上の高い吐出圧
(P01′)で吹き付けられることになる。なお、該基準
吐出圧域の両端部の吐出圧は、ストリップエッジから離
間するに連れて高くなっている。また、図15中、符号
(P01)は、基準吐出圧域の最大吐出圧である。
【0072】また、図12中、E−E部では、図14に
示すように、ガス供給装置から供給されるワイピングガ
スは、ガス供給管17、上流側供給路11fを通って、
ガス供給圧調整室11eに供給されて、調圧された後、
下流側供給路11g、ガス吐出圧調整室11cと補助ノ
ズル22のすきまW、主スリット11bを通って、スト
リップ16に、所定の吐出圧(P1 )で、吹き付けられ
る。一方、他のガス供給装置から、ガス供給用配管13
を通って、補助ノズル22のガス供給室12cに供給さ
れたワイピングガスは、補助スリット22bが補助スリ
ット用盲板24aで閉塞されているために、吐出される
ことはない。従って、図12中、E−E部のワイピング
ガスの吐出圧は、他のガス供給装置から供給されるワイ
ピングガスの吐出がないために、図12中、A−A部の
吐出圧(P0 )、及び、D−D部の吐出圧(P01)より
低く、かつ大気圧より高い、所定の吐出圧(P1 )で吹
き付けられることになる。
【0073】これにより、図15に示すように、ストリ
ップ16の板幅(L1 )の両側に、その両端からそれぞ
れ100mm未満の幅(L21)を加えた幅(L1 +2・
21)を持って、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガ
スを吹き出し、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜の
ワイピングを行う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側
に、その両端からそれぞれ20mm以上の幅(L31)を
持って、吐出圧(P0)より低くかつ大気圧を越える、
所定の吐出圧(P1 )でワイピングガスを吹き出す背圧
域とに区分することができる。さらに、基準吐出圧域の
吐出圧(P0 )を、その両側部で高くすることができ
る。
【0074】以上のように本発明によれば、補助ノズル
22の補助スリット22bを閉塞するための補助スリッ
ト用盲板24aを備えたので、ワイピングノズル20か
らストリップ16に吹き付けられるワイピングガスの吐
出圧を、図15に示すように、本発明の第1の実施の形
態に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧
力制御方法に用いるワイピングノズル10と同様な圧力
分布を生じさせることができると共に、さらに、基準吐
出圧域の吐出圧(P0 )を、その両側部で高くすること
ができるので、この結果、本発明の第1の実施の形態に
係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制
御方法と同様に、スリットエッジにおけるエッジオーバ
ーコートやスプラッシュを防止することができる。さら
に、前記の如く、基準吐出圧域の両側部で吐出圧
(P0 )を高くすることができるので、ストリップ16
のエッジオーバーコートを積極的に防止することができ
る。また、基準吐出圧域の両側部の吐出圧(P0 )を徐
々に(又は緩やかに)高くしたので、ストリップ16の
表裏面の筋むらや外観むらを防止することができる。
【0075】続いて、本発明の第3の実施の形態に係る
連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方
法について説明する。なお、本発明の第3の実施の形態
に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力
制御方法に用いるワイピングノズル、及び、同ワイピン
グノズルを適用した連続式溶融めっき法は、本発明の第
1の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイピ
ングガスの圧力制御方法に用いるワイピングノズル1
0、及び、同ワイピングノズル10を適用した連続式溶
融めっき法と同様なものなので、説明を省略し、ここで
は、本発明の第3の実施の形態に係る連続式溶融めっき
におけるワイピングガスの圧力制御方法について説明す
る。
【0076】本発明の第3の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法が、本
発明の第1の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけ
るワイピングガスの圧力制御方法と異なるのは、図16
に示すように、ストリップ16の板幅(L1 )の両側
に、その両端からそれぞれ50mm以上100mm以下
の幅(L21)を加えた幅(L1 +2・L21)を持って、
所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出し、ス
トリップ16の表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う
基準吐出圧域とし、基準吐出圧域の両側に、その両端か
らそれぞれ20mm以上の幅(L31)を有する大気圧域
を設けた点である。
【0077】以上のように本発明によれば、ストリップ
16の板幅(L1 )の両側に、その両端からそれぞれ5
0mm以上100mm以下の幅(L21)を加えた幅(L
1 +2・L21)を持って、所定の吐出圧(P0 )でワイ
ピングガスを吹き出し、ストリップ16の表裏面の溶融
金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域とし、基準吐出
圧域の両側に、その両端からそれぞれ20mm以上の幅
(L31)を有する大気圧域を設けることができ、この結
果、ストリップエッジのエッジオーバーコートやスプラ
ッシュを防止することができる。また、ストリップ16
の表裏面におけるワイピングガスの吐出圧を、ストリッ
プの板幅方向に沿って同一とすることができるので、ス
トリップ16の表裏面の筋むらや外観むらを防止するこ
とができる。
【0078】続いて、本発明の第4の実施の形態に係る
連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方
法について説明する。なお、本発明の第4の実施の形態
に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力
制御方法に用いるワイピングノズル、及び、同ワイピン
グノズルを適用した連続式溶融めっき法は、本発明の第
2の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイピ
ングガスの圧力制御方法に用いるワイピングノズル2
0、及び、同ワイピングノズル20を適用した連続式溶
融めっき法と同様なものなので、説明を省略し、ここで
は、本発明の第4の実施の形態に係る連続式溶融めっき
におけるワイピングガスの圧力制御方法について説明す
る。
【0079】本発明の第4の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法が、本
発明の第2の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけ
るワイピングガスの圧力制御方法と異なるのは、図17
に示すように、ストリップ16の板幅(L1 )の両側
に、その両端からそれぞれ50mm以上100mm以下
の幅(L21)を加えた幅(L1 +2・L21)を持って、
所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出し、ス
トリップ16の表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う
基準吐出圧域とし、基準吐出圧域の両側に、その両端か
らそれぞれ20mm以上の幅(L31)を有する大気圧域
を設けた点と、基準吐出圧域の吐出圧(P0 )を、その
両側部で高くした点である。なお、図17中、符号(P
01)は、基準吐出圧域の最大吐出圧である。
【0080】以上のように本発明によれば、ストリップ
16の板幅(L1 )の両側に、その両端からそれぞれ5
0mm以上100mm以下の幅(L21)を加えた幅(L
1 +2・L21)を持って、ストリップ16の主要部分
に、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出す
と共に、ストリップ16のストリップエッジ近傍を含む
両側部で吐出圧(P0 )を高くして、ストリップ16の
表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域と
し、基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ20
mm以上の幅(L31)を有する大気圧域を設けることが
でき、この結果、ストリップ16のエッジのエッジオー
バーコートやスプラッシュを防止することができる。さ
らに、基準吐出圧域の両側部で吐出圧(P0 )を高くす
ることができるので、ストリップ16のエッジオーバー
コートを積極的に防止することができる。また、基準吐
出圧域の両側部の吐出圧(P0 )を徐々に(又は緩やか
に)高くしたので、ストリップ16の表裏面の筋むらや
外観むらを防止することができる。
【0081】続いて、本発明の第5の実施の形態に係る
連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方
法について説明する。なお、本発明の第5の実施の形態
に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力
制御方法に用いるワイピングノズル、及び、同ワイピン
グノズルを適用した連続式溶融めっき法は、本発明の第
1の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイピ
ングガスの圧力制御方法に用いるワイピングノズル1
0、及び、同ワイピングノズル10を適用した連続式溶
融めっき法と同様なものなので、説明を省略し、ここで
は、本発明の第5の実施の形態に係る連続式溶融めっき
におけるワイピングガスの圧力制御方法について説明す
る。
【0082】本発明の第5の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法が、本
発明の第1の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけ
るワイピングガスの圧力制御方法と異なるのは、図18
に示すように、ストリップ16の板幅(L1 )を持っ
て、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
し、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜のワイピング
を行う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側に、その両
端からそれぞれ20mm以上の幅(L31)を持って、
(0.1・P0 )≦P2 ≦(0.8・P0 )の吐出圧
(P2 )でワイピングガスを吹き出し、ストリップ16
の両端のガス流を整える背圧域とに区分した点である。
【0083】以上のように本発明によれば、ストリップ
16の板幅(L1 )を持って、所定の吐出圧(P0 )で
ワイピングガスを吹き出し、ストリップ16の表裏面の
溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域と、基準吐
出圧域の両側に、その両端からそれぞれ20mm以上の
幅(L31)を持って、(0.1・P0 )≦P2 ≦(0.
