JPH02285060A - 気体絞り用ガイドプレート囲繞体及び囲繞方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ この発明は、溶融めっき金属帯のめつき付着量調整装置
特に不活性ガスを用いた気体絞り装置に関連し、付着量
の均一な調整を行うことによって５品質、外観共に優れ
た溶融めっき金属帯を製造する装置に関するものである
。

［従来技術］ 溶融めっき金属帯には易や亜鉛、鉛、鉛−賜合金、アル
ミニュウム等をめっきしたものがあるが、例えば、亜鉛
めっき鋼板の場合では、一般に、連続溶融亜鉛めっきラ
インで次のように製造される。基板となる銅帯は連続焼
鈍炉で熱処理によって材質がｙＡ整され且つ所定の温度
に加熱された状態で、溶融亜鉛めっき浴に送られ亜鉛が
付着される。溶融亜鉛めっき浴から上方に向かって出て
きためっき鋼帯は、めっき浴のすぐ上に設置されている
気体絞り装置によって表面の溶融状態の亜鉛を一定厚さ
の膜面に調整される。その後、調質圧延機やテンション
レベラー、化成処理槽等を経てテンションリールで巻き
取られて製品となる。めっき浴と気体絞り装置について
第５図を用いてやや詳しく説明する。第５図（ａ）はこ
れらの代表的な例で、図で、１はめつき金属帯、２は銅
帯、３はノズル、９はノズルヘッダ、１０は亜鉛めっき
浴、１３はスナウト、１４はジンクロル、１５はガイド
ロール、２１はコンプレッサ、２３は加熱器である。連
続焼鈍炉のスナウト部１３から鋼帯２は、無酸化の状態
でめつき浴１０の中に侵入し、ジンクロール１４で方向
を変えめっき金属帯１となって垂直に浴の外に出る。

めっき浴の表面近くにはガイドロール１５があって、こ
れによってめっき金属帯１のパスラインは安定する。め
っき浴１０の直上には気体絞り用のノズル３がその先を
めっき金属帯１に向けて設置されており、その先端から
気体を吐出して過剰の亜鉛を払拭する。ヘッダ９ではコ
ンプレッサ２】によって加熱器２３を通した加温ガスが
供給され一定圧力に蓄えられている。したがって、ノズ
ル３へはヘッダ９から一定の圧力で吐出ガスが供給され
る。同図（ｂ）は、ノズル３の斜視図で、先端のスリッ
ト４から気体が吐出されるが、吐出角度が水平又は水平
よりやや下向きになるように配置される。スリット４の
間隙は０．５■乃至１．７市で長さはめっき鋼帯の幅を
若干上回る必要があるので、長いものでは２ｍを超える
。

絞り用の気体には、以前は水蒸気が用いられたこともあ
ったが、その後、燃焼廃ガス、加熱空気、常温空気、又
はこれらを組み合わされたものがよく使われている。し
かし、この気体絞りが行われるときめつき皮膜温度は４
５０℃乃至４８０°Ｃであり、空気との接触により、比
較的容易に酸化して酸化亜鉛を生成する。ｅｉ化亜鉛は
昇華点１９７５°Ｃで、これは亜鉛の融点４１９℃に較
べ非常に高く、したがって亜鉛が酸化されると容易に固
相物質が析出する。このような固相物質はドロスと呼ば
れ溶融めっき金属の流動物性に大きく影響するので、均
一で均質なめつき皮膜の形成を著しく妨げることになる
０例えば、湯じわと呼ばれるに面欠陥を発生させたりす
る。湯じわの外観を第３図に模式的に示すが、これはめ
つき金属帯の進行方向と直角に多数のしわ状の模様２６
が現れる現１である。亜鉛が酸化される機会には、上記
した気体絞りで吹拭された亜鈴飛沫が落下中に酸素と接
触する場合と、めっき浴表層の亜５））が酸素と接触す
る場合とがある。これらの酸化を防ぐため、最近では、
吐出する気体に不活性ガスを用い、ノズル及びめっき鋼
帯を外気から遮断する方法が数多く提案されている０例
えば、特公昭５８３５５９０号では、この遮断のための
囲繞体をめっき浴に漬かるまで下げて浴の表層の酸化も
防いでいる。

