JPH09205353A - スイッチング電源装置制御用のcmosic回路装置 - Google Patents

スイッチング電源装置制御用のcmosic回路装置

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JPH09205353A
JPH09205353A JP1082996A JP1082996A JPH09205353A JP H09205353 A JPH09205353 A JP H09205353A JP 1082996 A JP1082996 A JP 1082996A JP 1082996 A JP1082996 A JP 1082996A JP H09205353 A JPH09205353 A JP H09205353A
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Hiroshi Maruyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】消費電力の低減,信頼性の向上などが図れるス
イッチング電源装置制御用のCMOSIC回路装置を提
供する。 【解決手段】IC回路装置1は、従来例に対し出力回路
部2と制御電源回路部3を用いる。出力回路部2はチャ
ンネル部の幅を増大してゲートのオン抵抗値を小さくし
たNMOSFETと、チャンネル部の長さを増大してゲ
ートのオン抵抗値を大きくしたPMOSFETを用いて
1対のゲート用信号を生成するレベルシフト回路段と、
前記両ゲート用信号を各信号毎に専用のバッファ回路段
を介して受けるNMOSFETとPMOSFETでなる
出力段を有する。制御電源回路部3は増幅回路部に低電
圧誤動作防止回路部5から出力された信号S5 によりオ
ン・オフ動作をするMOSFETを有し、信号S5 が停
止信号を意味するレベルである場合に、増幅回路部の直
流電源電圧Viが出力される端子部に連なる電路をハイ
インピーダンス状態にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スイッチング電
源装置が持つ直流入力のスイッチングを行う電圧駆動型
の半導体スイッチング素子に対する制御信号を生成する
CMOSプロセスを用いたIC回路装置に係わり、消費
電力の低減,信頼性の向上などが図れるように改良され
たその構成に関する。
【0002】
【従来の技術】任意の電圧値を持つ直流入力電圧から所
望する特定の値を持つ直流電圧を得るための直流電源装
置として、スイッチング電源装置が広く用いられてお
り、直流入力電圧を高周波スイッチングするスイッチン
グ素子としては、MOSFETやIGBTなどの電圧駆
動型の半導体スイッチング素子の使用が一般化されるよ
うになってきている。また、この半導体スイッチング素
子が30〔V〕など数十ボルトクラスのゲート耐電圧値
を持つ素子である場合には、この半導体スイッチング素
子をオン・オフ動作させる制御信号を生成するIC回路
装置としては、このゲート耐電圧値と同等値の耐電圧値
が容易に得られることで、バイポーラプロセスを用いた
IC回路装置が長らく採用されてきている。
【0003】ところが近年になって、制御信号の出力部
分の耐電圧値が向上するように工夫されたCMOSプロ
セスを用いたIC回路装置が、数十ボルトクラスのゲー
ト耐電圧値を持つ電圧駆動型の半導体スイッチング素子
が用いられたスイッチング電源装置にも採用されるよう
になってきている。このような、スイッチング電源装置
が持つ直流入力のスイッチングを行う電圧駆動型の半導
体スイッチング素子に対して、制御信号を生成するCM
OSプロセスを用いたIC回路装置の従来例を、図5〜
図7を用いて以下に説明する。ここで、図5は、従来例
のスイッチング電源装置制御用のCMOSIC回路装置
の主要部を主な周辺部と共に示すその回路図であり、図
6は、図5中の示した制御電源回路部の回路図であり、
図7は、図5中の示した出力回路部の回路図である。
【0004】図5〜図7において、9は、出力回路部
8,制御回路部7,制御電源回路部6,低電圧誤動作防
止回路部5,定電流回路部91と、外部端子9a,9
b,9c,9d,9e,9f,9g,9h,9iを備え
たスイッチング電源装置制御用のIC回路装置である。
このIC回路装置9は、外部端子9bからIC回路装置
9用の電源電圧Vccを取り入れ、IC回路装置9が属
するスイッチング電源装置が持つ直流入力のスイッチン
グを行う図示しない電圧駆動型の半導体スイッチング素
子(例えばMOSFET)に対して、外部端子9aから
制御信号Saを出力する動作を行う。低電圧誤動作防止
回路部5はUVLOとも呼ばれている回路部で、電源電
圧Vccを入力し、Vcc値が零から上昇を開始して予
め定められた値(最大の電源電圧Vcc値が30〔V〕
級である場合の一つの事例では、16〔V〕程度であ
る。)を越えるとハイレベル(以降、「H」と略称する
ことがある。)となり、「H」が出力されている動作状
態でVcc値が予め定められた値(前記の事例では、
8.7〔V〕程度である。)にまで降下するとローレベ
ル(以降、「L」と略称することがある。)に切り換え
られる信号S5 を出力する回路部である。「L」状態の
信号S5 が停止信号であることになる。
【0005】制御電源回路部6は、図6中に示したよう
に、電源電圧Vccから安定化された直流電圧V61を生
成する,図示しない公知のバンドギャップ回路などから
なる安定化電圧生成回路部61と、直流電圧V61を増幅
して,所望の電圧値の制御回路部7用の直流電源電圧V
iを生成する増幅回路部62と、端子部6b,6iとを
有している。増幅回路部62は、一般の演算増幅器に用
