JPH09208779A - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

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JPH09208779A
JPH09208779A JP8035631A JP3563196A JPH09208779A JP H09208779 A JPH09208779 A JP H09208779A JP 8035631 A JP8035631 A JP 8035631A JP 3563196 A JP3563196 A JP 3563196A JP H09208779 A JPH09208779 A JP H09208779A
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JP
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vinyl chloride
chloride resin
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JP8035631A
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English (en)
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Naoshige Nakagawa
直重 中川
Toshimi Machida
稔已 町田
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Achilles Corp
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Achilles Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風等で煽られた際に、特に金属パイプと接触
している部分の、破れ等の発生の虞れのない農業用塩化
ビニル系樹脂フィルムを提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
少なくとも可塑剤を35〜55重量部添加した農業用塩
化ビニル系樹脂フィルムにおいて、可塑剤が、直鎖率7
0%以上で、かつ平均炭素数6〜10のアルコールとフ
タル酸とのエステルを20重量部以上含む。塩化ビニル
系樹脂100重量部に対し、一般式Iで示される化合物
を0.1〜5.0重量部添加するか、該化合物と共にあ
るいは該化合物に代えて、一般式IIで示される化合物
および/または一般式IIIで示される化合物を0.0
1〜2.0重量部添加することが好ましい。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用塩化ビニル
系樹脂フィルムに関し、詳しくは風等で煽られた際に、
特に金属パイプと接触している部分の、破れ等の発生の
虞れのない該フィルムに関する。
【0002】
【技術背景】従来より、農業用のトンネルあるいはハウ
ス等の被覆材として、安価で、透明性が良く、保温性や
強度にも優れる上、フィルム化が容易等の理由から、ポ
リ塩化ビニル樹脂に代表される塩化ビニル系樹脂からな
る言わゆる農業用フィルムが広く使用されている。
【0003】この農業用フィルムは、一般に、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対し、可塑剤(主として、ジ−
2−エチルヘキシルフタレート《DOP》)、安定剤、
防滴剤、防霧剤(含フッ素化合物)等の添加剤を所望量
配合してなる塩化ビニル系樹脂組成物を、カレンダー法
等の手段によりフィルム化したものである。
【0004】しかし、このような塩化ビニル系樹脂組成
物をフィルム化した従来の農業用フィルムでは、特に、
上記のトンネルやハウス等の骨組みとなる金属製パイプ
との接触部において、劣化が起こり易い。フィルムが劣
化すれば、その部分に亀裂が生じ、強風によりフィルム
が強く煽られた際等には、この亀裂からフィルムが大き
く破れると言った事態がしばしば生じていた。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記のような金属との接触部
において劣化の生じ難い、したがって強風に煽られた際
等の破れの発生のない農業用フィルムを提供することを
目的とする。
【0006】
【発明の概要】本発明者等は、上記目的を達成するため
に、検討を重ねた結果、先ず、特定のアルコールを原料
とする特定のエステル系可塑剤を配合したものが、金属
との接触部における劣化を効果的に防止することを見い
出した。
【0007】さらに検討を重ねた結果、本発明者等が先
に特願平7−128851号として提案している農業用
フィルムの塩化ビニル系樹脂組成物に、従来のリン酸エ
ステル系可塑剤(フィルムの耐候性は高めるものの、ブ
ルームにより透明性を阻害すると言う欠点を有する)に
代えて使用している有機リン酸化合物や有機リン酸金属
塩化合物を、上記の特定のエステル系可塑剤と併用すれ
ば、上記の金属との接触部における劣化防止効果を、よ
り一層向上させることができることを見い出した。
【0008】本発明は、以上の知見に基付き、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対し、少なくとも可塑剤を35
