JPH09109910A - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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Publication number
JPH09109910A
JPH09109910A JP7266987A JP26698795A JPH09109910A JP H09109910 A JPH09109910 A JP H09109910A JP 7266987 A JP7266987 A JP 7266987A JP 26698795 A JP26698795 A JP 26698795A JP H09109910 A JPH09109910 A JP H09109910A
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JP
Japan
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bridge circuit
variable
passage
variable throttle
steering
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JP7266987A
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English (en)
Inventor
Yukimitsu Minamihata
幸光 南端
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パワーステアリングでの車速等による操舵ト
ルク−油圧特性の設定の自由度を増し特性のつながりも
よくし、流体音の抑制やコスト低減を図る。 【解決手段】 第1、第2の可変絞り1R,1L、2
R,2Lを左右に有しポンプP、タンクTとパワーシリ
ンダP/Cの左、右室間の通路を切換える流路切換弁C
Vとなる油圧ブリッジ回路10を備える。この回路に並
列に第2の油圧ブリッジ回路20をポンプ側の供給通路
11とタンク側の戻り通路15間に設ける。この第2の
油圧ブリッジ回路20の第1、第2の流路23,24
に、舵取操作に応動する第3、第4の可変絞り3R,3
L、4R,4Lを設ける。第1、第2の流路間で第3、
第4の可変絞り間を車速、操舵角等に応動する第1の可
変絞り弁5を有するバイパス路25によって接続する。
第2の油圧ブリッジ回路と戻り通路間に車速、操舵角等
に応動する第2の可変絞り弁6を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車速、操舵速度、
操舵角度、加減速度、横加速度等の車輌の各種走行条件
に応じて操舵補助力(以下、パワーアシスト力という)
を制御することにより、車輛の走行状態と舵取操作時
(以下、操舵時という)における負荷の大小に応じた適
切な操舵力制御を行なえるパワーステアリング装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車のハンドル操作力(操舵力)を軽
減するためのパワーアシスト力を得るパワーステアリン
グ装置では、車輌の走行速度(車速)に応じた操舵力制
御を行なうことが望まれる。すなわち、車輌停車時や低
速走行時には小さな力で舵取操作が行なえ、また高速走
行時にはハンドルにある程度の剛性感をもたせ、直進時
の安定性を確保できるような操舵力制御を行なう必要が
ある。
【0003】このため、従来から車速感応式のパワース
テアリング装置として、流量制御弁を用いた流量制御型
が知られている。すなわち、この装置は、自動車のエン
ジンで回転駆動されるポンプにおいて、圧油流量を一定
量に制限して給送する流量制御弁機能に加え、高速時に
は車速に応動する可変絞り弁によって供給流量を減少さ
せることにより発生圧力を低下させ、パワーシリンダで
のパワーアシスト力を小さくでき、結果として重めの操
舵力制御が可能となる。
【0004】しかし、このような流量制御型の装置で
は、ポンプからの給送流量を車速のみに応じて流量制御
を行なっていることから操舵力の制御範囲が比較的狭
く、適切な操舵力制御を行なえるとは言えない。特に、
このような流量制御型では、高速走行時において急操舵
を行なった際の追従性が劣るという問題がある。これ
は、この流量制御型では、高速走行時にはパワーシリン
ダへ供給される圧油の流量が減少しており、パワーシリ
ンダを急操舵に応じて作動させるための油量の絶対量が
不足するためである。
【0005】また、車速感応式のパワーステアリング装
置として、ステアリングの入、出力軸間を、反力油圧の
大きさに応じて拘束または回動可能とする反力ピストン
による油圧反力装置を用いたものも知られている。すな
わち、車輌停車時や低速走行時には反力油圧を最小限と
し小さな力での舵取操作を可能とし、高速走行時には反
力油圧を増大させてハンドルに剛性感をもたせ、直進時
の安定性を確保できるような操舵力制御を行なえるもの
で、たとえば特開昭61−105273号公報、特開昭
61−132466号公報、実開昭62−49494号
公報を始め、種々の構造のものが提案されている。
【0006】しかし、このような油圧反力制御を行なう
には、油圧反力を車速に応じて得るための反力圧制御弁