いられているものと同一の回路構成を持っており、1対
のNMOS631,632とが差動増幅回路構成に接続
された差動増幅段63と、各NMOS631,632に
図示のように接続された1対のPMOS641,642
を用いてカレント・ミラー回路構成とされて差動増幅段
63に対する負荷回路となる負荷回路段64と、増幅回
路部62の出力段を形成するPMOS65と、NMOS
661,662,663とで図示のごとく構成されて増
幅回路部62の増幅部にバイアス電流を供給するカレン
ト・ミラー回路段66と、カレント・ミラー回路段66
の基準トランジスタとして動作するNMOS661に一
定値の電流を供給する公知の定電流回路部67と、互い
に電気的に直列接続された抵抗素子681,682でな
る増幅率設定段68とを有している。電源電圧Vcc
は、端子部6bから入力されて安定化電圧生成回路部6
1と増幅回路部62とに供給され、直流電源電圧Viは
PMOS65とNMOS663との接続点に生成され、
端子部6iから制御電源回路部6の外部に出力される。
【0006】この事例の場合に、制御電源回路部6を安
定化電圧生成回路部61と増幅回路部62との2つの回
路部で構成するようにした理由は次記のとおりである。
一般に、高い出力電圧値の精度を持ち,かつ温度特性な
どにも優れている安定化直流電源電圧を供給する電源回
路部を、CMOSプロセスを用いて製造することは簡単
なことではないものである。このために、一旦このよう
な性能を持つCMOSプロセスを含む設計・製造条件が
確率された場合には、この条件をそのまま用いた標準と
なる電源回路部を用い、この出力を適宜に増幅すること
で任意の出力を持つ電源回路部を得るようにする手法が
一般的に行われている。制御電源回路部6もこの手法を
用いた電源回路部であり、安定化電圧生成回路部61が
標準となる電源回路部なのである。直流電圧V61に対す
る増幅率は、増幅率設定段68が持つ抵抗素子681と
抵抗素子682の抵抗値の比率で設定されている。そう
して、この事例の場合の制御電源回路部6では、直流電
圧V61は2.5〔V〕であり、増幅率設定段68の増幅
率値を2とすることで、5〔V〕の直流電源電圧Vi値
を得るようにしている。
【0007】図5に戻り、定電流回路部91は、電源電
圧Vccを入力して外部端子9hに接続された外付けコ
ンデンサ素子97に一定値の直流電流を供給する回路部
である。これにより、コンデンサ素子97には、電源電
圧Vccの印加からの経過時間に関してほぼ直線状に上
昇し、図示しないツェナーダイオードなどの定電圧素子
によって正常動作状態では一定値に抑制される直流電圧
信号である信号Shが生成される。
【0008】制御回路部7は、この事例の場合には、発
振回路部71,PWM比較回路部72,過電流制限回路
部73,NOR回路部76と、基準電圧源77,78
と、インバータ79とを有し、NOR回路部76の出力
端から、制御信号Saの元となる駆動用元信号S7 を出
力する回路部であり、その動作用電源として制御電源回
路部6から出力された直流電源電圧Viを用いている。
発振回路部71は、この事例の場合には、三角波状の波
形を持つ直流電圧信号である信号Sfを生成する回路部
であり、その発振周波数は公知のごとく、外部端子9f
に接続された外付けコンデンサ素子95の容量値と、外
部端子9gに接続された外付け抵抗素子96の抵抗値と
によって任意の値に設定が可能である。
【0009】PWM比較回路部72は、信号Sf,信号
Sh,外部端子9dから入力される信号Sdおよび基準
電圧V77を入力し、信号Sfに対して、信号Sh,信号
Sdおよび基準電圧V77の3入力の内の最も電圧値の低
いものとの間で比較をとる回路部である。そうしてPW
M比較回路部72は、その出力端から、この3入力の内
の最も電圧値の低いものの電圧値が信号Sfの電圧値よ
りも低い期間には「H」となり、逆に高い期間には
「L」となる信号S72を出力する。基準電圧V77は、直
流電源電圧Viを入力することで基準電圧源77で生成
される。また、信号Sdは、IC回路装置9が属するス
イッチング電源装置で生成される直流電圧信号であり、
このスイッチング電源装置の直流出力電圧値に対応する
値を持っている。この結果、信号S72は、電源電圧Vc
cの投入の直後には信号Shの影響を受けるので、その
デューティサイクル(「H」期間と「L」期間との和に
対する「L」期間の割合)値は徐々に増大することとな
る(すなわちソフトスタートされる)。また通常動作時
のデューティサイクル値は、基準電圧V77の値で定めら
れる最大デューティサイクル値以下の範囲内で信号Sd
の値に対応させて決定されるので、この結果としてIC
回路装置9が属するスイッチング電源装置の直流出力電
圧値が安定化されることになるのである。
【0010】過電流制限回路部73は、コンパレータ7
4とフリップフロップ75とを有しており、フリップフ
ロップ75のQ端子から信号S73を出力する回路部であ
る。コンパレータ74には、外部端子9eから入力され
る直流電圧信号である信号Seと基準電圧V78とが入力
され、信号Seの値が基準電圧V78を越えた場合に
「H」となり、それ以外の場合には「L」である信号を
出力する。信号Seは、IC回路装置9が属するスイッ
チング電源装置で生成される直流電圧信号であり、スイ
ッチング電源装置が持つ前記の電圧駆動型の半導体スイ
ッチング素子に通流される電流値に対応した値を持って
いる。また基準電圧V78は、直流電源電圧Viを入力す
ることで基準電圧源78で生成される。フリップフロッ
プ75は、R端子には信号Sfが、S端子にはコンパレ
ータ74から出力された前記の信号が入力され、コンパ
レータ74から出力された信号が「H」となった場合に
