JPH09207794A - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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Publication number
JPH09207794A
JPH09207794A JP2246896A JP2246896A JPH09207794A JP H09207794 A JPH09207794 A JP H09207794A JP 2246896 A JP2246896 A JP 2246896A JP 2246896 A JP2246896 A JP 2246896A JP H09207794 A JPH09207794 A JP H09207794A
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JP
Japan
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variable
steering
steering operation
neutral position
power
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Application number
JP2246896A
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English (en)
Inventor
Yukimitsu Minamihata
幸光 南端
Akira Sugita
晃 杉田
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 舵取ハンドルの中立位置付近での剛性感を高
め、車輛の直進走行時における直進安定性を向上させ
る。 【解決手段】 舵取操作に応動する第1、第2の可変絞
り1R,1L、2R,2Lを左右に有しポンプP、タン
クTとパワーシリンダP/Cの左、右室CL,CR間の
通路を切換える流路切換弁CVとなる油圧ブリッジ回路
を備える。前記左、右通路上で第2の可変絞りの下流側
に、舵取操作に連動して開閉制御される左、右一対の第
3の可変絞り3L,3Rを設ける。第3の可変絞りに並
列に左、右一対の第4の可変絞り4L,4Rをそれぞれ
接続する。第4の可変絞りを、舵取操作量が小さい中立
位置付近で閉状態にあり舵取操作量が大きくなるにした
がって開状態となるようなセンタクローズドタイプで構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車速、操舵速度、
操舵角度等の車輌の各種走行条件に応じて操舵補助力
(以下、パワーアシスト力という)を制御することによ
り、車輛の走行状態と舵取操作時(以下、操舵時とい
う)における負荷の大小に応じた操舵力制御を行なえる
パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のハンドル操作力(操舵力)を軽
減するためのパワーアシスト力を得るパワーステアリン
グ装置では、車輌の走行速度(車速)に応じた操舵力制
御を行なうことが望まれる。すなわち、車輌停車時や低
速走行時には軽快な舵取操作が行なえ、また高速走行時
には舵取ハンドルにある程度の剛性感をもたせ、直進時
の安定性を確保できるような操舵力制御を行なう必要が
ある。
【0003】このため、従来からパワーステアリング装
置として、たとえば流量制御弁を用いた流量制御型や、
ステアリングの入、出力軸間を選択的に拘束する反力ピ
ストンを用いた油圧反力制御型のような構造のものが知
られている。これら従来例のものはともに、高速走行時
にパワーシリンダによるパワーアシスト力を小さくしよ
うとする、いわゆる車速感応式である。しかし、このよ
うな構造では、流量制御弁を用いたり、油圧反力制御用
のバルブや反力ピストンを用いたりすることから、構成
部品点数が多く構造が複雑であるという問題があった。
【0004】このため、車速感応式のパワーステアリン
グ装置として、低コストでしかも操舵力制御範囲も実用
