JPH08127354A - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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Publication number
JPH08127354A
JPH08127354A JP6266718A JP26671894A JPH08127354A JP H08127354 A JPH08127354 A JP H08127354A JP 6266718 A JP6266718 A JP 6266718A JP 26671894 A JP26671894 A JP 26671894A JP H08127354 A JPH08127354 A JP H08127354A
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JP
Japan
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passage
variable throttle
rotor
steering
sleeve
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Pending
Application number
JP6266718A
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English (en)
Inventor
Yukimitsu Minamihata
幸光 南端
Tetsuya Koike
哲也 小池
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パワーシリンダへの作用圧を車速等に応じて
可変制御し、アシスト力を可変制御可能とした構造容易
でかつ安価なパワーステアリング装置を得る。 【構成】 舵取り操作に応じてポンプP、タンクTをパ
ワーシリンダ左、右室CL,CRに選択的に接続する流
路切換え用コントロールバルブ16を備える。このコン
トロールバルブは、相対的に回転変位可能なロータ17
とスリーブ18とからなる。ポンプからの圧油を給送す
る供給通路20から分岐されたバイパス通路30を、ス
リーブ、ロータの摺接部の一部を通ってタンクに接続さ
せるように設ける。このバイパス通路途中に、車速等の
走行条件に応じて開閉制御される可変絞り弁31と操舵
トルクに応動する可変絞り32を直列に設ける。この可
変絞り32を、スリーブ摺接部の通路開口部33aとこ
れと連通可能なロータ摺接部の通路開口部34aとで構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車速、操舵速度等とい
った車輛の各種走行条件に応じてパワーアシスト力(操
舵補助力)を制御することにより、車輛の走行状態と舵
取操作時(操舵時)における負荷の大小に応じた適切な
操舵力制御を行なえるパワーステアリング装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば自動車のハンドル操作力(操舵
力)を軽減するためのパワーアシスト力を得るパワース
テアリング装置にあっては、車輌の走行速度(車速)に
応じた操舵力制御を行なうことが望まれる。すなわち、
車輌停車時や低速走行時には軽快な舵取操作を可能とす
る一方、高速走行時にはハンドルに剛性感をもたせ、直
進時の安定性を確保し得るような操舵力制御を行なうこ
とが必要である。
【0003】このため、従来から車速感応式のパワース
テアリング装置として、流量制御弁を用いた流量制御型
のものが知られている。すなわち、この種の装置は、自
動車のエンジンで回転駆動されるポンプにおいて、圧油
流量を一定量に制限して給送する流量制御弁機能に加え
て、高速時には車速に応動する可変絞り弁によって供給
流量を減少させることにより発生圧力を低下させ、パワ
ーシリンダでのパワーアシスト力を小さくし、結果とし
て重めの操舵力に制御するものであった。
【0004】しかしながら、このような流量制御型の装
置では、ポンプからの給送流量を車速のみに応じて流量
調整を行なっていることから、操舵力の制御範囲が比較
的狭く、所要の操舵力制御を行なえるとは言えないもの
であった。さらに、このような流量制御型の装置では、
高速走行時において急操舵を行なった際の追従性が悪い
という問題も避けられないものであった。
【0005】また、車速感応式のパワーステアリング装
置として、ステアリングの入、出力軸間を、反力油圧の
大きさに応じて選択的に拘束したり回動可能としたりす
る反力ピストンによる車速感応型の油圧反力装置を用い
たものも知られている。すなわち、車輌停車時や低速走
行時には、反力油圧を最小限とし軽快な舵取操作を可能
とするとともに、高速走行時には反力油圧を増大させて
