JPH09274056A - 光ファイバ電流計測装置 - Google Patents

光ファイバ電流計測装置

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Publication number
JPH09274056A
JPH09274056A JP8082370A JP8237096A JPH09274056A JP H09274056 A JPH09274056 A JP H09274056A JP 8082370 A JP8082370 A JP 8082370A JP 8237096 A JP8237096 A JP 8237096A JP H09274056 A JPH09274056 A JP H09274056A
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JP
Japan
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light
optical fiber
optical
wave plate
measuring device
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Application number
JP8082370A
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English (en)
Inventor
Kazuo Sakamoto
和夫 坂本
Seiichi Yokoyama
精一 横山
Toru Ebihara
徹 海老原
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 45度光学的バイアスを簡便に実現し、かつ
広い温度範囲において高い測定精度を得る。 【解決手段】 反射部20において、1/4波長板22
が光ファイバ3の終端から出射される光の光路上に設け
られている。反射ミラー23は、1/4波長板を透過し
た光を1/4波長板に向かって反射する位置に配置され
ている。そして、電流を計測する際には、この反射部2
0の1/4波長板22の結晶軸の軸方向が、光ファイバ
3の入出射端から入射される直線偏光に対して22.5
度となるように設定する。これにより、反射部20で反
射される際に1/4波長板を2度透過した光は、偏波面
が45度回転した直線偏光となって光ファイバ内を入出
射端に向かって伝搬する。その結果、入出射端から出射
される光には45度光学的バイアスが印加されるととも
に、その光のファラデー回転角は倍加される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバ中を伝搬
する直線偏向の偏波面がファラデー効果によって回転す
る原理を利用した電流計測装置に関し、特に変電設備、
送電設備などの高電圧設備における電流計測に特に好適
に用いられる光ファイバ電流計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電流の測定方法として、光ファイバを伝
搬する光の偏波面が磁界の作用により回転するというフ
ァラデー効果を利用した方法が知られている。ファラデ
ー効果を有する光ファイバを用いることにより電流計測
器の大幅な小型化や計量化が図れる。
【0003】そのような光ファイバ電流計の構成として
は、大きく分けて以下の2種類の方式がある。第1の方
式は、光ファイバの一端から直線偏光を入射し、光ファ
イバの他端から出射する光の偏波面の回転角度を測定す
る方式である。これは、透過型と呼ばれている。
【0004】第2の方式は、光ファイバの一端から直線
偏光を入射し、その光を光ファイバの他端で反射させ、
戻ってきた光の偏波面の回転角度を測定する方式であ
る。これは、反射型と呼ばれている。
【0005】反射型の光ファイバ電流装置の例として、
特開昭49−90973号公報に示されたものがある。
この例に示された光ファイバ電流計測装置では、光ファ
イバの一端から光を入射し、他端に設けた膜によって光
を反射する。反射された光が同じ経路を戻り再び光ファ
イバから出射されると、その光の光路をビームスプリッ
タによって曲げ、これを検光子によって検出する。そし
て、検出された光のファラデー回転角を測定する。
【0006】このような光ファイバ電流計測装置におい
て検出された光から、以下のような方法により電流値を
算出することができる。ファラデー効果を有するファイ
バ(以後「センシングファイバ」と呼ぶ)に0度方向の
直線偏光を入射したときに、ファラデー回転を受けてフ
