JP2005520680A - 窒素およびアルゴンの選択的な吸着のためのモレキュラーシーブ吸着剤の調製のためのプロセス - Google Patents

窒素およびアルゴンの選択的な吸着のためのモレキュラーシーブ吸着剤の調製のためのプロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、酸素、窒素およびアルゴンの気体混合物の分離のための新規のモレキュラーシーブ吸着剤の製造に関する。この吸着剤は、空気から酸素および/または窒素を分離するのに有用である。より詳細には、本発明は、モレキュラーシーブ吸着剤の製造に関し、この吸着剤は、酸素および/またはアルゴンを含む気体混合物から窒素を、そして酸素を含む気体混合物からアルゴンを選択的に吸着する。本発明は、酸素を含む気体混合物から窒素およびアルゴンを選択的に吸着するためのモレキュラーシーブ吸着剤の調製のためのプロセスを提供し、この吸着剤は、一般式:(AgO)・(M2/nO)・(Al・(SiO12・wHOによって表されるモレキュラーシーブ吸着剤から構成され、ここで、xの値は、4.8〜6.0の範囲であり、yは、0.0〜1.2であり、wは、水のモル数であり、そしてMは、原子価nを有する任意の金属である。

Description

本発明は、酸素を含む気体混合物から窒素およびアルゴンを選択的に吸着するためのモレキュラーシーブ吸着剤の調製のためのプロセスに関する。
空気からの酸素および窒素の分離のための吸着プロセスは、最近の30年間において、商業的目的のためにますます使用されている。汚水処理、発酵、切断および溶接、養殖、電気炉、パルプ漂白、ガラス細工、医療目的および鉄鋼業における酸素の要件(特に、必要とされる酸素の純度が、90〜95%である)は、圧力スイング(swing)プロセスまたは減圧スイングプロセスに基づく吸着によって大きく適合され得る。現在、4〜5%の世界の酸素の要求が、空気の吸着分離によって適合されることが推定される。しかし、吸着プロセスによる最大の達成可能な純度は、約95%であり、空気中に存在する0.934モル%のアルゴンの分離が、100%の酸素純度を達成するために制限因子である。さらに、空気からの酸素の吸着に基づく生成は、100トン酸素/日より多い生産レベルについての空気の低温貯蔵分画に経済的に競合しない。吸着プロセスによる酸素生産の全体的な費用のうち、設備の資本費用および出力消費が、全体の費用に影響する2つの主要な因子であり、それらのシェアは、それぞれ50%および40%と概算される。プロセスおよびシステムの設計のような因子とともに、吸着剤が、重要な構成要素であり、これは、吸着による酸素生産の費用を減少し得る。吸着剤の選択性および能力は、吸着容器の大きさ、コンプレッサーまたは減圧ポンプを決定するための重要なパラメーターである。高い吸着能力ならびに酸素と比較した窒素の選択性を示す吸着剤を有することが望ましい。吸着剤のこれらの特性における改善は、システムの吸着剤の在庫、従って、エアコンプレッサまたは減圧ポンプのサイズおよび出力消費を直接低下させる。さらに、高い窒素能力および選択性を有する吸着剤はまた、吸着剤に吸着された窒素を排除することによって、酸素とともに、かなり純粋な窒素を生産するために使用され得る。さらに、酸素に対する窒素およびアルゴンの両方の選択性を有する吸着剤は、空気から高い純度(>96%)の酸素を生産するために使用され得る。
従って、吸着剤が、分離されることが求められる特性の成分についての良好な吸着能力および吸着選択性を有することが非常に望ましい。
吸着剤の吸着能力は、吸着剤の単位容積または重量当たりの吸着される所望の成分の容積または重量の量として規定される。所望の成分についての吸着剤の能力が、高くなればなるほど、ますます、吸着剤は良好になる。なぜなら、特定の吸着剤の増加した吸着能力は、特定の濃度の混合物から特定の量の成分を分離するために必要とされる吸着剤の能力を減少させるのに役立つからである。このような特定の吸着プロセスにおける吸着剤の量の減少は、分離プロセスの費用を低下させる。
成分の吸着選択性は、吸着質分子の大きさおよび形状における差異のような立体的因子;平衡効果(すなわち、気体混合物の成分の吸着等温線は、かなり異なる);動力学的効果(成分が実質的に異なる吸着速度を有する)から生じる。
プロセスが商業的に経済的であるために、所望の成分についての最小の受容可能な選択性は、約3であり、吸着選択性は、2未満である場合、効率的な吸着プロセスを設計することが困難であることが一般的に観察される。先行技術において、酸素およびアルゴンを含む混合物から窒素に対して選択的である吸着剤が報告され、ここで、アルカリ金属イオンおよび/またはアルカリ土類金属イオンをイオン交換した後のこのA型、Xおよびモルデン沸石のゼオライトが、使用されている。しかし、この目的のための商業的に使用されるゼオライトAベースの吸着剤について報告された吸着選択性は、3〜5と変化し、そして765mmHgおよび30℃で、12〜15cc/gの吸着能力で変化する。吸着能力および選択性を向上するための努力は、ゼオライトの化学組成を改変することによって、ゼオライト構造に交換可能なカチオンの数を増加することによって報告されている。窒素の吸着選択性はまた、いくつかのゼオライト型におけるリチウムおよび/またはカルシウムのようなカチオンでゼオライトを交換することによって、実質的に向上されている。
特定の量のカルシウムを有するゼオライトAは、窒素を選択的に吸着することによって、空気からの酸素生産のために商業的に使用されている。しかし、現在使用される吸着剤は、以下の制限を有する:
・他の商業的に使用される吸着剤と比較した低い吸着能力。
・低い吸着選択性。
・最大95%のみの純度の酸素を与える。
・水分に対する選択性。
・カルシウム塩との多重交換を必要とする。
・吸着剤の活性化は、水酸化を妨げるために、かなりの注意を必要とする。
R.V.Jasraらは、Separation Science and Technology,26(7),pp.885−930,1991の「Separation of gases by pressure swing adsorption」において、複数の成分気体混合物を分離するためのプロセスとして圧力スイング吸着の最近の状態を概説する。吸着剤の新規な作製の適用が詳細に記載された。「Adsorption of a Nitrogen−Oxygen mixture in NaCaA zeolites by elution Chromatography」,Ind.Eng.Chem.Res.1993,32,548−552において、N.V.Choudaryらは、窒素および酸素の吸着に対するカルシウム含有量の影響を、種々のNaCaAゼオライトサンプルについて記載する。N.V.Choudaryらは、Indian Journal of Chemistry Vol.38A January 1999,pp.39の「Sorption of nitrogen,oxygen and argon in mordenite type zeolites」において、異なるSi/Al比を有するモルデン沸石型ゼオライトの窒素、酸素およびアルゴンの吸着および脱着を記載する。モルデン沸石、NaAおよびNaXにおける窒素およびアルゴンの吸着熱は、フレームワーク外ナトリウムイオンおよび格子酸素原子との吸着物相互作用を明らかにするために比較された。