〜55重量部添加した塩化ビニル系樹脂組成物からなる
農業用塩化ビニル系樹脂フィルムにおいて、前記可塑剤
が、直鎖率70%以上で、かつ平均炭素数6〜10のア
ルコールとフタル酸とのエステルを20重量部以上含む
ことを特徴とする農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを要
旨とする。
【0009】また、本発明は、上記構成の農業用塩化ビ
ニル系樹脂フィルムにおいて、さらに、(1)一般式I
で示される化合物を、塩化ビニル系樹脂100重量部に
対して0.1〜5.0重量部添加したものであること、
(2)一般式Iで示される化合物と共に、あるいは一般
式Iで示される化合物に代えて、一般式IIで示される
化合物および/または一般式IIIで示される化合物
を、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.01〜
2.0重量部添加したものであること、が好ましい。
【0010】
【化4】
【0011】式I中、R1、R2、R3、R4は、炭素
数6〜18のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキ
ル基、アリル基またはアルキル置換アリル基を表し、そ
れぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0012】
【化5】
【0013】式II中、Mは、Zn、Ca、Ba、Mg
またはSrを表し、R5は、アルキル基、アリール基、
アリール置換アルキル基、アルキル置換アリール基また
はエーテル結合を有する炭化水素基を表す。
【0014】
【化6】
【0015】式III中、Mは、式IIのMと同じであ
り、R6、R7、R8、R9は、アルキル基、アリール
基、アリール置換アルキル基、アルキル置換アリール基
またはエーテル結合を有する炭化水素基を表し、それぞ
れ同一であっても異なっていてもよい。
【0016】本発明における塩化ビニル系樹脂として
は、従来の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムと同様、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニルとエチレン、プロピレン、酢
酸ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレ
イン酸、フマール酸、アクリロニトリル、アルキルビニ
ルエーテル等との共重合体、あるいはこれらの樹脂の混
合物が使用できる。
【0017】本発明では、上記の塩化ビニル系樹脂に、
可塑剤を、該樹脂100重量部に対して少なくとも35
〜55重量部添加するが、この可塑剤の20重量部以上
を、直鎖率70%以上で、かつ平均炭素数6〜10のア
ルコールとフタル酸とのエステルとする。ここで、直鎖
率とは、上記のエステルを構成する全アルコール中に占
める直鎖アルコールの割合を言い、平均炭素数とは、こ
の全アルコールの平均炭素数を言う。
【0018】すなわち、上記の可塑剤としてのエステル
は、アルコール分として、全アルコール中の直鎖率が7
0%以上で、かつ平均炭素数が6〜10の範囲にあるも
のでを使用し、酸分としてフタル酸を使用したものであ
る。
【0019】本発明では、可塑剤として、言うまでもな
く上記のエステルのみを使用してもよいが、他の可塑剤
との併用であってもよい。他の可塑剤との併用の場合
は、本発明の目的(金属との接触部における劣化防止)
を達成する上で、上記のエステルが全可塑剤中の少なく
とも20重量部を占める割合とすることが重要である。
ただし、全可塑剤量は、塩化ビニル系重量部100重量
部に対し、従来より少な目の35〜55重量部とするこ
とが重要である(従来は、一般に、70重量部程度まで
とされている)。
【0020】上記のエステルと併用することのできる他
の可塑剤としては、DOP、ジイソノニルフタレート、
ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジラ
ウリルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジトリデ
シルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤;トリク
レジルホスフェート、トリキシリルホスフェート、トリ
ス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリブチル
ホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニル
ホスフェート等のリン酸エステル系可塑剤;ジオクチル
アジペート、ジトリノニルアジペート、ジイソデシルア
ジペート等のアジピン酸エステル系可塑剤;ポリエステ
ル系可塑剤;セバチン酸エステル系可塑剤;トリメリッ
ト酸エステル系可塑剤;エポキシ化大豆油等のエポキシ
系可塑剤等が挙げられ、これら可塑剤から選ばれる1種
以上が使用できる。
【0021】本発明では、上記した直鎖率70%以上、
平均炭素数6〜10のアルコールとフタル酸との特定の
エステル可塑剤と共に、一般式Iで示される有機リン酸
化合物を、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.