ァイバから出射される光を0度と90度方向の成分(そ
れぞれI0 ,I90)で表すと、
【0007】
【数1】 I0 =P(1+cos(2F))・・・・・(1)
【0008】
【数2】 I90=P(1−cos(2F))・・・・・(2)
【0009】
【数3】F=VIN・・・・・(3) である。ここで、Pは入力強度の半分の光強度、Fはフ
ァラデー回転角、Vはベルデ定数、Iは電流値、Nは導
体の周りの光ファイバの巻回数である。
【0010】この式によれば、ファラデー回転角が余弦
関数の引数の形で入っているため、I0 あるいはI90
測定したのではファラデー回転角の符号を区別できな
い。この問題を回避する有効な方法として、センシング
ファイバからの出射光を分離する検光子の2つの軸を−
45度と+45度とに設定し、おのおのの軸方向の成分
の光強度I-45 、I+45 を測定する方法がある。このと
き、
【0011】
【数4】 I-45 =P(1+sin(2F))・・・・・(4)
【0012】
【数5】 I+45 =P(1−sin(2F))・・・・・(5) となる。I-45 とI+45 とにはファラデー回転角が正弦
関数の引数の形で入っているため、I-45 あるいはI
+45 のいずれかを測定すればファラデー回転角の符号を
区別できる。
【0013】また、正弦関数であるため、電流が小さい
とき、すなわちファラデー回転角が小さいときは線形近
似で、
【0014】
【数6】 I-45 =P(1+sin(2F))=P+2PF・・・
・・(6) が成り立つ。従って、光強度からファラデー回転角を求
める信号処理機構が大幅に簡便となる。
【0015】ところがこの方法においても式(4)、式
(5)の大きさは光源の光強度Pに依存し、これが変動
した場合に測定誤差が生じる。この欠点を回避する方法
として、
【0016】
【数7】 S=(I-45 −I+45 )/(I-45 +I+45 )・・・・
・(7) で定義されるSという量を求めれば、
【0017】
【数8】 S=sin(2F)≒2F・・・・・(8) となる。これは、入射光の強度に依存しないため光源の
光強度変動に影響を受けず、高精度な測定が可能であ
る。
【0018】すなわち、ファイバに入射する光強度の変
動の影響を除き、電流計測の線形性を得るためには、検
光子の軸を入射偏波面に対して45度に傾けること(以
後「45度光学的バイアス」と呼ぶ)、及び検光子の軸
方向の2つの偏光成分を検出する必要がある。言い換え
ると、45度光学的バイアスを加えなければファラデー
回転角の符号を区別することができず、検光子の片方の
偏光成分を検出するのみでは光強度の変動の影響を除け
ないため、高精度な電流計測は望めない。
【0019】これらの要請は、透過型、反射型の双方に
共通する要請であるが、反射型ではセンシングファイバ
への入射光とセンシングファイバからの出射光が同一光
路に重なることから、入射光と出射光とを分離し両者の
間に45度光学的バイアスを加えなければならない。
【0020】上記の必要から、例えば「Electric Curre
nt Sensors Employing Spun HighlyBirefringent Optic
al Fibers,Journal of Lightwave Technology Vol.7 N
o. 12,2084(1989)」(Richard I. Laming and David N.
Payne,)では、入射光を45度方向に調整した偏光子を
通して45度方向の偏波面を持つ直線偏光をセンシング
ファイバに入射し、ファイバからの出射光の光路をビー
ムスプリッタで曲げ、0度、90度方向の軸を持つ検光
子で2つの偏光成分を検出し、式(7)に従って信号処
理を行い電流値に換算している。
【0021】この方式は光学実験の基礎的な原理を示す
ものとしては意味があるが、現実の電流計測センサは、
偏光子、検光子、ビームスプリッタ、センシングファイ
バなどを一体化してモジュール化する必要がある。とこ
ろが、そのようなセンサモジュールで検光子と偏光子と
の軸の成す角度を45度にセットするために偏光子を回
転すると、光軸がずれやすく安定した光学的結合が実現
しにくいという問題がある。
【0022】そこで、より簡便に、また現実の機器に適
用できる方式として特開平6−18567号公報では、
ファラデー回転子により出射光に45度の光学的バイア
スを与える方法が開示されている。
【0023】また、特開平6−18567号公報ではフ
ァラデー回転能を有するセンシングファイバ自身に永久
磁石による磁場を付加することによりセンシングファイ
バ自身をファラデー素子として利用し、45度の光学的