「Air separation by adsorption」と題された米国特許第3,973,931号(1976)において、J.J.Collinsらに対する参照を行い得、ここで、少なくとも2つのゼオライトモレキュラーシーブベッドの選択的吸着による空気分離のための断熱圧力スイングプロセスであり、ここで、空気が、90°F未満で導入され、入口末端における最も冷たい気体温度は、35°Fであり、デルタTは、少なくとも15°Fであり、入口末端は、最大で加熱無しよりも少なくとも20°F温かいが、175°F未満の気体を維持するために加熱される。主要な欠点は、空気分離プロセスにおける加熱および温度の制御を必要とすることである。
C.G.Coeら「Polyvalent ion exchanged adsorbent for air separation」と題された米国特許第4,481.018号(1984)は、空気を酸素および窒素に分離するために30℃で、3.4〜6.7の選択性の、熱活性化多価イオン交換フォージャサイト含有組成物の使用を記載する。欠点は、熱活性化プロセスが水酸化を妨げるために非常に遅い加熱を必要とし、吸着剤の選択性は、30℃でたった3.4〜6.7であることである。
S.Sircarら「Binary ion exchanged type X zeolite adsorbent」と題された米国特許第4,557,736号(1985)は、吸着剤の使用が、二成分イオン交換X型ゼオライトを含むことを記載し、ここで、5%〜40%の利用可能なイオン部位が、カルシウムによって占められ、そして利用可能なイオン部位の60%〜95%が、ストロンチウムによって占められ、酸素リッチな生成物ストリームを作製するために、大気圧以上の圧力で空気流からの窒素の吸着のために使用される。主な欠点は、吸着剤の調製が、多段階のカチオン交換プロセスを必要とすることである。
S.Sircarら「Preparation of high purity oxygen」と題された米国特許第4,756,723号は、約95%の純粋な酸素の生産のための単一段階圧力スイング吸着方法の使用を記載する。主な欠点は、最大の達成可能な酸素純度が、たった95%であることである。
C.C.Chao「Process for separating nitrogen from mixtures thereof with less polar substances」と題された米国特許第4,859,217号(1989)では、90%より多いリチウムカチオンを含むゼオライトXの高リチウム交換低シリカ形態が、あまり極性でない気体から窒素の選択的吸着のために使用される。これらの吸着剤は、4〜12倍過剰のLiCl溶液によるリチウム交換によって調製された。主な欠点は、吸着剤が、非常に水分に感受性であり、リチウム交換は、4〜12倍過剰のLiCl溶液を必要とする。
C.G.Coeら「Process for the purification of bulk gases by using chabazite adsorbents」と題された米国特許第4,943,304号(1990)は、斜方沸石を使用して、バルクガスストリームから1つ以上の主要でない成分の選択的吸着のためのプロセスを提供する。主な欠点は、商業的に有用な合成斜方沸石を調製するための公知の方法が実際的でない(なぜなら、これらは、低い収率、乏しい生成物純度、長い結晶化時間を被り、そしてスケールアップに対して困難であるか、そうでなければ実際的でないからである)ことである。
C.C.Chao「Selective adsorption on magnesium containing clinoptilites」と題された米国特許第4,964,889号(1990)では、窒素と等しいかまたは小さい分子寸法を有する気体が、選択的に吸着され、そして窒素より大きな分子寸法を有する他の気体から分離される。主な欠点は、商業的な斜プチロル沸石の特定のサイズが変化し、そして斜プチロル沸石の粒子サイズが、イオン交換反応の速度および完全性に影響することである。
G.Reiss「Process for the adsorptive−oxygen enrichment of air with mixture of calcium zeolite A molecular sieve by means of vacuum swing adsorption」と題された米国特許第5,114,440号(1992)は、CaAモレキュラーシーブを使用する減圧スイング吸着による空気の酸素濃縮のためのプロセスを与える。この吸着剤の欠点は、低い窒素吸着能力、酸素に対する窒素の低い選択性、その調製が、多段階のカルシウム交換を必要とすること、およびその活性化プロセスは、水酸化を妨げるために非常に遅い加熱を必要とすることである。
C.G.Coeら「Nitrogen adsorption with a Ca and/or Sr exchanged lithium X zeolite」と題された米国特許第5,152,813号(1992)では、リチウムならびにカルシウムおよび/またはストロンチウムイオンを、好ましくは、5%〜50%のカルシウムおよび/またはストロンチウムおよび50%〜95%のリチウムの比で有する少なくとも2成分交換X型ゼオライトの使用によって、酸素、水素、アルゴンまたはヘリウムを含む気体混合物から窒素を分離するためのプロセスに関する。主な欠点は、吸着剤の調製が多段階のカチオン交換を必要とすること、その活性化プロセスが水酸化を妨げるために非常に遅い加熱を必要とすること、および吸着剤が水分に対して非常に感受性であることである。
C.C.Chaoら「Mixed ion exchanged zeolites and processes for the use thereof in gas separations」と題された米国特許第5,174,979号(1992)では、リチウム/アルカリ土類金属Xゼオライト(リチウム:アルカリ土類金属の当量比は、95:5〜約50:50である)およびリチウム/アルカリ土類金属Aゼオライト(リチウム:アルカリ土類金属の当量比は、10:90〜約70:30である)は、気体混合物から酸素および窒素を分離するために有用であることが見出された。主な欠点は、吸着剤の調製が、多段階のカチオン交換を必要とし、窒素選択性は、たった2〜7であり、そして吸着剤が水分に対して非常に感受性であることである。
T.R.Gafneyら「Oxygen VSA process with low oxygen capacity adsorbents」と題された米国特許第5,266,102号(1993)では、中程度の窒素能力および高い選択性を有する吸着剤が、VSAプロセスによる分離のために使用される。主な欠点は、最大の達成され得る酸素純度が、たった95%であり、そして低い窒素能力を有する吸着剤が分離プロセスのために使用されたことである。
C.C.Chao「Air separation process」と題された米国特許第5,454,857号(1995)では、60〜89当量%のカルシウム交換形態の2.0〜2.4のシリカ/アルミナ比を有するゼオライトXは、50℃〜−20℃の温度範囲、および0.05〜5の大気圧の圧力範囲で使用される。主な欠点は、吸着剤の調製は、多段階のカチオン交換を必要とし、そしてその活性化プロセスは、水酸化を妨げるために非常に遅い加熱を必要とすることである。
F.R.Fitchら、「Adsorptive separation of nitrogen from other gases」と題された米国特許第5,464,467号(995)では、電荷補償カチオンが、95〜50%のリチウムイオン、4〜50%の1つ以上のアルミニウム、セリウム、ランタンおよび混合ランタノイド、ならびに0〜15%の他のイオンから構成されるX型ゼオライトが、気体混合物から窒素を選択的に吸着するために使用された。この吸着剤の主な欠点は、水分に対するその高い親和性、およびその調製が、5〜10倍の塩化リチウム溶液の多段階カチオン交換を必要とすることである。