1〜5.0重量部、好ましくは0.1〜3.0重量部添
加することが、本発明の目的(主として金属との接触部
における劣化防止)を一層効果的に達成するのみなら
ず、耐候性を向上させる上で好ましい。ただし、この有
機リン酸化合物は、5.0重量部より多くても、これら
の向上作用が飽和してコストの上昇となるばかりか、ブ
ルーム等によりフィルムの透明性を損なう虞れがある。
【0022】また、本発明では、一般式Iで示される有
機リン酸化合物と共に、あるいは該有機リン酸化合物に
代えて、一般式IIで示される有機リン酸金属塩化合物
および/または一般式IIIで示される有機リン酸金属
塩化合物を、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して
0.01〜2.0重量部、好ましくは0.1〜2.0重
量部添加することが、本発明の目的(主として金属との
接触部における劣化防止)を一層効果的に達成するのみ
ならず、耐候性を一層向上させる上で好ましい。ただ
し、この有機リン酸金属塩化合物は、上記の有機リン酸
化合物の場合と同様、2.0重量部より多くても、これ
らの向上作用が飽和してコストの上昇となるばかりか、
ブルーム等によりフィルムの透明性を損なう虞れがあ
る。
【0023】なお、本発明では、以上の可塑剤、一般式
Iで示される有機リン酸化合物、一般式IIやIIIで
示される有機リン酸金属塩化合物と共に、必要に応じ
て、従来のこの種フィルムに使用されている防滴剤、防
霧剤(含フッ素化合物)、安定剤、滑剤または粘着防止
剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、光安定剤、無機充填剤、
保温剤等の、従来のこの種フィルムに使用されている各
種の添加剤を適宜の量で添加して使用することができ
る。
【0024】上記の防滴剤としては、例えば、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、グリ
セリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸・二塩基酸エステル等の多価アルコー
ルと脂肪酸や二塩基酸等とのエステル類、あるいはこれ
らのエステルにエチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド類
を付加したもの等が使用できる。
【0025】具体的には、ソルビタンパルミテート、ソ
ルビタンパルミテートアジペート、ソルビタンステアレ
ート、ソルビタンステアレートアジペート、ソルビトー
ルパルミテート、ソルビトールパルミテートアジペー
ト、ソルビトールステアレート、ソルビトールステアレ
ートアジペート、ジグリセリンパルミテート、ジグリセ
リンパルミテートセバケート、ソルビタンステアレート
・エチレンオキサイド2モル付加物、ソルビタンステア
レート・プロピレンオキサイド3モル付加物、ソルビタ
ンステアレートアジペート・エチレンオキサイド3モル
付加物、ソルビトールパルミテートアジペート・エチレ
ンオキサイド2モル付加物、ソルビトールステアレート
・エチレンオキサイド3モル付加物、ソルビトールステ
アレートアジペート・エチレンオキサイド2モル付加
物、ジグリセリンパルミテート・エチレンオキサイド2
モル付加物、ジグリセリンパルミテートセバケート・プ
ロピレンオキサイド3モル付加物等が挙げられる。
【0026】これらの防滴剤は、単独で、または2種以
上を組合せて使用することができ、添加量は、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対して0.5〜6.0重量部が
適している。
【0027】防霧剤である含フッ素化合物は、一分子中
に含フッ素基と水酸基またはアルキレンオキサイド基の
少なくとも1種を有する化合物が使用できる。含フッ素
基としては、パーフロオロアルキル基(CnF2n+1
基)、パーフロオロアルコキシ基(CnF2n+1
基)、ポリフロオロアルキル基(H
2n+1−m基)、パーフロオロアルケニル基(C
2n−1基)、ポリフロオロアルキレン基(C2n
基)等が挙げられ、アルキレンオキサイド基としては、
(CO)、(CO)等が挙げられる
(これらの式中、mは1〜3の整数、nは3〜20の整
数、lは1〜30の整数である)。
【0028】具体的には、例えば、化7の(1)〜(1
3)に示すものが挙げられ、これらの防霧剤は、単独
