JPH09208336A - 塩基性多孔体及びその製造法 - Google Patents

塩基性多孔体及びその製造法

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JPH09208336A
JPH09208336A JP8035513A JP3551396A JPH09208336A JP H09208336 A JPH09208336 A JP H09208336A JP 8035513 A JP8035513 A JP 8035513A JP 3551396 A JP3551396 A JP 3551396A JP H09208336 A JPH09208336 A JP H09208336A
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porous body
sepiolite
palygorskite
heat treatment
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Toichiro Izawa
登一郎 井澤
Masayuki Goto
正幸 後藤
Michio Takayanagi
岐夫 高柳
Tadashi Ozeki
忠 尾関
Yoshinori Yamaguchi
祥範 山口
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OOTAKE SERAMU KK
OTAKE SERAMU KK
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OOTAKE SERAMU KK
OTAKE SERAMU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面積が大きく、復水性が無く、アンモニア
吸着特性等の塩基性活性を備えるセピオライトまたはパ
リゴルスカイトの多孔体を得る。 【解決手段】 化学組成が、SiO2 61%,MgO 25%,Al2O3,
CaO,Na2O,K2O 2%以下であり、粒度80メッシュ、繊維径
0.1〜0.3μmであるセピオライト100重量部、成形バイ
ンダーとして粘土3重量部の配合物に水分が10%となる
ように水を加えて混練し、成形圧100Kg/cm2でプレス成
形し、110゜Cの温度で水分が1%以下となるまで十分
に乾燥し、反応管内に、Arガス(ドライ)を800ml/minの
流量で送入しながらArガス雰囲気中で常温から350゜C
まで30゜C/hrで昇温し、350゜Cで2時間保持した
後、さらに750゜Cまで60゜C/hrで昇温し、750゜Cで
2時間保持して加熱排気を終了後、Arガス(ドライ)を送
入しながら室温まで冷却して加熱処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体や液体中での
特定物質を吸着する塩基性の多孔体及びその製造法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来では気体や物質の吸着、分解、合成
の用途に無機質の多孔材料が使用されている。例えば、
天然及び合成ゼオライトや粘土鉱物を原料とする活性白
土、水素イオンを担持したスメクタイト類等である。こ
れらの多孔材料は概ねAl2O3-SiO2質の組成で、固体酸と
しての作用を示すものである。化学反応においては固体
酸と同様に固体塩基材料も重要である。固体塩基として
はカルシウムやマグネシウム等の酸化物が知られている
が、吸着容量や活性表面が少ないという問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、表面
積が大きく、吸着容量の大きな粘土鉱物を基本材料とし
て塩基活性のある多孔体及びその製造法を提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため本発明の多孔体
は、MgO-SiO2質のフィロケイ酸塩であるセピオライト或
いはパリゴルスカイトの結晶構造を保持し、気化物質が
排気脱離された塩基性多孔体である。また本発明の製造
法は、MgO-SiO2質のフィロケイ酸塩であるセピオライト
或いはパリゴルスカイトの粉末体又は成形体を、常温か
ら加熱して最終温度600〜800゜Cで加熱処理して気化物
質を排気脱離させる塩基性多孔体の製造法である。な
お、途中の加熱工程で800゜C以下の加熱温度で水蒸気
と接触させ、或いは300〜350゜Cの温度で1〜3時間保