バイアスを実現する方法が開示されている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の「45
度光学バイアス」を得る方法には、それぞれ次のような
問題点がある。
【0025】特開平6−18567号公報に示されたフ
ァラデー素子を用いた方法においては、ファラデー素子
のファラデー回転能は温度依存性が大きいため、ファラ
デー素子を透過した後の偏波面の回転角度が温度によっ
て変化する。従って、広範囲の温度で高精度を得ること
ができない。そのうえ、本来電流で作られる磁場を測定
するものであるから、その磁場によって光学バイアス印
加用のファラデー媒体への磁場が変動し光学バイアス自
身が変動してしまう。しかも、同公報では片方の偏波成
分の光量に基づいて電流を求める構成が示されている
が、先に述べた通り光源の光量変動の影響を受け、正確
な測定結果は期待できない。
【0026】一方、特開平6−18567号公報におい
ては、別途にファラデー素子を設けずにファラデーファ
イバ自身をファラデー媒質として利用するためセンサ構
造が簡便になるが、実際にはファラデーファイバのファ
ラデー回転能は小さいため45度光学的バイアスを実現
するには非常に強い永久磁石を用いる必要がある。従っ
て、磁場により電流を測定する本装置に使用するのは不
適当である。また、電流の作る磁場によって光学バイア
ス印加用のファラデー媒体への磁場が変動し、光学バイ
アス自身が変動してしまうという、前記の例と同様の欠
点もある。
【0027】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、45度光学的バイアスを簡便に実現し、かつ
広い温度範囲において高い測定精度が得られる光ファイ
バ電流計測装置を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、導体の周囲に巻かれた光ファイバの入出
射端から光を入射し、前記光ファイバの終端で反射して
戻ってきた反射光のファラデー回転角に基づいて、前記
導体を流れる電流を測定する光ファイバ電流計測装置に
おいて、前記光ファイバの終端から出射される光の光路
上に設けられた1/4波長板と、前記1/4波長板を透
過した光を、前記1/4波長板に向かって反射するよう
に配置された反射ミラーと、を有することを特徴とする
光ファイバ電流計測装置が提供される。
【0029】このような光ファイバ電流計測装置によれ
ば、1/4波長板の結晶の光軸方向が、光ファイバの入
出射端から入射される直線偏光に対して22.5度とな
るように設定しておくことにより、1/4波長板を2度
透過した反射光は、偏波面が45度回転した直線偏光と
なって光ファイバ内を入出射端に向かって伝搬する。そ
の結果、入出射端から出射される光には45度光学的バ
イアスが印加されているとともに、その光のファラデー
回転角は倍加されている。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図2は光ファイバ電流計測装置の
構成を示す図である。この電流計測装置は、大別して、
レーザ光を発生させる光源1、光の入出力や偏光成分の
取り出し等を行う光学ボックス10、ファラデー効果を
有するセンシングファイバ3、センシングファイバ3の
終端で光を反射する反射部20、及び光学ボックス10
から取り出された反射光の偏光成分を電気信号に変換す
る受光素子7,8で構成されている。
【0031】光学ボックス10の筐体18には、送光フ
ァイバ2、センシングファイバ3、及び受光ファイバ
5,6が固定されている。送光ファイバ2の他端には、
光源1が光学的に接続されている。センシングファイバ
3は、電流の流れる導体4を周回するように曲げられて
いる。このセンシングファイバ3の光学ボックス10側
の端部(以下、入出射端と呼ぶ)には、反射防止コート
が施されている。2本の受光用ファイバ5、6には、そ
れぞれ受光素子7,8が光学的に接続されている。受光
素子7,8は、入力された偏光成分を電気信号に変換
し、図示されていない信号処理回路へ出力する。
【0032】光学ボックス10内において、送光ファイ
バ2とセンシングファイバ3とは、直線上で互いに向か
い合って配置されている。送光ファイバ2の先には偏光
子11が固定されている。偏光子11からセンシングフ
ァイバ3までの間に、コリメータレンズ12、ビームス
プリッタ13、コリメータレンズ14が順に配置されて
いる。ビームスプリッタ13によって反射された光の進
む方向に、受光用ファイバ6が配置されている。ビーム
スプリッタ13から受光用ファイバ6までの間には、検
光子15とコリメータレンズ17とが設けられている。