上で確保できる新たなシステムが要望され、たとえば特
開昭62−265078号公報に示す構成のものが知ら
れている。この従来例の装置では、流路切換弁となる流
体圧ブリッジ回路(以下、油圧ブリッジ回路という)を
構成する左、右通路に、舵取操作に応じて開閉する第
1、第2、第3の可変絞りを設け、第1、第2の可変絞
り間の油圧をパワーシリンダの左、右室に導くように構
成するとともに、第3の可変絞りに並列に、車速に応動
して開閉制御される第4の可変絞りを設けたものであ
る。
【0005】そして、上述した第4の可変絞りを車速に
応じて開閉することにより、据え切り時と、低、中速走
行時、高速走行時における圧油のタンク側への還流量を
制御し、パワーシリンダの左、右室への圧油を所要の状
態で制御し、据え切り時には軽く、また走行時には車速
に応じた操舵力を得ている。したがって、このような構
造では、車速の増加とともに、パワーシリンダの圧油供
給側での圧油のタンク側への還流量を増やし、特に高速
走行時ではパワーアシスト力が生じないようにし、マニ
ュアル操舵状態とすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
造では、車速に応動して操舵力を可変制御するために、
車速センサ、制御ユニット、車速応動型の可変絞り弁を
設ける必要があり、構成部品点数が多く、構造も複雑
で、コスト高を招くという問題があった。
【0007】さらに、上述した構造によれば、流路切換
弁における操舵トルクに対する油圧特性において、舵取
ハンドルが操舵されると、その操舵角が僅かで中立位置
付近であっても油圧の立ち上がりが急激に上昇し、パワ
ーシリンダによるパワーアシスト力を発生してしまう。
このため、舵取ハンドルの中立位置付近での剛性が不足
し、舵取ハンドルがふやつき易いことから頻繁な修正操
舵を必要とし、運転者の疲労につながるという不具合が
あった。
【0008】このため、舵取ハンドルの中立位置付近で
の剛性を向上させるために、たとえば特開平6−127
401号公報に示すような構成によるパワーステアリン
グ装置も提案されている。すなわち、このパワーステア
リング装置では、パワーシリンダによるパワーアシスト
力を操舵角の大きさによって制御するために、パワーシ
リンダの左、右室への圧油を制御する流路切換弁を構成
する油圧ブリッジ回路による主回路とこれに近似する油
圧ブリッジ回路による副回路とを並列に設け、主回路側
でポンプ側の可変絞りをセンタクローズバルブで構成し
かつタンク側の可変絞りをセンタオープンバルブで構成
し、副回路側の可変絞りをセンタオープンバルブで構成
している。
【0009】このような構成によれば、操舵角の小さい
舵取ハンドルの中立位置付近では主回路側におけるポン
プ側の可変絞りが閉状態にあるから、パワーシリンダの
左、右室には圧油が供給されずしかもタンク側の可変絞
りを介してタンク側に接続される。したがって、このよ
うな構成では、舵取ハンドルが中立位置付近にあるとき
は、パワーシリンダの左、右室間での差圧の上昇を防
ぎ、パワーアシスト力が生じない、いわゆるマニュアル
操舵とすることができる。
【0010】しかし、上述した構造では、ポンプからタ
ンクに至る圧油が、常に副回路を構成する通路や可変絞
りを介して流れることから、圧力損失が大きいという問
題がある。特に、このような問題は、舵取ハンドルが中
立位置付近では、主回路側は閉状態にあるポンプ側の可
変絞りによって閉じられた状態となり、ポンプからの圧
油の全量が副回路側に流れることから著しいもので、こ
のような問題点を解決することができる何らかの対策を
講じることが望まれている。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、流路切換弁を含めた装置全体の構造を見直
し、かつ操舵角の変化を考慮することにより、操舵トル
クに対する油圧特性において、特に舵取ハンドルの中立
位置付近での油圧の立ち上がりを抑え、舵取ハンドルの
中立位置付近での剛性感、手応え感を高め、車輛の直進
走行時における直進安定性を向上させることができるパ