しかしながら、はぼ密閉された囲繞体内で多重のガス分
吐出した場合、払拭された亜鉛飛沫は囲繞体内を飛び回
ることが避けられない、この様子を第４図に示す、ヘッ
ダー９に加えられた圧力によってノズル３から吐出され
た不活性ガスの大半は下方へ向かって過剰の亜鉛をめっ
き浴に押し戻すが、一部は直接金属帯出口１１へ向かう
ものもあり、又、下方へ向かった不活性ガスは排気口１
２から外へ出るものと囲ＦＪｉＭ５の中を上方へ向かう
ものとに分かれる。吐出されるガス量は、例えば、めっ
き付着量が表裏各々４５　ｇ　／　＋ｎ”で幅１８００
　ａｓの製品を毎分１００ｍの速さで製造する場合吐出
流速は毎秒３００ｍ程必要で、毎時４．０ＯＯＮｎ（程
度となる。このうち、半分が金属帯出口１１から排出さ
れたとしても、この部分での上昇流速は毎秒４ｍにも達
し、その過程でノズル３の上部に多量の亜鉛飛沫を散乱
させることになる。しかも、近年では生産性を高めるた
め高速操業が要求されており、ライン速度が大きいほど
吐出ガス量も多くなり上昇流も多くなる。一方、溶融し
ている亜鉛は払拭される際、その一部は飛沫となって飛
び散るが、この飛沫は不活性ガスに酸素が混入すれば酸
化物ドロスが生成されるし、酸化されない飛沫も温度が
下がると固相に変わる。そして、飛沫が上記した上方へ
向かう気流によって運ばれると、これらが、吐出ノズル
のスリットに付着しスリットの一部を塞ぐことが屡ある
。スリットの一部が塞がれるとその部分は吐出ガス量が
少なくなり、亜鉛の付着量が減じないままめっき鋼帯は
通過するので、この部分は線状にめっき皮膜の厚いとこ
ろ、即ち、線状マークと称する欠陥ができる。更に、ノ
ズルが囲繞されているので、問題が生じても発見が遅れ
、且つ処置が講じ難い等の実操業上の不利も伴っている
。

以上、溶融亜鉛めっきを例に述べてきたが、溶融めっき
では亜鉛に限らずめっき金属が気体絞りによって払拭さ
れる際に一部の金属は飛沫となり、払拭時の温度はその
金属の融点よりそれ程高くはなく、飛沫がノズルのスリ
ットに付着した場合の作用は亜鉛の場合と同様である。

［発明が解決しようとする課題］ 即ち、めっき金属帯のめっき付着量を制御するに際して
、不活性ガスを吐出する気体絞り装置を用い、外気の酸
素を遮断するためこれを囲繞する方法は、めっき金属の
酸化を防ぐ点で優れた方法であるにも拘らず、吐出ガス
の流れを制御することにまだ問題が残され、めっき金属
飛沫に起因する製品の欠陥を除去することができなかっ
た。

この問題を解消するために、この発明は行われたもので
、ガスの流れを制御することによって、めっき金属飛沫
の悪影響を除く気体絞り用囲繞技術の提供を目的とする
ものである。

［課題を解決するための手段及び作用］この目的を達成
するための手段は、金属帯の連続溶融めっきラインにお
ける溶融めっき浴の上方に設けられた不活性ガスを用い
る気体絞り装置において、前記気体絞り装置の少なくと
もノズル部を囲繞し且つ不活性ガスの流れを規定するガ
イドプレートを有する囲繞箱、即ちこの囲繞箱の壁がガ
イドプレートと外気の遮断とを兼ねている囲繞箱、とこ
の囲繞箱上部のめっき金属帯出口部をシールする気密箱
からなる気体絞り用ガイドプレート囲繞体である。そし
て、この囲繞箱には、ガイドプレートにはめっき金属帯
と対向するガイドプレート（以下、対向ガイドプレート
と称す）とめっき金属帯と対向しないガイドプレート（
以下非対向ガイドプレートと称す）があり、対向ガイド
プレートにはめっき金属帯との間隔が下方で上方よりも
大きくなっているものや、その下辺が非対向ガイドプレ
ートの下辺よりも上に位置するものが含まれ、又、気密
箱には、めっき金属帯の通過部にタッチロ゛−ルを有し
ているものが含まれる。

更に、このような囲繞箱と気密箱とからなる気体絞り用
ガイドプレート囲繞体の囲繞箱下部から排気し、気密箱
内の気体圧力を囲繞箱内上部の気体圧力よりも高くし、
或は、囲繞箱の位置を上下に調整することによってガイ
ドプレートの下辺とめっき浴表面との間に隙間をつくっ
て排気を行う気体絞り用ガイドプレート囲繞方法が目的
達成の手段となる。