C.C.Chaoら、「Nitrogen selective zeolitic adsorbent for use in air separation process」と題された米国特許第5,698,013号(1997)では、60〜89当量%のカルシウム交換形態の、2.0〜2.4の範囲のSiO/Al比を有するゼオライトXを、圧力スイング吸着による空気分離プロセスにおける窒素についての選択的吸着として使用する。この吸着剤の主な欠点は、水分に対するその高い親和性、およびその調製が、多段階カチオン交換を必要とすること、およびその活性化プロセスが、水酸化を妨げるために非常に遅い加熱を必要とすることである。
T.C.Goldenら、「Use of zeolites and alumna in adsorption processes」米国特許第5,779,767号(1998)は、吸着による空気の精製のためのプロセスを記載する。主な欠点は、この吸着剤が、気体混合物からの二酸化炭素、水、炭化水素および窒素酸化物の吸着のためのみに有用であることである。
N.Ogawaら、「Adsorbents for air separation, production method thereof, and air−separation method using it」と題された米国特許第5,868,818号(1999)は、3.0より大きくないSiO/Alモル比を有する結晶性ゼオライトXの使用を記載し、これは、少なくとも90モル%のリチウムカチオンを含み、圧力スイング吸着による空気分離プロセスのために使用された。この吸着剤の主な欠点は、その調製が多段階のカチオン交換を必要とすること、および少量の水分に対して非常に感受性であることである。
J.T.Mullhauptら、「Oxygen selective sorbents」と題された米国特許第5,945,079号(1999)は、向上した選択性、負荷能力および酸素取り込み速度を有する酸素選択的吸着剤を使用する空気分離プロセスを含む発明を記載し、これは、高い表面積の基材に支持された固体形態の遷移金属錯体を有する。この吸着剤の欠点は、以下である:(a)吸着剤が物理的に吸着されず、従って、完全に可逆的ではない、(b)吸着剤の調製および操作が、非常に困難である、および(c)この吸着剤の使用は、商業的に経済的ではない。
N.V.Choudrayら、「Process for the preparation of a molecular sieve adsorbent for selectively adsorbing nitrogen from a gaseous mixture」と題された米国特許第6,030,916号(2000)は、空気からの酸素および/または窒素の分離のために有用な、フレームワーク外交換可能カチオンとしてイットリウムおよびアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含むモレキュラーシーブ吸着剤の調製を記載する。主な欠点は、イットリウム交換プロセスが、高い窒素選択性を有する吸着剤を得るために、いくつかのサイクルを必要とすることである。
N.V.Choudrayら「Process for the preparation of a molecular sieve adsorbent for selectively adsorbing oxygen from a gas mixturein」と題された米国特許第6,087,289(2000)は、セリウムカチオンを含むゼオライトベースの吸着剤の調製のためのプロセスを記載し、これは、気体混合物からの酸素の選択的な吸着のために使用される。この吸着剤の主な欠点は、その低い酸素能力(30℃、1atmで、約3cc/g)および酸素選択性が低い圧力領域のみであることである。
M.Bulowら「Adsorbents and adsorptive separation process」と題された米国特許第6,143,057号(2000)は、少なくとも90%の粒子が約0.6ミクロン以下の寸法の特徴的な粒子を有する微粒子ゼオライトから構成される吸着剤複合材、および空気からの窒素または二酸化炭素を分離するために使用されるマクロポア不活性結合剤の使用を記載する。A型ゼオライト、αゼオライト、X型ゼオライトおよびY型ゼオライトの混合物(利用可能なカチオン部位がカチオンの混合物によって占められている)を、選択的吸着のための吸着剤として使用した。この吸着剤の主な欠点は、その調製がいくつかのサイクルのカチオン交換プロセスを含むこと、および吸着剤が、水分に対して非常に感受性であることである。
R.Jainら、「Air separation using monolith adsorbent bed」と題された米国特許第6,231,644号(2001)は、第1の気体成分および第2の気体成分を含む気体混合物からの第1気体成分を[分離するためのモノリスベットの使用を記載し、吸着ゾーン内への気体混合物を通過させる工程を包含する。この吸着剤の主な欠点は、水分に対するその高い親和性およびその調製が、多段階のカチオン交換を必要することである。
N.V.Choudaryら、「A process for the preparation of a molecular sieve adsorbent useful in the oxygen enrichment of air」と題された米国特許第181823号(1995)は、粘土結合剤を含むゼオライトAベースの吸着剤の使用を記載し、これは、圧力スイング吸着によって、85〜95%純度の酸素を生産するために使用された。この吸着剤の主な欠点は、酸素に対する低い窒素選択性(30℃、1atmで3〜5)、低い窒素能力(30℃、1atmで約15cc/g)、水分に対するその高い親和性、およびその調製が多段階のカチオン交換を必要を必要とすることである。
(発明の目的)
本発明の目的は、酸素を含む気体混合物から窒素およびアルゴンを選択的に吸着するためのモレキュラーシーブ吸着剤の調製のためのプロセスを提供することであり、このことは、以下に詳述されるように、欠点を排除する。
本発明の別の目的は、合成ゼオライトに基づく窒素選択的吸着剤を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、合成ゼオライトに基づくアルゴン選択的吸着剤(酸素と比較して)を提供することである。
本発明のなお別の目的は、水分に起因する吸着能および吸着選択性の減少を、色変化によって可視的に表し得る吸着剤を提供することである。
本発明のさらなる目的は、酸素および/またはアルゴンとの混合物からの窒素の吸着選択性および吸着能が増加した吸着剤を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、酸素よりも窒素およびアルゴンに対して選択的であり、かつ空気の分離のために商業的に使用され得る吸着剤を提供することである。
本発明のなお別の目的は、1段階カチオン交換プロセスによって調製され得る吸着剤を提供することである。
(発明の要旨)
従って、本発明は、「酸素を含む気体混合物から窒素およびアルゴンを選択的に吸着するためのモレキュラーシーブ吸着剤の調製のためのプロセス」を提供し、この吸着剤は、一般式:
(AgO)・(M2/nO)・(Al・(SiO12・wH
によって表されるモレキュラーシーブ吸着剤から構成され、ここで、xの値は、4.8〜6.0の範囲であり、yは、0.0〜1.2であり、wは、水のモル数であり、そしてMは、原子価nを有する任意の金属である。
(発明の詳細な説明)