や、ステアリングの入、出力軸間に反力ピストンとこれ
に対向する反力受部を設ける必要がある。したがって、
構成部品点数が多く、構造が複雑でコスト高となるとい
う不利があった。また、このような従来の装置では、油
圧反力機構部における摺動部での摩擦抵抗が、操舵性能
に影響を与えるという問題もあった。
【0007】このため、車速感応式のパワーステアリン
グ装置として、低コストでしかも操舵力制御範囲も実用
上で確保できる新たなシステムが要望され、たとえば特
開平2−175467号公報、特開平2−306878
号公報に示される構成のものが知られている。
【0008】すなわち、この従来の装置において、前者
の場合は、車速によって制御される可変絞り弁に加え
て、入、出力軸間の相対角度変位が大きくなったときに
開度が小となるように制御する可変絞りを付加し、これ
らの可変絞り弁と可変絞りとによって、流路切換弁に対
するポンプからの供給通路と流路切換弁からのタンクへ
の戻り通路とを接続するバイパス通路への分流量を制御
することにより、操舵時におけるパワーシリンダへの供
給流量を確保できるようにしている。
【0009】このような構成によれば、車速に応じて開
度が制御される可変絞り弁によってタンク側への分流量
が制御され、さらに前記バイパス通路に設けた可変絞り
は、ハンドル操作量が大きくなったときに開度が小さく
なることにより、たとえば中高速走行時においてハンド
ル操作を行なったときには、前記可変絞り弁の開度の如
何にかかわらず、バイパス通路を介しての流れを制限
し、結果としてパワーシリンダへの供給流量を確保でき
るようにしている。したがって、このような構造では、
中、高速走行時のように可変絞り弁の開度が大きいとき
でも、ハンドル操作に連動して可変絞りの開度を小さく
できることから、バイパス通路から排出される流量を減
らしてパワーシリンダへの供給流量を確保し、従来のよ
うな流量不足による応答性の低下という問題を解決し、
走行条件に応じた操舵力制御をある程度適切に行なえ
る。
【0010】また、上述した従来の装置において、後者
の場合は、流路切換弁を構成する流体圧ブリッジ回路
(以下、油圧ブリッジ回路という)とこれに近似する油
圧ブリッジ回路を副回路として並列に設けるとともに、
この副回路からタンクへの戻り流路に車速に応じて開度
を制御する可変絞り弁を設けている。
【0011】そして、低速走行時には、前記可変絞り弁
を閉じるように制御することにより、低速走行時に流路
切換弁を介してパワーシリンダに流体圧(以下、油圧と
いう)を全量給送し、所要の大きさをもつパワーアシス
ト力を得られるようにしている。また、高速走行時に
は、前記可変絞り弁を開放することにより、第2の回路
側からタンクへの還流量を増やし、流路切換弁を構成す
る油圧ブリッジ回路を介してのパワーシリンダへの供給
量を減らし、これによりパワーアシスト力を小さくする
ことができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
な車速感応式パワーステアリング装置にあっては、高速
走行時における操舵時の応答性、追従性を確保し、油圧
反力機構部等のような摩擦抵抗による影響も少なく、ま
た流路切換弁を含むステアリング本体部の軸線方向長さ
も小さくでき、しかも低コストで操舵力制御範囲も実用
上確保できる等の要請に応えることが可能となるような
何らかの配慮を講じることが望まれる。
【0013】さらに、上述した車速感応式パワーステア
リング装置において、油圧ブリッジ回路を並設するとと
もに車速感応型の可変絞り弁を設けている後者の装置で
は、たとえば高速走行時における操舵力特性すなわち操
舵角、操舵トルクに対しての油圧特性の設定の自由度が
小さいという不具合がある。また、車速に応じて可変絞
り弁を制御したときの特性上でのつながりが悪く、さら
に装置内の各通路での油圧の圧力差が大きく、走行時や
操舵時において、大きな流体音が発生するという問題も
あり、このような点を一掃できるような何らかの対策を
講じることが望まれている。
【0014】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、流路切換弁を含めた装置全体の構造を改良
し、かつこれに車速、操舵角等を含めた車輌の各種走行
条件に応動する第1、第2の可変絞り弁を組合わせるこ
とにより、操舵トルクに対する油圧特性の設定の自由度
を大きくし、その特性もなめらかでつながりをよくし、
アシスト力制御を車速、さらには操舵時における舵角の
増大等といった負荷変動に応じて所要の状態で行なえ、
また装置内の各通路での大きな圧力差を生じる部分もな
くし、走行時や操舵時に流体音の発生を抑制することが
できる安価な車速感応式のようなパワーステアリング装
置を得ることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るパワーステアリング装置は、舵取操
作に応じて制御される左、右対をなす第1、第2の可変
絞りを有しポンプ、タンクとパワーシリンダ左、右室と
を選択的に切換える流路切換弁を構成する第1の流体圧
ブリッジ回路と、この回路に並列に接続される第2の流
体圧ブリッジ回路とを、ポンプからの圧力流体の供給通
路とタンクに至る戻り通路との間に設け、この第2の油
圧ブリッジ回路を構成する第1、第2の流路に、舵取操
作に応じて制御される左、右対をなす第3および第4の