セットされて、信号S73が「H」に切り換えられる。セ
ットされたフリップフロップ75は、信号Sfの次のサ
イクルでリセットされ信号S73は「L」に切り換えられ
る。この状態でまだコンパレータ74から出力された信
号が「H」である場合には再びセットされることにな
る。この結果としてIC回路装置9が属するスイッチン
グ電源装置は過電流制限動作を行うことになるのであ
る。
【0011】NOR回路部76は、信号S72,信号S73
とインバータ79によって反転された信号S5 の合計し
て3個の信号を入力し、この3信号間の論理和否定の結
果をその出力端から駆動用元信号S7 として出力する回
路部である。したがって、IC回路装置9が属するスイ
ッチング電源装置が正常動作状態に在り、かつまた信号
73と,信号S5 が反転された信号とが共に「L」であ
る場合には、駆動用元信号S7 は信号S72に対して反転
された状態の信号になる。また、Vcc値が予め定めら
れた値未満にまで降下して信号S5 が「L」となった
り、IC回路装置9が属するスイッチング電源装置が過
電流制限動作状態となることで信号S73が「H」となっ
たりすると、信号S72の如何に関わらず、駆動用元信号
7 は「H」となる。なお「H」の駆動用元信号S
7 は、IC回路装置9が属するスイッチング電源装置が
持つ前記の電圧駆動型の半導体スイッチング素子をオフ
状態にする信号である。
【0012】出力回路部8は、この事例の場合には図7
中に示したように、レベルシフト回路段81,出力回路
段84,バッファ回路段85,インバータ86と、端子
部8a,8b,8sを有し、端子部8sから入力された
駆動用元信号S7 を元にした制御信号Saを端子部8a
から出力する回路部である。ところでCMOSプロセス
を用いたIC回路装置、例えばIC回路装置9では、制
御回路部7は通常のCMOSプロセスで容易に得られる
耐電圧値の下で動作を行えるようにするために、直流電
源電圧Viの電圧値は比較的に低い値(例えば5〔V〕
程度である。)に設定されていることが一般である。ま
た、IC回路装置9が属するスイッチング電源装置で得
られる電源電圧Vccの値は、スイッチング電源装置が
持つ前記の電圧駆動型の半導体スイッチング素子のゲー
ト極の仕様に従って、15〔V〕〜25〔V〕程度に設
定されることが一般である。
【0013】レベルシフト回路段81は、比較的に低い
値の直流電源電圧Viを元に生成された駆動用元信号S
7 を、前記の電圧駆動型の半導体スイッチング素子のゲ
ート極の仕様に適合させるべく電圧レベルの変換を行う
ための回路段である。このレベルシフト回路段81は、
PMOSFET822とNMOSFET821との従属
接続回路82と,PMOSFET832とNMOSFE
T831との従属接続回路83とを、図示した如くに組
み合わせたうえで,電源電圧Vccと接地電位との間に
配置して構成されている。駆動用元信号S7 は、NMO
SFET821のゲートには直接に、またNMOSFE
T831のゲートにはインバータ86を介することで、
駆動用元信号S7 に対して反転された関係の信号S86
されて入力される。そうして、駆動用元信号S7
「H」の場合には、NMOSFET821はオン,NM
OSFET831はオフとなり、PMOSFET822
とNMOSFET821との接続点である接続点Aの電
位は「L」となる。この時PMOSFET832は、そ
のゲートに接続点Aの電位が与えられているのでオンと
なり、PMOSFET832とNMOSFET831と
の接続点である接続点Bの電位は、電源電圧Vccの値
に対応するレベルに引き上げられる。すなわちレベルシ
フト回路段81は、駆動用元信号S7 と同相で、しかも
「H」レベルの値が電源電圧Vccの値に対応された値
に変換された信号S81を接続点Bから出力する回路段で
あると言えるのである。
【0014】この信号S81は、インバータ接続されたP
MOSFET842とNMOSFET841とで構成さ
れた出力回路段84によって最終的な電流増幅を施され
て、駆動用元信号S7 と同相の制御信号Saとして出力
回路段84から出力される。この制御信号Saは外部端
子9aからIC回路装置9の外部に出力される。ところ
で、IC回路装置9が属するスイッチング電源装置が比
較的に高出力な装置である場合には、このスイッチング
電源装置に用いられる前記の電圧駆動型の半導体スイッ
チング素子には、極めて広いゲート面積を持つ素子が選
定されるのが一般である。このために、この半導体スイ
ッチング素子のオン時にゲートに通流させる電流、した
がって制御信号Saが持つべき電流の値が大きな値とな
り、0.5〔A〕を越える場合も珍しくないと言うのが
実態である。このように大きな値のゲート電流を供給し
ても半導体スイッチング素子のゲートを短時間で充電で
きるようにするために、信号S81は複数段の電流増幅用
の回路を介して順次その電流値を増幅したうえで、出力
回路段84に入力させるのが一般に採用されている手法
である。バッファ回路段85はこのための回路段であ
り、この事例の場合には、PMOSFETとNMOSF
ETとで構成された3段の電流増幅用の回路85A,8
5B,85Cを有している。そうして、出力回路部8を
構成しているレベルシフト回路段81以降に用いられて
いるMOSFETの耐電圧値は、制御回路部7などに用
いられてMOSFETの耐電圧値とは異なり、スイッチ
ング電源装置が持つ前記の電圧駆動型の半導体スイッチ
ング素子のゲート耐電圧値に対応する高い耐電圧値を有
するものが用いられている。なお、外部端子9cは、I
C回路装置9の外部の接地電位に接続される。また、外
部端子9iには、前記の直流電源電圧Viが接続されて