8・P0 )の吐出圧(P2 )でワイピングガスを吹き出
し、ストリップ16の両端のガス流を整える背圧域とに
区分することができ、この結果、ストリップ16のエッ
ジのエッジオーバーコートやスプラッシュを防止するこ
とができる。また、ストリップ16の表裏面におけるワ
イピングガスの吐出圧を、ストリップの板幅方向に沿っ
て同一とすることができるので、ストリップ16の表裏
面の筋むらや外観むらを防止することができる。
【0084】続いて、本発明の第6の実施の形態に係る
連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方
法について説明する。なお、本発明の第6の実施の形態
に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力
制御方法に用いるワイピングノズル、及び、同ワイピン
グノズルを適用した連続式溶融めっき法は、本発明の第
2の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイピ
ングガスの圧力制御方法に用いるワイピングノズル2
0、及び、同ワイピングノズル20を適用した連続式溶
融めっき法と同様なものなので、説明を省略し、ここで
は、本発明の第6の実施の形態に係る連続式溶融めっき
におけるワイピングガスの圧力制御方法について説明す
る。
【0085】本発明の第6の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法が、本
発明の第2の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけ
るワイピングガスの圧力制御方法と異なるのは、図19
に示すように、ストリップ16の板幅(L1 )を持っ
て、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
し、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜のワイピング
を行う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側に、その両
端からそれぞれ20mm以上の幅(L31)を持って、
(0.1・P0 )≦P2 ≦(0.8・P0 )の吐出圧
(P2 )でワイピングガスを吹き出し、ストリップ16
の両端のガス流を整える背圧域とに区分した点と、基準
吐出圧域の吐出圧(P0 )を、その両側部で高くした点
である。なお、図19中、符号(P02)は、基準吐出圧
域の最大吐出圧である。
【0086】以上のように本発明によれば、ストリップ
16の板幅(L1 )を持って、ストリップ16の主要部
分に、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
すと共に、ストリップ16の両側部で吐出圧(P0 )を
高くして、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜のワイ
ピングを行う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側に、
その両端からそれぞれ20mm以上の幅(L31)を持っ
て、(0.1・P0 )≦P2 ≦(0.8・P0 )の吐出
圧(P2 )でワイピングガスを吹き出し、ストリップ1
6の両端のガス流を整える背圧域とに区分することがで
き、この結果、ストリップ16のエッジのエッジオーバ
ーコートやスプラッシュを防止することができる。さら
に、基準吐出圧域の両側部で吐出圧(P0 )を高くして
いるので、ストリップ16のエッジオーバーコートを積
極的に防止することができる。また、基準吐出圧域の両
側部の吐出圧(P0 )を徐々に(又は緩やかに)高くし
たので、ストリップ16の表裏面の筋むらや外観むらを
防止することができる。
【0087】続いて、本発明の第7の実施の形態に係る
連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方
法について説明する。まず、本発明の第7の実施の形態
に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力
制御方法に用いるワイピングノズル70について説明す
る。本発明の第7の実施の形態に係る連続式溶融めっき
におけるワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイピ
ングノズル70が、本発明の第1の実施の形態に係る連
続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法
に用いるワイピングノズル10と異なるのは、図20に
示すように、主ノズル11の主スリット11bの一部、
及び、補助ノズル12の補助スリット12bの一部を、
閉塞するための、ほぼ平板状の主補スリット用盲板74
aを備えた点である。なお、補助スリット用盲板14
a、及び、主補スリット用盲板74aの代わりに、図2
1に示すように、長尺な補助スリット用盲板14bと、
主スリット用盲板74bを備えてもよいし、また、図2
2に示すように、平面視してほぼL字状の主補スリット
用盲板74cを備えてもよい。
【0088】なお、本発明の第7の実施の形態に係る連
続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法
に用いるワイピングノズル70を適用した連続式溶融め
っき法は、本発明の第1の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法に用いる
ワイピングノズル10を適用した連続式溶融めっき法と
同様なものなので、説明を省略し、ここでは、本発明の
第7の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイ
ピングガスの圧力制御方法について説明する。なお、図
23に示すように、補助ノズル12の補助スリット12
bの所定部には、補助スリット用盲板14a、及び、主
補スリット用盲板74aが、挟み込まれている。
【0089】これにより、図23中、A−A部では、前
記と同様に、ガス供給装置から供給されるワイピングガ
スは、ガス供給管17、上流側供給路11fを通って、
ガス供給圧調整室11eに供給されて、調圧された後、
下流側供給路11g、ガス吐出圧調整室11c、主スリ
ット11bを通って、ストリップ16に、所定の吐出圧
(P0 )で吹き付けられる(図5参照)。
【0090】また、図23中、B−B部では、前記と同
様に、ガス供給装置から供給されるワイピングガスは、
ガス供給管17、上流側供給路11fを通って、ガス供
給圧調整室11eに供給されて、調圧された後、下流側
供給路11g、ガス吐出圧調整室11cと補助ノズル1
2のすきまW、主スリット11bを通って、ストリップ
16に、所定の吐出圧(P1 )で、吹き付けられると共
に、他のガス供給装置から、ガス供給用配管13を通っ
て、補助ノズル12のガス供給室12cに供給されたワ
イピングガスは、補助スリット12b、主スリット11
bを通って、ストリップ16に、所定の吐出圧(P03
で、吹き付けられる(図6参照)。これにより、図23
中、B−B部のワイピングガスの吐出圧は、前記と同様
に、補助ノズル12によって、ガス吐出圧調整室11c
の内容積が低減されているが、補助ノズル12の、補助
スリット12bから、ワイピングガスが吹き付けられる
ことにより、図4中、A−A部の、吐出圧(P0 )と同
じ、所定の吐出圧(P0 )で吹き付けられることにな
る。
【0091】また、図23中、C−C部では、前記と同
様に、ガス供給装置から供給されるワイピングガスは、
ガス供給管17、上流側供給路11fを通って、ガス供
給圧調整室11eに供給されて、調圧された後、下流側
供給路11g、ガス吐出圧調整室11cと補助ノズル1
2のすきまW、主スリット11bを通って、ストリップ
16に、吐出圧(P1 )で吹き付けられる(図7参
照)。
【0092】更に、図23中、F−F部では、図24に
示すように、ガス供給装置から供給されるワイピングガ
ス、及び、他のガス供給装置から供給されるワイピング
ガス、いずれも、補助スリット12b、及び主スリット
11bが閉塞されているために、この部位の吐出圧は大
気圧とされる。
【0093】これにより、図25に示すように、ストリ
ップ16の板幅(L1 )の両側に、その両端からそれぞ
れ200mm未満の幅(L22)を加えた幅(L1 +2・
22)を持って、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガ
スを吹き出し、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜の
ワイピングを行う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側
に、その両端からそれぞれ20mm以上100mm以下
の幅(L41)を持って、吐出圧(P0 )より低く大気圧
を越える吐出圧(P1 )でワイピングガスを吹き出す背
圧域とに区分し、背圧域の両側に、その両端からそれぞ
れ20mm以上の幅(L31)を有する大気圧域を設ける
