JPH09196974A - 光応用測定装置とその製造方法、および光応用電流測定装置 - Google Patents

光応用測定装置とその製造方法、および光応用電流測定装置

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JPH09196974A
JPH09196974A JP8008031A JP803196A JPH09196974A JP H09196974 A JPH09196974 A JP H09196974A JP 8008031 A JP8008031 A JP 8008031A JP 803196 A JP803196 A JP 803196A JP H09196974 A JPH09196974 A JP H09196974A
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optical fiber
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栄 生田
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清寿 寺井
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正雄 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度でしかも長期に亘って安定性を有す
る、実用性の高い光応用測定装置を提供する。 【解決手段】 送信ファイバ3のコリメータ、偏光子
4、センサファイバ5とそのコリメータ、検光子7、お
よび受信ファイバ8のコリメータを含む光学系のうち、
センサファイバ5を除く光学部品を、光学系収納箱21
内に収納する。各コリメータを構成するファイバコネク
タ15、送信ファイバ3と受信ファイバ8のコリメータ
を構成する取付部材16、およびセンサファイバ5のコ
リメータを構成するレンズホルダ22、調節スリーブ2
3、およびコネクタホルダ24などの固定部材と、光学
系収納箱21を、ニッケル含有率が30〜40%のニッ
ケル合金鋼で構成する。各固定部材間、および各固定部
材と光学系収納箱21との間を、レーザ溶接(レーザ溶
接部WL)によって固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度・電界や磁界
などの物理量の変化によって偏光特性が変化する光学素
子をセンサとして利用して、測定対象となる物理量を求
める光応用測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁界によって偏光の旋光角度が変
化するファラデー効果や、応力によって複屈折が発生す
る光弾性効果などを利用し、偏光を測定することによっ
て磁界・電界・歪・温度などの各種の物理量を測定する
試みが広く行われており、各種の光応用測定装置が提案
されている。
【0003】[1.従来の光応用電流測定装置]図16
は、従来の光応用測定装置として、特に、光応用電流測
定装置の代表的な一例を示す構成図である。この図16
に示すように、レーザダイオードや発光ダイオードから
なる光源1からの光はレンズ2によって集光され、送信
ファイバ3に入射する。この送信ファイバ3を伝播した
光は、レンズ2によって平行ビームとされ、偏光子4を
通って直線偏光に変換される。この光は、レンズ2によ
って集光され、センサファイバ5に入射する。このセン
サファイバ5は、被測定電流の流れる導体6の周囲に巻
回されており、光は、このセンサファイバ5を伝播する
間に、導体6を流れる被測定電流の作る磁界に比例した
ファラデー旋光を受け、角度θだけ回転した直線偏光と
なって出力される。したがって、この旋光角度θを測定
することにより電流値を得ることができる。
【0004】このような旋光角度θの測定方法として、
図16においては、偏光子4に対して45度回転させて
配置されたウォラストンプリズムからなる検光子7を使
用し、直交する2つの偏光線分の光に分けて検出する方
法が採用されている。すなわち、まず、センサファイバ
5から出射した光は、レンズ2によって再び平行ビーム
とされ、ウォラストンプリズムからなる検光子7によっ
て、x,yの2成分の光に分けられる。この2成分の光
は、個別のレンズ2を介して2つの受信ファイバ8にそ
れぞれ入射する。この受信ファイバ8をそれぞれ伝播し
たx,yの2成分の光は、2つの検出器9にそれぞれ導
かれる。
【0005】次に、x,yの2成分の光信号は、2つの
検出器9によってそれぞれ電気信号Vx,Vyに変換さ
れる。この場合の電気信号Vx,Vyは、次の式(1)
によって表される。
【数1】
【0006】このようにして検出器9で得られた電気信
号Vx,Vyは、さらに、2つのAGC増幅器10にそ
れぞれ送られ、次の式(2)によって、直流分成分で規
格化される。
【数2】
【0007】この電気信号Vx’,Vy’は、除算器1
1とROMテーブル12によって処理され、次の式
(3)に示すような、和と差のわり算のアークサインを
求める演算によって、電流値Iが求められる。
【数3】
【0008】以上のような光応用電流測定装置において
は、電流信号出力が光信号強度に無関係であるため、ア
ライメントずれや光源の劣化による光量の変化などによ
る誤差を生じることなく、高精度の電流測定を行うこと
ができる。このような光応用電流測定装置は、絶縁特性
に優れており、構成もコンパクトであることから、特
に、電力系統における高圧機器用の電流測定装置とし
て、その一層の高性能化が期待されている。
【0009】[2.従来の光応用電流測定装置の光学
系]また、以上のような光応用電流測定装置において、
送信ファイバ3から受信ファイバ8に至るまでの光学系
は、例えば、図17および図18に示すように構成され
ている。ここで、図17は、光学系の具体的な構成の一
例を示す平面図、図18は、図17の断面図である。
【0010】図17に示すように、送信ファイバ3から
2つの受信ファイバ8に至るまでの光学系を構成する複
数の光学部品は、光ファイバ部分を除いて、細長い光学
系取付基板13上に配置されている。まず、光学系取付
基板13の長手方向の一端には、被測定電流が流れる導
体6を貫通させる円形の取付部13aが設けられ、この
取付部13aの周囲にセンサファイバ5が巻回されてい
る。このセンサファイバ5の両端部は、光学系取付基板
13の長手方向に沿って互いに平行にかつ同じ位置とな
るように配置されている。そして、センサファイバ5の
入射端部の延長線上に、偏光子4、レンズ2、および送
信ファイバ3の出射端部が一列に並べられると共に、セ
ンサファイバ5の出射端部の延長線上に、検光子7、レ
ンズ2、および第1の受信ファイバ8の入射端部が一列
に並べられている。
【0011】この場合、偏光子4は、その偏光方位が水
平あるいは垂直方向に対して45度をなすように配置さ
れている。また、検光子7は、任意の方向に偏光してい
る入射光を水平方向と垂直方向に偏光する2つの直線偏
光に分解し、それぞれ異なる方向に出射する光学部品で
あるが、図17においては、ここでは、光学系取付基板
13の長手方向と、それに対して90度をなす方向(偏
光子4側に向かう方向)に出射するように配置されてい
る。
【0012】さらに、第2の受信ファイバ8の入射端部
は、送信ファイバ3の出射端部と第1の受信ファイバ8
の入射端部との間に、これらと平行に設けられている。
そして、このように配置された第2の受信ファイバ8の
入射端部に対して、前述した検光子7で90度方向に出
射した光を導くために、この検光子7と偏光子4の間に
は、光路を90度折り曲げるための折り曲げ鏡14が配
置されている。
【0013】一方、このように配置された各ファイバ
3,5,8の各端部には、このファイバ端部を支持する
ためのファイバコネクタ15がそれぞれ設けられてお
り、各ファイバコネクタ15と各ファイバ3,5,8に
結合される各レンズ2は、光軸を一致させる一定の位置
関係となるようにして個別の取付部材16に取り付けら
れている。これらの取付部材16は、金属製であり、図
18に示すように、光学系取付基板13上に、接着剤1
7によって固定されている。また、偏光子4や検光子
7、および折り曲げ鏡14についても、同様に、接着剤
17によって光学系取付基板13上に固定されている。
そして、このように光学部品が固定された光学系取付基
板13の表面は、その重量が問題とならない程度の軽量
の簡単なカバーによって覆われ、全体として、光学系収
納箱を構成している。
【0014】以上のような構成を有する図17および図
18の光学系の動作は、次の通りである。すなわち、こ
の光学系において、各ファイバ3,5,8の各ファイバ
コネクタ15と、取付部材16、およびレンズ2からな
る構造物は、ファイバからの光を平行ビームに変換する
か、あるいは逆に、平行ビームを集光してファイバに入
射させるコリメータとして機能する。
【0015】したがって、まず、図示していない光源を
出射した光は、送信ファイバ3によって導かれ、その出
射端部のコリメータにより平行ビームとなって偏光子4
に達する。この場合、偏光子4は、前述したように、そ
の偏光方位が水平あるいは垂直方向に対して45度をな
すように配置されているため、この偏光子4によって、
光は方位45度の直線偏光に変換される。この光は、セ
ンサファイバ5の入射端部のコリメータにより集光ビー
ムとなってセンサファイバ5に入射する。
【0016】センサファイバ5に入射した光は、このセ
ンサファイバ5を伝播する間に、導体6に流れる被測定
電流の作る磁界によってファラデー旋光を受けてその方
位が変化した後、センサファイバ5の出射端部のコリメ
ータにより平行ビームとなって検光子7に入射する。こ
の検光子7によって、光は、水平方向に偏光する直線偏
光(x成分)と垂直方向に偏光する直線偏光(y成分)
とに分解される。このように分解された2つの光のう
ち、一方の光はそのままの状態で、また他方の光は折り
曲げ鏡14を介して、2つの受信ファイバ8の入射端部
のコリメータにそれぞれ入射し、各コリメータで集光ビ
ームとなって各受信ファイバ8にそれぞれ入射する。
【0017】以上のような光学系の動作において、各光
学部品は、高精度で位置決めされている必要がある。こ
の場合、光学系取付基板13は、各光学部品を所定の位
置に正確に保持固定するように機能する。この光学系取
付基板13上における各光学部品の取付は、前述したよ
うに、接着剤17によって行われているが、このような
取付は、具体的には次のような手順によって行われてい
る。すなわち、光学部品の取付に当たっては、光学部品
の下面に接着剤を塗布し、この状態で、光学部品を微動
装置によって保持しながら光学系取付基板13上で位置
決めし、その位置に接着固定している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図16
〜図18に示したような従来の光応用電流測定装置に
は、次のような問題点がある。 接着剤に起因する光学部品の位置ずれや脱落の可能性 光ファイバとそれに光を入射する集光光学系との間の
位置ずれとそれによる光量変化 温度・湿度や外部磁界などの周囲環境や応力などの影
響による精度低下 光ファイバ端面の異物付着による光量変化 受信ファイバの曲がりによる光損失 これらの問題点〜の具体的な内容について、以下に
説明する。
【0019】「接着剤に起因する光学部品の位置ずれ
や脱落の可能性」について 図17と図18に示したように、従来、光学系の光学部
品は、光学系収納箱の一部である光学系取付基板13に
対し、取付部材16などの固定部材を使用して接着剤で
固定されているにすぎない。この場合、接着剤は、一般
的に、金属やガラスに対して膨脹率が10倍以上大きい
ため、周囲温度が大きく変化した場合には、接着剤が大
きく収縮してしまい、その結果、光学部品同士の位置が
ずれてしまう。また、光学系に温度変化や振動が繰り返
し加わった場合には、前述したような大きな収縮と外部
機械力との相乗的な影響によって接着剤が劣化し、長期
間の後には、光学部品が脱落してしまう可能性がある。
【0020】「光ファイバとそれに光を入射する集光
光学系との間の位置ずれとそれによる光量変化」につい
て 光ファイバのコア径は極めて小径であるため、特に、こ
のような光ファイバとそれに光を入射する集光光学系と
の間には極めて精度の高いアライメントが要求される。
しかしながら、振動や温度変化が生じた場合、あるい
は、接着剤の収縮を生じた場合には、センサと集光光学
系との間のアライメントが崩れ、センサに入射する光量
が大きく変化する可能性がある。このような光量変化
は、測定精度の低下につながる。
【0021】特に、センサファイバを構成する光ファイ
バには、偏光情報を伝播することが要求されることか
ら、シングルモード光ファイバが使用されるが、このよ
うなシングルモード光ファイバのコア径は2〜10μm
程度と極めて小径であるため、振動や温度変化、接着剤
の収縮などによって容易にアライメントが崩れ、ひどい
場合にはセンサファイバに光を入射できなくなる可能性
がある。
【0022】また、光学系の各部で、光量変化を生じた
場合でも、ある程度の光量を確保することができれば、
光学系のうち、検光子までの部分で発生した光量変化分
については、電子回路で補正可能である。しかしなが
ら、検光子以降で発生した光量変化分については、必ず
しもx,y成分共に同位相とならないため、電子回路で
補正することは困難であり、誤差の原因となる。
【0023】この場合、受信ファイバを構成する光ファ
イバには、マルチモード光ファイバを使用することがで
きるため、前述したシングルモード光ファイバを使用し
たセンサファイバに比べれば、比較的容易に光を入射す
ることができる。しかしながら、前述したように、検光
子以降で発生した光量変化分の補正は困難であるため、