おり、例えば、直流電源電圧ViをIC回路装置9の外
部で使用することを可能にしている。
【0015】従来例のスイッチング電源装置制御用のI
C回路装置9は前記の如く構成されているので、CMO
Sプロセスを用いながらも、数十ボルトクラスのゲート
耐電圧値を持つ電圧駆動型の半導体スイッチング素子が
用いられたスイッチング電源装置にも使用が可能になっ
ているのである。なお、制御回路部として、レベルシフ
ト回路段81が持つNMOSFET821およびNMO
SFET831用のゲート信号である、駆動用元信号S
7 と信号S86の両信号を供給するようにした事例も知ら
れている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
るCMOSプロセスを用いたスイッチング電源装置制御
用のIC回路装置、例えば、IC回路装置9は、数十ボ
ルトクラスのゲート耐電圧値を持つ電圧駆動型の半導体
スイッチング素子と組み合わせて使用することが可能に
なっているのであるが、次記する問題点が見出されてい
る。すなわち、 大きな値のゲート電流を供給できる出力回路段84を
構成するPMOSFET842とNMOSFET841
のゲートの幅寸法は、大きな値のゲート電流(例えば、
0.5〔A〕またはそれ以上である。)を供給できるよ
うにするために、例えば、5000〜10000〔μ
m〕程度と広い値に設定される必要がある。(ちなみに
一般の制御用のMOSFETのゲートの幅寸法は、多く
の場合に数〔μm〕程度である。)また、PMOSFE
TとNMOSFETとがインバータ接続された回路の場
合には、よく知られていることであるが、そのゲートに
入力される信号の「H」,「L」の切り換わりタイミン
グにおいて、瞬間的にPMOSFETとNMOSFET
とが同時にオン状態となって、いわゆる貫流電流が通流
されるという現象が起こるものである。ところが、前記
した広い値のゲートの幅寸法を持つMOSFETを用い
た出力回路段84の場合には、貫流電流の値は極めて大
きくなり、約0.5〔A〕にもなっていることが見出さ
れている。この大きな値の貫流電流の全ては損失となる
電流であり、しかも、このような大きな値の貫流電流が
出力回路段84に通流されることで、電源電圧Vccの
低下側への変動と、IC回路装置9内の接地電位の高い
側への変動を惹起している。この結果、IC回路装置9
の部分的な異常発熱、あるいは、電位変動に起因する制
御異常のためにIC回路装置9の外部端子の部位におけ
る信号に、スパイク状の大きなパルスが重畳されること
が起こり得るのである。また、 CMOSプロセスを用いたIC回路装置では、動作時
に印加される電源電圧よりも高い値の試験電圧(動作時
の電源電圧値が5〔V〕の場合には、6.5〔V〕〜7
〔V〕前後であることが一般である。)を印加する試験
を出荷前に実施し、MOSFETのゲート膜の膜質不良
などのスクリーニングを行うことが通常行われている。
ところが、IC回路装置9では、制御回路部用の直流電
源電圧ViをIC回路装置9内で生成しているため、制
御回路部にその動作時の電源電圧値よりも高い値の試験
電圧を印加することができず、スクリーニングを行うこ
とが不可能なのである。
【0017】この発明は、前述の従来技術の問題点に鑑
みなされたものであり、その第1の目的は、消費電力の
低減などが可能なスイッチング電源装置制御用のCMO
Sプロセスを用いたIC回路装置を提供することにあ
り、その第2の目的は、信頼性の向上が図れるスイッチ
ング電源装置制御用のCMOSプロセスを用いたIC回
路装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明では前述の第1
の目的は、 1)請求項1に記載したところにより、PMOSFET
とNMOSFETとがインバータ構成に接続された出力
回路段と,従属接続されたPMOSFETとNMOSF
ETとを2組有して駆動用元信号を出力回路段用の駆動
信号に変換して出力するレベルシフト回路段とを有する
出力回路部を備え、スイッチング電源装置が持つ直流入
力のスイッチングを行う電圧駆動型の半導体スイッチン
グ素子に対して出力回路段から制御信号を出力するスイ
ッチング電源装置制御用のCMOSIC回路装置におい
て、レベルシフト回路段を、両PMOSFETのゲート
のオン抵抗値が両NMOSFETのゲートのオン抵抗値
よりも大きい値に設定されると共に、それぞれのPMO
SFETとNMOSFETとの接続点から出力回路段が
有するPMOSFETおよびNMOSFETがそれぞれ
に持つのゲートに向けて出力回路段用の駆動信号を出力
してなる構成とすること、により達成される。
【0019】そうして、PMOSFETとNMOSFE
Tのゲートのオン抵抗値の関係を前記のように設定する
ことにより、駆動用元信号の「L」から「H」への立ち
上がり時に、接続点A(図7および後記する図3を参
照)の電位VA は直ちに「L」となるが、接続点B(図
7および後記する図3を参照)の電位VB は、PMOS
FETのゲートのオン抵抗値が大きいために、「H」に
向けて徐々に上昇することとなる。このことにより、電
位VB によってゲートを駆動される出力回路段のPMO
SFETは、電位VA によってゲートを駆動される出力
回路段のNMOSFETよりも遅くオンされる。また、
駆動用元信号の「H」から「L」への立ち下がり時に
は、電位VB は直ちに「H」となるが、PMOSFET
のゲートのオン抵抗値が大きいために、電位VA
「H」に向けて徐々に上昇することとなる。このことに
より、出力回路段のPMOSFETは、NMOSFET
よりも早くオフされる。すなわち、駆動用元信号の信号
レベルの切り換わり時には、出力回路段を構成するPM