ことができる。
【0094】以上のように本発明によれば、補助スリッ
ト用盲板14a、及び、主補スリット用盲板74aを備
えたので、ストリップ16の板幅(L1 )の両側に、そ
の両端からそれぞれ200mm未満の幅(L22)を加え
た幅(L1 +2・L22)を持って、所定の吐出圧
(P0 )でワイピングガスを吹き出し、ストリップ16
の表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域
と、基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ20
mm以上100mm以下の幅(L41)を持って、吐出圧
(P0 )より低く大気圧を越える吐出圧(P1 )でワイ
ピングガスを吹き出す背圧域とに区分し、背圧域の両側
に、その両端からそれぞれ20mm以上の幅(L31)を
有する大気圧域を設けることができ、この結果、ストリ
ップ16のエッジのエッジオーバーコートやスプラッシ
ュを防止することができる。また、ストリップ16の表
裏面におけるワイピングガスの吐出圧を、ストリップの
板幅方向に沿って同一とすることができるので、ストリ
ップ16の表裏面の筋むらや外観むらを防止することが
できる。
【0095】続いて、本発明の第8の実施の形態に係る
連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方
法について説明する。まず、本発明の第8の実施の形態
に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力
制御方法に用いるワイピングノズル80について説明す
る。本発明の第8の実施の形態に係る連続式溶融めっき
におけるワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイピ
ングノズル80が、本発明の第2の実施の形態に係る連
続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法
に用いるワイピングノズル20と異なるのは、図26、
図27に示すように、主ノズル11の主スリット11b
の一部、及び、補助ノズル22の補助スリット22bの
一部を、閉塞するための、主補スリット用盲板84a、
84bを備えた点である。なお、補助スリット用盲板2
4a、24b、及び、主補スリット用盲板84a、84
bの代わりに、図28、図29に示すように、主補スリ
ット用盲板84c、84dを備えてもよいし、また、図
30、図31に示すように、主補スリット用盲板84
a、84bの代わりに、主スリット用盲板85a、85
bを備えてもよい。また、補助ノズル22の補助スリッ
ト22bによっては、図32〜図37に示すような、補
助スリット用盲板24a′、24b′、主補スリット用
盲板84a′、84b′、84c′、84d′を備えて
もよい。更に、補助ノズル22の補助スリット22bに
よっては、補助スリット用盲板24a、24b、24
a′、24b′、主補スリット用盲板84a、84b、
84c、84d、84a′、84b′、84c′、84
d′、主スリット用盲板85a、85bの、上面、及
び、下面を湾曲面としてもよい。
【0096】なお、本発明の第8の実施の形態に係る連
続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法
に用いるワイピングノズル80を適用した連続式溶融め
っき法は、本発明の第2の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法に用いる
ワイピングノズル20を適用した連続式溶融めっき法と
同様なものなので、説明を省略し、ここでは、本発明の
第8の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイ
ピングガスの圧力制御方法について説明する。なお、図
38に示すように、補助ノズル22の補助スリット22
bの所定部には、補助スリット用盲板24a、及び、主
補スリット用盲板84aが、挟み込まれいる。
【0097】これにより、図38中、A−A部では、前
記と同様に、ガス供給装置から供給されるワイピングガ
スは、ガス供給管17、上流側供給路11fを通って、
ガス供給圧調整室11eに供給されて、調圧された後、
下流側供給路11g、ガス吐出圧調整室11c、主スリ
ット11bを通って、ストリップ16に、所定の吐出圧
(P0 )で吹き付けられる(図5参照)。
【0098】また、図38中、D−D部では、前記と同
様に、ガス供給装置から供給されるワイピングガスは、
ガス供給管17、上流側供給路11fを通って、ガス供
給圧調整室11eに供給されて、調圧された後、下流側
供給路11g、ガス吐出圧調整室11cと補助ノズル2
2のすきまW、主スリット11bを通って、ストリップ
16に所定の吐出圧(P1 )で、吹き付けられると共
に、他のガス供給装置から、ガス供給用配管13を通っ
て、補助ノズル22のガス供給室12cに供給されたワ
イピングガスは、補助スリット22b、主スリット11
bを通って、ストリップ16に、所定の吐出圧(P04
で、吹き付けられる(図13参照)。これにより、図3
8中、D−D部のワイピングガスの吐出圧は、前記と同
様に、補助ノズル22によって、ガス吐出圧調整室11
cの内容積が低減されるが、補助ノズル22の、補助ス
リット22bから、ワイピングガスが吹き付けられるこ
とにより、図38中、A−A部の、吐出圧(P0 )以上
の高い吐出圧(P01′)で吹き付けられることになる。
なお、図40中、符号(P01)は、基準吐出圧域の最大
吐出圧である。
【0099】また、図38中、E−E部では、前記と同
様に、ガス供給装置から供給されるワイピングガスは、
ガス供給管17、上流側供給路11fを通って、ガス供
給圧調整室11eに供給されて、調圧された後、下流側
供給路11g、ガス吐出圧調整室11cと補助ノズル2
2のすきまW、主スリット11bを通って、ストリップ
16に、所定の吐出圧(P1 )で、吹き付けられると共
に、他のガス供給装置から、ガス供給用配管13を通っ
て、補助ノズル22のガス供給室12cに供給されたワ
イピングガスは、補助スリット22bが補助スリット用
盲板24aで閉塞されているために、吐出されることは
ない(図14参照)。従って、図38中、E−E部のワ
イピングガスの吐出圧は、他のガス供給装置から供給さ
れるワイピングガスの吐出がないために、図38中、A
−A部の吐出圧(P0 )、及び、D−D部の吐出圧(P
01)より低く、かつ大気圧より高い、所定の吐出圧(P
1 )で吹き付けられることになる。
【0100】更に、図38中、G−G部では、図39に
示すように、ガス供給装置から供給されるワイピングガ
ス、及び、他のガス供給装置から供給されるワイピング
ガス、いずれも、補助スリット22b、及び主スリット
11bが閉塞されているために、この部位の吐出圧は大
気圧とされる。
【0101】これにより、図40に示すように、ストリ
ップ16の板幅(L1 )の両側に、その両端からそれぞ
れ200mm未満の幅(L22)を加えた幅(L1 +2・
22)を持って、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガ
スを吹き出し、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜の
ワイピングを行う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側
に、その両端からそれぞれ20mm以上100mm以下
の幅(L41)を持って、吐出圧(P0 )より低く大気圧
を越える吐出圧(P1 )でワイピングガスを吹き出す背
圧域とに区分し、背圧域の両側に、その両端からそれぞ
れ20mm以上の幅(L31)を有する大気圧域を設ける
ことができる。
【0102】以上のように本発明によれば、補助スリッ
ト用盲板24a、及び、主補スリット用盲板84aを備
えたので、ストリップ16の板幅(L1 )の両側に、そ
の両端からそれぞれ200mm未満の幅(L22)を加え
た幅(L1 +2・L22)を持って、ストリップ16の主
要部分に、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹
き出すと共に、ストリップ16のストリップエッジ近傍
を含む両側部で吐出圧(P0 )を高くして、ストリップ
16の表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出
圧域と、基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ
20mm以上100mm以下の幅(L41)を持って、吐
出圧(P0 )より低く大気圧を越える吐出圧(P1 )で
ワイピングガスを吹き出す背圧域とに区分し、背圧域の
両側に、その両端からそれぞれ20mm以上の幅
(L31)を有する大気圧域を設けることができ、この結
果、ストリップ16のエッジのエッジオーバーコートや
スプラッシュを防止することができる。さらに、基準吐
出圧域の両側部で吐出圧(P0 )を高くすることができ
るので、ストリップ16のエッジオーバーコートを積極