持させてもよい。また、それらの加熱処理をアルゴン還
流下で行ってもよい。
【0005】セピオライト或いはパリゴルスカイトの結
晶構造と、その加熱処理によって格子欠陥型構造が形成
されて著しい塩基性作用を備えるのである。即ち、加熱
処理によって示性式で示される3形態の結合水が脱離
し、それに伴い格子界面に塩基性活性が付与されるので
ある。
【0006】用途としては、塩基点で窒素化合物アルコ
ール類の脱水素、酸−塩基点(Mg-O・・活性点)での不均
等解離吸着作用による水のアルカリ化やRHの吸着、分子
状態ではアンモニア,アセトアルデヒド,硫化水素等の
吸着、その他、電子供与的な還元反応作用もあり、水を
高アルカリにする現象も認められ、その特性を活かした
用途で使用できるのである。また、粉末体では、流体中
での一バッジ処理の間欠的システムの使用に適し、無機
質バインダーを添加した造粒体はカラム等に充填して使
用できるため流体の連続フローシステムに利用できるの
である。
【0007】ここでセピオライト或いはパリゴルスカイ
トを用いるのは、塩基性多孔体の母材とするためであ
る。セピオライト及びパリゴルスカイトの示性式は次の
ものである。 セピオライト Si12Mg8O30(OH)4(OH2)4・8H2O パリゴルスカイト Si8Mg5O20(OH)2(OH2)4・4H2O なお、パリゴルスカイトは、同種鉱物に分類されるアタ
パルジャイト(示性式Si8Mg5O20(OH)2(OH2)・4H2O)と近
似するもので、その組成や特性は極めて類似し、鉱物類
での分類においてはその成因条件(パリゴルスカイトは
熱水生成、アタパルジャイトは堆積物中での生成)によ
り区別されることがあるが、本発明ではアタパルジャイ
トもパリゴルスカイトに含ませるものとする。
【0008】通常、フィロケイ酸塩(層状ケイ酸塩)は
ケイ酸四面体層(SiO4)−八面体層(Al,Mg-中心)−ケイ
酸四面体層の三層格子を単位層として積層している構造
をとっているが、セピオライト及びパリゴルスカイトの
2種鉱物はこれと異なっており、ケイ酸四面体の3頂点
酸素が1分子毎に交互に向かい合う構造をとっているた
め、上下左右にチャンネル(細孔、セピオライトは11.5
×5.6Å)を形成してモレキュラーシブな吸着性を示す
のである。
【0009】このセピオライト及びパリゴルスカイトの
鉱物は特性が類似しており、比重2.3〜2.6、比表面積20
0〜300m2/g、水分吸着比1.0〜1.2であり、劈開して繊維
状の微粒子(0.01〜3.0μm)となり、水に分解してゲル
を形成する。
【0010】気化物質を排気脱離させる目的は塩基性活
性を付与するためである。セピオライト及びパリゴルス
カイトの構造で化学活性の付与に関係する因子は、MgO-
SiO2の組成及び3種類の異なる結合形態をとっている結
合水分である。加熱処理によって示性式に示される3形
態の結合水が脱離し、それに伴い格子界面に塩基性活性
が付与されるのである。
【0011】即ち、加熱処理による3形態の結合水が脱
水により吸着エネルギーの増加、配位状態の変化による
電荷平衡、全揮散物質の脱離等の相乗作用によって欠陥
格子が現れ、MgO-SiO2三層格子のO2-パッキング上で塩
基活性を示し、同時にMg不飽和点では酸性を示し、総和
としては塩基性の強い表面活性が付与され、結晶内チャ
ンネル及び粒子表面での活性表面積の大きい多孔体を形
成するのである。
【0012】また、製造法において最終温度600〜800゜
Cで加熱処理するのは、完全に気化物質を排気脱離させ
るためであり、800゜C以上では結晶構造が崩壊するの
である。セピオライト及びパリゴルスカイト鉱物に含有
する3形態の結合水のうち、第1の水分はチャンネル内
にあるゼオリティックな水であり、示性式中(H2O)で
示される。この水は、100゜Cで放出し、100゜C以下で
着脱する。この水の放出によってチャンネルへの吸着力
が増大する。
【0013】第2の水分はチャンネル内端面のあるMgに
配位する水で示性式中(OH2)で示され、約320゜Cまで
に脱出してMg位置に不飽和点を出現させる。この温度域
では水分の再吸着つまり復水性がある。したがって、30
0〜350゜Cの温度で1〜3時間保持させることが最適で
ある。さらに、第3の結合水は、八面体層の格子内にあ
る結合水で示性式中(OH)で示され、320〜550゜Cで大
部分が脱水し、残量は約750゜Cまでに逐次脱水する。
【0014】結晶水の脱水は、一対の(OH)-が2(OH)-