可変絞りを設けるとともに、第1の流路における第3の
可変絞りと第4の可変絞りとの間の流路と第2の流路に
おける第3の可変絞りと第4の可変絞りとの間の流路と
をバイパス通路によって接続し、かつこのバイパス通路
に車速を含めた車輌の走行条件に応動して制御される第
1の可変絞り弁を設けるとともに、第2の油圧ブリッジ
回路と前記タンクに戻る戻り通路との間に、車速を含め
た車輌の走行条件に応動して制御される第2の可変絞り
弁を設けている。
【0016】また、本発明に係るパワーステアリング装
置は、第2の油圧ブリッジ回路を構成する第1、第2の
流路に設ける第3、第4の可変絞りを、舵取操作量に応
じた絞り部面積が異なるような特性をもって形成してお
り、さらに第2の油圧ブリッジ回路を構成する第3の可
変絞りを、第1の油圧ブリッジ回路を構成する第1、第
2の可変絞りの舵取操作量に応じた絞り特性よりも閉じ
るタイミングが早くなるように設定するとともに、第2
の油圧ブリッジ回路を構成する第4の可変絞りを、第1
の油圧ブリッジ回路を構成する第1、第2の可変絞りの
舵取操作量に応じた絞り特性よりも閉じるタイミングが
遅くなるように設定している。
【0017】ここで、本発明に係るパワーステアリング
装置は、第2の流体圧ブリッジ回路のバイパス通路、タ
ンクへの戻り通路に設けた操舵角以外の条件に応じて制
御される第1、第2の可変絞り弁を、車速応動型可変絞
り弁であって、車速に応じた絞り部の開口面積が異なる
ような特性をもって形成している。
【0018】本発明によれば、非操舵時にはポンプから
の油圧は流路切換弁を構成する油圧ブリッジ回路の左、
右通路を経てタンク側に還流するとともに、第2の油圧
ブリッジ回路の左、右通路を経てタンク側へ還流する。
このとき、この第2の油圧ブリッジ回路とタンクとの間
に設けた第1、第2の可変絞り弁は、車輌の走行条件と
して車速に応動させた場合には制御するが、流路切換弁
側の油圧ブリッジ回路を介してポンプからタンクへの流
路が確保でき、パワーシリンダによるアシスト力は生じ
ない。
【0019】また、低速走行時において操舵されたとき
には、車輌の走行条件に応動して制御される第1、第2
の可変絞り弁は閉側の状態となるために、ポンプからの
圧油は、流路切換弁を構成する第1の油圧ブリッジ回路
に略全量供給され、第1、第2の可変絞りによって操舵
方向に応じてパワーシリンダが作動され、所要のアシス
ト力が得られる。
【0020】さらに、高速走行時における操舵時には、
第1、第2の可変絞り弁はそれぞれ開側の状態となり、
ポンプからの圧油の一部を第2の油圧ブリッジ回路側へ
バイパスさせることができ、これにより流路切換弁での
第1の油圧ブリッジ回路を経て供給側のシリンダ室に供
給される圧油の供給量を適正量に制御できパワーシリン
ダの作動圧を低下させ、パワーシリンダによるアシスト
力を小さくし、舵取操作に適度の手応え感を与えること
ができる。
【0021】ここで、請求項1でいう第1、第2の流体
圧ブリッジ回路は、左、右二対の可変絞りを組合わせて
いる油圧ブリッジ回路をいう。また、流路切換弁は、周
方向に複数の通路溝を有するロータおよびスリーブを有
し、相対的な回動変位によって流路を切換えるロータリ
式のものをいう。さらに、第2の流体圧ブリッジ回路を
構成する第3、第4の可変絞りは、舵取操作に応じて制
御される第1の流体圧ブリッジ回路を構成する第1、第
2の可変絞りとともに、流路切換弁を構成するロータと
スリーブとの間に形成される。また、第1、第2の可変
絞り弁は、たとえば車速応動式のソレノイドバルブであ
るが、車速以外にも操舵角、操舵トルク、その他車輌の
各種走行条件に応動するバルブであればよい。なお、上
述した第1、第2の流体圧ブリッジ回路を構成する第
1、第2、第3および第4の可変絞り、第1および第2
の可変絞り弁を制御するとは、絞りの全閉、全開状態を
含め開度を変化させることを意味する。
【0022】
【発明の実施の形態】図1ないし図5は本発明に係るパ
ワーステアリング装置の一つの実施の形態を示すもので
あり、これらの図において、まず、全体を符号8で示す
車速感応式パワーステアリング装置における油圧回路の
概略を図1を用いて説明する。すなわち、この油圧回路
は、油圧源であるポンプPから供給通路11,21を介
して給送される圧油を、舵取りハンドルによる舵取操作
によって切換え制御される流路切換弁CVを介して、装
置アクチュエータであるパワーシリンダ(図中P/Cで
示す)の左、右室CL,CRに給送するとともに、タン
クTに還流させるように構成されている。
【0023】ここで、図中11はポンプPから流路切換
弁CVの第1の油圧ブリッジ回路に至る供給通路、1
2,13はこの第1の油圧ブリッジ回路10においてブ
リッジ回路を構成する左、右通路、14,15はパワー
シリンダP/Cの左、右室への左、右通路12,13か
らの左、右シリンダ通路、16は流路切換弁CVにおけ
る第1の油圧ブリッジ回路10からタンクTに至る戻り
通路である。
【0024】また、上述した流路切換弁CVにおける第
1の油圧ブリッジ回路10を構成する左、右通路12,
13には、周知の通り、第1の可変絞り1R,1Lおよ
び第2の可変絞り2L,2Rが相対向して設けられてい
る。そして、これら第1、第2の可変絞り1R,2L;
1L,2R間の左、右通路12,13から前記左、右シ
リンダ通路14,15が引き出され、パワーシリンダ
左、右室CL,CRに油圧を適宜供給または還流させる