的に防止することができる。また、基準吐出圧域の両側
部の吐出圧(P0 )を徐々に(又は緩やかに)高くした
ので、ストリップ16の表裏面の筋むらや外観むらを防
止することができる。
【0103】続いて、本発明の第9の実施の形態に係る
連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方
法について説明する。なお、本発明の第9の実施の形態
に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力
制御方法に用いるワイピングノズル、及び、同ワイピン
グノズルを適用した連続式溶融めっき法は、本発明の第
7の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイピ
ングガスの圧力制御方法に用いるワイピングノズル7
0、及び、同ワイピングノズル70を適用した連続式溶
融めっき法と同様なものなので、説明を省略し、ここで
は、本発明の第9の実施の形態に係る連続式溶融めっき
におけるワイピングガスの圧力制御方法について説明す
る。
【0104】本発明の第9の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法が、本
発明の第7の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけ
るワイピングガスの圧力制御方法と異なるのは、図41
に示すように、ストリップ16の板幅(L1 )の両側
に、その両端からそれぞれ100mm以上200mm以
下の幅(L42)を加えた幅(L1 +2・L42)を持っ
て、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
し、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜のワイピング
を行う基準吐出圧域とし、基準吐出圧域の両側に、その
両端からそれぞれ40mm以上の幅(L32)を有する大
気圧域を設けた点である。
【0105】以上のように本発明によれば、ストリップ
16の板幅(L1 )の両側に、その両端からそれぞれ1
00mm以上200mm以下の幅(L42)を加えた幅
(L1+2・L42)を持って、所定の吐出圧(P0 )で
ワイピングガスを吹き出し、ストリップ16の表裏面の
溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域とし、基準
吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ40mm以上
の幅(L32)を有する大気圧域を設けることができ、こ
の結果、ストリップ16のエッジのエッジオーバーコー
トやスプラッシュを防止することができる。また、スト
リップ16の表裏面におけるワイピングガスの吐出圧
を、ストリップの板幅方向に沿って同一とすることがで
きるので、ストリップ16の表裏面の筋むらや外観むら
を防止することができる。
【0106】続いて、本発明の第10の実施の形態に係
る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御
方法について説明する。なお、本発明の第10の実施の
形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの
圧力制御方法に用いるワイピングノズル、及び、同ワイ
ピングノズルを適用した連続式溶融めっき法は、本発明
の第8の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワ
イピングガスの圧力制御方法に用いるワイピングノズル
80、及び、同ワイピングノズル80を適用した連続式
溶融めっき法と同様なものなので、説明を省略し、ここ
では、本発明の第10の実施の形態に係る連続式溶融め
っきにおけるワイピングガスの圧力制御方法について説
明する。
【0107】本発明の第10の実施の形態に係る連続式
溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法が、
本発明の第8の実施の形態に係る連続式溶融めっきにお
けるワイピングガスの圧力制御方法と異なるのは、図4
2に示すように、ストリップ16の板幅(L1 )の両側
に、その両端からそれぞれ100mm以上200mm以
下の幅(L42)を加えた幅(L1 +2・L42)を持っ
て、所定の吐出圧(P0)でワイピングガスを吹き出
し、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜のワイピング
を行う基準吐出圧域とし、基準吐出圧域の両側に、その
両端からそれぞれ40mm以上の幅(L32)を有する大
気圧域を設けた点と、基準吐出圧域の吐出圧(P0
を、その両側部で高くした点である。なお、図42中、
符号(P01)は、基準吐出圧域の最大吐出圧である。
【0108】以上のように本発明によれば、ストリップ
16の板幅(L1 )の両側に、その両端からそれぞれ1
00mm以上200mm以下の幅(L42)を加えた幅
(L1+2・L42)を持って、ストリップ16の主要部
分に、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
すと共に、ストリップ16のストリップエッジ近傍を含
む両側部で吐出圧(P0 )を高くして、ストリップ16
の表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域
とし、基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ4
0mm以上の幅(L32)を有する大気圧域を設けること
ができ、この結果、ストリップ16のエッジのエッジオ
ーバーコートやスプラッシュを防止することができる。
さらに、基準吐出圧域の両側部で吐出圧(P0 )を高く
することができるので、ストリップ16のエッジのエッ
ジオーバーコートを積極的に防止することができる。ま
た、基準吐出圧域の両側部の吐出圧(P0 )を徐々に
(又は緩やかに)高くしたので、ストリップ16の表裏
面の筋むらや外観むらを防止することができる。
【0109】続いて、本発明の第11の実施の形態に係
る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御
方法について説明する。なお、本発明の第11の実施の
形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの
圧力制御方法に用いるワイピングノズル、及び、同ワイ
ピングノズルを適用した連続式溶融めっき法は、本発明
の第7の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワ
イピングガスの圧力制御方法に用いるワイピングノズル
70、及び、同ワイピングノズル70を適用した連続式
溶融めっき法と同様なものなので、説明を省略し、ここ
では、本発明の第11の実施の形態に係る連続式溶融め
っきにおけるワイピングガスの圧力制御方法について説
明する。
【0110】本発明の第11の実施の形態に係る連続式
溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法が、
本発明の第9の実施の形態に係る連続式溶融めっきにお
けるワイピングガスの圧力制御方法と異なるのは、図4
3に示すように、ストリップ16の板幅(L1 )を持っ
て、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
し、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜のワイピング
を行う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側に、その両
端からそれぞれ20mm以上100mm以下の幅
(L41)を持って、(0.2・P0 )以上の吐出圧(P
3 )でワイピングガスを吹き出し、ストリップ16の両
端のガス流を整える背圧域とに区分し、背圧域の両側
に、その両端からそれぞれ20mm以上の幅(L31)を
有する大気圧域を設けた点である。
【0111】以上のように本発明によれば、ストリップ
16の板幅(L1 )を持って、所定の吐出圧(P0 )で
ワイピングガスを吹き出し、ストリップ16の表裏面の
溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域と、基準吐
出圧域の両側に、その両端からそれぞれ20mm以上1
00mm以下の幅(L41)を持って、(0.2・P0
以上の吐出圧(P3 )でワイピングガスを吹き出し、ス
トリップ16の両端のガス流を整える背圧域とに区分
し、背圧域の両側に、その両端からそれぞれ20mm以
上の幅(L31)を有する大気圧域を設けることができ、
この結果、ストリップ16のエッジのエッジオーバーコ
ートやスプラッシュを防止することができる。また、ス
トリップ16の表裏面におけるワイピングガスの吐出圧
を、ストリップの板幅方向に沿って同一とすることがで
きるので、ストリップ16の表裏面の筋むらや外観むら