=H2O+O2-の反応形式をとり、一個のO2-が格子に残留
し、Mgは5配位をとるとされている。結晶相は550゜C
以上でメタセピオライトとなり、また600゜C以上の加
熱により復水性は解消される。800゜C以上では逐次ス
テアタイト(MgO・SiO2系)に移行して結晶構造が崩壊
する。また、パリゴルスカイトは組成中に共雑物を含む
ため800゜C付近から逐次ステアタイトに移行する。こ
の状態での表面積は80〜120m2/gである。さらに、両鉱
物は天然鉱物であり、必然的にアルカリ土類金属が炭酸
塩(CaCO3,MgCO3等)の共雑物として介在する。これらの
炭酸塩600〜750゜CでCO又はCO2ガスを揮散する。
【0015】最終温度600〜800゜Cでの加熱処理時間は
1〜3時間が適切であり、常温からの加熱速度は緩やか
であることが好ましく、30〜60゜C/hrが最適である。
【0016】また、800゜C以下の加熱温度で水蒸気と
接触させるのは、水蒸気と反応させることで活性が向上
するからであり、その理由は不明であるが、不飽和点を
飽和させることによるものと思われる。接触温度は800
゜C以下であればよいが、チャンネル内にある結合水(O
H)が脱水する550゜C以上が望ましい。
【0017】さらに、常温から最終温度600〜800゜Cで
の加熱処理、また常温加熱から300〜350゜Cでの保持と
800゜C以下の温度による水蒸気との接触処理を介して
最終温度600〜800゜Cでの加熱処理をアルゴン還流下で
行えば、気化物質の再吸着を防止し格子界面を露出する
のに有効な作用を確保できるのである。
【0018】
【発明の実施の形態】セピオライト或いはパリゴルスカ
イトの鉱物は天然の産出品であり、共雑物は不可避的で
あるのでなるべく組成と晶劈の良好なものを選び、晶塊
を粉砕して繊維状粉末に調製して原料とする。この原料
は粉体のまま、或いは少量の水を加えて粒体にしたも
の、或いは用途上カラムに使用できるよう5%以下の無
機質バインダー(粘土,アルミナゾル等)を加えて顆粒
状に成形する。
【0019】この原料を蓋付きの皿型耐火物容器内に入
れ、排気治具を付けて加熱炉に装入し、排気しながら加
熱する。排気は大気中で行ってもよいが、治具内を真空
又は不活性ガス雰囲気にすることにより排気効率は向上
する。加熱処理は常温から徐々に加熱して、最終温度60
0〜800゜Cで1〜3時間保持して完了する。この途中、
300〜350゜Cでの1〜3時間の保持と、800゜C以下の
温度による水蒸気との接触処理を介してもよい。
【0020】
【実施例1】化学組成が、SiO2 61%,MgO 25%,Al2O3,Ca
O,Na2O,K2O 2%以下であり、粒度80メッシュ、繊維径0.1
〜0.3μmであるセピオライト(トルコ産)の10gを内規
寸法70×50×10mmの99%アルミナ磁器製トレイ(以下、
アルミナトレイという)に充填した。なお、充填率は0.
28g/ccであった。このアルミナトレイを内径100φmm×2
50mm石英管(以下、反応管という)の中央にセットし、
反応管の一端にガス送入用石英管外径10φmm×内径8φm
m×200mm及び温度センサーを装着した石英ジョイントを
接続し、他端にはガス排出口のある石英ジョイントを接
続した後、この反応管を0.03m3(310×310×310mm)のマ
ッフル式電気炉の中央に配置し、加熱処理装置を作成し
た。
【0021】ついで、反応管内にArガス(ドライ)を800m
l/minの流量で送入しながらArガス雰囲気中で常温から3
50゜Cまで30゜C/hrで昇温し、350゜Cで2時間保持
した後、さらに600゜Cで3時間保持して加熱排気を終
了後、Arガス(ドライ)を送入しながら室温まで冷却し、
加熱処理を完了した。なお、加熱処理温度は反応管内の
温度センサーの指示値により操作した。その条件を表1
に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【実施例2】実施例1で用いたセピオライトの10gをア
ルミナトレイに充填(充填率0.28g/cc)し、実施例1と同
様にして反応管にセットし、加熱処理装置を組み立て
た。ついで、反応管を650゜Cまで50゜C/hrで昇温
し、650゜Cで3時間保持して加熱排気を終了後、試料
を反応管内にセットしたままの状態で炉内冷却し、加熱
処理を完了した。その条件を表1に示す。
【0024】
【実施例3】パリゴルスカイト及びアタパルジャイトの
混合晶塊(トルコ産)をボールミルにより湿式粉砕し、
不純物と可溶成分を除去した後、これを乾燥した。得ら