ように構成されている。
【0025】また、20は流路切換弁CVを構成する第
1の油圧ブリッジ回路10と並列に設けた第2の油圧ブ
リッジ回路であり、この第2の油圧ブリッジ回路20
を、舵取操作に応じて制御される可変絞り3L,3R,
4R,4Lと車速に応動して制御される車速応動型であ
る第1の可変絞り弁5とによって構成し、この第2の油
圧ブリッジ回路20に至るポンプPからの供給通路21
とこのブリッジ回路20からタンクTに至る戻り通路2
2とを設けている。なお、この供給通路21は、前記流
路切換弁CVにおける第1の油圧ブリッジ回路10にお
ける供給通路11の途中から分岐して形成され、戻り通
路22は、第1の油圧ブリッジ回路10とタンクTとを
接続する戻り通路16の途中に合流するように構成され
ている。
【0026】ここで、この実施の形態では、第2の油圧
ブリッジ回路20を、左、右通路23,24上で舵取操
作に伴って制御される左、右一対づつの第3および第4
の可変絞り3R,3Lおよび4L,4Rを有し、かつこ
れら第3、第4の可変絞り3R,4Lと3L,4R間の
左、右通路23,24を接続するバイパス通路25途中
に、車速に応動して制御される車速応動型である第1の
可変絞り弁5を設けている。この第1の可変絞り弁5
は、図3に示す特性をもって車速等に応じて制御され
る。
【0027】さらに、このような第2の油圧ブリッジ回
路20をタンクT側に接続する戻り通路22であって、
戻り通路16への合流部よりも上流側に、上述した第1
の可変絞り弁5とは別に、車輌の各種走行条件、たとえ
ば車速に応じて図3に示す特性をもって制御される車速
応動型である第2の可変絞り弁6を設け、上述した第1
の可変絞り弁5と協働してこの第2の油圧ブリッジ回路
20での制御流量を調整し、これにより組み合わせによ
る制御特性に自由度を大きくし、また特性のつながりを
よくすることができる。
【0028】なお、これらの第1、第2の可変絞り弁
5,6としては、たとえばソレノイド式のバルブを用
い、これを図5に示す制御回路9により車速、操舵角の
ような車輌の各種走行条件を入力することにより、それ
ぞれのソレノイド部を駆動制御して可変絞り弁5,6を
制御するとよい。ここで、これら第1、第2の可変絞り
弁5,6は、図3に示すように、車速に応じた可変絞り
弁の開口面積が、第2の可変絞り弁6の方が大きい開口
面積をもって開くように構成されている。
【0029】また、上述した第1の油圧ブリッジ回路1
0を構成する第1、第2の可変絞り1R,1L、2R,
2Lと、第2の油圧ブリッジ回路20を構成する第3、
第4の可変絞り3R,3L、4R,4Lとは、図2に示
すように、舵取操作量に応じた絞り部が、異なる開閉タ
イミングで開閉するように構成されている。すなわち、
第2の油圧ブリッジ回路20を構成する第3の可変絞り
3R,3Lは、第1の油圧ブリッジ回路10を構成する
第1、第2の可変絞り1R,1L、2R,2Lよりも舵
取操作量に応じた絞り部面積の閉じるタイミングが早く
なるように設定されている。また、第2の油圧ブリッジ
回路20を構成する第4の可変絞り4R,4Lは、第1
の油圧ブリッジ回路10を構成する第1、第2の可変絞
り1R,1L、2R,2Lよりも舵取操作量に応じた絞
り部面積の閉じるタイミングが遅くなるように設定され
ている。
【0030】以上の構成によれば、非操舵時にはポンプ
Pからの圧油は、図1において、流路切換弁CVを構成
する第1の油圧ブリッジ回路10の左、右通路12,1
3を経てタンクT側に還流するとともに、第2の油圧ブ
リッジ回路20の左、右通路23,24、戻り通路22
を経てタンクT側に還流する。
【0031】そして、低速走行時において操舵されたと
きには、図1において、第2の流体圧ブリッジ回路20
での第1、第2の可変絞り弁5,6は図3に示すように
車速等に応動して閉側の状態となるために、ポンプPか
らの圧油は、流路切換弁CVでの第1の油圧ブリッジ回
路10を経て供給側のシリンダ室CRまたはCLにほぼ
全量供給されることによりパワーシリンダP/Cが作動
され、所要のアシスト力が得られる。
【0032】さらに、高速走行時における操舵時には、
図1において、第2の油圧ブリッジ回路20での第1、
第2の可変絞り弁5,6は図3に示すようにそれぞれ車
速に応じてそれぞれ開側の状態となり、ポンプPからの
圧油の一部をタンクT側にバイパスさせることができ
る。したがって、流路切換弁CVでの第1の流体圧ブリ
ッジ回路10を経て供給側のシリンダ室CRまたはCL
に供給される圧油の供給量を適正量に制御でき、パワー
シリンダP/Cの作動圧を低下させ、パワーシリンダP
/Cによるアシスト力が低下し、舵取ハンドル操作力を
重くすることにより、舵取操作に適度の手応え感を与え
ることができる。また、このような構成によれば、特に
高速走行時の転舵追従性を確保することが可能となる。
【0033】ここで、上述した車速感応型である第1、
第2の可変絞り弁5,6の車速に対する開口面積を、た
とえば図3に示すようにそれぞれ制御することにより、
第2のブリッジ回路20を介してのタンクT側への還流
量を所要の状態に制御し、その結果として操舵時におけ
るパワーシリンダP/Cの供給側シリンダ室CRまたは
CLへの圧油の供給量を適正量に制御し、パワーアシス
ト力として車速に応動した力を得られることになる。
【0034】特に、本発明によれば、車速感応型である