ワーステアリング装置を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るパワーステアリング装置は、舵取操
作に応じて左、右通路上で開閉制御される左、右一対を
なす第1および第2の可変絞りを有しポンプ、タンクを
パワーシリンダ左、右室に選択的に切換え接続する流路
切換弁を構成する油圧ブリッジ回路を備え、この油圧ブ
リッジ回路の左、右通路上で第2の可変絞りの下流側
に、舵取操作に連動して開閉制御される左、右一対をな
す第3の可変絞りを設けるとともに、これら第3の可変
絞りに並列に左、右一対をなす第4の可変絞りをそれぞ
れ接続し、これら第4の可変絞りを、舵取操作量が小さ
い中立位置付近で閉状態にあり舵取操作量が大きくなる
にしたがって開状態となるようなセンタクローズドタイ
プで構成したものである。
【0013】ここで、本発明に係るパワーステアリング
装置は、第1、第2および第3の可変絞りを、舵取操作
量が小さい中立位置付近では開状態にあり舵取操作量が
大きくなるにしたがって閉状態となるように構成すると
ともに、第3の可変絞りを、舵取操作量に応じた絞り部
の面積が、第1、第2の可変絞りとは異なるような特性
をもって形成したものである。
【0014】本発明によれば、非操舵時にはポンプから
の油圧は流路切換弁を構成する油圧ブリッジ回路の左、
右通路を経てタンク側に還流する。このとき、油圧ブリ
ッジ回路の左、右通路において、第4の可変絞りは閉状
態にあるが、第3の可変絞りにおける開き量に応じた還
流量をもってタンク側へ還流し、パワーシリンダによる
アシスト力は生じない。
【0015】また、操舵時において舵取ハンドルが中立
位置付近にある操舵量が小さいときには、第1、第2の
可変絞りの開閉動作に伴い、パワーシリンダの一方室に
圧油が給送されるとともに他方室が第3、第4の可変絞
りを介してタンク側に還流しようとするが、このとき第
3の可変絞りによる開き量は小さくなり、しかも第4の
可変絞りは閉状態か、あるいは僅かに開くだけである。
このため、タンク側への還流量は小さく、パワーシリン
ダによるアシスト力は生ぜず、操舵抵抗が大きくなり中
立位置付近での舵取操作に剛性感を与えた、いわゆるマ
ニュアル操舵状態となる。
【0016】一方、操舵量が大きくなると、第1、第2
の可変絞りの開閉動作に伴い、パワーシリンダの一方室
に圧油が給送されるとともに他方室がタンク側に還流し
ようとし、このときには第3の可変絞りは閉じるが、第
4の可変絞りは開状態となり、その開き量に応じた還流
量を得ることができる。したがって、この他方室のタン
ク側への還流量を確保でき、パワーシリンダを操舵方向
に応じて作動させ、所望のアシスト力を得ることができ
る。
【0017】パワーステアリングは流体圧として油圧に
より作動されるものであって、流体圧ブリッジ回路は油
圧ブリッジ回路である。このブリッジ回路における左、
右通路に対して、第1、第2、第3、第4の可変絞り
は、左、右の絞りが交互に配置されている。第1、第2
および第3の可変絞りは、舵取操作量が小さい舵取ハン
ドルの中立位置付近で開状態にあり、舵取操作量が大き
くなるにしたがって閉状態となるようなセンタオープン
タイプで構成されている。第3の可変絞りは、第1、第
2の可変絞りよりも、舵取操作量に応じた絞り部の開口
面積が小さくなる特性をもって形成されている。
【0018】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は本発明に係るパ
ワーステアリング装置の一つの実施の形態を示すもので
あり、これらの図において、全体を符号10で示す操舵
角感応型のパワーステアリング装置における油圧回路の
概略を、図1を用いて説明する。この油圧回路は、油圧
源であるポンプPから供給通路11を介して給送される
圧油を、舵取りハンドルによる舵取操作によって切換え
制御される油圧ブリッジ回路による流路切換弁CVを介
して、装置アクチュエータであるパワーシリンダ(図中
P/Cで示す)の左、右室CL,CRに給送するととも
に、タンクTに還流させるように構成されている。
【0019】ここで、図中11はポンプPから流路切換