れた乾燥物は化学成分が、SiO2 65%,MgO 18%,Al2O3 8
%,Fe2O3 2%,CaO,Na2O,K2O 2%以下であり、粒度60メッシ
ュ、繊維径0.2〜0.5μmであるパリゴルスカイト−アタ
パルジャイト混合物(以下、パリゴルスカイトという)
であった。
【0025】パリゴルスカイトの10gを実施例1による
アルミナトレイに充填した。なお、充填率は0.28g/ccで
あった。このアルミナトレイを実施例1と同様にして反
応管内にセットし加熱処理装置を組み立てた。ついで、
反応管内に、Arガス(ドライ)を800ml/minの流量で送入
しながらArガス雰囲気中で常温から600゜Cまで50゜C
/hrで昇温し、600゜Cで3時間保持して加熱排気を終
了後、Arガス(ドライ)を送入しながら室温まで冷却し、
加熱処理を完了した。その条件を表1に示す。
【0026】
【比較例1】実施例1で用いたセピオライトの10gを実
施例1によるアルミナトレイに充填(充填率0.28g/cc)
し、乾燥機により110゜Cの温度で3時間乾燥した。な
お、乾燥物の保管はデシケーターにより行った。その条
件を表1に示す。
【0027】
【比較例2】実施例3で用いたパリゴルスカイトの10g
を比較例1と同様にしてアルミナトレイに充填(充填率
0.28g/cc)し、110゜Cの温度で3時間乾燥しデシケー
ターにより保管した。その条件を表1に示す。
【0028】つぎに実施例1のアンモニア吸着特性を次
のように実験した。実施例1で得た試料の3gを内径15
φmm×200mmのパイレックス製ガラス管(以下、カラム
という)に充填した。なお、カラム充填長は70mmであっ
た。このカラムをフローメーター,フローポンプと共に
ガス送入−排出バルブを付けた容量30リットルのアク
リル製容器に接続し、測定装置を作成した。このアクリ
ル製容器内に、0.02%濃度に空気で希釈したアンモニア
(200ppm)の30リットルを封入し、ついでアクリル製
容器内のアンモニア−空気混合ガスの30リットルをカ
ラムを通じて16リットル/minの流量でフローポンプ
により30分間循環させた後、アクリル製容器内の空気
中のアンモニア濃度を検知管により測定した。その結果
を表2に示す。また、試料を実施例2,3及び比較例
1,2に変えて同様に測定した結果も表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
【実施例4】実施例1で用いたセピオライト100重量
部、成形バインダーとして粘土(Al2O335%,SiO2 65%)3
重量部の配合物に水分が10%となるように水を加え、2
軸式ニーダーにより混練した。この混練物を成形圧100K
g/cm2でプレス成形し、15×10×80mmの成形体を作成し
た後、これを110゜Cの温度で水分が1%以下となるま
で十分に乾燥した。得られた乾燥成形体を15×10×40mm
に半裁し、実施例1によるアルミナトレイに載せ、実施
例1と同様にアルミナトレイを反応管内にセットし、反
応管両端にジョイントを装着した後、これをマッフル式
電気炉に配置し加熱処理装置を組み立てた。
【0031】ついで、反応管内に、Arガス(ドライ)を80
0ml/minの流量で送入しながらArガス雰囲気中で常温か
ら350゜Cまで30゜C/hrで昇温し、350゜Cで2時間保
持した後、さらに750゜Cまで60゜C/hrで昇温し、750
゜Cで2時間保持して加熱排気を終了後、Arガス(ドラ
イ)を送入しながら室温まで冷却して加熱処理を完了し
た。その条件を表3に、得られた多孔体の特性を表4に
示す。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【実施例5】実施例4において作成したセピオライトの
15×10×80mm乾燥成形体を半裁(15×10×40mm)し、実
施例1によるアルミナトレイに載せ、実施例1と同様に
反応管内にセットし、加熱処理装置を組み立てた。つい
で、反応管内に、Arガス(ドライ)を800ml/minの流量で
送入しながらArガス雰囲気中で常温から800゜Cまで50
゜C/hrで昇温し、800゜Cの温度で保持した状態で、
反応管内に送入するArガス(ドライ)を同流量で20%の水
分を含むAr混合ガスに切り替え、成形体試料をAr-水蒸
気雰囲気中800゜Cで2時間保持して加熱排気を終了
後、Arガス(ドライ)を送入しながら室温まで冷却して加
熱処理を完了した。その条件を表3に、得られた多孔体
の特性を表4に示す。
【0035】