第1、第2の可変絞り弁5,6を用いるとともに、これ
らを第2の油圧ブリッジ回路20を構成する第3の可変
絞り3R,3L、4R,4Lに組合わせることにより、
その組み合わせによって第1の油圧ブリッジ回路10を
バイパスする流路の開口面積の設定にあたっての自由度
が大きく、これにより全体として油圧制御特性の自由度
を大きくすることができる。
【0035】このような構成によれば、図4に示すよう
に、車速がゼロである停車中(V=0)の操舵トルクに
対する油圧特性として、トルクの増大に伴って充分な油
圧を得ることができるばかりでなく、車速が徐々に増加
したときの油圧特性としても、図中V>0で示す特性曲
線に示すように、つながりのよい特性曲線を得ることが
できる。これは、本願発明では、第1、第2の可変絞り
弁5,6という二段の可変絞り弁を、第2の油圧ブリッ
ジ回路20を構成する第3、第4の可変絞り3R,3
L、4R,4Lに組合わせることにより、各通路での圧
力差を小さくすることができるためである。
【0036】さらに、上述した構成では、油圧制御特性
の自由度が大きくなることから、図1中P1 ,P2 間の
圧力差を小さくするとともに、P2 ,P3 間の圧力差も
小さくすることができる。これは、従来一つの可変絞り
弁を用いていることから、その絞り部の開口面積を変化
幅の大きい特性をもって制御することが必要となるが、
これに対し本発明ではこのような不具合を解消できるた
めである。そして、これにより第1、第2の可変絞り弁
5,6内での圧油の流れでのキャビテーションを抑える
ことができ、流体音を小さくすることができる。
【0037】また、上述した構成では、従来一般的なパ
ワーステアリング装置8に対し、第2の流体圧ブリッジ
回路20を付加するだけで所要のアシスト力制御が行な
えるため、低コストでしかも高い信頼性が期待でき、安
価な車速感応式のようなパワーステアリング装置を得る
ことができる。さらに、従来の油圧反力制御型のパワー
ステアリング装置に用いていた油圧反力機構部が不要と
なり、機構中の摩擦抵抗による悪影響もなく、しかも装
置の入力軸方向でのスペースを小さくすることができ
る。
【0038】ここで、上述したような本発明を適用した
ロータリバルブ式流路切換弁CVの詳細を、図5を用い
て説明すると、図中符号31は図示しない舵取ハンドル
側に連結された入力軸(スタブ軸)に一体的に設けられ
るロータ、32はこのロータ31の外周に嵌装された状
態で図示しない操舵輪側の出力軸(ピニオン軸)に一体
的に設けられるスリーブで、これらはトーションバー
(図示せず)により相対的に回転変位可能な状態で組合
わせられ、バルブハウジング(図示せず)内に内設され
ている。
【0039】33はロータ31の外周部に周方向に所定
間隔をおいて形成された複数条(この例では二条)の通
路溝で、これらの通路溝33,33はロータ31の軸心
を中心とした対称位置に形成されている。そして、油圧
発生源であるオイルポンプPに供給通路11を介して接
続される入りポート33a(Pを付す)がそれぞれ開口
している。また、34,34は前記通路溝33,33を
周方向で挟む位置に形成された複数条(この例では二条
づつの四条)の通路溝で、これらの通路溝34,34に
は、ロータ31に軸心方向に向って形成されオイルタン
クTに至る戻り通路16にロータ31の内部空間を介し
て接続される戻りポート34a(Tを付す)が開口して
いる。
【0040】36,37はスリーブ32の内周部におい
て入りポート33a,33aと戻りポート34aとの間
に通路溝33または通路溝34,34に連通するように
隣接して形成された複数条(この例では二条づつの合計
四条)の通路溝であり、これらの通路溝36,37はパ
ワーシリンダP/Cの左、右シリンダ室CL,CRに至
る出力通路14,15に接続される左、右出力ポート3
6a,37a(CL,CRを付す)が開口している。
【0041】すなわち、上述した通路溝33、通路溝3
4,34、通路溝36,37、さらにパワーシリンダ出
力通路14,15によって、前述した第1の油圧ブリッ
ジ回路10が形成されている。ここで、入り側の通路溝
33と出力側の通路溝36,37との間にロータ31、
スリーブ32の相対的な回転変位に伴って制御される前
記第1の可変絞り1R,1Lが形成され、また出力側通
路溝36,37と戻り側の通路溝34,34との間に
は、第2の可変絞り2L,2Rが形成されている。
【0042】41,41は上述した第1の油圧ブリッジ
回路10を構成する入りポート33a,33aおよびこ
れに臨む通路溝33,33間に位置するようにスリーブ
32の内周部に設けた入りポート41a,41a(図中
Pを付す)を有する通路溝で、その両側に位置するよう
にロータ31には左、右通路溝42,43が形成されて
いる。これにより、第2の油圧ブリッジ回路20が形成
されている。さらに、これらの通路溝42,43を接続
するバイパス路25(25a,25b)には、前記第1
の可変絞り弁5が設けられている。なお、42a,43
aはバイパス路25に接続するためのポートである。
【0043】45,46は上述した左、右通路溝42,
43の通路溝41とは反対側に隣接して設けられた通路
溝であり、これらの通路溝45,46はポート45a,
46aを介して戻り通路22に合流し、この戻り通路2
2が前記第1の油圧ブリッジ回路10側の戻り通路16
に合流するまでの間に、前記第2の可変絞り弁6が設け
