JPH09197118A - カラーフィルター用組成物 - Google Patents

カラーフィルター用組成物

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JPH09197118A
JPH09197118A JP1020696A JP1020696A JPH09197118A JP H09197118 A JPH09197118 A JP H09197118A JP 1020696 A JP1020696 A JP 1020696A JP 1020696 A JP1020696 A JP 1020696A JP H09197118 A JPH09197118 A JP H09197118A
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信雄 鈴木
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袈裟直 小林
Kyoichi Naruo
匡一 成尾
Akira Ushimaru
晶 牛丸
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FUJI HANTO ELECTRON TECHNOL KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透過率とコントラスト比に優れる、高品位画
質のカラーフィルターを作製すること。 【解決手段】 結着樹脂、顔料、顔料分散剤、感放射線
性化合物および溶剤を含有するカラーフィルター用組成
物において、0.1μm以下の粒子が全粒子の80重量
%以上で、平均粒子サイズが0.01〜0.08μmの
顔料を分散したことを特徴とするカラーフィルター用組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,液晶表示素子や固
体撮像素子に用いられるカラーフィルターを作製するに
好適な顔料を分散してなるカラーフィルター用組成物に
関し、更に詳しくは、透過率およびコントラストが良好
で塗膜性に優れたカラーフィルター用組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子や個体撮像素子に用いられ
るカラーフィルターを作製する方法としては、染色法、
印刷法、電着法および顔料分散法が知られている。染色
法は、ゼラチン、グリュー、カゼイン等の天然樹脂ある
いはアミン変性ポリビニルアルコール等の合成樹脂から
なる染着基材を酸性染料等の染料で染色してカラーフィ
ルターを作製する方法である。染色法に於いては、染料
を用いるため耐光性や耐熱性および耐湿性等に問題があ
る他、大画面では染色および固着特性を均一にコントロ
ールする事が難しく色ムラが発生し易く、また染色に際
しては防染層を必要とし工程が煩雑である等の問題点を
有する。
【0003】電着法は、予め透明電極を所定のパターン
で形成しておき、溶媒中に溶解または分散した顔料を含
む樹脂をイオン化させ電圧を印加して着色画像をパター
ン状に形成することによってカラーフィルターを作製す
る方法である。電着法では、表示用の透明電極以外にカ
ラーフィルター形成用の透明電極の製膜とエッチング工
程を含むフォトリソ工程が必要である。その際ショート
があると線欠陥になり歩留まりの低下をきたす。また原
理上ストライブ配列以外、例えばモザイク配列には適用
が困難であり、さらには透明電極の管理が難しい等の問
題点がある。
【0004】印刷法は、熱硬化樹脂または紫外線硬化樹
脂に顔料を分散したインクを用いてオフセット印刷等の
印刷によってカラーフィルター作製する簡便な方法であ
るが、使用出来るインキが高粘度であるためフィルタリ
ングが難しく、ゴミ、異物およびインキバインダーのゲ
ル化した部分による欠陥が発生し易いことや、印刷精度
に伴う位置精度や線幅精度および平面平滑性に問題があ
る。
【0005】顔料分散法は、顔料を種々の感光性組成物
に分散させた着色感放射線性組成物を用いてフォトリソ
法によってカラーフィルターを作製する方法である。こ
の方法は、顔料を使用しているために光や熱などに安定
であると共にフォトリソ法によってパターニングするた
め、位置精度も十分で大画面、高精細カラーディスプレ
イ用カラーフィルターの作製に好適な方法である。
【0006】顔料分散法で作製されたカラーフィルター
においては、顔料の粒子サイズ大きいと、透過率の低下
や、消偏作用のため表示コントラスト比が著しく劣化す
る。また、顔料を分散した感放射線性組成物は経時によ
って凝集を起こし、透過率やコントラスト比が初期に比
べ低下する。また、塗布性等にも問題を発生させる。近
年、カラーフィルターの高精細化が要求されており、益
々高透過率化および高コントラスト化が望まれている。
顔料粒子サイズとしては、可視光の波長以下であること
が、透明性およびコントラストを満足する上で必要であ
る。
【0007】特公平4ー37987号、特公平4ー39
041号では、特定サイズの顔料粒子を用いる方法が開
示されている。前者は1μm以上が全重量の10重量%
以下であり、0.01〜0.7μmの粒子が全粒子の3
0重量%以上とするものである。後者は、1μm以上が
全重量の10重量%以下であり、0.01〜0.3μm
の粒子が全粒子の60重量%以上とするものである。こ
こでは0.1μm以上の粒子を含有する顔料分散物にお
いて一定の粒子サイズ分布であるとそのような大きな粒
子の存在による悪影響を取り除くことができるという趣
旨の発明であり、0.1μm以上の粒子を多量に含んで
しまっている。近年の液晶表示装置の高精細化に対して
は、0.1μm以上の粒子が存在すると光の散乱と消偏
性のため十分な透過率とコントラストが得られないこと
が明らかになった。
【0008】
【発明が解決しようする課題】本発明は、上記の従来技
術の諸欠点を改良するためになされたものでその目的