【実施例6】実施例1で用いたセピオライトの100重量
部に水分が10%となるように水を加え、2軸式ニーダー
により混練した。この混練物を成形圧100Kg/cm2でプレ
ス成形し、15×10×80mmの成形体を作成した後、これを
110゜Cの温度で水分が1%以下となるまで十分に乾燥
した。得られた乾燥成形体を15×10×40mmに半裁し、実
施例1によるアルミナトレイに載せ、実施例1と同様に
して反応管内にセットし、加熱処理装置を組み立てた。
【0036】ついで、反応管内に、Arガス(ドライ)を80
0ml/minの流量で送入しながらArガス雰囲気中で常温か
ら700゜Cまで50゜C/hrで昇温し、700゜Cの温度で2
時間保持して加熱排気を終了後、Arガス(ドライ)を送入
しながら室温まで冷却して加熱処理を完了した。その条
件を表3に、得られた多孔体の特性を表4に示す。
【0037】
【実施例7】実施例6において、セピオライトをパリゴ
ルスカイトに替えて実施例6と同様にしてプレス成形し
た15×10×80mmの成形体を110゜Cの温度で水分が1%
以下となるまで十分に乾燥した。得られた乾燥成形体を
15×10×40mmに半裁し、実施例1によるアルミナトレイ
に載せ、実施例1と同様にして反応管内にセットし、加
熱処理装置を組み立てた。ついで、反応管内に、Arガス
(ドライ)を800ml/minの流量で送入しながらArガス雰囲
気中で常温から680゜Cまで50゜C/hrで昇温し、680゜
Cで2時間保持して加熱排気を終了後、Arガス(ドライ)
を送入しながら室温まで冷却して加熱処理を完了した。
その条件を表3に、得られた多孔体の特性を表4に示
す。
【0038】
【実施例8】実施例4において作成したセピオライトの
15×10×80mm乾燥成形体を半裁(15×10×40mm)し、実
施例1によるアルミナトレイに載せ、実施例1と同様に
反応管内にセットし、加熱処理装置を組み立てた。つい
で、反応管内に、Arガス(ドライ)を800ml/minの流量で
送入しながらArガス雰囲気中で常温から300゜Cまで30
゜C/hrで昇温し、300゜Cの温度で2時間保持した
後、さらに600゜Cまで60゜C/hrで昇温し、600゜Cの
温度で保持した状態で、反応管内に送入するArガス(ド
ライ)を同流量で20%の水分を含むAr混合ガスに切り替
え、成形体試料をAr-水蒸気雰囲気中600゜Cで3時間保
持して加熱排気を終了後、Arガス(ドライ)を送入しなが
ら室温まで冷却して加熱処理を完了した。その条件を表
3に、得られた多孔体の特性を表4に示す。
【0039】
【比較例3】実施例6においてセピオライトの加熱処理
温度を、本発明の範囲外である850゜Cで2時間の保持
に変えた以外は実施例6と同様にしてセピオライトの加
熱処理を行った。その条件を表3に、得られた多孔体の
特性を表4に示す。
【0040】
【比較例3】実施例7においてパリゴルスカイトの加熱
処理温度を、本発明の範囲外である850゜Cで2時間の
保持に変えた以外は実施例3と同様にしてパリゴルスカ
イトの加熱処理を行った。その条件を表3に、得られた
多孔体の特性を表4に示す。
【0041】実施例6,7及び比較例3,4のセピオラ
イト及びパリゴルスカイトの加熱処理物を粉末X線回析
法により測定した。その結果、実施例6,7はセピオラ
イトとまたはパリゴルスカイト(アタパルジャイト混
合)の回析線ピークが確認され、また比較例3,4はス
テアタイト(エンスタタイト)の回析線ピークが確認さ
れた。これにより、セピオライトまたはパリゴルスカイ
ト(アタパルジャイト混合)は、800゜C以上の加熱排
気温度では結晶構造が崩れ、MgO-SiO2系の結晶に転移す
ることがわかるのである。
【0042】また、実施例4のアンモニア吸着特性を次
のように実験した。実施例4のセピオライト成形体(加
熱処理)を1.5〜2mmに粉砕したペレットの3gを前述
のカラムに充填した。なお、カラム充填長は60mmであっ
た。このカラムを前述と同様にしてアクリル製容器に接
続し、測定装置を作成した。このアクリル製容器内に、
0.02%濃度に空気で希釈したアンモニア(200ppm)の3
0リットルを封入し、ついでアクリル製容器内のアンモ
ニア−空気混合ガスの30リットルをカラムを通じて1
6リットル/minの流量でフローポンプにより30分間
循環させた後、アクリル製容器内の空気中のアンモニア
濃度を検知管により測定した。その結果を表3に示す。
また、試料を実施例5乃至8及び比較例3,4に変えて
同様に測定した結果も表5に示す。