弁CVを構成する第1の油圧ブリッジ回路に至る供給通
路、13,14はこの第1の油圧ブリッジ回路12にお
いてブリッジ回路を構成する左、右通路、13a,14
aはこれら左、右通路13,14からパワーシリンダP
/Cの左、右室CL,CRへの左、右シリンダ通路、1
5は流路切換弁CVの油圧ブリッジ回路から圧油をタン
クT側に還流させる戻り通路である。
【0020】また、上述した流路切換弁CVにおける油
圧ブリッジ回路を構成する左、右通路13,14には、
広く知られているように、第1の可変絞り1R,1Lお
よび第2の可変絞り2R,2Lが相対向して設けられて
いる。そして、これら第1、第2の可変絞り1R,2
L;1L,2R間の左、右通路13,14に前記左、右
シリンダ通路13a,14aが設けられ、パワーシリン
ダ左、右室CL,CRに圧油を適宜供給または還流させ
るように構成されている。
【0021】本発明によれば、上述した流路切換弁CV
を構成する油圧ブリッジ回路において、左、右通路1
3,14の延長通路16,17上での第2の可変絞り2
L,2Rの下流側に、舵取操作に連動して開閉制御され
る左、右一対をなす第3の可変絞り3R,3Lを設ける
とともに、これら第3の可変絞り3R,3Lに並列に
左、右一対をなす第4の可変絞り4L,4Rをそれぞれ
設け、かつこれら第4の可変絞り4L,4Rを、舵取操
作量が小さい中立位置付近で閉状態にあり、舵取操作量
が大きくなるにしたがって開状態となるようなセンタク
ローズドタイプで構成している。なお、図中18,19
は前記延長通路16,17に並列に接続した並列通路で
ある。
【0022】ここで、上述した第1、第2および第3の
可変絞り1R,1L、2L,2R、3R,3Lを、舵取
操作量が小さい中立位置付近では開状態にあり舵取操作
量が大きくなるにしたがって閉状態となるセンタオープ
ンタイプで構成するとともに、第3の可変絞り3R,3
Lを、舵取操作量に応じた絞り部の開口面積が、図2
(a)に示すバルブ捩れ角θに対する絞り部の開口面積
Aの特性に示すように、第1、第2の可変絞り1R,1
L、2L,2Rとは異なるような特性をもって形成して
いる。
【0023】すなわち、この第3の可変絞り3R,3L
は、図2(a)に示すように、第1、第2の可変絞り1
R,1L、2L,2Rよりも絞り部の開口面積Aが小さ
く、しかも捩れ角θ3で全閉状態となる。また、前記第
4の可変絞り4L,4Rは、図2(a)に示すように、
捩れ角がθ1までの範囲で全閉状態を保ち、かつ上述し
た第3の可変絞り3R,3Lに対しθ2で交差するとと
もに、捩れ角θが大きくなるにしたがって開口面積Aが
増大する。
【0024】このような構成において、舵取ハンドル
(図示せず)の非操舵時には、ポンプPからの油圧は流
路切換弁CVを構成する油圧ブリッジ回路の左、右通路
13,14を経てタンクT側に還流する。このとき、油
圧ブリッジ回路の左、右通路13,14において延長通
路16,17に対する並列通路18,19上の第4の可
変絞り4L,4Rは閉状態にあるが、第3の可変絞り3
R,3Lにおける開き量Aに応じた還流量をもってタン
クT側へ還流し、このときにはパワーシリンダP/Cに
よるアシスト力は生じない。
【0025】また、操舵時、たとえば右切り時において
舵取ハンドルが中立位置付近にある操舵量が小さいとき
(θ1以下の範囲)には、図2(a)、図3に示すよう
に、第1、第2の可変絞り1R,1L、2L,2Rの開
閉動作に伴い、パワーシリンダP/Cの一方室CRに圧
油が給送されるとともに他方室CLが第3、第4の可変
絞り3R,4Lを介してタンクT側に還流しようとす
る。しかし、このときには、第3の可変絞り3Rによる
開き量は操舵角が大きくなるにしたがって小さくなり、
しかも第4の可変絞り4Lは閉状態か、あるいは僅かに
開くだけである。このため、タンクT側への還流量は小
さく、パワーシリンダによるアシスト力は生ぜず、操舵
抵抗が大きくなり中立位置付近での舵取操作に剛性感を
与えた、いわゆるマニュアル操舵状態となる。
【0026】すなわち、流路切換弁CVのポンプP側の
供給側(シリンダ一方室CR側)の油圧をP1、タンク
T側への戻り側(シリンダ他方室CL側)の通路13で