られている。ここで、上述した通路溝41と両側の左、
右通路溝42,43との間に第3の可変絞り3R,3L
が形成され、通路溝42,43と通路溝45,46との
間に第4の可変絞り4R,4Lが形成されてている。ま
た、この通路溝45,46の通路溝41と反対側部分
は、ロータ31とスリーブ32が相対的に回動しても、
開放されないように通路溝とランド部とが形成されてい
る。
【0044】なお、この実施の形態では、ロータ31、
スリーブ32の軸心を対称とした位置すなわち放射方向
にバランスした位置に近似する位置に、同じ機能をもつ
通路溝、連絡溝、連通溝、各ポートを形成しており、動
作上での信頼性を向上させるとともに、穴加工、溝加工
を容易に行なえるようにし、加工性やコスト面での配慮
をなしている。また、この実施の形態では、図2に示す
ように、各可変絞りがバルブの相対捩れ角すなわち操舵
状況に応じて、異なるタイミングで制御するように設定
されている。
【0045】このようなバルブ構造において、舵取操作
に伴ってロータ31とスリーブ32とに相対的な回転変
位が生じると、第1、第2、第3、第4の可変絞りが操
舵角に応じてそれぞれ所定開度に制御され、各溝の連通
状態が変化することにより、第1の回路10による流路
切換えが行なわれるとともに、第2の回路20による圧
油の制御が行なわれることになる。
【0046】ここで、操舵負荷に応動する可変絞りであ
る第1、第2、第3、第4の可変絞りは、第1、第2の
可変絞り1R,1L,2R,2Lが流路切換弁CVでの
第1の油圧ブリッジ回路10としての機能が得られるよ
うな絞り開度特性をもって切換え制御される。また、第
2の油圧ブリッジ回路20での第3、第4の可変絞り3
R,3L、4R,4Lも、前述した図2の特性をもって
制御されて流路の開閉を行なう。さらに、これらの可変
絞りの制御に応じて切換えられる流路によって油圧がバ
イパス通路25(25a,25b)を通る際に、第1の
可変絞り弁5により車速、その他車輌の走行条件に応じ
て制御され、所要の圧力変化を得ることができる。
【0047】また、この第2の油圧ブリッジ回路20と
タンクT側の戻り通路22上に設けた車速や操舵角等の
車輌の各種走行条件に応動して開度を変える第2の可変
絞り弁6も、第1の可変絞り弁5と図3に示す関係を保
って車速、操舵角等に応じて制御されることにより、ポ
ンプPからの圧油の第2のブリッジ回路20を介しての
バイパス量が制御され、前記パワーシリンダP/Cの供
給側への圧油供給量が制御され、パワーアシスト力とし
て所要の力を得ることができる。
【0048】すなわち、このような実施の形態構造で
は、流路切換弁CVを構成する第1の油圧ブリッジ回路
10と第2の油圧ブリッジ回路20とが、ロータ31と
スリーブ32とからなるロータリバルブ部分に一体的に
組込まれており、従来のバルブに対し第2の油圧ブリッ
ジ回路20と車速応動型等による第1、第2の可変絞り
弁5,6を付加するだけで所要のアシスト力制御が行な
えるため、低コストで製造できしかも高い信頼性が期待
できる車速感応式等によるパワーステアリング装置8を
得ることができる。
【0049】特に、上述した構造によれば、高速走行時
における操舵特性の設定の自由度が大きくとれ、しかも
その特性のつながりをなめらかにすることができる。す
なわち、本発明では、流路切換弁CVを構成する第1の
油圧ブリッジ回路10に並列に設けた第2の油圧ブリッ
ジ回路20を、第3、第4の可変絞り3R,3L、4
R,4Lと車速等に応動する第1の可変絞り弁5とで構
成するともに、これに車速等に応動する第2の可変絞り
弁6を組合わせているため、図4に示すような特性を得
ることができる。
【0050】さらに、上述した構成によれば、操舵時に
おいて、装置内の各通路部においての油圧の急激な圧力
差を緩和することができるため、流体音を低くすること
ができ、騒音問題を解消できる。これは、各流体通路1
1,13,14,15、21,23,24,22中の可
変絞りや第1、第2の可変絞り弁による部分が従来例の
場合よりも増えるため、圧力勾配が小さくなり、流体音
を低く抑えることができるためである。
【0051】なお、本発明は上述した実施の形態構造に
は限定されず、パワーステアリング装置8やその流路切
換弁CVの第1の油圧ブリッジ回路10、第2の油圧ブ
リッジ回路20、さらに車速等に応動する第1、第2の
可変絞り弁5,6等といった各部の形状、構造等を適宜
変形、変更することができる。
【0052】たとえば上述した実施の形態において、第
1、第2の油圧ブリッジ回路10,20に設ける第1、
第2、第3、第4の可変絞り1R,1L、2R,2L、
3R,3L、4R,4Lの操舵トルクに対する絞り開度
特性としては、各可変絞りを構成する溝部とランド部と
の相対的な位置、チャンファ形状等によって適宜の制御
タイミングを有する形状で形成するとよい。また、車速
等の車輌の各種走行条件に応じて制御される第1、第2
の可変絞り弁5,6の絞り開度特性としても、適用機器
の要求や各部の構成に基づく設定条件の変化に伴って適
宜の変形例が考えられる。
【0053】さらに、上述した実施の形態では、パワー
ステアリング装置の流路切換弁CVが組込まれる本体部
やパワーシリンダP/C等の詳細は省略したが、従来か
ら広く知られている構造を採用すればよい。また、車速
等の車輌の各種走行条件に応動して開度を変えるように