受信ファイバの入射時に光量変化が多少でも発生した場
合には、この光量変化分はそのまま誤差の原因となって
しまう。
【0024】「温度・湿度や外部磁界などの周囲環境
や応力などの影響による精度低下」について 光学部品は、基本的に、温度・湿度や外部磁界などの周
囲環境の影響を受けやすいが、図17と図18に示した
ように、光学系取付基板13上に光学部品を取り付け
て、この光学系取付基板13を簡単なカバーで覆うだけ
の構造では、これらの周囲環境の影響から光学系を十分
に保護することはできない。そのため、特に、センサフ
ァイバ以外の光学部品の光学特性が周囲環境の影響によ
って変化し、これらの光学部品を通過する光の誤差の原
因となる可能性がある。
【0025】また、光応用電流測定装置において、セン
サファイバは、図17と図18に示したように、被測定
電流の流れる導体の外周に配置された固定部材(図1
7、図18中では光学系取付基板13の取付部13a)
に巻回されるが、センサファイバを固定部材に対して強
固に固定した場合には、温度変化により固定部材からセ
ンサファイバに大きな応力が加わり、誤差の原因とな
る。
【0026】「光ファイバ端面の異物付着による光量
変化」について 光ファイバのコア径は極めて小径であるため、その端面
に異物が付着した場合には光量損失を生じる。特に、セ
ンサファイバを構成するシングルモード光ファイバのコ
ア径は、前述したように、2〜10μm程度と極めて小
径であるため、その端面に極めて微小の異物が付着した
場合でも、大きな光量損失を生じてしまい、誤差の原因
となる。
【0027】「受信ファイバの曲がりによる光損失」
について 受信ファイバは、入射した光を検出器まで100%導く
ことが望ましいが、曲り部分においては光の一部がファ
イバの外に逃げてしまい、光損失を生じてしまう。しか
しながら、配設上の都合などから、受信ファイバを全く
曲げずに配設し、その状態を維持することは通常困難で
あるため、このような受信ファイバの曲りによる光損失
の発生は避けられない。
【0028】なお、以上のような問題点〜は、図1
6〜図18に示した光応用電流測定装置に限らず、光フ
ァイバを含む光学系を使用して各種の物理量を測定する
光応用測定装置一般に同様に存在している。
【0029】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その第1の目
的は、高精度でしかも長期に亘って安定性を有する、実
用性の高い光応用測定装置を提供することである。
【0030】より具体的に、本発明の第2の目的は、光
学系の光学部品を容易かつ確実に固定して十分な耐久性
を与えることが可能であり、高精度でしかも長期に亘っ
て安定性を有する光学系を備えた光応用測定装置を製造
可能な、優れた製造方法を提供することである。
【0031】本発明の第3の目的は、温度・湿度や外部
磁界などの周囲環境の影響を回避可能であり、高精度で
しかも長期に亘って安定性を有する光学系を備えた光応
用測定装置を提供することである。
【0032】本発明の第4の目的は、光ファイバに入射
する光量の変化や光ファイバ端面への異物の付着を抑制
可能であり、光量の安定性に優れた高精度の光学系を備
えた光応用測定装置を提供することである。
【0033】本発明の第5の目的は、受信ファイバの曲
りによる光損失を低減可能であり、光量の安定性に優れ
た高精度の光学系を備えた光応用測定装置を提供するこ
とである。
【0034】本発明の第6の目的は、センサファイバに
対する応力などの外部影響を低減可能であり、高精度で
かつ小型・簡略なセンサファイバを備えた光応用測定装
置を提供することであり、特に、電力系統に適した光応
用電流測定装置を提供することである。
【0035】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、請求項1〜8記載の各発明は、光学系の製
造方法とその構成を改良したものである。また、請求項
9〜13記載の各発明は、光ファイバとこの光ファイバ
に光を入射する集光手段の構成を改良したものであり、
請求項14〜17記載の各発明は、受信用光ファイバの
構成を改良したものである。また、請求項18〜27記
載の各発明は、センサ用光ファイバの固定構造を改良し
たものであり、請求項28〜32記載の各発明は、請求
項18〜27記載の各発明を光応用電流測定装置に適用
したものである。以下には、これらの各発明について、
順次説明する。
【0036】[1.請求項1〜8記載の各発明:光学系
の製造方法とその構成の改良]請求項1〜8記載の各発
明は、センサ用光学素子を含む複数の光学部品から構成
された光学系と、この光学系の前記複数の光学部品の中
で選択された一つ以上の光学部品をそれぞれ取り付ける
複数の固定部材と、この複数の固定部材を取り付けて光
学部品を収納する光学系収納箱とを備え、前記センサ用
光学素子を通過した光の偏光状態を検出することによっ
て測定対象となる物理量を求めるように構成された光応
用測定装置とその製造方法において、次のような特徴を
有するものである。
【0037】請求項1記載の発明は、前記光応用測定装
置の製造方法において、前記固定部材と前記光学系収納
箱との間を、レーザ溶接によって固定することを特徴と
している。以上のような構成を有する請求項1記載の発
明によれば、レーザ溶接によって光学部品を強固に安定
した状態で固定することができる。また、レーザ溶接
は、非接触加工であり、入熱量も小さいため、光学部品
に力を加えずに組み立てることができ、光学系全体に与
える熱歪みを十分に低減できる。したがって、従来問題
となっていたような、光学部品の位置ずれや脱落などを
発生する可能性がなくなり、高精度を有する光学系を、
長期間に亘って安定した状態で維持することができる。
【0038】請求項2記載の発明は、前記光応用測定装
置において、前記固定部材と前記光学系収納箱の少なく
とも固定部分が、リンを含まない金属から構成され、レ
ーザ溶接によって固定されていることを特徴としてい
る。
【0039】請求項3記載の発明は、前記光応用測定装
置において、前記光学系収納箱が、磁性金属から構成さ
れ、かつ、前記固定部材と前記光学系収納箱が、レーザ
溶接によって固定されていることを特徴としている。請
求項4記載の発明は、前記請求項3記載の発明におい
て、前記固定部材と前記光学系収納箱の少なくとも固定
部分が、リンを含まない金属から構成されていることを
特徴としている。
【0040】請求項5記載の発明は、前記請求項2また
は4記載の発明において、前記リンを含まない金属が、
ニッケル合金鋼であることを特徴としている。請求項6
記載の発明は、前記請求項3記載の発明において、前記
磁性金属が、ニッケル合金鋼であることを特徴としてい
る。請求項7記載の発明は、前記請求項5または6記載
の発明において、前記ニッケル合金鋼のニッケル含有率
が30〜40%であることを特徴としている。
【0041】請求項8記載の発明は、前記請求項2〜7
記載の発明において、前記光学系の前記複数の光学部品
が光ファイバを含み、前記光学系収納箱が、前記光学系
の前記複数の光学部品のうち、前記光ファイバ以外の光
学部品を収納するように構成されていることを特徴とし
ている。
【0042】以上のような構成を有する請求項2〜8記
載の発明によれば、前記請求項1記載の発明の方法で製
造されているため、請求項1記載の発明と同様の作用効
果が得られることに加えて、さらに、次のような作用効
果が得られる。
【0043】請求項2,4記載の発明によれば、固定部
材と光学系収納箱の少なくとも固定部分を、リンを含ま
ない金属で構成したことにより、異種材料の介在やひび
割れなどを発生することなしに、信頼性の高い固定部を
形成することができ、光学部品の固定強度とその安定性
を向上することができる。
【0044】請求項3,4記載の発明によれば、光学系
収納箱を磁性金属で構成したため、その内部に収納され
た光学部品を外部磁界から遮蔽することができ、外部磁
界による誤差やノイズの影響を低減することができる。
【0045】請求項5〜7記載の発明において使用して
いるニッケル合金鋼は、リンを含まない磁性金属であ
り、レーザ溶接用として適しているが、特に、請求項7
記載の発明においては、ニッケル含有率が30〜40%
のニッケル合金鋼を使用しており、このニッケル合金鋼
は熱膨脹率が他の金属に比べて極めて低いため、光学系
全体の温度安定性を確保することができる。
【0046】請求項8記載の発明においては、光学系の
光学部品のうち、光ファイバを除く光学部品を光学系収
納箱に収納することにより、光学系収納箱を小型・簡略
化することができる。
【0047】[2.請求項9〜13記載の各発明:光フ
ァイバとこの光ファイバに光を入射する集光手段の構成
の改良]請求項9〜13記載の各発明は、光を導く光フ
ァイバと、この光ファイバに光を入射するための集光手
段とを含む複数の光学部品から構成された光学系と、こ
の光学系の一部に設けられたセンサ部とを備え、前記セ
ンサ部を通過した光の偏光状態を検出することによって
測定対象となる物理量を求めるように構成された光応用
測定装置において、次のような特徴を有するものであ
る。
【0048】請求項9記載の発明は、前記集光手段の、
前記光ファイバの端面における入射光のスポットサイズ
がこの光ファイバのコア径の21/2 以上となるように構
成されていることを特徴としている。請求項10記載の
発明は、前記集光手段の、前記光ファイバの端面におけ
る入射光のスポットサイズがこの光ファイバのコア径の
-1/2以下となるように構成されていることを特徴とし
ている。
【0049】以上のような構成を有する請求項9,10
記載の各発明によれば、光ファイバに入射する光のファ
イバ端面におけるスポットサイズを光ファイバのコア径
よりも大きくするか、あるいは逆に小さくすることによ
って、アライメントの変化に対するファイバ入射光量の
変化を低減することができる。
【0050】請求項11記載の発明は、前記集光手段
が、屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)から構成さ
れていることを特徴としている。以上のような構成を有
する請求項11記載の発明によれば、光ファイバに入射
する集光手段に屈折率分布型レンズを使用することによ
り、レンズの外周とレンズの光学的中心との同軸度を容
易に得ることができ、レンズ端面とファイバ端面との間
の距離を機械加工で容易に設定できるため、アライメン
ト精度を向上することができる。
【0051】請求項12記載の発明は、前記集光手段
が、レンズから構成され、このレンズの焦点位置がレン
ズ端面に位置するように構成されていることを特徴とし
ている。以上のような構成を有する請求項12記載の発
明によれば、光ファイバに入射する集光手段にレンズを
使用し、このレンズの焦点位置がレンズ端面に位置する
ように設計することにより、光ファイバとレンズとを突
き合わせ配置することができる。そして、このように突
き合わせ配置することにより、光ファイバとレンズを同
一振動条件下に設定することができるため、光量変化を
抑制し、光量の安定性を向上することができる。
【0052】請求項13記載の発明は、前記請求項11
または12記載の発明において、前記光ファイバの端部
にはこのファイバ端部を支持するファイバコネクタが設
けられ、前記レンズが、前記ファイバコネクタの直径と
等しい直径を有することを特徴としている。以上のよう
な構成を有する請求項13記載の発明によれば、前記請
求項11,12記載の発明の作用効果に加えて、さら
に、ファイバコネクタの直径とレンズの直径を同一にす
ることにより、光ファイバとレンズの同軸度を向上で
き、アライメント精度を一層向上することができる。
【0053】[3.請求項14〜17記載の各発明:受
信用光ファイバの構成の改良]請求項14〜17記載の
各発明は、センサ用光学素子と、このセンサ用光学素子
の出射光の偏光状態により透過光量が変化する検光子
と、この検光子を透過した光を導く受信用光ファイバ
と、この受信用光ファイバに光を入射するための集光手
段とを含む複数の光学部品から構成された光学系を備
え、前記受信用光ファイバによって導かれた光の光量を
検出することによって測定対象となる物理量を求めるよ
うに構成された光応用測定装置において、次のような特
徴を有するものである。
【0054】請求項14記載の発明は、前記受信用光フ
ァイバが、コア径が100μm以上のマルチモード光フ
ァイバから構成されていることを特徴としている。以上
のような構成を有する請求項14記載の発明によれば、
受信用光ファイバに、大径のマルチモード光ファイバを
使用することにより、アライメントの変化に対するファ
イバ入射光量の変化を低減することができる。
【0055】請求項15記載の発明は、前記受信用光フ
ァイバが、NAが0.25以上のマルチモード光ファイ
バから構成されていることを特徴としている。以上のよ
うな構成を有する請求項15記載の発明によれば、受信
用光ファイバに、高NAのマルチモード光ファイバを使
用することにより、ファイバの曲りによる光損失を低減
することができ、検出器への到達光量の変化を低減する
ことができる。
【0056】請求項16記載の発明は、請求項14また
は15記載の発明において、前記マルチモード光ファイ
バが、多成分ガラスから構成されていることを特徴とし
ている。以上のような構成を有する請求項16記載の発
明によれば、請求項14または15記載の発明の作用効
果に加えて、さらに、受信用光ファイバを、多成分ガラ
スのマルチモード光ファイバを使用することにより、一
層の高NAと低損失を実現することができる。
【0057】請求項17記載の発明は、請求項14また
は15記載の発明において、前記マルチモード光ファイ
バのコアが石英から構成され、クラッドがプラスチック
から構成されていることを特徴としている。以上のよう