従って、本発明は、酸素を含む気体混合物から窒素およびアルゴンを選択的に吸着するために使用される、銀イオンの交換によって結晶モレキュラーシーブ吸着剤を調製する1段階プロセスを提供し、このプロセスは、以下の工程:
(a)ゼオライトAを銀塩水溶液と混合する工程;
(b)この溶液を30〜90℃で4〜8時間、暗室で還流して、残渣を得る工程;
(c)この残渣を濾過し、そしてこの残渣が銀イオンを含まなくなるまで水で洗浄する工程;および
(d)空気中で85℃未満で乾燥し、続いて、減圧下で乾燥させて、以下の化学組成:
(AgO)・(M2/nO)・(Al・(SiO12・wH
を有する結晶モレキュラーシーブ吸着剤を得る工程、
を包含する。
本発明の一実施形態において、工程(b)〜(d)は、必要に応じて、以下の工程で実施され得る:
(a)ゼオライトAと等量の銀塩溶液とを混合する工程;
(b)この混合物を、500〜575℃の範囲の温度で不活性雰囲気中で加熱する工程;
(c)残渣を、この残渣が銀イオンを含まなくなるまで水で洗浄する工程;および
(d)この混合物を、周囲温度、減圧下で乾燥させて、結晶モレキュラーシーブ吸着剤を得る工程。
本発明のさらに別の実施形態において、xの値は、1.2から6.0モルまで変動する。
本発明のなお別の実施形態において、yの値は、0.0から4.8モルまで変動する。
本発明のなお別の実施形態において、wは、水のモル数である。
本発明のさらに別の実施形態において、Mは、ナトリウム、カルシウム、カリウムおよびリチウムからなる群から選択されるカチオンであり、もっとも好ましくは、ナトリウムである。
本発明のなお別の実施形態において、ゼオライトは、顆粒、粉末またはペレットの形態である。
本発明のなお別の実施形態において、銀塩の水溶液は、過塩素酸銀(AgClO)、酢酸銀および硝酸銀(AgNO)から選択される。
本発明のさらなる実施形態において、銀塩溶液の濃度は、ゼオライトAの0.25%〜15%(重量/容量)の範囲である。
本発明のなお別の実施形態において、銀塩水溶液 対 ゼオライトAの比は、1:80である。
本発明のなお別の実施形態において、このモレキュラーシーブは、30℃、765mmHgで、22.3cc/gまでの高い窒素吸着能を有する。
本発明のさらなる実施形態において、このモレキュラーシーブは、30℃で、5〜14.6の酸素に対する窒素の選択性を有する。
本発明のさらに別の実施形態において、このモレキュラーシーブは、30℃、765mmHgで、6.5cc/gまでのアルゴン吸着能を有する。
本発明のさらなる実施形態において、このモレキュラーシーブは、30℃で、1.2〜2.0の範囲のアルゴンに対する選択性を有する。
本発明のなお別の実施形態において、このモレキュラーシーブは、低いヒドロキシル化を有し、それにより、ゆっくりと加熱する必要がない。
本発明のさらなる実施形態において、このモレキュラーシーブは、96%を超える高い酸素精製能を有する。
本発明のなお別の実施形態において、10〜100当量%の銀イオンが、硝酸銀、過塩素酸銀および酢酸銀から選択される任意の水溶性銀塩を使用して、1工程でゼオライトに充填される。
本発明のなお別の実施形態において、ゼオライトは、80〜100当量%の銀イオンとイオン交換され、モレキュラーシーブ吸着剤は、橙赤色/赤レンガ色である。
本発明のさらに別の実施形態において、モレキュラーシーブ吸着剤は、20℃〜80℃の範囲の温度で乾燥される。
本発明は、以下の実施形態の形態でさらに説明される:
ゼオライト:これは、微小孔性結晶のアルミナ−ケイ酸塩であり、密接に関連した化合物の混合物を分離するための吸着剤としての増加した用途が見出されている。ゼオライトは、アピカル酸素原子を共有することによって互いに結合したSiOおよびAlOの四面体からなる基本構造単位の三次元ネットワークを有する。ケイ素原子およびアルミニウム原子は、四面体の中心に存在する。得られたアルミノ−ケイ酸塩構造(これは一般に、非常に多孔性である)は、三次元細孔を有し、この細孔に対するアクセスは分子サイズのウインドウを通る。水和形態において、好ましいゼオライトは、一般に、以下の式によって表される:
2/n・Al・xSiO・wH
ここで、Mは、カチオンであり、残りは、四面体のイオン原子価であり、そして一般に、余分な骨格交換可能カチオンと称され、nは、カチオンの原子価を表し、そしてxおよびwは、それぞれ、SiOおよび水のモルを表す。カチオンは、多数のカチオンの任意の1つであり得、これは本明細書中以下で詳細に記載される。
ゼオライトを分離のために魅力的にする条件としては、非常に高い熱安定性および熱水安定性、均一な細孔構造、容易な細孔の改変、ならびに低い吸着圧でさえもかなりの吸着能を有することが挙げられる。さらに、ゼオライトは、比較的穏やかな熱水条件下で合成的に製造され得る。
X線粉末回折データを、XRK 900反応チャンバを取り付けたPHILIPS X’pert MPDシステムを使用して収集した。X線回折データを文献のX線データと比較し、吸着剤粒子の結晶性を調べた。「d」値12.1925、5.489、4.086、3.2818、2.9773および2.7215におけるX線回折を、比較のために使用した。ゼオライトNaA粉末の[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を、出発物質として使用した。X線回折データは、この出発物質が高度に結晶性であることを示した。ゼオライトNaAを特定の濃度の銀塩水溶液と、1:80の比で混合し、そして暗室中、30〜90℃で4〜8時間処理した。残渣を濾過し、洗浄水が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水で洗浄し(塩化ナトリウム溶液で試験した)、そして室温〜80℃で、空気中で乾燥し、実施例で記載されるように、減圧条件下でも乾燥した。銀交換は、1工程で完了する。なぜなら、カチオン交換反応の平衡は、生成物の容易な形成を助けるからである。銀交換の工程を、原子吸光分光法によって決定した。
15℃および30℃における酸素、窒素およびアルゴンの吸着を、実施例に記載されるようにして、サンプルを350℃〜450℃で、真空下で4時間活性化させた後、静的容量測定システム(Micromeritics ASAP 2010)を使用して測定した。吸着気体の添加を、0.5から850mmHgの範囲の圧力の標的設定に達するのに必要な容量で実施した。標的圧力の5.0%の相対標的許容範囲および5.000mmHgの絶対標的許容範囲での、5秒の最小平衡間隔を使用して、各測定点に対する平衡を決定した。吸着および脱離は完全に可逆性であり、従って、簡単な排気によって吸着気体を除去することが可能である。
以下の式を使用して、吸着熱を計算した:
吸着熱、Δad=R{[∂lnp]/[∂(1/T)]}θ
ここで、Rは、一般気体定数であり、θは、圧力pおよび温度Tで吸着された気体の量である。1/Tに対するlnpのプロットは、傾きΔad/Rの直線であるべきである。
2種の気体AおよびBの選択性は、以下の式によって与えられる:
αA/B=[V/V]P,T
ここで、VおよびVは、任意の所定の圧力Pおよび温度Tにおいて吸着された気体AおよびBの容量である。
本発明に包含される重要な進歩性は、得られるモレキュラーシーブ吸着剤が、(i)室温〜90℃の温度範囲で、銀塩水溶液を使用して、1工程イオン交換プロセスによって調製され、(ii)活性化プロセスの間安定であり、ヒドロキシル化の機会が非常に低く、従って、活性化プロセスが非常にゆっくりとした加熱を必要とせず、(iii)活性化の後に赤レンガ色/橙赤色を有し、この色は、供給気体混合物中の水分の存在に起因する吸着能および吸着選択性の低下に伴って変化し、(iv)吸着能を有し、そして窒素に対する選択性は、現在まで、任意のゼオライトAベースの吸着剤についての報告の中で最大であり、そして(v)酸素を超えるアルゴン選択性を有し、これは、96%より高い純度を有する酸素の生成のために有用である。