検光子15で分離された一方の偏光成分が進むべき方向
に、受光用ファイバ5が配置されている。検光子15と
受光用ファイバ5との間には、コリメータレンズ16が
設けられている。
【0033】図1はセンシングファイバの終端の反射部
の構造を示す図である。センシングファイバ3の終端
は、反射部20の全体を収納するスリーブ25内に挿入
されている。挿入されたセンシングファイバ3はフェル
ール21で固定されている。そして、センシングファイ
バ3の終端面はフェルール21とともに平面に研磨され
ている。
【0034】センシングファイバ3の終端面には、1/
4波長板22と反射ミラー23とが重ねて接着されてい
る。このときの接着剤には、複屈折が少なく、かつ使用
波長領域で実用上透明な光学的接着剤が用いられる。反
射ミラー23とスリーブ25との間には弾性体24が挟
まれている。この弾性体24は、反射ミラー23を押さ
えつけるようにして設けられている。この弾性体24か
らの圧力により、センシングファイバ3から1/4波長
板と反射ミラー23とが剥がれ落ちることを防止してい
る。
【0035】以上のような構成の光ファイバ電流計測装
置において、導体4に流れる電流を計測する場合、セン
シンングファイバ3を導体4の周囲に巻き付ける。そし
て、1/4波長板22の結晶の光軸方向を、入射直線偏
光に対して22.5度の方向に設定する。
【0036】この状態で光源1から光が出射されると、
その光は送光ファイバ2を伝搬し光学ボックス10に入
射する。光学ボックス10に入射した光は、偏光子11
によって直線偏光に整形される。整形後の光は、コリメ
ータレンズ12、ビームスプリッタ13、及びコリメー
タレンズ14を通り、センシングファイバ3に入射す
る。
【0037】ところで、ファイバの端部では、1/4波
長板の表面で反射してファイバに戻る光も、僅かではあ
るが存在する。このような光は光学的バイアスを受けて
いないため、本来の1/4波長板を透過した光と混在
し、測定誤差の原因となる。そこで、上記の例ではセン
シングファイバ3の入出射端に反射防止コートを施すこ
とにより、波長板を通らずに戻る光を抑制し、測定誤差
の低減を図っている。
【0038】センシングファイバ3に入射されその中を
伝搬する光は、ファラデー効果により偏波面が回転しつ
つ伝搬し、終端において1/4波長板22を透過する。
1/4波長板22の軸方向が入射直線偏光に対して2
2.5度の方向に設定されているため、1/4波長板2
2を透過した光は楕円偏光となり、さらに反射ミラー2
3で反射され、再び1/4波長板22を透過した後は偏
波面は45度回転した直線偏光となる。つまり、45度
光学的バイアスが加えられる。そして、その光はセンシ
ングファイバ3中を往路と反対方向に伝搬する。
【0039】ここで、ファラデー効果は非相反的現象で
あり、復路でも往路と同じ方向に偏波面が回転する。そ
のため、反射して戻った光は、電流に基づくファラデー
回転角が倍加されて光学ボックス10側の入出射端から
出射する。
【0040】なお、偏波面はファイバの振動などによる
幾何学的変形によっても回転するが、この回転方向は光
の往路と復路とでは逆方向であるため、反射して戻った
光では幾何学的変形に起因する回転の効果は相殺され
る。従って、出射光の偏波面は純粋な電流に基づくファ
ラデー回転角に45度のバイアスが加わったものとな
る。
【0041】センシングファイバ3からの出射光の一部
はビームスプリッタ13によって光路が曲げられ、検光
子15によってP波とS波とに分けられる。P波とS波
との光強度は受光ファイバ5,6に捉えられ、受光素子
7,8で電気信号に変換される。その電気信号は、図示
されていない信号処理回路に送られる。信号処理回路で
は式(7)の演算が行われ、導体4を流れる電流に対応
した出力が得られる。
【0042】なお、式(7)に示した演算方式以外にも
様々な演算方式がある。なかでも特開平7−27050
5号公報に開示されている変調度の和あるいは差を用い
る方式や、特願平6−325063号に示されている変
調度の積を用いる方式は、光学的バイアスの45度から
のずれを補正する方式として特に有効である。
【0043】以上のようにして、センシングファイバの
終端に設けた1/4波長板により45度光学的バイアス
を簡便に実現することができる。しかも、ファラデー素
子という強磁性体を用いないため、特性の温度依存性が
少なく広い温度範囲において高い測定精度が得られる。
その結果、変電設備、送電設備におけるGIS(ガス絶
縁開閉器)用電流変成器、事故区間検出器など、屋外に
おいて高電圧の電流計に用いられる光ファイバ電流計測