な構成を有する請求項17記載の発明によれば、請求項
14または15記載の発明の作用効果に加えて、さら
に、受信用光ファイバのコアを石英、クラッドをプラス
チックであることから、赤外域での高い透過率と、プラ
スチッククラッドによる高NAを実現することができ
る。
【0058】[4.請求項18〜27記載の各発明:セ
ンサ用光ファイバの固定構造の改良]請求項18〜27
記載の各発明は、測定対象となる物理量を検出可能な位
置に配置されたセンサ用光ファイバを備え、このセンサ
用光ファイバを通過した光の偏光状態を検出することに
よって前記物理量を求めるように構成された光応用測定
装置において、次のような特徴を有するものである。
【0059】請求項18記載の発明においては、前記検
出可能な位置に円環状取付部材が設けられ、前記センサ
用光ファイバが、この円環状取付部材に沿って巻回され
る。そして、この円環状取付部材は、前記センサ用光フ
ァイバを部分的に固定する固定部を有する。そして、こ
の固定部は、センサ用光ファイバを収納する溝部とを有
し、この溝部は、前記センサ用光ファイバの径よりも大
きい寸法を有する。
【0060】以上のような構成を有する請求項18記載
の発明によれば、センサ用光ファイバを円環状取付部材
に対して、緩やかにかつ部分的に固定することができる
ため、外部の影響を受けにくくすることができ、強固に
固定した場合のように大きな応力を生じることがないた
め、そのような応力に起因する複屈折量の増加を抑制す
ることができる。したがって、測定精度を向上すること
ができる。
【0061】請求項19記載の発明は、前記請求項18
記載の発明において、前記円環状取付部材の前記固定部
は、前記円環状取付部材の周方向における複数箇所に分
散配置されていることを特徴としている。請求項20記
載の発明は、前記請求項18または19記載の発明にお
いて、センサ用光ファイバの両端部のみが接着によって
固定されていることを特徴としている。以上のような構
成を有する請求項19、20記載の各発明によれば、前
記請求項18記載の発明の作用効果に加えて、さらに、
構造を簡略化することができ、設計の自由度を向上でき
る。また、センサ用光ファイバをより緩やかに固定する
ことができるため、応力に起因する複屈折量の増加を一
層抑制することができる。
【0062】請求項21記載の発明は、前記請求項18
〜20記載の発明において、前記センサ用光ファイバ
が、複数のターン数で巻回され、前記円環状取付部材の
前記固定部が、前記センサ用光ファイバの隣接するファ
イバ間を分離する形でこれらを固定するように構成され
ていることを特徴としている。以上のような構成を有す
る請求項21記載の発明によれば、前記請求項18〜2
0記載の発明の作用効果に加えて、さらに、複数のター
ン数を有するセンサ用光ファイバを、各ターンのファイ
バを緩やかに配置しながら、しかも互いに干渉すること
なしに、良好に配置することができる。
【0063】請求項22記載の発明は、前記請求項18
〜21記載の発明において、前記センサ用光ファイバ
が、複数のセンサを構成する複数のセンサ用光ファイバ
であり、前記円環状取付部材の前記固定部が、前記複数
のセンサ用光ファイバの隣接するファイバ間を分離する
形でこれらを一括的に固定するように構成されているこ
とを特徴としている。以上のような構成を有する請求項
22記載の発明によれば、前記請求項18〜21記載の
発明の作用効果に加えて、さらに、複数のセンサを構成
する複数のセンサ用光ファイバを、各ファイバを緩やか
に配置しながら、しかも互いに干渉することなしに、良
好に配置することができる。特に、単一の円環状取付部
材に複数のセンサを一括的に構成することができるた
め、複数のセンサを別に配置した場合に比べて、センサ
全体の構成を小型・簡略化することができる。
【0064】請求項23記載の発明は、前記請求項21
または22記載の発明において、前記円環状取付部材の
前記固定部が、複数の前記溝部を有し、各溝部に前記セ
ンサ用光ファイバが収納されるように構成されているこ
とを特徴としている。以上のような構成を有する請求項
23記載の発明によれば、固定部に設けた複数の溝部
に、複数ターンのセンサ用光ファイバの各ターンのファ
イバ、あるいは、複数のセンサを構成する複数のセンサ
用光ファイバを互いに分離して容易に配置することがで
きる。したがって、このような複数ターンあるいは複数
のセンサを構成するセンサ用光ファイバにおける、緩や
かでかつ互いに干渉しないような良好な配置を容易に実
現することができる。
【0065】請求項24記載の発明は、前記請求項21
〜23記載の発明において、前記円環状取付部材の前記
固定部が、ファイバガイド部を有することを特徴として
いる。このファイバガイド部は、前記溝部内に収納され
て、前記センサ用光ファイバの隣接するファイバ間を分
離する形で各ファイバを個別にガイドするように構成さ
れる。以上のような構成を有する請求項24記載の発明
によれば、固定部に設けたファイバガイド部により、複
数ターンのセンサ用光ファイバの各ターンのファイバ、
あるいは、複数のセンサを構成する複数のセンサ用光フ
ァイバを互いに分離して容易に配置することができる。
したがって、このような複数ターンあるいは複数のセン
サを構成するセンサ用光ファイバにおける、緩やかでか
つ互いに干渉しないような良好な配置を容易に実現する
ことができる。
【0066】請求項25記載の発明は、前記請求項24
記載の発明において、前記円環状取付部材の前記ファイ
バガイド部が、前記円環状取付部材の周方向における複
数箇所に分散配置されていることを特徴としている。請
求項26記載の発明は、前記請求項24または25記載
の発明において、前記円環状取付部材の前記ファイバガ
イド部は、前記センサ用光ファイバの隣接するファイバ
間にそれぞれ配置された複数の円筒状ガイドであること
を特徴としている。以上のような構成を有する請求項2
5、26記載の発明によれば、前記請求項24記載の発
明の作用効果に加えて、さらに、構造を簡略化すること
ができ、設計の自由度を向上できる。また、センサ用光
ファイバをより緩やかに固定することができるため、応
力に起因する複屈折量の増加を一層抑制することができ
る。請求項27記載の発明は、前記請求項21または2
2記載の発明において、前記円環状取付部材の前記固定
部が、軸方向に積層配置される複数のディスク状収納部
を有し、各ディスク状収納部が、軸方向の片側の端面に
前記溝部をそれぞれ有することを特徴としている。
【0067】以上のような構成を有する請求項27記載
の発明によれば、前記請求項21または22記載の発明
の作用効果に加えて、さらに、ディスク状収納部を規格
化することができ、固定部の構造を簡略化することがで
きる。特に、ディスク状収納部の積層数を増減すること
によって、容易に設計変更が可能であるため、実用性に
優れている。
【0068】[5.請求項28〜32記載の各発明:光
応用電流測定装置]請求項28〜32記載の各発明は、
被測定電流が流れる導体の近傍に配置されたセンサ用光
ファイバを備え、このセンサ用光ファイバ中を通過した
光の偏光状態を検出することによって前記導体に流れる
電流を求めるように構成された光応用電流測定装置にお
いて、次のような特徴を有するものである。
【0069】請求項28記載の発明は、前記請求項18
から請求項27に記載の光応用測定装置の中から選択さ
れた光応用測定装置の構成を有し、前記円環状取付部材
が、前記導体を囲むように配置されていることを特徴と
している。以上のような構成を有する請求項28記載の
発明によれば、前記請求項18〜27に記載の各発明と
同様の作用効果を得ることができ、導体に流れる被測定
電流を高精度で測定することができる。
【0070】請求項29記載の発明は、前記請求項28
記載の発明において、前記センサ用光ファイバは、その
電流測定感度低下が10%以下となるように構成されて
いることを特徴としている。以上のような構成を有する
請求項29記載の発明によれば、前記請求項28記載の
発明と同様の作用効果が得られることに加えて、さら
に、センサ用光ファイバの電流測定感度低下を10%以
下とすることにより、外部の影響を受けにくくすること
ができる。すなわち、測定電流0A限界における光ファ
イバの電流測定感度Sは、光ファイバの複屈折をδ(ラ
ジアン)とした場合に、次の式(4)で表される。
【数4】S = sinδ/δ… 式(4) この場合に、電流測定感度Sを90%以上とするために
は、複屈折δを、δ<0.80ラジアン、すなわち、4
5度以下にする必要がある。通常、計測用に使用される
光変流器に要求される精度は、定格電流値において±1
%以下である。外部の影響を受けない条件での電流測定
感度Sを91%(δ=0.74)とすると、要求される
精度は、複屈折δが0.70〜0.80ラジアンの場合
に満足される。前記式(4)の関数は、電流測定感度S
が小さくなるほどδの変動による影響が大きくなるた
め、電流測定感度Sの低下を10%以下とすることによ
り、センサ用光ファイバの高精度を実現することができ
る。
【0071】また、より高い精度と安定性を実現するた
めには、許容精度幅が電流測定感度Sの幅となるように
し、電流測定感度Sを98%以上とすることが望まし
い。この場合に要求されるδの範囲は、0〜0.35ラ
ジアンである。
【0072】なお、ここで説明した電流測定感度Sは、
ベルデ定数Vで決定されるファラデー旋光角が、Sを乗
じた場合に低下することを意味している。すなわち、フ
ァラデー旋光角Φは、導体の周囲の光ファイバのターン
数をn、導体に流れる電流値をIとした場合に、次の式
(5)によって表される。
【数5】Φ = S・m・nVI… 式(5) ここで、mは一方向の光路の場合に1であり、往復光路
の場合に2である。
【0073】請求項30記載の発明は、前記請求項28
または29記載の発明において、前記導体が、絶縁ガス
を封入したタンク内に配置され、前記センサ用光ファイ
バが、前記絶縁ガス領域の外側でかつ前記タンクの電流
路の内側となる部分に配置されていることを特徴として
いる。以上のような構成を有する請求項30記載の発明
によれば、前記請求項28または29記載の発明の作用
効果が得られることに加えて、さらに、センサ用光ファ
イバを、絶縁ガス領域の外側でかつタンクの電流路の内
側に配置することにより、導体からの発熱の影響や被測
定電流以外の電流による影響が少なくなるため、導体に
流れる電流を正確に測定することができる。また、ガス
領域の外側に配置することにより、センサ用光ファイバ
の取り扱いが容易となる。
【0074】請求項31記載の発明は、前記請求項28
〜30記載の各発明において、前記導体が、絶縁ガスを
封入したタンク内に配置され、前記タンクが、複数のタ
ンクを絶縁スペーサを介して接続して構成され、前記円
環状固定部材が、前記絶縁スペーサであることを特徴と
している。以上のような構成を有する請求項31記載の
発明によれば、前記請求項28〜30記載の発明の作用
効果が得られることに加えて、さらに、タンク間を接続
する絶縁スペーサをセンサ用光ファイバの取付部材とし
て利用することにより、電力系統の小型・簡略化を図る
ことができる。
【0075】請求項32記載の発明は、前記請求項28
〜31記載の各発明において、前記センサ用光ファイバ
が、石英ファイバから構成されていることを特徴として
いる。以上のような構成を有する請求項32記載の発明
によれば、前記請求項28〜31記載の発明の作用効果
が得られることに加えて、さらに、センサ用光ファイバ
として、石英ファイバを使用することにより、ファイバ
のターン数を1以上の整数倍とし、ファラデー旋光角Φ
を45度以内とすることによって、通信用ファイバで使
用されている波長領域以下(1.55μm以下)で、電
力系統での測定に必要な最大電流:2×21/2 ×63k
A=178kAまでを測定することができる。すなわ
ち、電力系統で要求される電流計測器の条件を満足する
ことができる。
【0076】
【発明の実施の形態】以下には、本発明による光応用測
定装置を、図16〜図18に示したような光応用電流測
定装置として適用した場合の複数の実施の形態につい
て、図1〜図15を参照して具体的に説明する。
【0077】[1.第1の実施の形態]図1は、本発明
による光応用測定装置の第1の実施の形態として、特
に、請求項1〜8に記載の発明を適用した光学系の一つ
の実施の形態を示す構成図である。なお、図17および
図18に示した従来例においては、センサファイバ中を
単一方向にのみ光が通過する方式の光学系の構成を示し
たが、本実施の形態においては、センサファイバ中を光
が往復する方式の光学系に適用した場合の構成を示して
いる。このような方式の差異は、設計上の選択にすぎ
ず、本発明の本質に関わるものではないため、ここでは
その説明を省略する。
【0078】[1−1.構成]図1に示すように、送信
ファイバ3から2つの受信ファイバ8に至るまでの光学
系を構成する複数の光学部品は、光ファイバ部分を除い
て、光学系収納箱21内に収納されており、レーザ溶接
によって光学系収納箱21に固定されている。図中WL
は、このようなレーザ溶接部を示している。以下には、
各部の構成について順次説明する。
【0079】[1−1−1.光学系収納箱]光学系収納
箱21は、ニッケル含有率が30〜40%のニッケル合
金鋼から構成された3つのブロックをレーザ溶接によっ
て互いに接合して構成されている。これらの3つのブロ
ックは、それぞれに固定する光学部品に合わせてくり抜
いて構成されている。
【0080】[1−1−2.センサファイバ周辺]光学
系収納箱21のブロック積層方向における一方のブロッ
クの端部には、センサファイバ5の一方の端部に取り付
けられたファイバコネクタ15とそれに結合されるレン
ズ2を含むコリメータが、レーザ溶接(レーザ溶接部W
L)によって固定されている。このセンサファイバ5の
コリメータは、単一の取付部材16の代わりに、レンズ