以下の実施例は、例示のために提供され、従って、本発明の範囲を限定するように解釈されるべきではない。
(実施例1)
ゼオライトNaA粉末[(NaO)・(Al・(SiO12・wHO]を出発物質として使用した。既知量のサンプルを、真空下、350℃で活性化し、そして吸着測定を上記のようにして実施した。窒素の吸着能は、30℃および765mmHgでわずか7.5cc/gであり、そして酸素に対する窒素の選択性は、研究した圧力範囲において、わずか約3であり、これらの値は表1に示される。吸着熱の値(表2に示される)および脱離曲線の形状は、この吸着が物理吸着であり完全に可逆性であることを示す。
(実施例2)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を出発物質として使用した。10.0gのNaA粉末を0.1Mの塩化カルシウム溶液と、1:80の比で混合し、そして80℃で4時間還流した。この溶液をデカントし、そして残渣を新たな塩化カルシウムと混合し、そしてこの手順を4回以上繰り返して、ナトリウムイオンのカルシウムイオンでの完全な置換を確実にした。残渣を濾過し、洗浄液が塩化物を含まなくなるまで熱蒸留水で洗浄し(硝酸銀溶液で試験した)、そして室温(30℃)で乾燥した。元素分析により、この吸着剤の化学組成は、(CaO)5.8・(NaO)0.2・(Al・(SiO12・wHOであることが示された。X線回折データは、この材料が、高度に結晶性であることを示す。既知量のサンプルを、真空下、350℃で活性化し、そして吸着測定を上記のようにして実施した。窒素の吸着能は、30℃および765mmHgで15.5cc/gであり、そして酸素に対する窒素の選択性は、研究した圧力範囲において、3〜5.5であり、これらの値は表1に示される。吸着熱の値(表2に示される)および脱離曲線の形状は、この吸着が物理吸着であり完全に可逆性であることを示す。
(実施例3)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を出発物質として使用した。25.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を0.1MのAgNO溶液と、1:80の比で混合し、そして80℃で4時間還流した。残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水で洗浄し(塩化ナトリウム溶液で試験した)、そして室温(28℃)で乾燥した。元素分析により、この吸着剤の化学組成は、(AgO)5.6・(NaO)0.4・(Al・(SiO12・wHOであることが示された。X線回折データは、この材料が、高度に結晶性であることを示す。既知量のサンプルを、真空下、350℃で活性化し、そして吸着測定を上記のようにして実施した。このサンプルの色は、350℃での活性化の後、暗褐色になった。窒素の吸着能は、30℃および765mmHgで21.4cc/gであり、そして酸素に対する窒素の選択性は、研究した圧力範囲において、4.9〜10.3であり、これらの値は表1に示される。これらの値は、商業的に使用されるゼオライトAベースの吸着剤と比較して非常に高い。吸着熱の値(表2に示される)および脱離曲線の形状は、この吸着が物理吸着であり完全に可逆性であることを示す。
(実施例4)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を出発物質として使用した。25.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を0.1MのAgNO溶液と、1:80の比で混合し、そして80℃で4時間還流した。残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水で洗浄し(塩化ナトリウム溶液で試験した)、そして室温(30℃)で乾燥した。元素分析により、この吸着剤の化学組成は、(AgO)5.8・(NaO)0.2・(Al・(SiO12・wHOであることが示された。X線回折データは、この材料が、高度に結晶性であることを示す。既知量のサンプルを、真空下、380℃で活性化し、そして吸着測定を上記のようにして実施した。このサンプルの色は、380℃での活性化の後、赤レンガ色になった。吸着等温線を図1に示す。窒素の吸着能は、30℃および765mmHgで22.3cc/gであり、そして酸素に対する窒素の選択性は、研究した圧力範囲において、5.2〜14.6であり、これらの値は表1に示される。これらの値は、商業的に使用されるゼオライトAベースの吸着剤と比較して非常に高い。吸着熱の値(表2に示される)および脱離曲線の形状は、この吸着が物理吸着であり完全に可逆性であることを示す。
(実施例5)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を出発物質として使用した。25.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を0.1MのAgNO溶液と、1:80の比で混合し、そして80℃で4時間還流した。残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水で洗浄し(塩化ナトリウム溶液で試験した)、そして60℃の空気乾燥器で乾燥した。元素分析により、この吸着剤の化学組成は、(AgO)5.4・(NaO)0.6・(Al・(SiO12・wHOであることが示された。X線回折データは、この材料が、高度に結晶性であることを示す。既知量のサンプルを、真空下、380℃で活性化し、そして吸着測定を上記のようにして実施した。このサンプルの色は、380℃での活性化の後、赤レンガ色になった。窒素の吸着能は、30℃および765mmHgで20.7cc/gであり、そして酸素に対する窒素の選択性は、研究した圧力範囲において、4.7〜12.0であり、これらの値は表1に示される。これらの値は、商業的に使用されるゼオライトAベースの吸着剤と比較して非常に高い。吸着熱の値(表2に示される)および脱離曲線の形状は、この吸着が物理吸着であり完全に可逆性であることを示す。
(実施例6)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を出発物質として使用した。10.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を12.0gのAgNOを含むAgNO溶液と、1:80の比で混合し、そして80℃で4時間還流した。残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水で洗浄し(塩化ナトリウム溶液で試験した)、そして40℃の空気乾燥器で乾燥した。元素分析により、この吸着剤の化学組成は、(AgO)5.2・(NaO)0.8・(Al・(SiO12・wHOであることが示された。X線回折データは、この材料が、高度に結晶性であることを示す。既知量のサンプルを、真空下、400℃で活性化し、そして吸着測定を上記のようにして実施した。このサンプルの色は、400℃での活性化の後、橙赤色になった。窒素の吸着能は、30℃および765mmHgで20.1cc/gであり、そして酸素に対する窒素の選択性は、研究した圧力範囲において、4.6〜12.7であり、これらの値は表1に示される。これらの値は、商業的に使用されるゼオライトAベースの吸着剤と比較して非常に高い。吸着熱の値(表2に示される)および脱離曲線の形状は、この吸着が物理吸着であり完全に可逆性であることを示す。