装置に特に好適である。なお、ファラデー効果の原理か
ら、本発明の光ファイバ電流計測装置に用いられている
光ファイバ反射部の構造は、電流計測装置だけでなく磁
場の計測にも用いることができる。
【0044】上記の1/4波長板としては、水晶波長
板、あるいは雲母波長板などが使用できる。このうち水
晶波長板は光の吸収損失が小さいので、ファイバ端から
の反射損失を低減できるため有利である。
【0045】また、水晶波長板のうち、ファーストオー
ダの波長板と呼ばれるもの、すなわち、一対の結晶水晶
をそれぞれの光軸方向が直交するように接着した構造を
有するものは、温度依存性がないため特に好ましい。
【0046】さらに、これらの一対の結晶水晶板の厚さ
を数μmから数十μmと、機械的強度の許す範囲で薄く
したものは、ファイバ端面から光が出射し、1/4波長
板を通り、反射ミラーで反射し、再度1/4波長板を通
りファイバに入射する過程で、光が広がって散逸するこ
とが少なくなる。そのため、光の損失が少なくなり、よ
り安定した測定ができる。
【0047】ところで、反射部の構成は、図1に示した
もの以外にも様々な構成が考えられる。以下に、反射部
の構成例を示す。図3は凹面反射鏡を用いた反射部の例
を示す図である。センシングファイバ3の終端部は、反
射部30の全体を収納するスリーブ35内に挿入されて
いる。挿入されたセンシングファイバ3はフェルール3
1で固定されている。そして、センシングファイバ3の
終端面はフェルール31とともに平面に研磨されてい
る。
【0048】センシングファイバ3の終端面には、1/
4波長板32が接着されている。スリーブ35内のセン
シングファイバ3が挿入された方向と逆側の面に、1/
4波長板32に相対して凹面反射鏡33が接着されてい
る。
【0049】このような反射部30によれば、センシン
グファイバ3から出射された光は、1/4波長板を透過
した後凹面反射鏡33によって、往路と同じ光路をたど
ってセンシングファイバのコアに集光される。このた
め、反射光の捕捉効率が高まり、反射による損失を低減
させることができる。
【0050】図4はコリメータレンズを用いた反射部の
例を示す図である。センシングファイバ3の終端部は、
反射部40の全体を収納するスリーブ45内に挿入され
ている。挿入されたセンシングファイバ3はフェルール
41で固定されている。センシングファイバ3の終端面
はフェルール41とともに平面に研磨されている。スリ
ーブ45内のセンシングファイバ3が挿入された方向と
逆側の面に、反射ミラー44と1/4波長板43が重ね
て接着されている。さらに、センシングファイバ3と1
/4波長板43との間にはコリメータレンズ42が設け
られている。
【0051】このような反射部40によれば、センシン
グファイバ3から出射された光は、コリメータレンズ4
2によって平行光となり、1/4波長板43を通り反射
ミラー44によって反射し、再度1/4波長板43を通
った後コリメータレンズ42によって集光され、センシ
ングファイバ3に入射する。このようにして、コリメー
タレンズ42を用いて、反射光の捕捉効率を向上させる
ことができる。
【0052】なお、図3、図4に示した反射部におい
て、1/4波長板の結晶の光軸方向を入射直線偏光に対
して22.5度の方向に設定することによって45度光
学的バイアスが加えられることは、図1の例と同様であ
る。
【0053】ここで、図1、図3、図4に示したような
反射部では、センシングファイバのスリーブをファイバ
軸の回りに捻転することにより、1/4波長板を回転さ
せ、結晶の光軸方向を入射直線偏光に対して22.5度
の方向に設定することができる。そして、スリーブを捻
転させて光軸方向を任意の方向に設定するには、コア材
料の光弾性定数の絶対値が1×10-13 /Pa以下であ
る材料からなる光ファイバを使用することが有効であ
る。つまり、コア材料の光弾性定数の絶対値が1×10
-13 /Pa以下であることによりファイバの捻転による
偏波面の回転が実質的に零といえるほど小さくなるの
で、スリープの回転角度の調整が容易となる。
【0054】このような弾性定数の絶対値が小さいコア
材料としては、二酸化ケイ素と酸化鉛を主成分とし、組
成はSiO2 が5〜28重量%、PbOが70〜84重
量%よりなる鉛ガラスがある。実際の組成は、使用する
光の波長によって最適なものが選ばれる。
【0055】図5は1/4波長板のアライメントを容易
にした反射部の例を示す図である。センシングファイバ
3の終端部は、反射部50の全体を収納するスリーブ5
5内に挿入されている。挿入されたセンシングファイバ
3はフェルール51で固定されている。センシングファ