ホルダ22、調節スリーブ23、およびコネクタホルダ
24を使用して組み立てられている。
【0081】ここで、レンズホルダ22は、レンズ2を
取り付ける固定部材であり、コネクタホルダ24は、フ
ァイバコネクタ15を保持する固定部材であり、調節ス
リーブ23は、レンズ2とファイバコネクタ15との間
のアライメントを行うために、レンズホルダ22とファ
イバホルダ24との間に設けられた固定部材である。す
なわち、このコリメータの組み立て時には、調節スリー
ブ23とコネクタホルダ24との摺動によって光軸方向
のアライメントが行われ、レンズ2とセンサファイバ5
の光軸の一致については、レンズホルダ22と調節スリ
ーブ47を光軸と直交方向に摺動させてアライメントが
行われる。これらのアライメントは、別に容易した治具
によって行われ、位置決めされた時点で、各部材間がレ
ーザ溶接によって固定される。
【0082】これらのレンズホルダ22、調節スリーブ
23、およびコネクタホルダ24とファイバコネクタ1
5は、いずれも、前述した光学系収納箱21と同一の、
ニッケル含有率が30〜40%のニッケル合金鋼から構
成されている。そして、レンズホルダ22は、光学系収
納箱21にレーザ溶接(レーザ溶接部WL)によって固
定されており、また、レンズホルダ22、調節スリーブ
23、コネクタホルダ24、およびファイバコネクタ1
5の各部材間も、それぞれレーザ溶接(レーザ溶接部W
L)によって固定されている。なお、センサファイバ5
の他方の端部には、センサファイバ5を伝播してきた往
路光を反射させて復路光として反対方向に伝播させるた
めの反射鏡18が取り付けられている。
【0083】[1−1−3.送信ファイバ側]センサフ
ァイバ5のコリメータの延長線上には、ビームスプリッ
タ19、偏光子4、レンズ2、および送信ファイバ3の
コリメータが一列に配置されている。このうち、ビーム
スプリッタ19は、偏光子4からの直線偏光の一部を通
過させてセンサファイバ5に入射すると共に、センサフ
ァイバ5からの出射光の一部を90度方向に反射するた
めに配置されている。このビームスプリッタ19と偏光
子4は、光学系収納箱21の中央のブロック内に組み込
まれている。
【0084】また、送信ファイバ3のファイバコネクタ
15とそれに結合されるレンズ2を含むコリメータは、
光学系収納箱21のセンサファイバ5と反対側のブロッ
クの端部に、レーザ溶接(レーザ溶接部WL)によって
固定されている。この送信ファイバ3のコリメータは、
前記センサファイバ5のコリメータとは異なり、単一の
取付部材(固定部材)16を使用して組み立てられてい
る。
【0085】さらに、このコリメータの取付部材16と
ファイバコネクタ15は、いずれも、前述した光学系収
納箱21と同一の、ニッケル含有率が30〜40%のニ
ッケル合金鋼から構成されている。そして、取付部材1
6は、光学系収納箱21にレーザ溶接(レーザ溶接部W
L)によって固定されており、この取付部材16とファ
イバコネクタ15の間喪、レーザ溶接(レーザ溶接部W
L)によって固定されている。
【0086】[1−1−4.受信ファイバ側]ビームス
プリッタ19の反射光の光路上には、検光子7および折
り曲げ鏡14が一列に配置されており、さらに、検光子
7の90度方向の出射光の光路上には、第1の受信ファ
イバ8のコリメータが配置され、また、折り曲げ鏡14
の折り曲げ光の光路上には、第2の受信ファイバ8のコ
リメータが配置されている。このうち、検光子7と折り
曲げ鏡14は、前述したビームスプリッタ19および偏
光子4と同様に、光学系収納箱21の中央のブロック内
に組み込まれている。
【0087】また、2つの受信ファイバ8の各コリメー
タは、前述した送信ファイバ3のコリメータと平行に配
置されている。この2つの受信ファイバ8の各コリメー
タは、前述した送信ファイバ3のコリメータと同様にフ
ァイバコネクタ15とレンズ2、および取付部材(固定
部材)16からそれぞれ組み立てられており、同様に、
レーザ溶接(レーザ溶接部WL)によって光学系収納箱
21にそれぞれ固定されている。
【0088】さらに、この2つの受信ファイバ8の各コ
リメータの取付部材16とファイバコネクタ15は、い
ずれも、前述した光学系収納箱21と同一の、ニッケル
含有率が30〜40%のニッケル合金鋼から構成されて
いる。そして、取付部材16は、光学系収納箱21にレ
ーザ溶接(レーザ溶接部WL)によって固定されてお
り、この取付部材16とファイバコネクタ15の間喪、
レーザ溶接(レーザ溶接部WL)によって固定されてい
る。
【0089】[1−2.作用]以上のような構成を有す
る第1の実施の形態の光学系の動作は、次の通りであ
る。すなわち、まず、図示していない光源を出射した光
は、送信ファイバ3によって導かれ、その出射端部のコ
リメータにより平行ビームとなって偏光子4に達する。
この場合、偏光子4は、前述したように、その偏光方位
が水平あるいは垂直方向に対して45度をなすように配
置されているため、この偏光子4によって、光は方位4
5度の直線偏光に変換される。この光は、ビームスプリ
ッタ19に入射し、その一部がこのビームスプリッタ1
9を通過した後、センサファイバ5の端部のコリメータ
により集光ビームとなってセンサファイバ5の一端に入
射する。
【0090】センサファイバ5の一端に入射した光は、
このセンサファイバ5を伝播して他端の反射鏡18で反
射し、再びコリメータに戻る。このようにセンサファイ
バ5を往復する間に、この光は、導体6に流れる被測定
電流の作る磁界によってファラデー旋光を受けてその方
位が変化した後、センサファイバ5の端部のコリメータ
により平行ビームとなってビームスプリッタ19に戻
る。ビームスプリッタ19に戻った光の一部は反射して
検光子7に入射する。この検光子7によって、光は、水
平方向に偏光する直線偏光(x成分)と垂直方向に偏光
する直線偏光(y成分)とに分解される。このように分
解された2つの光のうち、一方の光はそのままの状態
で、また他方の光は折り曲げ鏡14を介して、2つの受
信ファイバ8の入射端部のコリメータにそれぞれ入射
し、各コリメータで集光ビームとなって各受信ファイバ
8にそれぞれ入射する。このように受信ファイバ8に入
射した光は、従来の技術の項で図16の光応用電流測定
装置に関して説明したのと同様に、検出器などを含む信
号処理手段によって、同様の手順で処理される。
【0091】[1−3.効果]以上のように、本実施の
形態においては、ファイバコネクタ15、取付部材1
6、レンズホルダ22、調節スリーブ23、およびコネ
クタホルダ24などの固定部材と光学系収納箱21を、
リンを含まないニッケル合金鋼で構成している。このよ
うに、リンを含まない合金で固定部材と光学系収納箱を
作製し、レーザ溶接で組み立てているため、異種材料の
介在やひび割れなどを発生することなしに信頼性の高い
固定部を形成することができ、光学部品を強固に安定し
た状態で固定することが可能となる。その結果、従来問
題となっていたような、各光学部品の位置ずれや脱落な
どを発生する可能性がなくなり、高精度の光学系を長期
間に亘って安定した状態で維持することが可能となる。
【0092】また、レーザ溶接は、非接触加工であるた
め、光学部品に力を加えずに組み立てることができ、光
学部品の光学特性に影響を与える可能性はない。さら
に、レーザ溶接は、入熱量の小さい溶接方法であるた
め、光学系全体に与える熱歪みを、実用上無視できる程
度まで小さくすることができる。
【0093】特に、送信ファイバ3、センサファイバ
5、受信ファイバ8などの光ファイバ以外の光学部品を
収納した光学系収納箱21を磁性金属であるニッケル合
金鋼で構成しているため、その内部に収納された光学部
品を外部磁界から遮蔽することができ、センサファイバ
以外の光学部品における不都合なファラデー旋光の発生
を防止することができる。その結果、外部磁界による誤
差やノイズの影響を低減することができる。また、この
ように、光ファイバを除く光学部品を光学系収納箱21
に収納しているため、光学系収納箱にセンサファイバ5
を取り付けた図17および図18の従来例に比べて、光
学系収納箱21を小型・簡略化することができる。
【0094】さらに、本実施の形態において使用してい
るニッケル含有率が30〜40%のニッケル合金鋼の熱
膨脹率は、他の金属に比べて10分の1程度と極めて低
い。したがって、このような熱膨脹率の低いニッケル合
金鋼を、固定部材と光学系収納箱の材料とすることによ
り、光学系全体の温度安定性を確保することができる。
【0095】[1−4.変形例]なお、前記第1の実施
の形態においては、固定部材と光学系収納箱の材質をニ
ッケル含有率が30〜40%のニッケル合金鋼とした
が、他の含有率を有するニッケル合金鋼を使用すること
も可能である。また、ニッケル合金鋼に限らず、別の各
種の磁性金属やリンを含まない金属を同様に使用可能で
あり、その場合にも、材質によって多少の差はあるもの
の、優れた作用効果を得ることができる。
【0096】さらに、リンを含まない金属は、少なくと
も固定部材と光学系収納箱の固定部分に使用すれば、一
定の作用効果を得ることができる。そしてまた、光学系
収納箱を、磁性金属から構成しないことも可能である。
この場合には、光学系収納箱に比べて、外部磁界からの
遮蔽効果は劣るものの、レーザ溶接で固定することによ
り、前述したような十分な作用効果を得ることができ
る。
【0097】一方、前記第1の実施の形態においては、
光学系収納箱を、3つのブロックを溶接して構成した
が、光学系収納箱の具体的な構成は自由に変更可能であ
り、例えば、2つのブロックを溶接して構成したり、あ
るいは逆に、4つ以上のブロックを溶接して構成するこ
とも可能である。また、単体のブロックをくり抜いて構
成することも可能である。そしてまた、光学系収納箱
を、板状部材から構成したり、あるいは、板状部材とブ
ロックを組み合わせて構成することなども考えられる。
【0098】[2.第2の実施の形態]図2は、本発明
による光応用測定装置の第2の実施の形態として、特
に、請求項9に記載の発明を、送信ファイバとセンサフ
ァイバとの間の結合部分に適用した一つの実施の形態を
示す構成図である。
【0099】[2−1.構成]図2に示すように、送信
ファイバ3の出射端部とセンサファイバ5の入射端部と
の結合部分には、第1のレンズ2a、偏光子4、第2の
レンズ2bが一列に配置されている。この場合、送信フ
ァイバ3の出射光を、第1のレンズ2aによって平行ビ
ームにして偏光子4に入射し、偏光子4で直線偏光にし
た光を、第2のレンズ2bによって集光してセンサファ
イバ5に入射するように構成されている。また、送信フ
ァイバ3とセンサファイバ5は、コア径の等しいシング
ルモード光ファイバによって構成されている。
【0100】そして、本実施の形態においては特に、第
1と第2のレンズ2a,2bが、次のように選択されて
いる。すなわち、第1と第2のレンズ2a,2bは、第
1のレンズ2aの焦点距離faと第2のレンズ2bの焦
点距離fbが、fb≧21/2faの関係を有するように
選択されている。そして、これらのレンズ2a,2bの
各焦点位置に、送信ファイバ3の出射端面とセンサファ
イバ5の入射端面がそれぞれ配置されている。このよう
なレンズ2a,2bの焦点距離fa,fbの関係とファ
イバ3,5の配置によって、センサファイバ5の入射端
面でのビームのスポットサイズは、送信ファイバ3のコ
ア径のfb/fa倍、すなわち、21/2倍以上に設定さ
れる。この場合、前述したように、送信ファイバ3とセ
ンサファイバ5のコア径は等しいため、結局、センサフ
ァイバ5の入射端面でのビームのスポットサイズは、セ
ンサファイバ5のコア径の21/2 倍以上に設定されるこ
とになる。
【0101】[2−2.作用効果]以上のような構成を
有する第2の実施の形態においては、次のような作用効
果が得られる。すなわち、送信ファイバ3からセンサフ
ァイバ5への結合効率は、送信ファイバ3とセンサファ
イバ5がコア径の等しいシングルモード光ファイバであ
る場合には、fa=fbの時に最大となるが、振動や温
度変化によるアライメントずれに対しては、結合効率が
急激に低下する。これに対して、本実施の形態において
は、センサファイバ5のコア径に対し、センサファイバ
5の入射端面でのビームのスポットサイズを21/2 倍以
上と大きく設定しているため、このようなコア径とスポ
ットサイズとの差が、アライメントずれに対する余裕と
なり、アライメントずれに対する光量変化を低減し、光
量の安定性を向上させることができる。特に、本実施の
形態においては、コア径に対してスポットサイズを大き
く設定しているため、アライメントずれに対する余裕度
を大きくとることができる。
【0102】したがって、本実施の形態によれば、セン
サファイバ5のコア径に対して入射ビームのスポットサ
イズを大きくしたことにより、センサファイバ5に入射
する光量の安定性を向上し、光学系の精度を向上するこ
とができ、それによって、光応用測定装置の測定精度を
向上することができる。
【0103】[2−3.変形例]なお、以上のように、
センサファイバ5の入射端面でのビームのスポットサイ
ズをセンサファイバ5のコア径より大きくするための具
体的な方法は、前記第2の実施の形態のように、焦点距
離の異なるレンズを使用することに限定されない。すな
わち、第2の実施の形態の変形例としては、焦点距離の
同じレンズを使用して、第2のレンズ2bの焦点位置か
ら若干ずらした位置にセンサファイバ5の入射端面を配
置することも可能である。このように構成した場合で
も、第2の実施の形態と同様に、センサファイバ5の入
射端面でのビームのスポットサイズを大きくすることが
でき、同様の作用効果を得ることができる。
【0104】また、前記第2の実施の形態においては、
請求項9に記載の発明を、センサファイバの入射端部の
コリメータに適用した場合について説明したが、請求項