は、顔料を分散させた新規なカラーフィルター用組成物
を提供することにある。本発明の他の目的は、透過率お
よびコントラストの改良されたカラーフィルターを提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
の結果、上記目的は、下記構成により達成されることが
見出された。 (1) 結着樹脂、顔料、顔料分散剤、感放射線性化合
物および溶剤を含有するカラーフィルター用組成物にお
いて、0.1μm以下の粒子が全粒子の80重量%以上
で、平均粒子サイズが0.01〜0.08μmの顔料を
分散したことを特徴とするカラーフィルター用組成物。 (2) 顔料分散剤が、少なくとも1個の重合体基を有
する第3級アミン化合物を含むことを特徴とする前記
(1)に記載のカラーフィルター用組成物。
【0010】本発明では、顔料を含有するカラーフィル
ター用感放射線性組成物において、顔料の粒子サイズを
特定の範囲のものとすることで、透過率およびコントラ
ストが改良された優れたカラーフィルターを与える事が
可能となった。上記のような粒子サイズを有する顔料分
散物は、透過率又はコントラストにおける性能が著しく
改善されるが、その経時保存中に透過率又はコントラス
トの低下が大きくなりやすく、その透過率の一層の改善
が望まれる。本発明において、顔料分散剤として、少な
くとも1個の重合体基を有する第3級アミン化合物を使
用することにより、分散液の長期保存においても透過率
又はコントラストの低下を防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のカラーフィルター用感放射線性組成物
は、結着樹脂、顔料、顔料分散剤、感放射線性化合物お
よび溶剤から構成される。本発明において、顔料は、好
ましくは0.1μm以下の粒子が全粒子の80重量%以
上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上
であり、特に0.1μmを越える粒子が実質的にないも
のが好ましい。顔料の平均粒子サイズは、好ましくは
0.01〜0.08μm、好ましくは0.01〜0.0
7μm、より好ましくは0.01〜0.06μmであ
る。
【0012】本発明に用いることができる顔料として
は、従来公知の種々の無機顔料または有機顔料を用いる
ことができる。無機顔料としては、金属酸化物、金属錯
塩等で示される金属化合物であり、具体的には鉄、コバ
ルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マ
グネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化
物、および前記金属の複合酸化物を挙げることができ
る。
【0013】有機顔料としては、 C.I.Pigment Yellow 11, 24, 31, 53, 83, 99, 108, 10
9, 110, 138, 139,151, 154, 167 C.I.Pigment Orange 36, 38, 43 C.I.Pigment Red 105, 122, 149, 150, 155, 171, 1
75, 176, 177, 209 C.I.Pigment Violet 19, 23, 32, 39 C.I.Pigment Blue 1, 2, 15, 16, 22, 60, 66 C.I.Pigment Green 7, 36, 37 C.I.Pigment Brown 25, 28 C.I.Pigment Black 1, 7 等を挙げることができる。
【0014】本発明では、特に顔料の構造式中に塩基性
のN原子をもつものを好ましく用いることができる。こ
れら塩基性のN原子をもつ顔料は本発明の組成物中で良
好な分散性を示す。その原因については十分解明されて
いないが、結着樹脂と顔料の親和性の良さが影響してい
るものと推定される。
【0015】これらの顔料として、以下のものを挙げる
ことができるが、これらに限定されない。
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】これら有機顔料は、単独もしくは色純度を
上げるため種々組合せて用いる。具体例を以下に示す。
赤の顔料としては、アントラキノン系顔料、ペリレン系
顔料単独または、それらの少なくとも一種とジスアゾ系
黄色顔料またはイソインドリン系黄色顔料との混合が用
いられる。例えばアントラキノン系顔料としては、C.
I.ピグメントレッド177、ペリレン系顔料として
は、C.I.ピグメントレッド155が挙げられ、色再
現性の点でC.I.ピグメントイエロー83またはC.
I.ピグメントイエロー139との混合が良好であっ
た。赤色顔料と黄色顔料の重量比は、100:5から1
00:50が良好であった。100:4以下では400
nmから500nmの光透過率を抑えることが出来ず色純度
を上げることが出来なかった。また100:51以上で
は主波長が短波長よりになりNTSC目標色相からのず
れが大きくなった。特に100:10より100:30
の範囲が最適であった。
【0022】緑の顔料としては、ハロゲン化フタロシア
ニン系顔料単独又は、ジスアゾ系黄色顔料またはイソイ
ンドリン系黄色顔料との混合が用いられ例えばC.I.
ピグメントグリーン7、36、37とC.I.ピグメン
トイエロー83またはC.I.ピグメントイエロー13
9との混合が良好であった。緑顔料と黄色顔料の重量比
は、100:5より100:40が良好であった。10
0:4以下では400nmから450nmの光透過率を抑え
ることが出来ず色純度を上げることが出来なかった。ま
た100:41以上では主波長が長波長よりになりNT
SC目標色相からのずれが大きくなった。特に100:
5より100:20の範囲が最適であった。
【0023】青の顔料としては、フタロシアニン系顔料
単独又は、ジオキサジン系紫色顔料との混合が用いら
れ、例えばC.I.ピグメントブルー15:3とC.