で、または2種以上を組合せて使用することができ、添
加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.0
1〜1.0重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部
が適している。
【0029】
【化7】
【0030】安定剤としては、金属石鹸、有機ホスファ
イト系安定剤等が使用される。金属石鹸は、具体的に
は、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸カルシウム、リシノール酸バリウム、ラウリル酸
カルシウム、オレイン酸カルシウム、オクトイン酸亜鉛
等が挙げられる。有機ホスファイト系安定剤、具体的に
は、ジフェニルデシルホスファイト、トリフェニルホス
ファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ト
リデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)
ホスファイト、トリステアリルホスファイト、オクチル
ジフェニルホスファイト等が挙げられる。
【0031】これらの安定剤は、単独で、または2種以
上を組合せて使用することができ、添加量は、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対して0.5〜10重量部、好
ましくは1〜5重量部が適している。
【0032】滑剤または粘着防止剤としては、従来のこ
の種フィルムの場合と同様、ステアリン酸、イソステア
リン酸、パルミチン酸等の脂肪酸系滑剤;ステアリン酸
アミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスス
テアロアミド等の脂肪酸アミド系滑剤;ブチルパルミテ
ート、ブチルステアレート等のエステル系滑剤;バリウ
ムイソデシルホスフェート、カルシウムオクタデシルホ
スフェート等の有機リン酸金属塩系滑剤;ポリエチレン
ワックス、流動パラフィン等が挙げられる。これらの滑
剤または粘着防止剤は、単独で、または2種以上を組合
せて使用することができる。
【0033】紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸エステル系、シ
アノアクリレート系等が挙げられ、これらは単独で、ま
たは2種以上を組合せて使用することができる。
【0034】光安定剤としては、ヒンダードアミン系化
合物等が挙げられ、単独で、または2種以上を組合せて
使用することができる。
【0035】無機充填剤としては、炭酸マグネシウム、
マグネシウム珪酸塩、酸化珪素、酸化アルミニウム、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ハイドロタル
サイト類が挙げられ、これらは単独で、または2種以上
を組合せて使用することができる。これらの無機充填剤
は、粒径20μm以下のものが好ましく使用できる。
【0036】特に、無機充填剤として、一般式IVで示
される粒径が5μm以下のハイドロタルサイト類、一般
式Vで示される化合物を単独で、または2種以上を組合
せて使用する場合、耐候性を一層向上することができ
る。
【0037】
【化8】一般式IV 〔(M1)(M2)(M3)1−x・Al
(OH)n− x/n・mHO 式IV中、M1はMg2+、M2はCa2+、M3はZ
2+、Cd2+またはPd2+の金属イオン、An−
は、n価のアニオン、0<x≦0.5、0.5≦a+b
+c<1、a+b+c=1−x、a+b>c、0≦a<
1、0≦b<1、0≦c<0.5、0≦m<1を表す。
【0038】
【化9】一般式V Li(Al3+(OH)・(An−1/n
mHO 式V中、An−は、n価のアニオン、0≦m<1を表
す。
【0039】以上のような各成分からなる塩化ビニル系
樹脂組成物は、カレンダー法、押出法、インフレーショ
ン法等の公知の手段でフィルム化され、本発明の農業用
塩化ビニル系樹脂フィルムが得られる。フィルム化する
ときの温度等の加工条件は、従来のこの種フィルムの加
工条件と同様とすればよい。
【0040】また、本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムは、従来のこの種フィルムの場合と同様、展張し