を防止することができる。
【0112】続いて、本発明の第12の実施の形態に係
る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御
方法について説明する。なお、本発明の第12の実施の
形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの
圧力制御方法に用いるワイピングノズル、及び、同ワイ
ピングノズルを適用した連続式溶融めっき法は、本発明
の第8の実施の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワ
イピングガスの圧力制御方法に用いるワイピングノズル
80、及び、同ワイピングノズル80を適用した連続式
溶融めっき法と同様なものなので、説明を省略し、ここ
では、本発明の第12の実施の形態に係る連続式溶融め
っきにおけるワイピングガスの圧力制御方法について説
明する。
【0113】本発明の第12の実施の形態に係る連続式
溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法が、
本発明の第8の実施の形態に係る連続式溶融めっきにお
けるワイピングガスの圧力制御方法と異なるのは、図4
4に示すように、ストリップ16の板幅(L1 )を持っ
て、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
し、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜のワイピング
を行う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側に、その両
端からそれぞれ20mm以上100mm以下の幅
(L41)を持って、(0.2・P0 )以上の吐出圧(P
3 )でワイピングガスを吹き出し、ストリップ16の両
端のガス流を整える背圧域とに区分し、背圧域の両側
に、その両端からそれぞれ20mm以上の幅(L31)を
有する大気圧域を設けた点と、基準吐出圧域の吐出圧
(P0 )を、その両側部で高くした点である。なお、図
44中、符号(P02)は、基準吐出圧域の最大吐出圧で
ある。
【0114】以上のように本発明によれば、ストリップ
16の板幅(L1 )を持って、ストリップ16の主要部
分に、所定の吐出圧(P0 )でワイピングガスを吹き出
すと共に、ストリップ16の両側部で吐出圧(P0 )を
高くして、ストリップ16の表裏面の溶融金属膜のワイ
ピングを行う基準吐出圧域と、基準吐出圧域の両側に、
その両端からそれぞれ20mm以上100mm以下の幅
(L41)を持って、(0.2・P0 )以上の吐出圧(P
3 )でワイピングガスを吹き出し、ストリップ16の両
端のガス流を整える背圧域とに区分し、背圧域の両側
に、その両端からそれぞれ20mm以上の幅(L31)を
有する大気圧域を設けることができ、この結果、ストリ
ップ16のエッジのエッジオーバーコートやスプラッシ
ュを防止することができる。さらに、基準吐出圧域の両
側部で吐出圧(P0 )を高くすることができるので、ス
トリップ16のエッジのエッジオーバーコートを積極的
に防止することができる。また、基準吐出圧域の両側部
の吐出圧(P0 )を徐々に(又は緩やかに)高くしたの
で、ストリップ16の表裏面の筋むらや外観むらを防止
することができる。
【0115】
【実施例】
(実施例1)本発明の第8の実施の形態における連続式
溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法、及
び、その方法に用いるワイピングノズル80を適用し
て、図45に示すように、溶融アルミニウムの連続式溶
融めっきを行った。なお、(L22)=70mm、
(L41)=40mm、(L31)=40mmとした。ま
た、基準吐出圧域の、吐出圧(P0 )=0.05kg/
cm2 、基準吐出圧域の、最大吐出圧(P01)=(3・
0 )=0.15kg/cm2 、背圧域の、吐出圧(P
1 )≦(2/3・P0 :約0.03kg/cm2 )とし
た。これにより、ストリップ16の板幅方向に沿って、
均一な厚さの溶融金属膜を形成することができ、この結
果、従来のように、コイルが鼓状になるのを防止するこ
とができた。
【0116】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。
【0117】例えば、各実施の形態では、補助スリット
用盲板14a等を、補助ノズル12の補助スリット12
b等に嵌め込んだが、補助ノズル12を、半割可能に形
成することで、嵌め込んでもよい。
【0118】また、図46、図47に示すように、スト
リップ16の板幅は、ワイピングノズル10の長さにか
かわらず、どのような板幅にしてもよい。
【0119】更に、図48〜図59に示すように、スト
リップエッジの溶融金属膜の厚さを調整する場合に、主
ノズル11の、主スリット11bから吐出される、ワイ
ピングガスの吐出圧をゼロにしてもよい。なお、図48
は、本発明の第1の実施の形態において、主スリット1
1bから吐出される、ワイピングガスの吐出圧をゼロに
した場合で、図49は、本発明の第2の実施の形態にお
いて、主スリット11bからのワイピングガスの吐出圧
をゼロにした場合である。
【0120】また、図50は、本発明の第3の実施の形
態において、主スリット11bからのワイピングガスの
吐出圧をゼロにした場合、図51は、本発明の第4の実
施の形態において、主スリット11bからのワイピング
ガスの吐出圧をゼロにした場合、図52は、本発明の第
5の実施の形態において、主スリット11bからのワイ
ピングガスの吐出圧をゼロにした場合、図53は、本発
明の第6の実施の形態において、主スリット11bから
のワイピングガスの吐出圧をゼロにした場合である。
【0121】また、図54は、本発明の第7の実施の形
態において、主スリット11bからのワイピングガスの
吐出圧をゼロにした場合、図55は、本発明の第8の実
施の形態において、主スリット11bからのワイピング
ガスの吐出圧をゼロにした場合、図56は、本発明の第
9の実施の形態において、主スリット11bからのワイ
ピングガスの吐出圧をゼロにした場合、図57は、本発
明の第10の実施の形態において、主スリット11bか
らのワイピングガスの吐出圧をゼロにした場合である。
【0122】さらに、図58は、本発明の第11の実施
の形態において、主スリット11bからのワイピングガ
スの吐出圧をゼロにした場合、図59は、本発明の第1
2の実施の形態において、主スリット11bからのワイ
ピングガスの吐出圧をゼロにした場合である。なお、図
53中、符号(P02′)は、基準吐出圧域の最大吐出
圧、図55中、符号(P01″)は、基準吐出圧域の最大
吐出圧、図57中、符号(P01″)は、基準吐出圧域の
最大吐出圧、図59中、符号(P02″)は、基準吐出圧
域の最大吐出圧である。
【0123】更に、図60、図62に示すように、他の
ガス供給装置から、ガス供給用配管13、補助ノズル1
2のガス供給室12c、補助スリット12bを、順次、
通って、吐出されるワイピングガスの圧力(換言する
と、他のガス供給装置から供給される、ワイピングガス
の供給量)を、高くすることで、背圧域の吐出圧(P)
を、基準吐出圧域の吐出圧(P0 )より高くしてもよ
い。更に、図61、図63に示すように、基準吐出圧域
の両側部の吐出圧(P0 )を背圧域の吐出圧(P)より
高くしてもよい。
【0124】更に、図64に示すように、本発明の第
7、第8、第11、第12の実施の形態において、補助
ノズル72′(82′)において、ガス供給室12c′
を、3つのガス供給室72c(82c)〜72e(82
e)に分室化すると共に、各ガス供給室72c(82
c)〜72e(82e)に、ワイピングガスを供給する
ための、ガス供給用配管73a(83a)〜73c(8
3c)を連通する。
【0125】これにより、各ガス供給用配管73a(8
3a)〜73c(83c)から供給されるワイピングガ
スの圧力を容易に調整することができるので、図66〜
図69に示すように、基準吐出圧域、又は、背圧域等
の、ワイピングガスの吐出圧を高くしてもよい。
【0126】また、前記と同様に、図65に示す如く、
本発明の第1の実施の形態において、補助ノズル12′
(22′)において、ガス供給室12c″を、2つのガ
ス供給室12d(22d)、12e(22e)に分室化
すると共に、各ガス供給室12d(22d)、12e
(22e)に、ワイピングガスを供給するための、ガス
供給用配管13a(23a)、13b(23b)を連通
してもよい。
【0127】更に、本発明の第1〜第12の実施の形態
に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力
制御方法では、ワイピングノズルにおける、背圧域、又
は、大気圧域の外側では、ワイピングガスの吐出圧を、
基準吐出圧域の、所定の吐出圧(P0 )と同じ吐出圧
(P0 )としたが、この領域の吐出圧は特に規定される
ものではなく、種々の吐出圧としてよい。
【0128】更に、本発明の第1〜第12の実施の形態
に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力