I.ピグメントバイオレット23との混合が良好であっ
た。青色顔料と紫色顔料の重量比は、100:5より1
00:50が良好であった。100:4以下では400
nmから420nmの光透過率を抑えることが出来ず色純度
を上げることが出来なかった。100:51以上では主
波長が長波長よりになりNTSC目標色相からのずれが
大きくなった。特に100:5より100:20の範囲
が最適であった。
【0024】更に上記の顔料をアクリル系樹脂、マレイ
ン酸系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー及びエ
チルセルロース樹脂等に微分散させた粉末状加工顔料を
用いることにより分散性及び分散安定性の良好な顔料含
有感光樹脂を得ることが出来る。ブラックマトリックス
用の顔料としては、カーボン、チタンカーボン、酸化鉄
単独又は、混合が用いられカーボンとチタンカーボンの
場合が良好であった。重量比は、100:5から10
0:40の範囲が良好であった。100:4以下で長波
長の光透過率が大きくなった。100:41以下では、
分散安定性に問題があった。
【0025】顔料の処理法 一般に、これら顔料は合成後、種々の方法で乾燥を経て
供給される。通常は水媒体から乾燥させて粉末体として
供給されるが、水が乾燥するには大きな蒸発潜熱を必要
とするため、乾燥して粉末とさせるには大きな熱エネル
ギーを与える。そのため、顔料は一次粒子が集合した凝
集体(二次粒子)を形成しているのが普通である。
【0026】この様な凝集体を形成している顔料を微粒
子に分散するのは容易ではない。そのため顔料をあらか
じめ種々の樹脂で処理しておくことが好ましい。これら
樹脂として、後述の結着樹脂を挙げることができる。処
理の方法としては、フラッシング処理やニーダー、エク
ストルーダー、ボールミル、2本又は3本ロールミル等
による混練方法がある。このうち、フラッシング処理や
2本又は3本ロールミルによる混練法が微粒子化に好適
である。
【0027】フラッシング処理は通常、顔料の水分散液
と水と混和しない溶媒に溶解した樹脂溶液を混合し、水
媒体中から有機媒体中に顔料を抽出し、顔料を樹脂で処
理する方法である。この方法によれば、顔料の乾燥を経
ることがないので、顔料の凝集を防ぐことができ、分散
が容易となる。2本又は3本ロールミルによる混練で
は、顔料と樹脂又は樹脂の溶液を混合した後、高いシェ
ア(せん断力)をかけながら、顔料と樹脂を混練するこ
とによって、顔料表面に樹脂をコーティングすることに
よって、顔料を処理する方法である。この過程で凝集し
ていた顔料粒子はより低次の凝集体から一次粒子にまで
分散される。
【0028】又、本発明においては、あらかじめアクリ
ル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、マレイン酸樹
脂、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂等で
処理した加工顔料も都合良く用いることができる。本発
明において、上記の種種の樹脂で処理された加工顔料の
形態としては、樹脂と顔料が均一に分散している粉末、
ペースト状、ペレット状、ペースト状が好ましい。ま
た、樹脂がゲル化した不均一な塊状のものは好ましくな
い。
【0029】本発明の、粒子サイズ分布を得る方法につ
いて述べるが、これらの方法に限定されない。本発明の
微細な粒子サイズ分布を有する顔料分散液を得るには、
先ず顔料をフラッシング処理したり、やニーダー、エク
ストルーダ、ボールミル、2本または3本ロールミルで
結着樹脂と混練する。好ましい混練法としては、まず顔
料と結着樹脂に溶剤を加え均一に混合した後、2本又は
2本ロールを用い必要によっては加熱しながら混練し、
顔料と結着樹脂を十分になじませ、均一の着色体を得る
方法がある。次に、顔料と本発明の顔料分散剤を含む他
の構成成分と混合し湿式分散(一次分散)を行う。得ら
れた分散液を、目的の粒子サイズ分布になるまで、より
微細なビーズを用いて再度湿式分散(二次分散)を行
う。または、湿式分散した分散液を遠心分離によって分
別したり、デカンテーションにより粗大粒子を除去し目
的の粒子サイズとサイズ分布を有する粒子を得る。上記
の混練過程や分散過程に、分散剤として本発明における
第3級アミン化合物を共存させると顔料の微粒子化分散
が促進され、本発明の粒子サイズ分布のものを得るのに
有利である。
【0030】この様にして得られた着色分散体は、感放
射線性化合物と混合され、感放射線性組成物として供さ
れる。
【0031】又、各色の顔料の感放射線性組成物の全固
形成分中の顔料濃度は、5wt%(重量%)から80w
t%である。5wt%以下では、10μm以上の膜厚に
しなければ色純度が上がらず実用上問題になった。80
wt%以上では、非画像部の地汚れや膜残りが生じやす
い等の問題が生じた。好ましくは10wt%から60w
t%である。
【0032】本発明に顔料分散剤として用いられる、少
なくとも1個の重合基を有する第3級アミン化合物に付
いて以下に記す。第3級アミンに少なくとも1個有する
重合体基としては、少なくとも1種の重合体を有する基
であれば、いずれのものでも用いることができる。その
重合体基としては、好ましくは低級アルキレンオキシ基
である。ここで、低級アルキレンオキシ基としては、ポ
リオキシエチレン、ポリオキシプピレンを挙げることが
出来る。さらに好ましくは、ポリオキシエチレンとポリ
オキシプロピレンがブロック共重合体を形成しているも
のを挙げることが出来る。これらの重合体基は、第三級
アミンに1〜3個のいずれの個数でも結合してもよい。
上記のアミン化合物として、下記一般式(A)の化合物
を挙げることが出来る。
【0033】一般式(A)
【化7】
【0034】式(A)中、R1 〜R8 は同一でも異なっ
ていてもよく、HまたはCH3 を示し、R9 〜R12は同
一でも異なっていてもよく、H、CH3 、COR13また
はCONR14を示し、R13およびR14は、アルキル基、
アリール基、アルケニル基またはアルキニル基を示し、
aは2〜12の整数、b、c、d、e、f、g、hおよ
びlは同一でも異なっていてもよく、0〜300の整数
を示す。上記一般式(A)で表される化合物のうち特に
好ましいものは、R1 =R2 =R3 =R4 =CH3 、R
5 =R6 =R7 =R8 =H、R9 =R10=R11=R12
HまたはCOR13、R13=アルキルであり、エチレンオ
キサイドが総分子中40〜80重量%含まれ、プロピレ
ンオキサイドの分子量範囲が2,000〜5,000で
あり、aが2〜6の整数であるような化合物である。前
記一般式(A)においてR13およびR14によって表わさ
れるアルキル基としては、例えばCH3 、CH3
2 、CH3 (CH2 2 、CH3 (CH2 3、CH
3 (CH2 4 、(CH3 2 CH(CH2 2 、CH
3 CH2 CH(CH3 )CH2 、CH3 (CH2 2
H(CH3 )、CH3 (CH2 7 、CH 3 (CH2
8 、CH3 (CH2 10、CH3 (CH2 12、CH3
(CH2 14、CH3 (CH2 16、CH3 (CH2
18、CH3 (CH2 20、CH3 (CH2 22、CH3
(CH2 24等の炭素数1〜25の直鎖または分枝のア
ルキル基が好ましい。また、R13およびR14によって表
わされるアリール基としては例えば、フエニル、
【0035】
【化8】
【0036】等の単環または2環のアリール基およびこ
れらに直鎖または分枝のアルキル基で置換基を有するも
のが含まれる。また、R13およびR14によって表わされ
るアルケニル基またはアルキニル基としては、例えば
【0037】
【化9】
【0038】等の炭素数9〜24のものが挙げられる。
一般式(A)の化合物の具体例として以下の化合物を挙
げることが出来る。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】上記一般式(A)の化合物の市販品として
は、ゼネカ(株)製より、発売されているソルスパース
を挙げることが出来る。具体的にはソルスパース200
00が挙げられる。また、下記の旭電化製アデカプルロ
ニックTRを挙げることができる。アデカプルロニック
TR:304、501、504、701、704、70
7、 904、908、1101、1102、110
4、1107、1301、1302、1304、130
7、1501、1502、1504、1508。
【0042】上記顔料分散剤は顔料に対しての添加量と
しては、0.01〜50重量%であり、好ましくは1〜
20重量%であり、より好ましくは2〜10重量%であ
る。該添加量を外れると、分散効果が発揮されない、あ
るいはカラーフィルターの膜強度が不十分になるという
問題が生じる。これらの分散剤は、単独で用いてもよく
また2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0043】本発明において、顔料の分散性を向上させ
る目的で従来公知の顔料分散剤や界面活性剤を添加する
ことが出来る。これらの分散剤としては、多くの種類の
化合物が用いられるが、例えば、フタロシアニン誘導体
(市販品EFKA−745(森下産業製));オルガノ
シロキサンポリマーKP341(信越化学工業製)、
(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.7
5、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業製)、W
001(裕商製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキ
シエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステ
アリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレ
ングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジ
ステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン
系界面活性剤;エフトップEF301、EF303、E
F352(新秋田化成製)、メガファックF171、F
172、F173(大日本インキ製)、フロラードFC
430、FC431(住友スリーエム製)、アサヒガー
ドAG710、サーフロンS382、SC−101、S
C−102、SC−103、SC−104、SC−10
5、SC−1068(旭硝子製)等のフッ素系界面活性
剤;W004、W005、W017(裕商製)等のアニ
オン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、
EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFK
Aポリマー400、EFKAポリマー401、EFKA
ポリマー450(以上森下産業製)、ディスパースエイ