9に記載の発明は、受信ファイバの入射端部のコリメー
タに適用することも同様に可能である。その場合にも、
前記第2の実施の形態と同様に、アライメントずれに対
する光量変化を低減することができる。
【0105】[3.第3の実施の形態]図3は、本発明
による光応用測定装置の第3の実施の形態として、特
に、請求項10に記載の発明を、送信ファイバとセンサ
ファイバとの間の結合部分に適用した一つの実施の形態
を示す構成図である。
【0106】[3−1.構成]図3に示すように、本実
施の形態における基本的な構成は、前記第2の実施の形
態と同様である。すなわち、送信ファイバ3の出射端部
とセンサファイバ5の入射端部との結合部分には、第1
のレンズ2a、偏光子4、第2のレンズ2bが一列に配
置され、送信ファイバ3の出射光を、第1のレンズ2a
によって平行ビームにして偏光子4に入射し、偏光子4
で直線偏光にした光を、第2のレンズ2bによって集光
してセンサファイバ5に入射するように構成されてい
る。また、送信ファイバ3とセンサファイバ5は、コア
径の等しいシングルモード光ファイバによって構成され
ている。
【0107】そして、本実施の形態においては特に、第
1と第2のレンズ2a,2bが、次のように選択されて
いる。すなわち、第1と第2のレンズ2a,2bは、前
記第2の実施の形態とは逆に、第1のレンズ2aの焦点
距離faと第2のレンズ2bの焦点距離fbが、fa≧
1/2 fbの関係を有するように選択されている。そし
て、これらのレンズ2a,2bの各焦点位置に、送信フ
ァイバ3の出射端面とセンサファイバ5の入射端面がそ
れぞれ配置されている。このようなレンズ2a,2bの
焦点距離fa,fbの関係とファイバ3,5の配置によ
って、センサファイバ5の入射端面でのビームのスポッ
トサイズは、送信ファイバ3のコア径のfb/fa倍、
すなわち、2-1/2倍以下に設定される。この場合、前述
したように、送信ファイバ3とセンサファイバ5のコア
径は等しいため、結局、センサファイバ5の入射端面で
のビームのスポットサイズは、センサファイバ5のコア
径の2-1/2倍以下に設定されることになる。
【0108】[3−2.作用効果]以上のような構成を
有する第3の実施の形態においては、センサファイバ5
のコア径に対し、センサファイバ5の入射端面でのビー
ムのスポットサイズを2-1 /2倍以下と小さく設定してい
るため、このようなコア径とスポットサイズとの差が、
アライメントずれに対する余裕となる。この場合、セン
サファイバ5のNAより大きなNAで光が入射すること
となり、損失を生じるが、アライメントずれがコア径の
範囲内であれば、この範囲では光量変化を生じない。
【0109】このように、本実施の形態においては、コ
ア径に対してスポットサイズを小さく設定しているた
め、アライメントずれに対する余裕度を、第2の実施の
形態と同程度に大きくとることはできないが、その一方
で、アライメントずれに対する光量変化を生じないとい
う利点がある。すなわち、アライメントずれを生じて
も、ビームの全てをセンサファイバ5のコアに入射する
ことができるため、光量変化を生じることはない。その
ため、本実施の形態は、特に、光量変化を嫌う装置への
適用に有効である。
【0110】したがって、本実施の形態によれば、セン
サファイバ5のコア径に対して入射ビームのスポットサ
イズを小さくしたことにより、センサファイバ5に入射
する光量の安定性を高く確保し、光学系の精度を向上す
ることができ、それによって、光応用測定装置の測定精
度を向上することができる。
【0111】[3−3.変形例]なお、前記第3の実施
の形態においては、請求項10に記載の発明を、センサ
ファイバの入射端部のコリメータに適用した場合につい
て説明したが、請求項10に記載の発明は、受信ファイ
バの入射端部のコリメータに適用することも同様に可能
である。その場合にも、前記第3の実施の形態と同様
に、アライメントずれに対する光量変化を防止すること
ができる。
【0112】[4.第4の実施の形態]図4は、本発明
による光応用測定装置の第4の実施の形態として、特
に、請求項11〜13に記載の各発明を、送信ファイバ
とセンサファイバとの間の結合部分に適用した一つの実
施の形態を示す構成図である。
【0113】[4−1.構成]図4に示すように、第4
の実施の形態においては、送信ファイバ3の出射光を平
行ビームにして偏光子4に入射するためのレンズとし
て、前記第2、第3の実施の形態のレンズ2aと同様の
レンズ2が配置されている。また、偏光子4で直線偏光
にした光を集光してセンサファイバ5に入射するレンズ
としては、屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)31
が配置されている。
【0114】このGRINレンズ31は、その焦点位置
がレンズ端面に位置するように設計されると共に、その
直径は、センサファイバ5の入射端部に設けられたファ
イバコネクタ15の直径と等しくされている。さらに、
このGRINレンズ31とセンサファイバ5は、GRI
Nレンズ31のレンズ端面とセンサファイバ5のファイ
バ端面とが面接触するように突き合わせ配置されてい
る。この場合、GRINレンズ31のレンズ端面は、フ
ァイバコネクタ15の端面に対しても面接触している。
そして、このような状態で、GRINレンズ31とファ
イバコネクタ15とは、単一の取付部材16に取り付け
られている。
【0115】[4−2.作用効果]以上のような構成を
有する第4の実施の形態においては、センサファイバ5
への入射光を集光するためのレンズとして、GRINレ
ンズ31を使用していることから、レンズ外周とレンズ
光軸との間に高い同軸度を得ることができる。そのた
め、このGRINレンズ31とセンサファイバ5との光
軸を光軸調整機構なしで正確に合わせることができ、光
量の安定性を向上することができる。特に、本実施の形
態においては、センサファイバ5の端部を支持するファ
イバコネクタ15とGRINレンズ31の直径を等しく
しているため、これらを取付部材16に取り付けること
により、容易に光軸合わせを行うことができる。
【0116】また、GRINレンズ31においては、焦
点位置がレンズ端面に位置するように正確に設計するこ
とができるため、前述したように、このGRINレンズ
31のレンズ端面とセンサファイバ5のファイバ端面と
が面接触するように突き合わせ配置することができる。
このような焦点位置での突き合わせ配置によって、GR
INレンズ31とセンサファイバ5とを同一振動条件下
に設定することができるため、振動による結合効率の低
下を抑制することができ、光量の安定性を向上すること
ができる。
【0117】さらに、レンズや光ファイバなどの光学部
品の端面には、反射率低減のために蒸着などの方法によ
って無反射膜を形成する必要があるが、本実施の形態に
おいては、GRINレンズ31のレンズ端面とセンサフ
ァイバ5のファイバ端面を突き合わせているため、この
ような無反射膜が不要となる利点もある。また、センサ
ファイバ5のファイバ端面は、最もビーム径が小さくな
り、埃や汚れ、結露などの異物付着による光量変化が発
生しやすい部分であるが、本実施の形態においては、G
RINレンズ31のレンズ端面とセンサファイバ5のフ
ァイバ端面を突き合わせているため、ファイバ端面にお
けるこのような異物の侵入・付着を防止することがで
き、この点からも光量の安定性を向上できる。
【0118】したがって、本実施の形態によれば、セン
サファイバ5に光を入射するレンズとしてGRINレン
ズ31を使用し、そのレンズ端面をファイバ端面と突き
合わせたことにより、センサファイバ5に入射する光量
の安定性を向上し、光学系の精度を向上することがで
き、それによって、光応用測定装置の測定精度を向上す
ることができる。
【0119】[4−3.変形例]なお、前記第4の実施
の形態においては、センサファイバ5に光を入射するた
めのレンズとしてGRINレンズを使用したが、このよ
うにGRINレンズを使用する代わりに、球面レンズを
使用することも可能である。図5は、このように球面レ
ンズ32を使用して、その焦点位置がレンズ端面に位置
するように設計した例を示している。このように構成し
た場合にも、前記第4の実施の形態と同様の作用効果を
得ることができる。なお、この図5の例は、請求項1
2,13に記載の各発明を適用した一つの実施の形態に
相当する。
【0120】また、前記第4の実施の形態においては、
請求項11〜13に記載の各発明を、センサファイバの
入射端部のコリメータに適用した場合について説明した
が、請求項11〜13に記載の各発明は、受信ファイバ
の入射端部のコリメータに適用することも同様に可能で
ある。その場合にも、前記第4の実施の形態と同様に光
量の安定性を向上することができる。
【0121】[5.第5の実施の形態]図6は、本発明
による光応用測定装置の第5の実施の形態として、特
に、請求項14,15に記載の各発明を、センサファイ
バと2つの受信ファイバとの間の結合部分に適用した一
つの実施の形態を示す構成図である。
【0122】[5−1.構成]図6に示すように、セン
サファイバ5の出射端部と2つの受信ファイバの各入射
端部との結合部分は、センサファイバ5の出射光を、レ
ンズ2によって平行ビームにしてウォラストンプリズム
からなる検光子7に入射し、この検光子7によってx,
yの2成分に分解された光を2つのレンズ2によってそ
れぞれ集光して2つの受信ファイバ8にそれぞれ入射す
るように構成されている。そして、本実施の形態におい
ては特に、受信ファイバ8として、コア径が100μm
以上でかつNAが0.25以上のステップインデックス
型のマルチモード光ファイバが使用されている。
【0123】[5−2.作用効果]以上のような構成を
有する第5の実施の形態においては、次のような作用効
果を得ることができる。
【0124】すなわち、受信ファイバ8への結合部にお
ける損失が振動などで変化すると、誤差の原因となるた
め、通常、このような受信ファイバ8としては、マルチ
モード光ファイバが使用されている。しかしながら、通
常使用されている屈折率分布型(GI型)ファイバは、
そのコア径が50μmしかなく、また、コアの中心部に
光を集光させた場合とコアの周辺部に光を集光させた場
合とでは結合効率が異なるため、振動により光量損失が
発生する。また、このような、屈折率分布型(GI型)
ファイバのNAは、0.2程度と低いため、レンズから
の光とファイバとの間の角度にずれがある場合には、損
失が増加し、誤差の原因となる。
【0125】これに対して、本実施の形態においては、
コア径が100μm以上の大径のマルチモード光ファイ
バを使用しているため、アライメントずれに起因する結
合効率の変化を抑制することができる。また、NAが
0.25以上の光ファイバを使用しているため、光ファ
イバの曲りによる光損失を低減することができる。
【0126】したがって、本実施の形態によれば、受信
ファイバ8として、コア径とNAが高いマルチモード光
ファイバを使用したことにより、受信ファイバ8に入射
する光量の安定性を向上し、光損失を低減して、光学系
の精度を向上することができ、それによって、光応用測
定装置の測定精度を向上することができる。
【0127】[5−3.変形例]また、受信ファイバ8
に使用する光ファイバとしては、請求項16記載の発明
を適用して、多成分ガラスからなるマルチモード光ファ
イバを使用することが考えられる。このように構成した
場合には、一層の高NAと低損失を実現することができ
る。さらに、請求項17記載の発明を適用して、コアが
石英、クラッドがプラスチックからなるマルチモード光
ファイバを使用することも考えられる。このように構成
した場合には、赤外域での高い透過率と高NAを実現す
ることができる。
【0128】[6.第6の実施の形態]図7は、本発明
による光応用測定装置の第6の実施の形態として、特
に、請求項18、28、29、32に記載の各発明を適
用した光応用電流測定装置の一つの実施の形態を示す構
成図である。本実施の形態においては、前記第1の実施
の形態と同様に、センサファイバ中を光が往復する方式
の光学系に適用した場合の構成を示している。
【0129】[6−1.構成] [6−1−1.センサファイバ]図7に示すように、本
実施の形態の光応用電流測定装置は、センサとして、セ
ンサファイバ(センサ用光ファイバ)5を使用してい
る。このセンサファイバ5は、被測定電流が流れる導体
6の周囲に配置された円環状取付部材51に沿って巻回
されており、この円環状取付部材51によって部分的に
固定されている。より詳細には、円環状取付部材51
は、その外周面に沿って、センサファイバ5の径より大
きい寸法の溝部とその開口面を閉塞する押さえ部とを含
む固定部(図示していない)を有している。そして、セ
ンサファイバ5は、このような固定部の溝部内に余裕を
持って収納されており、これによって、円環状取付部材
51に緩やかに固定されている。なお、このセンサファ
イバ5としては、石英ファイバが使用され、外部の影響
を受けにくくするために捻りが加えられている。また、
このセンサファイバ5の電流測定感度低下は10%以下
となるように構成されている。
【0130】[6−1−2.光応用電流測定装置全体]
以上のようなセンサファイバ5を有する本実施の形態の
光応用測定装置は、図7に示すように、大別して、セン
サ光学部41、信号処理部42、および伝送ファイバ部
43から構成されている。このうち、信号処理部42
は、測定光を発生する光源1、センサ光学部41からの
2つの光を検出し、その強度に応じた電気信号に変換す
る検出器44a,44b、この検出器44a,44bで
得られた信号を演算処理する信号処理回路45、および
処理結果を出力する出力端子46を備えている。このよ
うな構成を有する信号処理部42は、センサ光学部41
から十分に(少なくとも10m以上)離れた位置に配置