た際に外側となる面に、防塵性、耐候性、防滴持続性を
向上させる目的で、溶剤系型、水系型、紫外線硬化型の
塗料による被膜を形成することもできる。この溶剤型塗
料としては、例えば、アクリル樹脂系、塩化ビニル樹脂
系、セルロース樹脂系、フッ素樹脂系、ポリアミド樹脂
系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、シリコーン樹脂
系等が挙げられる。水系塗料としては、例えば、アクリ
ル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ウレタン樹脂系、エポ
キシ樹脂系等が挙げられる。紫外線硬化型塗料として
は、例えば、アクリル樹脂系、アクリル変性ウレタン樹
脂系、アクリル変性エポキシ樹脂系等が挙げられる。
【0041】さらに、本発明の農業用塩化ビニル系樹脂
フィルムは、従来のこの種フィルムの場合と同様、展張
した際に内側となる面に、防滴持続性を向上させる目的
で、上記と同様の溶剤系型、水系型、紫外線硬化型の塗
料にコロイダルシリカ等を添加して得た塗料による被膜
を形成することができる。
【0042】
【実施例】
実施例1〜9、比較例1〜7 表1に示す配合の塩化ビニル系樹脂組成物を、カレンダ
ー法によりフィルム化し、厚さ0.1mm、幅3mのフ
ィルムを作製した。なお、ロール温度は180℃とし
た。
【0043】
【表1の1】
【0044】
【表1の2】
【0045】
【表1の3】
【0046】
【表1の4】
【0047】表1中、PVC:平均分子量1300、 可塑剤1:DOP(ジ−2−エチルヘキシルフタレー
ト)、 可塑剤2:C8の直鎖アルコールとフタル酸とのエステ
ル、 可塑剤3:C6〜C10の混合アルコールとフタル酸と
のエステル(直鎖率80%)、 可塑剤4:C6〜C10の混合アルコールとフタル酸と
のエステル(直鎖率65%)、 可塑剤5:TXP(トリキシリルホスフェート) 滑剤:メチレンビスステアリルアミド 安定剤:Ba−Zn系液状安定剤1.0とBa−Zn系
粉末安定剤1.0 防滴剤:ソルビタンモノステアレート 含フッ素化合物:大日本インキ社製商品名“メガファッ
クスF142D” 紫外線吸収剤:共同薬品社製商品名“Viosorb5
20” 光安定剤:旭電化工業社製商品名“LA−52” 一般式I:化10に示すもの 一般式II:化11に示すもの 一般式III:化12に示すもの 無機充填剤:化13に示すハイドロタルサイト
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】
【化12】
【0051】
【化13】Mg0.66Al0.34(OH)(Si
0.17・0.5H
【0052】得られたフィルムを海から10m離れた場
所にある農業用ハウスに平成6年10月から平成7年1
0月まで展張し、ハウス骨組となる金属製パイプ(東都
興業社製)との接触部における劣化状況を目視により観
察し、下記の基準にて評価し、この結果を表4に示す。
【0053】
【表2】 5・・・全く変化なし 4・・・変色はないが、若干硬化がみられる 3・・・一部褐色に変色している 2・・・全面にわたり変色している 1・・・変色が著しく、破れも発生している
【0054】また、得られたフィルムを栃木県足利市に
ある農業用ハウスに平成6年10月から平成7年3月ま
で展張し、防霧性を下記の基準にて評価し、この結果を
表4に併せて示す。
【0055】
【表3】 5・・・モヤの発生なし 4・・・ややモヤが発生している 3・・・モヤの発生が著しい
【0056】
【表4の1】
【0057】
【表4の2】
【0058】実施例10、比較例8 実施例1および比較例1のフィルムの片面(フィルムを
展張した際に外側となる面)に、メチルメタクリレート
52wt%、ブチルアクリレート30wt%、ヒドロキ
シエチルメタクリレート15wt%、アクリル酸3wt
%からなるアクリル系共重合体の固形分10wt%のイ
ソプロピルアルコール溶液を、乾燥厚さが1μmとなる
ように120メッシュのグラビアロールにて塗布した。
【0059】このフィルムを、栃木県足利市にある農業
用ハウスに平成6年10月から平成7年10月まで展張
し、防塵性の評価を視覚透明度試験機のNAS値にて行
い、防滴持続性を下記の基準にて評価した。これらの結
果を表6に併せて示す。
【0060】
【表5】 5・・・きれいに流れている 4・・・若干水滴がみられる 3・・・一部に大きな水滴がみられる 2・・・全面に大きな水滴がみられるが、ぼた落ちはみ