あって、第2、第3の可変絞り2L,3Rにより生じる
背圧をP2とすると、P1は図2(b)中実線で示すよ
うに、第1、第2の可変絞り1R,1L、2L,2Rの
絞り量に応じた特性をもって変化するとともに、P2は
同図中破線で示す特性をもって変化する。そして、これ
らのP1、P2を合成して得られる油圧P(パワーシリ
ンダP/Cの左、右室CR−CLでの差圧)が、図2
(c)に示すようになり、このときバルブ捩れ角θすな
わち操舵角が小さい中立位置付近での差圧がゼロとな
り、この部分での操舵が、マニュアル操舵となる。
【0027】一方、操舵量が大きくなると、第1、第2
の可変絞り1R,1L、2L,2Rの開閉動作に伴い、
パワーシリンダP/Cの一方室CRに圧油が給送される
とともに、他方室CLの圧油が、開状態となる第4の可
変絞り4Lを介してタンクT側に還流されることにな
る。このとき、第3の可変絞り3Rは閉じるが、上述し
た第4の可変絞り4Lの開き量に応じた還流量を得るこ
とができる。したがって、この他方室CLからタンクT
側への還流量を確保でき、パワーシリンダP/Cを操舵
方向に応じて作動させ、所望のアシスト力を得ることが
できる。
【0028】すなわち、上述した構成によれば、操舵角
が小さい中立位置付近での舵取操作時には、操舵トルク
に対する油圧特性を、従来例のように急激に立ち上がる
ことがないように抑制することができる。このような抑
制力を、パワーシリンダP/Cの背圧側での圧力を高め
ることにより差圧力を軽減して得ている。したがって、
舵取ハンドルの中立位置付近での剛性感、手応え感を高
めることができるから、車輛の直進走行時における直進
安定性を向上させることができる。特に、従来のような
舵取ハンドルのふらつきや中立位置に保つための修正操
舵は不要であり、運転者にとっての疲労を軽減すること
ができる。
【0029】なお、図3において、最も太い線で示した
部分がポンプPからの供給圧P1、次に太い線で示した
部分が、第3、第4の可変絞り3R,4Lによる背圧P
2、破線で示す部分がタンク圧となり、この図3は操舵
角が小さいときの各部の油圧関係を示している。
【0030】ここで、この実施の形態では、上述した第
3、第4の可変絞り3R,3L、4L,4Rを、図4に
示すように、舵取操作に応じて開閉制御される第1、第
2の可変絞り1R,1L、2L,2Rを形成する流路切
換弁CVを構成するロータ31とスリーブ32とを利用
して形成している。
【0031】このような本発明を適用したロータリバル
ブ式流路切換弁CVを、図4を用いて説明すると、図中
符号31は図示しない舵取ハンドル側に連結された入力
軸(スタブ軸)に一体的に設けられるロータ、32はこ
のロータ31の外周に嵌装された状態で図示しない操舵
輪側の出力軸(ピニオン軸)に一体的に設けられるスリ
ーブで、これらはトーションバー(図示せず)により相
対的に回転変位可能な状態で組合わせられ、バルブハウ
ジング(図示せず)内に内設されている。
【0032】33はロータ31の外周部に周方向に所定
間隔をおいて形成された複数条(この例では二条)の通
路溝で、これらの通路溝33,33はロータ31の軸心
を中心とした対称位置に形成されている。そして、油圧
発生源であるオイルポンプPに供給通路11を介して接
続される入りポート33a(Pを付す)がそれぞれ開口
している。また、34,34、34,34は前記スリー
ブ32の内周面で通路溝33,33の周方向の挟まれた
位置に所定間隔をおいて形成された複数条(この例では
二条一組の計四条)の通路溝で、これらの通路溝34,
34には、ロータ31に軸心方向に向って形成されオイ
ルタンクTに至る戻り通路15にロータ31の内部空間
を介して接続される戻りポート34a(Tを付す)が開
口している。
【0033】36,37はスリーブ32の内周部におい
て入りポート33aと戻りポート34aとの間に通路溝
33または通路溝34に連通するように隣接して形成さ
れた複数条(この例では二条づつの合計四条)の通路溝
である。これらの通路溝36,37はパワーシリンダP
/Cの左、右シリンダ室CL,CRに至る出力通路1