されている。一方、伝送ファイバ部43は、信号処理部
42内の光源1からセンサ光学部41に光を送る送信フ
ァイバ3と、センサ光学部41から信号処理部42内の
2つの検出器44a,44bに光を送る2つの受信ファ
イバ8a,8bを備えている。ここで、光源1は、レー
ザダイオードあるいはスーパールミネセントダイオード
などから構成されている。
【0131】また、センサ光学部41は、前述したセン
サファイバ5と結合光学系47を備えている。このう
ち、結合光学系47は、結合光学箱21と、この結合光
学箱21内に収納された、複数の光学部品、すなわち、
4つのレンズ2a〜2d、偏光子4、2つのビームスプ
リッタ19a,19b、および2つの検光子7a,7b
を備えている。
【0132】ここで、レンズ2a〜2dは、光ファイバ
からの光を平行ビームに変換するかあるいは平行ビーム
を集光して光ファイバに入射するために使用される。偏
光子4は、レンズ2aからの光を水平方向に関して45
度方向の直線偏光に変換するために使用される。第1の
ビームスプリッタ19aは、偏光子4からセンサファイ
バ5に入射する光およびセンサファイバ5から出射する
光をその入射方向に応じて透過光と反射光とに分割する
ために使用され、第2のビームスプリッタ19bは、第
1のビームスプリッタ19aからの反射光を透過光と反
射光とに分割するために使用される。2つの検光子7
a,7bは、第2のビームスプリッタ19bからの水平
方向及び垂直方向の直線偏光の光をそれぞれ透過させる
ことにより、直交するx,yの各偏光成分の光を抽出す
るために使用される。
【0133】すなわち、この結合光学系47は、送信フ
ァイバ3からの光を、第1のレンズ2a、偏光子4、第
1のビームスプリッタ19a、および第2のレンズ2b
を介してセンサファイバ5の始端部に導くようになって
いる。また、このセンサファイバ5からの出射光は、第
2のレンズ2bを透過した後、第1のビームスプリッタ
24aで反射して、第2のビームスプリッタ19bに送
られ、2方向の光に分割されるようになっている。そし
て、この一方の分割光は、第1の検光子7aおよび第3
のレンズ2cを介して一方の受信ファイバ8aに送られ
るようになっている。また、他方の分割光は、第2の検
光子7bおよび第4のレンズ2dを介して他方の受信フ
ァイバ8bに送られるようになっている。なお、センサ
ファイバ5の始端部と反対側の終端部には、反射鏡18
が設けられている。この反射鏡18によって、センサフ
ァイバ5内を伝播してきた光を反射して再びセンサファ
イバ5内に戻し、反対方向に伝播させるようになってい
る。
【0134】[6−2.作用]以上のような構成を有す
る第6の実施の形態において、導体6を流れる被測定電
流の測定は、次のようにして行われる。すなわち、ま
ず、信号処理部42の光源1から発した光が、送信ファ
イバ3を通って、センサ光学部41の結合光学系47に
送られる。この送信ファイバ3からの光は、第1のレン
ズ2aによって平行ビームに変換され、偏光子4によっ
て直線偏光に変換された後、第1のビームスプリッタ1
9aを透過して第2のレンズ2bによって集光され、セ
ンサファイバ5の始端部に入射する。
【0135】センサファイバ5に入射した光は、このセ
ンサファイバ5内を伝播して終端部の反射鏡18で反射
された後、再びセンサファイバ5内に戻され、反対方向
に伝播してその始端部から結合光学系47側に出射す
る。この場合、センサファイバ5内を往復方向に通過す
る光は、導体6を流れる被測定電流によって誘起される
ファラデー効果により、その偏光面が回転する。
【0136】そして、センサファイバ5からの出射光
は、結合光学系47の第2のレンズ2bで平行ビームに
変換された後、第1のビームスプリッタ19aで反射さ
れ、第2のビームスプリッタ19bで2方向の光に分割
される。このうち、一方の分割光は、第1の検光子7a
に送られ、この第1の検光子7aによってx方向の偏光
成分が抽出された後、第3のレンズ2cおよび受信ファ
イバ8aを介して信号処理部42の一方の検出器44a
に送られる。また、他方の分割光は、第2の検光子7b
に送られ、この第2の検光子7bによってy方向の偏光
成分が抽出された後、第4のレンズ2dおよび受信ファ
イバ8bを介して信号処理部42の他方の検出器44b
に送られる。
【0137】さらに、このようにして、各検出器44
a,44bに送られたx方向とy方向の偏光成分を表す
各光信号は、各検出器44a,44bで、電気信号に変
換され、増幅される。そして、これらの電気信号は、信
号処理回路45に送られて、演算処理され、得られた処
理結果、すなわち、測定結果は、出力端子46によって
出力される。なお、この場合の具体的な信号処理につい
ては、従来の技術の項で説明したのと同様に処理可能で
あるため、ここでは説明を省略する。
【0138】[6−3.効果]以上のように、本実施の
形態においては、センサとしてセンサファイバ5を使用
し、このセンサファイバを、円環状取付部材51に緩や
かに固定しているため、従来のように強固に固定した場
合に比べて、大きな応力を生じることがない。したがっ
て、そのような応力に起因する複屈折量の増加を抑制す
ることができ、測定精度を向上することができる。ま
た、センサファイバ5は、導体6周囲の空きスペースを
利用して設置できるため、装置全体を小型・簡略化する
ことができ、低コスト化の面でも有利である。
【0139】一方、本実施の形態においては、センサフ
ァイバ5の固有の複屈折と固定方法に基づく複屈折の和
によって決定される電流測定感度低下が10%以下とな
るように構成しているため、外部の影響を受けにくくす
ることができ、測定精度を向上することができる。特
に、電流測定感度を98%以上、すなわち、電流測定感
度低下を2%以内にした場合には、より高い精度と安定
性を実現することができる。この場合には、所定精度を
実現するために必要な外部の影響に伴う複屈折の許容範
囲が広くなる。
【0140】さらに、電力系統で要求される電流計測器
として適当なベルデ定数値を有する石英ファイバを使用
しているため、電力系統での測定に必要な最大電流を測
定することができる。この場合、石英ファイバは、光弾
性定数が大きいため、外部の影響を比較的受けやすい
が、本実施の形態のように、円環状取付部材51に緩や
かに固定することにより、外部の影響から十分に保護す
ることができる。
【0141】[7.第7の実施の形態]図8は、本発明
による光応用測定装置の第7の実施の形態として、特
に、請求項18、28〜30、32に記載の各発明を適
用した光応用電流測定装置のセンサファイバの固定構造
の一つの実施の形態を示す断面図である。なお、この第
7の実施の形態は、センサファイバの固定構造に特徴を
有するものであり、センサファイバ自身については、前
記第6の実施の形態のセンサファイバと同様に構成され
ている。
【0142】[7−1.構成]図8に示すように、本実
施の形態のセンサファイバ5は、被測定電流が流れる導
体6の周囲に配置された円環状取付部材51に沿って巻
回されており、円環状取付部材51の外周面に固定され
たセンサ固定具(固定部)52によって固定されてい
る。このセンサ固定具52は、センサファイバ5の径よ
り大きい寸法の溝部とこの溝部の開口面を閉塞する押さ
え部を備えており、この溝部内に、センサファイバ5が
余裕を持って収納され、緩やかに固定されている。
【0143】また、導体6は、電力系統のガス絶縁機器
であり、絶縁ガスを封入したタンク53内に収納されて
いる。そして、センサファイバ5を取り付けた円環状取
付部材51は、このタンク53の対向する端部に設けら
れた2つのタンクフランジ54a,54bの間に配置さ
れている。この場合、円環状取付部材53のタンクフラ
ンジ54a,54bとの接続面には、オーリング55
a,55bが設けられており、センサファイバ5は、こ
のオーリング55a,55bと円環状取付部材51によ
って、導体6を含むガス領域56から隔離されている。
【0144】さらに、円環状取付部材51は、絶縁材料
によって絶縁物フランジとして構成されており、この円
環状取付部材51のセンサ固定具52の外側には、タン
クフランジ54a,54b間を電気的かつ機械的に接続
するための金属フランジ57が配置されている。この金
属フランジ57と、タンクフランジ54a,54bと
は、ボルト58によって強固に接続固定されている。す
なわち、金属フランジ57は、タンク53の電流路の一
部を構成しており、この内側に配置されたセンサ固定具
52内に収納されたセンサファイバ5は、タンク53の
電流路の内側に配置されていることになる。なお、以上
のような固定構造を除けば、本実施の形態のセンサファ
イバ5は、前述したとおり、前記第1の実施の形態のセ
ンサファイバ5と全く同様に構成されている。
【0145】[7−2.作用効果]以上のような構成を
有する本実施の形態によれば、前記第6の実施の形態の
センサファイバ5と同様の作用効果が得られることに加
えて、さらに、次のような作用効果が得られる。
【0146】すなわち、センサファイバ5がタンク53
内のガス領域56から分離された空間内に配置されてい
るため、導体6の通電に伴ってタンク53内のガスの温
度が上昇した場合でも、この温度上昇がセンサファイバ
5に影響を及ぼす可能性はほとんどない。しかも、この
センサファイバ5は、タンク53の電流路の内側に位置
しているため、導体6に流れる被測定電流以外の電流に
よる影響の可能性もほとんどない。さらに、このような
電力系統のタンク53の密閉性は高いため、外部からの
影響も問題とならない程度に少なくすることができ、水
分などの異物の付着を確実に防止できるなど、センサフ
ァイバ5にとって、好適な気密環境を得ることができ
る。したがって、本実施の形態によれば、センサファイ
バ5に対する外部の影響を十分に低減でき、測定精度を
向上することができる。
【0147】[7−3.変形例]なお、前記第7の実施
の形態においては、円環状取付部材51を絶縁物フラン
ジとして構成したが、円環状取付部材51を金属フラン
ジとして構成することも可能である。この場合には、円
環状取付部材51とタンク53との間に絶縁物を介在さ
せて電流路の形成を回避する必要がある。
【0148】また、請求項31に記載の発明を適用し
て、図9に示すように、電力系統においてタンク53間
接続やガス区分用として通常使用されている絶縁スペー
サ59を、円環状取付部材として使用することも可能で
ある。この図9においては、絶縁スペーサ59の外周面
にセンサ固定具52が固定され、このセンサ固定具52
によってセンサファイバ5が前記第7の実施の形態と同
様に固定されている。この場合には、フランジを新たに
増設することなしに、センサ固定具52やセンサファイ
バ5などを追加するだけで簡単にセンサを構成し、電流
測定が容易に可能となるため、電力系統の小型・簡略化
を図ることができ、また、低コスト化の面でも有利であ
る。
【0149】[8.第8の実施の形態]図10は、本発
明による光応用測定装置の第8の実施の形態として、特
に、請求項18、21〜23、28、29、32に記載
の各発明を適用した光応用電流測定装置のセンサファイ
バの固定構造の一つの実施の形態を示す図であり、
(A)は構成図、(B)は(A)のX1 −X2 線断面
図、(C)は(A)のY1 −Y2 線断面図である。な
お、この第8の実施の形態は、センサファイバの固定構
造に特徴を有するものであり、センサファイバ自身につ
いては、前記第6の実施の形態のセンサファイバと同様
に構成されている。
【0150】[8−1.構成]図10に示すように、本
実施の形態のセンサファイバ5は、円環状取付部材51
の外周面に固定されたセンサ固定具52によって固定さ
れている。このセンサ固定具52は、センサファイバ5
の径より大きい寸法の複数の互いに分離した溝部を有す
る溝付き固定部61と、この溝付き固定部61の溝部の
開口面を閉塞する押さえ部62を備えている。また、円
環状取付部材51の周方向の一部には、このようなセン
サ固定具52のない領域63が設けられている。すなわ
ち、本実施の形態においては、溝部をねじ状に切らず、
複数の溝部を互いに分離して設けているため、センサフ
ァイバ5を複数のターン数で巻回する場合に隣接する溝
部に移行することを可能にするために、このようなセン
サ固定具52のない領域63が設けられているのであ
る。なお、溝付き固定部61と押さえ部62は、シリコ
ンゴム、絶縁物、アルミなどの金属材料で構成されてい
る。
【0151】そして、本実施の形態においては、このよ
うなセンサ固定具52に対し、2つのセンサを構成する
2つのセンサファイバ5a,5bが固定されている。す
なわち、第1のセンサファイバ5aは、4ターンで巻回
されており、各ターンのファイバが、溝付き固定部61
の4つの溝部に順次収納されている。この第1のセンサ
ファイバ5aは、その両端に取り付けられた結合光学系
47aおよび反射鏡18aと共に、第1のセンサを構成
している。また、第2のセンサファイバ5bは、1ター
ンのみで巻回されており、溝付き固定部61の1つの溝
部に収納されている。この第2のセンサファイバ5b
は、その両端に取り付けられた結合光学系47bおよび
反射鏡18bと共に、第2のセンサを構成している。
【0152】この場合、センサファイバ5a,5bは、
その両端部の反射鏡18a,18bと結合光学系47
a,47bで接着によって固定されていると共に、溝付
き固定部61に対しても接着によって部分的に固定され
ている。このうち、センサファイバ5a,5bと溝付き
固定部61との間の接着による固定は、ヤング率が低く
柔らかなシリコンゴムを接着材として行われている。
【0153】[8−2.作用効果]以上のような構成を
有する本実施の形態によれば、前記第6の実施の形態の
センサファイバ5と同様の作用効果が得られることに加
えて、さらに、次のような作用効果が得られる。