OSFETとNMOSFETとが同時にオフしているハ
イインピーダンス期間が必ず生成されるのである。
【0020】この発明では前述の第2の目的は、 2)請求項2に記載したところにより、電圧駆動型の半
導体素子を用いた出力回路段を有する出力回路部と、前
記の半導体素子に与える出力回路段用の駆動信号の元と
なる駆動用元信号を生成する制御回路部と、電源電圧か
ら制御回路部用の制御電源を生成する制御電源回路部
と、電源電圧が低下した際に,駆動用元信号の出力を停
止させる停止信号を制御回路部に出力する低電圧誤動作
防止回路部と、前記の制御電源に接続された外部端子と
を備え、スイッチング電源装置が持つ直流入力のスイッ
チングを行う電圧駆動型の半導体スイッチング素子に対
して出力回路段から制御信号を出力するスイッチング電
源装置制御用のCMOSIC回路装置において、制御電
源回路部を、低電圧誤動作防止回路部が出力する信号を
入力し、この信号が停止信号である場合にハイインピー
ダンス状態となる動作モードを有する構成とすること、
により達成される。
【0021】そうして、この発明になるスイッチング電
源装置制御用のCMOSプロセスを用いたIC回路装置
の場合には、電源電圧Vccとしては、低電圧誤動作防
止回路部から停止信号が出力されるような低い値の電源
電圧Vccが印加される必要がある。このような低い値
の電源電圧Vccが印加された場合には、低電圧誤動作
防止回路部から停止信号が出力され、制御電源回路部は
ハイインピーダンス状態となるので、制御電源回路部か
ら制御電源の供給を受けている回路部を構成しているM
OSFETに、外部端子からスクリーニング用の試験電
圧を印加することが可能となる。これにより、制御電源
回路部を内蔵するIC回路装置であるにも関わらず、制
御電源の供給を受けている回路部を構成しているMOS
FETに対して、スクリーニング試験を実施することが
可能となるのである。また、 3)請求項3に記載したところにより、前記2項に記載
の手段において、制御電源回路部を、電源電圧から安定
化された直流電圧を生成する安定化電圧生成回路部と、
差動増幅回路からなる増幅段と,増幅率設定段と,低電
圧誤動作防止回路部から出力された信号を入力する端子
部とを有し,前記の安定化電圧を所望の値に増幅すると
共に,低電圧誤動作防止回路部から出力された信号が停
止信号である場合には増幅段がハイインピーダンス状態
となる動作モードを有する構成とすること、により達成
される。
【0022】そうして、この発明になるスイッチング電
源装置制御用のCMOSプロセスを用いたIC回路装置
の場合には、制御電源回路部は、その増幅段のみをハイ
インピーダンス状態とすることによって、前記2項に記
載の作用を発揮することが可能となる。この発明では前
述の第1および第2の目的は、 4)請求項4に記載したところにより、PMOSFET
とNMOSFETとがインバータ構成に接続された出力
回路段と,従属接続されたPMOSFETとNMOSF
ETとを2組有して駆動用元信号を出力回路段用の駆動
信号に変換して出力するレベルシフト回路段とを有する
出力回路部と、前記の駆動用元信号を生成する制御回路
部と、電源電圧から制御回路部用の制御電源を生成する
制御電源回路部と、電源電圧が低下した際に,制御回路
部に駆動用元信号の出力を停止させる停止信号を出力す
る低電圧誤動作防止回路部と、前記の制御電源に接続さ
れた外部端子とを備え、スイッチング電源装置が持つ直
流入力のスイッチングを行う電圧駆動型の半導体スイッ
チング素子に対して出力回路部から制御信号を出力する
スイッチング電源装置制御用のCMOSIC回路装置に
おいて、レベルシフト回路段を、両PMOSFETのゲ
ートのオン抵抗値が両NMOSFETのゲートのオン抵
抗値よりも大きい値に設定されると共に、それぞれのP
MOSFETとNMOSFETとの接続点から出力回路
段が有するPMOSFETおよびNMOSFETがそれ
ぞれに持つゲートに向けて出力回路段用の駆動信号を出
力してなり、また、制御電源回路部を、低電圧誤動作防
止回路部が出力する信号を入力し、この信号が停止信号
である場合にハイインピーダンス状態となる動作モード
を有する構成とすること、により達成される。
【0023】そうして、この発明になるスイッチング電
源装置制御用のCMOSプロセスを用いたIC回路装置
の場合には、前記1項および2項に記載の作用を、同時
に発揮することが可能となる。また、 5)請求項5に記載したところにより、前記4項に記載
の手段において、制御電源回路部は、電源電圧から安定
化された直流電圧を生成する安定化電圧生成回路部と、
差動増幅回路からなる増幅段と,増幅率設定段と,低電
圧誤動作防止回路部から出力された信号を入力する端子
部とを有し,前記の安定化電圧を所望の値に増幅すると
共に,低電圧誤動作防止回路部から出力された信号が停
止信号である場合には増幅段がハイインピーダンス状態
となる動作モードを有する構成とすること、により達成
される。
【0024】そうして、この発明になるスイッチング電
源装置制御用のCMOSプロセスを用いたIC回路装置
の場合には、制御電源回路部は、その増幅段のみをハイ
インピーダンス状態とすることによって、前記4項に記
載の作用を発揮することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。なお、この項の以下の説明
においては、図5〜図7に示した従来例のスイッチング
電源装置制御用のCMOSIC回路装置と同一部分には
同じ符号を付し、その説明を省略する。また、この項の
以後の説明に用いる図中には、図5〜図7で付した符号
については、代表的な符号のみを記した。
【0026】図1は、この発明の一実施例によるスイッ