ハンドルに剛性感をもたせ、直進時の安定性を確保し得
るような操舵力制御を行なうもので、たとえば特開昭6
1−105273号公報、特開昭61−132466号
公報等を始めとして種々の構造を有するものが提案され
ている。
【0006】しかし、このような油圧反力制御型の装置
においても、その作動のためには油圧反力を車速に応じ
て得るための反力圧制御弁や、入、出力軸間に反力ピス
トンとこれに対向する反力受部を設けることが必要で、
部品点数が多く、構造が複雑化し易く、コスト高となる
という不利な状況にあった。また、このような従来装置
では油圧反力装置部でのフリクションが作動性能面での
問題となる場合が多かった。
【0007】そこで、この種の車速感応式のパワーステ
アリング装置として、低コストでしかも操舵力制御範囲
も実用上で確保できる新たなシステムが要望されてい
る。このような要請に応えるものとして、特開平2−1
75467号公報に示されるように、車速によって制御
される可変絞り弁に加えて、入、出力軸間の相対角度変
位が大きくなったときに開度が小となるように制御され
る可変絞りを付加し、これらの可変絞り弁と可変絞りと
によって、コントロールバルブに対するポンプからの供
給通路と前記コントロールバルブからのタンクへの戻り
通路とを接続するバイパス通路への分流量を制御するこ
とにより、操舵時におけるパワーシリンダへの供給流量
を確保できるようにしているものである。
【0008】このような構成によれば、車速に応じて開
度が制御される可変絞り弁によって、タンク側への分流
量を制御し、さらに前記バイパス通路に設けた可変絞り
は、ハンドル操作量が大きくなったときに開度が小さく
なることにより、たとえば中高速走行時においてハンド
ル操作を行なったときには、前記可変絞り弁の開度の如
何にかかわらず、バイパス通路を介しての流れを制限
し、結果としてパワーシリンダへの供給流量を確保でき
るようにしている。
【0009】したがって、このような従来装置では、
中、高速走行時のように可変絞り弁の開度が大きいとき
でも、ハンドル操作に連動して可変絞りの開度を小さく
できることから、バイパス通路から排出される流量を減
らしてパワーシリンダへの供給流量を確保し、従来のよ
うな流量不足による応答性の低下という問題を解決し、
走行条件に応じた操舵力制御を最適なものとし得るもの
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように改良された従来の車速感応型のパワーステアリ
ング装置によれば、コントロールバルブ上流側の供給通
路と下流側の戻り通路とをバイパスする通路に、車速に
応動する可変絞り弁と舵角に連動する可変絞りとを個別
に設けてなる構造であって、部品点数が多くなり、構造
も複雑で、コスト高を招いてしまうもので、このような
点をも一掃し得る何らかの対策を講じることが望まれて
いる。
【0011】特に、このような車速感応式のパワーステ
アリング装置にあっては、高速走行時における操舵時の
応答性、追従性を確保し、油圧反力機構部等のようなフ
リクションの影響も少なく、またコントロールバルブを
含むステアリング本体部の軸線方向長さも小さくでき、
しかも低コストで操舵力制御範囲も実用上で確保できる
等の要請に応えることも可能となるような何らかの配慮
を講じることが望まれている。
【0012】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、装置全体の構造を見直し、そのコントロー
ルバルブを構成するロータとスリーブとの間に入、出力
軸間の相対角度変位が大きくなったときに開度が小とな
るように制御される可変絞りを設けることにより、パワ
ーシリンダに作用する圧力を、車速、さらには操舵時に
おける操舵角の増大、操舵速度等といった負荷変動によ
って所要の状態に可変制御することが可能で、アシスト
力を適切かつ確実に可変制御することができ、操舵力制
御範囲も実用上確保可能で、コスト的にも安価である車
速感応式として用いて好適なパワーステアリング装置を
得ることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るパワーステアリング装置は、舵取り
操作に応じたロータとスリーブとの相対的な回動変位に
よって通路溝間の開口面積を連通、遮断するように可変
制御されることによりポンプ、タンクをパワーシリンダ
左、右室に選択的に接続する流路切換え用のコントロー
ルバルブを備え、ポンプからの圧力流体をコントロール
バルブに給送する供給通路から分岐されスリーブ、ロー
タの摺接部の一部を通ってタンクに接続されるバイパス
通路を設けるとともに、このバイパス通路の途中に、車
輌の各種走行条件に応じて開閉制御される可変絞り弁と
操舵トルクに応動する可変絞りとを直列に設け、かつこ
の可変絞りを、スリーブ摺接部での通路開口部とこれに