制御される第1、第2の可変絞り弁5,6としてソレノ
イドバルブを例示したが、これに限定されないことも勿
論である。
【0054】さらに、上述した実施の形態においては、
ロータリバルブ式流路切換弁CVにおいて、ロータ31
の外周部とスリーブ32の内周部とに形成した10条溝
による通路溝33,34,34,36,37,41,4
2,43,45,46によって選択的な流路切換えを行
なうように構成しているが、図5に示すように、スリー
ブ32側の通路溝46とロータ31側の通路溝36との
間をロータ31、スリーブ32の相対的な回動変位にか
かわらず常時閉塞状態を維持する部分を設けたり、ロー
タ31、スリーブ32でのそれぞれの通路溝を異なる形
状で形成している。
【0055】しかし、このような実施の形態によれば、
ロータ31、スリーブ32への通路溝を加工するにあた
って、周方向に沿っての均等溝ではないので、ある程度
の注意を要するため、これに変えて図6に示す構造を採
用してもよい。すなわち、この図6では、ロータ31、
スリーブ32に対し、周方向に均等な8条溝である通路
溝33,34,36,37,41,42,43を所定間
隔をおいて形成し、加工性を向上させている。ここで、
この実施の形態では、各通路溝33,34,36,3
7,41,42,43間での可変絞りの配列を、図5の
場合とは異なるように形成している。換言すれば、この
ような可変絞りを形成する配列を図5とは異なるように
構成することにより、上述した通路溝等の加工を容易に
行なえるようにしている。
【0056】
【実施例】パワーステアリング装置として、車速感応式
の装置であって、流体圧源として油圧を用いたものを示
す。流路切換弁としてロータリバルブ式のものを用い、
かつロータとスリーブとの間に、二組の回路を並列に接
続したものを示す。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るパワー
ステアリング装置によれば、舵取操作に応じて制御され
る左、右対をなす第1、第2の可変絞りを有しポンプ、
タンクとパワーシリンダ左、右室とを選択的に切換える
流路切換弁を構成する第1の流体圧ブリッジ回路と、こ
の回路に並列に接続される第2の流体圧ブリッジ回路と
を、ポンプからの圧力流体の供給通路とタンクに至る戻
り通路との間に設け、この第2の油圧ブリッジ回路を構
成する第1、第2の流路に、舵取操作に応じて制御され
る左、右対をなす第3および第4の可変絞りを設けると
ともに、第1の流路における第3の可変絞りと第4の可
変絞りとの間の流路と第2の流路における第3の可変絞
りと第4の可変絞りとの間の流路とをバイパス通路によ
って接続し、かつこのバイパス通路に車速を含めた車輌
の走行条件に応動して制御される第1の可変絞り弁を設
けるとともに、第2の油圧ブリッジ回路と前記タンクに
戻る戻り通路との間に、車速を含めた車輌の走行条件に
応動して制御される第2の可変絞り弁を設けているの
で、簡単な構成であるにもかかわらず、以下に述べる優
れた効果を奏する。
【0058】すなわち、本発明によれば、たとえば油圧
反力式の動力舵取装置のように油圧反力機構部を構成す
る必要がなく、構成部品や複雑な構造を採用する必要が
なく、また機構中の摩擦抵抗による影響もなく、車速等
の応動して所要の操舵力制御を行なえるパワーステアリ
ング装置を低コストで得ることができる。
【0059】また、本発明によれば、油圧回路上に車
速、操舵角等を始め車輌の各種走行条件に応動して制御
される第1、第2の可変絞り弁を設けているので、操舵
トルクに対する油圧特性、特に高速走行時の特性の設定
の自由度を大きくしその特性のつながりをなめらかに
し、パワーアシスト力による制御を所要の状態で行なえ
る。これは、第2の油圧ブリッジ回路とその下流側に可
変絞り弁を設けた従来例では可変絞りが二種類であるの
に対し、本発明では第3、第4の可変絞りと、第1、第
2の流路間のバイパス通路に設けた第1の可変絞り弁、
さらに回路の下流側に設けた第2の可変絞り弁との四種
類の組み合わせで設定でき、特性の設定にあたっての自
由度の拡大となめらかな特性のつながりを実現できるた
めである。
【0060】さらに、本発明によれば、走行中の操舵時
において、装置内の各通路部において生じる油圧の急激
な圧力差を、複数種類の可変絞りや第1、第2の可変絞
り弁によって緩和することができるため、流体音を低く
することができ、騒音問題を解消できる。
【0061】このような利点は、上述した第2の油圧ブ
リッジ回路を構成する第1、第2の流路に設ける第3、
第4の可変絞りを、第1の油圧ブリッジ回路を構成する
第1、第2の可変絞りと舵取操作量に応じた絞り部面積
が異なるような特性をもって形成したりし、さらに第2
の流体圧ブリッジ回路のバイパス通路、タンクへの戻り
通路に設けた操舵角以外の条件に応じて制御される第
1、第2の可変絞り弁を、車速に応じた絞り部の開口面
積が異なるような特性をもって形成することにより、よ
り一層発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るパワーステアリング装置の一つ
の実施の形態を示し、油圧回路の概略構成を説明するた
めの油圧回路図である。
【図2】 図5に示すロータリバルブ式流路切換弁にお
ける舵取操作に伴なうロータとスリーブの相対捩れ角と
これに対する可変絞りの開口面積との関係を示す特性図
である。
