JPH09201728A - ナットランナ - Google Patents

ナットランナ

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Publication number
JPH09201728A
JPH09201728A JP3303996A JP3303996A JPH09201728A JP H09201728 A JPH09201728 A JP H09201728A JP 3303996 A JP3303996 A JP 3303996A JP 3303996 A JP3303996 A JP 3303996A JP H09201728 A JPH09201728 A JP H09201728A
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JP
Japan
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socket
ratchet wheel
nut runner
claw member
pulse
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Pending
Application number
JP3303996A
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English (en)
Inventor
Takeshi Watanabe
剛 渡辺
Shigeo Okamizu
茂生 岡水
Toshiharu Sakamoto
俊治 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】連続回転するモータとソケット回転機構との間
に間欠トルク発生部を設け、この間欠トルク発生部の出
力を爪部材およびラチェットホイールを介してソケット
に伝達すべく構成することで、上述の間欠トルク発生部
により起動時に負荷がかかってもモータ停止せず、ソケ
ットの高回転トルクを得ることができると共に、小型か
つ軽量に構成することができるナットランナの提供を目
的とする。 【解決手段】モータ駆動構造のナットランナであって、
連続回転するモータ16と、ソケット回転機構との間に
間欠トルク発生部17を設け、上記ソケット回転機構の
ソケットに付設したラチェットホイール6に噛合う爪部
材12が設けられたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば車両用ド
アの取外し時にボルトを緩めるようなモータ駆動タイプ
のナットランナに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用ドアは図13に示すよう
に、ドアインナパネル91とドアアウタパネル92とを
有し、ドア93側にボルト94、ナット95を用いて固
定されたドア側のヒンジブラケット96と、ボディ97
に取付けられたボディ側のヒンジブラケット98とがヒ
ンジピン99で開閉可能に連結されている。またドア9
3のボディ97に対する取付け後において電着塗装が施
されるので、図13に示す如くボルト94の頭部を含む
塗面には塗膜100が形成されている。
【0003】上述のドア93の取外し時には比較的狭小
なスペースからナットランナを挿入し、そのソケットを
上述のボルト94の頭部に嵌合して、該ボルト94を緩
めて外す。ナットランナのソケットをボルト94の頭部
に嵌合する場合、ソケットを低速回転させると嵌合しや
すくなるが、従来の減速機付きエアモータにて駆動され
るナットランナにあっては図14に特性図で示す如く低
速領域(特に起動時)の出力トルクが小さいため、塗膜
100が形成されたボルト94を緩めるのに充分なトル
クが得られず、ソケットがボルト94に嵌合された時点
の負荷によりエアモータが停止する問題点があった。
【0004】このような問題点を解消するために、上述
のナットランナのソケットを高トルクが得られるように
高速回転させると、トルクを確保することができる反
面、ソケットのボルト頭部への嵌合が困難となり、強制
的に嵌合すると、ボルト頭部が損傷するのみならず、ソ
ケットがボルト頭部から外れて跳ねる挙動が発生し、こ
の挙動時の衝撃荷重によりナットランナそれ自体および
該ナットランナを指示しているロボットハンドが変形す
る問題点があった。
【0005】一方、特開平7−34797号公報に記載
のようなナットランナも既に発明されている。このナッ
トランナは作業アームの先端部にソケットおよびラチェ
ット機構を配設し、このラチェット機構を操作するレバ
ーをラチェット機構側から作業アームに沿って同アーム
基端側へ延設すると共に、この作業アームの基端側に設
けられたシリンダで上述のレバーを所定角度範囲内で往
復動作させてラチェット機構を介して上述のソケットを
回転させるものであるが、上述のシリンダにおけるピス
トンロッドの1往復によりラチェット機構のラチェット
ギヤが1歯分だけ回転する構造であるから、ボルト,ナ
ットの締付けもしくは取外しに時間がかかる問題点があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、連続回転するモータとソケット回転機構と