チング電源装置制御用のCMOSIC回路装置の主要部
を示すその回路図であり、図2は、図1中の示した出力
回路部の回路図であり、図3は、図2に示した出力回路
部の動作を説明する説明図である。図4は、図1中の示
した制御電源回路部の回路図である。図1において、1
は、図5に示した従来例によるスイッチング電源装置制
御用のCMOSプロセスを用いたIC回路装置9に対し
て、出力回路部8と制御電源回路部6に替えて、それぞ
れ出力回路部2と制御電源回路部3を用いるようにした
IC回路装置である。
【0027】出力回路部2は、図2に示した如く、図7
に示した従来例のIC回路装置9が備える出力回路部8
に対して、レベルシフト回路段81とバッファ回路段8
5に替えて、レベルシフト回路段21と2組のバッファ
回路段24,25とを用いるようにしている。レベルシ
フト回路段21は、従来例のレベルシフト回路段81が
有するNMOSFET821,831に替えて、チャン
ネル部の幅寸法を増大させるなどして,そのゲートのオ
ン抵抗値が十分小さい値に設定されたNMOSFET2
21,231を用い、また、従来例のレベルシフト回路
段81が有するPMOSFET822,832に替え
て、チャンネル部の長さ寸法を増大させるなどして,そ
のゲートのオン抵抗値が十分大きい値に設定されたPM
OSFET222,232を用いるようにしている。す
なわち、PMOSFET222,232のそれぞれのゲ
ートのオン抵抗値は、NMOSFET221,231の
それぞれのゲートのオン抵抗値よりも共に大きい値に設
定されているのである。
【0028】このような設定をしたことによるレベルシ
フト回路段21の動作を、図3の(a)〜(d)を用い
て説明する。まず、レベルシフト回路段21には、従来
例と同様に制御回路部7からの駆動用元信号S7 が入力
される〔図3(a)を参照〕。これによって、インバー
タ86の出力端からは、駆動用元信号S7 に対して反転
された関係の信号S86が出力される〔図3(b)を参
照〕。信号S7 の「L」から「H」への立ち上がり時に
は、接続点Aの電位VA は直ちに「L」となる〔図3
(c)を参照〕が、PMOSFET232のゲートのオ
ン抵抗値が大きいために、電位VB は、「H」に向けて
徐々に上昇することとなる〔図3(d)を参照〕。ま
た、信号S7 の「H」から「L」への立ち下がり時に
は、接続点Bの電位VB は直ちに「L」となる〔図3
(d)を参照〕が、PMOSFET222のゲートのオ
ン抵抗値が大きいために、電位VA は、「H」に向けて
徐々に上昇することとなる〔図3(c)を参照〕。
【0029】出力回路部2では、レベルシフト回路段2
1で得られた前記のように変化する電位VA と電位VB
を用いて、電位VA に対応する信号SA は、バッファ回
路段24を介して電流増幅された信号S841 として出力
回路段84のNMOSFET841のゲートに供給さ
れ、電位VB に対応する信号SB は、バッファ回路段2
5を介して電流増幅された信号S842 として出力回路段
84のPMOSFET842のゲートに供給される。す
なわち、出力回路部2では、信号SA と信号SBとを、
それぞれに専用のバッファ回路段を介して供給し、NM
OSFET841とPMOSFET842とを異なるタ
イミングによってオン・オフ制御するようにしているの
である。バッファ回路段24は、この事例の場合には、
従来例のバッファ回路段85に対して電流増幅用の回路
24Dを追加して、電流増幅用の回路を合計4段として
いる。また、バッファ回路段25は、この事例の場合に
は、従来例のバッファ回路段85に対して電流増幅用の
回路25D,25Eを追加して、電流増幅用の回路を合
計5段としている。
【0030】なお、信号S841 は、バッファ回路段24
を構成する電流増幅用の回路が持つ閾値により、その
「L」から「H」に立ち上がるタイミングは、信号S7
が「H」から「L」に立ち下がるタイミングに対してΔ
N だけ遅れる〔図3(e)を参照〕。また信号S842
は、バッファ回路段25を構成する電流増幅用の回路が
持つ閾値により、その「H」から「L」に立ち下がるタ
イミングは、信号S7 が「L」から「H」に立ち上がる
タイミングに対してΔtF だけ遅れる〔図3(f)を参
照〕。信号S841 がゲートに入力されるNMOSFET
841は、信号S 841 の「H」,「L」とほぼ同期して
オン・オフされ、信号S842 がゲートに入力されるPM
OSFET842は、信号S842 の「L」,「H」とほ
ぼ同期してオン・オフされる。これにより、信号S7
「L」から「H」に立ち上がるタイミングにおいては、
NMOSFET841とPMOSFET842は、ほぼ
Δt F の間共にオフされる。また、信号S7 が「H」か
ら「L」に立ち下がるタイミングにおいては、NMOS
FET841とPMOSFET842は、ほぼΔtN
間共にオフされる。この発明が持つ特長の一つは、信号
7 の「L」,「H」の切り換わりのタイミングにおい
て、NMOSFET841とPMOSFET842が共
にオフ状態となることで、出力回路段84がハイインピ
ーダンスとなる期間が得られることにある。これによ
り、この発明による出力回路部2では、信号S7
「L」,「H」の切り換わりのタイミングにおいて、貫
流電流が発生することは無い。このことにより、従来例
において発生していた貫流電流に伴う諸問題が解消され
るのである。
【0031】なお、出力回路部2における制御信号Sa
は、信号S7 の「L」から「H」への切り換わり時に
は、信号S842 の「H」から「L」への立ち下がるタイ
ミングで「H」となる。しかし、信号S7 の「H」から
「L」への切り換わり時には、信号S842 が「L」から