ド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド1
5、ディスパースエイド9100(サンノプコ製)等の
高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、90
00、12000、13240、13940、1700
0、24000、26000、28000などの各種ソ
ルスパース分散剤(ゼネカ株式会社製);アデカプルロ
ニックL31,F38,L42,L44,L61,L6
4,F68,L72,P95,F77,P84,F8
7、P94,L101,P103,F108、L12
1、P−123(旭電化製)およびイソネットS−20
(三洋化成製)が挙げられる。
【0044】次に、本発明の感放射線性組成物について
説明する。本発明の感放射線性化合物は、 (1)少なくとも1個の付加重合可能なエチレン基を有
する、常圧下で100℃以上の沸点を持つエチレン性不
飽和基を持つ化合物と (2)ハロメチルオキサジアゾール化合物、ハロメチル
−s−トリアジン化合物から選択された少なくとも一つ
の活性ハロゲン化合物、および3−アリール置換クマリ
ン化合物 (3)少なくとも一種のロフィン2量体 のうち、(1)と(2)、(1)と(3)、又は(1)
と(2)と(3)との組み合わせからなることが好まし
い。
【0045】ここで、(2)と(3)は光重合開始剤で
あり(1)のモノマーを光照射によって重合させる作用
を有するものである。(1)として、少なくとも1個の
付加重合可能なエチレン性不飽和基をもち、沸点が常圧
で100℃以上の化合物としては、ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタア
クリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサ
ンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、ト
リ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリ
セリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールに
エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させ
た後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−4
1708号、特公昭50−6034号、特開昭51−3
7193号各公報に記載されているようなウレタンアク
リレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−
43191号、特公昭52−30490号各公報に記載
されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂
と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアク
リレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレー
トをあげることが出来る。更に、日本接着協会誌Vol.
20、No.7、300〜308頁に光硬化性モノマー及
びオリゴマーとして紹介されているものも使用できる。
これらの放射線重合性モノマーまたはオリゴマーは、本
発明の組成物が放射線の照射を得て接着性を有する塗膜
を形成し得るならば本発明の目的および効果を損なわな
い範囲で任意の割合で使用できる。使用量は感放射線性
組成物の全固形分に対し5〜90wt%、好ましくは1
0〜50wt%である。
【0046】ハロメチルオキサジアゾールや(2)のハ
ロメチル−s−トリアジン等の活性ハロゲン化合物とし
ては、特公昭57−6096号公報に記載の下記一般式
Iで示される2−ハロメチル−5−ビニル−1,3,4
−オキサジアゾール化合物が挙げられる。
【0047】
【化10】
【0048】ここでWは、置換された又は無置換のアリ
ール基を、Xは水素原子、アルキル基又はアリール基
を、Yは弗素原子、塩素原子又は臭素原子を、nは1〜
3の整数を表わす。具体的な化合物としては、2−トリ
クロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジア
ゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチ
リル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロ
ロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4
−オキサジアゾール等が挙げられる。ハロメチル−s−
トリアジン系化合物の光重合開始剤としては、特公昭5
9−1281号公報に記載の下記一般式IIに示されるビ
ニル−ハロメチル−s−トリアジン化合物、特開昭53
−133428号公報に記載の下記一般式IIIに示され
る2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−ハロメチ
ル−s−トリアジン化合物及び下記一般式IVで示される
4−(p−アミノフェニル)−2,6−ジ−ハロメチル
−s−トリアジン化合物が挙げられる。
【0049】
【化11】
【0050】ここでQ3 はBr,Cl、Pは−CQ3
−NH2、−NHR,−NR2,−OR(ただしRはフェ
ニル又はアルキル基)、Wは任意に置換された芳香族、
複素環式核又は一般式IIAで示されるものでZは−O−
又は−S−である。
【0051】
【化12】
【0052】ここでXは−Br,−Clを表し、m,n
は0〜3の整数でRは一般式IIIAで示され、R1はH又
はOR(Rはアルキル、シクロアルキル、アルケニル、
アリール基)R2は−Cl,−Br又はアルキル、アル
ケニル、アリール、アルコキシ基を表す。
【0053】
【化13】
【0054】ここでR1、R2は−H、アルキル基、置換
アルキル基、アリール基、置換アリール基、又は一般式
IVA,IVBで示される。
【0055】
【化14】
【0056】ここでR5、R6、R7はアルキル基、置換
アルキル基、アリール基、置換アリール基を表す。置換
アルキル基及び置換アリール基の例としては、フェニル
基等のアリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、カル
ボアルコキシ基、カルボアリールオキシ基、アシル基、
ニトロ基、ジアルキルアミノ基、スルホニル誘導体等が
挙げられる。R3、R4は−H、ハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基を表す。X、Yは−Cl,−Brを示
し、m、nは0、1又は2を表す。
【0057】R1とR2がそれと結合せる窒素原子と共に
非金属原子からなる異節環を形成する場合、異節環とし
ては下記に示されるものが挙げられる。
【0058】
【化15】
【0059】一般式IIの具体的な例としては、2,4−
ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル
−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)
−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブ
タジエニル)−s−トリアジン、2−トリクロロメチル
−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−s−トリア
ジン等が挙げられる。
【0060】一般式IIIの具体的な例としては、2−
(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチ
ル−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1
−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリ
アジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−
4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2
−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス
−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔4−(2
−メトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビ
ス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔4−
(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6
−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔4
−(2−ブトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,
6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−
(2−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−
トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−メトキ
シ−5−メチル−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−
トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−メトキ
シ−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメ
チル−s−トリアジン、2−(5−メトキシ−ナフト−
1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−ト
リアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イ
ル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジ
ン、2−(6−エトキシ−ナフト−2−イル)−4,6
−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−
(4,5−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−
ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン等が挙げられ
る。
【0061】一般式IVの具体例としては、4−〔p−