の間に間欠トルク発生部を設け、この間欠トルク発生部
の出力を爪部材およびラチェットホイールを介してソケ
ットに伝達すべく構成することで、上述の間欠トルク発
生部により起動時に負荷がかかってもモータ停止せず、
ソケットの高回転トルクを得ることができると共に、小
型かつ軽量に構成することができるナットランナの提供
を目的とする。
【0007】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、上述の爪部材を回転
カムにて駆動することで、カム形状の設定により該爪部
材を必要箇所にて急激駆動し、爪部材の適切な動作を容
易に確保することができるナットランナの提供を目的と
する。
【0008】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の目的と併せて、上述の爪部材をラチ
ェットホイールの係合方向へ板バネ部材にて押圧付勢す
ることで、爪部材が下側に位置するように配設された場
合にあっても、上述の板バネ部材により爪部材の落下を
確実に阻止することができるナットランナの提供を目的
とする。
【0009】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の目的と併せて、上述の爪部材の往動
時、該爪部材先端がラチェットホイールの中心対応部よ
り手前側で止まるように設定することで、ラチェットホ
イールの歯部の強度、剛性を確保しつつ、ラチェットホ
イール駆動時の衝撃により爪部材が歯部から外方へ外れ
るのを確実に阻止することができるナットランナの提供
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、モータ駆動構造のナットランナであって、連
続回転するモータと、ソケット回転機構との間に間欠ト
ルク発生部を設け、上記ソケット回転機構のソケットに
付設したラチェットホイールに噛合う爪部材が設けられ
たナットランナであることを特徴とする。
【0011】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記爪部材を回転カ
ムにて駆動するナットランナであることを特徴とする。
【0012】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の構成と併せて、上記爪部材をラチェ
ットホイールの係合方向へ板バネ部材にて押圧付勢した
ナットランナであることを特徴とする。
【0013】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の構成と併せて、上記爪部材の往動
時、該爪部材先端がラチェットホイールの中心対応部よ
り手前側で止まるように設定したナットランナであるこ
とを特徴とする。
【0014】
【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明
によれば、連続回転するモータの回転力が間欠トルク発
生部に伝達され、この間欠トルク発生部はソケットに対
して負荷がかかった時に高圧力(パルス力)の間欠トル
クを発生し、この高トルクを爪部材およびラチェットホ
イールを介してソケットに伝達して、同ソケットを回転
させる。このように、上述の間欠トルク発生部により起
動時に負荷がかかってもモータ停止せず、ソケットの高
回転トルクを得ることができると共に、ナットランナの
小型軽量化を達成することができる効果がある。
【0015】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の爪部材
を回転カムにて駆動するので、カム形状の設定により該
爪部材を必要箇所にて急激駆動し、この爪部材の適切な
動作を容易に確保することができる効果がある。
【0016】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項2記載の発明の効果と併せて、上述の爪部材
をラチェットホイールの係合方向へ板バネ部材にて押圧
付勢しているので、この爪部材を上側および下側の何れ
に位置するように配設しても、上述の板バネ部材により
爪部材の脱落を確実に阻止することができる効果があ
る。
【0017】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項3記載の発明の効果と併せて、上述の爪部材
の往動時、該爪部材先端がラチェットホイールの中心対
応部より手前側で止まるので、ラチェットホイールの歯
部の強度、剛性を確保しつつ、ラチェットホイール駆動
時の衝撃力により爪部材が歯部を滑って同歯部から外方
へ外れるのを確実に阻止することができる効果がある。
【0018】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はナットランナを示し、図1、図2におい
て6軸タイプのロボットにおけるロボットアームの先端
に締結部を介して取付けられる連結部材1を設け、この
締結部材1の先端1aにベース筒2を螺合手段等により
固定している。
【0019】このベース筒2の内径部には、その外周に
ネジ部を有する筒軸3が固定され、この筒軸3の外周ネ
ジ部にはホルダ4における筒状に形成された基端部4a
のネジ孔を螺合固定している。なお、この基端部4aは
止めネジで固定されるが、この止めネジの図示は省略し