イバ3の終端面はフェルール51とともに平面に研磨さ
れている。スリーブ55内のセンシングファイバ3が挿
入された方向と逆側は、回転部56によって塞がれてい
る。回転部56は、センシングファイバ3の軸を中心に
回転可能となっている。回転部56には、反射ミラー5
4と1/4波長板53が重ねて接着されている。さら
に、センシングファイバ3と1/4波長板53との間に
はコリメータレンズ52が設けられている。
【0056】このような反射部50によれば、回転部5
6を回転させることにより、1/4波長板53の結晶軸
の方向が入射直線偏光に対して22.5度の方向となる
ように、容易に微調整をすることができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、センシ
ングファイバの終端に1/4波長板を設けたため、1/
4波長板の結晶の光軸方向が光の偏光軸に対してほぼ2
2.5度の方向となるように設定することにより、終端
で反射された光には45度光学的バイアスが印加され
る。その結果、45度光学的バイアスの印加が容易であ
るとともに、ファラデー素子のような強磁性体を用いて
いないため、広い温度範囲において高精度で安定した測
定が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】センシングファイバの終端の反射部の構造を示
す図である。
【図2】光ファイバ電流計測装置の構成を示す図であ
る。
【図3】凹面反射鏡を用いた反射部の例を示す図であ
る。
【図4】コリメータレンズを用いた反射部の例を示す図
である。
【図5】1/4波長板のアライメントを容易にした反射
部の例を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 送光ファイバ 3 センシングファイバ 5,6 受光ファイバ 7,8 受光素子 10 光学ボックス 11 偏光子 12,14,16,17 コリメータレンズ 13 ビームスプリッタ 15 検光子 20 反射部 21 フェルール 22 1/4波長板 23 反射ミラー 24 弾性体 25 スリーブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体の周囲に巻かれた光ファイバの入出
    射端から光を入射し、前記光ファイバの終端で反射して
    戻ってきた反射光のファラデー回転角に基づいて、前記
    導体を流れる電流を測定する光ファイバ電流計測装置に
    おいて、 前記光ファイバの終端から出射される光の光路上に設け
    られた1/4波長板と、 前記1/4波長板を透過した光を、前記1/4波長板に
    向かって反射するように配置された反射ミラーと、 を有することを特徴とする光ファイバ電流計測装置。
  2. 【請求項2】 前記反射ミラーは、前記1/4波長板か
    ら所定の距離だけ離れた位置に配置された凹面反射鏡で
    あることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ電流計
    測装置。
  3. 【請求項3】 前記反射ミラーは、前記1/4波長板か
    ら所定の距離だけ離れた位置に配置されており、 前記1/4波長板と前記反射ミラーとの間に配置された
    コリメータレンズをさらに有することを特徴とする請求
    項1記載の光ファイバ電流計測装置。
  4. 【請求項4】 前記光ファイバは、コアの光弾性定数の
    絶対値が1×10-1 3 /Pa以下であることを特徴とす
    る請求項1記載の光ファイバ電流計測装置。
  5. 【請求項5】 前記光ファイバは、2酸化ケイ素と酸化
    鉛を主成分とし、SiO2 が5〜28重量%、PbOが
    70〜84重量%である鉛ガラスをコア材料とすること
    を特徴とする請求項1記載の光ファイバ電流計測装置。
  6. 【請求項6】 前記1/4波長板は、前記光ファイバの
    終端から出射される光と平行な軸を中心に回転する回転
    部材に固定されていることを特徴とする請求項1記載の
    光ファイバ電流計測装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012242096A (ja) * 2011-05-16 2012-12-10 Seiko Epson Corp 光ファイバー電流センサー
JP2012247236A (ja) * 2011-05-26 2012-12-13 Hitachi Ltd 光変流器

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