第１図を用いて、更に詳しく作用と共に説明する０図は
、囲繞体の一例を示すもので、（ａ）図はその外観を示
す図、（ｂ）図は一部縦断面図である０図で、５は囲繞
箱、５ａは対向ガイドプレート、５ｂは非対向ガイドプ
レート、６は気密箱、７は出側タッチロール、８は入側
タッチロル、１０はめっき浴である。めっき浴１ｏを通
りためつき金属帯ｌはその表裏面に向けて配置されたノ
ズル３から吐出される不活性ガスにより過剰のめっき金
属を払拭されるが、この部分を囲繞する囲繞箱５は対向
ガイドプレート５ａ及び非対向ガイドプレート５ｂ等の
ガイドプレートを有し、これによってこの部分を外気か
ら遮断しめつき金属の酸化を防いでいる。そして、囲繞
箱５の上部のめっき金属帯の出口には気密箱６が設けて
あって、これら外気遮断の役目を果たしている、と同時
に不活性ガスを加圧状響で保有するガスタンクの役目を
果たす。

気密箱６の不活性ガス圧力を囲繞箱５よりも高めると、
その影響で囲繞箱５白土部の気圧が高まる。この場合、
囲繞箱５の中には、この上部とガスを吐出しているノズ
ル３の先端近傍とに高気圧地帯が出来る。この気圧配置
によって、囲繞箱５の中を上昇しようとするノズル３か
ら吐出されたガスの一部の上昇ガスは、その途中で上か
らの高気圧にぶつかり上昇を止められる。止められたガ
スは横方向へ逃げようとするが、一方はめつき金属帯１
に塞がれているので、対向ガイドプレート５ａ及び非対
向ガイドプレート５ｂの方へ向かう、対向ガイドプレー
ト５ａ及び非対向ガイドプレート５ｂの近辺では、下か
ら排気しているので、気圧は上から下に向かって低くな
っている。

このため、ガスは結局対向ガイドプレート５ａ及び非対
抗ガイドプレー）５ｂに沿って下降することとなる。し
たがって、気密箱６へ絶えず不活性ガスを送り込みこの
気圧配置を保つと、ノズル３の先端近傍で上昇しようと
するめっき金属飛沫を伴った吐出ガスは、囲繞箱５の下
部から排気してやれば、再びノズル３の先端近傍に戻る
事無く、めっき金属飛沫はノズルのスリットに（−ｔ　
着することがない。

排気は、排気口を設けて強制的に行ってもよいが、囲繞
箱の位置を上下に調整することによって、囲繞箱５の下
辺とめっき浴１０の表面との間に適当な隙間を作って、
行ってもよい。

囲繞箱５はめっき金属帯１によって半分にほぼ仕切られ
たようになっているので、上に述べたガスの流れは、め
っき金属帯１を対称面として対称となり、上記の一部の
上昇ガスの大半は対向ガイドプレー１・５ａに沿って下
降する。したがって、対向ガイドプレート５ａとめっき
金属帯１との間隔を下方で上方よりも大きくすると、対
向ガイドブし−）５ａに沿って下降するガスの流れが極
めて自然に下方の排気口に導かれる。

又、このような流れを確保するには、対向ガイドプレー
ト５ａの下部に排気口があればよく、対向ガイドプレー
ト５ａの下辺が非対向ガイドプレー）５ｂの下辺よりも
上方に位置する囲繞箱とし、囲繞箱の上下位置を調整し
て対向ガイドプレー）−５ａの下辺とめっき浴１０の表
面との間にのみ適当な隙間を作り排気口とすれば更によ
い。

気密箱６のめっき金属帯１が出入する口はスリットでも
よいが、タッチロールを使用すると気密性を保つことも
容易であり、又開口面積を調整することも容易となる。

［実施例］ 気体絞り用ガイドプレート囲繞体を試作し、溶融亜鉛め
っきに適用した。

（実施例１） 気体絞り装置とその気体絞り用ガイドブトート囲繞体の
一例を第２図に示す、コンプレサ２１を用いてノズルヘ
ッダ９に圧力をかけ、ノズル３がら窒素ガスを吐出させ
た。囲繞箱５の対向ガイドプレート５ａは下降するガス
の流れを滞らせないように、隅部には丸みを付けた。気
密室６のめっき金属帯１の入る口は片側にタッチロール
８を配したスリットとしたが、スリット幅は調整できる
ようにした。出口も同様である。出側タッチロル７及び
入側タッチロール８には内部水冷ロールで表面にクム金
属を溶射したものを使用した。