「H」に立ち上がった以降も「H」を継続し、信号S84
1 が「L」から「H」に立ち上がったタイミングで
「L」となる〔図3(g)を参照〕。この理由は、PM
OSFET842がオフされただけでは、ゲートに蓄積
された電荷が放電されないためである。
【0032】制御電源回路部3は、図4に示した如く、
図6に示した従来例のIC回路装置9が備える制御電源
回路部6に対して、NMOSFET31,インバータ3
2,NMOSFET33,PMOSFET34および端
子部3S を追加して有している。端子部3S からは、低
電圧誤動作防止回路部5から出力された信号S5 が入力
される。この信号S5 は、NMOSFET31とPMO
SFET34のゲートには直接に、NMOSFET33
のゲートにはインバータ32を介して入力されるように
回路構成されている。IC回路装置1が正常動作状態に
ある場合には前述のごとく信号S5 は「H」である。し
たがって、NMOSFET31はオンされ、かつNMO
SFET33とPMOSFET34とはオフされるの
で、この場合の制御電源回路部3の動作は、従来例の制
御電源回路部6の動作と全く同一である。
【0033】しかし、信号S5 が「L」に切り換わる
と、NMOSFET31はオフされ、また、NMOSF
ET33およびPMOSFET34はオンされるので、
増幅部へのバイアス電流の供給が停止されることで、直
流電源電圧Viの生成が停止される。またこれと共に、
PMOS65のゲートは電源電圧Vcc電位に、また、
カレント・ミラー回路段66を構成しているNMOSの
ゲートは接地電位にそれぞれ固定されるので、端子部6
iに連なる電路はハイインピーダンス状態になしえる。
【0034】したがって、信号S5 が「L」である状態
では、制御回路部7を構成しているMOSFETに対し
て、外部端子9iを介してIC回路装置1の外部から電
圧を印加することが可能になる。IC回路装置1では、
このことを利用して、制御電源回路部3から制御電源V
iの供給を受けている制御回路部7を構成しているMO
SFETに、外部端子9iからスクリーニング用の試験
電圧を印加することが可能なのである。これにより、制
御電源回路部3を内蔵するIC回路装置1であるにも関
わらず、制御電源Viの供給を受けている制御回路部7
を構成しているMOSFETに、スクリーニング試験を
実施することできるので、その信頼性の向上が図れるよ
うになる。なおこのスクリーニング試験の実施の際に
は、IC回路装置1には、「L」の信号S5 が出力され
ると共にスクリーニング用の試験電圧よりも高い値の電
源電圧Vccを印加するようにして、試験電圧が電源電
圧Vccの接続される部位に逆流されないようにする配
慮することが好ましいものである。
【0035】実施例における今までの説明では、IC回
路装置1では従来例に対して、出力回路部と制御電源回
路部の両方を、この発明による出力回路部2と制御電源
回路部3とに置き換えるとしてきたが、これに限定され
るものではなく、例えば、IC回路装置の必要性によっ
ては、出力回路部2,制御電源回路部3のいずれか一方
のみを置き換えてもよいものである。
【0036】
【発明の効果】この発明においては、前記の課題を解決
するための手段の項で述べた構成とすることにより、次
記する効果を奏する。 課題を解決するための手段の項の第(1)項による構
成とすることにより、駆動用元信号の信号レベルの切り
換わり時においては、出力回路段を構成するPMOSF
ETとNMOSFETとが同時にオフするハイインピー
ダンス期間が必ず生成されるので、この際に出力回路段
に貫流電流が発生することは無い。このことにより、貫
流電流の存在している場合に生じる、IC回路装置の部
分的な異常発熱,電位変動に起因する制御異常,外部端
子の部位における信号へのスパイク状の大きなパルスの
重畳などの諸問題を解消することが可能となる。また、 課題を解決するための手段の項の第(2)項による構
成とすることにより、低電圧誤動作防止回路部から停止
信号が出力されている場合には、制御電源回路部の出力
部分はハイインピーダンス状態となる。これにより、制
御電源回路部を内蔵するIC回路装置であるにも関わら
ず、制御電源の供給を受けている回路部を構成している
MOSFETに対して、外部端子からスクリーニング用
の試験電圧を印加してスクリーニングを実施することが
でき、その信頼性を向上することが可能となる。また、 課題を解決するための手段の項の第(3)項による構
成とすることにより、IC回路装置が持つ制御電源回路
部の増幅段のみをハイインピーダンス状態とすることが
でき、IC回路装置は、この状態で前記項に記載の効
果を得ることが可能となる。また、 課題を解決するための手段の項の第(4)項による構
成とすることにより、IC回路装置は、前記の項およ
び項に記載の効果を同時に得ることが可能となる。ま
た、 課題を解決するための手段の項の第(5)項による構
成とすることにより、IC回路装置が持つ制御電源回路
部の増幅段のみをハイインピーダンス状態とすることが
でき、IC回路装置は、この状態で前記項に記載の効
果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるスイッチング電源装
置制御用のCMOSIC回路装置の主要部を示すその回
路図
【図2】図1中の示した出力回路部の回路図
【図3】図2に示した出力回路部の動作を説明する説明
【図4】図1中の示した制御電源回路部の回路図
【図5】従来例のスイッチング電源装置制御用のCMO
SIC回路装置の主要部を主な周辺部と共に示すその回
路図
【図6】図5中の示した制御電源回路部の回路図
【図7】図5中の示した出力回路部の回路図