られない 1・・・全面に大きな水滴がみられ、ぼた落ちもみられ
【0061】
【表6】
【0062】実施例11、比較例9 実施例1および比較例1のフィルムの片面(フィルムを
展張した際に内側となる面)に、アクリル系エマルジョ
ン(楠本化成社製商品名“Neocryl A61
4”)にコロイダルシリカ(触媒化成社製商品名“カタ
ロイドSI−30”)を、アクリル樹脂とコロイダルシ
リカとの固形分比が1:1となるように添加して調製し
た塗料に、シリコン系界面活性剤(日本ユニカ社製商品
名“SILWET L−77”)を0.2wt%となる
ように加えたものを、乾燥厚さが1μmとなるように、
120メッシュのグラビアロールにて塗布した。
【0063】このフィルムを、栃木県足利市にある農業
用ハウスに平成6年10月から平成7年10月まで展張
し、防滴持続性の評価を表5と同じ基準にて評価した。
この結果を表7に示す。
【0064】
【表7】
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の農業用塩
化ビニル系樹脂フィルムによれば、次のような効果を奏
することができる。 (1)特に、農業用ハウス等の骨組みをなす金属製パイ
プ等の金属との接触部における劣化が抑制され、この結
果、風等により強く煽られた際等における破れの発生を
効果的に防止することができる。 (2)一般式I〜IIIで示される有機リン化合物や有
機リン酸化合物や有機リン酸金属塩化合物を併用するこ
とにより、あるいはこれらの化合物とハイドロタルサイ
ト等を併用することにより、上記(1)の効果をより一
層向上させることができる。 (3)防滴持続性を向上させることができる。 (4)被膜を形成することにより、防塵性や防滴持続性
をより一層向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/521 C08K 5/521

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
    少なくとも可塑剤を35〜55重量部添加した塩化ビニ
    ル系樹脂組成物からなる農業用塩化ビニル系樹脂フィル
    ムにおいて、 前記可塑剤が、直鎖率70%以上で、かつ平均炭素数6
    〜10のアルコールとフタル酸とのエステルを20重量
    部以上含むことを特徴とする農業用塩化ビニル系樹脂フ
    ィルム。
  2. 【請求項2】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
    一般式Iで示される化合物を0.1〜5.0重量部添加
    してなる請求項1記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィル
    ム。 【化1】 式I中、R1、R2、R3、R4は、炭素数6〜18の
    アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリル
    基、アルキル置換アリル基を表し、それぞれ同一であっ
    ても異なっていてもよい。
  3. 【請求項3】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
    一般式IIで示される化合物および/または一般式II
    Iで示される化合物を0.01〜2.0重量部添加して
    なる請求項1又は2記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィ
    ルム。 【化2】 式II中、Mは、Zn、Ca、Ba、Mg、Srを表
    し、R5は、アルキル基、アリール基、アリール置換ア
    ルキル基、アルキル置換アリール基、エーテル結合を有
    する炭化水素基を表す。 【化3】 式III中、Mは式IIのMと同じであり、R6、R
    7、R8、R9は、アルキル基、アリール基、アリール
    置換アルキル基、アルキル置換アリール基、エーテル結
    合を有する炭化水素基を表し、それぞれ同一であっても
    異なっていてもよい。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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