制御方法では、図46、図47に示すように、ストリッ
プ16の中心線にほぼ線対称(又は左右対称)の圧力分
布としたが、例えば、基準吐出圧域の吐出圧(P0
を、その片側部で高くする等、左右対称とせず、種々の
組み合せとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る連続式溶融め
っきにおけるワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの説明図である。
【図2】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイ
ピングノズルの補助ノズルの説明図である。
【図3】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイ
ピングノズルの補助スリット用盲板の斜視図である。
【図4】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイ
ピングノズルの使用状態及びワイピングガスの吐出圧の
説明図である。
【図5】図4の矢視A−A線要部断面図である。
【図6】図4の矢視B−B線要部断面図である。
【図7】図4の矢視C−C線要部断面図である。
【図8】同ワイピングガスの圧力制御方法で制御された
ワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る連続式溶融め
っきにおけるワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの補助ノズルの説明図である。
【図10】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの補助スリット用盲板の斜視図である。
【図11】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの他の補助スリット用盲板の斜視図であ
る。
【図12】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの使用状態及びワイピングガスの吐出圧
の説明図である。
【図13】図12の矢視D−D線要部断面図である。
【図14】図12の矢視E−E線要部断面図である。
【図15】同ワイピングガスの圧力制御方法で制御され
たワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れたワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れたワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図18】本発明の第5の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れたワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図19】本発明の第6の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れたワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図20】本発明の第7の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法に用いる
ワイピングノズルの補助スリット用盲板及び主補スリッ
ト用盲板の斜視図である。
【図21】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの補助スリット用盲板及び主スリット用
盲板の斜視図である。
【図22】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの主補スリット用盲板の斜視図である。
【図23】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの使用状態及びワイピングガスの吐出圧
の説明図である。
【図24】図23の矢視F−F線要部断面図である。
【図25】同ワイピングガスの圧力制御方法で制御され
たワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図26】本発明の第8の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法に用いる
ワイピングノズルの補助スリット用盲板及び主補スリッ
ト用盲板の斜視図である。
【図27】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの他の補助スリット用盲板及び主補スリ
ット用盲板の斜視図である。
【図28】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの他の主補スリット用盲板の斜視図であ
る。
【図29】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの更に他の主補スリット用盲板の斜視図
である。
【図30】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの補助スリット用盲板及び主スリット用
盲板の斜視図である。
【図31】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの他の補助スリット用盲板及び他の主ス
リット用盲板の斜視図である。
【図32】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの更に他の補助スリット用盲板及び更に
他の主補スリット用盲板の斜視図である。
【図33】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの更に他の補助スリット用盲板及び更に
他の主補スリット用盲板の斜視図である。
【図34】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの更に他の主補スリット用盲板の斜視図
である。
【図35】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの更に他の主補スリット用盲板の斜視図
である。
【図36】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの更に他の補助スリット用盲板及び更に
他の主スリット用盲板の斜視図である。
【図37】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの更に他の補助スリット用盲板及び更に
他の主スリット用盲板の斜視図である。
【図38】同ワイピングガスの圧力制御方法に用いるワ
イピングノズルの使用状態及びワイピングガスの吐出圧
の説明図である。
【図39】図38の矢視G−G線要部断面図である。
【図40】同ワイピングガスの圧力制御方法で制御され
たワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図41】本発明の第9の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れたワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図42】本発明の第10の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法の説明
図である。
【図43】本発明の第11の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御
されたワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図44】本発明の第12の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法の説明
図である。
【図45】本発明の一実施の形態に係る連続式溶融めっ
きにおけるワイピングガスの圧力制御方法における実施
例1の説明図である。
【図46】本発明の一実施の形態に係る連続式溶融めっ
きにおけるワイピングガスの圧力制御方法の説明図であ
る。
【図47】本発明の一実施の形態に係る連続式溶融めっ
きにおけるワイピングガスの圧力制御方法の説明図であ
る。