選択的に連通されるロータ摺接部での通路開口部とによ
って構成したものである。
【0014】また、本発明に係るパワーステアリング装
置は、バイパス通路の途中に設けられる可変絞りを構成
するスリーブ、ロータの摺接部での通路開口部の少なく
とも一方を、開口穴を有するリング等の別部材によって
構成し、これをスリーブ、ロータに設けた嵌合部に嵌合
して一体的に設けるようにしたものである。
【0015】
【作用】本発明によれば、非操舵時にはポンプからの流
体圧は、コントロールバルブやバイパス通路を介してタ
ンク側に還流する。さらに、いずれかに操舵されたとき
には、コントロールバルブを構成するロータとスリーブ
との相対的な回動変位に伴なう流路切換えによって、
左、右通路のいずれかがパワーシリンダ左、右室の一方
に接続されて流体圧が供給され、また他方室はタンク側
に接続されて還流側とされるとともに、このコントロー
ルバルブによる流路切換え時には、ロータとスリーブと
の相対的な回動変位によって、その摺接部に形成された
バイパス通路の通路開口部による可変絞りが可変制御さ
れる。
【0016】たとえば低速走行時において操舵されたと
きには、ポンプからの供給通路から分岐されたバイパス
通路上の車速感応型等の可変絞り弁は閉側の状態とさ
れ、これによりポンプからの流体圧力をパワーシリンダ
における供給側シリンダ室に略全量供給されることによ
り、パワーシリンダが作動され、所要のアシスト力が得
られる。
【0017】一方、高速走行時において操舵されたとき
には、バイパス通路上の車速感応型可変絞り弁は開き側
の状態に制御されるとともに、これに直列する可変絞り
の操舵トルクに応じた開閉制御に伴って、ポンプからの
流体圧の一部をタンク側に環流させ、これによりコント
ロールバルブを介してのパワーシリンダの供給側シリン
ダ室への流体圧供給量を適正量に制御し、パワーシリン
ダの作動圧を低下させ、パワーシリンダによるアシスト
力が低下し、舵取操作に適度の手応え感を与えることが
できる。ここで、上述した可変絞りは、舵取り操作によ
って相対的に回動変位されるロータとスリーブの摺動部
に設けた通路開口部の連通面積の変化により可変制御さ
れることから、操舵トルクの変動に応動させたアシスト
力制御が可能である。
【0018】
【実施例】図1ないし図4は本発明に係るパワーステア
リング装置を車速感応式として用いた場合の一実施例を
示すものであり、これらの図において、まず、図1の
(a)等を用いて全体を符号10で示すパワーステアリ
ング装置の本体部、特に回転型流路切換弁としてのコン
トロールバルブによる操舵力制御装置11の概略構成
を、以下に説明する。
【0019】すなわち、符号12は図示しない舵取ハン
ドル側に連結される入力軸(スタブシャフト)、13は
この入力軸12の左端側にトーションバー14を介して
連結されるとともに図示しない舵取リンク機構を構成す
るラック15と噛合するピニオンを有する出力軸(ピニ
オン軸)で、これら両軸12,13はその操舵方向に適
宜回転操作される。ここで、これら両軸12,13間に
は、周知の通り所定角度以上回動されて当接することで
両軸間を連結するフェールセーフ機構が設けられてい
る。
【0020】また、パワーステアリング装置10の本体
部を構成するハウジングH内で上述した各軸12,13
には、回転式流路切換弁であるコントロールバルブ16
を構成するロータ17およびスリーブ18が一体的に設
けられ、その相対的な回転変位でオイルポンプP、オイ
ルタンクTとパワーシリンダP/Cの左、右シリンダ室
(CL,CR)との間の流路切換えを行なうように構成
されている。
【0021】すなわち、ロータ17とスリーブ18の摺
接面には、周知の通路溝が等配して形成され、舵取り操
作に伴なう相対的な回動変位によって選択的に連通、遮
断され、ポンプPからの流路がパワーシリンダ左、右室
CL,CRの一方に接続され、他方がタンクTに接続さ
れることで、所要のアシスト力が得られるようになって
いる。
【0022】なお、図中19はポンプPからの圧油の供
給通路20に接続される供給ポート、21はタンクTに
接続される戻りポート、22,23はパワーシリンダ
左、右室CL,CRに至る左、右出力ポートである。こ
こで、このようなコントロールバルブ16の構成および
その動作は従来から周知の通りで、詳細な説明は省略す
る。
【0023】そして、このようなパワーステアリング装
置10によれば、ポンプPからの圧油が、コントロール
バルブ16において、ハンドルの操舵方向、操舵角度に
応じてパワーシリンダP/Cの左、右室CR,CLへの
通路(22,23)が切換え制御されることにより、い
ずれか一方の室CR,CLに給送され、かつ他方室がタ
ンクTに接続されることにより、操舵力を補助する所要
の大きさのパワーアシスト力が得られることは周知の通
りで、ここでの詳細な説明は省略する。