ている。
【0020】上述のホルダ4の先端部4bには、ボルト
A(図13で示したボルト94と同様のボルト)の頭部
に対応する六角孔を有するソケット5と、ラチェットホ
イール6とが一体形成されたソケットホイール7を回転
可能に配設している。このソケットホイール7は筒軸状
に形成され、その孔部にはマグネットケース8を介して
永久磁石(いわゆるマグネット)9を固定し、ソケット
5の回転により取外されたボルトAをこの永久磁石9で
吸着保持すべく構成している。
【0021】上述のホルダ4の一側にはボルト、ナット
(図示せず)を用いてホルダ形状に沿う側板10を固定
し、この側板10とホルダ4との間に、爪部材配設用の
溝部11を形成して、この溝部11に爪部材12を直線
往復動可能に配設している。なお、図1に示す爪部材1
2(仮想線参照)はその前進側ストロークエンドの状態
を示している。この爪部材12は図3に示すようにラチ
ェットホイール6の歯部6aに噛合して、このラチェッ
トホイール6をボルトAの取外し方向(図2、図3の反
時計方向)へ回転させる。
【0022】一方、前述のベース筒2における反ソケッ
ト側(図1、図2の右側)には隔壁13を介して筒軸状
のハウジング14を連結固定し、このハウジング14の
反ソケット側端部にシールリッド部材15を取付けてい
る。そして上記3者13,14,15で囲繞された後部
空間にはエアモータ16を、前部空間には間欠トルク発
生部としてのパルス発生部17をそれぞれ内設してい
る。
【0023】上述のエアモータ16はモータハウジング
の内部にベーンおよび回転軸を有し、インレットポート
18から流入し、アウトレットポート19から流出する
エアにより上述の回転軸を駆動するアクチュエータであ
り、このエアモータ16の回転軸の出力でパルス発生部
17のブッシュ突部20を駆動する。上述のパルス発生
部17はソケットホイール7と爪部材12とを含むソケ
ット回転機構と、上述のエアモータ16との間に設けら
れ、このパルス発生部17の具体的構造および作用は図
4乃至図11に示す通りである。
【0024】すなわち、このパルス発生部17はケーシ
ング21と、このケーシング21内に配設され後部に上
述のブッシュ突部20が一体形成されたブッシュ22
と、このブッシュ22の内部に位置するスピンドル23
と、スプリング24のバネ力によりブッシュ22内面に
常時圧接するブレード25と、ブッシュ22の肉厚内に
設けられたリリーフ弁26およびアキュムレータ27と
を有し、ブッシュ22の内部にはオイルが充満されてい
る。なおリリーフ弁26はブレード25に作用するパル
スカを調整し、またアキュムレータ27はパルスの繰返
しにより温度上昇するオイルの容積調整用のものであ
る。
【0025】而して、このパルス発生部17は負荷がか
からない時にあっては、上述のスピンドル23はブッシ
ュ22内面とブレード25との抵抗によりブッシュ22
と共に回転するが、負荷がかかった時には図4乃至図1
1の順に変位する。図4乃至図11はブッシュ22にお
けるパルス発生の1サイクルを示し、図4、図5、図6
に示すパルス前の状態でブッシュ22が図示の時計方向
へ順次回転し、ブッシュ22内面の接触点aがスピンド
ル23の尖端部bに、また接触点cがブレード25の外
端部dに図4、図5、図6の順に接近する。
【0026】ブッシュ22内面はスピンドル23に対し
て偏心しているので、スピンドル23右側のブッシュ2
2内の容積は少しずつ減少し、スピンドル23左側のブ
ッシュ22内の容積は逆に少しずつ増加する。この結
果、図4から図6にかけてブッシュ22内に充満させた
オイルの圧力は右室28で順次高くなり、左室29で順
次低くなって、オイルはブッシュ22内面の連通部30
を通って、右室28から左室29に流動する。
【0027】図7、図8はブッシュ22がさらに回転
し、接触点a,cが先端部bおよび外端部dに完全に接
触した状態(パルス時)を示す。この時、オイルの流動
が急激に停止し、右室28のオイル圧力が瞬間的に上昇
(パルス)して、ブレード25の右側面に大きな力を与
え、スピンドル23に高回転力(トルク)を発生させ
る。
【0028】図9、図10、図11はパルス後さらにブ
ッシュ22が回転し、それぞれの接触点a,bを超えた
状態を示す。この場合、オイルはスピンドル23の周囲
を自由に流動し、ブッシュ22はエアモータ16の回転
力で加速されながら図4、図5、図6のパルス前の状態
を経て図7、図8のパルス時の状態へと移行する。この
ようなサイクルを繰返すことにより、スピンドル23に
パルスカ(高回転トルク)を発生する。
【0029】したがって、パスル発生部17を備えたエ
アモータ16の回転速度に対する出力トルクの特性は図
12の特性図で示すようになる。なお、このパルス発生
部17は油圧式のものであるから間欠トルク発生時の騒
音も僅少である。ところで、上述のパルス発生部17の
スピンドル23は図1に示すようにソケット5側へ突出
され、このスピンドル23の突出部には出力軸31およ
びキー32を介して回転カム33を連結している。
【0030】上述の出力軸31および回転カム33はベ
アリングを介してベース筒2、筒軸3に回転自在に軸支
され、この回転カム33はそのカムノーズ部33aでロ
ーラ34を急激にソケット5側へ押圧する。このローラ
34は図1、図2に示すように前述の爪部材12の基端