(実施例7)
ゼオライトNaA顆粒[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を出発物質として使用した。10.0gのモレキュラーシーブNaA顆粒を14.0gのAgNOを含むAgNO溶液と、1:80の比で混合し、そして80℃で4時間還流した。残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水で洗浄し(塩化ナトリウム溶液で試験した)、そして80℃の熱空気で乾燥した。元素分析により、この吸着剤の化学組成は、(AgO)5.7・(NaO)0.3・(Al・(SiO12・wHOであることが示された。X線回折データは、この材料が、高度に結晶性であることを示す。既知量のサンプルを、真空下、350℃で活性化し、そして吸着測定を上記のようにして実施した。このサンプルの色は、350℃での活性化の後、赤レンガ色になった。窒素の吸着能は、30℃および765mmHgで22.1cc/gであり、そして酸素に対する窒素の選択性は、研究した圧力範囲において、5.3〜14.4であり、これらの値は表1に示される。これらの値は、商業的に使用されるゼオライトAベースの吸着剤と比較して非常に高い。吸着熱の値(表2に示される)および脱離曲線の形状は、この吸着が物理吸着であり完全に可逆性であることを示す。
(実施例8)
ゼオライトNaA顆粒[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を出発物質として使用した。10.0gのゼオライトNaA顆粒を18.0gのAgClOを含むAgClO溶液と、1:80の比で混合し、そして80℃で4時間還流した。残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水で洗浄し(塩化ナトリウム溶液で試験した)、そして80℃の熱空気で乾燥した。元素分析により、この吸着剤の化学組成は、(AgO)5.6・(NaO)0.4・(Al・(SiO12・wHOであることが示された。X線回折データは、この材料が、高度に結晶性であることを示す。既知量のサンプルを、真空下、350℃で活性化し、そして吸着測定を上記のようにして実施した。このサンプルの色は、350℃での活性化の後、黄橙色になった。窒素の吸着能は、30℃および765mmHgで22.3cc/gであり、そして酸素に対する窒素の選択性は、研究した圧力範囲において、5.2〜14.2であり、これらの値は表1に示される。これらの値は、商業的に使用されるゼオライトAベースの吸着剤と比較して非常に高い。吸着熱の値(表2に示される)および脱離曲線の形状は、この吸着が物理吸着であり完全に可逆性であることを示す。
(実施例9)
ゼオライトNaA顆粒[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を出発物質として使用した。10.0gのゼオライトNaA顆粒を13.0gの酢酸銀を含む酢酸銀溶液溶液と、1:80の比で混合し、そして80℃で4時間還流した。残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水で洗浄し(塩化ナトリウム溶液で試験した)、そして80℃の熱空気乾燥器で乾燥した。元素分析により、この吸着剤の化学組成は、(AgO)5.4・(NaO)0.6・(Al・(SiO12・wHOであることが示された。X線回折データは、この材料が、高度に結晶性であることを示す。既知量のサンプルを、真空下、350℃で活性化し、そして吸着測定を上記のようにして実施した。このサンプルの色は、350℃での活性化の後、橙赤色になった。窒素の吸着能は、30℃および765mmHgで21.3cc/gであり、そして酸素に対する窒素の選択性は、研究した圧力範囲において、4.9〜13.8であり、これらの値は表1に示される。これらの値は、商業的に使用されるゼオライトAベースの吸着剤と比較して非常に高い。吸着熱の値(表2に示される)および脱離曲線の形状は、この吸着が物理吸着であり完全に可逆性であることを示す。
(実施例10)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を出発物質として使用した。10.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を8.5gのAgNOを含むAgNO溶液と、1:80の比で混合し、そして80℃で4時間還流した。残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水で洗浄し(塩化ナトリウム溶液で試験した)、そして80℃の真空乾燥器で乾燥した。元素分析により、この吸着剤の化学組成は、(AgO)4.8・(NaO)1.2・(Al・(SiO12・wHOであることが示された。X線回折データは、この材料が、高度に結晶性であることを示す。既知量のサンプルを、真空下、350℃で活性化し、そして吸着測定を上記のようにして実施した。このサンプルの色は、350℃での活性化の後、黄橙色になった。窒素の吸着能は、30℃および765mmHgで18.8cc/gであり、そして酸素に対する窒素の選択性は、研究した圧力範囲において、4.8〜13.4であり、これらの値は表1に示される。これらの値は、商業的に使用されるゼオライトAベースの吸着剤と比較して非常に高い。吸着熱の値(表2に示される)および脱離曲線の形状は、この吸着が物理吸着であり完全に可逆性であることを示す。
(実施例11)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を出発物質として使用した。10.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を7.0gのAgNOを含むAgNO溶液と、1:80の比で混合し、そして80℃で4時間還流した。残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水で洗浄し(塩化ナトリウム溶液で試験した)、そして80℃の真空乾燥器で乾燥した。元素分析により、この吸着剤の化学組成は、(AgO)4.2・(NaO)1.8・(Al・(SiO12・wHOであることが示された。X線回折データは、この材料が、高度に結晶性であることを示す。既知量のサンプルを、真空下、350℃で活性化し、そして吸着測定を上記のようにして実施した。このサンプルの色は、350℃での活性化の後、橙赤色になった。窒素の吸着能は、30℃および765mmHgで9.1cc/gであり、そして酸素に対する窒素の選択性は、研究した圧力範囲において、わずか約3.5であり、これらの値は表1に示される。吸着熱の値(表2に示される)および脱離曲線の形状は、この吸着が物理吸着であり完全に可逆性であることを示す。
(実施例12)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を、出発物質として使用した。10.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を、6.0g AgNOを含むAgNO溶液と1:80の比で混合し、80℃で4時間還流した。この残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水により洗浄し(塩化ナトリウム溶液により試験する)、80℃の真空オーブン中で乾燥する。元素分析は、吸着剤の化学組成が、(AgO)3.6・(NaO)2.4・(Al6・(SiO12・wHOであることを示す。X線回折データは、物質が高度に結晶性であることを示す。既知の量のサンプルを350℃、真空下で活性化し、吸着測定を先に記載したように実行した。サンプルの色は、350℃での活性化後に黄橙色となった。窒素についての吸着能力は、30℃、765mmHgにおいて8.8cc/gであり、酸素に対する窒素についての選択性は、研究した圧力範囲において約3.1に過ぎず、これらの値は表1に与えられる。吸着熱の値(表2に与えられる)および吸着曲線の形状は、吸着が物理吸着であり、完全に可逆的であることを示す。