4,15に接続される左、右出力ポート36a,37a
(CL,CRを付す)が開口している。
【0034】ここで、上述した通路溝36,37の両側
でポンプP側の通路溝33,33または前記タンクT側
の通路溝34,34に連通するための後述する連通溝3
8,39との間に、図5(a),(b)に示すように、
センタオープンタイプの第1、第2の可変絞り1R,1
L、2L,2Rが設けられている。そして、これら第
1、第2の可変絞り1R,1L、2L,2Rによって切
換えられる流路によりポンプPからの圧油が、前記パワ
ーシリンダP/Cのいずれか一方室CLまたはCRに導
かれ、かつ他方室から圧油がタンクT側に通路溝34を
介して還流するように構成されている。
【0035】38,39はロータ31の外周部において
前記通路溝36または37と通路溝34,34との間に
設けられた連通溝であり、さらにこれらの連通溝38,
39と前記通路溝34,34を挾んだ反対側には連通溝
41,42が設けられている。そして、これらの連通溝
38,39、41,42にはスリーブ32の径方向に連
通ポート38a,39a、41a,42aが形成されて
いる。
【0036】これらの連通ポート38aと41a、39
aと42aは、図1および図4に示すように、並列通路
18,19によって接続され、ポンプPからの圧油を連
通溝38,39からタンクT側の通路溝34に接続する
にあたって、センタオープンタイプの第3の可変絞り3
R,3Lまたはセンタクローズドタイプの第4の可変絞
り4L,4Rを介してタンクT側に還流させることがで
きるように構成されている。これらの第3、第4の可変
絞り3R,3L、4L,4Rの詳細を図6(a),
(b)に示す。
【0037】なお、この実施の形態では、前述した図2
(a)に示すように、各可変絞りがバルブの相対捩れ角
θすなわち操舵状況に応じて、異なる開閉制御タイミン
グで開閉制御するように設定されている。
【0038】このようなバルブ構造において、舵取操作
に伴ってロータ31とスリーブ32とに相対的な回転変
位が生じると、第1、第2、第3、第4の可変絞りが操
舵角θに応じてそれぞれ所定開度に開閉制御され、各溝
の連通状態が変化することにより、第1、第2の可変絞
りにより流路切換弁CVによる流路切換えが行なわれ、
パワーシリンダP/Cの左、右室CR,CLへの圧油の
供給または排出が行われるとともに、前記第3または第
4の可変絞りにより、タンクT側への還流量が制御さ
れ、前述した通りの流量制御が行なえる。すなわち、上
述したパワーシリンダP/Cの供給側と排出側とでの差
圧が制御され、操舵角が小さいときにはパワーアシスト
力を生じさせず、操舵角が大きくなることで、所望のパ
ワーアシスト力を生じさせる。
【0039】このような実施の形態におけるバルブ構造
では、流路切換弁CVを構成する油圧ブリッジ回路、さ
らにこれに付設した第3、第4の可変絞りを、ロータ3
1とスリーブ32とからなるロータリバルブ部分に一体
的に組込んでおり、従来のバルブに対し通路溝、連通溝
や連通通路を付加するだけで、所要のアシスト力制御が
行なえるため、低コストでしかも高い信頼性が得られる
パワーステアリング装置10を得ることができる。
【0040】図7は上述した図4に示す実施の形態での
ロータリバルブ式流路切換弁CVにおいて、バルブの周
方向での圧力バランスに配慮し、特にポンプPからの圧
油を導入する入りポート44aと通路溝44とを、前記
入りポート33a、通路溝33とともに、ロータ31の
軸心を中心とした対称な位置にあるように、周方向の四
個所に設けたものである。なお、それ以外の構成は図4
と同じであるから、具体的な説明は省略するが、このよ
うにロータ31、スリーブ32の軸心を対称とした位置
すなわち放射方向にバランスして略近似する位置に、略
同等の機能をもつ通路溝、連通溝、各ポートを形成する
と、動作上での信頼性を向上させるとともに、穴加工、
溝加工が容易に行なえ、加工性やコスト面で有利であ
る。
【0041】図8は上述した図7のバルブ構造を周方向
においてバランスさせる構造をより一層発展させたもの
であり、同じ機能をもつ通路溝、連絡溝、連通溝、各ポ
ートを、それぞれロータ31の軸心を中心として対称な