N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニ
ル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、4−〔o−メチル−p−N,N−ジ(エトキシカル
ボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ジ
(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリ
クロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−メチル−
p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−
2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4
−(p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−
ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−
N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,
6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−
〔p−N,N−ジ(フェニル)アミノフェニル〕−2,
6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−
(p−N−クロロエチルカルボニルアミノフェニル)−
2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4
−〔p−N−(p−メトキシフェニル)カルボニルアミ
ノフェニル〕2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン、4−〔m−N,N−ジ(エトキシカルボニル
メチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン、4−〔m−ブロモ−p−N,
N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕
−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
4−〔m−クロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニ
ルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロ
メチル)−s−トリアジン、4−〔m−フロロ−p−
N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニ
ル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、4−〔o−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカル
ボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−クロロ−p
−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェ
ニル−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、4−〔o−フロロ−p−N,N−ジ(エトキシカル
ボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−ブロモ−p
−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,
6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−
〔o−クロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノ
フェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン、4−〔o−フロロ−p−N,N−ジ(クロロ
エチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン、4−〔m−ブロモ−p−N,
N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−ク
ロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニ
ル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、4−〔m−フロロ−p−N,N−ジ(クロロエチ
ル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−エ
トキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−ク
ロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニ
ル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、4−(m−フロロ−p−N−エトキシカルボニルメ
チルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N−エ
トキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ク
ロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニ
ル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、4−(o−フロロ−p−N−エトキシカルボニルメ
チルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−ク
ロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロ
メチル)−s−トリアジン、4−(m−クロロ−p−N
−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−フロロ−p
−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(ト
リクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ
−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ク
ロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6
−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o
−フロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−
2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、等
が挙げられる。
【0062】これら開始剤には以下の増感剤を併用する
ことができる。その具体例として、ベンゾイン、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾイン、9−フルオレノン、
2−クロロ−9−フルオレノン、2−メチル−9−フル
オレノン、9−アントロン、2−ブロモ−9−アントロ
ン、2−エチル−9−アントロン、9,10−アントラ
キノン、2−エチル−9,10−アントラキノン、2−
t−ブチル−9,10−アントラキノン、2,6−ジク
ロロ−9,10−アントラキノン、キサントン、2−メ
チルキサントン、2−メトキシキサントン、2−メトキ
シキサントン、チオキサントン、ベンジル、ジベンザル
アセトン、p−(ジメチルアミノ)フェニルスチリルケ
トン、p−(ジメチルアミノ)フェニル−p−メチルス
チリルケトン、ベンゾフェノン、p−(ジメチルアミ
ノ)ベンゾフェノン(またはミヒラーケトン)、p−
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾアントロン
等や特公昭51−48516号公報記載のベンゾチアゾ
ール系化合物が挙げられる。
【0063】3−アリール置換クマリン化合物は一般式
Vで示される化合物を指す。R8は水素原子、炭素数1
〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基(好ま
しくは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基)を、R9は水素原子、炭素数1〜8のアルキル
基、炭素数6〜10のアリール基、一般式VAで示され
る基(好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、一般式VAで示される基、特に好ましくは一般
式VAで示される基)を表す。R、R11はそれぞれ水素
原子、炭素数1〜8のアルキル基(例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基)、炭素数
1〜8のハロアルキル基(例えばクロロメチル基、フロ
ロメチル基、トリフロロメチル基など)、炭素数1〜8
のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、ブト
キシ基)、置換されてもよい炭素数6〜10のアリール
基(例えばフェニル基)、アミノ基、−N(R16)
(R17)、ハロゲン(例えば−Cl、−Br,−F)を
表す。好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、メト
キシ基、フェニル基、−N(R16)(R17)、−Clであ
る。R12は置換されてもよい炭素数6〜16のアリール
基(例えばフェニル基、ナフチル基、トリル基、クミル
基)を表す。置換基としてはアミノ基、−N(R)
(R17)、炭素数1〜8のアルキル基(例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基)、
炭素数1〜8のハロアルキル基(例えばクロロメチル
基、フロロメチル基、トリフロロメチル基など)、炭素
数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ
基、ブトキシ基)、ヒドロキシ基、シアノ基、ハロゲン
(例えば−Cl、−Br,−F)が挙げられる。R13
14、R16、R17はそれぞれ水素原子、炭素数1〜8の
アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、オクチル基)を表す。R13、R14及びR16