(実施例13)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を、出発物質として使用した。10.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を、4.0g AgNOを含むAgNO溶液と1:80の比で混合し、80℃で4時間還流した。この残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水により洗浄し(塩化ナトリウム溶液により試験する)、80℃の真空オーブン中で乾燥する。X線回折データは、物質が高度に結晶性であることを示す。元素分析は、吸着剤の化学組成が、(AgO)2.4・(NaO)3.6・(Al6・(SiO12・wHOであることを示す。既知の量のサンプルを350℃、真空下で活性化し、吸着測定を先に記載したように実行した。サンプルの色は、350℃での活性化後に橙赤色となった。窒素についての吸着能力は、30℃、765mmHgにおいて8.7cc/gであり、酸素に対する窒素についての選択性は、研究した圧力範囲において約3.7に過ぎず、これらの値は表1に与えられる。吸着熱の値(表2に与えられる)および吸着曲線の形状は、吸着が物理吸着であり、完全に可逆的であることを示す。
(実施例14)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を、出発物質として使用した。10.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を、2.0g AgNOを含むAgNO溶液と1:80の比で混合し、80℃で4時間還流した。この残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水により洗浄し(塩化ナトリウム溶液により試験する)、80℃の真空オーブン中で乾燥する。元素分析は、吸着剤の化学組成が、(AgO)1.2・(NaO)4.8・(Al6・(SiO12・wHOであることを示す。X線回折データは、物質が高度に結晶性であることを示す。既知の量のサンプルを350℃、真空下で活性化し、吸着測定を先に記載したように実行した。サンプルの色は、350℃での活性化後にレンガ赤色となった。窒素についての吸着能力は、30℃、765mmHgにおいて5.9cc/gであり、酸素に対する窒素についての選択性は、研究した圧力範囲において約3.4に過ぎず、これらの値は表1に与えられる。吸着熱の値(表2に与えられる)および吸着曲線の形状は、吸着が物理吸着であり、完全に可逆的であることを示す。
(実施例15)
実施例5に記載したような方法によって得られた吸着剤を、0.1M AgNO溶液により1:80の比でさらに処理し、80℃で4時間還流した。この残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水により洗浄し(塩化ナトリウム溶液により試験する)、室温(28℃)の空気中で乾燥する。元素分析は、吸着剤の化学組成が、(AgO)5.8・(NaO)0.2・(Al6・(SiO12・wHOであることを示す。X線回折データは、物質が高度に結晶性であることを示す。既知の量のサンプルを350℃、真空下で活性化し、吸着測定を上記のように15℃および30℃で実行した。サンプルの色は、350℃での活性化後にレンガ赤色となった。窒素についての吸着能力は、30℃、765mmHgにおいて22.1cc/gであり、酸素に対する窒素についての選択性は、研究した圧力範囲において5.1〜14.2であり(値は表1に与えられる)、これらは、ゼオライトAベースの吸着剤を使用する市販品と比較して、非常に高度であある。吸着熱の値(表2に与えられる)および吸着曲線の形状は、吸着が物理吸着であり、完全に可逆的であることを示す。
(実施例16)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を、出発物質として使用した。10.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を、12.0g AgNOを含むAgNO溶液と1:80の比で混合し、80℃で4時間還流した。この残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水により洗浄し(塩化ナトリウム溶液により試験する)、120℃の熱風オーブン中で乾燥する。元素分析は、吸着剤の化学組成が、(AgO)5.7・(NaO)0.3・(Al6・(SiO12・wHOであることを示す。X線回折データは、物質が高度に結晶性であることを示す。既知の量のサンプルを350℃、真空下で活性化し、吸着測定を先に記載したように実行した。サンプルの色は、350℃での活性化後に緑がかった黒色となった。窒素についての吸着能力は、30℃、765mmHgにおいて14.5cc/gであり、酸素に対する窒素についての選択性は、研究した圧力範囲において約4.9に過ぎず、これらの値は表1に与えられる。吸着熱の値(表2に与えられる)および吸着曲線の形状は、吸着が物理吸着であり、完全に可逆的であることを示す。
(実施例17)
ゼオライトNaAペレットを、出発物質として使用した。10.0gのモレキュラーシーブNaAペレットを、12.0g AgNOを含むAgNO溶液と1:80の比で混合し、80℃で4時間還流した。この残渣を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水により洗浄し(塩化ナトリウム溶液により試験する)、60℃の真空オーブン中で乾燥する。元素分析は、吸着剤の化学組成が、(AgO)5.4・(NaO)0.6・(Al6・(SiO12・wHOであることを示す。X線回折データは、物質が高度に結晶性であることを示す。既知の量のサンプルを450℃、真空下で活性化し、吸着測定を先に記載したように実行した。サンプルの色は、450℃での活性化後に茶色がかった黒色となった。窒素についての吸着能力は、30℃、765mmHgにおいて22.1cc/gであり、酸素に対する窒素についての選択性は、研究した圧力範囲において5.1〜14.2であり(値は表1に与えられる)、これらは、ゼオライトAベースの吸着剤を使用する市販品と比較して非常に高度である。吸着熱の値(表2に与えられる)および吸着曲線の形状は、吸着が物理吸着であり、完全に可逆的であることを示す。
(実施例18)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を、出発物質として使用した。5.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を、5.0g AgNOと完全に混合し、1℃/分の加熱速度でプログラム型管状炉中、ヘリウム下で575℃まで加熱し、575℃を4時間維持した。この物質を、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水により洗浄し(塩化ナトリウム溶液により試験する)、室温(28℃)の空気中で乾燥する。元素分析は、吸着剤の化学組成が、(AgO)5.5・(NaO)0.5・(Al6・(SiO12・wHOであることを示す。X線回折データは、物質が高度に結晶性であることを示す。既知の量のサンプルを350℃、真空下で活性化し、吸着測定を先に記載したように実行した。サンプルの色は、350℃での活性化後にレンガ赤色となった。窒素についての吸着能力は、30℃、765mmHgにおいて21.3cc/gであり、酸素に対する窒素についての選択性は、研究した圧力範囲において5.0〜12.8であり(値は表1に与えられる)、これらは、ゼオライトAベースの吸着剤を使用する市販品と比較して非常に高度である。吸着熱の値(表2に与えられる)および吸着曲線の形状は、吸着が物理吸着であり、完全に可逆的であることを示す。