側にローラピン35を介して配設されたもので、上述の
ローラピン35には爪部材12を常時回転カム33のカ
ム面に押圧するスプリング36のバネ力を付勢してい
る。
【0031】この実施例では上述のローラピン35に対
してソケット5方向へ延びるスプリングガイド用の突ピ
ン37を取付ける一方、ホルダ4の対応部にスプリング
配設孔38を形成し、これら両者37,38を利用して
上述のスプリング36を取付けている。また図2に示す
ように上述のホルダ4の基端部4aには爪部材12をラ
チェットホイール6の係合方向へ押圧付勢する板バネ部
材39を取付けている。
【0032】上述のラチェットホイール6と爪部材12
の先端との関連構造は図3に示す如く構成している。す
なわち、爪部材12の往動時(前進側へのストロークエ
ンド時)、この爪部材12の先端12aがラチェットホ
イール6の中心6cと対応する部位よりも距離Lだけ手
前側で止まった状態にて、同爪部材12でラチェットホ
イール6を図3の矢印方向へ回転させるように構成して
いる。
【0033】つまり、ラチェットホイール6の歯部6a
は約5度の歯角度θ1を有し、本来、上述の爪部材12
でラチェットホイール6を回転させるには同ホイール6
の接線方向に押圧すると最も効率がよいが、上述の歯角
度θ1により爪部材12が滑って外方に外れるので、こ
の点を回避するために上述の如く構成する。
【0034】また上述のラチェットホイール6の各歯部
6aの形状を図3に仮想線αで示すように窪ませると、
爪部材12の外れは防止できるが、仮想線αの如く構成
すると歯部6aの強度、剛性が劣化するので、この点を
回避する目的で上述の如く構成したものである。
【0035】さらに図3で示すように仮想水平線eと爪
部材12先端側の逃げ角度θ2は約10度に設定し、爪
部材12の前進側へのストロークエンド時におけるラチ
ェットホイール6の歯先とラチェットホイール6の中心
6cとを結ぶ線fが仮想垂直線gと成す角度θ3約10
度に設定している。
【0036】一方、上述のラチェットホイール6と対向
するホルダ4の先端部4d側には、同ホルダ4内に凹所
40を形成し、この凹所40内に配設したアンチバック
爪41を設け、このアンチバック爪41をラチェットホ
イール6の1つの歯部6aに突没可能に係合している。
【0037】上述のアンチバック爪41の背部と凹所4
0との間には付勢スプリング42を介設すると共に、こ
の凹所40とホルダ4外部とを連通する小径のエアベン
ト孔43を設け、凹所40内に不要な負圧が発生するの
を防止するように構成している。なお、図2において4
4は凹所40に対して付勢スプリング42およびアンチ
バック41を組付けた時、このアンチバック爪41の必
要以上の突出を防止する薄板で、この薄板44はビス4
5によりホルダ4に取付けられ、組付け作業性の容易化
を図る。また図1において45はナット、46はその外
周にネジ部を有するインナ部材47その内周にネジ孔を
有するアウタ部材である。
【0038】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下作用を説明する。外付けシステムにおける車両
用ドアの取外し時において、ボディに対して所定角度に
開放されたドアからボルトA(図13におけるボルト9
4と同様のボルト)を取外す場合、6軸タイプのロボッ
トおよびそのロボットアームを介してソケットホイール
7(低速回転している)をボルトAと対向させると共
に、ロボット制御によりソケット5の六角孔をボルトA
の頭部に嵌合する。またエアモータ16を駆動して、パ
ルス発生部17を介して回転カム33を円運動させ、こ
の回転カム33の円運動をローラ34およびローラピン
35を介して爪部材12の直線往復運動に変換し、この
爪部材12の往復動によりソケット5およびラチェット
ホイール6が一体形成されたソケットホイール6をボル
トAの取外し方向(図3に矢印で示す反時計方向)に回
転させる。ソケット5がボルトAの頭部に嵌合した瞬間
には負荷によりソケット5の回転、換言すればパルス発
生部17のスピンドル23の回転が停止しようとする
が、図4乃至図11を参照して既に説明したようにこの
スピンドル23には間欠的に高回転トルクが発生する。
【0039】上述のパルス発生部17を有するエアモー
タ16は図12で示したような特性を備え、その低回転
領域、特に起動時に上述の如き間欠的な高回転トルクが
得られるので、表面に塗膜(図13参照)が形成された
上述のボルトAであっても何等エアモータ16の停止が
発生することなく、パルス発生部17の作用で斯るボル
トAを確実に取外すことができる。またラチェットホイ
ール6の回転時にアンチバック爪41がその1つの歯部
6aに係合して、このラチェットホイール6の逆転を防
止すると共に、該アンチバック爪41を配設した凹所4
0名は大気開放のエアベント孔43を形成しているの
で、このアンチバック爪41の円滑な動作を確保するこ
とができる。さらにソケットホイール7の回転により車
両用ドアのヒンジブラケットから完全に抜き取られたボ
ルトAは同ソケットホイール7内の永久磁石9に吸着保
持される。
【0040】以上要するに、連続回転するモータ(エア
モータ16参照)の回転力が間欠トルク発生部(パルス
発生部17参照)に伝達され、この間欠トルク発生部
(パルス発生部17参照)はソケット5に対して負荷が