【0024】さて、本発明によれば、上述した構成によ
るパワーステアリング装置10の操舵力制御装置11に
おいて、舵取り操作に応じたロータ17とスリーブ18
との相対的な回動変位によって通路溝間を連通、遮断し
ポンプP、タンクTをパワーシリンダ左、右室CL,C
Rに選択的に接続する流路切換え用のコントロールバル
ブ16にポンプPからの圧油を給送する供給通路20か
ら分岐されたバイパス通路30を、前記スリーブ18、
ロータ17における前記通路溝形成部分(メインバルブ
部分)とは軸線方向にずれた摺接部の一部を通ってタン
クTに接続されるようにして設けるとともに、このバイ
パス通路30の途中に、図1の(a)に示されるよう
に、車輌の各種走行条件、特に操舵トルク以外の条件、
たとえば車速、さらには操舵速度、横Gといった条件に
応じて開閉制御される可変絞り弁31と操舵トルクに応
動する可変絞り32とを直列に設け、かつこの可変絞り
32を、図1の(b)や図2から明らかなように、スリ
ーブ18の摺接部での通路33の開口部33aとこれに
選択的に連通されるロータ17の摺接部での通路34の
開口部34aとによって構成したところに特徴を有して
いる。
【0025】ここで、上述した可変絞り弁31として本
実施例では、ソレノイドバルブ等を用い、これを車速等
のセンサ37からの検出信号に応じてコントローラ38
から出力される電流によって開閉制御されるように構成
されている。なお、このような可変絞り弁31での開口
面積と車速との関係を図3に示している。また、図中3
9はパワーステアリング装置10の本体部を構成するハ
ウジングHへのバイパスポートである。
【0026】このような構成によれば、非操舵時にはポ
ンプPからの圧油は、コントロールバルブ16やバイパ
ス通路30を介してタンクT側に還流する。さらに、い
ずれかに操舵されたときには、コントロールバルブ16
を構成するロータ17とスリーブ18との相対的な回動
変位に伴なう流路切換えによって、パワーシリンダ左、
右室CL,CRの一方に接続されて圧油が供給され、ま
た他方室はタンクT側に接続されて還流側とされるとと
もに、このコントロールバルブ16による流路切換え時
には、ロータ17とスリーブ18との相対的な回動変位
によって、その摺接部に形成されたバイパス通路30の
通路開口部33a,34aによる可変絞り32が可変制
御されることになる。
【0027】すなわち、このような可変絞り32は、互
いに軸線方向にずれて形成されている通路開口部33a
と34aとにおいて、スリーブ18に対してのロータ1
7の回動変位に伴って、図1の(b)および図2に示す
ように、開口部33a,34aが重なり合って連通する
部分での開口面積Aによって可変されるようになってい
る。なお、図1の(b)は、スリーブ18側の通路開口
部33aに対し、ロータ17側の通路開口部34aが、
舵取り操作に伴って左、右に変位した状態を展開して示
し、図中波線で示す開口部34aが開口部33aと開口
面積Aで連通する中立状態で、また左、右に最も切った
状態を、一点鎖線と実線とで示す。そして、このような
可変絞り32での開閉による開口面積Aは、図4におい
て図中aで示すような特性をもち、バルブ相対角度変位
θに対し所要の可変特性をもつことができる。
【0028】なお、このような可変絞り32での開口面
積Aは、両通路開口部33a,34aの開口穴形状によ
って設定されるものであり、図1の(b)に示す形状に
限らず、図5の(a),(b),(c),(d)に示す
ような実施例を採用してもよい。ここで、図5の
(a)、(b)のように通路開口部34a側の中央を凸
形状としたり、通路開口部33aをロータ17の変位方
向に沿った長孔形状で形成すると、バルブの中立時付近
での開口面積Aを大きくでき、これにより圧力損失を小
さくでき、また特性の自由度が得られるという利点を奏
する。
【0029】さらに、図5の(c)に示すように、ロー
タ17に対しタンクTへの戻り側への通路開口部34b
を、通路開口部34aとは別に小径通路によってもう一
つ設ければ、より一層の可変絞り32としての効果を発
揮することができ、特性上での自由度を高めることがで
きる。また、図5の(d)には、通路開口部33aの形
状を三角形状としたものが示されており、これらの開口
部33aや34aの穴形状を適宜調整してもよいことも
言うまでもない。なお、このような通路開口部33aま
たは34aの数としては、任意だが、たとえば一つ〜四
つの開口部を形成することは自由である。
【0030】なお、この図5の(a)や(b)での可変
絞り32の開口面積Aの特性を、図4のbで示し、また
同図(c)の特性を、図4のcで示している。
【0031】このような構成において、たとえば低速走
行時に操舵されたときには、ポンプPからの供給通路2
0から分岐されたバイパス通路30上の車速感応型等の
可変絞り弁31は閉側の状態とされ、これによりポンプ