(実施例19)
ゼオライトNaA粉末[Na12(AlO12・(SiO12・wHO]を、出発物質として使用した。25.0gのモレキュラーシーブNaA粉末を、0.05M AgNO溶液と1:80の比で混合し、80℃で4時間還流した。デカンテーションおよび手順を再び繰返し、完全なイオン交換を確保する。この物質を濾過し、洗浄液が銀イオンを含まなくなるまで熱蒸留水により洗浄し(塩化ナトリウム溶液により試験する)、室温(28℃)の空気中で乾燥する。元素分析は、吸着剤の化学組成が、(AgO)5.6・(NaO)0.4・(Al6・(SiO12・wHOであることを示す。X線回折データは、物質が高度に結晶性であることを示す。既知の量のサンプルを350℃、真空下で活性化し、吸着測定を先に記載したように実行した。サンプルの色は、350℃での活性化後にレンガ赤色となった。窒素についての吸着能力は、30℃、765mmHgにおいて21.9cc/gであり、酸素に対する窒素についての選択性は、研究した圧力範囲において5.1〜13.1であり(値は表1に与えられる)、これらは、ゼオライトAベースの吸着剤を使用する市販品と比較して非常に高度である。吸着熱の値(表2に与えられる)および吸着曲線の形状は、吸着が物理吸着であり、完全に可逆的であることを示す。全19サンプルの吸着能力および選択性は、表1に列挙されており、活性化後のサンプルの色ならびに窒素、酸素およびアルゴンについての吸着熱は、表2に与えられる。
(本発明の利点)
窒素に対する吸着能力は、30℃、765mmHgにおいて22.3cc/gであることが見出されており、これは、これまで報告されたいずれのゼオライトAベースの吸着剤に対しても最大である。窒素に対する吸着選択性は、研究した圧力範囲において30℃で5.3〜14.6であることが見出されており、これは、これまで報告されたいずれのゼオライトAベースの吸着剤に対しても最大である。吸着剤は、酸素に対するアルゴン選択性(30℃において約2)を示し、これは、ゼオライトベースの吸着剤において一般に観察されるものではなく、96%を超える純度を有する酸素の生成に有用である。酸素に対する窒素およびアルゴンの選択性は、他の市販のモレキュラーシーブ吸着剤において一般には観察されない。レンガ赤色の吸着剤の活性化形態は、水分に対して感度がよく、吸着剤が活性であるか否かを容易に知ることに役立つ。吸着剤の調製は、市場で使用される多段階カチオン交換プロセスと比較して、非常に簡単な一段階プロセスである。ヒドロキシル化への機会は非常に低いので、吸着剤の活性化プロセスは、市場で使用されるものと比較して、それほど注意を必要としない。
Figure 2005520680
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図1は、実施例4から得られた吸着剤上の、30℃における窒素、アルゴンおよび酸素の吸着等温線を示す。 図2は、30℃における、ゼオライトNaA、CaAおよびAgA上の窒素の吸着等温線を示す。 図3は、30℃における、ゼオライトNaA、AgAおよびCaA上の酸素の吸着等温線を示す。 図4は、30℃における、ゼオライトNaA、CaAおよびAgA上のアルゴンの吸着等温線を示す。

Claims (19)

  1. 銀イオン交換による結晶性モレキュラーシーブ吸着剤の調製ための一段階プロセスであって、酸素を含む気体混合物から窒素およびアルゴンを選択的に吸着するために使用され、該プロセスは、以下の工程:
    (a)銀塩の水溶液とゼオライトAとを混合する工程;
    (b)該溶液を暗所において30〜90℃で4〜8時間還流し、残渣を得る工程;
    (c)該残渣を濾過し、そして該残渣が銀イオンを含まなくなるまで水で洗浄する工程;ならびに
    (d)85℃より下の空気に続いて減圧下で乾燥し、化学組成(AgO)x・(M2/nO)y・(Al6・(SiO12・wHOを有する結晶性モレキュラーシーブ吸着剤を得る工程、
    を包含する、プロセス。
  2. 請求項1に記載のプロセスであって、工程(b)〜(d)が、必要に応じて、以下の工程:
    (a)ゼオライトAと等量の銀塩溶液とを混合する工程;
    (b)不活性雰囲気下、該混合物を500〜575℃の範囲の温度で加熱する工程;
    (c)該残渣が銀イオンを含まなくなるまで該残渣を水で洗浄する工程;ならびに
    (d)減圧下、周囲温度で該混合物を乾燥し、結晶性モレキュラーシーブ吸着剤を得る工程、
    で実施され得る、プロセス。
  3. 前記xの値が、1.2モル〜6.0モルと変化する、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記yの値が、0.0モル〜4.8モルと変化する、請求項1に記載のプロセス。
  5. wは、水のモル数である、請求項1に記載のプロセス。
  6. Mは、ナトリウム、カルシウム、カリウムおよびリチウムからなる群より選択されるカチオンであり、最も好ましくはナトリウムである、請求項1に記載のプロセス。
  7. 前記ゼオライトが、顆粒、粉末またはペレットの形態である、請求項1に記載のプロセス。
  8. 前記銀塩溶液の水溶液が、過塩素酸銀(AgClO)、酢酸銀および硝酸銀(AgNO)から選択される、請求項1に記載のプロセス。
  9. 前記銀塩溶液の濃度が、ゼオライトAの0.25〜15重量/容量%の範囲である、請求項1に記載のプロセス。
  10. 前記銀塩の水溶液とゼオライトAとの比が、1:80である、請求項1に記載のプロセス。
  11. 前記モレキュラーシーブが、30℃、765mmHgにおいて、22.3cc/gまでの高窒素吸着能力を有する、請求項1に記載のプロセス。
  12. 前記モレキュラーシーブは、30℃において、5〜14.6の酸素に対する窒素の選択性を有する、請求項1に記載のプロセス。
  13. 前記モレキュラーシーブが、30℃、765mmHgにおいて、6.5cc/gまでのアルゴン吸着能力を有する、請求項1に記載のプロセス。
  14. 前記モレキュラーシーブが、アルゴンに対して30℃において1.2〜2.0の範囲の選択性を有する、請求項1に記載のプロセス。
  15. 前記モレキュラーシーブが、低いヒドロキシル化度を有し、それにより、ゆっくりとした加熱の必要性がない、請求項1に記載のプロセス。
  16. 前記モレキュラーシーブが、酸素の96%より高い高精製能力を有する、請求項1に記載のプロセス。
  17. 10〜100当量%の銀イオンが、硝酸銀、過塩素酸銀および酢酸銀からなる群より選択される任意の水溶性銀塩を使用して、一工程でゼオライトに充填される、請求項1に記載のプロセス。
  18. 前記ゼオライトが、80〜100当量%の銀イオンでイオン交換され、前記モレキュラーシーブ吸着剤が、橙赤色/レンガ赤色である、請求項1に記載のプロセス。
  19. 前記モレキュラーシーブ吸着剤が、20〜80℃の範囲の温度で乾燥される、請求項1に記載のプロセス。
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