かかった時に高圧力(パルス力)の間欠トルクを発生
し、この高トルクを爪部材12およびラチェットホイー
ル6を介してソケット5に伝達して、同ソケット5を回
転させる。このように、上述の間欠トルク発生部(パル
ス発生部17参照)により起動時に負荷がかかってもモ
ータ停止せず、ソケット5の高回転トルクを得ることが
できると共に、ナットランナの小型軽量化を達成するこ
とができる効果がある。
【0041】また、上述の爪部材12を回転カム33に
て駆動するので、カム形状の設定により該爪部材12を
必要箇所にて急激駆動し、この爪部材12の適切な動作
を容易に確保することができる効果がある。さらに、上
述の爪部材12をラチェットホイール6の係合方向へ板
バネ部材39にて押圧付勢しているので、この爪部材1
2を上側および下側の何れに位置するように配設(図2
では上側に配設した構造を示す)しても、上述の板バネ
部材39により爪部材12の脱落を確実に阻止すること
ができる効果がある。
【0042】加えて、上述の爪部材12の往動時、該爪
部材12の先端がラチェットホイール6の中心対応部よ
り手前側で止まるので、ラチェットホイール6の歯部6
aの強度、剛性を確保しつつ、ラチェットホイール駆動
時の衝撃力により爪部材12が歯部6aを滑って同歯部
6aからラチェットホイール6の径方向外方へ外れるの
を確実に阻止することができる効果がある。
【0043】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明のモータは、実施例のエアモータ1
6に対応し、以下同様に、ソケット回転機構は、ソケッ
トホイール7と爪部材12とを含む機構に対応し、間欠
トルク発生部は、油圧タイプのパルス発生部17に対応
するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定さ
れるものではない。
【0044】例えば、上述の実施例においては車両用ド
アの取外しにナットランナを用いたが、このナットラン
ナでその他の締付け部材(ボルト、ナット)の取外しお
よび締付けを行なうことができるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のナットランナを示す断面図。
【図2】同ナットランナの部分断面図。
【図3】ラチェットホイールと爪部材との関連構造を示
す拡大図。
【図4】パルス発生部のパルス前の状態を示す説明図。
【図5】パルス発生部のパルス前の状態を示す説明図。
【図6】パルス発生部のパルス前の状態を示す説明図。
【図7】パルス発生部のパルス時の状態を示す説明図。
【図8】パルス発生部のパルス時の状態を示す説明図。
【図9】パルス発生部のパルス後の状態を示す説明図。
【図10】パルス発生部のパルス後の状態を示す説明
図。
【図11】パルス発生部のパルス後の状態を示す説明
図。
【図12】パルス発生部を備えたエアモータのトルク特
性図。
【図13】車両用ドアの一般的構成を示す部分断面図。
【図14】従来の減速機付きエアモータのトルク特性
図。
【符号の説明】
5…ソケット 6…ラチェットホイール 7…ソケットホイール 12…爪部材 16…エアモータ 17…パルス発生部 33…回転カム 39…板バネ部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータ駆動構造のナットランナであって、
    連続回転するモータと、ソケット回転機構との間に間欠
    トルク発生部を設け、上記ソケット回転機構のソケット
    に付設したラチェットホイールに噛合う爪部材が設けら
    れたナットランナ。
  2. 【請求項2】上記爪部材を回転カムにて駆動する請求項
    1記載のナットランナ。
  3. 【請求項3】上記爪部材をラチェットホイールの係合方
    向へ板バネ部材にて押圧付勢した請求項2記載のナット
    ランナ。
  4. 【請求項4】上記爪部材の往動時、該爪部材先端がラチ
    ェットホイールの中心対応部より手前側で止まるように
    設定した請求項3記載のナットランナ。
JP3303996A 1996-01-25 1996-01-25 ナットランナ Pending JPH09201728A (ja)

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JP3303996A JPH09201728A (ja) 1996-01-25 1996-01-25 ナットランナ

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JP3303996A JPH09201728A (ja) 1996-01-25 1996-01-25 ナットランナ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014108514A (ja) * 2012-12-03 2014-06-12 Stanley Black & Decker Inc 自動調速ラチェットレンチ
CN115070400A (zh) * 2022-06-21 2022-09-20 大连理工大学 一种扩口式管接头万向拧紧工具

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