【図48】本発明の第1の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図49】本発明の第2の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図50】本発明の第3の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図51】本発明の第4の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図52】本発明の第5の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図53】本発明の第6の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図54】本発明の第7の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図55】本発明の第8の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図56】本発明の第9の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図57】本発明の第10の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御
された他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図58】本発明の第11の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御
された他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図59】本発明の第12の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御
された他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図60】本発明の第7の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた更に他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図61】本発明の第8の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた更に他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図62】本発明の第11の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御
された更に他のワイピングガスの吐出圧の説明図であ
る。
【図63】本発明の第12の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御
された更に他のワイピングガスの吐出圧の説明図であ
る。
【図64】本発明の第7、第8、第11、第12の実施
の形態に係る連続式溶融めっきにおけるワイピングガス
の圧力制御方法に用いるワイピングノズルの他の補助ノ
ズルの説明図である。
【図65】本発明の第1の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法に用いる
他のワイピングノズルの説明図である。
【図66】本発明の第7の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた更に他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図67】本発明の第8の実施の形態に係る連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御さ
れた更に他のワイピングガスの吐出圧の説明図である。
【図68】本発明の第11の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御
された更に他のワイピングガスの吐出圧の説明図であ
る。
【図69】本発明の第12の実施の形態に係る連続式溶
融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法で制御
された更に他のワイピングガスの吐出圧の説明図であ
る。
【図70】従来の連続式溶融めっき法におけるワイピン
グガスの吹き出し圧の説明図である。
【図71】従来の他の連続式溶融めっき法におけるワイ
ピングガスの吹き出し圧の説明図である。
【図72】従来の連続式溶融めっき法におけるワイピン
グガスの衝突圧の測定状態の説明図である。
【図73】従来の連続式溶融めっき法におけるワイピン
グガスの衝突圧の測定状態の説明図である。
【図74】従来の連続式溶融めっき法におけるワイピン
グガスの衝突圧の測定方法の説明図である。
【図75】本発明の一実施の形態に係る連続式溶融めっ
きにおけるワイピングガスの圧力制御方法における基準
吐出圧域の幅と背圧域の吐出圧の関係を示す特性図であ
る。
【図76】本発明の一実施の形態に係る他の連続式溶融
めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法における
基準吐出圧域の幅と背圧域の吐出圧の関係を示す特性図
である。
【図77】従来の連続式溶融めっき法の説明図である。
【図78】同連続式溶融めっき法のエッジオーバーコー
トの発生状態の説明図である。
【図79】(a)同連続式溶融めっき法に用いるワイピ
ングノズル及びワイピングガスの吹き出し圧の分布状態
の説明図である。 (b)同連続式溶融めっき法に用いるワイピングノズル
の説明図である。
【図80】同連続式溶融めっき法のワイピングガスの衝
突圧の分布状態の説明図である。
【図81】(a)同連続式溶融めっき法に用いる他のワ
イピングノズル及びワイピングガスの吹き出し圧の分布
状態の説明図である。 (b)同連続式溶融めっき法に用いる他のワイピングノ
ズルの説明図である。
【図82】同連続式溶融めっき法に用いるダミープレー
ト及びワイピングガスの衝突圧の分布状態の説明図であ
る。
【図83】同連続式溶融めっき法のワイピングガスの吹
き出し圧及びワイピングガスの衝突圧の分布状態の説明
図である。
【図84】同連続式溶融めっき法のワイピングガスの流
れの説明図である。
【符号の説明】
10 ワイピングノズル 11 主ノズル 11a 尖頭部 11b 主スリ
ット 11c ガス吐出圧調整室 11d 補助ノ
ズル支持案内室 11e ガス供給圧調整室 11f 上流側
供給路 11g 下流側供給路 11h スライ
ドレール 11i スライダ 11j 雌ねじ
部 11k 送りねじ(ボールねじ) 11m 蓋板 12 補助ノズル 12′ 補助ノ
ズル 12a 尖頭部 12b 補助ス
リット 12c ガス供給室 12c′ガス供
給室 12c″ ガス供給室 12d ガス供
給室 12e ガス供給室 13 ガス供給
用配管 13a ガス供給用配管 13b ガス供
給用配管 14a 補助スリット用盲板 14b 補助ス
リット用盲板 16 ストリップ 17 ガス供給
管 20 ワイピングノズル 22 補助ノズ
ル 22′ 補助ノズル 22b 補助ス
リット 22d ガス供給室 22e ガス供
給室 23a ガス供給用配管 23b ガス供
給用配管 24a 補助スリット用盲板 24a′ 補助
スリット用盲板 24b 補助スリット用盲板 24b′ 補助
スリット用盲板 70 ワイピングノズル 72′ 補助ノ
ズル 72c ガス供給室 72d ガス供
給室 72e ガス供給室 73a ガス供
給用配管 73b ガス供給用配管 73c ガス供
給用配管 74a 主補スリット用盲板 74b 主スリ
ット用盲板 74c 主補スリット用盲板 80 ワイピン
グノズル 82′ 補助ノズル 82c ガス供
給室 82d ガス供給室 82e ガス供
給室 83a ガス供給用配管 83b ガス供
給用配管 83c ガス供給用配管 84a 主補ス
リット用盲板 84a′ 主補スリット用盲板 84b 主補ス
リット用盲板 84b′ 主補スリット用盲板 84c 主補ス
リット用盲板 84c′ 主補スリット用盲板 84d 主補ス
リット用盲板 84d′ 主補スリット用盲板 85a 主スリ
ット用盲板 85b 主スリット用盲板 W すきま
フロントページの続き (72)発明者 山本 雅章 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 小浦 克彦 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 正地 貴博 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属浴を通過したストリップを、該
    ストリップの板幅(L1 )より長尺に形成され、かつ、
    前記溶融金属浴の上方で対峙された一対のワイピングノ
    ズルの間を通過させながら、該ワイピングノズルから前
    記ストリップの表裏面にワイピングガスを吹き付けて、
    前記ストリップのエッジオーバーコート及びスプラッシ
    ュを防止しながら、前記ストリップの表裏面の溶融金属
    膜の厚さを調整する連続式溶融めっきにおけるワイピン
    グガスの圧力制御方法であって、 前記ワイピングガスの吐出領域を、 前記ストリップの板幅(L1 )の両側に、その両端から
    それぞれ100mm未満の幅(L21)を加えた幅(L1
    +2・L21)を持って、所定の吐出圧(P0 )でワイピ
    ングガスを吹き出し、前記ストリップの表裏面の溶融金
    属膜のワイピングを行う基準吐出圧域と、 前記基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ20