（実施例２） 実施例１の気体絞り装置と囲繞体を用いて、幅１８４０
　ａｍの銅帯の両面に、ライン速度毎分１００ｍで溶融
亜鉛を付着し、気体絞り装置から窒素ガスを吐出して、
各々４５　ｇ　／　ｍ”の付着１に’ＡＭした。ノズル
ヘッダ９にｏ　、　６　ｋｇ　／　ｍ”　ノ圧力を保持
し、ノズル３から毎秒３００ｍの流速で吐出させた。ガ
スの排気は対向ガイドプレート５ａの下辺とめっき浴１
０の表面との隙間を３０龍乃至４０＋ａｍに調整して行
った。気密箱６の下側のスリット幅を１０ＷＩ１１に調
整し気密箱６の中の圧力を変えて、製造された溶融亜鉛
めっき鋼板の表面を観察した。気密Ｎ６の中の圧力を囲
繞箱５向上部の圧力よりも各々１１１１１Ｈ２０，３龍
Ｈ２０及び３ｍｍＨ２Ｏだけ高くして観察したが、何れ
の溶融亜鉛めっき鋼板にも湯じまや線状マーク、その他
の欠陥は全く認められなかった。又、めっき金属帯が気
密箱のロールを通過する段附では、亜鉛めっき皮膜は未
だ半溶融状態であったが、亜鉛がロールに付着すること
はなかった。又、操業中は、気体絞り装置に関して、囲
繞箱５を取り外して措置を講じる必要は全くなかった。

［発明の効果］ この発明によれば、不活性ガスを用いる気体絞りにおい
て、めっき金属の飛沫を含む上昇ガスの流れを制御する
ので、飛沫のめっき表面に及ぼす悪影響を除去すること
ができる。これによって、酸化作用を受けずにめっき付
着量の調整を可能としたこの発明の効果は、資源的にも
又めっき製品品質向上の面でも極めて大きいものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を説明するための囲繞体を示す図、第
２図は実施例に用いた囲繞体の一部断面図、第３図はめ
っき表面欠陥の一例である湯じわの模式図、第４図は従
来技術による囲繞体の断面図、第５図は従来技術を説明
するための気体絞り装置の概要を示す図である。 １・・・めっき金属帯、２・・・鋼帯・、３・・・ノズ
ル、４・・・スリット、５・・・囲繞箱、６・・・気密
箱、７・・・入側タッチロール、８・・・出側タッチロ
ール、９・・・ヘッダ、１０・・・めっき浴。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属帯の連続溶融めっきラインにおける溶融めっ
   き浴の上方に設けられた不活性ガスを用いる気体絞り装
   置において、前記気体絞り装置の少なくともノズル部を
   囲繞し且つ不活性ガスの流れを規定するガイドプレート
   を有する囲繞箱とこの囲繞箱上部のめっき金属帯出口部
   をシールする気密箱からなることを特徴とする気体絞り
   用ガイドプレート囲繞体。
2. （２）囲繞箱がめっき金属帯と対向するガイドプレート
   を有し、このガイドプレートとめっき金属帯との間隔が
   下方で上方よりも大きい請求項１記載の気体絞り用ガイ
   ドプレート囲繞体。
3. （３）金属帯と対向するガイドプレートの下辺が金属帯
   と対向しないガイドプレートの下辺よりも上に位置する
   請求項１又は請求項２記載の気体絞り用ガイドプレート
   囲繞体。
4. （４）気密箱がタッチロールを有する請求項１又は請求
   項２記載の気体絞り用ガイドプレート囲繞体。
5. （５）金属帯の連続溶融めっきラインにおける溶融めっ
   き浴の上方に設けられた不活性ガスを用いる気体絞りに
   おいて、前記気体絞りに用いる少なくともノズル部を囲
   繞し且つ不活性ガスの流れを規定するガイドプレートを
   有する囲繞箱の下部から排気しこの囲繞箱上部のめっき
   金属帯出口部をシールする気密箱内に気体圧力この囲繞
   箱内上部の気体圧力も高く保つことを特徴とする気体絞
   り用ガイドプレート囲繞方法。
6. （６）囲繞箱の位置を上下に調整することによってガイ
   ドプレート下辺とめっき浴表面との隙間から排気を行う
   請求項５記載の気体絞り用ガイドプレート囲繞方法。