【符号の説明】
1 IC回路装置 2 出力回路部 3 制御電源回路部 5 低電圧誤動作防止回路部 S5 信号 Vi 直流電源電圧

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】PMOSFETとNMOSFETとがイン
    バータ構成に接続された出力回路段と,従属接続された
    PMOSFETとNMOSFETとを2組有して駆動用
    元信号を出力回路段用の駆動信号に変換して出力するレ
    ベルシフト回路段とを有する出力回路部を備え、スイッ
    チング電源装置が持つ直流入力のスイッチングを行う電
    圧駆動型の半導体スイッチング素子に対して出力回路段
    から制御信号を出力するスイッチング電源装置制御用の
    CMOSIC回路装置において、 レベルシフト回路段は、両PMOSFETのゲートのオ
    ン抵抗値が両NMOSFETのゲートのオン抵抗値より
    も大きい値に設定されると共に、それぞれのPMOSF
    ETとNMOSFETとの接続点から出力回路段が有す
    るPMOSFETおよびNMOSFETがそれぞれに持
    つのゲートに向けて出力回路段用の駆動信号を出力して
    なることを特徴とするスイッチング電源装置制御用のC
    MOSIC回路装置。
  2. 【請求項2】電圧駆動型の半導体素子を用いた出力回路
    段を有する出力回路部と、前記の半導体素子に与える出
    力回路段用の駆動信号の元となる駆動用元信号を生成す
    る制御回路部と、電源電圧から制御回路部用の制御電源
    を生成する制御電源回路部と、電源電圧が低下した際
    に,駆動用元信号の出力を停止させる停止信号を制御回
    路部に出力する低電圧誤動作防止回路部と、前記の制御
    電源に接続された外部端子とを備え、スイッチング電源
    装置が持つ直流入力のスイッチングを行う電圧駆動型の
    半導体スイッチング素子に対して出力回路段から制御信
    号を出力するスイッチング電源装置制御用のCMOSI
    C回路装置において、 制御電源回路部は、低電圧誤動作防止回路部が出力する
    信号を入力し、この信号が停止信号である場合にハイイ
    ンピーダンス状態となる動作モードを有することを特徴
    とするスイッチング電源装置制御用のCMOSIC回路
    装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のスイッチング電源装置制御
    用のCMOSIC回路装置において、 制御電源回路部は、電源電圧から安定化された直流電圧
    を生成する安定化電圧生成回路部と、差動増幅回路から
    なる増幅段と,増幅率設定段と,低電圧誤動作防止回路
    部から出力された信号を入力する端子部とを有し,前記
    の安定化電圧を所望の値に増幅すると共に,低電圧誤動
    作防止回路部から出力された信号が停止信号である場合
    には増幅段がハイインピーダンス状態となる動作モード
    を有することを特徴とするスイッチング電源装置制御用
    のCMOSIC回路装置。
  4. 【請求項4】PMOSFETとNMOSFETとがイン
    バータ構成に接続された出力回路段と,従属接続された
    PMOSFETとNMOSFETとを2組有して駆動用
    元信号を出力回路段用の駆動信号に変換して出力するレ
    ベルシフト回路段とを有する出力回路部と、前記の駆動
    用元信号を生成する制御回路部と、電源電圧から制御回
    路部用の制御電源を生成する制御電源回路部と、電源電
    圧が低下した際に,制御回路部に駆動用元信号の出力を
    停止させる停止信号を出力する低電圧誤動作防止回路部
    と、前記の制御電源に接続された外部端子とを備え、ス
    イッチング電源装置が持つ直流入力のスイッチングを行
    う電圧駆動型の半導体スイッチング素子に対して出力回
    路部から制御信号を出力するスイッチング電源装置制御
    用のCMOSIC回路装置において、 レベルシフト回路段は、両PMOSFETのゲートのオ
    ン抵抗値が両NMOSFETのゲートのオン抵抗値より
    も大きい値に設定されると共に、それぞれのPMOSF
    ETとNMOSFETとの接続点から出力回路段が有す
    るPMOSFETおよびNMOSFETがそれぞれに持
    つゲートに向けて出力回路段用の駆動信号を出力してな
    り、また、制御電源回路部は、低電圧誤動作防止回路部
    が出力する信号を入力し、この信号が停止信号である場
    合にハイインピーダンス状態となる動作モードを有する
    ことを特徴とするスイッチング電源装置制御用のCMO
    SIC回路装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のスイッチング電源装置制
    御用のCMOSIC回路装置において、 制御電源回路部は、電源電圧から安定化された直流電圧
    を生成する安定化電圧生成回路部と、差動増幅回路から
    なる増幅段と,増幅率設定段と,低電圧誤動作防止回路
    部から出力された信号を入力する端子部とを有し,前記
    の安定化電圧を所望の値に増幅すると共に,低電圧誤動
    作防止回路部から出力された信号が停止信号である場合
    には増幅段がハイインピーダンス状態となる動作モード
    を有することを特徴とするスイッチング電源装置制御用
    のCMOSIC回路装置。
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