Pからの圧油をパワーシリンダP/Cにおける供給側シ
リンダ室CLまたはCRに略全量供給されることによ
り、パワーシリンダP/Cが作動され、所要のアシスト
力が得られる。
【0032】一方、高速走行時に操舵されたときには、
バイパス通路30上の車速感応型可変絞り弁31は開き
側の状態に制御されるとともに、これに直列する前記可
変絞り32のロータ17とスリーブ18の相対的な回動
変位による操舵トルクに応じた開閉制御に伴って、ポン
プPからの圧油の一部をタンクT側に環流させ、これに
よりコントロールバルブ16を介してのパワーシリンダ
P/Cの供給側シリンダ室への圧油供給量を適正量に制
御し、パワーシリンダP/Cの作動圧を低下させ、パワ
ーシリンダP/Cによるアシスト力が低下し、舵取り操
作に適度の手応え感を与えることができる。
【0033】ここで、上述した可変絞り32は、舵取り
操作によって相対的に回動変位されるロータ17とスリ
ーブ18の摺動部に設けた通路開口部34a,33aの
連通面積の変化により可変制御されることから、操舵ト
ルクの変動に応動させたアシスト力制御が可能である。
特に、このような本発明の構成によれば、装置全体の構
造を見直し、そのコントロールバルブ16を構成するロ
ータ17とスリーブ18との間に入、出力軸間の相対角
度変位が大きくなったときに開度が小となるように制御
される可変絞り32を設けることにより、パワーシリン
ダP/Cに作用する圧力を、車速、さらには操舵時にお
ける操舵角の増大、操舵速度等といった負荷変動によっ
て所要の状態に可変制御することが可能で、アシスト力
を適切かつ確実に可変制御することができ、操舵力制御
範囲も実用上確保可能で、コスト的にも安価である車速
感応式として用いて好適なパワーステアリング装置10
を得ることができる。
【0034】そして、このような構成によれば、構造が
簡単で、各部の加工性や組立性に優れ、コスト的にも安
価であるにもかかわらず、車速感応型等のパワーステア
リング装置10を、きわめて簡単に、しかも軸線方向の
長さも短縮して構成することができる。さらに、このよ
うな構成では、各通路開口部33a,34a等の位置や
形状等を適宜調整することにより、任意の特性を得るこ
とができるという利点もある。特に、このような構成に
よる各通路33,34およびその開口部33a,34a
の形成は、このようなロータ17、スリーブ18に形成
される通路溝と共に形成することが可能で、加工性に優
れ、精度も得られるとともに、コスト的にも安価に構成
することが可能である。
【0035】また、本発明によれば、上述したバイパス
通路30の途中に設けられる可変絞り32を構成するス
リーブ18、ロータ17の摺接部での通路開口部33
a,34aの少なくとも一方を、図6の(a),(b)
に示すように、開口穴40aを有する別部材としてのリ
ング部材40によって構成し、これをスリーブ18、ロ
ータ17に設けた嵌合部41に圧入等で嵌合して一体的
に設けるようにしてもよい。なお、このような図6の
(a)の構成において各通路開口部33a,34aと開
口穴40aの別の実施例を、図6の(c)に示す。
【0036】このようにすれば、開口部穴の形状を任意
にしかも所要の状態で形成することができ、これにより
可変絞り32としての特性を、任意のものとすることが
できるとともに、各部の加工性等の面でも優れ、コスト
的にも安価にできるという利点がある。さらに、通路開
口部の形成にあたっての自由度が大きいという利点もあ
る。
【0037】なお、本発明は上述した実施例構造には限
定されず、車速感応式のパワーステアリング装置10や
そのコントロールバルブ16、バイパス通路30、可変
絞り弁31等を始めとする各部の形状、構造等を適宜変
形、変更し得ることは言うまでもない。
【0038】たとえば上述した実施例では、パワーステ
アリング装置10のコントロールバルブ16が組込まれ
る本体部やパワーシリンダP/C等の詳細な図示や説明
は省略したが、従来から周知の構造を採用すればよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るパワー
ステアリング装置によれば、舵取り操作に応じたロータ
とスリーブとの相対的な回動変位によって通路溝間の開
口面積を連通、遮断するように可変制御されることによ
りポンプ、タンクをパワーシリンダ左、右室に選択的に
接続する流路切換え用のコントロールバルブを備え、ポ
ンプからの圧力流体をコントロールバルブに給送する供
給通路から分岐されスリーブ、ロータの摺接部の一部を
通ってタンクに接続されるバイパス通路を設けるととも
に、このバイパス通路の途中に、車輌の各種走行条件に
応じて開閉制御される可変絞り弁と操舵トルクに応動す
る可変絞りとを直列に設け、かつこの可変絞りを、スリ
ーブ摺接部での通路開口部とこれに選択的に連通される
ロータ摺接部での通路開口部とによって構成するように