【0154】すなわち、複数の溝部を有する溝付き固定
部61を使用して、2つのセンサファイバ5a,5b
を、各ファイバをそれぞれ緩やかに配置しながら、しか
も互いに干渉することなしに、良好かつ容易に配置する
ことができる。特に、単一の円環状取付部材51に対し
て、2つのセンサを一括的に構成することができるた
め、複数のセンサを別に配設した場合に比べて、センサ
全体の構成を小型・簡略化することができる。したがっ
て、本実施の形態によれば、2つのセンサを構成する2
つのセンサファイバ5a,5bを、互いに干渉すること
なく緩やかに配設でき、それぞれの測定精度を向上する
ことができる。
【0155】[8−3.変形例]なお、前記第8の実施
の形態のように、溝付き固定部61に対して接着によっ
て固定した場合には、押さえ部62を省略することも可
能であり、この場合には、構成をより簡略にすることが
できる。逆に、前記第8の実施の形態のように、押さえ
部62を使用した場合には、この押さえ部62によっ
て、センサファイバが溝付き固定部61から外れること
を防止できる。
【0156】そのため、このように押さえ部62を使用
した場合には、さらに、請求項20に記載の発明を適用
して、接着による固定部分を、センサファイバの両端部
の反射鏡および結合光学系部分のみとする構成も可能で
ある。このようにセンサファイバの接着による固定部分
を低減することにより、センサファイバを一層緩やかな
状態で固定できる。そしてまた、押さえ部62を、円環
状取付部材51の周方向に分散配置することも可能であ
る。いずれの場合も、固定に伴う応力によって生じる複
屈折の増加を抑制することができるため、測定精度をよ
り向上することができる。
【0157】一方、図11は、前記第8の実施の形態の
一つの変形例として、円環状取付部材51に溝部を直接
設けた構成を示す図であり、(A)は構成図、(B)は
(A)のX1 −X2 線断面図、(C)は(A)のY1
2 線断面図である。このように構成した場合には、前
記第8の実施の形態と同様の作用効果が得られることに
加え、さらに、センサ固定具52を別に設けた場合に比
べて部材数を低減でき、構成を簡略化することができ
る。
【0158】さらに、図12は、前記第8の実施の形態
の一つの変形例として、特に、請求項19に記載の発明
をさらに適用して、円環状取付部材51の周方向にセン
サ固定具52を分散配置した場合の変形例を示す図であ
り、(A)は構成図、(B)は(A)のX1 −X2 線断
面図、(C)は(A)のY1 −Y2 線断面図である。こ
のように構成した場合には、センサ固定具52のない領
域63を特に設ける必要はなく、センサ固定具52間の
部分を利用してセンサファイバ5を隣接する溝部に容易
に移行することができる。また、この変形例において
も、前記第8の実施の形態と同様の作用効果が得られ
る。
【0159】そしてまた、単一の円環状取付部材51に
3つ以上のセンサを構成する3つ以上のセンサファイバ
を取り付ける構成や、あるいは逆に、1つのセンサを構
成する1つのセンサファイバのみを取り付ける構成など
も可能であり、その場合にも同様に優れた作用効果を得
ることができる。
【0160】[9.第9の実施の形態]図13は、本発
明による光応用測定装置の第9の実施の形態として、特
に、請求項18、21、22、24〜26、28、2
9、32に記載の各発明を適用した光応用電流測定装置
のセンサファイバの固定構造の一つの実施の形態を示す
図であり、(A)は構成図、(B)は(A)のX1 −X
2 線断面図、(C)は(A)のY1 −Y2 線断面図であ
る。なお、この第9の実施の形態は、センサファイバの
固定構造に特徴を有するものであり、センサファイバ自
身については、前記第6の実施の形態のセンサファイバ
と同様に構成されている。
【0161】[9−1.構成]図13に示すように、本
実施の形態において、円環状取付部材51には、その軸
方向の端面に開口面を有する溝部64が、軸方向に沿っ
て伸びるように形成されている。そして、この溝部64
内に、2つのセンサを構成する2つのセンサファイバ5
a,5bが固定されている。すなわち、第1のセンサフ
ァイバ5aは、4ターンで巻回され、第2のセンサファ
イバ5bは、1ターンのみで巻回されており、溝部64
内に一括的に収納されている。また、各ターンのファイ
バ間は、この溝部64内に挿入された複数の円筒状ガイ
ド65によって互いに分離されている。この複数の円筒
状ガイド65は、ポリテトラフロロエチレンなどのフッ
素系樹脂やシリコンゴムなどの絶縁物あるいはアルミニ
ウムなどの金属から構成されており、円環状取付部材5
1の周方向に沿って分散配置されている。
【0162】また、円環状取付部材51の一部には、2
つのセンサファイバ5a,5bの両端部を引き出すため
に、ファイバ出入口66が設けられている。さらに、溝
部64の開口面は、押さえ部52によって閉塞されてい
る。なお、本実施の形態において、センサファイバ5
a,5bは、その両端部の反射鏡18a,18bと結合
光学系47a,47bにおいてのみ、接着によって固定
されており、それ以外の部分については、接着されてい
ない。
【0163】[9−2.作用効果]以上のような構成を
有する本実施の形態によれば、前記第6の実施の形態の
センサファイバ5と同様の作用効果が得られることに加
えて、さらに、次のような作用効果が得られる。
【0164】すなわち、円環状取付部材51に直接設け
た溝部64とこの溝部64に部分的に挿入した複数の円
筒状ガイド65を使用して、2つのセンサファイバ5
a,5bを、各ファイバをそれぞれ緩やかに配置しなが
ら、しかも互いに干渉することなしに、良好かつ容易に
配置することができる。特に、前記第8の実施の形態と
同様に、単一の円環状取付部材51に対して、2つのセ
ンサを一括的に構成することができるため、複数のセン
サを別に配設した場合に比べて、センサ全体の構成を小
型・簡略化することができる。
【0165】したがって、本実施の形態によれば、前記
第8の実施の形態と同様に、2つのセンサを構成する2
つのセンサファイバ5a,5bを、互いに干渉すること
なく緩やかに配設でき、それぞれの測定精度を向上する
ことができる。また、接着による固定をセンサファイバ
5a,5bの両端部のみで行っているため、センサファ
イバ5a,5bを一層緩やかな状態で固定でき、測定精
度をより向上することができる。さらに、このように、
円筒状ガイド65などのファイバガイドを使用する構成
は、簡略であり、設計の自由度に優れている。
【0166】[9−3.変形例]なお、前記第9の実施
の形態の変形例としては、例えば、円筒状ガイド65に
よってセンサファイバ5a,5bを接着によって固定す
ることなども可能である。また、ファイバガイドの構成
は自由に変更可能であり、例えば、単一のファイバガイ
ドによって複数のファイバを一括的にガイドするような
構成も可能である。
【0167】[10.第10の実施の形態]図14およ
び図15は、本発明による光応用測定装置の第10の実
施の形態として、特に、請求項18、21、23、27
〜29、32に記載の各発明を適用した光応用電流測定
装置のセンサファイバの固定構造の一つの実施の形態を
示す図であり、図14は断面図、図15は、センサファ
イバの配設方法を説明する斜視図である。なお、この第
8の実施の形態は、センサファイバの固定構造に特徴を
有するものであり、センサファイバ自身については、前
記第6の実施の形態のセンサファイバと同様に構成され
ている。
【0168】[10−1.構成]図14に示すように、
本実施の形態の円環状取付部材51の外周面には、複数
のディスク状収納部67が、軸方向に積層配置されてい
る。この場合、各ディスク状収納部67は、軸方向の片
側の端面に、一つの溝部68をそれぞれ有しており、各
溝部68に、複数のターン数で巻回されたセンサファイ
バ5の各ターンのファイバがそれぞれ収納されている。
【0169】より詳細には、図15に示すように、各デ
ィスク状収納部67の周方向の一部には、前記第8の実
施の形態におけるセンサ固定具52のない領域63と同
じ目的で、切欠き部69が設けられている。すなわち、
この切欠き部69は、一つのディスク状収納部67の溝
部68内に配設したセンサファイバ5を、隣接するディ
スク状収納部67の溝部68内に移行することを可能に
するために設けられている。また、センサファイバ5
は、前記第9の実施の形態と同様に、その両端部におい
てのみ、接着によって固定されており、それ以外の部分
については、接着されていない。
【0170】[10−2.作用効果]以上のような構成
を有する本実施の形態によれば、前記第6の実施の形態
のセンサファイバ5と同様の作用効果が得られることに
加えて、さらに、次のような作用効果が得られる。
【0171】すなわち、複数のディスク状収納部67を
使用して、図15に示すように、その各溝部68に、セ
ンサファイバ5の各ターンのファイバをそれぞれ収納し
ながら、ディスク状収納部67を順次積層することによ
り、センサファイバ5の各ターンのファイバをそれぞれ
緩やかに配置しながら、しかも互いに干渉することなし
に、良好かつ容易に配置することができる。
【0172】したがって、本実施の形態によれば、前記
第8、第9の実施の形態と同様に、センサファイバ5の
各ターンのファイバを、互いに干渉することなく緩やか
に配設でき、測定精度を向上することができる。また、
第9の実施の形態と同様に、接着による固定をセンサフ
ァイバ5の両端部のみで行っているため、センサファイ
バ5を一層緩やかな状態で固定でき、測定精度をより向
上することができる。さらに、このようなディスク状収
納部67は、規格化することができ、固定構造の簡略化
を図ることができる。特に、ディスク状収納部67の積
層数を増減することによって、容易に設計変更が可能で
あるため、実用性に優れている。
【0173】[10−3.変形例]なお、前記第10の
実施の形態の変形例としては、例えば、ディスク状収納
部67間を接着によって固定することも可能である。ま
た、前記第8、第9の実施の形態と同様に、複数のセン
サを構成する複数のセンサファイバを一括的に取り付け
ることも可能である。
【0174】[11.他の実施の形態]なお、本発明
は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、他に
も多種多様の形態を実施することが可能である。例え
ば、前記第1、第6の実施の形態においては、センサフ
ァイバ中を光が往復する方式の光学系に適用した場合に
ついて説明したが、本発明は、センサファイバ中を単一
方向にのみ光が通過する方式の光学系にも同様に適用可
能であり、同様に優れた作用効果を得ることができる。
また、本発明は、光応用電流測定装置に限らず、光ファ
イバを含む光学系を使用して各種の物理量を測定する各
種の光応用測定装置に同様に適用可能であり、同様に優
れた作用効果を得ることができる。
【0175】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光学系の製造方法とその構成を改良し、また、光ファイ
バとこの光ファイバに光を入射する集光手段や受信ファ
イバの構成を改良し、あるいは、センサファイバの固定
構造を改良することにより、従来に比べて、高精度でし
かも長期に亘って安定性を有する、実用性の高い光応用
測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態の光学系を示す
構成図。
【図2】本発明による第2の実施の形態の送信ファイバ
とセンサファイバとの間の結合部分を示す構成図。
【図3】本発明による第3の実施の形態の送信ファイバ
とセンサファイバとの間の結合部分を示す構成図。
【図4】本発明による第4の実施の形態の送信ファイバ
とセンサファイバとの間の結合部分を示す構成図。
【図5】図4の結合部分の変形例を示す構成図。
【図6】本発明による第5の実施の形態のセンサファイ
バと2つの受信ファイバとの間の結合部分を示す構成
図。
【図7】本発明による第6の実施の形態の光応用電流測
定装置を示す構成図。
【図8】本発明による第7の実施の形態のセンサファイ
バの固定構造を示す断面図。
【図9】図8の固定構造の変形例を示す断面図。
【図10】本発明による第8の実施の形態のセンサファ
イバの固定構造を示す図であり、(A)は構成図、
(B)は(A)のX1 −X2 線断面図、(C)は(A)
のY1−Y2 線断面図。
【図11】図10の固定構造の一つの変形例を示す図で
あり、(A)は構成図、(B)は(A)のX1 −X2
断面図、(C)は(A)のY1 −Y2 線断面図。
【図12】図10の固定構造の別の変形例を示す図であ
り、(A)は構成図、(B)は(A)のX1 −X2 線断
面図、(C)は(A)のY1 −Y2 線断面図。
【図13】本発明による第9の実施の形態のセンサファ
イバの固定構造を示す図であり、(A)は構成図、
(B)は(A)のX1 −X2 線断面図、(C)は(A)
のY1−Y2 線断面図。
【図14】本発明による第10の実施の形態のセンサフ
ァイバの固定構造を示す断面図。
【図15】図14の固定構造におけるセンサファイバの
配設方法を示す斜視図。
【図16】従来の光応用電流測定装置の一例を示す構成
図。
【図17】図16の装置に使用される従来の光学系の具
体的な構成の一例を示す平面図。
【図18】図17の断面図。
【符号の説明】