17はまた互いに結合し窒素原子とともに複素環(例え
ばピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、ピラゾ
ール環、ジアゾール環、トリアゾール環、ベンゾトリア
ゾール環等)を形成してもよい。R15は水素原子、炭素
数1〜8のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、オクチル基)、炭素数1〜8のア
ルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ
基)、置換されてもよい炭素数6〜10のアリール基
(例えばフェニル基)、アミノ基、N(R16)(R 17)、
ハロゲン(例えば−Cl、−Br,−F)を表す。Zb
は=O、=Sあるいは=C(R18)(R19)を表す。好ま
しくは=O、=S、=C(CN)2であり、特に好ましく
は=Oである。R18、R19はそれぞれ、シアノ基、−C
OOR20、−COR21を表す。R20、R21はそれぞれ炭
素数1〜8のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、オクチル基)、炭素数1〜8の
ハロアルキル基(例えばクロロメチル基、フロロメチル
基、トリフロロメチル基など)、置換されてもよい炭素
数6〜10のアリール基(例えばフェニル基)を表す。
【0064】特に好ましい3−アリール置換クマリン化
合物(B)は一般式VIで示される{(s−トリアジン−
2−イル)アミノ}−3−アリールクマリン化合物類で
ある。
【0065】
【化16】
【0066】ロフィン二量体は2個のロフィン残基から
なる2,4,5−トリフェニルイミダゾリル二量体を意
味し、その基本構造を下記に示す。
【0067】
【化17】
【0068】その具体例としては、2−(o−クロルフ
ェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2
−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾリル二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,
5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(p−メトキ
シフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量
体、2−(p−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾリル二量体、2−(2,4−ジメトキシフ
ェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2
−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾリル二量体等が挙げられる。
【0069】本発明では、以上の開始剤の他に他の公知
のものも使用することができる。米国特許第2,36
7,660号明細書に開示されているビシナールポリケ
トルアルドニル化合物、米国特許第2,367,661
号および第2,367,670号明細書に開示されてい
るα−カルボニル化合物、米国特許第2,448,82
8号明細書に開示されているアシロインエーテル、米国
特許第2,722,512号明細書に開示されているα
−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国
特許第3,046,127号および第2,951,75
8号明細書に開示されている多核キノン化合物、米国特
許第3,549,367号明細書に開示されているトリ
アリルイミダゾールダイマー/p−アミノフェニルケト
ンの組合せ、特公昭51−48516号公報に開示され
ているベンゾチアゾール系化合物/トリハロメチール−
s−トリアジン系化合物。
【0070】開始剤の使用量はモノマー固形分に対し、
0.01wt%〜100wt%、好ましくは1wt%〜
50wt%である。開始剤の使用量が0.01wt%よ
り少ないと重合が進み難く、また、100wt%を超え
ると重合率は大きくなるが分子量が低くなり膜強度が弱
くなる。
【0071】本発明の感放射線性組成物の結着樹脂とし
ては、従来、顔料分散法に用いられてきた公知の結着樹
脂を用いることができる。これらの結着樹脂としては、
線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶で、弱アルカ
リ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状
有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有する
ポリマー、例えば特開昭59−44615号、特公昭5
4−34327号、特公昭58−12577号、特公昭
54−25957号、特開昭59−53836号、特開
昭59−71048号明細書に記載されているようなメ
タクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸
共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、
部分エステル化マレイン酸共重合体等があり、また同様
に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体があ
る。この他に水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加
させたものなども有用である。特にこれらのなかでベン
ジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合
体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル
酸/および他のモノマーとの多元共重合体が好適であ
る。この他に水溶性ポリマーとして、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、ポリビニールピロリドンやポリエ
チレンオキサイド、ポリビニールアルコール等も有用で
ある。また硬化皮膜の強度をあげるためにアルコール可
溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパンとエピクロルヒドリンのポリエーテルな
ども有用である。これらのポリマーは任意な量を混合さ
せることができる。
【0072】また、特開平7−140654号に記載の
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ポリス
チレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタ
クリル酸共重合体、2−ヒドロキシ−3−フエノキシプ
ロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロ
モノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重
合体、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート/ポリス
チレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタク
リル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタアクリレー
ト/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレ
ート/メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
【0073】本発明の結着樹脂の総量は、感放射線性組
成物の全固形成分に対し5〜90wt%である。好まし
くは10〜60wt%である。結着樹脂の総量が5wt
%より少ないと膜強度が低下し、また、90wt%より
多いと、酸性分が多くなるので、溶解性のコントロール
が難しくなり、又相対的に顔料が少なくなるので十分な
画像濃度が得られない。
【0074】本発明の組成物には、必要に応じて各種添
加物、例えば充填剤、上記の結着樹脂以外の高分子化合
物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、凝集防止剤等を配合することかできる。
【0075】これらの添加物の具体例としては、ガラ
ス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリ
アクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエー
テル、ポリフロロアルキルアクリレート等のバインダー
ポリマー(A)以外の高分子化合物;ノニオン系、カチ
オン系、アニオン系等の界面活性剤;ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエ
チル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3
−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2
−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止
剤:2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキ
シフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコ
キシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;およびポリアク
リル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができ
る。
【0076】また、放射線未照射部のアルカリ溶解性を
促進し、本発明の組成物の現像性の更なる向上を図る場
合には、本発明の組成物に有機カルボン酸、好ましくは
分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸の添加を
行うことができる。具体的には、例えばギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジ
エチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカ
ルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチル
マロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラ
メチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン
酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等
の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミ
ン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボ
ン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメ
リト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等
の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロ
パ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク
酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸
ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸
等のその他のカルボン酸が挙げられる。
【0077】本発明の感放射線性組成物には以上の他
に、更に、熱重合防止剤を加えておくことが好ましく、
例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ
−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブ
チルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′
−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用であ
る。
【0078】本発明の組成物を調製する際に使用する溶
媒としては、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸−n
−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミ
ル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプ
ロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル
類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキ
シ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチ
ル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキ
シ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、
【0079】3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキ
シプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸ア
ルキルエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、
3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピ
オン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−
オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エ
チル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシ
プロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチ
ル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシ
プロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチ
ル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−
オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ
−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−
メチルプロピオン酸エチル、
【0080】ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピ
ルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチ
ル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エ
チル等;エーテル類、例えばジエチレングリコールジメ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソ
ルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、
【0081】プロピレングリコールメチルエーテルアセ
テート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート
等;ケトン類、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭
化水素類、例えばトルエン、キシレシ等が挙げられる。
【0082】これらのうち、3−エトキシプロピオン酸
メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロ
ソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコール
ジメテルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオ
ン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチ
ルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテ
ート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
等が好ましく用いられる。
【0083】これら溶媒は、単独で用いてもあるいは2
種以上組み合わせて用いてもよい。本発明の組成物は、
上記主要成分、さらに必要に応じて用いられるその他の
添加剤を溶媒と混合し各種の混合機、分散機を使用して
混合分散することによって調製することができる。
【0084】本発明の組成物は、基板に回転塗布、流延
塗布、ロール塗布等の塗布方法により塗布して感放射線
性組成物層を形成し、所定のマスクパターンを介して露
光し、現像液で現像することによって、着色されたパタ
ーンを形成する。この際に使用される放射線としては、
特にg線、h線、i線等の紫外線が好ましく用いられ
る。
【0085】基板としては、例えば液晶表示素子等に用
いられるソーダガラス、パイレックスガラス、石英ガラ
スおよびこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体
撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリ
コン基板等が挙げられる。これらの基板は、一般的には
各画素を隔離するブラックストライプが形成されてい
る。
【0086】現像液としては、本発明の感放射線性組成
物を溶解し、一方放射線照射部を溶解しない組成物であ
ればいかなるものも用いることができる。具体的には種
々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性の水溶液を用い
ることができる。有機溶剤としては、本発明の組成物を
調整する際に使用される前述の溶剤が挙げられる。
【0087】アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム,硅酸ナトリウ
ム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアン
モニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジ
ン、1,8−ジアザビシクロ−〔5,4,0〕−7−ウ
ンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜
10重量%、好ましくは0.01〜1重量%となるよう
に溶解したアルカリ性水溶液が使用される。なお、この
ようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合
には、一般に、現像後、水で洗浄する。
【0088】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその主旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。粒子サイズの測定は、レ
ーザー光散乱法を利用したマイクロトラックUPA粒度
分析計(日機装株式会社製)を使用した。 実施例1 メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(80/20wt比) 40部 C.I.Pigment Red 171 40部 シクロヘキサノン 60部 を混合し3本ロールミルで混練した。得られた混練物に、 プロピレングルコールモノメチルエーテルアセテート 50部 3ーエトキシプロピオン酸エチル 50部 を加え、サンドグラインダー(スーパーミル:井上制作
所製)で分散した(一次分散)。次に平均粒径1mmの
ガラスビーズを用いて同じくダイノミル(シンマルエン
タープライゼス社製)で分散した(二次分散)。
【0089】分散後、孔径5μmのフィルターでガラス
ビーズの欠片等の粗大粒子を濾過し、以下の成分を添加
し本発明のカラーフィルター用感放射線性組成物を得
た。 ・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 40部 ・4ー[oーブロモ−p−N,Nージ(エトキシカルボニル) 3部 アミノフェニル]2、6ージ(トリクロロメチル)−S− トリアジン ・7ー[{4ークロロー6ー(ジエチルアミノ)−S−トリアジン 2部 ー2ーイル}アミノ]ー3ーフェニルクマリン ・ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.01部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 200部
【0090】粒子サイズをレーザー光散乱法を利用した
マイクロトラックUPA粒度分析計(日機装株式会社
製)で測定したところ、平均粒径は0.06μm、0.