    mm以上の幅(L31)を持って、前記吐出圧(P0 )よ
    り低くかつ大気圧を越える吐出圧(P1 )でワイピング
    ガスを吹き出す背圧域とに区分したことを特徴とする連
    続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方
    法。
  2. 【請求項2】 溶融金属浴を通過したストリップを、該
    ストリップの板幅(L1 )より長尺に形成され、かつ、
    前記溶融金属浴の上方で対峙された一対のワイピングノ
    ズルの間を通過させながら、該ワイピングノズルから前
    記ストリップの表裏面にワイピングガスを吹き付けて、
    前記ストリップのエッジオーバーコート及びスプラッシ
    ュを防止しながら、前記ストリップの表裏面の溶融金属
    膜の厚さを調整する連続式溶融めっきにおけるワイピン
    グガスの圧力制御方法であって、 前記ワイピングガスの吐出領域を、 前記ストリップの板幅(L1 )の両側に、その両端から
    それぞれ50mm以上100mm以下の幅(L21)を加
    えた幅(L1 +2・L21)を持って、所定の吐出圧(P
    0 )でワイピングガスを吹き出し、前記ストリップの表
    裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域と
    し、 前記基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ20
    mm以上の幅(L31)を有する大気圧域を設けたことを
    特徴とするワイピングガスの圧力制御方法。
  3. 【請求項3】 溶融金属浴を通過したストリップを、該
    ストリップの板幅(L1 )より長尺に形成され、かつ、
    前記溶融金属浴の上方で対峙された一対のワイピングノ
    ズルの間を通過させながら、該ワイピングノズルから前
    記ストリップの表裏面にワイピングガスを吹き付けて、
    前記ストリップのエッジオーバーコート及びスプラッシ
    ュを防止しながら、前記ストリップの表裏面の溶融金属
    膜の厚さを調整する連続式溶融めっきにおけるワイピン
    グガスの圧力制御方法であって、 前記ワイピングガスの吐出領域を、 前記ストリップの板幅(L1 )を持って、所定の吐出圧
    (P0 )でワイピングガスを吹き出し、前記ストリップ
    の表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域
    と、 前記基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ20
    mm以上の幅(L31)を持って、(0.1・P0 )≦
    (P2 )≦(0.8・P0 )の吐出圧(P2 )でワイピ
    ングガスを吹き出し、前記ストリップの両端のガス流を
    整える背圧域とに区分したことを特徴とする連続式溶融
    めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法。
  4. 【請求項4】 溶融金属浴を通過したストリップを、該
    ストリップの板幅(L1 )より長尺に形成され、かつ、
    前記溶融金属浴の上方で対峙された一対のワイピングノ
    ズルの間を通過させながら、該ワイピングノズルから前
    記ストリップの表裏面にワイピングガスを吹き付けて、
    前記ストリップのエッジオーバーコート及びスプラッシ
    ュを防止しながら、前記ストリップの表裏面の溶融金属
    膜の厚さを調整する連続式溶融めっきにおけるワイピン
    グガスの圧力制御方法であって、 前記ワイピングガスの吐出領域を、 前記ストリップの板幅(L1 )の両側に、その両端から
    それぞれ200mm未満の幅(L22)を加えた幅(L1
    +2・L22)を持って、所定の吐出圧(P0 )でワイピ
    ングガスを吹き出し、前記ストリップの表裏面の溶融金
    属膜のワイピングを行う基準吐出圧域と、 前記基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ20
    mm以上100mm以下の幅(L41)を持って、前記吐
    出圧(P0 )より低く大気圧を越える吐出圧(P1 )で
    ワイピングガスを吹き出す背圧域とに区分し、 前記背圧域の両側に、その両端からそれぞれ20mm以
    上の幅(L31)を有する大気圧域を設けたことを特徴と
    する連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制
    御方法。
  5. 【請求項5】 溶融金属浴を通過したストリップを、該
    ストリップの板幅(L1 )より長尺に形成され、かつ、
    前記溶融金属浴の上方で対峙された一対のワイピングノ
    ズルの間を通過させながら、該ワイピングノズルから前
    記ストリップの表裏面にワイピングガスを吹き付けて、
    前記ストリップのエッジオーバーコート及びスプラッシ
    ュを防止しながら、前記ストリップの表裏面の溶融金属
    膜の厚さを調整する連続式溶融めっきにおけるワイピン
    グガスの圧力制御方法であって、 前記ワイピングガスの吐出領域を、 前記ストリップの板幅(L1 )の両側に、その両端から
    それぞれ100mm以上200mm以下の幅(L42)を
    加えた幅(L1 +2・L42)を持って、所定の吐出圧
    (P0 )でワイピングガスを吹き出し、前記ストリップ
    の表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域
    とし、 前記基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ40
    mm以上の幅(L32)を有する大気圧域を設けたことを
    特徴とするワイピングガスの圧力制御方法。
  6. 【請求項6】 溶融金属浴を通過したストリップを、該
    ストリップの板幅(L1 )より長尺に形成され、かつ、
    前記溶融金属浴の上方で対峙された一対のワイピングノ
    ズルの間を通過させながら、該ワイピングノズルから前
    記ストリップの表裏面にワイピングガスを吹き付けて、
    前記ストリップのエッジオーバーコート及びスプラッシ
    ュを防止しながら、前記ストリップの表裏面の溶融金属
    膜の厚さを調整する連続式溶融めっきにおけるワイピン
    グガスの圧力制御方法であって、 前記ワイピングガスの吐出領域を、 前記ストリップの板幅(L1 )を持って、所定の吐出圧
    (P0 )でワイピングガスを吹き出し、前記ストリップ
    の表裏面の溶融金属膜のワイピングを行う基準吐出圧域
    と、 前記基準吐出圧域の両側に、その両端からそれぞれ20
    mm以上100mm以下の幅(L41)を持って、(0.
    2・P0 )以上の吐出圧(P3 )でワイピングガスを吹
    き出し、前記ストリップの両端のガス流を整える背圧域
    とに区分し、 前記背圧域の両側に、その両端からそれぞれ20mm以
    上の幅(L31)を有する大気圧域を設けたことを特徴と
    する連続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制
    御方法。
  7. 【請求項7】 前記基準吐出圧域の吐出圧(P0 )を、
    その両側部で高くして、エッジオーバーコートを積極的
    に防止したことを特徴とする請求項1、2、4、5のい
    ずれか1項に記載の連続式溶融めっきにおけるワイピン
    グガスの圧力制御方法。
  8. 【請求項8】 溶融金属浴を通過したストリップとの対
    向部に、前記ストリップの板幅方向に沿って、所定の間
    隙を持って形成された主スリットを備えた主ノズルと、 該主ノズル内に、隙間を有して移動可能に配置され、前
    記主スリットに方向を合わせた補助スリットを備えた補
    助ノズルと、 取付け取り外し可能に装着され、前記補助ノズルの補助
    スリットの一部、又は、全部を閉塞する補助スリット用
    盲板とを有することを特徴とする連続式溶融めっきにお
    けるワイピングガスの圧力制御方法に用いるワイピング
    ノズル。
  9. 【請求項9】 前記主ノズルの主スリット、及び、前記
    補助ノズルの補助スリットを閉塞する主補スリット用盲
    板が設けられていることを特徴とする請求項8記載の連
    続式溶融めっきにおけるワイピングガスの圧力制御方法
    に用いるワイピングノズル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007284732A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Nippon Steel Corp ガスワイピング装置

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