【図3】 図1、図5における第1、第2の可変絞り弁
の車速に対する開口面積を示す特性図である。
【図4】 操舵トルクとこれに対する油圧との関係を示
す特性図である。
【図5】 図1に示した油圧回路をロータリバルブ式流
路切換弁に適用した場合の概略構成を説明するための図
であって、切換弁が中立状態にあるときの構成図であ
る。
【図6】 図5の変形例を示すロータリバルブ式流路切
換弁が中立位置にあるときの構成図である。
【符号の説明】
1L,1R…第1の可変絞り、2L,2R…第2の可変
絞り、3L,3R…第3の可変絞り、4L,4R…第4
の可変絞り、5…車速応動型または車輌の各種走行条件
に応動する第1の可変絞り弁、6…車速応動型または車
輌の各種走行条件に応動する第2の可変絞り弁、8…パ
ワーステアリング装置、9…制御回路、10…第1の流
体圧(油圧)ブリッジ回路、11…供給通路、12,1
3…左、右通路、14,15…左、右シリンダ通路、、
16…戻り通路、20…第2の流体圧(油圧)ブリッジ
回路、21…供給通路、22…戻り通路、23,24…
第1、第2の通路、25…バイパス通路、31…ロー
タ、32…スリーブ、P…ポンプ、T…タンク、CV…
ロータリバルブ式流路切換弁、P/C…パワーシリン
ダ、CR,CL…シリンダ右、左室。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舵取操作に応じて制御される左、右対を
    なす第1、第2の可変絞りを有する流体圧ブリッジ回路
    によって構成されポンプ、タンクとパワーシリンダ左、
    右室との間の通路を選択的に切換え接続するための流路
    切換弁を備えたパワーステアリング装置において、 前記ポンプからの圧力流体の供給通路と前記タンクに至
    る戻り通路との間に、前記流路切換弁を構成する流体圧
    ブリッジ回路と並列に第2の流体圧ブリッジ回路を設
    け、 この第2の流体圧ブリッジ回路を構成する第1、第2の
    流路に、舵取操作に応じて制御される左、右対をなす第
    3および第4の可変絞りを設けるとともに、前記第1の
    流路における第3の可変絞りと第4の可変絞りとの間の
    流路と前記第2の流路における第3の可変絞りと第4の
    可変絞りとの間の流路とをバイパス通路によって接続
    し、 かつこのバイパス通路に車速を含めた車輌の走行条件に
    応動して制御される第1の可変絞り弁を設けるととも
    に、 前記第2の流体圧ブリッジ回路と前記タンクに戻る戻り
    通路との間に、車速を含めた車輌の走行条件に応動して
    制御される第2の可変絞り弁を設けたことを特徴とする
    パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のパワーステアリング装置
    において、 第2の流体圧ブリッジ回路を構成する第1、第2の流路
    に設ける第3、第4の可変絞りを、舵取操作量に応じた
    絞り部面積が異なるような特性をもって形成したことを
    特徴とするパワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のパワーステアリング装置
    において、 第2の流体圧ブリッジ回路を構成する第3の可変絞り
    を、第1の流体圧ブリッジ回路を構成する第1、第2の
    可変絞りの舵取操作量に応じた絞り特性よりも閉じるタ
    イミングが早くなるように設定するとともに、 第2の流体圧ブリッジ回路を構成する第4の可変絞り
    を、第1の流体圧ブリッジ回路を構成する第1、第2の
    可変絞りの舵取操作量に応じた絞り特性よりも閉じるタ
    イミングが遅くなるように設定したことを特徴とするパ
    ワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3記載
    のパワーステアリング装置において、 第2の流体圧ブリッジ回路のバイパス通路、タンクへの
    戻り通路に設けた操舵角以外の条件に応じて制御される
    第1、第2の可変絞り弁は、車速応動型可変絞り弁であ
    って、 車速に応じた絞り部の開口面積が異なるような特性をも
    って形成したことを特徴とするパワーステアリング装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3または請
    求項4記載のパワーステアリング装置において、 第2の流体圧ブリッジ回路を構成する第3、第4の可変
    絞りを、舵取操作に応じて制御される第1、第2の可変
    絞りを有する流路切換弁を構成するロータとスリーブと
    によって形成したことを特徴とするパワーステアリング
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106697044A (zh) * 2016-11-16 2017-05-24 广西柳工机械股份有限公司 转向液压系统及装载机

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106697044A (zh) * 2016-11-16 2017-05-24 广西柳工机械股份有限公司 转向液压系统及装载机

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