1μm以下の粒子は、全粒子の92%であった。
【0091】この組成物を、カラーフィルター用のガラ
ス基板にスピンコーターで塗布し、100℃で2分間乾
燥させたところ、赤色の均一な塗膜が得られた。2.5
Kwの超高圧水銀灯を使用し、マスクを通して200m
j/cm2 の露光量を照射した。0.25%の炭酸ナト
リウム水溶液に浸漬して現像した。得られた画像は、6
20nm以上の透過率が94%(膜厚1μm)、コント
ラスト比が1000(膜厚0.4μm)であり、透過性
とコントラスト比に優れていた。コントラスト比は、カ
ラーフィルターをバックライト上で、2枚の偏光板の間
に挟みクロス、パラレルの輝度比で表したものである。
【0092】比較例−1 実施例−1において二次分散を行わないものは、平均粒
子サイズが0.13μm、0.1μm以下の粒子は全粒
子の28%であった。実施例−1と同様にしてカラーフ
ィルター用感放射線性組成物を作製したところ、透過率
88%、コントラスト比350であった。
【0093】実施例−2 メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(808/20wt比) 40部 C.I.Pigment Yellow139 40部 シクロヘキサノン 60部 を混合し3本ロールミルで混練した。得られた混練物に、 プロピレングルコールモノメチルエーテルアセテート 50部 3ーエトキシプロピオン酸エチル 50部 を加え、サンドグラインダー(スーパーミル:井上制作
所製)で分散した(一次分散)。次に顔料分散剤とし
て、ソルスパース20000(ゼネカ(株)製顔料分散
剤)8部を添加し、平均粒径0.7mmのガラスビーズ
を用いて同じくダイノミル(シンマルエンタープライゼ
ス社製)で分散した(二次分散)。分散後、孔径5μm
のフィルターで粗大粒子を濾過した。粒子サイズをレー
ザー光散乱法を利用したマイクロトラックUPA粒度分
析計(日機装株式会社製)で測定したところ、平均粒径
は0.04μm,0.1μm以下の粒子は、全粒子の9
9%であった。
【0094】次に、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート200部を添加し実施例−1と同様に
して、カラーフィルター用のガラス基板にスピンコータ
ーで塗布し、コントラスト比を測定した。コントラスト
比480(膜厚0.4μm)が得られた。二次分散を行
わないものは、平均粒子サイズが0.18μm、0.1
μm以下の粒子は全粒子の18%であった。コントラス
ト比は50であった。
【0095】実施例−3 実施例−2において、二次分散を行わない分散液を遠心
分離(3000〜15000RPM)し、粒子サイズ毎
に分別しコントラスト比を実施例−1と同様にして測定
した。その結果を表−3に示す。
【0096】
【表3】
【0097】平均粒子サイズ0.08μm、0.1以下
の粒子の割合が80%以上ではコントラスト比が大きく
改善された。 膜厚0.4μm。
【0098】実施例−4 実施例−1のレッドの分散液と実施例−2のイエローの
分散液を、80:20で混合し、実施例−1と同様にし
て感放射線性組成物を作製した。実施例−1と同様にし
てコントラスト比を測定したところ、700が得られ
た。一方、実施例−2において二次分散を行わないイエ
ローの分散液を用いたものではコントラスト比は、25
0であった(膜厚1μm)。
【0099】実施例−5 実施例−1のレッドの分散液と実施例−3で遠心分離し
たイエローの分散液を、80:20で混合し、実施例−
1と同様にして感放射線性組成物を作製した。実施例−
1と同様にしてコントラスト比を測定した結果を表−4
に示す。
【0100】
【表4】
【0101】実施例−6 実施例−2において、顔料分散剤(ゼネカ(株)製顔料
分散剤;ソルスパース20000)の代わりに、前記化
合物例−4の化合物に代えた以外は同様にして分散し
た。平均粒径は0.06μm,0.1μm以下の粒子
は、全粒子の90%であった。上記と同様にコントラス
ト比を測定したところ、コントラスト比が450(膜厚
0.4μm)が得られた。 実施例−7 実施例−2において、顔料分散剤(ゼネカ(株)製顔料
分散剤;ソルスパース20000)の代わりに、旭電化
プルロニックTR1304に代えた以外は同様にして分
散した。平均粒径は0.06μm,0.1μm以下の粒
子は、全粒子の92%であった。上記と同様にコントラ
スト比を測定したところ、コントラスト比が500(膜
厚0.4μm)が得られた。
【0102】実施例−8 実施例1のカラーフィルター用感放射線性組成物に、分
散安定剤として、ソルスパース20000を顔料分に対
し10wt%添加したものを作製した。ソルスパース2
0000を添加したものとしないものについて、室温で
0日、1日、10日及び30日間経時保存し、それを実
施例−1と同様の方法で画像を形成させた。その得られ
た画像について透過率及びコントラスト比を実施例−1
と同様に測定し、その結果を下記に示す。尚、表−5中
の○は、製造直後の透過率又はコントラスト比の値に対
して、各々の経時後の透過率又はコントラスト比の値の
変化率が10%以下であることを表し、×はその変化率
が10%を越えるものを表す。 表−5 製造直後 1日 10日 30日 実施例−1 ○ ○ ○ × 実施例−2 ○ ○ ○ ○
【0103】表−5の結果から、本発明における好まし
い分散剤である、第3級アミン化合物を用いることによ
り、経時保存時における透過率又はコントラスト比の低
下を防止できることが判る。
【0104】
【発明の効果】本発明の粒子サイズ分布を有する顔料を
分散させた感放射線性組成物を用いることで、透過率と
コントラスト比に優れる、高品位画質のカラーフィルタ
ーを作製することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 袈裟直 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 成尾 匡一 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士ハ ントエレクトロニクステクノロジー株式会 社内 (72)発明者 牛丸 晶 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士ハ ントエレクトロニクステクノロジー株式会 社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂、顔料、顔料分散剤、感放射線
    性化合物および溶剤を含有するカラーフィルター用組成
    物において、0.1μm以下の粒子が全粒子の80重量
    %以上で、平均粒子サイズが0.01〜0.08μmの
    顔料を分散したことを特徴とするカラーフィルター用組
    成物。
  2. 【請求項2】 顔料分散剤が、少なくとも1個の重合体
    基を有する第3級アミン化合物を含むことを特徴とする
    請求項1に記載のカラーフィルター用組成物。
  3. 【請求項3】 顔料分散剤が、下記の一般式(A)で表
    される第3級アミン化合物を含むことを特徴とする請求
    項1に記載の感放射線性組成物。 一般式(A) 【化1】 式(A)中、R1 〜R8 は同一でも異なっていてもよ
    く、HまたはCH3 を示し、R9 〜R12は同一でも異な
    っていてもよく、H、CH3 、COR13またはCONR
    14を示し、R13およびR14は、アルキル基、アリール
    基、アルケニル基またはアルキニル基を示し、aは2〜
    12の整数、b、c、d、e、f、g、hおよびlは同
    一でも異なっていてもよく、0〜300の整数を示す。
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