位置に設けた例を示す。ここで、上述した実施の形態と
の相違することは、前述した第1、第2、第3、第4の
可変絞りの設ける位置や設け方であるが、それ以外の通
路溝、連通溝、各ポートと同一または相当する部分には
同一番号を付して具体的な説明は省略する。
【0042】このように構成すると、通路関係は多少異
なるも、バルブの周方向での圧力バランスや通路溝、ポ
ートの加工は容易に行なえる。さらに、この実施の形態
でのバルブ構造でも、実質的には前述した実施の形態と
略同等の作用効果を得られるものであり、具体的な説明
等は省略する。
【0043】なお、本発明は上述した実施の形態での構
造には限定されず、パワーステアリング装置10やその
流路切換弁CVの油圧ブリッジ回路における各部の形
状、構造等を適宜変形、変更できることは勿論である。
【0044】たとえば上述した実施の形態において、油
圧ブリッジ回路に設ける第1、第2、第3および第4の
可変絞り1R,1L、2R,2L、3R,3L、4R,
4Lの操舵トルクに対する絞り部の開度特性としては、
各可変絞りを構成する溝部とランド部との相対的な位
置、チャンファ形状等によって適宜の開閉制御タイミン
グを有する形状で形成するとよい。要するに、第4の可
変絞り4R,4Lをセンタクローズドタイプで形成し、
それ以外をセンタオープンタイプの可変絞りとすればよ
い。
【0045】また、上述した実施の形態では、パワース
テアリング装置の流路切換弁CVが組込まれる本体部や
パワーシリンダP/C等の詳細は省略したが、従来から
広く知られている構造を採用すればよい。
【0046】
【実施例】パワーステアリング装置を油圧ポンプPから
供給する圧油で作動されるもので示し、流路切換弁も油
圧ブリッジ回路で構成している。また、このブリッジ回
路における左、右通路に対し、第1、第2、第3、第4
の可変絞りは、左、右の絞りが交互に配置している。さ
らに、第1、第2および第3の可変絞りを、舵取操作量
が小さい舵取ハンドルの中立位置付近で開状態にあり、
舵取操作量が大きくなるにしたがって閉状態となるよう
なセンタオープンタイプで構成し、しかも第3の可変絞
りを、第1、第2の可変絞りよりも、舵取操作量に応じ
た絞り部の開口面積が小さくなる特性をもって形成す
る。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るパワー
ステアリング装置によれば、舵取操作に応じて左、右通
路上で開閉制御される左、右一対の第1、第2の可変絞
りを有しポンプ、タンクをパワーシリンダ左、右室に選
択的に接続する流路切換弁を構成する油圧ブリッジ回路
を備え、この油圧ブリッジ回路の左、右通路上で第2の
可変絞りの下流側に、舵取操作に連動して開閉制御され
る左、右一対の第3の可変絞りを設けるとともに、これ
ら第3の可変絞りに並列に左、右一対の第4の可変絞り
をそれぞれ接続し、これら第4の可変絞りを、舵取操作
量が小さい中立位置付近で閉状態にあり、舵取操作量が
大きくなるにしたがって開状態となるようなセンタクロ
ーズドタイプで構成したので、簡単な構成であるにもか
かわらず、以下に述べる優れた効果を奏する。
【0048】本発明によれば、操舵時において舵取ハン
ドルが中立位置付近にある操舵量が小さいときには、第
1、第2の可変絞りの開閉動作に伴い、パワーシリンダ
の一方室に圧油が給送されるとともに他方室が第3、第
4の可変絞りを介してタンク側に還流しようとするが、
このとき第3の可変絞りによる開き量は小さくなり、し
かも第4の可変絞りは閉状態か、あるいは僅かに開くだ
けである。このため、タンク側への還流量は小さく、パ
ワーシリンダによるアシスト力は生ぜず、操舵抵抗が大
きく、舵取操作に剛性感を与えた、いわゆるマニュアル
操舵状態とすることができる。
【0049】したがって、このような本発明によれば、
操舵トルクに対する油圧特性において、特に舵取ハンド
ルの中立位置付近での油圧の立ち上がりを抑え、舵取ハ
ンドルの中立位置付近での剛性感、手応え感を高め、車
輛の直進走行時における直進安定性を向上させることが
できる。さらに、本発明によれば、非操舵時において