【0043】
【表5】
【0044】実施例4で得た試料に1%フェノールフタ
レイン−エタノール指示薬(フェノールフタレインpka
9.3)を吸着させたところ、指示薬の塩基性を示すピン
ク色の発色が確認された。また、実施例1乃至実施例8
の試料に対し同様に指示薬の発色テストをしたところ、
すべての試料に塩基性発色が確認された。
【0045】さらに実施例1乃至実施例8で得た試料を
B.E.T法により測定したところ、比表面積は100〜1
45g/m2であった。このことから塩基活性を有する多孔
体であることがわかった。
【0046】
【発明の効果】本発明の請求項1によると、セピオライ
ト或いはパリゴルスカイトの結晶構造の特徴を保持する
と共に、気化物質である3形態の結晶水を排気脱離した
多孔体は、復水性が無く、塩基性活性を備え、特にアン
モニア吸着特性に優れるのである。
【0047】また、請求項2の製造法では、気化物質を
排気脱離できるのである。請求項3では、示性式中(O
H)で示される結合水が容易に脱離できるのである。請
求項4では、示性式中(OH2)で示される結合水が容易に
脱離できるのである。請求項5では、示性式中(OH)と
(OH2)で示される結合水が容易に脱離できるのである。
請求項6では気化物質の再吸着を防止できるのである。
請求項7では塩基活性をより向上できるのである。請求
項8では気化物質を排気脱離し、気化物質の再吸着を防
止し、塩基活性をより向上できるのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾関 忠 愛知県瀬戸市塩草町136番地 オオタケセ ラム株式会社内 (72)発明者 山口 祥範 愛知県瀬戸市塩草町136番地 オオタケセ ラム株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MgO-SiO2質のフィロケイ酸塩であるセピ
    オライト或いはパリゴルスカイトの結晶構造を保持し、
    気化物質が排気脱離されたことを特徴とする塩基性多孔
    体。
  2. 【請求項2】 MgO-SiO2質のフィロケイ酸塩であるセピ
    オライト或いはパリゴルスカイトの粉末体又は成形体
    を、常温から加熱して最終温度600〜800゜Cで加熱処理
    して気化物質を排気脱離させることを特徴とする塩基性
    多孔体の製造法。
  3. 【請求項3】 MgO-SiO2質のフィロケイ酸塩であるセピ
    オライト或いはパリゴルスカイトの粉末体又は成形体
    を、常温から加熱して800゜C以下の加熱温度で水蒸気
    と接触させた後、さらに最終温度600〜800゜Cで加熱処
    理して気化物質を排気脱離させることを特徴とする塩基
    性多孔体の製造法。
  4. 【請求項4】 600〜800゜Cでの最終加熱処理までに、
    300〜350゜Cの温度で1〜3時間保持する請求項2の塩
    基性多孔体の製造法。
  5. 【請求項5】 800゜C以下の加熱温度による水蒸気と
    の接触処理までに、300〜350゜Cの温度で1〜3時間保
    持する請求項3の塩基性多孔体の製造法。
  6. 【請求項6】 常温から最終温度600〜800゜Cでの加熱
    処理をアルゴン還流下で行う請求項2又は請求項4の塩
    基性多孔体の製造法。
  7. 【請求項7】 常温加熱から800゜C以下の温度による
    水蒸気との接触処理を介して最終温度600〜800゜Cでの
    加熱処理をアルゴン還流下で行う請求項3の塩基性多孔
    体の製造法。
  8. 【請求項8】 常温加熱から300〜350゜Cでの保持と80
    0゜C以下の温度による水蒸気との接触処理を介して最
    終温度600〜800゜Cでの加熱処理をアルゴン還流下で行
    う請求項5の塩基性多孔体の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012532754A (ja) * 2009-07-13 2012-12-20 ソシエテ アノニム ロワ ルシェルシュ エ ディベロプマン 燃焼排ガス中のダイオキシンおよび重金属を低減するための固体無機組成物、その製法およびその利用法
JP2015140277A (ja) * 2014-01-29 2015-08-03 国立大学法人東京工業大学 撥水性を有する酸化物セラミックスの製造方法

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