したので、以下に列挙する種々優れた効果を奏する。
【0040】すなわち、本発明によれば、簡単な構成
で、加工性にも優れ、コスト的にも安価に構成できるに
もかかわらず、操舵トルクや車速等に応じてアシスト力
を所要の状態に制御できる車速感応式等のパワーステア
リング装置を簡単に得ることができる。
【0041】さらに、このような構成によれば、パワー
ステアリング装置における軸線方向長さの短縮化を図る
こともできるという利点もある。
【0042】また、本発明に係るパワーステアリング装
置によれば、バイパス通路の途中に設けられる可変絞り
を構成するスリーブ、ロータの摺接部での通路開口部の
少なくとも一方を、開口穴を有するリング等の別部材に
よって構成し、これをスリーブ、ロータに設けた嵌合部
に嵌合して一体的に設けるようにしたので、上述した作
用効果を発揮できるとともに、通路開口部の穴形状の加
工性や自由度の面で優れ、しかも任意の形状、穴位置等
を得て所要の特性を簡単に得ることができるという利点
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るパワーステアリング装置を車速
感応式に適用した場合の一実施例を示し、(a)は本発
明を適用したロータリ式のコントロールバルブの要部構
造を説明するための概略断面図、(b)は可変絞りを構
成する通路開口部の関係を説明するための拡大図であ
る。
【図2】 図1の(b)におけるバイパス通路上の可変
絞りの詳細を説明するための要部拡大断面図である。
【図3】 本発明に係るパワーステアリング装置におい
て車速応動型の可変絞り弁の作動制御を説明するための
特性図である。
【図4】 本発明装置を特徴づける可変絞りでのバルブ
相対角度変位に対しての開口面積を示す特性図である。
【図5】 可変絞りを構成する通路開口部において他の
実施例を(a)〜(d)に示す概略説明図である。
【図6】 可変絞りのさらに別の実施例を示す図であっ
て、(a)はその要部拡大図、(b)はその概略説明
図、(c)は通路開口部のさらに別の実施例を示す図で
ある。
【符号の説明】
10…パワーステアリング装置、11…操舵力制御装
置、12…入力軸、13…出力軸、16…コントロール
バルブ(回転式流路切換弁)、17…ロータ、18…ス
リーブ、20…供給通路、30…バイパス通路、31…
可変絞り弁、32…可変絞り、33,34…通路、33
a,34a…通路開口部、37…センサ、38…コント
ローラ、P…ポンプ、T…タンク、P/C…パワーシリ
ンダ、CL,CR…シリンダ左、右室。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舵取り操作に応じたロータとスリーブと
    の相対的な回動変位によって通路溝間の開口面積を連
    通、遮断するように可変制御されることによりポンプ、
    タンクをパワーシリンダ左、右室に選択的に接続する流
    路切換え用のコントロールバルブを備えたパワーステア
    リング装置において、 前記ポンプからの圧力流体を前記コントロールバルブに
    給送する供給通路から分岐され前記スリーブ、ロータの
    摺接部の一部を通って前記タンクに接続されるバイパス
    通路を設けるとともに、 このバイパス通路の途中に、車輌の各種走行条件に応じ
    て開閉制御される可変絞り弁と操舵トルクに応動する可
    変絞りとを直列に設け、 かつこの可変絞りを、前記スリーブの摺接部での通路開
    口部とこれに選択的に連通される前記ロータの摺接部で
    の通路開口部とによって構成したことを特徴とするパワ
    ーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のパワーステアリング装置
    において、 バイパス通路の途中に設けられる可変絞りを構成するス
    リーブ、ロータの摺接部での通路開口部の少なくとも一
    方を、開口穴を有する別部材によって構成したことを特
    徴とするパワーステアリング装置。
JP6266718A 1994-10-31 1994-10-31 パワーステアリング装置 Pending JPH08127354A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090084996A1 (en) * 2007-06-08 2009-04-02 Trw Automotive Gmbh Servo valve

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20090084996A1 (en) * 2007-06-08 2009-04-02 Trw Automotive Gmbh Servo valve

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