は、油圧ブリッジ回路を構成する第1、第2、第3の可
変絞りを介してポンプからの圧油を、圧力損失を必要最
小限としてタンク側に還流させることができる。
【0050】また、本発明に係るパワーステアリング装
置は、第3および第4の可変絞りを、舵取操作に応じて
開閉制御される第1、第2の可変絞りを形成した流路切
換弁を構成するロータとスリーブとによって形成するこ
とにより、バルブ構造が簡単で、しかも加工、組立ても
容易で、製造コストを低減できるいう利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るパワーステアリング装置の一つ
の実施の形態を示し、油圧回路の概略を説明するための
油圧回路図である。
【図2】 本発明に係るパワーステアリング装置の一つ
の実施の形態を示し、(a)はバルブ捩れ角と可変絞り
の開口面積との関係を示す特性図、(b)はポンプ給送
側での油圧、タンクへの還流側での背圧のバルブ捩れ角
(操舵角)との関係を示す特性図、(c)はパワーシリ
ンダ左、右室での差圧とバルブ捩れ角との関係を示す特
性図である。
【図3】 図1での油圧回路を右側に操舵したときの各
部での圧油の流れを示す油圧回路図である。
【図4】 図1に示した油圧回路をロータリバルブ式流
路切換弁に適用した場合の概略構成を説明するための図
であって、切換弁が中立状態にあるときの構成図であ
る。
【図5】 (a),(b)は図4における第1、第2の
可変絞り部分を拡大した要部断面図である。
【図6】 (a),(b)は図4における第3、第4の
可変絞り部分を拡大した要部断面図である。
【図7】 図4のバルブ構造の変形例を示し、切換弁が
中立状態にあるときの構成図である。
【図8】 図4、図5のバルブ構造のさらに別の実施の
形態を示し、切換弁が中立状態にあるときの構成図であ
る。
【符号の説明】
1L,1R…第1の可変絞り、2L,2R…第2の可変
絞り、3L,3R…第3の可変絞り、4L,4R…第4
の可変絞り、10…パワーステアリング装置、11…供
給通路、13,14…左、右通路、15…戻り通路、1
6,17…延長通路、18,19…並列通路、31…ロ
ータ、32…スリーブ、P…ポンプ、T…タンク、CV
…ロータリバルブ式流路切換弁、P/C…パワーシリン
ダ、CR,CL…シリンダ右、左室。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舵取操作に応じて切換え制御されること
    によりポンプ、タンクをパワーシリンダ左、右室に選択
    的に接続する流路切換弁を備え、 この流路切換弁を、ポンプとタンクとの間を接続する流
    体圧ブリッジ回路の左、右通路上で舵取操作に伴って開
    閉制御される左、右一対をなす第1および第2の可変絞
    りを有し、これら第1、第2の可変絞り間の左、右通路
    を前記パワーシリンダ左、右室に接続したパワーステア
    リング装置において、 前記流体圧ブリッジ回路の左、右通路上で第2の可変絞
    りの下流側に、舵取操作に連動して開閉制御される左、
    右一対をなす第3の可変絞りを設けるとともに、 これら第3の可変絞りに並列に左、右一対をなす第4の
    可変絞りをそれぞれ接続し、 これら第4の可変絞りを、舵取操作量が小さい中立位置
    付近で閉状態にあり、舵取操作量が大きくなるにしたが
    って開状態となるように構成したことを特徴とするパワ
    ーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のパワーステアリング装置
    において、 第1、第2および第3の可変絞りを、舵取操作量が小さ
    い中立位置付近では開状態にあり、舵取操作量が大きく
    なるにしたがって閉状態となるように構成するととも
    に、 第3の可変絞りを、舵取操作量に応じた絞り部の面積
    が、第1、第2の可変絞りとは異なるような特性をもっ
    て形成したことを特徴とするパワーステアリング装置。
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