1:光源 2,2a〜2d:レンズ 3:送信ファイバ 4:偏光子 5,5a,5b:センサファイバ 6:導体 7,7a,7b:検光子 8:受信ファイバ 9:検出器 10:AGC増幅器 11:除算器 12:ROMテーブル 13:光学系取付基板 14:折り曲げ鏡 15:ファイバコネクタ 16:取付部材 17:接着剤 18,18a,18b:反射鏡 19,19a,19b:ビームスプリッタ 21:光学系収納箱 22:レンズホルダ 23:調節スリーブ 24:コネクタホルダ 31:屈折率分布型レンズ(GRINレンズ) 32:球面レンズ 41:センサ光学部 42:信号処理部 43:伝送ファイバ部 44a,44b:検出器 45:信号処理回路 46:出力端子 47,47a,47b:結合光学系 51:円環状取付部材 52:センサ固定具 53:タンク 54a,54b:タンクフランジ 55a,55b:オーリング 56:ガス領域 57:金属フランジ 58:ボルト 59:絶縁スペーサ 61:溝付き固定部 62:押さえ部 63:センサ固定具のない領域 64:溝部 65:円筒状ガイド 66:ファイバ出入口 67:ディスク状収納部 68:溝部 69:切欠き部
フロントページの続き (72)発明者 丹羽 景子 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センサ用光学素子を含む複数の光学部品
    から構成された光学系と、この光学系の前記複数の光学
    部品の中で選択された一つ以上の光学部品をそれぞれ取
    り付ける複数の固定部材と、この複数の固定部材を取り
    付けて光学部品を収納する光学系収納箱とを備え、前記
    センサ用光学素子を通過した光の偏光状態を検出するこ
    とによって測定対象となる物理量を求めるように構成さ
    れた光応用測定装置の製造方法において、 前記固定部材と前記光学系収納箱との間を、レーザ溶接
    によって固定することを特徴とする光応用測定装置の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 センサ用光学素子を含む複数の光学部品
    から構成された光学系と、この光学系の前記複数の光学
    部品の中で選択された一つ以上の光学部品をそれぞれ取
    り付ける複数の固定部材と、この複数の固定部材を取り
    付けて光学部品を収納する光学系収納箱とを備え、前記
    センサ用光学素子を通過した光の偏光状態を検出するこ
    とによって測定対象となる物理量を求めるように構成さ
    れた光応用測定装置において、 前記固定部材と前記光学系収納箱の少なくとも固定部分
    は、リンを含まない金属から構成され、レーザ溶接によ
    って固定されていることを特徴とする光応用測定装置。
  3. 【請求項3】 センサ用光学素子を含む複数の光学部品
    から構成された光学系と、この光学系の前記複数の光学
    部品の中で選択された一つ以上の光学部品をそれぞれ取
    り付ける複数の固定部材と、この複数の固定部材を取り
    付けて光学部品を収納する光学系収納箱とを備え、前記
    センサ用光学素子を通過した光の偏光状態を検出するこ
    とによって測定対象となる物理量を求めるように構成さ
    れた光応用測定装置において、 前記光学系収納箱は、磁性金属から構成され、 前記固定部材と前記光学系収納箱は、レーザ溶接によっ
    て固定されていることを特徴とする光応用測定装置。
  4. 【請求項4】 前記固定部材と前記光学系収納箱の少な
    くとも固定部分は、リンを含まない金属から構成されて
    いることを特徴とする請求項3記載の光応用測定装置。
  5. 【請求項5】 前記リンを含まない金属は、ニッケル合
    金鋼であることを特徴とする請求項2または請求項4記
    載の光応用測定装置。
  6. 【請求項6】 前記磁性金属は、ニッケル合金鋼である
    ことを特徴とする請求項3記載の光応用測定装置。
  7. 【請求項7】 前記ニッケル合金鋼は、ニッケル含有率
    が30〜40%であることを特徴とする請求項5または
    請求項6記載の光応用測定装置。
  8. 【請求項8】 前記光学系の前記複数の光学部品は、光
    ファイバを含み、 前記光学系収納箱は、前記光学系の前記複数の光学部品
    のうち、前記光ファイバ以外の光学部品を収納するよう
    に構成されていることを特徴とする請求項2から請求項
    7までのいずれか一つに記載の光応用測定装置。
  9. 【請求項9】 光を導く光ファイバと、この光ファイバ
    に光を入射するための集光手段とを含む複数の光学部品
    から構成された光学系と、この光学系の一部に設けられ
    たセンサ部とを備え、前記センサ部を通過した光の偏光
    状態を検出することによって測定対象となる物理量を求
    めるように構成された光応用測定装置において、 前記集光手段は、前記光ファイバの端面における入射光
    のスポットサイズがこの光ファイバのコア径の21/2
    上となるように構成されていることを特徴とする光応用
    測定装置。
  10. 【請求項10】 光を導く光ファイバと、この光ファイ
    バに光を入射するための集光手段とを含む複数の光学部
    品から構成された光学系と、この光学系の一部に設けら
    れたセンサ部とを備え、前記センサ部を通過した光の偏
    光状態を検出することによって測定対象となる物理量を
    求めるように構成された光応用測定装置において、 前記集光手段は、前記光ファイバの端面における入射光
    のスポットサイズがこの光ファイバのコア径の2-1/2
    下となるように構成されていることを特徴とする光応用
    測定装置。
  11. 【請求項11】 光を導く光ファイバと、この光ファイ
    バに光を入射するための集光手段とを含む複数の光学部
    品から構成された光学系と、この光学系の一部に設けら
    れたセンサ部とを備え、前記センサ部を通過した光の偏
    光状態を検出することによって測定対象となる物理量を
    求めるように構成された光応用測定装置において、 前記集光手段は、屈折率分布型レンズ(GRINレン
    ズ)から構成されていることを特徴とする光応用測定装
    置。
  12. 【請求項12】 光を導く光ファイバと、この光ファイ
    バに光を入射するための集光手段とを含む複数の光学部
    品から構成された光学系と、この光学系の一部に設けら
    れたセンサ部とを備え、前記センサ部を通過した光の偏
    光状態を検出することによって測定対象となる物理量を
    求めるように構成された光応用測定装置において、 前記集光手段は、レンズから構成され、このレンズは、
    その焦点位置がレンズ端面に位置するように構成されて
    いることを特徴とする光応用測定装置。
  13. 【請求項13】 前記光ファイバの端部にはこのファイ
    バ端部を支持するファイバコネクタが設けられ、 前記レンズは、前記ファイバコネクタの直径と等しい直
    径を有することを特徴とする請求項11または請求項1
    2記載の光応用測定装置。
  14. 【請求項14】 センサ用光学素子と、このセンサ用光
    学素子の出射光の偏光状態により透過光量が変化する検
    光子と、この検光子を透過した光を導く受信用光ファイ
    バと、この受信用光ファイバに光を入射するための集光
    手段とを含む複数の光学部品から構成された光学系を備
    え、前記受信用光ファイバによって導かれた光の光量を
    検出することによって測定対象となる物理量を求めるよ
    うに構成された光応用測定装置において、 前記受信用光ファイバは、コア径が100μm以上のマ
    ルチモード光ファイバから構成されていることを特徴と
    する光応用測定装置。
  15. 【請求項15】 センサ用光学素子と、このセンサ用光
    学素子の出射光の偏光状態により透過光量が変化する検
    光子と、この検光子を透過した光を導く受信用光ファイ
    バと、この受信用光ファイバに光を入射するための集光
    手段とを含む複数の光学部品から構成された光学系を備
    え、前記受信用光ファイバによって導かれた光の光量を
    検出することによって測定対象となる物理量を求めるよ
    うに構成された光応用測定装置において、 前記受信用光ファイバは、NAが0.25以上のマルチ
    モード光ファイバから構成されていることを特徴とする
    光応用測定装置。
  16. 【請求項16】 前記マルチモード光ファイバは、多成
    分ガラスから構成されていることを特徴とする請求項1
    4または請求項15記載の光応用測定装置。
  17. 【請求項17】 前記マルチモード光ファイバは、コア
    が石英から構成され、クラッドがプラスチックから構成
    されていることを特徴とする請求項14または請求項1
    5記載の光応用測定装置。
  18. 【請求項18】 測定対象となる物理量を検出可能な位
    置に配置されたセンサ用光ファイバを備え、このセンサ
    用光ファイバを通過した光の偏光状態を検出することに
    よって前記物理量を求めるように構成された光応用測定
    装置において、 前記検出可能な位置に円環状取付部材が設けられ、 前記センサ用光ファイバは、前記円環状取付部材に沿っ
    て巻回され、 前記円環状取付部材は、前記センサ用光ファイバを部分
    的に固定する固定部を有し、 前記固定部は、センサ用光ファイバを収納する溝部を有
    し、この溝部は、前記センサ用光ファイバの径よりも大
    きい寸法を有することを特徴とする光応用測定装置。
  19. 【請求項19】 前記円環状取付部材の前記固定部は、
    前記円環状取付部材の周方向における複数箇所に分散配
    置されていることを特徴とする請求項18記載の光応用
    測定装置。
  20. 【請求項20】 前記センサ用光ファイバは、その両端
    部のみが接着によって固定されていることを特徴とする
    請求項18または請求項19記載の光応用測定装置。
  21. 【請求項21】 前記センサ用光ファイバは、複数のタ
    ーン数で巻回され、 前記円環状取付部材の前記固定部は、前記センサ用光フ
    ァイバの隣接するファイバ間を分離する形でこれらを固
    定するように構成されていることを特徴とする請求項1
    8から請求項20までのいずれか一つに記載の光応用測
    定装置。
  22. 【請求項22】 前記センサ用光ファイバは、複数のセ
    ンサを構成する複数のセンサ用光ファイバであり、 前記円環状取付部材の前記固定部は、前記複数のセンサ
    用光ファイバの隣接するファイバ間を分離する形でこれ
    らを一括的に固定する構成されていることを特徴とする
    請求項18から請求項21までのいずれか一つに記載の
    光応用測定装置。
  23. 【請求項23】 前記円環状取付部材の前記固定部は、
    複数の前記溝部を有し、各溝部に前記センサ用光ファイ
    バが収納されるように構成されていることを特徴とする
    請求項21または請求項22記載の光応用測定装置。
  24. 【請求項24】 前記円環状取付部材の前記固定部は、
    前記溝部内に収納されて、前記センサ用光ファイバの隣
    接するファイバ間を分離する形で各ファイバを個別にガ
    イドするファイバガイド部を有することを特徴とする請
    求項21から請求項23までのいずれか一つに記載の光
    応用測定装置。
  25. 【請求項25】 前記円環状取付部材の前記ファイバガ
    イド部は、前記円環状取付部材の周方向における複数箇
    所に分散配置されていることを特徴とする請求項24記
    載の光応用測定装置。
  26. 【請求項26】 前記円環状取付部材の前記ファイバガ
    イド部は、前記センサ用光ファイバの隣接するファイバ
    間にそれぞれ配置された複数の円筒状ガイドであること
    を特徴とする請求項24または請求項25記載の光応用
    測定装置。
  27. 【請求項27】 前記円環状取付部材の前記固定部は、
    軸方向に積層配置される複数のディスク状収納部を有
    し、各ディスク状収納部は、軸方向の片側の端面に前記
    溝部をそれぞれ有することを特徴とする請求項21また
    は請求項22記載の光応用測定装置。
  28. 【請求項28】 被測定電流が流れる導体の近傍に配置
    されたセンサ用光ファイバを備え、このセンサ用光ファ
    イバ中を通過した光の偏光状態を検出することによって
    前記導体に流れる電流を求めるように構成された光応用
    電流測定装置において、 前記請求項18から請求項27に記載の光応用測定装置
    の中から選択された光応用測定装置の構成を有し、 前記円環状取付部材は、前記導体を囲むように配置され
    ていることを特徴とする光応用電流測定装置。
  29. 【請求項29】 前記センサ用光ファイバは、その電流
    測定感度低下が10%以下となるように構成されている
    ことを特徴とする請求項28記載の光応用電流測定装
    置。
  30. 【請求項30】 前記導体は、絶縁ガスを封入したタン
    ク内に配置され、 前記センサ用光ファイバは、前記絶縁ガス領域の外側で
    かつ前記タンクの電流路の内側となる部分に配置されて
    いることを特徴とする請求項28または請求項29記載
    の光応用電流測定装置。
  31. 【請求項31】 前記導体は、絶縁ガスを封入したタン
    ク内に配置され、 前記タンクは、複数のタンクを絶縁スペーサを介して接
    続して構成され、 前記円環状固定部材は、前記絶縁スペーサであることを
    特徴とする請求項28から請求項30までのいずれか一
    つに記載の光応用電流測定装置。
  32. 【請求項32】 前記センサ用光ファイバは、石英ファ
    イバから構成されていることを特徴とする請求項28か
    ら請求項31までのいずれか一つに記載の光応用電流測
    定装置。
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